JP4529130B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、減速時燃料カット期間中にロックアップクラッチのスリップ制御を行いながら発電機に発電(減速回生発電)させるようにした車両の制御装置に関する発明である。
一般に、車両に搭載される自動変速機は、エンジンのクランク軸に、トルクコンバータを介して変速歯車機構を連結し、所定の運転領域でトルクコンバータのポンプインペラ(入力軸)とタービンランナ(出力軸)とをロックアップクラッチで直結状態にして自動変速機の伝達効率を向上させるようにしたものが多い。
このようなロックアップクラッチ付き自動変速機を搭載した車両においては、例えば、特許文献1(特開平5−180331号公報)に記載されているように、減速運転時にトルクコンバータの出力軸回転速度(タービン回転速度)と入力軸回転速度(エンジン回転速度)との差であるロックアップクラッチのスリップ量(以下「L/Uスリップ量」と表記する)を目標L/Uスリップ量に一致させるようにロックアップクラッチの係合力を制御するL/Uスリップ制御を行うことで、減速時の空走感を損なうことなく、エンジン回転速度が燃料カット復帰回転速度以下に低下するまでの期間(つまり減速時燃料カットが実施される期間)を拡大して、燃費を向上させるようにしたものがある。
また、特許文献2(特開平11−107805号公報)に記載されているように、減速時燃料カット期間中に車両の減速エネルギを利用して発電機(オルタネータ)を駆動して発電する減速回生発電を行うことで、車両の減速エネルギを効率良く電気エネルギに変換してバッテリに回収するようにしたものがある。
特開平5−180331号公報(第2頁等) 特開平11−107805号公報(第2頁、第6図等)
近年、更なる燃費向上を目的として、減速時燃料カット期間中に上述したL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行することが検討されている。
しかし、減速時燃料カット期間中は、スロットル開度(アクセル開度)が全閉されてエンジントルクが小さくなっているため、図8に示すように、減速時燃料カット期間中に通常と同じL/Uスリップ制御を行いながら、エンジントルクで発電機を駆動すると、車速(タービン回転速度)が比較的緩やかに低下する減速状態であっても、発電機の発電トルクによってエンジン回転速度が急低下する現象が発生する(L/Uスリップ量が急増するためである)。この結果、車速が比較的緩やかに低下する減速状態であっても、減速回生発電によりエンジン回転速度が早期に燃料カット復帰回転速度以下に低下して、減速時燃料カット期間が短くなってしまい、減速時燃料カットによる燃費向上効果が低下するばかりか、減速回生発電期間も短くなって減速回生発電による減速エネルギ回収効率(ひいては燃費向上効果)も低下してしまうという問題が発生する。特に、近年の車両の電気負荷の増大化傾向に伴って発電量の大きい発電機を搭載する傾向があり、この発電機の発電量の増大に伴って発電機の発電トルクも大きくなるため、上述した問題が益々大きくなる傾向がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、減速時燃料カット期間中にL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行しながら、内燃機関の回転速度の急低下を防止して減速時燃料カット期間と減速回生発電期間を共に長くすることができ、L/Uスリップ制御と減速回生発電とによって効果的に燃費を向上させることができる車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、減速時燃料カット期間中にL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行するシステムにおいて、L/Uスリップ制御手段によって、減速回生発電が行われる減速時燃料カット期間中に減速状態に応じてL/Uスリップ量を減速回生発電が行われない時のL/Uスリップ量よりも小さく制御するようにしたものである。
前述したように、減速回生発電が行われる減速時燃料カット期間中に、通常(減速回生発電が行われない時)と同じL/Uスリップ制御を実行すると、車速(トルクコンバータの出力軸回転速度)が比較的緩やかに低下する減速状態であっても、発電機の発電トルクによってL/Uスリップ量が急増して内燃機関の回転速度が急低下するため、減速時燃料カット期間と減速回生発電期間が短くなってしまう。この特性に着目して、本発明は、減速回生発電が行われる減速時燃料カット期間中に減速状態に応じてL/Uスリップ量を通常(減速回生発電が行われない時)よりも小さく制御するものである。このようにすれば、減速時燃料カット期間中に、L/Uスリップ制御を行いながら、発電機を駆動して減速回生発電を行っても、L/Uスリップ量が通常よりも小さく制御されるため、車両の減速エネルギ(トルクコンバータの出力軸回転速度)によって内燃機関の回転速度(トルクコンバータの入力軸回転速度)の急低下が抑えられる。これにより、減速時燃料カット期間中にL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行しながら、内燃機関の回転速度の急低下を防止して減速時燃料カット期間と減速回生発電期間を長くすることができ、L/Uスリップ制御と減速回生発電とによって効果的に燃費を向上させることができる。
