JP4538514B2 - 画像圧縮方法、画像圧縮装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
このような画像を高圧縮率で圧縮するための圧縮技術の1つとして、Mixed Raster Content(MRC)のような、レイヤ分離に基づく画像圧縮技術が実用化されている。
ここで、前景レイヤとは、文字及び/又は線画を表す前景のレイヤであり、一般的に、JBIG(Joint Bilevel Image Group )、MMR(Modified Modified Read code )、LZW(Lempel Ziv Welch)等の可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
非可逆圧縮技術による圧縮は、可逆圧縮技術による圧縮に比べて、圧縮後の画像の画質が劣化し易い。しかしながら、非可逆圧縮技術は圧縮率の制御が簡易であるため、圧縮画像の用途に応じて、ファイルサイズの小ささを優先したり画質の高さを優先したりすることができる。一方、可逆圧縮技術は圧縮率を制御することが難しいため、圧縮率を向上させることが困難である。
この画像圧縮装置は、第2の圧縮モードにおいて、カラー画像の文字領域と非文字領域とを識別し、文字領域(前景)の各画素を、カラー値(色情報)に対応して付与されるインデックス(識別子)に変換する減色処理を施す。
前景レイヤ生成手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルと、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと、カラー画像とに基づいて、前景レイヤを生成する。生成された前景レイヤは、前景が有する色情報をN種類の識別子に置き換えたものである。
この結果、前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤにおいては、前景識別子を有する画素が、カラー画像の前景に対応し、背景識別子を有する画素が、カラー画像の背景に対応する。
背景識別子に置き換える前景識別子を画素数の多寡に基づいて決定する場合、圧縮後の画質の劣化が可及的抑制されるように決定すべきである。従って、画素数が少ない前景識別子を背景識別子に置き換えることが望ましい。
前景レイヤ修正手段による修正処理は、いわば、前景の画素の内、画質に大きく影響しない画素を、背景の画素と看做す処理である。この結果、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤにおいては、前景識別子を有する画素が、カラー画像の前景の一部に対応し、背景識別子を有する画素が、カラー画像の背景と、前景の内、背景と看做された残部とに対応する。
2値画像圧縮手段は、2値画像生成手段が生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮する。
可逆圧縮された2値画像(即ちM枚の可逆圧縮画像)M枚分のデータ量は、N枚分よりもデータ量が小さいため、ファイルサイズを小さくすることができる。しかも、M枚の可逆圧縮画像には、画質に大きく影響する画素の情報が含まれているため、圧縮後の画質の劣化を抑制することができる。
従来、一般的な背景レイヤは前景マスク及びカラー画像に基づいて生成されるが、前景マスク生成手段が生成した前景マスクには、テーブル置換手段による識別子の置換結果が反映されていない。また、前景マスク生成手段が生成した前景マスクに、テーブル置換手段による識別子の置換結果を反映させた場合、処理が煩雑になる。つまり、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤに基づいて、背景レイヤを生成することによって、テーブル置換手段による識別子の置換結果が反映された背景レイヤを容易に生成することができる。
以上の結果、例えば前景である文字の一部分が背景扱いされて非可逆圧縮されたとしても、判読不可能になることが抑制される。
選択手段は、圧縮後の画像のファイルサイズの小ささを優先する第1の圧縮態様、及び圧縮後の画像の画質の高さを優先する第2の圧縮態様の何れか一方を選択する。選択手段による選択は、ユーザが手動で選択する構成でもよく、画像圧縮装置自身が、例えばカラー画像の内容に応じて自動的に選択する構成でもよい。
従って、必要な画質の高低及びファイルサイズの大小夫々に応じて、カラー画像を最適に圧縮することができる。
テーブル置換手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数の内、所定画素数より少ない画素数を有する前景識別子を背景識別子に置き換える。このため、前景識別子の種類数がM種類に減少する。
この後、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤを更に分離してなる2値画像が、可逆圧縮される。ただし、前景識別子の種類数Mが1種類まで減少した場合、前景レイヤを分離せずに前景レイヤそのものが2値化された2値画像が可逆圧縮される。
テーブル置換手段は、前景識別子の種類数を減少させた後の種類数Mが所定種類数P以上であるという条件下で、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数の内、所定画素数より少ない画素数を有する前景識別子を背景識別子に置き換える。この所定画素数は、第1の圧縮態様で用いられる所定画素数と同じであっても異なっていてもよい。
この後、前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤを更に分離してなる2値画像が、可逆圧縮される。
可逆圧縮は、非可逆圧縮よりも圧縮効率が悪いが、可逆圧縮の圧縮対象となる前景レイヤに含まれる前景識別子の種類数が、夫々最大限に減少させてあるため、圧縮後のファイルサイズを、例えば、前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤを更に分離してなる2値画像が可逆圧縮された場合よりも、小さくすることができる。
