JP4532185B2 - 電子ビーム描画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気転写用マスター担体を作製する際に、その凹凸パターンを形成するためにディスクに設けたレジストに対して電子ビームの照射によって転写パターンを構成するエレメントを描画露光する電子ビーム描画方法に関するものである。
従来より、磁性体の微細凹凸パターンにより転写情報を担持した磁気転写用マスター担体と、転写を受ける磁気記録部を有するスレーブ媒体とを密着させた状態で、転写用磁界を印加してマスター担体に担持した情報(例えばサーボ信号)に対応する磁化パターンをスレーブ媒体に転写記録する磁気転写方法が知られている。
この磁気転写に使用されるマスター担体の作製方法としては、転写すべき情報に応じたレジストによる凹凸パターンが形成された原盤を基にして作製する、光ディスクスタンパー作製方法を応用した方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
上記光ディスクスタンパーの作製の際には、レジストが塗布されたディスク(ガラス板等)を回転させながら、データをピットの長短に変換し、これに応じて変調したレーザービームを照射したデータをレジストに書き込むことがなされている。
また、磁気転写用マスター担体においても微細パターンの描画は、上記光ディススタンパーの作製と同様に、レジストが塗布されたディスクを回転させながら、転写する情報に応じて変調したレーザービームを照射して形成することが、一般に考えられる。
しかしながら、磁気ディスク媒体においては、小型化および高容量化が図られており、記録密度の増大などに対応してビット長またはトラック幅が狭くなると(例えば、ビット長またはトラック幅が0.3μm以下になると)、レーザービームでは描画径の限界に近づき、描画された部分の端部形状が円弧状となって、パターンの矩形状エレメントの形成が困難となる。マスター担体に形成されるパターンを構成する各エレメントの特にその上面形状は、この描画された部分に応じた形状となるものであり、該描画された部分の端部形状が円弧状となるとマスター担体基板の凹凸パターンの凸部上面形状が円弧状等の矩形から大きくはずれた形状となり、スレーブ媒体への所望の磁化パターンの形成が困難となる。
一方、半導体分野においては、既にレーザービームより小径のスポットによる露光が可能な電子ビームを利用したパターニングが行われており、この電子ビームを利用することにより、微細パターンの高精度なパターニングが可能となってきている。
また、小型軽量の高密度磁気記録媒体として実現化が期待されているパターンドメディアの作製においては、電子ビームによりパターン露光を行うことが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−256644号公報 特開2001−110050号公報
ところで、この磁気転写においては、転写パターンとしてはサーボ信号に対応するサーボパターンを円周状のトラックの各セクタに記録することが、従前のサーボトラックライターの磁気ヘッドによる記録に長時間を要しているのに対して、ディスク全面で同時に短時間で記録できる点で顕著な特性を有している。
しかし、サーボ信号は、例えば、トラックの幅一杯に記録されるプレアンブル(同期用信号)、グレイコード(トラック番号等識別信号)の他に、ヘッド位置決め用のバースト信号として、トラック幅の片側半分に記録される信号を含み、このサーボ信号を転写記録するために磁気転写用マスター担体に形成する転写パターン(磁性体で形成される凹凸パターン)も同様に、トラック幅一杯に凸部が形成される上記プレアンブルおよびグレイコードに対応する第1のエレメントと、半トラック分の凸部が配置される上記バースト信号に対応する第2のエレメントとがあり、ディスクに塗設されたレジストに、電子ビームによって効率よく正確に転写パターンのエレメントを1つずつ描画する必要がある。
そして、上述の磁気転写用マスター担体の作製には、同心円状にパターニングする必要があるため、半導体の分野で利用されている、XYステージによる電子ビーム描画方法をそのまま適用しただけでは、良好なパターン形成は困難であるため、良好なパターン描画が可能な電子ビーム描画方法が望まれている。特に、前述の半トラック分の第2のエレメントの描画は、第1のエレメントと同様に行うことができずに工夫が必要となり、トラック数(セクタ数)の増大に伴い、エレメント数も膨大なものとなり、描画速度の向上による描画時間の短縮化、ディスク全領域での描画形状および描画位置精度の向上が望まれる。