この場合、請求項2のように、減速時燃料カット期間中に内燃機関の回転速度又はトルクコンバータの出力軸回転速度又は車速が低くなるに従って目標L/Uスリップ量を小さくするように設定すると良い。このようにすれば、内燃機関の回転速度や車両の減速エネルギ(トルクコンバータの出力軸回転速度や車速)が低下するに従ってL/Uスリップ量が小さくなるように制御されるため、減速時燃料カット期間中に車両の減速エネルギが減速回生発電を行えないレベルに低下するまで、車両の減速エネルギによってエンジン回転速度を燃料カット復帰回転速度以上に維持することが可能となる。これにより、車両の減速エネルギが減速回生発電を行えないレベルに低下するまで減速回生発電を継続することが可能となり、車両の減速エネルギを最も効率良く使用して減速回生発電を行うことができ、最大限の燃費向上効果を得ることができる。
ところで、減速運転時に内燃機関の回転速度や車両の減速エネルギが高い領域で、L/Uスリップ量を小さくすると、減速運転時の内燃機関の回転速度の低下が遅くなり過ぎて減速運転時のドライバビリティが低下する懸念がある。
この対策として、請求項3のように、減速時燃料カット期間中に内燃機関の回転速度又はトルクコンバータの出力軸回転速度又は車速が所定値以下に低下するまでは、目標L/Uスリップ量を通常(減速回生発電が行われない時)と同じ目標L/Uスリップ量に設定するようにしても良い。このようにすれば、減速時燃料カット期間中であっても、内燃機関の回転速度や車両の減速エネルギが高いときには、通常(減速回生発電が行われない時)と同様のL/Uスリップ制御を実施して減速運転時のドライバビリティを良好に維持できる。
本発明は、減速時燃料カットの復帰(終了)と同時に減速回生発電を終了させるようにしても良いが、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域で発電機を駆動し続けると、発電機の発電トルクが大きいため、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域で内燃機関の回転速度が急速に低下して、減速時燃料カット復帰タイミングが早く到来して、減速時燃料カット期間が短くなったり、内燃機関の回転速度が落ち込み過ぎてドライバビリティが悪くなる懸念がある。
この対策として、請求項4のように、減速時燃料カット期間中に内燃機関の回転速度が燃料カット復帰回転速度よりも少し高く設定された発電終了回転速度まで低下したときに減速回生発電を終了し、減速時燃料カット期間中に減速回生発電が終了した時点でロックアップクラッチを解放するようにしても良い。このようにすれば、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域で内燃機関の回転速度を緩やかに低下させて、減速時燃料カット期間を延ばすことができると共に、内燃機関の回転速度の落ち込みを防止でき、ドライバビリティを向上させることができる利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12には、モータ等によって開度調節されるスロットルバルブ13と、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ14とが設けられている。更に、スロットルバルブ13の下流側に設けられたサージタンク15には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド16が設けられ、各気筒の吸気マニホールド16の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁17が取り付けられている。
また、自動変速機18は、エンジン11のクランク軸19に、トルクコンバータ20の入力軸21が連結され、このトルクコンバータ21の出力軸22に、変速歯車機構23が連結されている。トルクコンバータ20の内部には、流体継手を構成するポンプインペラ24とタービンランナ25が対向して設けられ、ポンプインペラ24とタービンランナ25との間には、オイルの流れを整流するステータ26が設けられている。ポンプインペラ24は、トルクコンバータ20の入力軸21に連結され、タービンランナ25は、トルクコンバータ20の出力軸22に連結されている。
トルクコンバータ20には、入力軸21側と出力軸22側とを直結状態にするためのロックアップクラッチ27が設けられている。エンジン11の出力トルクは、トルクコンバータ20を介して変速歯車機構23に伝達され、変速歯車機構23の複数のギヤで変速されて、車輪の駆動軸に伝達されるようになっている。
