JP4534530B2 - 電子透かし検出方法および電子透かし検出装置 - Google Patents

電子透かし検出方法および電子透かし検出装置 Download PDF

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Description

この発明は、たとえば映像の著作権管理などを目的として、映像データに他の情報(署名等の透かし情報)を秘匿する電子透かし技術に関し、特に透かし情報の埋め込み方法および検出方法に関する。
従来の透かし情報の埋め込み技術としては、画像をウェーブレット変換した低周波成分をスペクトラム拡散した後にブロック分割し、そのブロックの平均値を量子化することにより情報を埋め込む方法がある(非特許文献1)。
また、画像を周波数変換した後、振幅成分の値を操作することにより情報を埋め込み、検出時には、原画との差分画像について、埋め込み情報との相関を計算して埋め込み情報を判別する方法がある(非特許文献2)。
さらに、画素値がランダムに分布していることを前提に、空間的にランダムに2点を選択してその差をとった場合、差の総和が0に収束することを利用して情報を埋め込む方法がある(非特許文献3)。
大西他、「多重解像度解析とPN系列を利用した電子透かし法」、電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J80-D-II No.11 pp.3020-3028、1997 I. J. Cox et.al., "Secure spread spectrum watermarking for multimedia", NEC Research Institute, TR95-10, 1995. W. Bender et.al, "Techniques for data hiding", IBM systems journal, vol.35, no.3-4, pp.313-336, 1996.
上記非特許文献1のような従来の透かし情報埋め込み技術では、量子化により情報を埋め込んでいるため、たとえばアナログ処理等によりすべての画素値に同じ値が加算されるなどして全体の画素値分布を移動させると埋め込んだ情報が変化してしまい検出できなくなってしまう等の問題点があった。また、情報の埋め込み時にブロックごとの画素平均値を操作するため、ブロックノイズが生じやすいという問題点があった。
また上記非特許文献2のような従来の透かし情報埋め込み技術では、埋め込まれた情報の検出時に原画を必要とするため、検出対象画像に対応する原画像が存在しない、または入手できない場合に検出ができなかったり、あるいは透かし検出対象画像に対応する「正しい」原画像を膨大なライブラリから検索/発見後、透かし検出器に「正しく」設定する必要があり、作業にかかる手間が膨大となり得るという問題点があった。
さらに、上記非特許文献3のような従来の透かし情報埋め込み技術では、、画素値がランダムに分布していることを前提にしているが、画像によっては必ずしも画素値がランダムに分布しているとは限らないため、差の総和を0に収束させるためには多数の画素を必要とする。つまり、安定して情報を正しく検出するためには多数の画素について計算する必要があったり、埋め込み情報量を少なくする必要があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、映像信号にアナログ処理が行われる等の画素値の変化があっても電子透かし情報が劣化しにくく、映像情報の画質劣化が抑制される電子透かし埋め込みを実現することを目的とする。また、原画を必要としない安定した電子透かしの検出を実現することを目的とする。
この発明は、映像を構成する映像フレーム毎に設定された+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、各映像フレームに対応した時間方向拡散符号を対応する映像フレームの各画素値に積算した時間方向拡散フレームを得る積算ステップと、この積算ステップで得られた時間方向拡散フレームについて、隣接フレームを指定フレーム数だけフレーム積分したフレーム積分画像を得る積分ステップと、この積分ステップでフレーム積分される上記指定フレーム数の時間方向拡散フレームに積算された、上記積算ステップが発生させた時間方向拡散符号列の正負の符号数が一致しない場合に、上記正負の符号数が一致するまで上記指定フレーム数を変更する変更ステップと、上記積分ステップで得たフレーム積分画像において、上記映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する上記フレーム積分画像上の画素位置を決定する画素位置決定ステップと、この画素位置決定ステップで決定された画素位置の画素値集合の統計値に基づいて上記電子透かし情報を検出する検出ステップとを備えるようにしたものである。
この発明によれば、電子透かし情報を拡散して映像情報に埋め込むので、映像信号に対し符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても電子透かし情報が劣化しにくい電子透かし埋め込みを行うことができる。
また、映像に対する電子透かし情報の埋め込み時と同一の各フレーム毎に設定された拡散符号からなる拡散パターンに基き電子透かし情報の逆拡散を行うことで映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出するので、原画を用いることなく安定した電子透かし情報の検出ができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態における電子透かし埋め込み装置を示すブロック図である。
図において、11は電子透かし埋め込み装置である。電子透かし埋め込み装置11は、時間方向拡散符号発生部12、アドレス発生部13、ブロック化部14、情報埋め込み部15、ビット発生部16、ブロック解除部17、第1の積算手段100、第2の積算手段101から構成される。
次に動作について説明する。
以下の説明では、映像に埋め込む電子透かし情報は、所定のビット数のビット列からなるデジタル情報であって、ここではビット数N(Nは正の整数)であるものとする。
まず、電子透かし情報の埋め込み対象である入力映像を電子透かし埋め込み装置11に入力する。なお、入力映像はオリジナルの映像から抽出した各フレーム毎の低域成分の信号としてもよい。