本発明は上記事情に鑑みて、ディスクの全面にトラック幅の第1のエレメントとともに半トラック分の第2のエレメントを含む微細パターンを高精度にかつ高速に描画可能とした電子ビーム描画方法を提供することを目的とするものである。
本発明の電子ビーム描画方法は、磁気転写用マスター担体の転写パターンを、レジストが塗布され半径方向に移動可能な回転ステージに設置されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビーム描画装置より照射された電子ビームを走査することにより転写パターンを構成するエレメントの描画を行う電子ビーム描画方法であって、
前記転写パターンは、円周状トラックの各セクタの転写領域に、トラック幅に配置される第1のエレメントと、トラック幅の半分に配置される第2のエレメントとを有し、
前記電子ビーム描画装置は、照射する電子ビームを前記ディスクの半径方向に偏向する偏向手段と、描画部分以外は電子ビームの照射を遮断するブランキング手段とを備え、
前記ディスクを一方向に回転させつつ、前記電子ビームを前記偏向手段により1トラック分ずつ半径方向に偏向させて、ディスク1回転で1トラック分ずつ前記第1および第2のエレメントの描画を行うものであり、
前記第1のエレメントの描画は、トラック幅に相当する偏向分だけ電子ビームを照射して行う一方、前記第2のエレメントの描画は、トラック幅に相当する偏向分のうち、描画しない半トラック分の偏向は、前記ブランキング手段で電子ビームの照射を遮断し、残りの半トラックの偏向分だけ電子ビームを照射して行うことを特徴とするものである。
本発明では、前記エレメントの周方向の描画長さを、前記電子ビームを前記ディスクの半径方向とほぼ直交する周方向へ高速に往復振動させる振幅で規定するのが好適である。
本発明は、前記転写パターンが、バースト部を含むサーボパターンである場合に好適である。
前記「パターンを構成するエレメント」とは、トラックに情報に応じた信号を記録するために形成される記録要素であり、通常矩形状を含む略平行四辺形となり、トラック方向と平行な辺と、トラック方向に交差する垂直または傾斜した辺で囲まれる。
本発明の描画方法を実施するための電子ビーム描画装置としては、ディスクを回転自在に支持する回転ステージと、該回転ステージを直線移動させる機構と、前記回転ステージの回転速度および直線移動を駆動制御する手段と、電子ビームを発生させ出射する電子ビーム照射手段と、電子ビームの照射をオン・オフするブランキング手段と、電子ビームを周方向に偏向するとともに半径方向に偏向する偏向手段と、パターンの各エレメントに対応して電子ビームを走査させるための描画データ信号を送出する手段と、これらの作動を連係制御する制御手段とを備えてなる。
本発明の電子ビーム描画方法によれば、ディスクを一方向に回転させつつ電子ビームを半径方向へ送る偏向を行い、トラック幅の第1のエレメントの描画を行うと同時に、ブランキング手段により半トラック分の電子ビームの照射を遮断して第2のエレメントの描画を連続して行うことにより、上記第1のエレメントと半トラック分の第2のエレメントとを1度に描画することができ、ディスクの全面に微細パターンを高速に高精度に描画可能であり、描画効率の向上による描画時間の短縮化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の電子ビーム描画方法により描画する磁気転写用マスター担体の転写パターンを示す平面図(a)、転写パターンを構成するエレメントの第1の実施形態による描画方式を示す拡大模式図(b)および転写パターンを構成するエレメントの本発明には含まれない参考例による描画方式を示す拡大模式図(c)、図2は図1(b)の第1の実施形態によるサーボパターンの描画順を示す拡大模式図、図3は図1(c)の参考例によるサーボパターンの描画順を示す拡大模式図である。図4は本発明の電子ビーム描画方法を実施する一実施形態の電子ビーム描画装置の要部側面図(a)および上面図(b)である。
