JP4551124B2 - ろ過池システム - Google Patents

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Description

本発明は、取水ポンプによって採取され前処理された原水を、流入弁よりろ過池に受入れ、ろ過してろ過弁より流出させるろ過池システムに関する。
このようなろ過池システムでは、通常、取水ポンプにより採取された原水が、凝集処理、沈殿処理、さらには、水質の要求に応じて、生物接触処理、活性炭処理、等の他の工程を追加したり、膜分離装置で代替えしたりするなど種々の形態による前処理を経たのち流入弁によりろ過池に導入される。ろ過池内では、導入された原水をろ過して、ろ過弁に流出させる。前処理を経て原水は、水位の勾配により、ろ過池に自然移流し、動力なしに連続的にろ過が行える構成となっている。
このようなろ過池システムによって供給すべき水量は時間帯によって変動することが多い。特に衛星都市部等、昼間や深夜の消費水量が少なく、夕刻から夜間の消費水量が多い地域のろ過池システムでは、一日の中でろ過水供給量が大きく変動する。このような場合、ろ過水供給量の少ない時間帯にろ過池を稼働停止する運転が行われている。従来、このような際に、ろ過池を稼働停止するときには、取水ポンプを停止するとともに、ろ過弁を停止していた(例えば特許文献1を参照)。
特開平5−288161号公報
ところが、個々の処理槽に原水を流す方式を、水頭差により行う形態とすると、取水ポンプを停止しても、前処理の行程に供されている水は、しばらくの間下流側の処理槽にオーバーフローする等して流れ続ける。前記ろ過池システムの流入弁側に向かって、しばらく流れ続ける状況になる。しかし、このようにして流れる水(以下余剰原水と称する)は前記ろ過池には流入させられないので、通常、前処理の工程を通過後捨てられることになり、無駄に消費されていた。
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、前処理に供された原水をろ過池で有効に処理し得るろ過池システムの提供を目的としている。
本発明のろ過池システムの特徴構成は、取水ポンプによって採取され前処理された原水を、流入弁よりろ過池に受入れ、ろ過してろ過弁より流出させるろ過池システムであって、ろ過池の運転停止の際に、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過弁を閉じ、その後流入弁を閉じる運転制御手段を設けた点にある。
前記運転制御手段は、前記ろ過弁を閉じる時期を、前記ろ過池内の水量が過少とならず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に前記取水ポンプの停止から遅延させ、前記流入弁を閉じる時期を、前記ろ過池内の水量が多くなりすぎず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に前記ろ過弁の閉じ操作から遅延させるように制御する。
ろ過池は、取水ポンプを稼働し、前記流入弁と前記ろ過弁とを開状態としておくことにより、ろ過池で原水のろ過運転を行うことができる。通常、原水の供給量とろ過弁から流出させるろ過水水量とは均衡するように設定される。
運転停止の際に、取水ポンプを動作停止すると、前記前処理への原水の供給が停止される。本ろ過池システムでは、このとき、前記流入弁を開状態に維持するので、前記ろ過池は、前記前処理で生じた余剰原水を受け入れることができる。またこのとき、前記ろ過弁を開状態にしてあるので、前記ろ過池が余剰原水を受入れつつも、前記ろ過池内の原水がろ過され、ろ過弁より流出される。
この状態では、前処理行程への原水の供給が停止し、ろ過池への供給水は余剰原水のみとなるので、ろ過池に流入する水量は、通常運転時にろ過池へ流入する水量より減少する。このとき、前記流入弁およびろ過弁の開度は変化させないので前記ろ過池は水位を次第に低下させつつ、前記余剰原水を有効利用可能に受け入れることができる。
その後、ろ過弁を閉じると、前記ろ過池内の原水のろ過が停止される。このとき、前記ろ過弁を閉じる時期は、前記ろ過池内の水量が過少とならず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に、前記取水ポンプの停止から適宜遅延させる。