エンジン11には、エンジン回転速度Ne(=トルクコンバータ20の入力軸回転速度)を検出するエンジン回転速度センサ28が設けられ、自動変速機18には、トルクコンバータ20の出力軸回転速度であるタービン回転速度Nt(タービンランナ25の回転速度)を検出するタービン回転速度センサ29が設けられている。また、ブレーキスイッチ30によってブレーキ操作が検出され、車速センサ31によって車速が検出される。
一方、発電機32(オルタネータ)には、クランク軸19に連結されたクランクプーリ33の回転がベルト34を介して伝達され、クランク軸19の動力で発電機32が回転駆動されて発電するようになっている。
上述した各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)35に入力される。このECU35は、エンジン11と自動変速機18を総合的に制御する1個又は複数個のマイクロコンピュータにより構成され、各種のエンジン制御プログラム(図示せず)を実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁17の燃料噴射量や点火プラグ(図示せず)の点火時期を制御すると共に、変速制御プログラム(図示せず)を実行することで、シフトレバーの操作レンジや運転条件に応じて自動変速機18の油圧制御回路36を制御して、変速歯車機構23の変速比を切り換える。
また、ECU35は、後述する図2乃至図5の各ルーチンを実行することでL/Uスリップ制御手段及び発電制御手段としての役割を果たし、減速時燃料カット期間中に発電機32を駆動して減速回生発電させると共に、ロックアップクラッチ27の係合力を制御して、トルクコンバータ20の出力軸回転速度(タービン回転速度Nt)と入力軸回転速度(エンジン回転速度Ne)との差であるロックアップクラッチ27のスリップ量(以下「L/Uスリップ量」と表記する)を制御するL/Uスリップ制御を行い、更に、速時燃料カット期間中に減速状態に応じてL/Uスリップ量を通常(減速回生発電が行われない時)よりも小さく制御することで、エンジン回転速度Neの急低下を防止して減速時燃料カット期間と減速回生発電期間を長くする。
図8に示す比較例では、減速回生発電期間中に通常と同じ目標L/Uスリップ量(例えば50rpm)でL/Uスリップ制御を行いながら、発電機32を駆動して減速回生発電を行うようにしている。この比較例では、車速(タービン回転速度)が比較的緩やかに低下する減速状態であっても、発電機32の発電トルクによってエンジン回転速度が急低下する現象が発生する。この原因は、目標L/Uスリップ量が通常と同じ比較的大きな値(例えば50rpm)に設定されているため、発電機32の発電トルクが加わると、L/Uスリップ量が急増するためであり、このL/Uスリップ量の急増によってエンジン回転速度が急低下する現象が発生するものである。この結果、車速が比較的緩やかに低下する減速状態であっても、減速回生発電によりエンジン回転速度が早期に燃料カット復帰回転速度以下に低下して、減速時燃料カット期間が短くなってしまい、減速時燃料カットによる燃費向上効果が低下するばかりか、減速回生発電期間も短くなって減速回生発電による減速エネルギ回収効率(ひいては燃費向上効果)も低下してしまうという問題が発生する。特に、近年の車両の電気負荷の増大化傾向に伴って発電量の大きい発電機32を搭載する傾向があり、この発電機32の発電量の増大に伴って発電機32の発電トルクも大きくなるため、上述した問題が益々大きくなる傾向がある。
これに対して、本実施例では、図9に示すように、減速回生発電期間中に減速状態に応じて目標L/Uスリップ量を通常よりも小さい値(例えば10rpm)に設定してL/Uスリップ制御を行いながら、発電機32を駆動して減速回生発電を行うようにしている。このように、減速回生発電期間中に目標L/Uスリップ量を通常よりも小さくすれば、L/Uスリップ制御を行いながら、発電機32を駆動して減速回生発電を行っても、L/Uスリップ量が通常よりも小さく制御されるため、車両の減速エネルギ(トルクコンバータ32の出力軸回転速度)によってエンジン回転速度(トルクコンバータ32の入力軸回転速度)の急低下が抑えられる。これにより、減速時燃料カット期間中にL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行しながら、エンジン回転速度の急低下を防止して減速時燃料カット期間と減速回生発電期間を長くすることができ、L/Uスリップ制御と減速回生発電とによって効果的に燃費を向上させることができる。
