JP4548771B2 - 容量式圧力センサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば被測定圧力に応じた静電容量を圧力として検出するダイアフラム構造を備えた容量式圧力センサの製造方法に関する。
従来から被測定圧力の変化を静電容量の変化として検出するダイアフラム構造を備えた容量式圧力センサは広く知られている。かかる容量式圧力センサの一例として、ダイアフラムの起歪領域に可動電極を形成するとともに一部に凹み部を有しかつ凹み部の底面に固定電極を形成したセンサ台座をこの起歪領域の周囲に接合し、圧力がダイアフラム面に加わることでダイアフラムの起歪領域の変移に伴うダイアフラムの可動電極とセンサ台座の固定電極間における静電容量の変化を圧力の変化として検出する圧力センサがある。
なお、このような静電容量式圧力センサを用いて微差圧や真空及びその近傍の圧力を高精度に計測する場合、キャリブレーションが不可能である領域でのセンサ特性への悪影響を避けるため、可動電極の形成されたセンサダイアフラムと固定電極の形成されたセンサ台座間の間隔を厳密に管理するなど、センサ自体の構造を寸法上高精度に管理する必要がある。そのため、センサチップを構成するセンサダイアフラムとセンサ台座間の接合については界面に何も介在させない直接接合が行われている(例えば、特許文献1参照)。
以下、この特許文献1に記載の静電容量式圧力センサの構造について説明する。かかる静電容量式圧力センサ200は、図5に示すように各周辺接合部がサファイア同士の直接接合により密着固定された第1のサファイア基板201、第2のサファイア基板202、及び第3のサファイア基板203を有している。そして、第1のサファイア基板201には、その下面側に深さの浅い凹み部201aが形成され、凹み部201aの底面には導電性の膜からなる固定電極201bが配置されている。また、第1のサファイア基板201の凹み部下面側には、凹み部201aを塞ぐように第2のサファイア基板202が直接接合されている。そして、固定電極201bと対向する第2のサファイア基板202の上面側には可動電極202b及び可動電極202bの取出し端子202cが形成されている。なお、第2のサファイア基板202は第1のサファイア基板201よりも板厚を薄くして形成され、可動ダイアフラム構造となっている。また、第2のサファイア基板202の下側面には、深さの浅い測定圧力印加用凹み部203aが形成されるとともに凹み部203aの外気と連通する測定圧力導入用の貫通孔203bが穿設された第3のサファイア基板203が直接接合されている。また、第3のサファイア基板203の下面側には、貫通孔203bに連通する開口204bが穿設された台座204が配置されている。
特許第2852593号公報(3頁、図4)
かかる静電容量式圧力センサの第3のサファイア基板203に貫通孔203bを形成するために、COレーザー、エキシマレーザーなどのレーザー加工、超音波加工などの機械加工を行うが、この際、貫通孔開口部周囲近傍に数μm程度の高さを有するバリが形成されたり、貫通孔加工時に生成する加工粉の堆積物であるデブリが形成される。
以下、このような貫通孔(測定圧力導入孔)の開口部にバリやデブリが生じたまま静電容量式圧力センサの各構成要素を直接接合することで生じる不具合を図6及び図7に基づいて説明する。図6はスペーサ11にセンサダイアフラム20及びセンサ台座30を直接接合して形成された静電容量式圧力センサの断面構成図である。スペーサ11に測定圧力導入孔を形成するとその開口部にバリ11Aやデブリ11B(図6ではバリ11Aのみ図示)が生じる。なお、センサダイアフラム20が微差圧計測に用いるセンサダイアフラムの場合、特に撓み易い。そのため、このようなバリ11Aやデブリ11Bが形成されたままの状態でセンサダイアフラム20をスペーサ11に直接接合すると、図6(a)に示すようになり、この状態でセンサ台座30をセンサダイアフラム20に直接接合すると、図6(b)に示すようにセンサダイアフラム20がセンサ台座30の凹部30aに向かって反ってしまう(図6(a),(b)の二点鎖線と比較参照)。また、バリ11Aが大きいと、センサダイアフラム20がスペーサ11に接合不可能となる。