この状態では、前記ろ過池はろ過を行わず、ろ過池内に余剰原水を受け入れて、一旦低下したろ過池の水位を回復することができる。
さらに、前記ろ過弁を閉じた後、前記流入弁を閉じると、前記ろ過池への余剰原水の受け入れが停止される。前記流入弁を閉じる時期は、前記ろ過池内の水量が多くなりすぎず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に、前記ろ過弁の閉じ操作から適宜遅延させる。
これにより、ろ過池内に余剰原水を十分受け入れ、余剰原水を有効利用可能に貯留しておくことができる。
従って、上記構成によると、ろ過池の容量を有効に利用して、余剰原水を有効利用することができる。また、前処理で生じた余剰原水の大部分は、前記ろ過池に受け入れられるから、仮に、前記前処理の工程に余剰原水が残り、そのまま廃棄されたとしても、その廃棄量は少なくなる。
また、余剰原水を有効利用するのに流入弁およびろ過弁の動作を最小限ですませることができ、前記流入弁およびろ過弁の動作に基づくろ過水の濁度上昇を抑制することができる。
尚、取水ポンプの運転停止後、運転を再開するまでは、前記ろ過池は、余剰原水を受け入れて水位の十分確保された状態で待機することになるから、運転再開時にも、即座にろ過運転を開始でき、応答性良く浄水を供給することができる。
本発明のろ過池システムにおける前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止後、前記ろ過弁および前記流入弁のうち少なくともいずれか一方を、設定時間に基づき閉じるタイマ機構を備えることが好ましい。
前述のように、前記ろ過弁を閉じるには、前記ろ過池内の水量が過少とならず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に、前記取水ポンプの停止から遅延させる。一方、前記流入弁を閉じるには、前記ろ過池内の水量が過多とならず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に、前記ろ過弁の停止から遅延させる。
ここで、前処理で生じる前記余剰原水の量は、前処理工程の構成によってほぼ決まり、その余剰原水が、前記ろ過池に流入するのに要する時間も、ほぼ正確に求めることができる。さらに、ろ過池の容量、ろ過池水位の低下速度等も既知であるから、前記タイマ機構により、前記ろ過弁や、前記流入弁を閉じる時期を決定し、前記ろ過池内の容量を十分有効に利用して余剰原水の有効利用を図ることができる。また、前記ろ過弁や、前記流入弁を閉じる時期を時間により制御すると、ろ過池の工程管理が容易となり、確実な運転を行える。また、ろ過池への特段の設備の増設を伴わず、既存のろ過池システムをタイマ機構により監視させるだけの簡単な設計変更で運転制御を行うことができる。
本発明のろ過池システムにおける前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止後、前記ろ過弁および前記流入弁のうち少なくともいずれか一方を、前記ろ過池の水位に基づき閉じる水位制御機構を備えることが好ましい。
前記ろ過池の水位に基づいて前記ろ過弁を閉じると、前記ろ過池内の水位を直接的にかつ確実に検知して前記ろ過池内の水量が過少とならない水位を維持することができる。また、前記ろ過池の水位に基づいて前記流入弁を閉じると、前記ろ過池内の水位を、直接的にかつ確実に検知して前記ろ過池内の水量が過多とならない水位を維持することができる。
また、前記ろ過池水位制御機構は、前記ろ過池の通常運転水位よりも低い下限水位に基づき前記ろ過弁を閉じ、通常運転水位よりも高い上限水位に基づき流入弁を閉じるものとすることが好ましい。
取水ポンプを停止後、前記ろ過弁および流入弁を開けておくと、前記ろ過池は余剰原水を受け入れつつろ過水を流出し続ける。このとき、通常は、余剰原水の流入が次第に減少するのに対して、ろ過水量があまり変化しないことから、ろ過池の水位が低下する。つまり、取水ポンプ停止後、ろ過池の水位が下限水位に達するまでは、余剰原水を受け入れ、確実に有効利用することができる。次に、下限水位に達したときにろ過弁を閉じれば、前記ろ過池には余剰原水が流入するが流出されない状態となり、ろ過池内の水位は上昇し始め、前記流入弁の閉止までに流入する余剰原水を前記ろ過池内に貯留することができる。このとき余剰原水は、前記下限水位から前記上限水位にわたって貯留されるから、前記下限水位を通常運転水位より十分低く、前記上限水位を通常運転水位より十分高く設定することにより大量の余剰原水を貯留することができる。
