JP4551509B2 - 蓄冷材および蓄冷式冷凍機 - Google Patents

蓄冷材および蓄冷式冷凍機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄冷材および蓄冷式冷凍機に係り、特に微粉化するおそれが少なく耐久性に優れ、低温度域において顕著な冷凍能力を発揮できる蓄冷材およびその蓄冷材を使用した蓄冷式冷凍機等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超電導技術の発展は著しく、その応用分野が拡大するに伴って小型で高性能の冷凍機の開発が不可欠になってきている。かかる小型冷凍機は、軽量・小型で熱効率の高いことが要求されており、種々の応用分野において実用化が進められている。
【0003】
例えば、超電導MRI装置やクライオポンプなどにおいては、ギフォード・マクマホン(GM)方式やスターリング方式などの冷凍サイクルによる冷凍機が用いられている。また、磁気浮上列車にも超電導磁石を用いて磁力を発生させるために高性能な冷凍機が必須とされている。さらに、最近では、超電導電力貯蔵装置(SMES)、および高品質のシリコンウェハーなどを製造する磁場中単結晶引き上げ装置などにおいても高性能な冷凍機が用いられている。
【0004】
このような冷凍機においては、蓄冷材が充填された蓄冷器内を、圧縮されたHeガスなどの作動媒質が一方向に流れて、その熱エネルギーを蓄冷材に供給し、ここで膨張した作動媒質が反対方向に流れ、蓄冷材から熱エネルギーを受け取る。こうした過程での復熱効果が良好になるに伴い、作動媒質サイクルでの熱効率が向上し、より低い温度を実現することが可能となる。
【0005】
上述したような冷凍機に使われる蓄冷材としては、従来、CuやPbなどが主に用いられてきた。しかし、このような蓄冷材は、20K以下の極低温で比熱が著しく小さくなるため、上述した復熱効果が十分に機能せず、冷凍機での作動に際して極低温下で1サイクル毎に蓄冷材に充分な熱エネルギーを貯蔵することができず、かつ作動媒質が蓄冷材から充分な熱エネルギーを受け取ることができなくなる。その結果、前記蓄冷材を充填した蓄冷器を組み込んだ冷凍機では極低温に到達させることができない問題があった。
【0006】
そこで、最近では前記蓄冷器の極低温での復熱特性を向上し、より絶対零度に近い冷凍温度を実現するために、特に20K以下の極低温域において体積比熱の極大値を有し、かつその値が大きなEr3 Ni,ErNi,HoCu2 などのように希土類元素と遷移金属元素とから成る金属間化合物を主体とした磁性蓄冷材が使用されている。このような磁性蓄冷材をGM冷凍機に用いることにより、4Kでの冷凍が実現されている。上記のような磁性蓄冷材は、冷媒としてのHeガスとの熱交換を効率的に行えるように、通常は直径が0.1〜0.4mm程度の球状に加工して用いられている。特に磁性蓄冷材(粒子状蓄冷物質)が希土類元素を含む金属間化合物である場合には、遠心噴霧法などを用いた加工法によって球状に加工されている。しかしながら、上記遠心噴霧法などの加工法では、目的とする粒径の蓄冷物質の歩留りが低い難点があり、工業的に使用できない程、高価になる問題点があった。
【0007】
そのため、機械的に粉砕した磁性体粒子を用いるという試みもなされたが、冷凍機の運転中に作用する振動や衝撃力によって磁性体粒子が微粉化して冷媒ガスの通気抵抗を高め、熱交換効率が急激に低下するなどの不具合が発生したため実用化には至っていない。
【0008】
一方、機械的に粉砕した磁性体粒子の微粉化を防止する目的で、磁性体粒子を、樹脂などの接着剤を用いて相互に接着して一体化する方法も検討された。この接着剤を用いる方法は、機械的強度が低い蓄冷材粒子を補強したり、また微細な蓄冷材粒子が冷凍機の蓄冷器からこれ落ちることを防止する観点から有効であるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記接着剤を用いて蓄冷材粒子を相互に接着した蓄冷材においては、蓄冷材粒子の粒径が0.1〜0.4mmと小さく、蓄冷材粒子間の微細な隙間が樹脂などの接着剤によって閉塞され易く、蓄冷材を充填した蓄冷器の空隙率が10%程度に著しく低下してしまう問題点があった。この蓄冷器の空隙率が低下すると、冷凍機の作動ガス(Heガス)が蓄冷器内を通過しにくくなり蓄冷材との熱交換が困難となる結果、蓄冷器の機能が喪失され、冷凍効率が低下する問題点があった。
【0010】
またErNi2 ,ErNi0.8 Co0.2 などの強磁性体から成る蓄冷材を、超電導システム用冷凍機に適用した場合には、超電導磁石からの漏れ磁場の影響を受け易く、例えば冷凍機の構成部品に磁力が作用して偏摩耗や変形を生じるおそれが高くなるという問題点もあった。
【0011】
一方、ErRhから成る蓄冷材は反強磁性体であり、上記漏れ磁場の影響を受けにくい長所がある反面、構成成分としてのロジウム(Rh)が極めて高価であり、数百グラムオーダーで使用する冷凍機の蓄冷材として工業的に実用化することは極めて困難であるという問題点もあった。
【0012】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、特に微粉化するおそれが少なく機械的強度が高く、低温度域において顕著な冷凍能力を長期間に亘って安定して発揮することが可能であり、かつ高い製造歩留りで安価に量産可能な蓄冷材およびそれを用いた蓄冷式冷凍機等を提供することを目的とする。さらに、上記のような蓄冷式冷凍機を使用することによって、長期間に亘って優れた性能を発揮させることを可能にしたMRI装置,磁気浮上列車用超電導磁石,クライオポンプおよび磁界印加式単結晶引上げ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために、特に粒子状蓄冷物質をバインダーにより相互に接着した強固な接合形態を有する多孔質蓄冷材に着目した。しかしながら、粒子状蓄冷物質とバインダーとを単純に混合しただけでは、多数の蓄冷材粒子が集合して、団子状の粒子塊が形成されてしまう。このような粒子塊から成る蓄冷材においては、バインダーが蓄冷材粒子間を埋めている状態であるため、この粒子塊を原料にして所定形状に形成し固化させると、空隙率が10〜12%程度と著しく低下した蓄冷材しか得られないことが判明した。一方、空隙率が低下しないようにバインダーの添加量を減少させると、蓄冷物質粒子相互の接着強度が低下し、冷凍機の運転中に蓄冷材が破壊され微粉化が急激に進行することも判明した。
【0014】
また、本願発明者らは、粒子状蓄冷物質の形状や蓄冷物質とバインダーとの混合方法を工夫することにより、少量のバインダーであっても均一に分散させることができ、粒子状蓄冷物質間の空隙率を高めると同時に粒子状蓄冷物質相互間の接着強度を高く保持でき、冷媒ガスとしてのHeガスが容易に通過し、蓄冷材との間で十分な熱交換が可能となる蓄冷材の空隙率を初めて実現した。
【0015】
さらに多孔質蓄冷材内部に形成される細孔のメディアン径を所定の範囲内に規定することにより細孔を通過するHeガスと蓄冷材との熱交換効率を高めることができるという知見を得た。
【0016】
また、蓄冷材を構成する粒子状蓄冷物質の表面部の酸素濃度を所定の範囲に調整することにより、粒子状蓄冷物質とバインダーとの接着強度を高められる一方、熱交換を阻害する酸化物層の形成を効果的に抑制することが可能となり、蓄冷材の耐久性および熱交換特性を大幅に改善できるという知見も得られた。
【0017】
さらに粒子状蓄冷物質の形状が粒子の接合強度に大きな影響を及ぼすことが判明し、特に粒子状蓄冷物質の丸さの度合を表わす形状係数を所定の範囲に調整することにより、成形体の接合強度および粒子の接合強度をさらに高められるという知見も得られた。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0018】