本発明者の試験結果によれば、車速60km/hから減速するときに、比較例(図8)のように目標L/Uスリップ量を50rpmに設定して減速回生発電を行うと、発電電流が120Aのときは減速回生発電期間が約2sec、発電電流が100Aのときは減速回生発電期間が約4sec、発電電流が90Aのときは減速回生発電期間が約8secであるのに対して、本実施例(図9)のように目標L/Uスリップ量を通常の1/5のL/Uスリップ量である10rpmに設定して減速回生発電を行うと、発電電流が120Aのときは減速回生発電期間が約4sec、発電電流が100Aのときは減速回生発電期間が約10sec、発電電流が90Aのときは減速回生発電期間が約25secとなる。この試験結果から明らかなように、本実施例では、減速回生発電期間を比較例の2倍以上に延ばすことが可能であることが判明した。
以下、ECU35が実行する図2乃至図5の各ルーチンの処理内容を説明する。
[メインルーチン]
図2のメインルーチンは、イグニッションスイッチのON期間中に所定周期(例えば4ms周期)で実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、後述する図3の減速判定ルーチンを実行して、車両の運転状態から減速状態を判定する。この後、ステップ102に進み、後述する図4のL/U制御切替えルーチンを実行して、上記ステップ101で判定した減速状態とエンジン回転速度Neに応じてL/U制御を切り替える。
この後、ステップ103に進み、後述する図5の目標L/Uスリップ量算出ルーチンを実行して、トルクコンバータ20の出力軸回転速度(タービン回転速度Nt )と入力軸回転速度(エンジン回転速度Ne )との差であるロックアップクラッチ27のスリップ量の目標値(目標L/Uスリップ量)を算出する。
そして、次のステップ104で、実際のL/Uスリップ制御処理を実行し、実際のL/Uスリップ量(Nt−Ne)を上記ステップ103で算出された目標L/Uスリップ量と一致させるようにロックアップクラッチ27の係合力を制御する。この後、ステップ105に進み、発電機32に制御電流を流して発電させる処理を行う。
[減速判定ルーチン]
図3の減速判定ルーチンは、前記図2のステップ101で実行されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、スロットル全閉であるか否かを判定し、スロットル全閉でない場合は、非減速状態(定速走行又は加速状態)と判断して、ステップ203に進み、強減速フラグXSを“0”にセットし、次のステップ204で、弱減速フラグXMを“0”にセットして本ルーチンを終了する。このように、強減速フラグXS=0、弱減速フラグXM=0にセットすることで、非減速状態(定速走行又は加速状態)であることを表す。
上記ステップ201で、スロットル全閉と判定されれば、ステップ202に進み、ブレーキが踏まれているか否か(ブレーキスイッチ30がONであるか否か)を判定し、ブレーキが踏まれていれば、スロットル全閉でブレーキを踏み込んで減速する“強減速状態”と判断して、ステップ205に進み、強減速フラグXSを“1”にセットし、次のステップ206で、弱減速フラグXMを“0”にセットして本ルーチンを終了する。このように、強減速フラグXS=1、弱減速フラグXM=0にセットすることで、強減速状態であることを表す。
これに対して、上記ステップ202で、ブレーキが踏まれていないと判定されれば、スロットル全閉でブレーキを踏まずに減速する“弱減速状態”と判断して、ステップ207に進み、強減速フラグXSを“0”にセットし、次のステップ208で、弱減速フラグXMを“1”にセットして本ルーチンを終了する。このように、強減速フラグXS=0、弱減速フラグXM=1にセットすることで、弱減速状態であることを表す。
[L/U制御切替えルーチン]
図4のL/U制御切替えルーチンは、前記図2のステップ102で実行されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まずステップ301で、エンジン回転速度Neが所定値γよりも高いか否かを判定する。ここで、所定値γは車両の運転状態に対応して変化する値に設定される。もし、エンジン回転速度Neが所定値γ以下と判定されれば、ロックアップ可能な運転状態ではないと判断して、ステップ305に進み、L/UフラグXLUを“0”にセットし、次のステップ306で、L/UスリップフラグXSLUを“0”にセットする。これにより、ロックアップクラッチ27を解放する。
上記ステップ301で、エンジン回転速度Neが所定値γよりも高いと判定されれば、ステップ302に進み、弱減速フラグXMが“1”であるか否かを判定し、弱減速フラグXMが“1”であれば、弱減速状態(急ブレーキによるエンストの可能性無し)と判断して、ステップ303に進み、L/UフラグXLUを“0”にセットし、次のステップ304で、L/UスリップフラグXSLUを“1”にセットする。これにより、減速時(減速回生発電時)のL/Uスリップ制御に切り替える。
また、上記ステップ302で、弱減速フラグXMが“0”と判定されれば、ステップ307に進み、強減速フラグXSが“1”であるか否かを判定し、強減速フラグXSが“1”であれば、強減速状態(急ブレーキによるエンストの可能性有り)と判断して、ステップ308に進み、L/UフラグXLUを“0”にセットし、次のステップ309で、L/UスリップフラグXSLUを“0”にセットする。これにより、ロックアップクラッチ27を解放する。