時間方向拡散符号発生部12においては、+1および−1からなる拡散符号列(拡散パターン)を発生させる。この拡散符号列の1つ1つは、図2に示すように、入力映像を構成する各フレームごとに順番に対応させるものである。図2において、21は入力映像を構成する各フレーム、22は入力映像を構成する各フレームに対応した拡散符号である。
この拡散符号は、固定的な拡散符号列を使っても良いし、あるいはセキュリティを考慮して、たとえば+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよい。
そして、第1の積算手段100において、入力された映像情報のフレームを構成する各画素値に対して、その対応する拡散符号を積算する。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、あるフレームの画素値が走査順に10、200、50、35であり、当該フレームに対応する拡散符号が−1であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、−200、−50、−35となる。以後、積算された結果のフレームを「拡散フレーム」と呼ぶ。この各拡散フレームは、ブロック化部14に入力される。
アドレス発生部13は、ブロック化部14に取り込まれた各拡散フレームに対して、電子透かしのビット数に応じたN個分のブロックに対応する領域を決定し、その領域に含まれる画素の位置を示すアドレスを発生する。すなわち、アドレス発生部13は、電子透かし情報を埋め込む画素位置としての領域を決定する画素位置決定部としての機能を持つ。
なお、上記領域としては、隣接する画素の集まりとしてもよいし、離れた画素をランダムに抽出した集まりとしてもよい。
ブロック化部14に各拡散フレームが入力されるとともに、ここではアドレス発生部13で発生された画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数(N)に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出する。
なお、上述したアドレス発生部13が、ブロック化部14によってブロック化される画素値集合に含まれる画素値の位置が一様に分布するように画素位置に関するアドレス情報を発生するように構成しても良い。このとき、画像上で一様に画素が分布していさえすれば、ランダムに画素が配置されていても、画素が規則的な配列をなしていてもよい。
ブロック化部14で抽出されたN個のブロックは画素値変更部としての情報埋め込み部15に入力される。一方、ビット発生部16では電子透かし情報のビットごとのデジタル値(埋め込み情報)が発生され情報埋め込み部15に入力される。そして、情報埋め込み部15では、電子透かし情報のビットごとのデジタル値に応じて、対応するブロック内の各画素値をあらかじめ決められた変位だけ加算あるいは減算等の変更を行う。
ブロック解除部11は、電子透かしを埋め込んだ情報を画像信号に戻す処理を実行し、電子透かし埋め込み済みの拡散フレーム列として出力する。
そして、第2の積算部101において、入力映像を構成する各フレームごとに対応させて第1の積算部100で積算したものと同一の拡散符号列を、ブロック解除部11から出力された拡散フレーム列の1つ1つに同じ順番に対応させ、拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成されている場合、電子透かし情報埋め込み済みのある拡散フレームの画素値が走査順に−9、−199、−49、−34であり、当該フレームに対応する拡散符号が−1であるとする。このとき、当該拡散フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に9、199、49、34となる。積算した結果のフレーム列を情報埋め込み後映像として出力する。
以上のようにこの実施の形態においては、+1および−1からなる時間方向の拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して拡散フレームを生成し、当該拡散フレームに電子透かし情報を埋め込み後、先に積算したものと同一の時間方向の拡散符号列を再度積算することによって電子透かしを埋め込んだ拡散フレームをもとの映像信号に戻す処理を実行するようにしたものである。
このようにすることで、特に第2の積算部101における積算によって、拡散フレーム化された入力映像信号についてはもとの映像信号に近い信号に戻るとともに、情報埋め込み部で埋め込まれた電子透かし情報は、この第2の積算部101における拡散処理によって拡散されることになる。いいかえれば、埋めこんだ電子透かし情報を拡散する処理に対応した演算(第1の積算部100での積算)を映像信号に対して行っておき、映像信号に電子透かし情報を埋め込み、その後、拡散符号列を再度積算することで映像信号をもとに戻すとともに電子透かし情報を拡散するものである。
電子透かし情報がスペクトル拡散されることにより、映像信号に対して符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても、電子透かし情報自体は劣化しにくくなるので、頑強な電子透かし埋め込みを実行することができる。
また、所定の電子透かし情報を複数のフレームにわたって(時間方向に拡散させて)埋め込むので、電子透かし埋め込み後の画像の画質劣化を抑えたり、多数のビット情報を電子透かしとして埋め込むことができる。
また、埋め込み位置など埋め込み方法に関する情報(埋め込み領域や拡散符号列)を知らない者が埋め込まれた電子透かしを消去あるいは改ざんしようとしても、それらが困難であったり、無理に消去しようとすれば画質そのものが著しく劣化してしまうような電子透かし埋め込みを実行することができる。そのため、映像信号の操作に対する電子透かし情報の耐性の向上が可能となる。
なお、以上の説明では、拡散符号列は固定的な拡散符号列、あるいは+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよいとして説明したが、さらに別の例として、拡散符号列中の符号の偏りをなくすために、たとえばランダムに発生させた拡散符号列を奇数フレームに対してだけ対応させ、偶数フレームについては1つ前の隣接した奇数フレームの符号を変えた符号としてもよい。この例を図3に示す。31はランダムに発生させた拡散符号列を奇数フレームに対してだけ対応させ、偶数フレームについては1つ前の隣接した奇数フレームの符号を変えた符号としたときの拡散符号列である。
実施形態2.