すなわち本発明に係る蓄冷材は、粒子状蓄冷物質とその粒子状蓄冷物質を相互に接着するエポキシ樹脂から成る樹脂バインダーとから構成される蓄冷材であり、その蓄冷材の空隙率が15〜70vol.%であり、上記粒子状蓄冷物質の表面から100オングストローム(A)の深さまでの範囲における酸素濃度が5〜80at%であり、各粒子状蓄冷物質を平面に投影したときに形成される投影像を囲む正円のうち最大径の正円の面積をMとし、各投影像の面積をAとした場合に、M/Aで表わされる形状係数が1.0以上5.0未満である粒子状蓄冷物質が全粒子数の80%以上であり、上記粒子状蓄冷物質は、一般式RMz(但し、RはY,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,TmおよびYbから選択される少なくとも1種の希土類元素であり、MはNi,Co,Cu,Ag,Al,Ru,In,Ga,Ge,SiおよびRhから選択される少なくとも1種の元素であり、zは原子比で0≦z≦9.0を満足する。)で表わされる希土類元素単体または希土類元素を含む金属間化合物から成り、上記蓄冷材を構成する粒子状蓄冷物質の粒径が0.01〜3mmであることを特徴とする。
【0019】
また、蓄冷材の内部に存在する細孔のメディアン径が10〜300μmであることが好ましい。さらに、粒子状蓄冷物質の表面から100オングストローム(A)の深さまでの範囲における酸素濃度が5〜80at%であることが好ましい。
【0020】
また、各粒子状蓄冷物質を平面に投影したときに形成される投影像を囲む正円のうち最大径の正円の面積をMとし、各投影像の面積をAとした場合に、M/Aで表わされる形状係数が1.0以上5.0未満である粒子状蓄冷物質が全粒子数の80%以上であることが好ましい。さらに、バインダーが樹脂であることが好ましい。
【0021】
また、少なくとも一部の粒子状蓄冷物質が希土類元素を含有することが好ましい。具体的には、上記粒子状蓄冷物質は、一般式RM(但し、RはY,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,TmおよびYbから選択される少なくとも1種の希土類元素であり、MはNi,Co,Cu,Ag,Al,Ru,In,Ga,Ge,SiおよびRhから選択される少なくとも1種の元素であり、zは原子比で0≦z≦9.0を満足する。)で表わされる希土類元素単体または希土類元素を含む金属間化合物で構成することが好ましい。
【0022】
また、磁性体は、反強磁性体であることが望ましい。さらに、蓄冷材を構成する粒子状蓄冷物質の粒径が0.01〜3mmであることが好ましい。また、粉末状バインダーの平均粒径が粒子状蓄冷物質の平均粒径の1/2以下であることが好ましい。
【0023】
また本発明に係る蓄冷式冷凍機は、蓄冷材を充填した蓄冷器から成る冷却段を複数個有し、各冷却段の蓄冷器の上流高温側から作動媒質を流して上記作動媒質と蓄冷材との熱交換によって蓄冷器の下流側にて、より低温度を得る蓄冷式冷凍機において、蓄冷器に充填される蓄冷材のうち、少なくとも一部の蓄冷材が上記のように調製した所定の空隙率を有する多孔質蓄冷材から成ることを特徴とする。なお、この蓄冷材は蓄冷器の下流低温側に充填されることが好ましい。
【0024】
さらに、本発明に係るMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、磁気浮上列車用超電導磁石、クライオポンプおよび磁界印加式単結晶引上げ装置は、いずれも上記した本発明に係る蓄冷式冷凍機を具備することを特徴としている。
【0025】
本発明に係る蓄冷材を構成する粒子状蓄冷物質は、前記一般式から明らかなようにRM(0≦z≦9.0)なる希土類元素単体、または、希土類元素を含む金属間化合物などの磁性体から構成することが好ましい。なお、上記磁性体の他に、Pb,Pb合金,Cu,Cu合金,ステンレス鋼などの金属材料で構成してもよい。
【0026】
上記一般式においてR成分は、Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Ho,Er,Dy,TmおよびYbから選択される少なくとも1種の元素であり、M成分はNi,Co,Cu,Ag,Al,Ru,In,Ga,Ge,SiおよびRhから選択される少なくとも1種の元素である。
【0027】
上記M成分のR成分に対する配合比zが9.0を超えると磁性原子である希土類原子の密度が著しく低下して比熱が小さくなる。zの好ましい範囲は、0.1≦z≦6であり、さらに好ましくは0.2≦z≦4である。特に好ましい具体的組成は、Er3 Ni,Er3 Co,ErNi,ErNi0.9 Co0.1 ,HoCu2 ,ErIn3 ,HoSb,Ho2 Alである。なお、ErNiのNiの一部をCoに置換したErNi0.9 Co0.1 のように、上記組成をもとにR成分の一部を他のR成分の少なくとも1種の元素で置換したり、またはM成分の一部を他のM成分の少なくとも1種の元素で置換したりすることにより、比熱ピークを示す温度やピークの幅などに制御することができる。
【0028】
上記のような組成を有する磁性体材料を粉砕したり、またはアトマイズ法などの溶湯急冷法によって粒子形状に加工して所定の粒子状蓄冷物質が得られる。蓄冷物質の形状は、不定形,球形など任意の形状で構わない。しかしながら、蓄冷材を充填した蓄冷器内を流れるヘリウムガスなどの作動媒質の流れを円滑にするとともに、上記作動媒質と蓄冷材との熱交換効率を高め、かつ熱交換機能を安定に維持するために、上記の粒子状蓄冷物質は、粒子の丸さの度合が揃った磁性粒子から構成するとよい。すなわち、各粒子状蓄冷物質を平面に投影したときに形成される投影像を囲む正円のうち最大径の正円の面積をMとし、各投影像の面積をAとした場合に、M/Aで表わされる形状係数は、蓄冷物質粒子の丸さの度合を表わすことになり、この形状係数が1.0以上5.0未満である粒子状蓄冷物質が全粒子数の80%以上となるように調整することが好ましい。
【0029】
ここで、蓄冷物質が球形である場合、すなわち、投影像が正円である場合には、上記形状係数M/Aの値は1となる。蓄冷物質粒子が丸みを帯びている方が隣接する粒子との間でバインダーを介した接触面積を有効に確保することができ、蓄冷物質粒子相互を接着した後における成形体としての強度を高くすることができる。
【0030】
一方、上記形状係数が4.5以上となるような蓄冷物質粒子は丸みが少ないため、隣接する粒子との間のバインダーを介した接触面積が不十分となり、接着強度が低下してしまう。また、そのような粒子は、粒子集合体とした場合に、ブリッジを形成したりする傾向があり、そのような集合体ではブリッジの部分で破壊が生じ易く、蓄冷材としての信頼性が低下し易くなる。
【0031】
また上記形状係数M/Aが1.0以上4.5未満である蓄冷物質粒子が全粒子数の80%未満である場合には集合体としての接着強度が低下してしまう。そのため、上記形状係数を有する粒子数は90%以上であることが、より好ましく、さらには95%以上が好ましい。なお、上記形状係数M/Aは、画像解析等により容易に測定することができる。
【0032】
上記のような粒子状蓄冷物質は粉砕法またはアトマイズ法などの方法により加工することができる。上記粉砕法は、特に限定されるものではないが、最終粉砕工程において比較的に弱い衝撃エネルギーを長時間付与して粉砕することにより蓄冷物質粒子に丸さを付与することができる。例えば、ボールミルのポットに粉砕媒体であるボールを充填しない状態で運転したり、あるいは撹拌ミルなどを低速運転で使用することが有効である。
【0033】
