JP4539642B2 - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents
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Description
従来より、自動車等の車両に搭載された内燃機関の吸気管(ケーシング)内におけるスロットルバルブよりも下流側の吸気通路に、回転軸を中心にして開閉可能な吸気流制御バルブを設置した吸気渦流発生装置を備えた内燃機関の吸気制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この吸気流制御バルブには、その回転軸を駆動するモータが連結されている。そして、モータは、制御ユニットによって吸入空気量、機関回転数、スロットル開度等の内燃機関の運転状況に基づいて通電制御されるように構成されている。
しかるに、特許文献1に記載の吸気流制御バルブは、内燃機関のピストンの昇降および吸気バルブの開閉に伴って大きな吸気管負圧と小さな大気圧とが繰り返し作用する吸気通路内に設置されている。すなわち、吸気通路内に設置された吸気流制御バルブには、内燃機関のピストンの昇降および吸気バルブの開閉に伴う吸気負荷が作用する。
また、その吸気負荷が内燃機関の運転状態毎に変動したり、吸気流制御バルブの周辺に付着または堆積するデポジットの影響が大きいため、吸気流制御バルブの回転軸からモータに加わる負荷トルクが安定しない。この状態は、回転軸がバルブ中央部よりも一端側にズレた片持ち式の吸気流制御バルブの場合に、回転軸がバルブ中央部に設置される両持ち式の吸気流制御バルブと比べてより顕著に表れる。
また、モータの性能は、モータの周囲の環境変動(例えば温度の変化、電源電圧の変動等)、モータの製造上のばらつき(個体差等)、経時変化(耐久劣化)等から生じる外乱の影響を受けて安定しない。
以上の結果として、バルブ開度制御時における応答性が著しくばらつくという問題があった。
しかし、これらの手法は、外乱の種類毎の補正であり、補正誤差の累積により、制御精度が悪い。また、製品ばらつきは吸収できないため、補正量の最適化が著しく困難である。特に、時々刻々と変化する内燃機関の運転状態毎に応じた補正は困難である。
また、スロットルバルブがストッパに突き当たるときの衝撃でストッパが摩耗し、これが繰り返されるとストッパの摩耗が進行して、スロットルバルブの全閉位置が変化してしまうという問題があった。
この最速制御の実行時には、モータにより駆動されるバルブの駆動速度が、所定の制限速度よりも高速な速度となる。
この減速制御の実行時には、モータにより駆動されるバルブの駆動速度が、所定の作動速度よりも低速な所定の制限速度となる。
したがって、バルブがストッパに突き当たる直前まで接近した場合には、バルブの駆動速度が低速となり、ストッパ突き当て速度が遅くなるので、ストッパに緩やかに突き当たる。
この場合、バルブの全開作動時または全閉作動時に、最速制御の実行時における(モータを流れるモータ駆動電流が所定の変化幅内で安定しているときの)モータ駆動電流を検出してこのモータ駆動電流の検出値を第1電流値とする。この第1電流値は、モータの周囲の環境変動、モータの製造上のばらつき(個体差等)、経時変化(耐久劣化)を含んだ、そのときのモータの最大発生トルクに相当する。
そして、バルブの全開作動後または全閉作動後に、バルブ(の現在位置)が、限界位置付近で停止状態にあるとき(限界位置付近で安定して停止しているとき)、ストッパに突き当たるようにモータを回転動作させる突き当て制御を実行する。そして、この突き当て制御の実行時におけるモータ駆動電流を検出してこのモータ駆動電流の検出値を第2電流値とする。この第2電流値は、モータの周囲の環境変動、デポジットの付着量または堆積量、吸気負荷等を全て含んだモータの負荷トルクに相当する。
したがって、ストッパ突き当て速度が過剰に遅くなることがなく、ストッパに突き当たるまで、バルブを全開作動または全閉作動させることができるので、バルブの全開作動時または全閉作動時における応答性を向上させることができる。また、ストッパ突き当て速度が過剰に速くなることがなく、ストッパに突き当たるときの衝撃力を和らげて打撃音を低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、減速制御の実行時におけるモータへの供給電力を、モータの負荷率を考慮して設定するとは、モータの負荷率に基づいて、減速制御の実行時におけるモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは減速制御の実行時におけるモータ駆動電流または供給電流量を補正することである。