これに対して、上記ステップ307で、強減速フラグXSが“0”と判定された場合は、上記ステップ302でも、弱減速フラグXMが“0”と判定されているため、非減速状態(定速走行又は加速状態)と判断して、ステップ310に進み、通常のL/U制御を実行する。
[目標L/Uスリップ量算出ルーチン]
図5の目標L/Uスリップ量算出ルーチンは、前記図2のステップ103で実行されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まずステップ401で、通常時の目標L/Uスリップ量を図6のマップ等によって算出する。通常時の目標L/Uスリップ量は全回転領域で一定値(例えば50rpm)に設定される。
この後、ステップ402に進み、L/UスリップフラグXSLUが“1”であるか否かを判定し、L/UスリップフラグXSLUが“0”であれば、L/Uスリップ制御が行われないため、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
上記ステップ402で、L/UスリップフラグXSLUが“1”であると判定されれば、ステップ403に進み、エンジン回転速度Neが所定値βよりも高いか否かを判定する。ここで、所定値βは、発電機32で減速回生発電可能な最低のエンジン回転速度(例えば850rpm)に設定されている。この所定値βは、燃料カット復帰回転速度(例えば800rpm)よりも少し高く設定されている。
このステップ403で、エンジン回転速度Neが所定値β(減速回生発電終了回転速度)よりも高いと判定されれば、減速回生発電可能と判断して、ステップ404に進み、減速回生発電フラグXGENを“1”にセットし、次のステップ405で、減速回生発電時の目標L/Uスリップ量を図7のマップによって算出する。
この図7のマップで算出される減速回生発電時の目標L/Uスリップ量は、通常時(図6)よりも小さい値に設定され、更に、トルクコンバータ20のタービン回転速度Nt(出力軸回転速度)が低くなるに従って目標L/Uスリップ量が小さくなるように設定されている。このようにすれば、車両の減速エネルギ(タービン回転速度Ntや車速)が低下するに従ってL/Uスリップ量が小さくなるように制御されるため、減速時燃料カット期間中に車両の減速エネルギが減速回生発電を行えないレベルに低下するまで、車両の減速エネルギによってエンジン回転速度Neを所定値β(減速回生発電終了回転速度)以上に維持することが可能となる。これにより、車両の減速エネルギが減速回生発電を行えないレベルに低下するまで減速回生発電を継続することが可能となり、車両の減速エネルギを最も効率良く使用して減速回生発電を行うことができ、最大限の燃費向上効果を得ることができる。
但し、減速運転時に車速(車両の減速エネルギ)が高い領域で、L/Uスリップ量を小さくすると、減速運転時のエンジン回転速度Neの低下が遅くなり過ぎて減速運転時のドライバビリティが低下する懸念がある。この対策として、図7のマップでは、減速時燃料カット期間中にタービン回転速度Ntが所定値以下に低下するまで、目標L/Uスリップ量を通常と同じ目標L/Uスリップ量(例えば50rpm)に設定するようにしている。このようにすれば、減速時燃料カット期間中であっても、車速(車両の減速エネルギ)が高いときには、通常と同様のL/Uスリップ制御を実施して減速運転時のドライバビリティを良好に維持できる。
尚、図7のマップは、トルクコンバータ20のタービン回転速度Nt(出力軸回転速度)をパラメータとして減速回生発電時の目標L/Uスリップ量を設定するようにしたが、エンジン回転速度Ne又は車速をパラメータとして減速回生発電時の目標L/Uスリップ量を設定するようにしても良く、要は、車両の減速エネルギに応じて減速回生発電時の目標L/Uスリップ量を設定するようにすれば良い。
一方、上記ステップ403で、エンジン回転速度Neが所定値β(減速回生発電終了回転速度)以下と判定されれば、ステップ406に進み、減速回生発電フラグXGENを“0”にセットして減速回生発電を終了する。
以上説明した本実施例によれば、減速回生発電期間中に減速状態に応じて目標L/Uスリップ量を通常よりも小さい値(例えば10rpm)に設定してL/Uスリップ制御を行いながら、発電機32を駆動して減速回生発電を行うようにしたので、減速運転時にL/Uスリップ制御を行いながら、発電機32を駆動して減速回生発電を行っても、L/Uスリップ量が通常よりも小さく制御されて、車両の減速エネルギ(トルクコンバータ32の出力軸回転速度)によってエンジン回転速度(トルクコンバータ32の入力軸回転速度)の急低下が抑えられる。これにより、減速時燃料カット期間中にL/Uスリップ制御と減速回生発電とを組み合わせて実行しながら、エンジン回転速度の急低下を防止して減速時燃料カット期間と減速回生発電期間を長くすることができ、L/Uスリップ制御と減速回生発電とによって効果的に燃費を向上させることができる。