以上の実施形態1では、+1および−1からなる時間方向の拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して拡散フレームを生成し、当該拡散フレームに電子透かし情報を埋め込み後、先に積算したものと同一の時間方向の拡散符号列を再度付加することによって電子透かしを埋め込んだ情報を画像信号に戻す処理を実行するようにしたものであるが、次に時間方向の拡散符号列に加え、空間方向の拡散符号列も利用する場合の実施形態を示す。
図4は、このような場合の電子透かしの埋め込み装置を示すブロック図であり、図1において説明した構成に、空間方向拡散符号発生部41、および第3の積算部400、第4の積算部401を追加したものである。
次に動作について説明する。
実施の形態1と同様、時間方向拡散符号発生部12において、+1および−1からなる拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、あるフレームの画素値が走査順に10、200、50、35であり、当該フレームに対応する拡散符号が−1であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、−200、−50、−35となる。以後、積算された結果のフレームを「時間方向拡散フレーム」と呼ぶ。
次に、空間方向拡散符号発生部41において、+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレーム内の各画素に当該空間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、時間方向拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。ここで、空間方向拡散符号発生部41において発生させる空間方向拡散符号列は、複数の空間方向拡散符号列の組み合わせによって生成させても良い。
図5に複数の空間方向拡散符号列の組み合わせによって最終的に空間方向拡散符号発生部41において発生させる空間方向拡散符号列の例を示す。図5において、51は+1と−1とを画素ごとに交互に設定した空間方向拡散符号列1であり、52は2×2画素単位で+1と−1とを交互に設定した空間方向拡散符号列2であり、53は空間方向拡散符号列1と空間方向拡散符号列2とを組み合わせて生成した最終的な空間方向拡散符号列である。
また、空間方向拡散符号列として固定的な拡散符号列を使っても良いし、あるいはセキュリティを考慮して、たとえば+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよい。図6に2つの空間方向拡散符号列の組み合わせによって最終的に空間方向拡散符号発生部41において発生させるときに、そのうちの1つの空間方向拡散符号列が+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて発生させた拡散符号列である場合の例を示す。
図6において、61は+1と−1とを画素ごとに固定的に交互に設定した空間方向拡散符号列1であり、62は2×2画素単位で+1と−1とを交互にランダムに設定した空間方向拡散符号列3であり、63は空間方向拡散符号列1と空間方向拡散符号列3とを組み合わせて生成した最終的な空間方向拡散符号列である。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、ある時間方向拡散フレームの画素値が走査順に−10、−200、−50、−35であり、当該フレームの各画素に対応する空間方向拡散符号がそれぞれ+1、−1、+1、−1、であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、+200、−50、+35となる。
以後、空間方向拡散符号が積算された結果のフレームを「空間・時間方向拡散フレーム」と呼ぶ。各空間・時間拡散フレームはブロック化部14に入力される。
ブロック化部14からブロック解除部17までの処理は実施の形態1と同様である。すなわち、アドレス発生部13は、ブロック化部14に取り込まれた各拡散フレームに対して、電子透かしのビット数に応じたN個分のブロックに対応する領域に含まれる画素の位置を決定する。
ブロック化部14では、アドレス発生部13から入力された画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出する。
また、上述したアドレス発生部13が、ブロック化部14によってブロック化される画素値集合に含まれる画素値の位置が一様に分布するように画素位置に関するアドレス情報を発生するように構成しても良い。このとき、画像上で一様に画素が分布していさえすれば、ランダムに画素が配置されていても、画素が規則的な配列をなしていてもよい。
情報埋め込み部15では、ビット発生部16から入力された電子透かし情報のビットごとのデジタル値(埋め込み情報)に応じて、対応するブロック内の各画素値をあらかじめ決められた変位だけ加算あるいは減算する。ブロック解除部11は、電子透かしを埋め込んだ情報を画像信号に戻す処理を実行し、電子透かし埋め込み済みの空間・時間拡散フレーム列として出力する。