請求項4に記載の発明によれば、減速制御の実行時におけるモータへの供給電力を、モータの負荷率を考慮して設定するとは、モータの負荷率が大きい程、減速制御の実行時におけるモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは減速制御の実行時におけるモータ駆動電流または供給電流量を増加する側に補正することである。また、モータの負荷率が小さい程、減速制御の実行時におけるモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは減速制御の実行時におけるモータ駆動電流または供給電流量を減少する側に補正することである。
請求項6に記載の発明によれば、バルブの回転軸を駆動するアクチュエータに、モータの駆動力をバルブの回転軸に伝達する動力伝達機構を設けている。なお、動力伝達機構として、モータの回転速度を所定の減速比となるように減速すると共に、モータの駆動力を増大させる歯車減速機構を採用しても良い。
請求項7に記載の発明によれば、ストッパとして、バルブの全開位置を規制する全開ストッパを採用しても良い。また、ストッパとして、バルブの全閉位置を規制する全閉ストッパを採用しても良い。ここで、全開位置とは、バルブを全開した全開開度の状態のことで、全開ストッパに突き当たる、バルブの作動可能範囲の一方側の限界位置のことである。また、全閉位置とは、バルブを全閉した全閉開度の状態のことで、全閉ストッパに突き当たる、バルブの作動可能範囲の他方側の限界位置のことである。
なお、吸気制御バルブ等のバルブとして、内部に吸気通路が形成されたケーシングまたはハウジングに対して相対回転して吸気通路を開閉する回転型のバルブを採用しても良い。また、吸気制御バルブ等のバルブとして、バルブの回転軸が、バルブの中心部よりも一端側に偏った片持ち式のバルブ、つまりバルブの板厚方向に対して垂直なバルブ面方向の一方側に偏った片持ち式のバルブを採用しても良い。また、吸気制御バルブ等のバルブとして、バルブの回転軸が、バルブの中心部に設置された両持ち式のバルブ、つまりバルブの板厚方向に対して垂直なバルブ面方向の略中央部に設置される両持ち式のバルブを採用しても良い。
図1ないし図7は本発明の実施例1を示したもので、図1(a)は吸気流制御バルブの全閉位置を示した図で、図1(b)は吸気流制御バルブの全開位置を示した図で、図2および図3は吸気渦流発生装置を示した図で、図4はストッパレバー、全閉ストッパ、全開ストッパを示した図で、図5はバルブユニット(カートリッジ)を示した図で、図6はエンジン制御システムを示した図である。
このスロットル制御装置は、吸気管に一体化されたスロットルボディ、吸気管の内部(吸気通路)を流れる吸入空気の流量を可変するスロットルバルブ、およびこのスロットルバルブを閉弁作動方向(または開弁作動方向)に付勢するリターンスプリング(またはデフォルトスプリング)等によって構成されている。また、スロットルボディには、スロットルバルブの軸(回転軸)を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動するアクチュエータが設けられている。
このアクチュエータは、電力の供給を受けると駆動力を発生する電動モータ、およびこの電動モータの駆動力をスロットルバルブの回転軸に伝達する動力伝達機構(例えば歯車減速機構)等を有している。ここで、電動モータは、エンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと言う)8によって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
この吸気渦流発生装置は、スロットルボディよりも吸気流方向の下流側に接続されるインテークマニホールド2と、エンジンの燃焼室に吸い込まれる吸入空気(吸気)を制御する吸気制御弁としての複数の吸気流制御弁(タンブル流制御弁:以下TCVと言う)と、全てのTCVのバルブ開度(回転角度)を一括変更することが可能なアクチュエータ4と、エンジンの運転状態に基づいてアクチュエータ4を通電制御するECU8とによって構成されている。
また、複数のTCVは、1個の樹脂バルブを1個の樹脂ハウジングの内部(吸気通路12)に開閉自在に組み込んだバルブユニット(カートリッジ:図5参照)によって構成されている。なお、複数の吸気流制御バルブ1、インテークマニホールド2および複数のハウジング17は、樹脂材料によって一体的に形成されている。
また、インテークマニホールド2の内部、特に各嵌合穴14よりも吸気流方向の上流側には、エンジンの気筒毎の燃焼室に互いに独立して接続される複数の吸気通路11が形成されている。また、複数のハウジング17の内部には、エンジンの気筒毎の燃焼室に互いに独立して接続される複数の吸気通路12が形成されている。これらの吸気通路11、12は、エンジンの気筒毎の吸気ポートに互いに独立して接続されている。
また、ピンロッド3の回転軸方向のアクチュエータ側には、全開ストッパ(全開ストッパスクリュー)5または全閉ストッパ(全閉ストッパスクリュー)6に選択的に係止されるストッパレバー7が取り付けられている。