図1(a)に示すように、磁気転写用マスター担体に形成される微細凹凸形状による転写パターン12(サーボパターン)は、円盤状のディスク11(円形基盤)に、外周部11aおよび内周部11bを除く円環状領域に形成される。このパターン12は、転写情報がサーボ信号の場合であり、ディスク11の同心円状トラックに等間隔で、中心部からほぼ放射方向に延びる細幅の領域に形成されてなる。なお、この例のサーボパターン12の場合には、半径方向に連続した湾曲放射状に形成されている。
1つのパターン12の一部を拡大してみると、図1(b),(c)および図2,図3に示すように、同心円状のトラックTには転写する情報に対応する微細な第1のエレメント13と第2のエレメント14が配置され、それらの集合体で構成される。各トラックTにおける第1のエレメント13の形状は、幅がWでトラック幅に相当し、長さ(ビット長)がLの矩形状であり、第2のエレメント14はトラック幅Wの片側半分の矩形状であり、隣接するトラックTの第2のエレメント14と連続して第1のエレメント13より半トラックずれて隣接するトラックにまたがって形成される。最終的なマスター担体ではエレメント13,14の部分が凸部(または凹部)に、その他の部分が平坦部(ランド)となる。
そして、サーボパターン12では、第1のエレメント13によりプレアンブル(同期用信号)、グレイコード(トラック番号等識別信号)を転写するとともに、第2のエレメント14により、ヘッド位置決め用のバースト信号を記録する。
上記パターン12の各エレメント13,14の描画は、表面にレジストが塗布されたディスク11を後述の回転ステージ41(図4参照)に設置して回転させつつ、例えば、内周側のトラックより外周側トラックへ順に、またはその反対方向へ、1トラックずつ電子ビームEBでエレメント13,14を走査しレジストを照射露光するものである。
図1(b)および図2は、本発明の電子ビーム描画方法の第1の実施形態を示す図であり、この実施形態の描画は、1トラック分の第1および第2のエレメント13,14をディスク11の1回転(1周)で一度に描画するものである。ディスク11を一方向Aに回転させつつ、ディスク11の半径方向Yに対して直交する周方向Xに、微視的に見れば直線状に延びる同心円状のトラックT(トラック幅:W)の所定位相位置に、矩形状の前記第1のエレメント13とともに半トラック分の第2のエレメント14を連続して一度にその形状を塗りつぶすように微小径の電子ビームEBで走査して、1回転で1トラック内の全エレメント13,14を描画する。
上記走査は、エレメント13,14の最小幅より小さいビーム径の電子ビームEBを照射しつつ、半径方向Yとほぼ直交する周方向Xへ一定の振幅Lで高速に往復振動させて振らせるとともに、半径方向Yへ電子ビームEBを偏向させてトラック幅Wの送りDを行うことで、電子ビームEBが第1のエレメント13の形状を三角波状の軌跡で塗りつぶすように走査し、その後、図1(b)に破線で示すように、後述のブランキング手段(アパーチャ25,ブランキング26)のオフ動作で電子ビームEBを遮断した状態で偏向信号のみ出力し、所定位相位置で半トラック分の偏向の遮断後、トラック中央位置よりブランキング手段をオン動作して電子ビームEBの照射を開始し、同様に電子ビームEBが第2のエレメント14の半トラック分の形状を三角波状の軌跡で塗りつぶすように走査して、順次エレメント13,14の描画を行う。1つのトラックTを1周描画した後、次のトラックTに移動し同様に描画して、ディスク11の全領域に所望の微細パターン12を描画する。
図2は複数トラックの各エレメント13,14の描画順を示す。まず、T1トラックの描画は、Y方向の偏向中心をT1トラックの中心に合わせ、第1および第2のエレメント13,14を、1・1〜1・8の順に描画する。つまり、回転方向Aに伴い、セクタ先頭の2つの第1のエレメント13の描画1・1,1・2をトラック幅Wに行った後、続く2つの上半分の第2のエレメント14の描画1・3,1・4は、下半分をブランキングで電子ビームEBを遮断して上半分のみに照射して走査描画する。続いて、2つの下半分の第2のエレメント14の描画1・5,1・6は、下半分を描画した後、上半分をブランキングで電子ビームEBを遮断してなり、後続の2つの第1のエレメント13の描画1・7,1・8をトラック幅Wに行う。
