JP4535666B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種磁気記録装置に搭載される垂直磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録の高密度化を実現する技術として、従来の長手磁気記録方式に代えて、垂直磁気記録方式が注目されつつある。垂直磁気記録方式による媒体(以下、「垂直磁気記録媒体」と称す)は、主に、ガラスなどの基体上に、磁気記録層を目的の方向に配向させるための下地層、硬質磁性材料の磁気記録層、および磁気記録層の表面を保護する保護膜が順次形成された概略構成を有する。垂直磁気記録媒体には、磁気記録層への記録に用いられる磁気ヘッドから発生する磁束を集中させる目的で、基体と下地層との間に軟磁性材料からなる裏打ち層を設けることもある。通常、軟磁性裏打ち層を持たない媒体を単層垂直磁気記録媒体、軟磁性裏打ち層を有する媒体を二層垂直磁気記録媒体と呼ぶ。さらに、磁気記録層の配向性の向上および結晶欠陥を抑制するために、下地層と磁気記録層の間に中間層を設ける場合もある。
【0003】
近年、磁気記録媒体において磁気記録をより高密度化する要望はますます高くなっている。垂直磁気記録媒体において磁気記録をより高密度化するためには、出力−ノイズ比(SNR)特性をより向上させることが必要である。すなわち、媒体の高密度記録化を達成するためには、媒体ノイズを低減化し、再生出力を向上させることが必要となる。
【0004】
再生出力の低下および媒体ノイズ増加の原因の1つに、磁気記録層の磁性の配向分散(配向のバラツキ)が大きくなることによる磁気記録層の配向性の悪化がある。垂直磁気記録媒体では磁気記録層の磁化容易軸を媒体面と垂直に配向させる必要があるが、該磁化容易軸の配向分散が大きくなると、垂直方向の磁束が低下するため再生出力が低下し、また記録ビットの遷移がシャープでなくなり媒体ノイズが増加する。したがって、垂直磁気記録媒体の高出力化・低ノイズ化のためには、磁気記録層の磁化容易軸の配向分散をできる限り小さくする必要がある。
【0005】
また、磁気記録層の結晶粒径の低減により、磁気記録媒体の低ノイズ化を図ることができる。磁気記録層の結晶粒径が大きくなると、ビットの遷移領域の形状がギザギザになり、遷移ノイズ(媒体ノイズ)が増加する。そのため、遷移ノイズを低下させるためには、磁気記録層の結晶粒径を低減し、ビットの遷移領域を直線的にすることが必要となる。
【0006】
さらに、面内磁気記録媒体と同様、垂直磁気記録媒体においても媒体の保磁力(Hc)を向上させることにより媒体の再生出力特性を向上させることができる。
【0007】
以上から、垂直磁気記録媒体において、磁気記録層の配向分散の低減(配向性の向上)、磁気記録層の結晶粒径の低減化、磁気記録層の保磁力向上により、媒体ノイズを低減化し、再生出力を向上させ、磁気記録の高密度化を実現することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
磁気記録層の配向分散の低減化(磁気記録層の配向性向上)を図るためには、下地層(および中間層)の役割が重要となる。その理由は、(1)配向性が良好な下地層(および中間層)を用いることにより磁気記録層の配向性が改善され、さらに(2)下地層(および中間層)と磁気記録層との格子定数のマッチングを良くすることにより、下地層(または中間層)上に磁気記録層をエピタキシャル成長させることができ、その結果、良好な下地層−磁気記録層界面(中間層がある場合には中間層−磁気記録層界面の接合)となり、磁気特性の悪い磁気記録層における初期成長層の形成を抑制でき、磁気記録層の配向性が改善されるからである。
【0009】
また、磁気記録層の結晶粒径の低減化を図るためにも、下地層(および中間層)の役割が重要となる。その理由は、磁気記録層を下地層(および中間層)上にエピタキシャル成長させた場合、磁気記録層の結晶粒径が下地層(および中間層)の結晶粒径に従うため、下地層(および中間層)の結晶粒径を低減することにより、磁気記録層の結晶粒径を低減できるからである。
【0010】