一方、このようなセンサダイアフラム20の反りを防止するために、スペーサ11のバリやデブリ形成領域をその後に鏡面研磨することでこのバリ11Aやデブリ11Bを除去することも行われている。しかしながら、この際、貫通孔開口部周縁近傍が開口部に向かうに従って貫通孔内に徐々に落ち込んでいくいわゆるダレと呼ばれる形状不良が生じる。これは鏡面研磨により表面粗さを小さくしようとするほど顕著になる。そして、この状態でセンサダイアフラム20をスペーサ11に直接接合すると、図7(a)に示すようにセンサダイアフラム20がダレ11Cに沿って中央部分が垂れ下がった状態で直接接合されてしまい、このままセンサ台座30をセンサダイアフラム20に直接接合すると、図7(b)に示すようにセンサダイアフラム20がセンサ台座30の凹部30aと反対側に反ってしまう(図7(a),(b)の二点鎖線と比較参照)。
センサダイアフラム20にこのようなバリ11Aやデブリ11B、またはダレ11Cによる反りが生じると、センサダイアフラム20に形成された可動電極21,22とセンサ台座30に形成された固定電極31,32との間隔を規定通りの寸法に管理できず、センサダイアフラム20の形状異常に起因するセンサ特性の異常を招く。
本発明の目的は、上述のような課題を解決し、微差圧域において精度良く圧力測定を行うことのできる圧力センサの製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項にかかる容量式圧力センサの製造方法は、スペーサと、前記スペーサに接合されるダイアフラムと、前記ダイアフラムに接合されるセンサ台座とを備えた容量式圧力センサの製造方法において、酸化アルミニウムの単結晶体からなるプレート体に貫通孔を加工することで前記スペーサを形成し、前記スペーサの貫通孔開口縁部周囲のバリやデブリ形成領域を研磨することで当該バリやデブリを取り除き、研磨した領域であって貫通孔のダイアフラム接合側開口部全周にわたって凹み部をエッチングにより形成し、スペーサの凹み部周囲の平面に酸化アルミニウムの単結晶体からなるセンサダイアフラムであって当該センサダイアフラムの起歪領域の外径が貫通孔の孔径とほぼ等しいセンサダイアフラムを直接接合し、センサダイアフラムの所定位置に可動電極を形成し、酸化アルミニウムの単結晶体からなりかつ一部に固定電極が形成され、前記センサダイアフラムとともに圧力測定用の容量室を形成するセンサ台座をセンサダイアフラムに直接接合することを特徴としている。
センサダイアフラムをスペーサに直接接合する際、スペーサの貫通孔形成時にできるバリやデブリによってセンサダイアフラムがセンサ台座側に反るのを防止できる。また、かかるバリやデブリを除去するためにスペーサを研磨すると研磨面において貫通孔に向かってダレが生じるが、貫通孔の開口部周縁近傍にこの研磨面を含む凹み部を形成することでセンサダイアフラムがこのダレに沿ってセンサ台座と反対側に反るのを防止できる。これによってセンサダイアフラムの可動電極の備わった領域とセンサ台座の固定電極の備わった領域との間隔を厳密に管理でき、圧力を精度良く測定できる。
また、本発明の請求項にかかる容量式圧力センサの製造方法は、請求項に記載の容量式圧力センサの製造方法において、スペーサの凹み部をエッチングによって形成する代わりにバリ取りの機械加工によって形成することを特徴としている。
バリ取りの機械加工、即ち仕上げの面取り加工によって貫通孔の開口部周縁近傍に凹み部を形成することで、センサダイアフラムが段部の底面に密着するのを密着防止用凹凸部によって阻止するので、可動電極の備わったセンサダイアフラムと固定電極の備わったセンサ台座の底面との間隔を凹み部の機能と合わせて厳密に管理でき、圧力を精度良く測定できる。
また、本発明の請求項にかかる容量式圧力センサの製造方法は、請求項又は請求項に記載の容量式圧力センサの製造方法において、酸化アルミニウムの単結晶体でできたプレート体、センサダイアフラム、及びセンサ台座を用いる代わりに石英でできたプレート体、センサダイアフラム、及びセンサ台座を用いている。
これらの構成要素が酸化アルミニウムの単結晶体でできている代わりに石英でできていても同様な作用を発揮することができる。