尚、本発明は、減速時燃料カットの復帰(終了)と同時に減速回生発電を終了させるようにしても良いが、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域で発電機32を駆動し続けると、発電機32の発電トルクが大きいため、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域でエンジン回転速度が急速に低下して、減速時燃料カット復帰タイミングが早く到来して、減速時燃料カット期間が短くなったり、エンジン回転速度が落ち込み過ぎてドライバビリティが悪くなる懸念がある。
この対策として、本実施例では、図9に示すように、減速時燃料カット期間中にエンジン回転速度が燃料カット復帰回転速度よりも少し高く設定された減速回生発電終了回転速度(所定値β)まで低下したときに減速回生発電を終了し、減速時燃料カット期間中に減速回生発電が終了した時点でロックアップクラッチ27を解放するようにしたので、燃料カット復帰回転速度付近の低回転領域でエンジン回転速度を緩やかに低下させて、減速時燃料カット期間を延ばすことができると共に、エンジン回転速度の落ち込みを防止でき、ドライバビリティを向上させることができる利点がある。
本発明の一実施例におけるシステム全体の概略構成図である。 メインルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 減速判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 L/U制御切替ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 目標L/Uスリップ量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 通常時の目標L/Uスリップ量のマップの一例を概念的に示す図である。 減速回生発電時の目標L/Uスリップ量のマップの一例を概念的に示す図である。 比較例の減速回生発電時の制御例を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施例の減速回生発電時の制御例を説明するタイムチャートである。 減速回生発電期間と発電電流と目標L/Uスリップ量との関係を表す特性図である。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、13…スロットルバルブ、17…燃料噴射弁、18…自動変速機、19…クランク軸、20…トルクコンバータ、21…入力軸、22…出力軸、23…変速歯車機構、24…ポンプインペラ、25…タービンランナ、26…ステータ、27…ロックアップクラッチ、28…エンジン回転速度センサ、29…タービン回転速度センサ、32…発電機、35…ECU(L/Uスリップ制御手段,発電制御手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の動力で駆動される発電機と、自動変速機のトルクコンバータの入力軸側と出力軸側とを直結状態にするロックアップクラッチと、減速運転時に前記ロックアップクラッチのスリップ量(以下「L/Uスリップ量」と表記する)を制御するL/Uスリップ制御手段とを備えた車両の制御装置において、
    減速時燃料カット期間中に前記発電機で発電させる減速回生発電を行う発電制御手段を備え、
    前記L/Uスリップ制御手段は、前記減速回生発電が行われる減速時燃料カット期間中に減速状態に応じてL/Uスリップ量を前記減速回生発電が行われない時のL/Uスリップ量よりも小さく制御することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記L/Uスリップ制御手段は、前記減速時燃料カット期間中に前記内燃機関の回転速度又は前記トルクコンバータの出力軸回転速度又は車速が低くなるに従って目標L/Uスリップ量を小さくするように設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記L/Uスリップ制御手段は、前記減速時燃料カット期間中に前記内燃機関の回転速度又は前記トルクコンバータの出力軸回転速度又は車速が所定値以下に低下するまでは目標L/Uスリップ量を前記減速回生発電が行われない時と同じ目標L/Uスリップ量に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記発電制御手段は、前記減速時燃料カット期間中に前記内燃機関の回転速度が燃料カット復帰回転速度よりも少し高く設定された発電終了回転速度まで低下したときに前記発電機の発電を終了し、
    前記L/Uスリップ制御手段は、前記減速時燃料カット期間中に前記発電機の発電が終了した時点で前記ロックアップクラッチを解放することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両の制御装置。
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