また、一般に、遠心噴霧法やガスアトマイズ法などの溶湯急冷法は、丸さを有する粒子を得易い処理方法であるが、アトマイズされた溶湯がチャンバー内壁に衝突して、りん片状の蓄冷物質が形成されたり、粒子同士が接触合体して瓢箪状になるなど、変形した蓄冷物質も多く含まれる場合もある。このような変形した粒子は、例えば傾斜したベルトコンベアを用いた形状選別機によって容易に選別除去することが可能である。
【0034】
粒子状蓄冷物質(磁性体粒子)の粒径は粒子の強度、冷凍機の冷却機能および伝熱特性に大きな影響を及ぼすファクターであり、0.01〜3mmの範囲が好ましい。その粒径が0.01mm未満となると、蓄冷材に形成した場合の密度が高くなり過ぎて、冷却媒体であるHeガスの通過抵抗(圧力損失)が急激に増大する。
【0035】
一方、粒径が3mmを超える場合には、粒体の結晶組織に偏析を生じて脆くなるとともに磁性粒子と冷却媒体であるHeガスとの間の伝熱面積が小さくなり、熱伝達効率が著しく低下してしまうおそれがある。また、このような粗大な粒子が30重量%を超えると、蓄冷性能の低下を招くおそれがある。したがって平均粒径は0.01mm以上3mm以下に設定されるが、より好ましくは0.03〜1.0mmの範囲であり、さらに0.05mm以上0.5mm以下が好ましい。また冷却機能および強度を実用上充分に発揮させるためには、磁性蓄冷材粒子全体に対して、上記粒径の粒子が少なくとも70重量%以上、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90%以上占めることが好ましい。
【0036】
また、粒子状蓄冷物質表面の酸素濃度は、蓄冷物質とバインダーとの接着強度および蓄冷材の熱交換効率に大きな影響を及ぼす要因のひとつであり、本願発明において、粒子状蓄冷物質の表面から100オングストローム(A)の深さまでの範囲における酸素濃度は5〜80原子%(at%)に調整される。この酸素濃度が5at%未満においては、バインダーとの接着強度が低下する。この強度の低下現象は、バインダーがエポキシ樹脂などの有機系接着剤である場合に特に顕著になる。一方、上記酸素濃度が80at%を超えると、蓄冷物質表面に熱伝導率が低い酸化物層が厚く形成され易くなり、冷媒ガスとしてのHeガスと蓄熱材内部との熱交換が阻害されるため好ましくない。したがって上記酸素濃度は5〜80at%の範囲に規定されるが、10〜75at%の範囲がより好ましく、さらに好ましくは20〜70at%の範囲に規定される。
【0037】
なお、上記粒子状蓄冷物質表面から100オングストロームの深さまでの範囲における酸素濃度は、例えば、オージェ電子分光法などの分析法によって容易に測定することができる。また粒子状蓄冷物質表面から100Aの深さまでの範囲における酸素濃度を5〜80at%に調整する方法は、特に限定されるものではないが、アトマイズ工程や粉砕工程など磁性体材料を粒子状蓄冷物質に加工する際の雰囲気を調整したり、特に雰囲気中の酸素濃度を調整することによって可能である。また、粒子状に加工した後に、100〜300℃の空気中に蓄冷材粒子を保持することによっても所定の酸素濃度を実現することができる。
【0038】
また溶湯急冷法によって調製した粒子状蓄冷物質(磁性体粒子)の平均結晶粒径を0.5mm以下に設定することにより、または少なくとも一部の金属組織を非晶質とすることにより極めて高強度で寿命の長い蓄冷物質粒子を形成することができる。
【0039】
上記粒子状蓄冷物質を接着するバインダーとしては、特に限定されるものではないが、エポキシ系樹脂やポリイミドなどの熱硬化性樹脂またはポリビニルアルコール(PVA)などの熱可塑性樹脂が好適に使用できる。なお、エポキシ系樹脂は低温度での接着強度が高いため、特に好適である。
【0040】
前記のように調製した粒子状蓄冷物質と上記バインダーとを混合した後に、この混合物を適当な筒状の容器に充填しバインダーを固化させて多孔質のバルク状の蓄冷材に成形される。この蓄冷材において粒子状蓄冷物質同士および蓄冷物質粒子と筒状容器とがバインダーによって一体に接着される。
【0041】
このように粒子状蓄冷物質が充填された筒状容器は、蓄冷筒の中に装填され蓄冷器として冷凍機に組み込まれる。なお、筒状容器を使用することなく、粒子状蓄冷物質とバインダーとの混合物を直接蓄冷筒に充填し固化させることも可能である。この場合には、筒状容器の体積相当分だけ、蓄冷物質粒子をより多く充填できるため、好ましい。
【0042】
本発明では上記粒子状蓄冷物質の形状、粒径およびバインダーとの混合方法を適正化することにより、冷媒としてのHeガスが円滑に通過でき蓄冷材と十分な熱交換ができる空隙率や細孔分布を確保している。なお、前記の通り、粒子状蓄冷物質とバインダーとを単純に混合しただけでは、団子状の蓄冷物質の塊が形成され易く、空隙率が著しく低下し細孔分布が不適切な蓄冷材しか得られない一方、空隙率が低下しないように、または十分な大きさの細孔が形成されるようにバインダーの添加量を少なくすると、接着強度が低下し、運転中に破壊し易い蓄冷材しか得られないなどの問題が生じる。
【0043】
そこで、本願発明では少量のバインダーを均一に分散させて粒子状蓄冷物質間の空隙または細孔分布を確保すると同時に接着強度を保つように以下に述べるよう工夫を行っている。すなわち、まず粒子状蓄冷物質に表面処理を施し、バインダーと粒子状蓄冷物質との接着強度を増加させた。上記表面処理の具体例としては、カップリング剤の皮膜を粒子状蓄冷物質表面に形成させる表面改質法などがある。上記カップリング剤は蓄冷物質の材質とハインダーとの組み合せによって適宜選択されるが、特にチタネート系またはアルミニウム系カップリング剤が好ましい。
【0044】
液状のバインダーを使用する場合には、粒子状蓄冷物質間の空隙を確保するために、液状バインダーの粘性を調整することが望ましい。粘度が高い液状バインダーでは、蓄冷物質粒子間の隙間にバインダーが偏在し易くなり、隙間が閉塞し易くなる。そこで、適当な溶剤を加えてバインダーの粘度を低下させて蓄冷物質粒子全体にバインダーを均一に分散させる。この分散状態では、バインダーは粒子全体に分散しているものの、一部が粒子間の間隙に膜を形成したり、クモの巣状に広がり、粒子間の間隙を閉塞することも考えられる。この現象を回避するためには、粘度を調整したバインダーと蓄冷材粒子とを混合した後に、バインダーを十分に蒸発させることが有効である。こうして、バインダーを蒸発させることにより、蓄冷物質粒子間に膜状に、またはクモの巣状に広がったバインダーが切れて蓄冷物質粒子間の空隙および細孔を有効に確保することができる。
【0045】
一方、粉末状のバインダーを使用する場合には、バインダーの粒径を調整することにより、蓄冷物質粒子間に空隙および細孔を確保し易くなる。すなわち、バインダーの平均粒径を、使用する蓄冷物質粒子の平均粒径以下にすることが所定の空隙率および細孔分布を確保する上で好ましい。特に、バインダーの平均粒径を蓄冷物質粒子の平均粒径の1/2以下にすることが好ましく、さらには1/5以下にすることが望ましい。
【0046】
また、粒子状蓄冷物質の形状を調整することにより、バインダーで結合した後の蓄冷材の空隙率および細孔分布を制御することができる。ここで一般に球状度が高い蓄冷物質粒子を使用することによりバインダーで結合した後における蓄冷材の空隙率は低くなり、細孔は細かくなる一方、フレーク状,りん片状,針状などのアスペクト比が高い蓄冷物質粒子を用いると得られる蓄冷材の空隙率および細孔径は大きくなる。そこで、球状度が高い粒子とアスペクト比が高い粒子との混合比を制御することにより蓄冷材の空隙率および細孔率を調整することも可能である。
【0047】