前景識別子の種類数Nが所定種類数Qより多い場合(即ち、N>Qである)に、前景の一部分を背景と看做して圧縮することによって圧縮後の画質が大幅に劣化する虞がある。従って、N>Qである場合は、前景レイヤ修正手段による前景レイヤの修正は行なわれない。つまり、画質の高さが優先される。
背景画像圧縮手段は、背景生成手段が生成した背景レイヤを非可逆圧縮する。背景識別子しか含まれていない前景レイヤに基づいて背景生成手段が生成した背景レイヤは、カラー画像そのものである。つまり、減色処理前のカラー画像が非可逆圧縮される。
画素数決定手段は、前景識別子を背景識別子に置き換えるときの条件である所定画素数を決定する。所定画素数は、カラー画像のサイズ、又は前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる前景に係る情報に応じて決定される。前景に係る情報とは、例えば前景の画素数、又は前景のサイズ等である。
この結果、同じ配色であってサイズが異なるカラー画像、又は、前景の画素数若しくはサイズが異なるカラー画像に対しても、同様の前景色(特に文字色)再現を達成することができる。
仮に、所定画素数の設定が不適切である場合、圧縮してから伸張した2枚のカラー画像について、一方は前景が正確に再現されているのに、他方は不正確であるという不都合が生じかねない。
減少判定手段が、前景識別子の種類数を減少させないと判定する場合とは、前景識別子の種類数を減少させずとも画質の高さとファイルサイズの小ささとが両立する場合であり、逆に、更に前景識別子の種類数を減少させることによって、画質の大幅な劣化が生じる虞がある。従って、テーブル置換手段による識別子の置換、及び前景レイヤ修正手段による前景レイヤの修正は実行されない。
2値画像圧縮手段は、2値画像生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を可逆圧縮する。
従来、一般的な背景レイヤは前景マスク及びカラー画像に基づいて生成される。仮に、前景識別子の種類数を減少させない場合は従来通り前景マスクに基づいて背景レイヤを生成し、前景識別子の種類数を減少させる場合は前景レイヤに基づいて背景レイヤを生成する場合、背景レイヤの生成処理が煩雑になる。
本発明の画像圧縮装置は、画質の高さを優先する場合でもファイルサイズが無用に大きくならず、ファイルサイズの小ささを優先する場合でも画質が極端に劣化しないよう、画質の高さとファイルサイズの小ささとが両立されているため、本発明の画像形成装置は、例えばファイルサイズが小さい圧縮画像を蓄積したり、圧縮画像が伸張された高画質のカラー画像を、記録シート上に形成したりすることができる。
更に、ハードウェア的に圧縮を実行する場合、画像圧縮装置は、可逆圧縮を実行するハードウェア及び非可逆圧縮を実行するハードウェア夫々を1種類ずつ備えればよい。このため、複数種類のハードウェアを備える場合よりも画像圧縮装置の回路規模を小型化することができ、処理速度を向上させることができる。
前景識別子の種類数を減少させる処理は、前景識別子の画素数に基づいてなされるため、1種類の前景識別子に対応付けるべき色の範囲を少しずつ広げて減色処理を繰り返す必要がない。つまり、同一の減色処理を反復して実行する必要がない。従って、処理のパフォーマンスを向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
図中1は画像圧縮装置であり、画像圧縮装置1は、画像圧縮装置1に入力されたカラー画像を圧縮するカラー画像圧縮処理を行なう。カラー画像は、通常、前景レイヤと背景レイヤとに分離され、前景レイヤが更に2値画像に分離されて、各2値画像が可逆圧縮され、背景レイヤが非可逆圧縮され、可逆圧縮画像及び非可逆圧縮画像と、これらを伸張するための情報とが一つのファイル(以下、圧縮ファイルという)にまとめられる。可逆圧縮画像を伸張するための情報としては、インデックス・カラー・テーブル(以下、ICテーブルという)が用いられる。
また、画像圧縮部2は、前景マスク生成部21、前景レイヤ生成部22、2値画像生成部23、2値画像圧縮部24、背景レイヤ生成部25、及び背景画像圧縮部26を備える。更に、前景レイヤ生成部22は、各種の演算処理を行なう処理部220と、レジスタ又はRAM等を用いてなるテーブル格納部221を有する。更にまた、背景レイヤ生成部25は、各種の演算処理を行なう処理部250を有する。
転送要求の優先順位の高低は、CPU10が適宜のタイミングで転送制御部12に設定するか、又は転送制御部12にデフォルトで設定されている。
カラー・スキャナ部130は、原稿からの反射光像をCCD(Charge Coupled Device )を用いてRGB(Red Green Blue)値のカラー画像として読み取る。
図2には、1枚のカラー画像が例示されている。
このようなカラー画像を表す各画素は、複数色(例えば256色)を直接的に表現するための多値の色情報を、画素値として有する。
前景マスクは、前景の画素と背景の画素とに、互いに異なる画素値を有する。
図3に示す前景マスクは、前景を白一色で示し、背景を黒(図中ハッチング)一色で示している。このような前景マスクを表す各画素は2値の画素値を有し、具体的には、前景の各画素が画素値“0”を有し、背景の各画素が画素値“1”を有する。従って、前景マスクにおいて、画素値“0”の画素は前景の画素であり、画素値“1”の画素は背景の画素であることが容易にわかる。
前景レイヤは、前景を、カラー画像において前景が有する色で示し、背景を、前景が有する色以外の色で示している。図4(a)に示す前景レイヤの場合、前景については、「TEST」という単語が水色、赤色、紫色、及び青色で示され、「これはテスト画像です。」という一文が黒色で示されている。一方、背景は白一色で示されている。
ただし、カラー画像の画素は、画素値として、多数の色を直接的に表現するための色情報を有するが、前景レイヤの画素は、画素値として、少数の色を間接的に表現するための識別子を有する。
ICテーブルは、カラー画像と前景マスクとに基づいて、前景レイヤの生成と同時的に生成される。
