JP4536642B2 - 温度センサ素子 - Google Patents
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Description
この温度センサ素子は、支持体が感温部材(熱電対)の検出端部に当接する構成であることから、支持体と感温部材との間に他の部材(充填部材など)が配置されることが無い。このため、本発明の温度センサ素子は、従来のような2つの部材(保護管、充填部材)で感温部材の周囲を覆う構成の温度センサ素子に比べて、測定対象ガスの温度を感温素子に対して速やかに伝達させることができる。
特に、熱電対がタングステンまたはタングステンを主成分とする合金で構成される場合には、この熱電対の酸化を防ぐことができ、優れた耐久性を発揮させることができる。
更に、本発明によれば、支持体は、軸線方向に垂直な断面のうち、熱電対の検出端部が埋設される部位の断面積が、熱電対の信号出力部が形成される部位の断面積より小さく形成される。
このように、支持体のうち熱電対の検出端部が埋設される部位の断面積を小さくすることで、測定対象物から感温部材(熱電対)の検出端部までの物理的な距離を短縮でき、測定対象物から感温部材(熱電対)の検出端部までの熱伝導に要する時間を短縮できる。
よって、本発明によれば、熱伝導に要する時間を短縮できることから、温度検出における応答性のさらなる向上を図ることができる。
しかも、本発明の温度センサ素子では、支持体の先細り部のうち、軸線方向に垂直な断面の熱電対の検出端部が埋設される部位の断面形状が板形形状である。
断面形状が板型形状となる部分は、換言すれば、長辺と短辺とを有する略長方形形状をなす。このような形状することにより、支持体に対して複雑な加工等を要することなく、熱電対の検出端部が埋設される部位の断面積を信号出力部が形成される部位の断面積より小さくして応答性を向上させることができる。
なお、本明細書において、「ガス不透過性を有する緻密質」とは、温度センサ素子を大気中に1000[℃]で300時間連続して晒す熱処理を行った後に、温度センサ素子より得られる特定温度下での出力値が初期値(上記熱処理を行う前の温度センサ素子より得られる特定温度下での出力値のこと)に対して10%以上変動しないことを言う。
支持体のうち軸線方向の先端から検出端部の埋設箇所までの領域における気孔の存在率を10%以下と高密度に形成することにより、支持体を介しての感温素子(熱電対)への熱伝導性を一層良好なものにすることができる。従って、本発明によれば、温度検出における応答性を一層良好なものにすることができる。なお、温度検出の応答性をより高める観点からすると、上述した気孔の存在率をより小さく(例えば、5%以下)することが好ましい。
つまり、タングステンは、融点が高いという特徴があり高温耐久性に優れることから、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金で構成された熱電対を用いることで、高温環境下での耐久性に優れた温度センサを実現できる。
次に、上記の温度センサ素子においては、支持体は、窒化珪素またはアルミナを主成分とする絶縁性セラミックで構成することができる。
まず、本発明の一実施形態である温度センサ素子10を備える温度センサ1の部分断面図を、図1に示す。
温度センサ素子10は、軸線方向に延びる長尺形状に形成されており、内部に温度検出を行うための熱電対21(図2参照)を備えている。また、フランジ部材40は、温度センサ素子10の後端側周囲を覆う状態で設けられる金属製の部材であり、継手部材50は、フランジ部材40に係合するステンレス製で筒状に形成された部材である。さらに、ナット部材60は、フランジ部材40に係合し、継手部材50のうちフランジ部材40に当接する先端部分を覆い、温度センサ1を設置位置(本実施形態では、排気管)に固定するための部材である。
温度センサ素子10は、円柱状の絶縁性セラミック基体20と、絶縁性セラミック基体20の内部に埋設された熱電対21と、絶縁性セラミック基体20の後端側に形成された電極取出部25,26と、を備えている。
熱電対21は、プラス脚23とマイナス脚24との接続点である感温端部22が絶縁性セラミック基体20の先端側内部に配置されると共に、プラス脚23およびマイナス脚24のそれぞれの後端側端部が電極取出部25,26に接続される状態で、絶縁性セラミック基体20の内部に埋設されている。
このように構成された温度センサ素子10は、感温端部22で検出した温度に応じて熱電対21に起電力が発生し、検出した温度に応じた電圧信号を電極取出部25,26から外部に出力するよう構成されている。
まず、絶縁性セラミック基体20の原料となる混合粉末を作製する工程を実施する。