なお、磁性材料のインゴットを機械的に粉砕して得られる不定形の蓄冷物質粒子の場合には、上記球状度が高い粒子とアスペクト比が高い粒子との中間的な振る舞いを呈する。粉砕方法の選択により、空隙率または細孔径が高いものから、低いものまで任意の空隙率または細孔分布を有する蓄冷材を形成することができる。例えば、大きな衝撃力で粉砕した蓄冷物質粒子を用いた場合には、蓄冷材の空隙率が低くなり細孔径は大きくなり易い一方、小さな衝撃力で長時間掛けて粉砕した粒子を用いた場合には空隙率が高くなり細孔径は小さくなり易い。
【0048】
また、球状度が高い蓄冷物質粒子の製造方法は、特に限定されるものではないが、ガスアトマイズ法,遠心噴霧法,ノズル滴下法などが採用できる。さらにフレーク状などのアスペクト比が高い蓄冷物質粒子の製造方法としては、例えば単ロール法,双ロール法,水アトマイズ法などが採用できる。
【0049】
このように蓄冷物質粒子の形状およびバインダーとの混合方法を調整することにより、バインダーを固化させた後の空隙率または細孔分布を種々に変化させた蓄冷材を作成し冷凍試験を実施した結果、特に蓄冷材の空隙率を15〜70%に調整することにより優れた冷凍性能が得られることを見出した。上記蓄冷材の空隙率が15%未満になると、冷媒ガスとしてのHeガスと蓄冷材との熱交換が不十分になる上、Heガスが蓄冷材を通過する際の流路抵抗が増加し冷凍能力が低下してしまう。特に好ましい空隙率は15〜44%であり、さらに好ましくは15〜39%である。
【0050】
なお、バインダーを固化させた後における蓄冷材の空隙率の測定方法は、特別に限定されるものではないが、例えばバインダーを固化させた後の蓄冷材を純水などの液体中に浸漬して真空脱泡し蓄冷材の空隙に純水を浸透させ、その水の浸透量による重量増加分から空隙率を算出する方法が採用できる。
【0051】
また、バインダーを固化させた後における蓄冷材の内部に存在する細孔径の大小は冷凍機の性能に大きな影響を及ぼす一要因であり、本願発明では細孔のメディアン径は10〜300μmの範囲に調整することがより好ましい。すなわち、粒子状蓄冷物質の形状およびバインダーとの混合方法を調整することにより、バインダーを固化させた後の細孔分布を様々に変化させた蓄冷材を作成し冷凍試験を実施した結果、蓄冷材の細孔分布におけるメディアン径が10〜300μmとなったときに優れた冷凍性能が得られることも見い出されている。
【0052】
上記細孔のメディアン径が10μm未満になると、Heガスが蓄冷器を通過する際に十分な大きさの流路の確保が困難となり蓄冷器の機能が喪失されるとともに、冷凍機の膨張空間に流入するHeガス量が著しく低下し寒冷の発生が困難になる。一方、上記細孔のメディアン径が300μmを超えると、Heガスと蓄冷材との熱交換が不十分となり蓄冷効率が低下する。したがって、細孔のメディアン径は10〜300μmの範囲とされるが、15〜100μmの範囲がより好ましく、20〜80μmの範囲がさらに好ましい。なお、上記蓄冷材内部の細孔分布の測定方法は、特に限定されるものではないが、例えば水銀圧入法などによって容易に測定することができる。
【0053】
本発明に係る蓄冷式冷凍機は、複数の冷却段を有する冷凍機の蓄冷器の少なくとも一部に、上記の磁性蓄冷材粒子を充填して構成される。例えば、所定の冷却段の蓄冷器に、本発明に係る蓄冷材を装填する一方、他の蓄冷材充填空間には、その温度分布に応じた比熱特性を有する他の蓄冷材を充填して構成される。
【0054】
上記構成に係る蓄冷材によれば、粒子状蓄冷物質がバインダーによって強固に接着した構造を有し、かつ冷媒ガスが容易に通過でき蓄冷材との間で十分な熱交換が可能な空隙が確保されているため、機械的強度が向上し、長期間に亘り安定した冷凍特性を示す蓄冷材が得られる。そして、その蓄冷材を冷凍機の蓄冷器内の少なくとも一部に充填することにより、冷凍能力が高く、かつ長期間に亘って安定した冷凍性能が維持できる冷凍機を提供することができる。
【0055】
そして、MRI装置、クライオポンプ、磁気浮上列車用超電導磁石、および磁界印加式単結晶引上げ装置は、いずれも冷凍機性能が各装置の性能を左右することから、上述したような冷凍機を用いた本発明のMRI装置、クライオポンプ、磁気浮上列車用超電導磁石、および磁界印加式単結晶引上げ装置は、いずれも長期間に亘って優れた性能を発揮させることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態について以下に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
【0057】
実施例1
遠心噴霧法(RDP)を用いてHoCu2 から成る蓄冷物質粒子を調製した。
得られた粒子を篩い分けおよび形状選別をすることにより直径0.15〜0.30mmの球状粒子200gを選別した。選別した蓄冷物質粒子にチタネート系カップリンク剤(KR46B,商品名:プレンアクト,味の素株式会社製)を0.2重量添加し、さらに希釈用溶剤としてのアセトンを40ml添加して10分間混合した。添加したアセトンを十分に揮発させた後に、液状エポキシ樹脂(2280C,株式会社スリーボンド社製)を蓄冷物質粒子に対して5重量%添加し、さらにアセトンを40ml添加し10分間混合した。同様にアセトンを十分に揮発させた。
【0058】
この蓄冷物質粒子とエポキシ樹脂との混合物を内径が38mmの蓄冷筒に充填し、120℃で3時間加熱してキュアし実施例1に係る蓄冷材を調製した。この蓄冷材の空隙率は16%であった。
【0059】
一方、上記のように調製した蓄冷材の特性を評価するために、図1に示すような2段膨張式GM冷凍機を用意した。なお、図1に示す2段式のGM冷凍機10は、本発明の冷凍機の一実施例を示すものである。図1に示す2段式のGM冷凍機10は、大径の第1シリンダ11と、この第1シリンダ11と同軸的に接続された小径の第2シリンダ12とが設置された真空容器13を有している。第1シリンダ11には第1蓄冷器14が往復動自在に配置されており、第2シリンダ12には第2蓄冷器15が往復動自在に配置されている。第1シリンダ11と第1蓄冷器14との間、および第2シリンダ12と第2蓄冷器15との間には、それぞれシールリング16,17が配置されている。
【0060】
第1蓄冷器14には、Cuメッシュ等の第1蓄冷材18が収容されている。第2蓄冷器15の低音側には、本発明の極低温用蓄冷材が第2蓄冷材19として収容されている。第1蓄冷器14および第2蓄冷器15は、第1蓄冷材18や極低温用蓄冷材19の間隙等に設けられたHeガス等の作動媒質の通路をそれぞれ有している。
【0061】
第1蓄冷器14と第2蓄冷器15との間には、第1膨張室20が設けられている。また、第2蓄冷器15と第2シリンダ12の先端壁との間には、第2膨張室21が設けられている。そして、第1膨張室20の底部に第1冷却ステージ22が、また第2膨張室21の底部に第1冷却ステージ22より低温の第2冷却ステージ23が形成されている。
【0062】
上述したような2段式のGM冷凍機10には、コンプレッサ24から高圧の作動媒質(例えばHeガス)が供給される。供給された作動媒質は、第1蓄冷器14に収容された第1蓄冷材18間を通過して第1膨張室20に到達し、さらに第2蓄冷器15に収容された極低温用蓄冷材(第2蓄冷材)19間を通過して第2膨張室21に到達する。この際に、作動媒質は各蓄冷材18,19に熱エネルギーを供給して冷却される。各蓄冷材18,19間を通過した作動媒質は、各膨張室20,21で膨張して寒冷を発生させ、各冷却ステージ22,23が冷却される。膨張した作動媒質は、各蓄冷材18,19間を反対方向に流れる。作動媒質は各蓄冷材18,19から熱エネルギーを受け取った後に排出される。こうした過程で復熱効果が良好になるに従って、作動媒質サイクルの熱効率が向上し、より一層低い温度が実現されるように構成されている。
【0063】
そして、前記のように調製した実施例1に係る蓄冷材を、上記2段膨張式GM冷凍機の2段目蓄冷器として組み込み、実施例1に係る冷凍機を組み立て冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定し、表1に示す結果を得た。