以下では、前景に含まれる色情報同士を識別する識別子を前景識別子といい、背景を前景と識別する識別子を背景識別子といい、前景識別子と背景識別子とを区別しない場合は単に識別子という。
一方、カラー画像の前景に多数の色が含まれる場合、N種類の前景識別子に関連付けられている色情報は、カラー画像の前景が有する一の色を示す色情報か、又は、カラー画像の前景が有する複数の色を統合してなる代表色を示す色情報である。例えば、「R,G,B=255,0,0」の色を示す色情報が、1種類の前景識別子に関連付けられるか、又は、「R,G,B=255,0,0」の色と「R,G,B=255,51,0」の色と「R,G,B=255,0,51」の色とが統合されて、代表色として「R,G,B=255,17,17」の色を示す色情報が、1種類の前景識別子に関連付けられる。
従って、図4(a)に示す前景レイヤの場合、図2に示すカラー画像において水色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、前景識別子“2”を有する。同様に、赤色、紫色、青色、又は黒色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、前景識別子“3”、前景識別子“4”、前景識別子“5”又は前景識別子“7”を有する。
一方、カラー画像の背景の各画素に対応する前景レイヤの各画素は、画素値として背景識別子“0”を有する。
表1は、各圧縮モードを説明するためのものである。
サイズ優先の圧縮モードでは、前景レイヤの生成後、前景識別子の種類数Nの多寡に関わらず、前景識別子の種類数Nが種類数M(MはM<Nの自然数)に減少するようICテーブルが修正される。このために、画素数が所定画素数K未満の前景識別子が背景識別子に置き換えられる。換言すれば、前景の画素の内、画質の高低に大きな影響を及ぼさない画素が、前景ではなく背景として扱われる。
また、ICテーブルの修正に応じて、N種類の前景識別子を有する前景レイヤが、M種類の前景識別子を有する前景レイヤに修正される。
この結果、画質の高低に大きな影響を及ぼす前景の情報が可逆圧縮され、画質の高低に大きな影響を及ぼさない前景の情報及び背景の情報がまとめて非可逆圧縮されるため、画質の劣化が抑制され、ファイルサイズが減少する。
画質優先の圧縮モードでは、前景レイヤの生成後、前景識別子の種類数Nが所定種類数P以下である場合は、種類数Nを種類数Mに減少させることなく、生成された前景レイヤがN枚の2値画像に分離され、各2値画像(N=1の場合は生成された前景レイヤを単純に2値化してなる2値画像)が可逆圧縮される。また、背景レイヤが非可逆圧縮される。何故ならば、前景レイヤがP枚以下の2値画像に分離されて可逆圧縮された場合、ファイルサイズが十分に小さいからである。このため、前景識別子の種類数を減少させる必要がない。
また、ICテーブルの修正に応じて、N種類の前景識別子を有する前景レイヤが、M種類の前景識別子を有する前景レイヤに修正される。
一方、修正されたICテーブルにおいて、種類数Mが所定種類数P超過である場合は、サイズ優先の圧縮モードと同様に、可逆圧縮は実行されず、後述するように背景レイヤが非可逆圧縮される。
ただし、非可逆圧縮によって画質が大幅に低下しないように、背景レイヤは、背景レイヤに含まれる画像を強調する所定の画像処理が施されてから非可逆圧縮される。
生成ICテーブルには{N+1}種類の識別子(即ち、N種類の前景識別子と1種類の背景識別子と)が記憶されるが、修正ICテーブルには{M+1}種類の識別子(即ち、M種類の前景識別子と1種類の背景識別子と)が記憶される。
また、生成ICテーブル及び生成前景レイヤと修正ICテーブル及び修正前景レイヤとを区別しない場合は単に前景レイヤという。
図4(b)には、図2に示す1枚のカラー画像と、図4(a)に示す1枚の前景マスクとに基づいて生成される1枚の背景レイヤが例示されている。
背景レイヤは、背景を、カラー画像において背景が有する色で示し、前景を、背景が有する色で示している。更に詳細には、背景レイヤは、カラー画像の前景の色を、前景の近傍に位置する背景の色で置き換え(いわゆる穴埋め)してなる。
図4(b)に示す背景レイヤの場合、水色、赤色、紫色、及び青色で示される「TEST」という単語が、緑色のべた塗り領域と同じ緑色で示されて、緑色のべた塗り領域と区別ができなくなっている。また、黒色で示される「これはテスト画像です。」という一文が記されていた部分は、白地になっている。
このためにユーザは、画像圧縮装置1に原稿をセットし、操作パネル17のサイズ優先ボタン171又は画質優先ボタン172を押圧してから、スタートボタン170を押圧する。ただし、サイズ優先の圧縮モードで圧縮することを所望するユーザは、サイズ優先ボタン171を押圧し、画質優先の圧縮モードで圧縮することを所望するユーザは、画質優先ボタン172を押圧する。また、画像圧縮装置1には、デフォルトの圧縮モードとして、例えばサイズ優先の圧縮モードが設定されている。
CPU10は、例えば操作パネル17にサイズ優先ボタン171及び画質優先ボタン172を、操作パネル17の図示しないタッチパネルにソフトキーとして設けることによって、圧縮モードの選択を受け付け(S11)、スタートボタン170が押圧されたか否かを判定する(S12)。
スタートボタン170が押圧されていない場合(S12でNO)、CPU10は、処理をS11へ戻して、圧縮モードの選択を受け付け続ける。
サイズ優先ボタン171が押圧された場合(S13でYES)、又は、画質優先ボタン172が押圧されていない場合(S14でNO)、CPU10は、画像圧縮部2をサイズ優先の圧縮モードに設定する(S15)。一方、画質優先ボタン172が押圧された場合(S14でYES)、CPU10は、画像圧縮部2を画質優先の圧縮モードに設定する(S16)。
図1に示す前景マスク生成部21は、前景マスク生成手段として機能する。前景マスク生成部21では、図2に示すような1枚のカラー画像に基づいて、図3に示すような1枚の前景マスクが生成される。このために、前景マスク生成部21には、転送制御部12を介して、画像メモリ11から転送されたカラー画像が入力され、入力されたカラー画像に基づいて、前景マスク生成部21の図示しない処理部が前景マスクを生成し、生成された前景マスクが前景マスク生成部21から出力されて、転送制御部12を介し、画像メモリ11へ転送されて画像メモリ11に書き込まれる。