次に、ブロック化部14への入力前に時間方向拡散フレームごとに対応させて積算したものと同一の空間方向拡散符号列を、ブロック解除部11から出力された電子透かし埋め込み済みの空間・時間拡散フレーム列に同じ順番に対応させ、電子透かし埋め込み済みの空間・時間拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成されている場合、ある電子透かし情報埋め込み済みの空間・時間拡散フレームの画素値が走査順に−9、+201、−49、+36であり、当該電子透かし埋め込み済み空間・時間フレームの各画素に対応する空間方向拡散符号がそれぞれ+1、−1、+1、−1、であるとする。このとき、当該電子透かし埋め込み済み空間・時間拡散フレームと当該空間拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−9、−201、−49、−36となる。積算した結果のフレーム列を「電子透かし埋め込み後時間拡散フレーム列」と呼ぶことにする。
そして、入力映像を構成する各フレームごとに対応させて積算したものと同一の時間方向拡散符号列を、電子透かし埋め込み後時間拡散フレーム列の1つ1つに同じ順番に対応させ、電子透かし埋め込み後時間拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。
上記の例では、ある電子透かし埋め込み後時間拡散フレームの画素値が走査順に−9、−201、−49、−36であり、これに対応する入力映像を構成する各フレームごとに対応させて積算したものと同一の時間方向拡散符号が−1であるので、当該電子透かし埋め込み後時間拡散フレームと当該時間方向拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に9、201、49、36となる。
以上のように、この実施の形態においては、+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該時間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して時間拡散フレームを生成し、次に+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレーム内の各画素に当該空間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、時間方向拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して空間・時間拡散フレームを生成し、当該空間・時間拡散フレームに電子透かし情報を埋め込み後、先に積算したものと同一の空間方向拡散符号列および時間方向の拡散符号列を再度付加することによって電子透かしを埋め込んだ情報を画像信号に戻す処理を実行するようにしたものである。
このようにすることで、電子透かし情報は、この第2の積算部101、第4の積算部401における拡散処理によって拡散されることになり、映像信号に対して符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても、電子透かし情報自体は劣化しにくくなるので、頑強な電子透かし埋め込みを実行することができる。
また、所定の電子透かし情報を複数のフレームにわたって(時間方向に拡散させて)埋め込むので、電子透かし埋め込み後の画像の画質劣化を抑えたり、多数のビット情報を電子透かしとして埋め込むことができる。
また、埋め込み位置など埋め込み方法に関する情報(埋め込み領域や拡散符号列等)を知らない者が埋め込まれた電子透かしを消去あるいは改ざんしようとしても、それらが困難であったり、無理に消去しようとすれば画質そのものが著しく劣化してしまうような電子透かし埋め込みを実行することができる。そのため、映像信号の操作に対する電子透かし情報の耐性の向上が可能となる。
また、拡散符号列は実施形態1で説明したように、固定的な拡散符号列、あるいは+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよいし、図3に示したように、拡散符号列中の符号の偏りをなくすために、たとえばランダムに発生させた拡散符号列を奇数フレームに対してだけ対応させ、偶数フレームについては1つ前の隣接した奇数フレームの符号を変えた符号としてもよい。
なお、以上のいずれの実施形態も、映像を一度拡散して、電子透かし情報を埋め込み、再度拡散パターンを積算することで、映像情報を拡散フレームから戻す際に埋めこんだ電子透かし情報を拡散するものを示したが、電子透かし情報を拡散しておき、映像情報に埋め込むようにしても、映像信号に対し符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても電子透かし情報が劣化しにくい電子透かし埋め込みを行える。
なお、以上の説明では、電子透かし埋め込み装置を説明したが、たとえば汎用コンピュータなどを用いて、本発明に従う電子透かし埋め込み方法を実行させるプログラムによって具現化することもできる。
つまり、電子透かし埋め込みプログラムをコンピュータに実行させて図1や図4に示す各構成要素として機能させることにより、本発明による電子透かし埋め込みを実行することができるものである。
実施形態3.