本発明の容量式圧力センサの製造方法によると、撓み易いセンサダイアフラムにおいても反りのない安定した形状が実現でき、特に微差圧を精度良く測定できる容量式圧力センサを得ることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる容量式圧力センサの製造方法において製造された容量式圧力センサについて説明する。かかる容量式圧力センサの構造を説明するにあたって、理解の容易化を図るためにその製造方法について図面に基づいて説明する。かかる容量式圧力センサの製造方法は以下の手順からなる。なお、断面を示した各図中においては、説明の理解を容易にするために実線を一部省略して示している。
まず、酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなる平面視矩形状のプレート体10を用意し(図1(a)参照)、このプレート体10にCOレーザー、エキシマレーザー、超音波加工などによって貫通孔10aを加工してスペーサ11を形成する(図1(b)参照)。
ここで、サファイアなどの硬い材料に貫通孔を加工すると、その貫通孔開口部周縁に例えば数μm程度の高さを備えたバリ11Aが生じる。また、貫通孔加工時に加工くずが飛散してこれが貫通孔開口部周縁近傍に堆積することで、いわゆるデブリ11Bが生じる。なお、本実施形態においては説明の容易化のために、図中、スペーサ11のセンサダイアフラム接合面側にバリ11Aやデブリ11Bが形成されているものとする。
次いで、スペーサの貫通孔開口周縁のバリやデブリ形成領域を研磨することでこれらの領域に形成されたバリ11Aやデブリ11Bを取り除く(図1(c)参照)。
なお、このような後研磨によってバリ11Aやデブリ11Bを取り除いた研磨領域にダレ11Cが生じる。ダレ11Cとは、貫通孔10aの開口縁部周囲に生じるもので、貫通孔10aに向かうに従って徐々に落ち込んでいく落ち込み領域をいう。
そして、研磨した領域であってスペーサ11の少なくとも一側の領域、具体的には、少なくともセンサダイアフラム20がその後に直接接合される側の領域において貫通孔10aの開口部周縁全周に上述したダレ11Cの領域を含む開口を有する凹み部11aをエッチングにより形成する(図1(d)参照)。なお、凹み部11aは、一例として深さDが2μmで幅Wは250μm程度の寸法を有している。また、凹み部11aの形成方法は好ましくはドライエッチングが良いが、ウエットエッチングで形成しても良い。また、凹み部11aは上面視で多角形であっても良く、円形であっても良い。
次いで、スペーサ11の片側面であってこの凹み部周囲の平面に酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなり厚さ数十μm程度のセンサダイアフラム20を直接接合する(図2(a)参照)。なお、センサダイアフラム20の起歪領域(センサ台座30との直接接合部を除いた領域で圧力の印加に応じて変移する領域)の外径とスペーサ10の貫通孔10aの孔径はほぼ等しくなっている。
次いで、センサダイアフラム20の所定の位置に金又は白金からなる可動電極21,22を形成する(図2(b)参照)。
次いで、センサ台座30を用意する(図2(b)参照)。センサ台座30は、酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなり、一部に凹部30aを有し、当該凹部30aの底面に固定電極31,32が形成され、センサダイアフラム20と協働して圧力測定用の容量室を形成するようになっている。また、センサ台座30の上面には検出信号取出し用の電極パッド35,36が形成されている。
次いで、センサ台座30をセンサダイアフラム20に直接接合する(図2(c)参照)。
このようにして構成されたセンサチップ1は、センサダイアフラム20がスペーサ11のバリ11Aやデブリ11Bによってセンサ台座30の凹み部底面側に反ることはない(図2(c)と図6(b)を比較参照)。また、センサダイアフラム20がスペーサ11のバリ11Aやデブリ11Bを取り除くための後研磨によって生じたダレ11Cに沿って直接接合されることもなく、センサダイアフラム20がセンサ台座30の凹み部底面と反対側に反ることはない(図2(c)と図7(b)を比較参照)。すなわち、センサダイアフラム20の可動電極21,22とセンサ台座30の固定電極31,32とが規定の寸法間隔で対向配置される。これによって、電極間の容量値が適正な容量値となり、かかるセンサチップ1を後述するようにパッケージ内に収容すると正確な圧力測定を可能とする微差圧計や真空計などの容量式圧力計を実現できる。