全閉ストッパ6は、複数の吸気流制御バルブ1の全閉位置を規制する全閉ストッパスクリューであって、インテークマニホールド2の円筒部30にインサート成形されたカラーにナット等の締結具を用いて締め付け固定されている。
ここで、吸気流制御バルブ1の全開位置とは、吸気流制御バルブ1(または吸気通路12)を全開した全開開度の状態のことである。そして、全開位置は、吸気流制御バルブ1の作動可能範囲の一方側の限界位置、つまりストッパレバー7が全開ストッパ5に突き当たってこれ以上の吸気流制御バルブ1の全開作動が規制される全開側規制位置である。また、吸気流制御バルブ1の全閉位置とは、吸気流制御バルブ1(または吸気通路12)を全閉した全閉開度の状態のことである。そして、全閉位置は、吸気流制御バルブ1の作動可能範囲の他方側の限界位置、つまりストッパレバー7が全閉ストッパ6に突き当たってこれ以上の吸気流制御バルブ1の全閉作動が規制される全閉側規制位置である。
また、本実施例では、吸気流制御バルブ1のバルブ上端縁部の一部(中央部)、つまりバルブ軸側に対して反対側のバルブ上端面を切り欠くことで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に供給する吸入空気に吸気渦流(タンブル流)を生じさせるための長方形状の主開口部(切欠き部、スリット)47が形成されている。なお、この主開口部47は設けなくても良い。
また、吸気流制御バルブ1の表裏2面のうちの裏面側のバルブ面には、回転軸46から吸気流制御バルブ1の先端側に向かって徐々に高さが低くなるように複数の補強リブ49が形成されている。なお、補強リブ49は設けなくても良い。
マイクロコンピュータは、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(SRAM、DRAM等の揮発性メモリ、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造を備えている。
また、マイクロコンピュータは、スロットルバルブおよび吸気流制御バルブ1があるバルブ開度で停止状態にあるとき、その停止状態を保持するために必要な駆動デューティ比(DUTY比)を算出する。このDUTY比は、スロットルバルブおよび吸気流制御バルブ1をあるバルブ開度で停止状態に保持するために、スロットル制御装置の電動モータおよび吸気渦流発生装置の電動モータ9に加わる負荷トルクとの釣り合いに必要なDUTY比の補正項に相当する。
また、マイクロコンピュータは、エンジンキースイッチがオフ、つまりイグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づく上記のスロットル開度制御や吸気流制御バルブ開度制御等のエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。なお、エンジン停止時に、電動モータ9の駆動力またはスプリング等の付勢力を利用して、複数の吸気制御バルブ1が全開位置(または全閉位置)より僅かに閉弁作動方向(または開弁作動方向)に閉じた(または開いた)中間開度の状態(中間位置)に保持された状態で停止するようにしても良い。
なお、クランク角度センサ61は、エンジンのクランクシャフトの回転角度を電気信号に変換するピックアップコイルよりなり、例えば30°CA(クランク角度)毎にNEパルス信号が出力される。そして、ECU8は、クランク角度センサ61より出力されたNEパルス信号の間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(エンジン回転数:NE)を検出するための回転速度検出手段として機能する。
また、ECU8は、吸気渦流発生装置の電動モータ9を流れるモータ駆動電流の電流値を検出する電流検出手段としての機能を有している。また、ECU8の電流検出手段の代わりに、電動モータ9を流れるモータ駆動電流の電流値を検出する電流センサを設けても良い。
次に、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)の作用を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、図7は吸気流制御バルブを全開作動(または全閉作動)させるバルブ開度制御を示したタイミングチャートである。
このとき、エンジンの特定気筒が排気行程から、吸気バルブが開弁し、ピストンが下降する吸気行程に移行すると、ピストンの下降にしたがって当該気筒の燃焼室内の負圧(大気圧よりも低い圧力)が大きくなり、開弁している吸気ポートから燃焼室に混合気が吸い込まれる。