次に、電子透かしの検出について説明する。図7はこの発明の実施の形態における電子透かし検出装置を示すブロック図である。
図7において、71は電子透かし検出装置である。電子透かし検出装置71は、時間方向拡散符号発生部72、アドレス発生部73、フレーム積分部74、ブロック化部75、検出部76、第5の積算部700から構成される。
次に動作について説明する。
以下の説明では、検出する電子透かし情報は、所定のビット数のビット列からなるデジタル情報であって、ここではビット数N(Nは正の整数)であるものとする。
まず、電子透かし情報の検出対象である入力映像を電子透かし検出装置71に入力する。なお、電子透かし情報の埋め込みがオリジナルの映像から抽出した低域成分映像に対して行われた場合、低域成分映像を入力映像としてもよい。
時間方向拡散符号発生部72においては、+1および−1からなる時間方向拡散符号列(拡散パターン)を発生させる。この拡散符号列の1つ1つは、図2に示すように、入力映像を構成する各フレームごとに順番に対応させるものである。図2において、21は入力映像を構成する各フレーム、22は入力映像を構成する各フレームに対応した拡散符号である。
この拡散符号は、固定的な拡散符号列を使っても良いし、あるいはセキュリティを考慮して、たとえば+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよい。
そして、第5の積算部700において、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、あるフレームの画素値が走査順に10、200、50、35であり、当該フレームに対応する拡散符号が−1であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、−200、−50、−35となる。以後、積算された結果のフレーム列を「拡散フレーム列」と呼ぶ。拡散フレーム列はフレーム積分部74に入力される。
フレーム積分部74では、入力された拡散フレーム列から指定された数だけ隣接フレームを抽出し、抽出したすべての拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせ(フレーム積分)、1枚のフレーム積分画像を生成する。
ここで、フレーム積分時にフレーム積分対象となっている拡散フレームに対応する拡散パターンの正負の符号数が一致しない場合に、符号数が一致するまでフレーム積分数を動的に増加させるようにしてもよい。
このとき、増加させるフレーム積分数の上限を定め、上限に達したときにはフレーム積分を打ち切るようにしてもよい。
また、フレーム積分時にフレーム積分対象となっている拡散フレームに対応する拡散パターンの正負の符号数が一致しない場合に、符号数が一致するまでフレーム積分数を動的に減少させるようにしてもよい。
図8に時間方向拡散符号列を使ったときのフレーム積分の実施例を示す。図8において、81は電子透かし検出装置71に入力された入力映像のフレーム列、82は時間方向拡散符号発生部72において生成された拡散符号列、83は入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させてフレームを構成する各画素値に対してその符号を積算した結果得られた拡散フレーム列、84は拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせた結果得られたフレーム積分画像である。
ブロック化部75では、アドレス発生部73から入力された埋め込み時と同一の画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出する。
検出部76では、対応するブロック内の画素値の統計値を調べ、埋め込まれているビットの種類を判断する。調べる分布の特徴として、たとえばブロック内の画素値の平均値に着目し、平均値がある値δ(>0)以上ならビット“1”が埋め込まれているものと判断し、−δ以下なら“0”が埋め込まれていると判断する。
ここで、ブロック内の画素値集合の分布の統計的な性質から検出情報の信頼度を計算し、信頼度が低い場合はあらかじめ定めた信頼度に至るまでフレーム積分数を増加させるために、フレーム積分部74に増加させたフレーム積分数を改めて指定して処理を戻しても良い。
このとき、増加させるフレーム積分数の上限を定め、上限に達したときにはフレーム積分を打ち切るようにしてもよい。
また、ブロック内の画素値集合の分布の統計的な性質から検出情報の信頼度を計算し、信頼度が低い場合はあらかじめ定めた信頼度に至るまでフレーム積分数を減少させるために、フレーム積分部74に減少させたフレーム積分数を改めて指定して処理を戻しても良い。
信頼度として、たとえば画素値の分散を用いることができる。すなわち、分散があらかじめ定めた値よりも小さい場合には検出に必要な信頼度を満たしていると判断し、分散があらかじめ定めた値以上の場合には検出に必要な信頼度を満たしていないと判断する。分散の変わりに標準偏差を使ってもよい。検出部76では検出結果を出力する。
以上のように、この実施の形態3においては、入力映像に秘匿されたNビットの電子透かし情報を検出するにあたり、+1および−1からなる拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して拡散フレーム列を生成し、当該拡散フレーム列から指定された数だけ隣接フレームを抽出し、抽出したすべての拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせて1枚のフレーム積分画像を生成し、当該フレーム積分画像から埋め込み時と同一の画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出し、抽出した当該ブロック内の画素値の統計値を調べ、埋め込まれているビットの種類を判断するようにしたものである。
これにより、映像信号に対して符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても、埋め込んだ電子透かしと同一の電子透かし情報をより正確に検出することができる。また、多数のビット情報をより正確に検出することができる。
また、原画画像列がなくても、埋め込んだ電子透かしと同一の電子透かし情報をより正確に検出することができる。
また、埋め込み位置など埋め込み方法に関する情報を知らない人が埋め込まれた電子透かしを不正に検出しようとしても、それらが困難であるような安全な電子透かし検出を実行することができる。
実施形態4.