続いて、かかるセンサチップ1をパッケージ内に収容した容量式圧力計100について説明する。
容量式圧力計100は、図3に示すように、アッパーハウジング111及びロアハウジング112からなるパッケージ110と、パッケージ内に収容されたアッパー台座プレート121及びロア台座プレート122からなる台座プレート120と、同じくパッケージ内に収容され台座プレート120に接合されたセンサチップ1と、パッケージ110に直接取付けられパッケージ内外を導通接続する電極リード部(図示せず)とを備えている。また、台座プレート120は、パッケージ110に対して隔間しており、支持ダイアフラム150のみを介してパッケージ110に支持されている。
一方、ロアハウジング112には図示しない圧力導入部が形成され、かかる圧力導入部を介して被測定流体である腐食性のプロセスガスがセンサダイアフラム20に圧力を加えるようになっている。なお、センサチップ1は上述の製造方法で製造された容量式圧力センサである。
また、図3には詳細には示さないが、アッパーハウジング111、支持ダイアフラム150、アッパー台座プレート121、及びセンサチップ1が協働して内部が真空でありプロセスガスと独立した密閉空間を画成している。また、密閉空間にはいわゆるゲッター(図示せず)と呼ばれる気体吸着物質が備わり、真空度を維持している。
一方、支持ダイアフラム150はケーシング110の形状に合わせた多角形又は円形状の金属の薄板からなり、周囲縁部は上述したアッパーハウジング111とロアハウジング112の縁部に挟まれて溶接等により接合されている。また、支持ダイアフラム150の中央部分には、センサチップ1に圧力を導くための圧力導入孔150aが形成されている。
支持ダイアフラム150の両面には、支持ダイアフラム150とケーシング110の接合部から周方向全体にわたってある程度隔間した位置に酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなる薄いリング状のアッパー台座プレート121とロア台座プレート122が接合されている。
また、支持ダイアフラム150のアッパー台座プレート121には上述した工程で製造されたセンサチップ1がガラス接合又は固液接合と呼ばれる接合後酸化アルミニウム系接合材料になる接合(特開2002−111011号公報参照)などの比較的廉価な接合方法で接合されている。
センサチップ1は、上述したようにプレート体10に貫通孔10aを穿設するとともに凹み部11aを形成したスペーサ11と、スペーサ11に直接接合されかつ圧力の印加に応じてひずみが生じるセンサダイアフラム20と、センサダイアフラム20に直接接合して本実施形態の場合、真空の容量室を形成するセンサ台座30を有している。
また、センサダイアフラム20とセンサ台座30に形成された電極21,22,31,32は電極パット35,36を介してパッケージ内真空室側に導出され、パッケージ110の真空室内外を電気的に接続するリード線(ここでは図示せず)によって電気信号が外部に伝達されるようになっている。
上述したように、図3に示す容量式圧力計100は、本実施形態の製造方法によって製造されたセンサチップ1を用いている。かかるセンサチップ1の製造方法によると、センサダイアフラム20をスペーサ11に直接接合する際、スペーサ11の貫通孔形成時にできるバリ11Aやデブリ11Bによってセンサダイアフラム20がセンサ台座30の凹部底面側に反るのを防止できる。また、かかるバリ11Aやデブリ11Bを除去するためにスペーサ11を研磨すると、研磨面において貫通孔に向かってダレ11Cが生じるが、貫通孔10aの開口部周縁近傍に凹み部11aを形成することでセンサダイアフラム20がセンサ台座30の凹部底面と反対側に反るのを防止できる。これによって可動電極21,22の備わったセンサダイアフラム20と固定電極31,32の備わったセンサ台座30の凹部30aとの間隔を厳密に管理でき、圧力を精度良く測定できる。