また、ECU8は、バルブ開度センサ64によって検出されたTCVのバルブ開度(現在位置)が、減速開始位置に到達しているか否かを判断する。あるいは減速開始位置から全開ストッパ(全開位置)5までの最速制御領域外である第2制御区間(減速制御領域)内にあるか否かを判断する。
そして、この最速制御の実行時には、複数の吸気流制御バルブ1の作動速度が、所定の作動速度となるように、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比を可変制御される。このとき、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比は、後述する減速制御の実行時よりも大きい第1電圧値または第1デューティ値(DUTY値)となる。
なお、TCVのバルブ開度(現在位置)が、最速制御領域内にある場合に、TCVのバルブ作動速度を徐々に加速する加速制御を実行しても良い。
そして、この減速制御の実行時には、複数の吸気流制御バルブ1の作動速度が、所定の作動速度よりも低速の作動速度となるように、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比を可変制御する。このとき、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはパルス波形のデューティ比は、最速制御の実行時よりも小さい第2電圧値(電圧制限値)または第2デューティ値(DUTY制限値)以下に制限される。
したがって、複数の吸気流制御バルブ1が全開ストッパ5に突き当たる直前まで接近すると、複数の吸気流制御バルブ1の駆動速度が低速となり、ストッパ突き当て速度が遅くなるので、ストッパレバー7の全開ストッパ部36が全開ストッパ5に緩やかに突き当たる。
なお、TCVのバルブ開度(現在位置)が減速制御領域内にある場合に、TCVのバルブ作動速度を徐々に減速する減速制御を実行しても良い。
また、ECU8は、バルブ開度センサ64によって検出されたTCVのバルブ開度(現在位置)が、減速開始位置に到達しているか否かを判断する。あるいは減速開始位置から全閉ストッパ(全閉位置)6までの最速制御領域外である第2制御区間(減速制御領域)内にあるか否かを判断する。
そして、この最速制御の実行時には、複数の吸気流制御バルブ1の作動速度が、所定の作動速度となるように、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比を可変制御される。このとき、電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比は、後述する減速制御の実行時よりも大きい第1電圧値または第1デューティ値(DUTY値)となる。
なお、TCVのバルブ開度(現在位置)が、最速制御領域内にある場合に、TCVのバルブ作動速度を徐々に加速する加速制御を実行しても良い。
したがって、複数の吸気流制御バルブ1が全閉ストッパ6に突き当たる直前まで接近すると、複数の吸気流制御バルブ1の駆動速度が低速となり、ストッパ突き当て速度が遅くなるので、ストッパレバー7の全閉ストッパ部37が全閉ストッパ6に緩やかに突き当たる。
なお、TCVのバルブ開度(現在位置)が減速制御領域内にある場合に、TCVのバルブ作動速度を徐々に減速する減速制御を実行しても良い。
ここで、本実施例の内燃機関の吸気制御装置においては、電動モータ9に印加するモータ印加電圧の第2電圧値(電圧制限値)または電動モータ9を駆動する駆動デューティ比の第2デューティ値(DUTY制限値)を、電動モータ9の電源電圧(バッテリ電圧)の変動や温度変化(冷却水温の変化、吸気温の変化等)、電動モータ9の製造上のばらつき(個体差等)、経時変化(耐久劣化)、エンジンの運転状態毎に変動する吸気負荷(吸気流制御バルブ1に作用する圧力変動等)、および吸気流制御バルブ1の周辺へのデポジットの付着量または堆積量の違い等による駆動負荷等の外乱に対して補正するようにしている。
なお、最速制御の実行時におけるモータ駆動電流の計測(検出)は、制御プログラムまたは制御ロジックの制御周期毎に繰り返し実行しても良いし、また、エンジンの運転継続時間中に所定の頻度で繰り返し実行しても良い。
あるいは、複数の吸気流制御バルブ1の全閉作動後(減速制御の実行後)に、吸気流制御バルブ1が全閉位置付近で安定して停止しているとき、ストッパレバー7の全閉ストッパ部37が全閉ストッパ6に突き当たるように、電動モータ9に電力を供給する。つまり電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比を可変制御して、ストッパレバー7の全閉ストッパ部37が全閉ストッパ6に突き当たるように、電動モータ9のロータを回転(例えば逆回転方向に回転)させるストッパ突き当て制御を実行する(突き当て制御実行手段)。