以上の実施の形態3では、+1および−1からなる拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して拡散フレーム列を生成し、当該拡散フレーム列から指定された数だけ隣接フレームを抽出し、抽出したすべての拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせて1枚のフレーム積分画像を生成し、当該フレーム積分画像から埋め込み時と同一の画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出し、抽出した当該ブロック内の画素値の統計値を調べ、埋め込まれているビットの種類を判断するようにしたものであるが、次に時間方向の拡散符号列に加え、空間方向の拡散符号列も利用する場合の実施形態を示す。
図9は、このような場合の電子透かし検出装置を示すブロック図であり、図7において説明した構成に、空間方向拡散符号発生部91および第6の積算部900を追加したものである。
次に動作について説明する。
実施の形態3と同様、時間方向拡散符号発生部72において、+1および−1からなる拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、あるフレームの画素値が走査順に10、200、50、35であり、当該フレームに対応する拡散符号が−1であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、−200、−50、−35となる。以後、積算された結果のフレーム列を「時間方向拡散フレーム列」と呼ぶ。
次に、空間方向拡散符号発生部91において、+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレーム内の各画素に当該空間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、時間方向拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算する。ここで、時間方向拡散符号列は埋め込み時と同一の拡散符号列が得られることを前提として、空間方向拡散符号発生部91において発生させる空間方向拡散符号列は、複数の空間方向拡散符号列の組み合わせによって生成させても良い。
上述した図5に複数の空間方向拡散符号列の組み合わせによって最終的に空間方向拡散符号発生部41において発生させる空間方向拡散符号列の例を示す。
また、空間方向拡散符号列として固定的な拡散符号列を使っても良いし、あるいはセキュリティを考慮して、たとえば+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよい。
上述した図6に2つの空間方向拡散符号列の組み合わせによって最終的に空間方向拡散符号発生部41において発生させるときに、そのうちの1つの空間方向拡散符号列が+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて発生させた拡散符号列である場合の例を示す。
たとえば、簡単のため入力映像が2×2画素の大きさのフレーム列から構成され、ある時間方向拡散フレームの画素値が走査順に−10、−200、−50、−35であり、当該フレームの各画素に対応する空間方向拡散符号がそれぞれ+1、−1、+1、−1、であるとする。このとき、当該フレームと当該拡散符号を積算した結果の画素値は走査順に−10、+200、−50、+35となる。
以後、空間方向拡散符号が積算された結果のフレーム列を「空間・時間方向拡散フレーム列」と呼ぶ。空間・時間拡散フレーム列フレーム積分部74に入力される。
フレーム積分部74以降の処理は実施の形態3と同様である。すなわち、フレーム積分部74では、入力された空間・時間方向拡散フレーム列から指定された数だけ隣接フレームを抽出し、抽出したすべての空間・時間方向拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせ(フレーム積分)、1枚のフレーム積分画像を生成する。
ここで、フレーム積分時にフレーム積分対象となっている空間・時間方向拡散フレームに対応する時間方向拡散パターンの正負の符号数が一致しない場合に、符号数が一致するまでフレーム積分数を動的に増加させるようにしてもよい。
このとき、増加させるフレーム積分数の上限を定め、上限に達したときにはフレーム積分を打ち切るようにしてもよい。また、フレーム積分時にフレーム積分対象となっている空間・時間方向拡散フレームに対応する時間方向拡散パターンの正負の符号数が一致しない場合に、符号数が一致するまでフレーム積分数を動的に減少させるようにしてもよい。
図10に空間方向拡散パターンを適用したときのフレーム積分の実施例を示す。図10において、81は電子透かし検出装置71に入力された入力映像のフレーム列、1001は空間方向拡散符号発生部91において生成された空間方向拡散符号列、82は時間方向拡散符号発生部72において生成された拡散符号列、1002は入力映像を構成する各フレームごとに時間方向拡散符号列および空間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させてフレームを構成する各画素値に対してその符号を積算した結果得られた空間・時間方向拡散フレーム列、1003は空間・時間方向拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせた結果得られたフレーム積分画像である。
ブロック化部75では、アドレス発生部73から入力された埋め込み時と同一の画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出する。