ここで、カラー画像、前景レイヤ等の主走査方向はX軸の順方向であり、副走査方向はY軸の順方向である。
以下に、具体例を挙げてICテーブルを説明する。
生成ICテーブルには、アドレスと、識別子と、最小X座標値XS 、最大X座標値XL 、最小Y座標値YS 、及び最大Y座標値YL と、色情報のR値、G値、及びB値と、画素数とが関連付けて記憶されている。ここで、アドレスとは、識別子が格納されているテーブル格納部221のアドレスである。
仮に、図6に示す前景識別子“2”を有する画素群の前景識別子が全て前景識別子“1”であった場合、図7に示すICテーブルの前景識別子“1”の欄には、最小X座標値“1”、最小Y座標値“13”、最大X座標値“8”、及び最大Y座標値“18”が記載され、更に、画素数“20”が記載される。
まず、処理部220は、CPU20から与えられたカラー画像のサイズに基づいて、所定画素数Kを決定する(S30)。S30における前景レイヤ生成部22は、画素数決定手段として機能する。
所定画素数Kは、同じ配色であってサイズが異なる複数枚のカラー画像を夫々圧縮した場合であっても、各カラー画像について、同様の前景色(特に文字色)再現を達成するために、カラー画像毎に決定される。
また、所定画素数Kは、カラー画像のサイズに基づいて決定される構成に限定されるものではない。例えば、画像メモリ11に記憶されたカラー画像に基づいて、後述するように前景レイヤ生成部22で生成される前景レイヤに含まれる前景の画素の画素数、又は前景のサイズ等に基づいて決定されてもよい。この場合、所定画素数Kは、前景の画素数又はサイズが異なる複数枚のカラー画像を夫々圧縮した場合であっても、各カラー画像について、同様の前景色(特に文字色)再現を達成するために、カラー画像毎に決定される。
S32における前景レイヤ生成部22は、前景レイヤ生成手段及びテーブル生成手段として機能する。
ここで、S36における処理の詳細を例示する。
処理部220は、まず、変数iに“1”を代入し(S70)、変数jに“0”を代入する(S71)。
次に、処理部220は、生成ICテーブルを参照して、前景識別子“i”の画素数が所定画素数Kより画素数が少ないかどうかを判定する(S72)。
前景識別子“i”の画素数が所定画素数K未満である場合(S72でYES)、処理部220は、前景識別子“i”の画素数を“0”に変更する(S73)。ここで、画素数“0”の前景識別子は、背景識別子に置き換えられる前景識別子を示している。
S74の処理の終了後、又は、識別子“i”の画素数が所定画素数K以上である場合(S72でNO)、処理部220は、変数iが種類数N未満であるか否かを判定する(S75)。
i<Nであれば(S75でYES)、変数iをインクリメントして(S76)、処理をS72へ戻す。
i≧Nであれば(S75でNO)、種類数Nから変数jを減算した結果を種類数Mに代入して(S77)、処理を元のルーチンへ戻す。
ここで、S36及びS38における前景レイヤ生成部22は、テーブル置換手段及び前景レイヤ修正手段として機能する。
この結果、図6に示す生成前景レイヤは、図12に示す修正前景レイヤに修正される。つまり、前景識別子“1”〜“5”と背景識別子“0”とを含んでいた生成前景レイヤは、前景識別子“3”,“5”と背景識別子“0”とを含む修正前景レイヤに修正される。
また、処理部220は、可逆圧縮の実行を禁止し、非可逆圧縮の実行を決定して(S44)、前景画像処理を終了する。S44では、処理部220から背景レイヤ生成部25へ、可逆圧縮の実行を禁止し、非可逆圧縮の実行を決定したことを示す禁止決定信号が出力される。
P<N≦Qである場合は(S51でYES)、処理部220は、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させるための各種処理を実行する。このために、処理部220は、テーブル格納部221に格納されている生成ICテーブルを参照して、画素数が所定画素数K未満の前景識別子が記憶されているか否かを判定する(S52)。
ここで、S53における処理の詳細を例示する。
まず、処理部220は、種類数Nから所定種類数Pを減算した結果を定数Jに代入する(S80)。ここで、定数Jは、背景識別子に置き換えるべき前景識別子の最大種類数を示している。
次に、処理部220は、生成ICテーブルの前景識別子を画素数の昇順にソートし(S81)、変数iに“1”を代入し(S82)、変数jに“0”を代入する(S83)。
処理部220は、生成ICテーブルを参照して、アドレス“i”の画素数が所定画素数Kより画素数が少ないかどうかを判定する(S84)。
次いで、処理部220は、変数jをインクリメントする(S86)。ここで、変数jは、背景識別子に置き換えられた前景識別子の種類数を示している。
j<Jである場合(S87でYES)、処理部220は、変数iをインクリメントし(S88)、処理をS84へ戻す。
なお、前景レイヤ生成部22に最大N個のバッファ・メモリを備え、画素数が少ない前景識別子を画素数が少ない順にN個まで保持するようにして、背景識別子に置き換えるべき前景識別子を選択してもよい。
ここで、S53及びS54における前景レイヤ生成部22は、テーブル置換手段及び前景レイヤ修正手段として機能する。
この結果、図6に示す生成前景レイヤは、図14に示す修正前景レイヤに修正される。つまり、前景識別子“1”〜“5”と背景識別子“0”とを含んでいた生成前景レイヤは、前景識別子“1”,“3”〜“5”と背景識別子“0”とを含む修正前景レイヤに修正される。
S54又はS55の処理終了後、処理部220は、処理をS41へ移す。
また、処理部220は、可逆圧縮の実行を禁止し、非可逆圧縮の実行を決定して(S58)、前景画像処理を終了する。S58では、処理部220からCPU10へ禁止決定信号が出力される。
ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1枚の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。前景識別子の種類数がN種類である場合、1枚の前景レイヤは、N種類の前景識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。同様に、前景識別子の種類数がM種類である場合、1枚の前景レイヤは、M種類の前景識別子に対応するM枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
図16及び図17は、画像圧縮装置1によって生成される前景識別子“3”及び“5”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図であり、各1枚の2値画像が示されている。これらのような2値画像が、夫々可逆圧縮されることによって、可逆圧縮画像が生成される。
背景レイヤ生成部25は、図2に示すような1枚のカラー画像と図4(a)1枚の前景レイヤとに基づいて、図4(b)に示すような背景レイヤを生成する。このために、背景レイヤ生成部25には、転送制御部12を介して、画像メモリ11から転送されたカラー画像及び前景レイヤが夫々入力される。ただし、ここで入力される前景レイヤは、S38、S40、S54、又はS55の処理が実行された場合は修正前景レイヤであり、S43又はS57の処理が実行された場合は全置換前景レイヤであり、S56でYESであった場合は生成前景レイヤである。
このため、処理部250は、S102で生成された背景レイヤに、従来の背景レイヤに施すような各種の画像処理を施す。
具体的には、S102で生成された背景レイヤの解像度を半分に低解像度化し(S104)、背景レイヤを全体的に平滑化するフィルタ処理を行ない(S105)、弱めのコントラスト強調処理を行なう(S106)。この結果、ファイルサイズが低減される。
このため、処理部250は、S102で生成された背景レイヤに、この背景レイヤに含まれる画像を強調する所定の画像処理を施す。このためには、背景レイヤの解像度、フィルタ強調度合い、コントラストの内、少なくとも1つを、実行決定信号が入力された場合とは異なるものにする。この結果、前景である文字が判読不可能にならないよう、非可逆圧縮後の画質を向上させることができる。以下、具体的な一例を挙げる。
一方、背景レイヤ生成部25に入力された前景レイヤが修正前景レイヤである場合、背景レイヤ生成部25で生成される背景レイヤは、背景の情報と、背景と看做された一部の前景の情報を含むものである。
更に、背景レイヤ生成部25に入力された前景レイヤが全置換前景レイヤである場合、背景レイヤ生成部25で生成される背景レイヤは、前景及び背景両方の情報を全て含むものであり、カラー画像そのものに所定の画像処理を施したものに等しい。
なお、所定画素数Kのみならず、前景識別子の種類数N、所定種類数P、及び所定種類数Q等も、カラー画像のサイズ、画素の画素数、前景のサイズ、又はファイルサイズを優先するか画質を優先するかの別等に応じて、毎度決定される構成でもよい。また、圧縮モードに応じて所定画素数Kが変更される構成でもよい。
図19は、本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、画像形成装置として、カラー・コピー機能及びカラー・スキャナ機能を有するデジタル複合機を例示する。
操作パネル17は、実施の形態1の操作パネル17に相当し、カラー画像入力装置13、カラー画像処理装置14、カラー画像出力装置15及び送信装置16に接続されている。
カラー画像入力装置13はカラー画像処理装置14の入力側に接続されており、実施の形態1のカラー・スキャナ部130に相当する図示しないカラー・スキャナ部を用いてなる。このカラー・スキャナ部は、原稿からの反射光像をCCDを用いてRGB値のアナログ信号として読み取って、カラー画像処理装置14に入力する。
なお、画像形成装置は、カラー画像出力装置15の代わりに、モノクロ画像出力装置を備えていてもよい。この場合、カラー画像処理装置14にてカラー画像がモノクロ画像に変換されてからモノクロ画像出力装置へ出力される。
A/D変換部140は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換し、シェーディング補正部141は、A/D変換部140から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置13の照明系、結像系、及び撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施す。
入力階調補正部142は、シェーディング補正部141にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(即ちRGBの反射率信号)に対して入力階調補正処理を施す。入力階調補正処理とは、カラーバランスを整え、また、濃度信号等、カラー画像処理装置14に採用されている画像処理システムが扱い易い信号に変換する処理である。
カラー画像圧縮処理が施されない場合、圧縮処理部143は入力階調補正部142から入力されたRGB信号を、そのまま後段の領域分離処理部144へ出力する。
色補正部145は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行なう。
黒生成処理の一例としては、一般に、スケルトン・ブラックによる黒生成を行なう方法が用いられる。この方法では、スケルトン・カーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC',M',Y',K'、UCR(Under Color Removal )率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は、次の式(1)〜(4)で表わされる。
C'=C−αK' (2)
M'=M−αK' (3)
Y'=Y−αK' (4)
階調再現処理部149は、空間フィルタ処理部147と同様に、CMYK信号のカラー画像に対して、領域分離処理部144から入力された領域識別信号を基に所定の処理を施す。