また、本発明のろ過池システムに、前記ろ過池でろ過した後の浄水を貯留する浄水池を備え、前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過池から前記浄水池へのろ過水移流量に基づき前記ろ過弁を閉じる浄水池水位制御機構を備えることが好ましい。
上述のように、前記ろ過弁を閉じる際には、ろ過池の水位を十分低下させておくことで、前記ろ過池内に受け入れる得る余剰原水量を確保できるから、前記取水ポンプの停止後前記ろ過弁を閉じるまでには、出来る限り原水をろ過処理して前記浄水池に流出しておくことが望ましい。
このような流出量は、単位時間あたりにろ過弁から放出される水量と、単位時間あたりに流入弁に供給される水量およびろ過池の貯水量によって決定することが出来る。つまり、前記放出水量と供給水量との差から単位時間あたりのろ過池水量の減少量がわかる。この減少量とろ過池の水位が下限に達するまでの水量とを比較することで、取水ポンプ停止後に移流可能な水量を算出することができる。
そこで、この流出可能な原水量に応じて前記取水ポンプの動作停止後、前記ろ過池から前記浄水池へのろ過水移流量に基づき前記ろ過弁を閉止すると、前記ろ過池水位の低下を許容範囲内に留めつつ、出来るだけ多くの余剰原水を受け入れて、その余剰原水を有効に利用することができる
尚、上述の運転制御手段を備えた場合、前記ろ過弁の閉止と、前記流入弁の閉止とを同じ要因に基づいて行わなければならないというわけではない。たとえば、ろ過弁をタイマ機構により閉止し、流入弁を水位制御機構に基づき閉止するというように、異なる要因に基づいて、それぞれを運転制御することができる。
また、前記運転制御手段は、複数の要因に基づいて前記ろ過弁の閉止と、前記流入弁の閉止とを行うことができる。例えば、タイマ機構と水位制御機構との両方を監視し、いずれかのうち早く成立した要因に基づきろ過弁を閉止することも出来る。このようにすれば、より確実にろ過池の水位を監視することができるようになる。
さらに、上述の構成に加えて、前記ろ過池でろ過した後の浄水を貯留する浄水池を備え、前記運転制御手段が、さらに、前記ろ過池の運転停止の際に前記取水ポンプの動作を停止するように構成してあり、その停止の条件は、前記ろ過弁からの浄水を受ける浄水池の水位が満水水位より低い設定高水位に達したときとすることが出来る。
つまり、本構成によると、ろ過池の運転停止に際して、運転制御手段によって前記取水ポンプを停止させた後、所定量のろ過水が浄水池に流入する事になる。そのため、前記浄水池では、前記取水ポンプの停止後に前記ろ過池から流出されるろ過水を受けて貯留することが出来るよう前記取水ポンプの停止を、前記浄水池の満水水位よりも低い設定高水位にて行うこととする。また、浄水池の水位により前記取水ポンプの停止を制御すると、前記取水ポンプの停止後、前記ろ過池に流入するろ過水量も、前記浄水池の水位により管理することが出来、より一層前記ろ過池の運転管理を確実に行うことが出来る。
以下、本発明のろ過池システムの実施例を図面に基づいて説明する。
〈第一実施形態〉
本発明のろ過池システムは、図1および図2に示すように、例えば浄水設備に用いられ、取水ポンプ1によって採取された原水を、薬品混合処理部22、凝集処理部23、沈殿処理部24の順に設けられる前処理部2において前処理して、原水中の濁度成分等を凝集、沈殿、分離する前処理により、濁度成分等の少ない水を得られるように構成している。
前処理部2を経た原水は、流入弁3よりろ過池4に受入れられる。ろ過池4では、原水をろ材によりろ過して、ろ過されたろ過水をろ過弁5より浄水池6に流出可能に構成してある。
前記ろ過池4には水位センサ41を設け、その水位センサ41の検知水位に基づき、前記取水ポンプ1の稼働時に、前記流入弁3および前記ろ過弁5を開閉する弁開閉手段42を設け、前記ろ過池4の水位を設定範囲内に維持する水位制御機構43を構成する。尚、前記水位制御機構43は、運転制御手段Cとして設けられるコンピュータに、水位センサ41からの検知水位の入力を受けて、弁開閉手段42を動作させる動作信号を出力するプログラムを備えることによって実現される。