また、このように測定精度の高いセンサチップ1を本実施形態では上述のように支持ダイアフラム150及び台座プレート120を介してパッケージ内に収容し、全体を容量式圧力計100として構成している。このような構造をとることで、センサチップ1のダイシングによるセンサチップ分割時の端面をプロセスガスに直接接触させないようにし、センサチップ切断時に端面に残留した粒子や不純物等がセンサダイアフラム20の起歪領域に堆積するのを防止している。また、センサダイアフラム20とセンサ台座30との直接接合部周縁がプロセスガスに直接接触しないので、圧力センサ自体の耐久性を高めている。
また、プロセスガスが充満する空間と隔離した真空室側に電極のリード線を取り出すことができるので、電極リード部の耐久性を確保することができる。さらには、支持ダイアフラム150のアッパー台座プレート121にスペーサ11を介してセンサダイアフラム20及びセンサ台座30を接合しているので、支持ダイアフラム150から伝わる熱応力がセンサチップ1に伝わりにくくなっている。
従って、上述の製造方法で説明したようにセンサチップ1のスペーサ11に工夫を施した点とかかるセンサチップ1を上述のような構造でパッケージ内に収容した点から本実施形態にかかる容量式圧力計100は耐久性に優れるとともに高精度の圧力測定を可能とする。
なお、上述した実施形態においてスペーサ11の貫通孔開口部周縁に形成された凹み部11aが当該貫通孔と協働して段部11b(図4参照)を形成しているが、この変形例として、図4(a)に示すように当該段部11bの底面にセンサダイアフラム20が密着するのを防止する凸部(密着防止用凹凸部)11cが形成されるようにドライエッチングで凹み部11aを形成しても良い。
また、この段部11bの底面に図4(b)に示すように表面上に細かい凹凸部11dを備えた薄膜(密着防止用凹凸部)を成膜しても良い。
このような付加的構成を備えることで、これらの密着防止用凹凸部が段部11bの底面へのセンサダイアフラム20の密着を阻止するので、凹み部11aの機能と合わせて可動電極21,22の備わったセンサダイアフラム20と固定電極31,32の備わったセンサ台座30の底面との間隔を厳密に管理でき、圧力をより精度良く測定できる。
また、スペーサ11の貫通孔開口部周縁に形成された凹み部を、図4(c)に示すように、当該貫通孔10aの所定位置から貫通孔開口部側に向かって拡径していくテーパ部11tからなるように形成しても良い。なお、このテーパ部11tのテーパ面とスペーサ11のダイアフラム接合面との間にはエッジが形成され、かつテーパ部11tは、スペーサ11にダイアフラム20が直接接合したときにダイアフラム20がテーパ部11tのテーパ面に沿わないような傾斜角度をスペーサ11のダイアフラム接合面に対してなしている。このようなテーパ部11tを貫通孔開口部周縁に備えても上述と同様の作用を発揮できる。
また、ここでは図示しないがスペーサ11の台座プレート接合側も後研磨によってバリやデブリを除去した場合は、本実施形態のようにエッチングやバリ取り用の機械加工によってダレを取り除いても良い。スペーサ11とアッパー台座プレート121とはいわゆる固液接合によって接合されていることと、スペーサ自体はセンサダイアフラム20のように接合部の微妙な凹凸によってそりが発生するほどの薄さを有していないので、スペーサ11とセンサダイアフラム20を直接接合される場合に比べてバリやデブリなどによる影響は少ない。しかしながら、この部分のバリやデブリをエッチングやバリ取り用の機械加工などによって取り除くことで、台座プレート122とスペーサ11との寸法関係をより厳密に管理することができ、センサ特性をさらに向上させることができる。
なお、上述の実施形態にかかる容量式圧力センサにおいては、プレート体10、センサダイアフラム20、及びセンサ台座30が酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアでできていたが、必ずしもこれに限定されず、ルビーなど他の酸化アルミニウムの単結晶体でできていても良く、若しくは石英でできていても同様な作用を発揮することができる。