また、領域分離処理部144にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部147において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
また、画像形成装置のCPUは、図示しないネットワークカード及びLANケーブルを介して、ネットワークに接続されたコンピュータ及び他のデジタル複合機等とデータ通信を行なう。
本発明は、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、本発明の画像圧縮方法を記録するものとすることもできる。
この結果、本発明の画像圧縮方法を行なうプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
前記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるコンピュータプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像圧縮方法が実行される。
図20は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
図中3は画像圧縮装置であり、画像圧縮装置3は、CPU30、ROM31、RAM32、表示部33、操作部34、HDD(ハードディスク)35、外部記憶部36及びI/F(インタフェース)37を備え、これらの装置各部はバス、信号線等を介して適宜に接続されている。
画像圧縮装置3はI/F37を介してネットワークNTに接続されており、ネットワークNTに接続されている他のパーソナルコンピュータと通信する。
外部記憶部36は、例えばCD−ROMドライブを用いてなり、CPU30に制御されて、可搬性を有する記録媒体(例えば本実施の形態のコンピュータプログラムが記録されているCD−ROM4)からコンピュータプログラム、データ等を読み込む。読み込まれたコンピュータプログラム、データ等は、HDD35に書き込まれる。
更に詳細には、パーソナルコンピュータのCPU30が、本発明のコンピュータプログラムに従って、前景マスク生成処理(後述する図21に示すS123参照)、ICテーブル及び前景レイヤ生成処理(同S124参照)等を含むカラー画像圧縮処理を実行することによって、パーソナルコンピュータが本実施の形態の画像圧縮装置3として機能する。
以上では、パーソナルコンピュータを用いて画像圧縮装置を実現する例を示したが、本実施の形態の画像圧縮装置と色補正処理、フィルタ処理や中間調処理等、他の画像処理とを組み合わせてなる画像処理装置として実現するようにしてもよい。
CPU30は、1枚のカラー画像を受け付け(S121)、サイズ優先の圧縮モード及び画質優先の圧縮モードの何れか一方を受け付ける(S122)。ユーザは、表示部33を視認しながら操作部34を操作して、圧縮すべきカラー画像として、例えばHDD35に記憶されている1枚のカラー画像を指定し、また、圧縮モードを選択する。つまり、S122における操作部34は、選択手段として機能する。
次に、CPU30は、S121で受け付けたカラー画像及びS123で生成した前景マスクに基づいて、生成ICテーブル及び生成前景レイヤを生成する(S124)。S124におけるCPU30は、前景レイヤ生成手段及びテーブル生成手段として機能する。生成された生成ICテーブル及び生成前景レイヤは、HDD35に記憶される。
CPU30は、S122でサイズ優先の圧縮モードを受け付けたか否かを判定する(S127)。S127におけるCPU30は、減少判定手段として機能する。
CPU30は、画素数が所定画素数K未満の前景識別子を背景識別子に置換することによって、生成ICテーブルを修正ICテーブルに修正する(S128)。S128におけるCPU30は、テーブル置換手段として機能する。S128における処理の詳細な手順は、図10に示すサイズ優先のICテーブル処理の手順と同様である。このため、仮に、生成ICテーブルに、画素数が所定画素数K未満の前景識別子が記憶されていない場合でも、種類数Mに種類数Nが代入され、実質上は修正されなかった生成ICテーブル及び生成前景レイヤが修正ICテーブル及び修正前景レイヤとして扱われる。
最後に、CPU30は背景レイヤを非可逆圧縮して(S136)、圧縮ファイルを生成する(S137)。このとき、生成された圧縮ファイルには、修正前景レイヤに基づくM枚の可逆圧縮画像と、背景レイヤに基づく1枚の非可逆圧縮画像と、修正ICテーブルとが含まれる。
S134及びS136におけるCPU30は、背景生成手段及び背景画像圧縮手段として機能する。
次いで、CPU30は、カラー画像及びS138で再修正した修正前景レイヤ(即ち全置換前景レイヤ)に基づいて、背景レイヤを生成し(S139)、生成した背景レイヤに、この背景レイヤに含まれる画像を強調するような各種の画像処理を施す(S140)。具体的には、CPU30は、S134で生成された背景レイヤの解像度を変更せず、背景レイヤのエッジ部位は少し強調しつつ、エッジ部位以外は少し滑らかになるような混同フィルタ処理を行ない、更に、強めのコントラスト強調処理を行なう。
P<N≦Qである場合は(S141でYES)、CPU30は、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させるための各種処理を実行する。以下では、生成ICテーブルに、画素数が所定画素数K未満の前景識別子が記憶されているものとする。
次いで、CPU30は、生成前景レイヤに含まれる各画素について、修正ICテーブルにおいて背景識別子に置換されている前景識別子を背景識別子に置換することによって、生成前景レイヤを修正前景レイヤに修正し(S143)、処理をS131へ移す。
ここで、S142及びS143におけるCPU30は、テーブル置換手段及び前景レイヤ修正手段として機能する。
一方、N>Qである場合(S144でNO)、CPU30は、生成前景レイヤに含まれる各画素について、全ての前景識別子を背景識別子に置換することによって、生成前景レイヤを修正し(S145)、処理をS139へ移す。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、画像圧縮装置1,3又は画像形成装置に、実施の形態1〜3に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