従来、垂直磁気記録媒体における下地層としては、TiやTiCrなどのTi系合金が用いられてきた。その理由は、Ti系合金が、磁気記録層としてしばしば用いられるCo系合金と同じ結晶構造であるhcp(六方最密充填)構造をとり、Ti系合金とCo系合金の格子定数のマッチングも比較的良いために磁気記録層での磁化容易軸を適切な方位に配向(この場合はc軸配向)させることができると考えられるためである。しかしながら、Ti系合金から成る下地層上に磁気記録層を形成する場合、下地層のTi系合金が該下地層表面に吸着した酸素や水と反応して酸化物を作り易いため、磁気記録層の膜成長初期に磁気特性および配向性の悪いアモルファス層(初期成長層)を生じ、該アモルファス層の影響で磁気記録層の配向分散が大きくなり磁気記録層の配向性が悪化するという問題点があった。また、下地層中のTiが磁気記録層中のCoと相互拡散しやすいため、TiがCo中に拡散すると、上記と同様、磁気記録層においてアモルファス初期成長層を生じ、磁気記録層の配向性が悪化するという問題点もあった。したがって、下地層にTi系合金を用いた従来の垂直磁気記録媒体では、Ti系合金に起因する媒体ノイズの増加および再生出力特性の低減を享受していた。
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決するために、非磁性NiFeCrの下地層を用いたり、NiFe、NiFeCr、NiFeNb、NiFeMo、またはNiFeNbMoから選択される軟磁性パーマロイ系材料を含む下地層とCoCr、CoCrB、Ru、またはPdから選択される非磁性材料を含む中間層とを用いること等により、磁気記録層の配向分散の低減化、磁気記録層における初期成長層の低減、あるいは磁気記録層の結晶粒の低減化して、Ti系合金を下地層に用いた従来の磁気記録垂直媒体よりも高再生出力化および媒体ノイズの低減化が達成できることを報告している(特願2001−162638号および特願2001−310628号)。
【0012】
本発明は、磁気記録層の配向分散の低減化、磁気記録層の結晶粒径の低減化、磁気記録層の保磁力の向上を図ることにより、本発明者らの上記特許出願の目的と同様、媒体ノイズを低減化し、再生出力特性を向上させた垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、非磁性基体上に下地層および磁気記録層を順次有する垂直記録媒体において、特に下地層、さらに中間層の構成について検討した結果、磁気記録層の配向分散の低減化、磁気記録層の結晶粒径の低減化、磁気記録層の保磁力の向上を図ることにより、従来の垂直磁気記録媒体よりも低ノイズ化され、高再生出力を有する垂直磁気記録媒体を作製できることが判明した。
【0014】
すなわち、本発明は、非磁性基体上に下地層と磁気記録層とを順次有する垂直記録媒体において、前記下地層が軟磁性を有するNiFeB、NiFeNbB、NiFeMoB、NiFeCrB、NiFeNbMoBからなる群から選択されるパーマロイ系材料を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体を提供する。
【0015】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記パーマロイ系材料中のFe含有率が12〜15at%であることが好ましい。
【0016】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記パーマロイ系材料が面心立方格子(fcc)構造であることが好ましい。
【0017】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記磁気記録層がCoおよびCrを含む合金を含むことが好ましい。
【0018】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記非磁性基体と前記下地層との間に軟磁性裏打ち層をさらに有することが好ましい。
【0019】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記下地層と前記磁気記録層との間に中間層をさらに有することが好ましい。
【0020】
前記本発明の垂直磁気記録媒体において、前記中間層が、純RuまたはRuにC、Cu、W、Mo、Cr、Ir、Pt、Re、Rh、Ta、およびVからなる群から選択される材料を少なくとも1種添加したRu基合金を含むことが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の垂直磁気記録媒体について説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る垂直記録媒体の断面概略図である。該垂直磁気記録媒体は、非磁性基体1上に、軟磁性裏打ち層2、下地層3、中間層4、磁気記録層5、保護層6、及び液体潤滑材層7とを順次形成したものである。ただし、図1に示される垂直磁気記録媒体は本発明を例示したものであって、本発明をこれらの構成を有するものに限定するものではない。例えば、図1に示される垂直磁気記録媒体において、軟磁性裏打ち層2、中間層4、保護膜6、および液体潤滑材層7は任意選択であるが好適に設けることができる層である。