また、前記弁開閉手段42には、前記ろ過池4の運転停止の際に、前記取水ポンプ1の動作停止後、第一設定時間T1経過後に前記ろ過弁5を閉じ、さらに第二設定時間T2経過後に前記流入弁3を閉じるタイマ機構44を連設してある。尚、前記タイマ機構44は、運転制御手段Cとして設けられるコンピュータに、タイマを参照して、流入弁3を動作させる動作信号を出力するプログラムを備えることによって実現される。
また、前記浄水池6には水位計61を設け、前記ろ過弁5からの浄水を受ける浄水池6の水位が満水水位HHより低い設定高水位HLに達したときに、前記取水ポンプ1の動作停止を行う水位検知機構62を備える。さらに、前記タイマ機構44は、毎日定時で前記取水ポンプ1の稼働を停止させる機能を備える。尚、前記水位検知機構62は、運転制御手段Cとして設けられるコンピュータに、水位計61からの入力を受けて、取水ポンプ1を動作させる動作信号を出力するプログラムを備えることによって実現される。
このような構成により、前記ろ過池システムは、図2に示すように運転される。
浄水池6の前記設定高水位HLを検知した場合(A点)や定時には、前記ろ過池4を運転停止するにあたって、まず取水ポンプ1が停止される(B点)。
このとき、前記前処理部2では原水の流入が停止されるが、その後しばらくは余剰原水が流れることになる。この余剰原水は、前記ろ過池4の流入弁3が開状態であるため、前記ろ過池4に流入する。またこのとき、ろ過弁5も開状態なので、前記ろ過池4では、ろ過動作が続けられ、浄水池6にろ過水を流出し続け、余剰原水の流入量の減少に従って前記ろ過池4内の水位は低下する。また、ろ過池4から流出されるろ過水を受け、前記浄水池6の水位は上昇するが、前記設定高水位HLを満水水位HHよりも低く設定してあるから、前記浄水池6では前記ろ過水を受け入れ貯留することができ、前記ろ過水は無駄に廃棄されない。
ろ過池4の水位低下は、前記余剰原水のろ過池4への流入量とろ過水の流出量との差によって決まるので、経験的に取水ポンプ1停止後前記ろ過池4内の水位が十分低下するまでの時間を知ることができ、この時間を第一設定時間T1として前記タイマ機構44が計測し、前記ろ過弁5を閉じる(C点)。
尚、前記水位制御機構43により、前記ろ過池4内の水位を通常高水位H1と、通常低水位L1との間に維持する制御を行っているので、前記取水ポンプ1の停止時には、ろ過池4の水位は前記通常低水位L1より高く維持されている(D点)。従って、前記第一設定時間T1として、前記通常低水位L1から前記ろ過池4内の下限水位Lにまで水位が低下する時間を設定しておくことにより、取水ポンプ1を停止した後、ろ過弁5を閉じるまでにろ過池4の水位が前記下限水位L(E点)よりも低下しすぎることないように制御される。
前記ろ過弁5を閉じると、前記ろ過池4内から浄水池6へのろ過水の流出が停止される。この状態では、前記流入弁3が開状態であるから、前記ろ過池4が前記余剰原水の流入を受けると、前記ろ過池4内の水位が上昇する。また、浄水池6ではろ過水が流入しないので、浄水の消費に従って水位が低下し始める(F点以降)。一般に、前記ろ過池4を運転停止する時期は、浄水の消費の少ない時期に合わせて設定するので、通常ろ過弁5の停止後しばらくは浄水池6の水位は高い状態に維持される。
ろ過池4の水位上昇は、前記余剰原水の流入によって決まるので、前記ろ過池4が余剰原水を受ければ、その時点までに前記ろ過池4に流入した余剰原水がそのろ過池4で蓄えられ、次のろ過池4運転時に有効利用されることになる。そこで、前記ろ過池4が前記余剰原水を受け入れることができる期間を第二設定時間T2として経験的に見出しておけば、前記タイマ機構44が前記第二設定時間T2を計測し、前記流入弁3を閉じることにより(G点)、ろ過池4で十分な余剰原水を蓄えることができる。その後、前処理部2を流通する余剰原水は、前記ろ過池4に流入しなくなり廃棄される。
次にろ過池4の運転を再開する場合には、毎日定時(I点)に、もしくは、前記水位計61が前記浄水池6の設定低水位L0を検出したとき(J点)に、前記取水ポンプ1を起動し、同時にろ過弁5および流入弁3を開とする。このとき、前記前処理部2には余剰原水が無い状態であるから、取水ポンプ1による原水の供給開始後、徐々に流入弁3からの原水流入が増加する。また、前記ろ過池4は、前記余剰原水を貯留して水位の高い状態(K点)から運転を開始するので、即座に浄水池6に対するろ過水の供給を開始する。そのため、前記ろ過池4の水位は、徐々に低下しつつ、前記通常高水位H1と通常低水位L1との間に収束し、安定運転が行えるようになる。