10 CPU
15 カラー画像出力装置(画像形成手段)
17 操作パネル(選択手段)
21 前景マスク生成部(前景マスク生成手段)
22 前景レイヤ生成部(前景レイヤ生成手段,テーブル生成手段,減少判定手段,テーブル置換手段,前景レイヤ修正手段,画素数決定手段)
23 2値画像生成部(2値画像生成手段)
24 2値画像圧縮部(2値画像圧縮手段)
25 背景レイヤ生成部(背景生成手段)
26 背景画像圧縮部(背景画像圧縮手段)
3 画像圧縮装置
30 CPU(各生成手段,減少判定手段,テーブル置換手段,前景レイヤ修正手段,2値画像圧縮手段,背景画像圧縮手段,画素数決定手段)
34 操作部(選択手段)
4 CD−ROM(記録媒体)
Claims (12)
- カラー画像を圧縮する画像圧縮方法において、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成し、
生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に含まれる色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成し、
前記前景に含まれる色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、該前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成し、
前景識別子の種類数をN種類未満に減少させる場合に、前記テーブルに記憶されている画素数の多寡に基づいて、前記テーブルに含まれている1種類又は複数種類の前景識別子を背景識別子に置き換えることによって、前景識別子の種類数をM(MはM<Nの自然数)種類に減少させ、
前景識別子を背景識別子に置き換えたテーブルに基づいて、前記前景レイヤに含まれる前記前景識別子を背景識別子に置き換えてなる前景レイヤに修正し、
修正した前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成し、
生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮し、
前記前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成し、
生成した背景レイヤを非可逆圧縮することを特徴とする画像圧縮方法。 - カラー画像を圧縮する画像圧縮装置において、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に含まれる色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成する前景レイヤ生成手段と、
前記前景に含まれる色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、該前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
前景識別子の種類数をN種類未満に減少させるか否かを判定する減少判定手段と、
該減少判定手段が減少させると判定した場合に、前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数の多寡に基づいて、前記テーブルに含まれている1種類又は複数種類の前景識別子を背景識別子に置き換えることによって、前景識別子の種類数をM(MはM<Nの自然数)種類に減少させるテーブル置換手段と、
該テーブル置換手段が前景識別子を背景識別子に置き換えたテーブルに基づいて、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる前記前景識別子を背景識別子に置き換えてなる前景レイヤに修正する前景レイヤ修正手段と、
該前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成する2値画像生成手段と、
該2値画像生成手段が生成したM枚の2値画像夫々を可逆圧縮する2値画像圧縮手段と、
前記前景レイヤ修正手段が修正した前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成する背景生成手段と、
前記背景生成手段が生成した背景レイヤを非可逆圧縮する背景画像圧縮手段と
を備えることを特徴とする画像圧縮装置。 - 圧縮後の画像の画質の高さよりも前記画像のファイルサイズの小ささを優先する第1の圧縮態様、及び圧縮後の画像のファイルサイズの小ささよりも前記画像の画質の高さを優先する第2の圧縮態様の何れか一方を選択するための選択手段を更に備え、
該選択手段で選択された圧縮態様に応じて、前記減少判定手段は、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させるか否かを判定するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の画像圧縮装置。 - 前記選択手段で、前記第1の圧縮態様が選択された場合、前記減少判定手段は、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させると判定するようにしてあり、
前記テーブル置換手段は、前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数の内、所定画素数より少ない画素数を有する前景識別子を背景識別子に置き換えるようにしてあることを特徴とする請求項3に記載の画像圧縮装置。 - 前記選択手段で、前記第2の圧縮態様が選択された場合、前記減少判定手段は、前景識別子の種類数Nが所定種類数P(Pは自然数)より多いときに、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させると判定するようにしてあり、