検出部76では、対応するブロック内の画素値の統計値を調べ、埋め込まれているビットの種類を判断する。調べる分布の特徴として、たとえばブロック内の画素値の平均値に着目し、平均値がある値δ(>0)以上ならビット“1”が埋め込まれているものと判断し、−δ以下なら“0”が埋め込まれていると判断する。ここで、ブロック内の画素値集合の分布の統計的な性質から検出情報の信頼度を計算し、信頼度が低い場合はあらかじめ定めた信頼度に至るまでフレーム積分数を増加させるために、フレーム積分部74に増加させたフレーム積分数を改めて指定して処理を戻しても良い。
このとき、増加させるフレーム積分数の上限を定め、上限に達したときにはフレーム積分を打ち切るようにしてもよい。また、ブロック内の画素値集合の分布の統計的な性質から検出情報の信頼度を計算し、信頼度が低い場合はあらかじめ定めた信頼度に至るまでフレーム積分数を減少させるために、フレーム積分部74に減少させたフレーム積分数を改めて指定して処理を戻しても良い。信頼度として、たとえば画素値の分散を用いることができる。すなわち、分散があらかじめ定めた値よりも小さい場合には検出に必要な信頼度を満たしていると判断し、分散があらかじめ定めた値以上の場合には検出に必要な信頼度を満たしていないと判断する。分散の変わりに標準偏差を使ってもよい。検出部76では検出結果を出力する。
以上のように、この実施の形態4においては、入力映像に秘匿されたNビットの電子透かし情報を検出するにあたり、+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、入力映像を構成する各フレームごとに当該拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して時間方向拡散フレーム列を生成し、+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレーム内の各画素に当該空間方向拡散符号列の1つ1つを順番に対応させ、時間方向拡散フレームを構成する各画素値に対してその符号を積算して空間・時間方向拡散フレーム列を生成し、当該空間・時間方向拡散フレーム列から指定された数だけ隣接フレームを抽出し、抽出したすべての拡散フレーム内の同じ位置にある画素の値を足し合わせて1枚のフレーム積分画像を生成し、当該フレーム積分画像から埋め込み時と同一の画素位置に関する情報に基づいて、電子透かしのビット数に応じたN個の画素値集合(ブロック)を抽出し、抽出した当該ブロック内の画素値の統計値を調べ、埋め込まれているビットの種類を判断するようにしたものである。
これにより、映像信号に対して符号化などの処理を施したり、アナログ処理などの故意の処理が施されても、埋め込んだ電子透かしと同一の電子透かし情報をより正確に検出することができる。また、多数のビット情報をより正確に検出することができる。
また、原画画像列がなくても、埋め込んだ電子透かしと同一の電子透かし情報をより正確に検出することができる。
また、埋め込み位置など埋め込み方法に関する情報を知らない人が埋め込まれた電子透かしを不正に検出しようとしても、それらが困難であるような安全な電子透かし検出を実行することができる。
なお、拡散符号列は実施形態3で説明したように、固定的な拡散符号列、あるいは+1および−1を出力する乱数の種として秘密の値を用いて拡散符号列を発生させてもよいし、図3に示したように、拡散符号列中の符号の偏りをなくすために、たとえばランダムに発生させた拡散符号列を奇数フレームに対してだけ対応させ、偶数フレームについては1つ前の隣接した奇数フレームの符号を変えた符号としてもよい。
なお、以上の説明では、電子透かし検出装置を説明したが、たとえば汎用コンピュータなどを用いて、本発明に従う電子透かし検出方法を実行させるプログラムによって具現化することもできる。
つまり、電子透かし検出プログラムをコンピュータに実行させて図7や図9に示す各構成要素として機能させることにより、本発明による電子透かし埋め込みを実行することができるものである。
この発明の実施の形態における電子透かし埋め込み装置のブロック図である。 拡散符号列と映像フレーム列との対応を示す説明図である。 拡散符号列中の符号の偏りをなくす例を示す説明図である。 この発明の実施の形態における電子透かし埋め込み装置のブロック図である。 空間方向拡散符号列の生成の例を示す説明図である。 秘密の値を用いて発生させた空間方向拡散符号列の例を示す説明図である。 この発明の実施の形態における電子透かし検出装置のブロック図である。 時間方向拡散符号列を使ったときのフレーム積分の様子を示す説明図である。 この発明の実施の形態における電子透かし検出装置のブロック図である。 空間方向拡散パターンを適用したときのフレーム積分の様子を示す説明図である。
符号の説明
11 電子透かし埋め込み装置
12 時間方向拡散符号発生部
13 アドレス発生部
14 ブロック化部
15 情報埋め込み部
16 ビット発生部
17 ブロック解除部
21 入力映像を構成する各フレーム
22 入力映像を構成する各フレームに対応した拡散符号
31 拡散符号列
41 空間方向拡散符号発生部
51 空間方向拡散符号列
52 空間方向拡散符号列
53 空間方向拡散符号列
61 空間方向拡散符号列
62 空間方向拡散符号列
63 空間方向拡散符号列
71 電子透かし検出装置
72 時間方向拡散符号発生部
73 アドレス発生部
74 フレーム積分部
75 ブロック化部
76 検出部
81 入力映像のフレーム列
82 拡散符号列
83 拡散フレーム列
84 フレーム積分画像
91 空間方向拡散符号発生部
100 第1の積算部
101 第2の積算部
400 第3の積算部
401 第4の積算部
700 第5の積算部
900 第6の積算部
1001 空間方向拡散符号列
1002 空間・時間方向拡散フレーム列
1003 フレーム積分画像