次回転時には、Y方向の偏向中心をT2トラックの中心に合わせ、同様に2・1〜2・8の順に第1のエレメント13および第2のエレメント14をブランキングを用いて描画する。さらに次回転時には、Y方向の偏向中心をT3トラックの中心に合わせ、同様に3・1〜3・8の順に第1のエレメント13および第2のエレメント14をブランキングを用いて描画する。
図1(c)および図3は、本発明に含まれない参考例の電子ビーム描画方法示す図であり、この参考例の描画は、1トラック分の第1および第2のエレメント13,14をディスク11の1回転(1周)で半トラックずつ2回転(2周)で描画する方式である。
つまり、ディスク11を一方向Aに回転させつつ同心円状のトラックT(トラック幅:W)の内周側半トラックの所定位相位置に、矩形状の前記第1のエレメント13の半分とともにその半トラックに位置する第2のエレメント14を同様に描画し、次の回転時に外周側半トラックの所定位置に、前記第1のエレメント13の残りの半分とともにその半トラックに位置する第2のエレメント14を同様に描画し、2回転で1トラック内の全エレメント13,14を描画する。
上記走査は、前例と同様にエレメント13,14の最小幅より小さいビーム径の電子ビームEBを照射しつつ、半径方向Yとほぼ直交する周方向Xへ一定の振幅Lで高速に往復振動させて振らせるとともに、半径方向Yへ電子ビームEBを偏向させて半トラック幅W/2の送りDを行うことで、電子ビームEBが第1のエレメント13の半トラック形状を三角波状の軌跡で塗りつぶすように走査し、その後、図1(c)に破線で示すように後述のブランキング26のオフ動作で電子ビームをEBを遮断した状態で次の描画位相位置を待つもので、次回転の所定位相位置でブランキング手段をオン動作して第1のエレメント13の残り半分および第2のエレメント14の半トラック分の形状を三角波状の軌跡で塗りつぶすように走査して、順次エレメント13,14の描画を行う。これを繰り返して1つのトラックTを2周描画した後、次のトラックTに移動し同様に描画して、ディスク11の全領域に所望の微細パターン12を描画する。
図3は複数トラックの各エレメント13,14の描画順を示す。まず、T1トラックの描画は、Y方向の偏向幅をT1トラックの内周側半トラック幅に合わせ、回転方向Aに伴い、セクタ先頭の2つの第1のエレメント13の内周側半分の描画1・1,1・2を半トラック幅に行った後、ブランキング26で次の下半分の第2のエレメント14の位相位置となるのを待って、その位置で描画1・3,1・4を行い、同様に後続の2つの第1のエレメント13の内周側半分の描画1・5,1・6を行い、次の回転でY方向の偏向幅をT1トラックの外周側半トラック幅に合わせ、回転方向Aに伴い、セクタ先頭の2つの第1のエレメント13の外周側半分の描画1・7,1・8を半トラック幅に行った後、ブランキングで次の上半分の第2のエレメント14の位相位置となるのを待って、その位置で描画1・9,1・10を行い、同様に後続の2つの第1のエレメント13の外周側半分の描画1・11,1・12を行う。
次回転時には、T2トラックの内周側半トラックを、同様に2・1〜2・6の順に第1のエレメント13の内周側半分およびこの半トラックの第2のエレメント14をブランキング26を用いて描画し、さらに次回転時には、T2トラックの外周側半トラックを、同様に2・7〜2・12の順に第1のエレメント13の外周側半分およびこの半トラックの第2のエレメント14をブランキングを用いて描画する。
電子ビームEBのトラック移動は、後述の回転ステージ41を半径方向Yに直線移動させて行う。その移動は1トラックの描画毎に行うか、電子ビームEBの偏向可能範囲に応じて複数トラックの描画毎に行うものである。
また、電子ビームEBを出射する電子銃が後述のように固定式の場合には、1つの矩形状エレメント13,14の描画中に回転ステージ41が回転移動し、描画軌跡がずれることになるが、その影響が無視できない場合には回転速度に応じて電子ビームEBの往復振動(X方向)の振れ中心を回転方向と同方向に偏向させつつ半径方向Yへの偏向送りDを行う必要がある。一方、パターン12のエレメント13,14の形状が矩形状でなく、トラック方向に対し角度を持った平行四辺形状等の場合には、その角度に対応して電子ビームEBの往復振動の振れ中心を偏向させつつ半径方向Yへの偏向送りDを行う。