〈第二実施形態〉
本発明のろ過池システムは、前記ろ過弁5および前記流入弁3の制御を前記ろ過弁の水位のみに基づいて行うことができる。基本構成は、先の第1実施形態と同様である。
また、前記弁開閉手段42は、前記ろ過池4の運転停止の際に、前記取水ポンプ1の動作停止後、ろ過池4の水位が下限水位Lに達したときに前記ろ過弁5を閉じ、さらにその後、ろ過池4の水位が上限水位Hに達したときに前記流入弁3を閉じるように制御する。また、前記下限水位Lは、前記ろ過池4に内装されるろ材の表面が露出しない低水位に設定し、前記上限水位Hは、前記ろ過池4内に前記余剰原水を十分貯留することのできる高水位に設定する。
尚、前記取水ポンプ1停止時にも、前記下限水位Lとして、前記通常低水位L1、前記上限水位Hとして前記通常高水位H1を用いて、前記水位制御機構43による水位制御を行うこともできる。この場合、既存のろ過池システムの構成をそのまま利用して水位制御を行うことが出来る。
本実施形態のろ過池システムは、図3に示すように運転される。
浄水池6の前記設定高水位HLを検知した場合には、前記ろ過池4を運転停止するにあたって、まず取水ポンプ1が停止される。
ろ過池4の水位は、前記余剰原水のろ過池4への流入量とろ過水量との差によって決まるので、ろ過水量にあまり変化が無く、流入量が減少すると継続的に低下する。そこで前記水位センサ41が、前記下限水位Lを検知すると、前記水位制御機構43により前記ろ過弁5を閉じる。
前記流入弁3は開状態であるから、前記余剰原水の流入を受けて、前記ろ過池4の水位が上昇する。
ろ過池4の水位上昇は、前記余剰原水の流入によって決まるので、前記ろ過池4が余剰原水を受ければ、その時点までに前記ろ過池4に流入した余剰原水が、そのろ過池4で蓄えられ、次のろ過池4運転時に有効利用されることになる。そこで、前記ろ過池4が前記余剰原水を受け入れることができる上限水位Hを水位センサ41により検出して、水位制御機構43により前記流入弁3を閉じると、ろ過池4で十分な余剰原水を蓄えることができる。その後、前処理部2を流通する余剰原水は、前記ろ過池4に流入しなくなり廃棄される。
〈その他の実施形態〉
先の実施形態では、ろ過弁5の閉動作を第一設定時間T1もしくはろ過池4の水位に基づき行う例を示したが、例えば、浄水池6へのろ過水流入量や、前記浄水池6の水位等、種々要因に基づき行うことができる。
図4に示すように、前記取水ポンプ1の停止後、前記浄水池6に流出されるろ過水流入量が、前記ろ過池4における通常低水位L1から下限水位Lに変位するまでに流出される水の総量に達したときに前記ろ過弁5を閉じることによって、前記浄水池6からの送水に関わらず、先の第二実施形態と同様の運転が行えることになる。尚、前記浄水池6の水位計61を用いて、水位検知機構62によりろ過弁5を操作する際に、前記取水ポンプ1停止後、前記浄水池6からの送水が見込まれる場合には、その送水量を考慮して前記設定高水位HLを設定しておけばよい。
例えば、前記浄水池6における設定高水位HLと満水水位HHとの水位差内での貯水量と、前記ろ過池4における通常低水位L1と下限水位Lとの水位差内での貯水量とを一致させておく。この条件下で、浄水池6の満水水位HHの検出に基づき、前記ろ過弁5を閉じれば、前記ろ過弁5を閉じた後に、前記浄水池6からの送水が無いかぎり、先の第二実施形態と同様の水位の変動が観測されることになる。
また、取水ポンプ1の起動、停止、ろ過弁5や流入弁3の開閉を設定時間に基づいて行う場合に、その設定時間は、種々の基準をもとに計測し始めることができる。例えば、先の第一実施形態では、前記流入弁3を閉じる第二設定時間T2をろ過弁5を閉じた時点を基準として設定したが、前記取水ポンプ1の停止時を基準に設定してもよい。また、取水ポンプ1を毎日定時に起動、停止するものと設定するのに代え、取水ポンプ1の停止、起動後の経過時間に基づき起動、停止するものとすることもでき、種々の設定が可能である。