Claims (4)

  1. 映像を構成する映像フレーム毎に設定された+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、映像フレームに対応した時間方向拡散符号を対応する映像フレームの各画素値に積算した時間方向拡散フレームを得る積算ステップと、
    この積算ステップで得られた時間方向拡散フレームについて隣接フレームを指定フレーム数だけフレーム積分したフレーム積分画像を得る積分ステップと、
    この積分ステップでフレーム積分される上記指定フレーム数の時間方向拡散フレームに積算された、上記積算ステップが発生させた時間方向拡散符号列の正負の符号数が一致しない場合に、上記正負の符号数が一致するまで上記指定フレーム数を変更する変更ステップと、
    上記積分ステップで得たフレーム積分画像において、上記映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する上記フレーム積分画像上の画素位置を決定する画素位置決定ステップと、
    この画素位置決定ステップで決定された画素位置の画素値集合の統計値に基づいて上記電子透かし情報を検出する検出ステップと
    を備えたことを特徴とする電子透かし検出方法。
  2. 映像を構成する映像フレーム毎に設定された+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、各映像フレームに対応した時間方向拡散符号を対応する映像フレームの各画素値に積算した時間方向拡散フレームを得る第1の積算ステップと、
    この第1の積算ステップで得られた時間方向拡散フレーム毎に設定された+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレームに対応した空間方向拡散符号を対応する時間方向拡散フレームの各画素値に積算した空間・時間方向拡散フレームを得る第2の積算ステップと、
    この第2の積算ステップで得られた空間・時間方向拡散フレームについて、隣接フレームを指定フレーム数だけフレーム積分したフレーム積分画像を得る積分ステップと、
    この積分ステップでフレーム積分される上記指定フレーム数の空間・時間方向拡散フレームに対応した上記時間方向拡散フレームに積算された、上記第1の積算ステップが発生させた時間方向拡散符号列の正負の符号数が一致しない場合に、上記正負の符号数が一致するまで上記指定フレーム数を変更する変更ステップと、
    上記積分ステップで得たフレーム積分画像において、上記映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する上記フレーム積分画像上の画素位置を決定する画素位置決定ステップと、
    この画素位置決定ステップで決定された画素位置の画素値集合の統計値に基づいて上記電子透かし情報を検出する検出ステップと
    を備えたことを特徴とする電子透かし検出方法。
  3. 映像を構成する映像フレーム毎に設定された+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、映像フレームに対応した時間方向拡散符号を対応する映像フレームの各画素値に積算した時間方向拡散フレームを得る積算部と、
    この積算部で得られた時間方向拡散フレームについて隣接フレームを指定フレーム数だけフレーム積分したフレーム積分画像を得る積分部と、
    この積分部でフレーム積分される上記指定フレーム数の時間方向拡散フレームに積算された、上記積算部が発生させた時間方向拡散符号列の正負の符号数が一致しない場合に、上記正負の符号数が一致するまで上記指定フレーム数を変更する変更部と、
    上記積分部で得たフレーム積分画像において、上記映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する上記フレーム積分画像上の画素位置を決定する画素位置決定部と、
    この画素位置決定部で決定された画素位置の画素値集合の統計値に基づいて上記電子透かし情報を検出する検出部と
    を備えたことを特徴とする電子透かし検出装置。
  4. 映像を構成する映像フレーム毎に設定された+1および−1からなる時間方向拡散符号列を発生させ、各映像フレームに対応した時間方向拡散符号を対応する映像フレームの各画素値に積算した時間方向拡散フレームを得る第1の積算部と、
    この第1の積算部で得られた時間方向拡散フレーム毎に設定された+1および−1からなる空間方向拡散符号列を発生させ、各時間方向拡散フレームに対応した空間方向拡散符号を対応する時間方向拡散フレームの各画素値に積算した空間・時間方向拡散フレームを得る第2の積算部と、
    この第2の積算部で得られた空間・時間方向拡散フレームについて、隣接フレームを指定フレーム数だけフレーム積分したフレーム積分画像を得る積分部と、
    この積分部でフレーム積分される上記指定フレーム数の空間・時間方向拡散フレームに対応した上記時間方向拡散フレームに積算された、上記第1の積算部が発生させた時間方向拡散符号列の正負の符号数が一致しない場合に、上記正負の符号数が一致するまで上記指定フレーム数を変更する変更部と、
    上記積分部で得たフレーム積分画像において、上記映像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する上記フレーム積分画像上の画素位置を決定する画素位置決定部と、
    この画素位置決定部で決定された画素位置の画素値集合の統計値に基づいて上記電子透かし情報を検出する検出部と
    を備えたことを特徴とする電子透かし検出装置。
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