【0023】
非磁性基体1は、好ましくはNiPメッキを施したAl基体、強化ガラスおよび結晶化ガラスなどのガラス基体、単結晶シリコン基体、セラミックス基体、ポリカーボネート基体、高分子樹脂基体などの非金属基体とすることができるが、低価格と高剛性の観点から、ガラス基体またはセラミックス基体が好ましい。非磁性基体1の表面には研磨などの平滑化処理を行うことが望ましい。
【0024】
非磁性基体1と下地層3との間には軟磁性裏打ち層2を設けることが好ましい。軟磁性裏打ち層2は、磁気記録層への記録に用いられる磁気ヘッドが発生する磁束を集中させる機能を有し、その結果、媒体の磁気特性をさらに向上させることができる。軟磁性裏打ち層2の材料は、このような機能を発揮できる慣用の軟磁性材料を用いることができ、例えば結晶性のFeTaC、センダスト(FeSiAl)合金等、また非晶質のCo合金であるCoZrNb、CoTaZrなどを用いることができる。軟磁性裏打ち層2の膜厚は、記録に使用する磁気ヘッドの構造や特性によって最適値が変化するが、生産性との兼ね合いから、約10nm〜500nm以下であることが好ましい。
【0025】
下地層3は、磁気記録層の磁性を基体に対して垂直に配向させる機能を有し、下地層がないとランダムな方向に該磁性が配向してしまう。本発明の磁気記録媒体では、下地層3は、軟磁性を有するNiFeB、NiFeNbB、NiFeMoB、NiFeCrB、NiFeNbMoBからなる群から選択されるパーマロイ系材料を含む。下地層3に軟磁性材料を用いることにより、非磁性材料の場合と比較して、ヘッドと軟磁性層2との間の距離を短縮することができ、ヘッドの書き込み性能を向上できる。上記パーマロイ材料を用いたのは、パーマロイ系下地層材料の磁性の配向性が良好であるゆえ、下地層の上に形成される磁気記録層の磁性を基体に対して良好に垂直配向させることができること、これらのパーマロイ系下地層材料と磁気記録層材料との格子定数のマッチングが良くなることにより下地層上に磁気記録層をエピタキシャル成長させることができるゆえ、磁気特性の悪い磁気記録層の初期成長層の形成を抑制して磁気記録層の配向性が改善できること、さらに、これらの下地層材料の結晶粒径は小さいゆえ、下地層の結晶粒系に従って磁気記録層の結晶粒径を低減でき、遷移ノイズ(媒体ノイズ)を低減化することができるためである。なお、磁気記録層の磁化容易軸の配向分散低減により、結晶磁気異方性が向上する結果、磁気記録層の熱安定性が向上し、媒体の信頼性が向上する利点もある。
【0026】
上記軟磁性パーマロイ系材料中のFe含有量は、12〜15at%以下であることが好ましい。パーマロイ系材料中のFe含有量が12at%以上にすることにより、パーマロイ材料の飽和磁化の減少および磁歪の増加による軟磁気特性が低減するのを抑制して良好な磁気記録層の磁性の配向性を得ることができる一方、Fe含有量を15at%以下にすることにより、パーマロイ材料と磁気記録層材料との格子定数の良好なマッチングが得られることにより、中間層や磁気記録層の配向性を向上させ、磁気特性をより改善することができる。
【0027】
さらに、下地層3に含まれるパーマロイ系材料は面心立方格子(fcc)構造であることが好ましい。パーマロイ系下地層材料が面心立方格子(fcc)構造である場合、記録層5の構成材料の結晶配向を基板に対し垂直方向に良好に維持する。より詳細に説明すれば、例えば磁気記録層5の構成材料としてhcp構造をとるCo基合金を用いた場合、下地層3におけるfcc構造(111)面と磁気記録層5におけるhcp構造(002)面は原子配置が全く同じであるため、格子定数のマッチングが適当であれば、fcc構造(111)面上にhcp構造(002)面をエピタキシャルに成長させることができ、Co基合金の結晶配向をc軸方向に配向させることができる。hcp構造をとるRu系材料を含む中間層4を用いた場合にはより良好な配向性が得られる。また、磁気記録層5の構成材料がhcp構造以外の結晶構造(例えば、fcc構造)をとっても同様に良好な垂直磁性が得られる。一方、下地層3のパーマロイ材料が体心立方格子(bcc)構造やアモルファス構造をとると、磁気記録層5の結晶配向が低下し、磁気特性や記録・再生特性の低下を招いてしまう。なお、下地層3の膜厚としては、媒体ノイズの低減化および高再生出力を達成するのに好適な膜厚を適宜選択することができる。
【0028】