さらに、前記ろ過弁5を閉じる操作が、設定時間、ろ過池4の水位、浄水池6の水位等のいずれの要因に基づいて行われる場合であっても、前記流入弁3を閉じる動作を、設定時間、ろ過池4の水位のいずれの要因に基づいても行うことができる。これら要因は、先の実施の形態のように一致していても良く、異なっていても良い。例えば、前記ろ過弁5を設定時間に基づいて閉じ、前記流入弁3をろ過池4の水位に基づいて閉じるものとしてもよいし、前記ろ過弁5を浄水池6の水位に基づいて閉じ、前記流入弁3を設定時間に基づいて閉じるものとしてもよい。尚、ろ過弁5と、流入弁3との動作を同じ要因に基づいて行うものとすると、既存のろ過池システムに対して、少ない設計変更を行うだけで、上述の運転を行うことができるようになるので好ましい。
このほか、ろ過弁5および流入弁3の操作は、設定時間、ろ過池4の水位等のいずれか一つの要因に基づいて行うことができるが、複数の要因に基づいて行うようにしても良い。例えば、前記ろ過弁5の停止を、前記取水ポンプ1の停止後第一設定時間T1が経過するのと、前記浄水池6の水位が満水水位HHになるのと、いずれか早い方に基づいて行ったり(図5参照)、前記流入弁3の停止を、前記ろ過弁5の停止から第二設定時間T2が経過するのと、前記ろ過池4の上限水位Hを検出するのと、いずれか早い方に基づいて行うことができる。このようにすれば、ろ過池4の運転をより確実に安定に制御しながら、余剰原水を有効利用し、水回収率を高めることが出来る。
なお、ろ過池4の形式は任意であり、ろ過弁5、流入弁3は、いわゆる弁に限らず、サイホンや空封トラップ等の他の流入流出装置を適宜用いることができる。
ろ過池システムの概略図 第一実施形態におけるろ過池システムの運転制御説明図 第二実施形態におけるろ過池システムの運転制御説明図 その他の実施形態におけるろ過池システムの運転制御説明図 その他の実施形態におけるろ過池システムの運転制御説明図
符号の説明
1 取水ポンプ
3 流入弁
4 ろ過池
5 ろ過弁
C 運転制御手段

Claims (6)

  1. 取水ポンプによって採取され前処理された原水を、流入弁よりろ過池に受入れ、ろ過してろ過弁より流出させるろ過池システムであって、
    ろ過池の運転停止の際に、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過弁を閉じ、その後流入弁を閉じる運転制御手段を設け
    前記運転制御手段は、前記ろ過弁を閉じる時期を、前記ろ過池内の水量が過少とならず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に前記取水ポンプの停止から遅延させ、
    前記流入弁を閉じる時期を、前記ろ過池内の水量が多くなりすぎず、かつ、十分量の余剰原水を受け入れることができる程度に前記ろ過弁の閉じ操作から遅延させるろ過池システム。
  2. 前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過弁および前記流入弁のうち少なくともいずれか一方を、設定時間に基づき閉じるタイマ機構を備えた請求項1記載のろ過池システム。
  3. 前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過弁および前記流入弁のうち少なくともいずれか一方を、前記ろ過池の水位に基づき閉じる水位制御機構を備えた請求項1記載のろ過池システム。
  4. 前記ろ過池水位制御機構は、前記ろ過池の通常運転水位よりも低い下限水位に基づき前記ろ過弁を閉じ、通常運転水位よりも高い上限水位に基づき流入弁を閉じる請求項3記載のろ過池システム。
  5. 前記ろ過池でろ過した後の浄水を貯留する浄水池を備え、前記運転制御手段は、前記取水ポンプの動作停止の後、前記ろ過池から前記浄水池へのろ過水移流量に基づき前記ろ過弁を閉じる浄水池水位制御機構を備えた請求項1記載のろ過池システム。
  6. 前記ろ過池でろ過した後の浄水を貯留する浄水池を備え、
    前記運転制御手段が、さらに、前記ろ過池の運転停止の際に前記取水ポンプの動作を停止するように構成してあり、その停止の条件は、前記ろ過弁からの浄水を受ける浄水池の水位が満水水位より低い設定高水位に達したときである請求項1〜5のいずれか一項に記載のろ過池システム。
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