具体的には、平均粒径約1.0[μm]の窒化珪素またはアルミナ若しくはサイアロンからなる原料粉末86重量部に対して、焼結助剤として酸化エルビニウム8重量部、酸化バナジウム1重量部、酸化タングステン2重量部、2珪化モリブデン3重量部を加え、ボールミル中で40時間湿式混合し、バインダを加えた後、スプレードライ法により混合粉末を作製する。
具体的には、平均粒径0.5[μm]の炭化タングステン原料粉末65重量部、平均粒径1.0[μm]の窒化珪素原料粉末35重量部、および焼結助剤として酸化エルビニウム4重量部、二酸化珪素2重量部をボールミル中で40時間湿式混合し、バインダを添加して、印刷用インクを製造する。
上記の混合粉末および印刷用インクを作製した後、次の製造工程では、上記の混合粉末を半割成形体用金型を用いてプレス加工することで、絶縁性セラミック基体20を軸線方向に半分の大きさとした半割成形体31を作製し、半割成形体31の表面に熱電対21を配置して、上記の印刷用インクを塗布することで電極取出部25,26を形成する工程を実施する(図3の(1)参照)。
このあと、一体成形体32をホットプレスによりプレス圧力30[MPa]、1650[℃]、60分で焼成(焼結)した後、センタレス研磨により丸棒形状の素子焼結体33を作製する工程を実施する(図3の(3)参照)。
次いで、素子焼結体33の先端側について、先端方向に向かうほど断面積が小さくなるように研磨し、先細り形状となる先細り部27を形成する工程を実施する(図3の(4)参照)。
さらに、素子焼結体33の先細り部27について、軸線方向に垂直な断面形状が板型形状となるように研磨する工程を実施することで、温度センサ素子10が完成する(図3の(5)参照)。
また、温度センサ素子10においては、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金で構成された熱電対21を用いている。タングステンは融点が高いという特徴があり高温耐久性に優れることから、このような熱電対21を備える温度センサ素子10は、高温環境下での耐久性に優れたものとなる。
例えば、熱電対は、プラス脚がW−Re5%の合金であり、マイナス脚がW−Re26%の合金で構成されるものに限られることはなく、レニウム(Re)の含有量は任意の値を採ることができる。なお、マイナス脚におけるレニウム含有率がプラス脚のレニウム含有率よりも大きい熱電対であればよく、レニウムを含まないタングステンでプラス脚を形成し、レニウムを含むタングステンでマイナス脚を形成した熱電対を用いても良い。
Claims (5)
- 軸線方向に延びる長尺形状且つ円柱状の絶縁性セラミックからなり、外側周囲が金属製のフランジ部材の内側に密着保持されてなる支持体と、
前記支持体の内部に配置される感温部材と、
前記支持体の後端側且つ前記フランジ部材に覆われた部位よりも後端側に形成されて、前記感温部材から出力される電気信号を外部に出力する信号出力部と、
を備える温度センサ素子であって、
前記円柱状の支持体は、軸線方向先端側に、先端方向に向かうほど断面積が小さくなる先細り部を有し、
前記感温部材は、前記支持体の軸線方向先端側の前記先細り部の内部に検出端部が配置される状態で、前記支持体の内部に埋設された熱電対で構成され、
前記支持体は、前記感温部材の前記検出端部に当接すると共に、自身の外表面から前記感温部材へのガス不透過性を有する緻密質とされており、
且つ、前記支持体は、軸線方向に垂直な断面のうち、前記熱電対の検出端部が埋設される部位の断面積が、前記信号出力部が形成される部位の断面積より小さく、さらに、前記支持体の前記先細り部のうち、軸線方向に垂直な断面の前記熱電対の検出端部が埋設される部位の断面形状が板形形状であること、
を特徴とする温度センサ素子。 - 前記支持体は、軸線方向の先端から前記検出端部の埋設箇所までの領域における気孔の存在率が10%以下であること、
を特徴とする請求項1に記載の温度センサ素子。 - 前記熱電対は、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金で構成されたこと、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度センサ素子。 - 前記熱電対は、少なくともマイナス脚がタングステンとレニウムとの合金で構成され、マイナス脚におけるレニウム含有率がプラス脚のレニウム含有率よりも大きいこと、
を特徴とする請求項3に記載の温度センサ素子。 - 前記支持体は、窒化珪素またはアルミナを主成分とする絶縁性セラミックで構成されていること、
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の温度センサ素子。
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