下地層3と磁気記録層5との間には中間層4を設けることが好ましい。中間層4は、磁気記録層の配向性を向上させ、磁気記録層の初期成長膜を抑制するという機能を有する。好適な中間層4の材料として、純RuまたはRuにC、Cu、W、Mo、Cr、Ir、Pt、Re、Rh、Ta、およびVからなる群から選択される材料を少なくとも1種添加したRu基合金を好適に用いることができる。これらのRuまたはRu基合金を含む中間層4が下地層3上に形成された場合、RuまたはRu基合金の配向性が良いゆえに、磁気記録層の配向性を向上させることができること、RuまたはRu基合金の中間層材料と磁気記録層材料とが格子定数のマッチングが良好であるゆえに、両者の接合が良好となり、磁気記録層における初期成長層の形成を抑制して、磁気記録層の配向性を向上させることができる。また、上記下地層3に含まれるパーマロイ材料の結晶粒径に従ってRuまたはRu基合金の結晶粒径を小さくできるゆえ、磁気記録層の結晶粒径を微細化して媒体ノイズの低減化を図ることができる。
【0029】
垂直磁気記録媒体では、ヘッドの記録磁界を確保してシャープな磁場分布を得るため、軟磁性裏打ち層と磁気記録層の間の非磁性層膜厚をできる限り薄くすることが求められる(ヘッドと軟磁性層の距離が広がると、磁束が広がり、記録されるトラックやビットが広がって、媒体の遷移ノイズの増加や記録分解能の低下といった問題が起こる)一方、軟磁性裏打ち層と磁気記録層とが接触すると、両者の相互作用により媒体ノイズが急増する。したがって、できる限り薄い膜厚で結晶性と配向性とを維持することが要求される。Ti系合金を用いた下地層を有する従来の垂直磁気記録媒体では、Ti系下地層の膜厚が非磁性層膜厚となるが、薄い膜厚で結晶性と配向性とを維持するのは実際には困難であるのに対し、本発明の垂直磁気記録媒体では、パーマロイ系下地層3およびRu系中間層4で磁気記録層5の配向性を制御でき、非磁性層であるRu系中間層4を薄膜化できるため、シャープなヘッド磁界を得ることができ、ヘッドの書き込み能力を確保できるとともに、媒体の遷移ノイズを低減化できる。また、下地層3に結晶性および配向性の良い上記のパーマロイ系材料を用いることで、中間層4の膜厚が薄くても、磁気記録層において優れた結晶性や配向性が得られる。なお、中間層の膜厚は媒体ノイズの低減化および高再生出力を達成するのに好適な膜厚を適宜選択することができ、3〜5nmとすることが好ましいがこれに限定するものではない。
【0030】
磁気記録層(磁性層)5は情報を記録する層であるが、垂直磁気記録媒体においては磁気記録層5を構成する材料の磁性が膜面に垂直方向に配向していることが垂直磁気記録媒体として用いるために必要である。磁気記録層5を構成する材料として、前述の機能を発揮する慣用の強磁性材料を用いることができるが、Co基合金を好適に用いることができ、より好ましくはCoCrPt、CoCrTa、CoCrPtB、CoCrPtNb、CoCrPtTaなどのCoおよびCrを含む合金材料や、CoPt−SiO、CoCrPt−SiO、CoPt−Crなどのグラニュラー材料を用いることができる。磁気記録層5の膜厚として、記録層5の膜厚が小さくなれば、媒体ノイズを低減化することができ、また記録再生のときに磁気ヘッドとの距離が狭くなり出力再生に好ましいが、記録層5の体積が減少して記録磁化状態の熱的安定化が悪くなるゆえ、5nm以上50nm以下とすることが好ましいが、これに限定するものではない。
【0031】
必要に応じて、磁気記録層5上に保護層6を形成することができる。保護膜15は、記録層を形成する磁性膜をヘッドの衝撃、外界の腐食性などの腐食から保護する機能を有する。このような機能を提供できる慣用のいかなる材料を用いてもよく、例えば、炭素、窒素含有炭素、水素含有炭素、酸化シリコン等を使用することができる。保護層6の膜厚は0.5〜5nmとするのが好ましい。
【0032】
また、必要に応じて、保護層6上に潤滑層7を形成することができる。潤滑層7は、ヘッドが媒体上を滑空する機能を高めたり、ヘッドのアンロード機構を用いないドライブでの運転停止時のヘッド吸着防止や耐環境特性向上という機能を有する。パーフルオロポリエーテル等のフッ素系液体潤滑剤など、上記機能を有する慣用の潤滑材を用いることができる。
【0033】
上述の通り、図1に示される垂直磁気記録媒体は本発明を例示したものであって、本発明をこれらの構成を有するものに限定するものではない。成膜される各層は単層でもあっても多層であってもよく、多層の場合は多層中の各層は異なる材料や膜厚であってもよいし、同じ材料や膜厚であってもよい。また、必要であれば、非磁性基体1と軟磁性裏打ち層2との間にシード層などの任意の層を加えることができる。シード層とは、配向性悪化の一因となる基体表面の凹凸を低減し、かつ保磁力を向上せしめる機能を有し、このような機能を有するTiまたはTaなどの慣用の材料を用いることができる。
【0034】