なお、減速制御の実行後におけるストッパ突き当て制御の実施およびストッパ突き当て制御の実行時におけるモータ駆動電流の計測(検出)は、制御プログラムまたは制御ロジックの制御周期毎に繰り返し実行しても良いし、また、エンジンの運転継続時間中に所定の頻度で繰り返し実行しても良い。また、最速制御の実行時におけるモータ駆動電流の計測(検出)を1回実施した後に、1回または2回以上実施しても良い。
また、減速制御の実行後におけるストッパ突き当て制御の実施およびストッパ突き当て制御の実行時におけるモータ駆動電流の計測(検出)を、複数の吸気流制御バルブ1が全開位置付近で安定して停止しているときのみ、所定の頻度で繰り返し実行しても良い。あるいは複数の吸気流制御バルブ1が全閉位置付近で安定して停止しているときのみ、所定の頻度で繰り返し実行しても良い。
次に、メモリに格納した第1電流値(I1)を、メモリに格納した第2電流値(I2)で割り算してモータ負荷率(I1/I2)を求める(モータ負荷率算出手段)。
次に、次回の減速制御の実行時における電動モータ9への供給電力、つまり電動モータ9に印加されるモータ印加電圧またはデューティ比を、モータ負荷率(I1/I2)を考慮して設定する。すなわち、モータ負荷率(I1/I2)に基づいて、減速制御の実行時における電動モータ9への供給電力、つまり電動モータ9に印加されるモータ印加電圧値またはDUTY制限値を補正する(制限速度補正手段)。具体的には、モータ負荷率が大きい程、減速制御の実行時における電動モータ9への供給電力が大きくなる側に補正することである。また、モータ負荷率が小さい程、減速制御の実行時における電動モータ9への供給電力が小さくなる側に補正することである。
あるいは吸気流制御バルブ1のストッパ突き当て速度が過剰に遅くなることがなく、ストッパレバー7の全閉ストッパ部37が全閉ストッパ6に突き当たるまで、吸気流制御バルブ1を電動モータ9のモータトルクを利用して全閉作動させることができる。これにより、バルブの全閉作動時における応答性を向上させることができる。
また、複数の吸気流制御バルブ1が減速制御領域内のバルブ開度(例えば中間位置)で停止状態にあるとき、この停止状態から複数の吸気流制御バルブ1を全開位置または全閉位置に向けて全開作動または全閉作動を開始させる場合には、上記の外乱に対して減速制御の実行時における吸気流制御バルブ1の駆動速度が最適化されるため、複数の吸気流制御バルブ1の応答性のばらつきを低減させることができる。
また、電動モータ9の周囲の環境変動(例えば環境温度の変化、バッテリ電圧の変動等)、電動モータ9の製造上のばらつき(個体差等)、経時変化(耐久劣化)、デポジット、吸気負荷の不安定等から生じる外乱に対する、ストッパ突き当て時の衝撃力のばらつきを低減することができるので、打撃音の最悪値を下げることができる。
また、従来の減速制御をベースにして、簡単な制御プログラムまたは制御ロジックを追加するだけで、上記の効果を実現することが可能となるので、ECU8のマイクロコンピュータの性能等への要件を小さくすることができ、適用性が大きくなる。
なお、吸気流制御バルブ1の板厚方向に対して垂直なバルブ面方向の一端側(図示上端側)のバルブ上端面を切り欠くことで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に供給する吸入空気に吸気渦流(タンブル流)を生じさせるための長方形状の主開口部47を形成しても良い。また、吸気流制御バルブ1のバルブ左右側面の一部を切り欠くことで、主開口部47よりも開口面積が小さい副開口部48を形成しても良い。
本実施例では、内燃機関の吸気制御装置を、吸気渦流発生装置を備えた内燃機関の吸気制御装置に適用しているが、内燃機関の吸気制御装置を、内燃機関の吸気通路を開閉して吸入空気の流量を制御する内燃機関の吸気量制御装置(スロットル開度制御装置)、内燃機関の吸気通路を開閉して吸気通路の通路長や通路断面積を変更する内燃機関の可変吸気制御装置に適用しても良い。
本実施例では、吸気流制御バルブ1の回転軸46を駆動するアクチュエータ4を、電動モータ9および動力伝達機構(例えば歯車減速機構等)によって構成したが、バルブの軸を駆動するアクチュエータを、モータのみによって構成しても良い。また、ピンロッド3を介することなく、直接バルブの軸を駆動しても良い。なお、バルブを開弁作動方向または閉弁作動方向に付勢するスプリング等のバルブ付勢手段を設置しても設置しなくても構わない。
また、本実施例では、吸気流制御バルブ1の正面形状を方形状または矩形状としているが、バルブの正面形状を円形状または楕円形状または長円形状または多角形状としても良い。この場合には、ケーシングの筒部またはハウジング内部に形成される吸気通路の断面形状をバルブの正面形状に対応して変更する。
そして、デューティ比としては、電動モータ9に出力する制御信号のデューティ比、あるいは電動モータ9に出力するPWM信号のデューティ比、モータ印加電圧に対して演算される電動モータ9の駆動デューティ比等を使用しても良い。