上記エレメント13,14の周方向Xの描画長さLは、電子ビームEBの周方向往復振動の振幅で規定する。エレメント13,14の周方向長さLが電子ビームEBの振れ範囲を越える場合には、複数回に分けて描画する。
また、前記ディスク11の描画領域における、描画部位の半径方向位置の移動つまりトラック移動に対し、ディスク11の外周側部位でも内周側部位でも全描画域で同一の線速度となるように、前記回転ステージ41の回転速度を外周側描画時には遅く、内周側描画時には速くなるように調整して、電子ビームEBによる描画を行うのが均一露光を得るためおよび描画位置精度を確保する点で好ましい。
前記エレメント13,14を描画するためには、前述のように電子ビームEBを走査させるものであるが、その電子ビームEBの走査制御を行うための描画データ信号を送出する。この送出信号は回転ステージ41の回転に応じて発生する基準クロック信号に基づいてタイミングおよび位相が制御される。
一方、前記パターン12の記録方式がCAV(角速度一定)方式の場合には、セクターの長さが内外周で変化するのに応じ、そのエレメント13,14の周方向長さLは、外周側トラックで長く内周側トラックで短く形成されることになる。この場合に、このエレメント13,14を描画する際、半径方向Yの偏向送りDの速度を、外周側トラックの描画での送りが遅く、内周トラックの描画での送りが速くなるように変更する。すなわち、描画部位のディスク11の回転中心からの距離が大きくなるにつれて遅くなるように変更し、各エレメント13,14で単位時間当たりの電子ビームEBの描画面積が一定となるようにする。これにより、エレメント13,14の露光が同条件で均等に行える。つまり、電子ビームEBの周方向往復振動の周波数を一定、電子ビーム強度を一定とした安定条件で行える。
上記のような描画を行うために、図4に示すような電子ビーム描画装置40を使用する。この電子ビーム描画装置40は、ディスク11を支持する回転ステージ41および該ステージ41の中心軸42と一致するように設けられたモータ軸を有するスピンドルモータ44を備えた回転ステージユニット45と、回転ステージユニット45の一部を貫通し、回転ステージ41の一半径方向Yに延びるシャフト46と、回転ステージユニット45をシャフト46に沿って移動させるための直線移動手段49とを備えている。回転ステージユニット45の一部には、上記シャフト46と平行に配された、精密なネジきりが施されたロッド47が螺合され、このロッド47は、パルスモータ48によって正逆回転されるようになっており、このロッド47とパルスモータ48により回転ステージユニット45の直線移動手段49が構成される。また、回転ステージ41の回転に応じて基準クロック信号を発生する手段(不図示)を備える。
さらに、電子ビーム描画装置40は、電子ビームEBを出射する電子銃23、電子ビームEBをY方向(ディスク径方向)およびY方向に直交するX方向(周方向)へ偏向させる偏向手段21,22、電子ビームEBの照射をオン・オフするためのブランキング手段としてアパーチャ25およびブランキング26(偏向器)を備えており、電子銃23から出射された電子ビームEBは偏向手段21、22および図示しないレンズ等を経て、ディスク11上に照射される。なお、パターン描画時には、偏向手段21、22を制御して電子ビームEBを、ディスク11の周方向Xに一定の振幅で微小往復振動させる。
ブランキング手段における上記アパーチャ25は、中心部に電子ビームEBが通過する透孔を備え、ブランキング26はオン・オフ信号の入力に伴って、オン信号時には電子ビームEBを偏向させることなくアパーチャ25の透孔を通過させて照射し、一方、オフ信号時には電子ビームEBを偏向させてアパーチャ25の透孔を通過させることなくアパーチャ25で遮断して、電子ビームEBの照射を行わないように作動する。そして、エレメント13,14を描画している際にはオン信号が入力されて電子ビームEBを照射し、エレメント13,14の間の移動時にはオフ信号が入力されて電子ビームEBを遮断し、露光を行わないように制御される。このブランキング手段を用いて、前述のように第1および第2のエレメント13,14の描画を行うものである。