また、上述の実施形態ではセンサダイアフラム側に凹み部30aが形成されているが、この凹み部をセンサダイアフラム側に設けることで容量室を形成しても良い。
また、上述の容量式圧力計100は真空域の測定を行う真空計として記載したが、本発明を微差圧計としての容量式圧力計に適用した場合も十分な効果を発揮することは言うまでもない。
本発明の一実施形態にかかる容量式圧力センサ(センサチップ)の製造方法を図1(a)乃至図1(d)の順に断面で示した工程図である。 図1に続く容量式圧力センサ(センサチップ)の製造方法を図2(a)乃至図2(c)の順に断面で示した工程図である。 本発明の一実施形態にかかる容量式圧力センサの製造方法によって製造された容量式圧力センサ(センサチップ)をパッケージ内に収容した状態で示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる容量式圧力センサの製造方法の第1変形例を示した断面図(図4(a))、及び第2変形例を示した断面図(図4(b))、並びに第3変形例を示した断面図(図4(c))である。 従来の容量式圧力センサの一例を示す断面図である。 本実施形態によらないで製造される容量式圧力センサ(センサチップ)の一例を部分的に示す断面図(図6(a))及び全体的に示す断面図(図6(b))である。 本実施形態によらないで製造される容量式圧力センサの他の一例を部分的に示す断面図(図7(a))及び全体的に示す断面図(図7(b))である。
符号の説明
1 センサチップ
10 プレート体
10a 貫通孔
10b 開口部
11 スペーサ
11a 凹み部
11b 段部
11c 密着防止用凸部
11d 凹凸部
11t テーパ部
11A バリ
11B デブリ
11C ダレ
20 センサダイアフラム
21,22 可動電極
30 センサ台座
30a 凹部
31,32 固定電極
35,36 電極パット
100 容量式圧力計
110 パッケージ
111 アッパーハウジング
112 ロアハウジング
120 台座プレート
121 アッパー台座プレート
122 ロア台座プレート
150 支持ダイアフラム
150a 圧力導入孔
200 静電容量式圧力センサ
201 第1のサファイア基板
201a 凹み部
201b 固定電極
202 第2のサファイア基板
202b 可動電極
202c 取出し端子
203 第3のサファイア基板
203a 測定圧力印加用凹み部
203b 貫通孔
204 台座
204b 開口

Claims (3)

  1. スペーサと、前記スペーサに接合されるダイアフラムと、前記ダイアフラムに接合されるセンサ台座とを備えた容量式圧力センサの製造方法において、
    酸化アルミニウムの単結晶体からなるプレート体に貫通孔を加工することで前記スペーサを形成し、
    前記スペーサの貫通孔開口縁部周囲のバリやデブリ形成領域を研磨することで当該バリやデブリを取り除き、
    前記研磨した領域であって前記貫通孔のダイアフラム接合側開口部全周にわたって凹み部をエッチングにより形成し、
    前記スペーサの凹み部周囲の平面に酸化アルミニウムの単結晶体からなるセンサダイアフラムであって当該センサダイアフラムの起歪領域の外径が前記貫通孔の孔径とほぼ等しいセンサダイアフラムを直接接合し、
    前記センサダイアフラムの所定位置に可動電極を形成し、
    酸化アルミニウムの単結晶体からなりかつ一部に固定電極が形成され、前記センサダイアフラムとともに圧力測定用の容量室を形成するセンサ台座を前記センサダイアフラムに直接接合することを特徴とする容量式圧力センサの製造方法
  2. 請求項1に記載の容量式圧力センサの製造方法において、前記スペーサの凹み部をエッチングによって形成する代わりにバリ取りの機械加工によって形成することを特徴とする、容量式圧力センサの製造方法
  3. 請求項1又は請求項2に記載の容量式圧力センサの製造方法において、酸化アルミニウムの単結晶体でできたプレート体、センサダイアフラム、及びセンサ台座を用いる代わりに石英でできたプレート体、センサダイアフラム、及びセンサ台座を用いることを特徴とする容量式圧力センサの製造方法
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