2 インテークマニホールド(ケーシング)
3 ピンロッド(シャフト)
4 アクチュエータ
5 全開ストッパ
6 全閉ストッパ
7 ストッパレバー
8 ECU(エンジン制御装置、制御装置)
9 吸気渦流発生装置の電動モータ
10 アクチュエータケース
11 インテークマニホールドの吸気通路
12 ハウジングの吸気通路
16 インテークマニホールドの多角筒部(ケーシングの第1筒部)
17 ハウジング(ケーシングの第2筒部)
46 吸気流制御バルブの回転軸(バルブ軸、バルブの軸)
47 吸気流制御バルブの主開口部
48 吸気流制御バルブの副開口部
Claims (7)
- (a)内燃機関の吸気通路に開閉自在に設置されたバルブと、
(b)電力の供給を受けて駆動力を発生するモータを有し、このモータの駆動力を利用して前記バルブを全開作動または全閉作動させるアクチュエータと、
(c)前記バルブの作動可能範囲の限界位置を規制するストッパと、
(d)前記バルブの全開作動時または全閉作動時に、前記バルブが、前記ストッパに突き当たる直前に設定された減速開始位置から前記限界位置までの減速制御領域内にあるとき、前記モータへの供給電力を制限して、前記バルブを所定の作動速度よりも減速して全開作動または全閉作動させる減速制御を実行する制御装置と
を備えた内燃機関の吸気制御装置において、
前記制御装置は、
前記バルブの全開作動時または全閉作動時に、前記バルブが、前記減速制御領域外である最速制御領域内にあるとき、前記モータへの供給電力を制御して、前記バルブを前記所定の作動速度で全開作動または全閉作動させる最速制御を実行し、
前記最速制御の実行時におけるモータ駆動電流を検出してこのモータ駆動電流の検出値を第1電流値とし、
前記バルブの全開作動後または全閉作動後に、前記バルブが、前記限界位置付近で停止状態にあるとき、前記モータへの供給電力を制御して、前記ストッパに突き当たるように前記モータを回転動作させる突き当て制御を実行し、
前記突き当て制御の実行時におけるモータ駆動電流を検出してこのモータ駆動電流の検出値を第2電流値とし、
前記第1電流値を前記第2電流値で割り算して前記モータの負荷率を求め、
前記減速制御の実行時における前記モータへの供給電力を、前記モータの負荷率を考慮して設定することを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記突き当て制御の実行時におけるモータ駆動電流とは、
前記バルブが前記ストッパに突き当たる際に発生するロック電流のことであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記減速制御の実行時における前記モータへの供給電力を、前記モータの負荷率を考慮して設定するとは、
前記モータの負荷率に基づいて、前記減速制御の実行時における前記モータに印加するモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは前記減速制御の実行時における前記モータに供給するモータ駆動電流または供給電流量を補正することであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記減速制御の実行時における前記モータへの供給電力を、前記モータの負荷率を考慮して設定するとは、
前記モータの負荷率が大きい程、前記減速制御の実行時における前記モータに印加するモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは前記減速制御の実行時における前記モータに供給するモータ駆動電流または供給電流量を増加する側に補正し、
前記モータの負荷率が小さい程、前記減速制御の実行時における前記モータに印加するモータ印加電圧または駆動デューティ比、あるいは前記減速制御の実行時における前記モータに供給するモータ駆動電流または供給電流量を減少する側に補正することであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記制御装置は、前記減速制御の実行時に、前記バルブを所定のストッパ突き当て速度で全開作動または全閉作動させることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記アクチュエータは、前記モータの駆動力を前記バルブの回転軸に伝達する動力伝達機構を有していることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記ストッパは、前記バルブの全開位置を規制する全開ストッパ、あるいは前記バルブの全閉位置を規制する全閉ストッパであることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
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