上記本発明の垂直磁気記録媒体の製造において、非磁性基体1の上に積層される各層は、磁気記録媒体の分野で通常用いられる種々の成膜技術によって形成することが可能である。軟磁性裏打ち層2、下地層3、中間層4、磁気記録層5、任意選択によるシード層、保護層6、および潤滑層7の形成には、例えばDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、真空蒸着法を用いることができる。潤滑層7は、ディップ法、スピンコート法などの慣用の塗布方法等で形成することができる。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明の垂直磁気記録媒体について実施例により詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0036】
(実施例1)
本実施例は、非磁性基体上に軟磁性NiFeB下地層、Ru中間層、CoCrPt磁気記録層、保護膜、および潤滑層を順次有する本発明に係る二層垂直磁気記録媒体に関する。具体的には、以下のようにして上記垂直磁気記録媒体を得た。
【0037】
非磁性基体として表面が平滑な化学強化ガラス基体(HOYA社製N−10ガラス基体)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、Co8Zr5Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層を200nmの膜厚として成膜した。次に、軟磁性パーマロイ系合金であるNi12Fe6Bターゲットを用いてNiFeB下地層を3nmの膜厚として成膜した。続いて、ランプヒータを用いて基体表面温度が30℃になるように加熱を行なった後、Ruターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRu中間層を5nmの膜厚として成膜した。続いて、Co20Cr10Ptターゲットを用いてCoCrPt磁気記録層を20nmの膜圧として成膜した。最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、媒体を真空装置から取り出した。ヒータ加熱およびRu中間層の成膜を除く上記成膜はすべてArガス圧0.67Pa下で行い、ヒータ加熱を除く上記成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、本発明に係る垂直磁気記録媒体とした。また、磁気特性を比較するために、膜厚が5nm、10nm、15nm、30nmであるNiFeB下地層を形成したことを除き、上記と同様にして、層構成が同じ本発明に係る二層垂直磁気記録媒体を製造した。
【0038】
(実施例2)
本実施例では、パーマロイ系軟磁性下地層をNiFeNbBとしたことを除き、実施例1と同様にして、本発明に係る二層垂直磁気記録媒体を製造した。なお、本実施例においても、磁気特性を比較するために、膜厚が3nm、5nm、10nm、15nm、30nmであるNiFeNbB下地層の膜厚を形成したことを除き、実施例1と同様にして、層構成が同じ各垂直磁気記録媒体を製造した。
【0039】
(比較例1)
本比較例では、パーマロイ系軟磁性下地層をNi17Fe4Nb1Moとしたことを除き、実施例1と同様にして、層構成が同じ二層垂直磁気記録媒体を製造した。本比較例においても、磁気特性を比較するために、膜厚が3nm、5nm、10nm、15nm、30nmであるNiFeNbMo下地層の膜厚を形成したことを除き、実施例1と同様にして、層構成が同じ各垂直磁気記録媒体を製造した。なお、Ni17Fe4Nb1Moを下地層とする該垂直磁気記録媒体は、特願2001−310628号で開示した本発明者による特許発明である。該垂直磁気記録媒体は、Ti系合金を下地層として用いた従来の垂直磁気記録媒体よりも媒体ノイズの低減化および高再生出力を達成したものである。
【0040】
上述のようにして得られた二層媒体について、磁気カー効果により保磁力Hcを、TEMにより結晶粒径を、X線回折装置を用いたロッキングカーブ法により配向分散(△θ50)を測定した。さらに、リード・ライトテスタを用いて、記録密度を変化させた場合のノイズを測定した。
【0041】