【0064】
なお本実施例における冷凍能力は、冷凍機運転時にヒータによって第2冷却段に熱負荷を作用させ、第2冷却段の温度上昇が4.2Kで停止したときの熱負荷で定義した。
【0065】
その結果、4.2Kにおける冷凍能力として1.11Wが得られた。また、冷凍試験完了後に冷凍機の蓄冷器内に充填した蓄冷材を取り出し外観を観察したが、蓄冷材粒子に損傷は認められなかった。
【0066】
実施例2
高周波溶解法によりHoCu2 合金インゴットを調製した。このインゴットをジョークラッシャーを用いて2〜3mm角の大きさに粗粉砕した後に、ボールミルを使用して12時間微粉砕した。得られた粉砕粉を篩い分けして粒径が0.15〜0.30mmの不定形の蓄冷物質粒子200gを選別した。以下、実施例1と同様にして蓄冷物質粒子とバインダーとしてのエポキシ樹脂とを混合し、蓄冷筒内において樹脂を硬化させることにより、実施例2に係る蓄冷材を作製した。但し、エポキシ樹脂の添加量は蓄冷物質粒子に対して3重量%とした。蓄冷材の空隙率は39%であった。この蓄冷材について実施例1と同様に冷凍試験を実施し4.2Kにおける冷凍能力を測定して表1に示す結果を得た。
【0067】
実施例3
実施例2と同様にHoCu2 合金インゴットを調製し粗粉砕した後に、ハンマーミルを使用して微粉砕した。得られた粉砕粉を篩い分けして粒径が0.15〜0.30mmの不定形の蓄冷物質粒子200gを選別した。以下、実施例2と同様にして蓄冷物質粒子とバインダーとしてのエポキシ樹脂とを混合し、蓄冷筒内において樹脂を硬化させることにより、実施例3に係る蓄冷材を作製した。蓄冷材の空隙率は44%であった。この蓄冷材について実施例1と同様に冷凍試験を実施し4.2Kにおける冷凍能力を測定して表1に示す結果を得た。
【0068】
実施例4
単ロール法によりHoCu2 合金から成るフレーク状の急冷蓄冷物質を作製した。得られたフレーク状の蓄冷物質をボールミルを使用して3時間微粉砕した後に、篩い分けして粒径が0.15〜0.30mmのフレーク状の蓄冷物質粒子200gを選別した。以下、実施例2と同様な手順で実施例4に係る蓄冷材を作製した。蓄冷材の空隙率は68%であった。この蓄冷材について実施例1と同様にして冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して表1に示す結果を得た。
【0069】
比較例1
実施例2と同様にして作成したHoCu2 合金から成る不定形状の蓄冷物質粒子を、実施例2で使用した蓄冷器中に充填した。蓄冷物質粒子の3重量%に相当する、実施例2で使用したエポキシ樹脂をアセトン40mlで希釈し、HoCu2 不定形粒子が充填された蓄冷器に流し込んだ。流し込まれたエポキシ樹脂の希釈液は、HoCu2 粒子間の隙間に付着し、蓄冷器に設けたHeガス吐出孔から流出する。さらに余分なエポキシ樹脂を取り除くために、高圧の窒素ガスを蓄冷器内に流入させた。この樹脂の流し込み作業と取り除き作業とを5回繰り返すことにより、比較例1に係る蓄冷材を調製した。蓄冷材の空隙率は13%であった。
この蓄冷材について実施例1と同様に冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して表1に示す結果を得た。
【0070】
比較例2
フレーク状の蓄冷物質粒子の粒径を0.30〜0.50mmと粗大に設定した点以外は、実施例4と同様に処理して比較例2に係る蓄冷材を充填した蓄冷器を作成した。この蓄冷材の空隙率は72%であった。この蓄冷材について実施例1と同様に冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して下記表1に示す結果を得た。
【0071】
【表1】
Figure 0004551509
【0072】
上記表1に示す結果から明らかなように、蓄冷材における空隙率を所定の範囲内に調整した実施例1〜4に係る冷凍機においてはHeガスと蓄冷材との間の熱交換が円滑に進行するため、高い冷凍能力が得られている。また、本実施例に係る蓄冷材によれば、蓄冷物質粒子がバインダーにより強固に接着されているため、蓄冷物質粒子が冷凍機運転中に微粉化したり、蓄冷器外にこぼれ落ちたりすることがなく、特性が安定した蓄冷材および冷凍機が得られている。
【0073】
一方、蓄冷材の空隙率が過小かまたは過大な比較例1〜2に係る冷凍機においては、蓄冷材とHeガスとの熱交換が円滑に進行しないため、いずれも冷凍能力が低下することが判明した。
【0074】
実施例5
実施例1と同様にカップリング処理をした、平均粒径228μmの蓄冷物質粒子と、平均粒径20μmのエポキシ樹脂粉末(ソマール株式会社製:エピフォームEPX−6136)を10分間混合した。この蓄冷物質粒子とエポキシ樹脂粉末の混合物を実施例1と同様に蓄冷筒に充填し、120℃で3時間キュアし蓄冷材を調整した。この蓄冷材の空隙率は、17%であった。
【0075】
実施例1と同様の冷凍試験を行ったところ、4.2Kにおける冷凍能力として、1.09Wが得られた。
【0076】
比較例3
エポキシ樹脂粉末の平均粒径が140μmであること以外は、上記実施例5と同様に蓄冷材を調整した。この蓄冷材の空隙率は12%であった。この蓄冷材について、実施例1と同様の冷凍試験を行ったところ、4.2Kにおける冷凍能力として、0.48Wが得られた。
【0077】
上記実施例5、比較例3より明らかなように、粉末状バインダーの平均粒径が粒子状蓄冷物質の平均粒径の1/2以下の場合には、蓄冷物質粒子間の空隙が十分確保され、Hfガスと蓄冷材との熱交換が円滑に行われるため高い冷凍能力が得られている。
【0078】
次に粒子状蓄冷物質の形状等が冷凍能力や耐久性に及ぼす影響について以下の実施例に基づいて具体的に説明する。
【0079】
実施例6
高周波溶解法によりHoCu2 母合金を作成した。この母合金を約1350Kで溶融し、得られた溶湯を圧力が90KPaのAr雰囲気中で1×104 rpm で回転する円盤上に滴下して急冷凝固させた。得られた粒子から篩い分け法により粒径が0.15〜0.25mmの粒子を選別し、さらに傾斜したベルトコンベアを用いた形状選別を実施して、丸さ度合が高い蓄冷物質粒子を200g選別した。
選別した粒子群から無作為に選択した粒子100個を画像解析した結果、形状係数M/Aが1.0以上4.5未満である粒子が98%であった。
【0080】
得られた蓄冷物質粒子重量に対してチタネート系カップリング剤(KR46B,商品名:プレンアクト,味の素株式会社製)を0.3重量%添加し、さらに希釈用溶剤としてアセトンを40ml加えて10分間混合した。次にアセトンを十分に揮発させてから液状のエポキ樹脂(2280C,株式会社スリーボンド製)を粒子重量に対して3重量%添加し、さらにアセトンを30ml加えて10分間混合した後に、同様にアセトンを十分に揮発させた。
【0081】
この蓄冷物質粒子とエポキシ樹脂との混合物を、内径が38mmの蓄冷筒に充填し、温度120℃で3時間加熱してキュアすることにより実施例5に係る蓄冷材を充填した蓄冷器を調製した。蓄冷材の空隙率は28%であった。この蓄冷器を図1に示す2段膨張式GM冷凍機の2段目蓄冷器として組み込み、冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力は、1.23Wであった。また、冷凍機を24時間連続運転した後においても冷凍能力は変化しなかった。また、冷凍機の運転を停止し、蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生は観察されなかった。
【0082】
実施例7