前記テーブル置換手段は、減少後の種類数Mが前記所定種類数P以上であるという条件下で、前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数の内、所定画素数より少ない画素数を有する前景識別子を、画素数が少ない前景識別子から順に背景識別子に置き換えるようにしてあることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像圧縮装置。 - 前記選択手段で第2の圧縮態様が選択された場合、前記減少判定手段は、前景識別子の種類数Nが前記所定種類数Pより多く所定種類数Q(QはQ>Pの自然数)以下であるときに、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させると判定するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の画像圧縮装置。
- 前記減少判定手段が減少させないと判定した場合は、前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている前景識別子の種類数Nが、前記所定種類数Pより多いときに、
又は、前記減少判定手段が減少させると判定した場合は、前記テーブル置換手段が減少させた種類数Mが、前記所定種類数Pより多いときに、
前記前景レイヤ修正手段は、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる全ての前景識別子を背景識別子に置き換えてなる前景レイヤに修正するようにしてあり、
前記2値画像生成手段による生成及び前記2値画像圧縮手段による圧縮を実行しないようにしてあり、
前記背景画像圧縮手段は、前記背景生成手段が生成した背景レイヤに、該背景レイヤに含まれる画像を強調する所定の画像処理を施して非可逆圧縮するようにしてあることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像圧縮装置。 - 前記カラー画像のサイズ、又は、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに含まれる前景に係る情報に応じて、前記所定画素数を決定する画素数決定手段
を更に備えることを特徴とする請求項3から7の何れかひとつに記載の画像圧縮装置。 - 前記減少判定手段が減少させないと判定した場合、
前記2値画像生成手段は、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の前景識別子に対応してN枚生成するようにしてあり、
前記2値画像圧縮手段は、前記2値画像生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を可逆圧縮するようにしてあり、
前記背景生成手段は、前記前景レイヤ生成手段が生成した前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成するようにしてあることを特徴とする請求項2から8の何れかひとつに記載の画像圧縮装置。 - 請求項2から9のいずれかひとつに記載の画像圧縮装置と、
記録シート上に画像を形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - コンピュータに、カラー画像を圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成させる前景マスク生成ステップと、
コンピュータに、前記前景マスク生成ステップで生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景の各画素が有する色情報を、前記前景に含まれる色情報を識別するN(Nは自然数)種類の前景識別子に置き換え、背景の各画素が有する色情報を、背景であることを示す背景識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成させる前景レイヤ生成ステップと、
コンピュータに、前記前景に含まれる色情報と、該色情報を識別する前景識別子と、該前景識別子を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、
コンピュータに、前景識別子の種類数をN種類未満に減少させるか否かを判定させる減少判定ステップと、
コンピュータに、前記減少判定ステップで減少させると判定された場合に、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブルに記憶されている画素数の多寡に基づいて、前記テーブルに含まれている1種類又は複数種類の前景識別子を背景識別子に置き換えることによって、前景識別子の種類数をM(MはM<Nの自然数)種類に減少させるテーブル置換ステップと、
コンピュータに、前記テーブル置換ステップで前景識別子を背景識別子に置き換えられたテーブルに基づいて、前記前景レイヤ生成ステップで生成された前景レイヤに含まれる前記前景識別子を背景識別子に置き換えてなる前景レイヤに修正させる前景レイヤ修正ステップと、
コンピュータに、前記前景レイヤ修正ステップで修正された前景レイヤに基づいて、1種類の前景識別子と該前景識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、M種類の前景識別子に対応してM枚生成させる2値画像生成ステップと、
コンピュータに、前記2値画像生成ステップで生成されたM枚の2値画像夫々を可逆圧縮させる2値画像圧縮ステップと、
コンピュータに、前記前景レイヤ修正ステップで修正された前景レイヤ及び前記カラー画像に基づいて、背景レイヤを生成させる背景生成ステップと、
コンピュータに、前記背景生成ステップで生成された背景レイヤを非可逆圧縮させる背景画像圧縮ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項11に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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