図2は、本発明および比較例に係る垂直磁気記録媒体の下地層膜厚を変化させたときの保磁力Hcの変化を示す。図中、四角(実線)が実施例1に係る垂直磁気記録媒体の下地層膜厚を変化させたときの保磁力Hcの変化を示し、丸(実線)が実施例2に係る垂直磁気記録媒体の下地層膜厚を変化させたときの保磁力Hcの変化を示し、菱形(点線)は比較例1に係る垂直磁気記録媒体の下地層膜厚を変化させたときの保磁力Hcの変化を示している。実施例1のNiFeB下地層を用いた媒体と比較例1のNiFeNbB下地層を使用した媒体のHcを比較すると、下地層膜厚3〜5nmにおいて実施例1の媒体の方が高いHcが得られていることが分かる。また、実施例2のNiFeNbB下地層を用いた媒体と比較例1の媒体を比較すると、下地層膜厚5nm以上において高いHcが得られていることが分かる。このように、下地層組成により最適な膜厚は変化するものの、実施例1および2の何れの場合にも比較例と比べて高いHcが得られた。
【0042】
表1は、上記実施例1、2および比較例1においてそれぞれ得られた本発明および比較例に係る垂直磁気記録媒体の保磁力Hc、結晶粒径、配向分散(△θ50)を示したものである。表中、媒体1はNi12Fe6Bから成り、かつ膜厚5nmである下地層を有する実施例1の垂直磁気記録媒体を示し、媒体2はNi12Fe6N3Bから成り、かつ膜厚5nmである下地層を有する実施例2の垂直磁気記録媒体を示し、媒体3はNi17Fe4Nb1Moから成り、かつ膜厚5nmである下地層を有する比較例1の垂直磁気記録媒体を示す。表1の結果より、いずれの媒体の保磁力(Hc)はほぼ同じであるが、本発明に係る垂直磁気記録媒体(媒体1および媒体2)では、比較例の垂直磁気記録媒体(媒体3)と比べて、△θ50に関しては改善されており、また、結晶粒径に関しても粒径の微細化が進んでいることが分かる。
【0043】
【表1】
Figure 0004535666
【0044】
図3は、表1中に示される本発明および比較例に係る垂直磁気記録媒体の媒体ノイズの線記録密度依存性を示す。図から明らかなように、本発明に係る垂直磁気記録媒体(媒体1および媒体2)は、比較例の垂直磁気記録媒体(媒体3)よりも低ノイズ化が達成されていることが分かる。この低ノイズ化には、配向性の向上(△θ50の低下)および結晶粒径の低減が寄与しているものと考えられる。
【0045】
表2は、上記実施例1および実施例2において得られた別の態様の本発明に係る垂直磁気記録媒体の保磁力Hc、結晶粒径、配向分散(△θ50)を示したものである。表中、媒体4はNi12Fe6Bから成り、かつ膜厚3nmである下地層を有する実施例1の垂直磁気記録媒体を示し、媒体5はNi12Fe6N3Bから成り、かつ膜厚10nmである下地層を有する実施例2の垂直磁気記録媒体を示す。表2の結果は、表1の結果と同様、本発明に係る垂直磁気記録媒体(媒体4および5)では良好な△θ50が得られ、結晶粒径の微細化が進んでいることが分かる。
【0046】
【表2】
Figure 0004535666
【0047】
図4は、表2に示される本発明に係る垂直磁気記録媒体および上記媒体3の媒体ノイズの線記録密度依存性を示す。図4から明らかなように、本発明に係る垂直磁気記録媒体(媒体4および媒体5)においても、比較例(媒体3)に比べ、良好な低ノイズ化が達成されていることが分かる。この低ノイズ化も、配向性の向上(△θ50の低下)および結晶粒径の低減が寄与しているものと考えられる。
【0048】
(実施例3)
本実施例は、非磁性基体上に軟磁性NiFeB下地層、Ru中間層、グラニュラー磁気記録層、保護膜、および潤滑層を順次有する本発明に係る二層垂直磁気記録媒体に関する。具体的には、以下のようにして上記垂直磁気記録媒体を得た。
【0049】
非磁性基体として表面が平滑な化学強化ガラス基板(HOYA社製N−10ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、Co8Zr5Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層200nmを成膜した。次に、軟磁性パーマロイ系合金であるNi12Fe6Bターゲットを用いてNiFeB下地層を3nmの膜厚として成膜した。続いて、Ruターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRu中間層5nmを成膜した。次に、92(Co8Cr16Pt)−8SiOターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でCoCrPt−SiOグラニュラー磁気記録層20nmを成膜した。最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、真空装置から取り出した。これらの成膜は全て室温下で行い、Ru中間層およびCoCrPt−SiOグラニュラー磁気記録層の成膜を除く上記成膜はArガス圧0.67Pa下で行った。また上記成膜は全てDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。その後、パープルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、本発明に係る二層垂直磁気記録媒体(媒体6)を製造した。また、NiFeB下地層を5nmの膜厚として成膜したことを除き、上記と同様にして、本発明に係る二層垂直磁気記録媒体(媒体7)を製造した。