上記スピンドルモータ44の駆動すなわち回転ステージ41の回転速度、パルスモータ48の駆動すなわち直線移動手段49による直線移動、電子ビームEBの変調、偏向手段21および22の制御、ブランキング26のオン・オフ制御等は制御手段であるコントローラ50から送出された描画データ信号によって基準クロック信号に基づいて行われる。
前記回転ステージ41に設置するディスク11は、例えばシリコン、ガラスあるいは石英からなり、その表面には予めポジ型電子ビーム描画用レジストが塗設されている。
なお、各エレメント13の形状と電子ビーム描画用レジストの感度とを考慮しながら、電子ビームEBの出力およびビーム径を調整することが望ましい。
本発明の電子ビーム描画方法により描画する磁気転写用マスター担体の転写パターンを示す平面図(a)、転写パターンを構成するエレメントの第1の実施形態による描画方式を示す拡大模式図(b)および転写パターンを構成するエレメントの本発明には含まれない参考例による描画方式を示す拡大模式図(c) 図1(b)の第1の実施形態によるサーボパターンの描画順を示す拡大模式図 図1(c)の参考例によるサーボパターンの描画順を示す拡大模式図 本発明の電子ビーム描画方法を実施する一実施形態の電子ビーム描画装置の要部側面図(a)および上面図(b)
符号の説明
11 ディスク
12 パターン
13 第1のエレメント
14 第2のエレメント
D 偏向送り
EB 電子ビーム
T トラック
X 周方向
Y ディスク半径方向
21、22 偏向手段
23 電子銃
25 アパーチャ
26 ブランキング(ブランキング手段)
40 電子ビーム描画装置
41 回転ステージ
44 スピンドルモータ
45 回転ステージユニット
49 直線移動手段
50 コントローラ

Claims (3)

  1. 磁気転写用マスター担体の転写パターンを、レジストが塗布され半径方向に移動可能な回転ステージに設置されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビーム描画装置より照射された電子ビームを走査することにより転写パターンを構成するエレメントの描画を行う電子ビーム描画方法であって、
    前記転写パターンは、円周状トラックの各セクタの転写領域に、トラック幅に配置される第1のエレメントと、トラック幅の半分に配置される第2のエレメントとを有し、
    前記電子ビーム描画装置は、照射する電子ビームを前記ディスクの半径方向に偏向する偏向手段と、描画部分以外は電子ビームの照射を遮断するブランキング手段とを備え、
    前記ディスクを一方向に回転させつつ、前記電子ビームを前記偏向手段により1トラック分ずつ半径方向に偏向させて、ディスク1回転で1トラック分ずつ前記第1および第2のエレメントの描画を行うものであり、
    前記第1のエレメントの描画は、トラック幅に相当する偏向分だけ電子ビームを照射して行う一方、前記第2のエレメントの描画は、トラック幅に相当する偏向分のうち、描画しない半トラック分の偏向は、前記ブランキング手段で電子ビームの照射を遮断し、残りの半トラックの偏向分だけ電子ビームを照射して行うことを特徴とする電子ビーム描画方法。
  2. 前記エレメントの周方向の描画長さを、前記電子ビームを前記ディスクの半径方向とほぼ直交する周方向へ高速に往復振動させる振幅で規定することを特徴とする請求項に記載の電子ビーム描画方法。
  3. 前記転写パターンが、バースト部を含むサーボパターンであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子ビーム描画方法。
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JPH10154218A (ja) * 1996-09-30 1998-06-09 Oji Paper Co Ltd 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法、磁気記録媒体の使用方法、磁気記録方法および磁気記録再生方法
JP2004110949A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気転写用マスター担体の作製方法

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