高周波溶解法によりHoCu2 合金から成るインゴットを調製した。このインゴットをジョークラッシャーを用いて2〜3mm角に粗粉砕した後に、Ar雰囲気中でハンマーミルにて微粉砕した。さらに得られた粉砕粉をボールミルのポットに入れ、粉砕媒体であるボールを入れずに粉砕した。得られた粉砕粉を篩い分けして粒径が0.25〜0.30mmの蓄冷物質粒子200gを選別した。選別した蓄冷物質粒子群から無作為に選択した粒子100個を画像解析したところ、形状係数M/Aが1.0以上4.5未満である粒子が96%であった。
【0083】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例5と同様にして蓄冷器を作成したところ。蓄冷材の空隙率は35%であった。その蓄冷器について実施例6と同様に冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力が1.19Wであった。また、冷凍機を連続して3000時間運転した後においても冷凍能力の変化はなかった。また、冷凍機の運転を停止し蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生は観察されなかった。
【0084】
実施例8
蓄冷物質粒子の形状選別を実施しない点以外は、実施例5と同一条件で蓄冷物質粒子を調製した。蓄冷物質粒子群から無作為で選択した粒子100個を画像解析したところ、形状係数M/Aが1.0以上5.0未満である粒子が74%であった。
【0085】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例5と同様にして蓄冷器を作成したところ、蓄冷材の空隙率は36%であった。この蓄冷器について実施例6と同様の冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力の初期値は1.20Wであったが、冷凍機を3000時間運転した後には、4.2Kの冷凍能力が0.60Wに低下していた。また冷凍機の運転を停止して蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生が観察され、冷凍機のシール部が破損していた。
【0086】
実施例9
粉砕媒体であるボールを用いてボールミル粉砕を実施した点以外は、実施例6と同一条件で蓄冷物質粒子を調製した。蓄冷物質粒子群から無作為で選択した粒子100個を画像解析したところ、形状係数M/Aが1.0以上5.0未満である粒子が66%であった。
【0087】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例6と同様にして蓄冷器を作成したところ、蓄冷材の空隙率は39%であった。その蓄冷器において実施例7と同様の冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力の初期値は1.19Wであったが、冷凍機を3000時間運転した後には、4.2Kの冷凍能力が0.55Wに低下していた。また冷凍機の運転を停止して蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生が観察され、冷凍機のシール部が破損していた。
【0088】
上記実施例6〜9から明らかなように、所定の形状係数を有する蓄冷物質粒子を所定量以上含有する実施例6〜9に係る蓄冷材によれば、冷凍機運転中に微粉化したり、蓄冷器外にこぼれ落ちたりすることがなく、安定した冷凍特性を有する冷凍機を提供することができた。一方、所定の形状係数を有する粒子比率が低い実施例8,9においては、微粉化が発生し易く、冷凍能力も低下し易いことが判明した。
【0089】
次に、蓄冷材内部に存在する細孔の大小が冷凍特性や耐久性に及ぼす影響について以下の実施例に基づいて具体的に説明する。
【0090】
実施例10
遠心噴霧法(RDP)を用いてHoCu2 から成る球状蓄冷物質粒子を調製した。得られた粒子を篩い分けおよび形状選別することにより直径0.125〜0.15mmの球状粒子200gを選別した。選別した蓄冷物質粒子にチタネート系カップリンク剤(KR46B,商品名:プレンアクト,味の素株式会社製)を0.3重量添加し、さらに希釈用溶剤としてのアセトンを40ml添加して10分間混合した。添加したアセトンを十分に揮発させた後に、液状エポキシ樹脂(2280C,株式会社スリーボンド社製)を蓄冷物質粒子に対して3重量%添加し、さらにアセトンを30ml添加し10分間混合した。同様にアセトンを十分に揮発させた。
【0091】
この蓄冷物質粒子とエポキシ樹脂との混合物を内径が38mmの蓄冷筒に充填し、120℃で3時間加熱してキュアし実施例9に係る蓄冷材を調整した。この蓄冷材の細孔分布を水銀圧入法により測定したところ、細孔のメディアン径は22μmであり、空隙率は21%であった。
【0092】
この蓄冷材を充填した蓄冷器を図1に示す2段膨張式M冷凍機の2段目蓄冷器として組み込み、冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して表2に示す結果を得た。
【0093】
実施例11
高周波溶解法によりHoCu2 合金インゴットを調製した。このインゴットをジョークラッシャーを用いて2〜3mm角の大きさに粗粉砕した後に、ハンマーミルを使用して微粉砕した。得られた粉砕粉を篩い分けして粒径が0.25〜0.30mmの不定形の蓄冷物質粒子200gを選別した。以下、実施例9と同様にして蓄冷物質粒子とバインダーとしてのエポキシ樹脂とを混合し、蓄冷筒内において樹脂を硬化させることにより、実施例10に係る蓄冷材を作製した。蓄冷材の細孔のメディアン径は79μmであり、空隙率は41%であった。この蓄冷材について実施例9と同様に冷凍試験を実施し4.2Kにおける冷凍能力を測定して表2に示す結果を得た。
【0094】
実施例12
実施例1と同様に作製したHoCu2 の蓄冷物質粒子から篩い分け・および形状選別により直径1.0〜2.0mmの球状粒子200gを選別した。以下、上記蓄冷材粒子に実施例1と同様の処理を施し蓄冷器を作製した。この蓄冷材の細孔分布を水銀圧入法により測定したところ、細孔のメディアン径は314μmであった。また、空隙率は24%であった。この蓄冷器について実施例1と同様の冷凍機試験を行ったところ、4.2Kにおける冷凍能力は、0.43Wであった。
【0095】
比較例4
実施例11と同様にして作成したHoCu2 合金から成る不定形状の蓄冷物質粒子を、実施例11で使用した蓄冷器中に充填した。蓄冷物質粒子の3重量%に相当する、実施例11で使用したエポキシ樹脂をアセトン30mlで希釈し、HoCu2 不定形粒子が充填された蓄冷器に流し込んだ。流し込まれたエポキシ樹脂の希釈液は、HoCu2 粒子間の隙間に付着し、蓄冷器に設けたHeガス吐出孔から流出する。さらに余分なエポキシ樹脂を取り除くために、高圧の窒素ガスを蓄冷器内に流入させた。この樹脂の流し込み作業と取り除き作業とを7回繰り返すことにより、比較例3に係る蓄冷材を調製した。蓄冷材の細孔分布のメディアン径を測定したところ、3.8μmであり、空隙率は12%であった。この蓄冷材について実施例10と同様に冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して表2に示す結果を得た。
【0096】
比較例5
単ロール法によりHoCu2 合金から成るフレーク状の急冷蓄冷物質を作製した。得られたフレーク状の蓄冷物質をボールミルを使用して1時間微粉砕した後に、篩い分けして粒径が0.35〜0.50mmのフレーク状の蓄冷物質粒子200gを選別した。以下、実施例10と同様な手順で比較例4に係る蓄冷材を作製した。蓄冷材の細孔分布のメディアン径は330μmであり、空隙率は74%であった。この蓄冷材について実施例10と同様にして冷凍試験を実施し、4.2Kにおける冷凍能力を測定して下記表2に示す結果を得た。