【0050】
(比較例2)
本比較例では、膜厚5nmのNi22Feから成る軟磁性下地層としたことを除き、実施例3と同様にして、二層垂直磁気記録媒体(媒体8)を製造した。
【0051】
上述のようにして得られた二層媒体について、磁気カー効果により保磁力Hcを、TEMにより結晶粒径を、X線回折装置を用いたロッキングカーブ法により配向分散(△θ50)を測定した。表3は、上記実施例3および比較例2においてそれぞれ得られた本発明および比較例に係る垂直磁気記録媒体の保磁力Hc、結晶粒径、配向分散(△θ50)を示したものである。表3から分かるように、B成分の添加により、本発明に係る垂直磁気記録媒体(媒体6および7)と比べて比較例の垂直磁気記録媒体(媒体8)では、保磁力は大きく向上し、△θ50に関しても改善され、粒径の微細化が進んでいることが分かる。このように、通常のCoCrPtのような加熱成膜を必要とする磁気記録層だけでなく、全ての層を非加熱で成膜する必要があるグラニュラー磁気記録層を有する媒体においても、本発明の下地層を用いることにより、保磁力の増大、配向性の向上、結晶粒径の微細化といった媒体の基本特性の向上が達成されることがわかった。
【0052】
【表3】
Figure 0004535666
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、配向性および結晶粒径微細化に優れた軟磁性パーマロイ系材料を下地層として用い、配向性および接合性に優れたRuまたはRu基合金材料を中間層として用いたことにより、磁気記録層の保磁力が増大し、磁化容易軸の配向分散が低減されると同時に、磁気記録層の結晶粒径が低減される。その結果、垂直磁気記録媒体の再生出力を増大させ、媒体ノイズを低減することができる。また、磁気記録層の磁化容易軸の配向分散低減により、結晶磁気異方性が向上する結果、磁気記録層の熱安定性が向上し、媒体の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二層垂直磁気記録媒体の概略図である。
【図2】本発明および比較例に係る垂直磁気記録媒体の下地層膜厚を変化させたときの保磁力Hcの変化を示す図である。
【図3】本発明および比較例に係る二層垂直磁気記録媒体における媒体ノイズの線記録密度依存性を示す図である。
【図4】本発明および比較例に係る二層垂直磁気記録媒体における媒体ノイズの線記録密度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 非磁性基体
2 軟磁性裏打ち層
3 下地層
4 中間層
5 磁気記録層
6 保護膜
7 液体潤滑材層

Claims (7)

  1. 非磁性基体上に下地層と磁気記録層とを順次有する垂直記録媒体において、前記下地層が軟磁性を有するNiFeB、NiFeNbB、NiFeMoB、NiFeCrB、NiFeNbMoBからなる群から選択されるパーマロイ系材料を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記パーマロイ系材料中のFe含有率が12〜15at%であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記パーマロイ系材料が面心立方格子(fcc)構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記磁気記録層がCoおよびCrを含む合金を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記非磁性基体と前記下地層との間に軟磁性裏打ち層をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記下地層と前記磁気記録層との間に中間層をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記中間層が、純RuまたはRuにC、Cu、W、Mo、Cr、Ir、Pt、Re、Rh、Ta、およびVからなる群から選択される材料を少なくとも1種添加したRu基合金を含むことを特徴とする請求項に記載の垂直磁気記録媒体。
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