【0097】
【表2】
Figure 0004551509
【0098】
上記表2に示す結果から明らかなように、蓄冷材の内部に存在する細孔のメディアン径を所定の範囲内に調整した実施例10,11に係る蓄冷材においては、範囲外となる比較例4,5の蓄冷材と比較して冷凍能力が高くなることが確認できた。
【0099】
次に粒子状蓄冷物質表面の酸素濃度の大小が蓄冷材の冷凍能力や耐久性に及ぼす影響について以下の実施例に基づいて具体的に説明する。
【0100】
実施例13
高周波溶解法によりHoCu2 母合金を作成した。この母合金を約1350Kで溶融し、得られた溶湯を圧力が90KPaのAr雰囲気中で1×104 rpm で回転する円盤上に滴下して急冷凝固させた。その直後にチャンバー内の酸素濃度が5%になるまで酸素ガスを注入し、十分に冷却した後に粒子を取り出した。得られた粒子から篩い分け法により粒径が0.125〜0.15mmの粒子を200g選別した。選別した粒子についてオージェ電子分光法により粒子表面から100オングストローム(SiO2 換算)の深さまでの範囲における酸素濃度を測定したところ、表面近傍が57at%であり、その濃度は深さ方向に単調に減少し、深さ100Aでは34at%であった。
【0101】
得られた蓄冷物質粒子重量に対してチタネート系カップリング剤(KR46B,商品名:プレンアクト,味の素株式会社製)を0.3重量%添加し、さらに希釈用溶剤としてアセトンを40ml加えて10分間混合した。次にアセトンを十分に揮発させてから液状のエポキ樹脂(2280C,株式会社スリーボンド製)を粒子重量に対して3重量%添加し、さらにアセトンを30ml加えて10分間混合した後に、同様にアセトンを十分に揮発させた。
【0102】
この蓄冷物質粒子とエポキシ樹脂との混合物を、内径が38mmの蓄冷筒に充填し、温度120℃で3時間加熱してキュアすることにより実施例11に係る蓄冷材を充填した蓄冷器を調製した。この蓄冷材の空隙率は23%であった。この蓄冷器を図1に示す2段膨張式GM冷凍機の2段目蓄冷器として組み込み、冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力は、1.21Wであった。また、冷凍機を3000時間連続運転した後においても冷凍能力は変化しなかった。
また、冷凍機の運転を停止し、蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生は観察されなかった。
【0103】
実施例14
高周波溶解法によりHoCu2 合金から成るインゴットを調製した。このインゴットをジョークラッシャーを用いて2〜3mm角に粗粉砕した後に、Ar雰囲気中でハンマーミルにて微粉砕した。粉砕直後においては粉砕時の衝撃による高温度になっている。この状態で冷却される前に粉体回収容器内に空気を導入し、粉砕粉を空気中で冷却した。得られた粉砕粉を篩い分けして粒径が0.25〜0.30mmの不定形状の蓄冷物質粒子200gを選別した。選別した蓄冷物質粒子をオージェ電子分光法により粒子表面から100オングストローム(SiO2 換算)の深さにおける酸素濃度を測定したところ、表面近傍が56at%であり、その濃度は深さ方向に単調に減少し、深さ100オングストロームでは40at%であった。
【0104】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例11と同様にして蓄冷器を作成したところ、蓄冷材の空隙率は42%であった。その蓄冷器で冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力が0.94Wであった。また、冷凍機を連続して3000時間運転した後においても冷凍能力の変化はなかった。また、冷凍機の運転を停止し蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生は観察されなかった。
【0105】
実施例15
HoCu2 合金溶湯を急冷凝固せしめた直後にチャンバー内に酸素ガスを導入せずにAr雰囲気中で冷却した点以外は実施例11と同様に処理して実施例13用の粒子状蓄冷物質を調製した。得られた蓄冷物質粒子を、オージェ電子分光法により表面から100オングストローム(SiO2 換算)の深さにおける酸素濃度を測定したところ、3at%であった。
【0106】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例11と同様にして蓄冷器を作成したところ、蓄冷材の空隙率は24%であった。その蓄冷器で冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力の初期値は1.20Wであったが、冷凍機を3000時間運転した後には、4.2Kの冷凍能力が0.54Wに低下していた。また冷凍機の運転を停止して蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生が観察され、冷凍機のシール部が破損していた。
【0107】
実施例16
HoCu2 合金溶湯を急冷凝固せしめた直後にチャンバー内に空気を導入せずにAr雰囲気中で冷却した点以外は実施例12と同様に処理して実施例14用の粒子状蓄冷物質を調製した。得られた蓄冷物質粒子を、オージェ電子分光法により表面から100オングストローム(SiO2 換算)の深さにおける酸素濃度を測定したところ、4at%であった。
【0108】
以下、上記蓄冷物質粒子を用い、実施例11と同様にして蓄冷器を作成したところ、蓄冷材の空隙率は43%であった。その蓄冷器で冷凍試験を実施したところ、4.2Kにおける冷凍能力の初期値は0.94Wであったが、冷凍機を3000時間運転した後には、4.2Kの冷凍能力が0.44Wに低下していた。また冷凍機の運転を停止して蓄冷器を分解したところ、蓄冷材の破壊による微粉の発生が観察され、冷凍機のシール部が破損していた。
【0109】
上記実施例11〜14に示す結果から明らかなように、蓄冷物質粒子表面の酸素濃度を所定の範囲に調整した実施例11,12に係る蓄冷材においては蓄冷物質粒子相互の接着強度が高くなるため、微粉化が効果的に防止でき、優れた冷凍特性が得られることが判明した。
【0110】
次に、本発明に係る蓄冷式冷凍機を使用した超電導MRI装置、磁気浮上列車用超電導磁石、クライオポンプ、および磁界印加式単結晶引上げ装置の実施例について述べる。
【0111】
図2は、本発明を適用した超電導MRI装置の概略構成を示す断面図である。
図2に示す超電導MRI装置30は、人体に対して空間的に均一で時間的に安定な静磁界を印加する超電導静磁界コイル31、発生磁界の不均一性を補正する図示を省略した補正コイル、測定領域に磁界勾配を与える傾斜磁界コイル32、およびラジオ波送受信用プローブ33等により構成されている。そして、超電導静磁界コイル31の冷却用として、前述したような本発明に係る蓄冷式冷凍機34が用いられている。なお、図中35はクライオスタット、36は放射断熱シールドである。
【0112】
本発明に係る蓄冷式冷凍機34を用いた超電導MRI装置30においては、超電導静磁界コイル31の動作温度を長期間に亘って安定に保証することができるため、空間的に均一で時間的に安定な静磁界を長期間に亘って得ることができる。したがって、超電導MRI装置30の性能を長期間に亘って安定して発揮させることが可能となる。
【0113】
図3は、本発明に係る蓄冷式冷凍機を使用した磁気浮上列車用超電導磁石の要部概略構成を示す斜視図であり、磁気浮上列車用超電導マグネット40の部分を示している。図3に示す磁気浮上列車用超電導マグネット40は、超電導コイル41、この超電導コイル41を冷却するための液体ヘリウムタンク42、この液体ヘリウムタンクの揮散を防ぐ液体窒素タンク43および本発明に係る蓄冷式冷凍機44等により構成されている。なお、図中45は積層断熱材、46はパワーリード、47は永久電流スイッチである。
【0114】
本発明に係る蓄冷式冷凍機44を用いた磁気浮上列車用超電導マグネット40においては、超電導コイル41の動作温度を長期間に亘って安定に保証することができるため、列車の磁気浮上および推進に必要な磁界を長期間に亘って安定して得ることができる。特に、磁気浮上列車用超電導マグネット40では加速度が作用するが、本発明に係る蓄冷式冷凍機44は加速度が作用した場合においても長期間に亘って優れた冷凍能力を維持できることから、磁界強度等の長期安定化に大きく貢献する。したがって、このような超電導マグネット40を用いた磁気浮上列車は、その信頼性を長期間に亘って発揮させることが可能となる。
【0115】
図4は、本発明に係る蓄冷式冷凍機を使用したクライオポンプの概略構成を示す断面図である。図4に示すクライオポンプ50は、気体分子を凝縮または吸着するクライオパネル51、このクライオパネル51を所定の極低温に冷却する本発明に係る蓄冷式冷凍機52、これらの間に設けられたシールド53、吸気口に設けられたバッフル54、およびアルゴン、窒素、水素等の排気速度を変化させるリング55等により構成されている。
【0116】
本発明に係る蓄冷式冷凍機52を用いたクライオポンプ50においては、クライオパネル51の動作温度を長期間に亘って安定に保証することができる。したがって、クライオポンプ50の性能を長期間に亘って安定して発揮させることが可能となる。
【0117】
図5は、本発明に係る蓄冷式冷凍機を使用した磁界印加式単結晶引上げ装置の概略構成を示す斜視図である。図5に示す磁界印加式単結晶引上げ装置60は、原料溶融用るつぼ、ヒータ、単結晶引上げ機構等を有する単結晶引上げ部61、原料融液に対して静磁界を印加する超電導コイル62、および単結晶引上げ部61の昇降機構63等により構成されている。そして、超電導コイル62の冷却用として、前述したような本発明に係る蓄冷式冷凍機64が用いられている。なお、図中65は電流リード、66は熱シールド板、67はヘリウム容器である。
【0118】
本発明に係る蓄冷式冷凍機64を用いた磁界印加式単結晶引上げ装置60においては、超電導コイル62の動作温度を長期間に亘って安定に保証することができるため、単結晶の原料融液の対流を抑える良好な磁界を長期間に亘って得ることができる。したがって、磁界印加式単結晶引上げ装置60の性能を長期間に亘って安定して発揮させることが可能となる。
【0119】
【発明の効果】
以上説明の通り、本発明に係る蓄冷材によれば、粒子状蓄冷物質がバインダーによって強固に接着した構造を有し、かつ冷媒ガスが容易に通過でき蓄冷材との間で十分な熱交換が可能な空隙が確保されているため、機械的強度が向上し、長期間に亘り安定した冷凍特性を示す蓄冷材が得られる。そして、その蓄冷材を冷凍機の蓄冷器内の少なくとも一部に充填することにより、冷凍能力が高く、かつ長期間に亘って安定した冷凍性能が維持できる冷凍機を提供することができる。
【0120】
そして、MRI装置、クライオポンプ、磁気浮上列車用超電導磁石、および磁界印加式単結晶引上げ装置は、いずれも冷凍機性能が各装置の性能を左右することから、上述したような冷凍機を用いた本発明のMRI装置、クライオポンプ、磁気浮上列車用超電導磁石、および磁界印加式単結晶引上げ装置は、いずれも長期間に亘って優れた性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄冷式冷凍機(GM冷凍機)の要部構成を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例による超電導MRI装置の概略構成を示す断面図。
【図3】本発明の一実施例による超電導磁石(磁気浮上列車用)の要部概略構成を示す斜視図。
【図4】本発明の一実施例によるクライオポンプの概略構成を示す断面図。
【図5】本発明の一実施例による磁界印加式単結晶引上げ装置の要部概略構成を示す斜視図。
【符号の説明】
10 GM冷凍機(蓄冷式冷凍機)
11 第1シリンダ
12 第2シリンダ
13 真空容器
14 第1蓄冷器
15 第2蓄冷器
16,17 シールリング
18 第1蓄熱材
19 第2蓄熱材(極低温用蓄冷材)
20 第1膨張室
21 第2膨張室
22 第1冷却ステージ
23 第2冷却ステージ
24 コンプレッサ
30 超電導MRI装置
31 超電導静磁界コイル
32 傾斜磁界コイル
33 ラジオ波送受信用プローブ
34 蓄冷式冷凍機
35 クライオスタット
36 放射断熱シールド
40 超電導磁石(マグネット)
41 超電導コイル
42 液体ヘリウムタンク
43 液体窒素タンク
44 蓄冷式冷凍機
45 積層断熱材
46 パワーリード
47 永久電流スイッチ
50 クライオポンプ
51 クライオパネル
52 蓄冷式冷凍機
53 シールド
54 バッフル
55 リング
60 磁界印加式単結晶引上げ装置
61 単結晶引上げ部
62 超電導コイル
63 昇降機構
64 蓄冷式冷凍機
65 電流リード
66 熱シールド板
67 ヘリウム容器

Claims (9)

  1. 粒子状蓄冷物質とその粒子状蓄冷物質を相互に接着するエポキシ樹脂から成る樹脂バインダーとから構成される蓄冷材であり、その蓄冷材の空隙率が15〜70vol.%であり、上記粒子状蓄冷物質の表面から100オングストローム(A)の深さまでの範囲における酸素濃度が5〜80at%であり、各粒子状蓄冷物質を平面に投影したときに形成される投影像を囲む正円のうち最大径の正円の面積をMとし、各投影像の面積をAとした場合に、M/Aで表わされる形状係数が1.0以上5.0未満である粒子状蓄冷物質が全粒子数の80%以上であり、上記粒子状蓄冷物質は、一般式RMz(但し、RはY,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,TmおよびYbから選択される少なくとも1種の希土類元素であり、MはNi,Co,Cu,Ag,Al,Ru,In,Ga,Ge,SiおよびRhから選択される少なくとも1種の元素であり、zは原子比で0≦z≦9.0を満足する。)で表わされる希土類元素単体または希土類元素を含む金属間化合物から成り、上記蓄冷材を構成する粒子状蓄冷物質の粒径が0.01〜3mmであることを特徴とする蓄冷材。
  2. 蓄冷材の内部に存在する細孔のメディアン径が10〜300μmであることを特徴とする請求項1記載の蓄冷材。
  3. 粒子状蓄冷物質は、反強磁性体であることを特徴とする請求項1記載の蓄冷材。
  4. エポキシ樹脂から成る樹脂バインダーを粉末状バインダーとし、この粉末状バインダーの平均粒径が粒子状蓄冷物質の平均粒径の1/2以下であることを特徴する請求項1記載の蓄冷材。
  5. 蓄冷材を充填した蓄冷器から成る冷却段を複数個有し、各冷却段の蓄冷器の上流高温側から作動媒質を流して上記作動媒質と蓄冷材との熱交換によって蓄冷器の下流側にて、より低温度を得る蓄冷式冷凍機において、蓄冷器に充填される蓄冷材の少なくとも一部の蓄冷材が請求項1記載の蓄冷材から成ることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  6. 請求項記載の蓄冷式冷凍機を具備したことを特徴とする超電導磁石。
  7. 請求項記載の蓄冷式冷凍機を具備したことを特徴とするMRI(核磁気共鳴イメージング)装置。
  8. 請求項記載の蓄冷式冷凍機を具備したことを特徴とするクライオポンプ。
  9. 請求項記載の蓄冷式冷凍機を具備したことを特徴とする磁界印加式単結晶引上げ装置。
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