JP4528482B2 - ポリアミド粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散性の優れる適度な多孔性を有し、筒状またはダンベル状を有するポリアミド粒子及びこの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
球状粒子に関するものとしては、特開平5−70598号公報には、ナイロン11の溶液を溶融状態で噴霧し、冷却することにより、粉体を得ることが開示されている。
特開平6−256529号公報には、化粧品、トナー用に、非水溶媒に樹脂を溶解し、特定割合の貧溶媒を添加し、第2の非水溶媒を添加することを特徴とするポリマー粒子を得ることが開示されている。
特開平8−73602号公報には、塗料用粉体として、ラクタムを不溶性重合媒体に用いることにより、球状ポリアミド粒子を得る製造方法が開示されている。
【0003】
特開平2−215838号公報では、ポリエステルらのポリマーと溶媒を融点以上まで加熱し、その後融点以上まで冷却してポリマー粒子を得ることを特徴とするポリマー粒子の製造方法が開示されている。
特許3165184号公報には、溶解槽中でナイロンなどポリマーとエチレングリコールと極性溶媒を加熱溶解し、その後冷却して特定の真球状のポリマー粒子を得ることを特徴とする方法が開示されている。
特開平9−316206号公報には、高温高圧下で初めて溶解する溶媒と水にポリアミドを溶解し、分離析出する技術が開示されている。
【0004】
多孔性粒子を得る方法としては、特開平1−278541号公報に、ポリマー溶液から気相中に噴霧させ帯電させて、冷却することにより凝固液に浸漬し、多孔質均一ポリマー粒子を得ることが開示されている。
特開平3−26729号公報には、水素結合指標が異なる2種の溶媒、非溶媒によって結晶化させることにより、多孔質のポリマー粒子を得る方法が開示されている。
多孔質粒子としては、特開平1−230630号公報には、ラクタムのアニオン重合で過飽和状態の温度で製造することを特徴とする方法が開示されている。
特許2568392号公報には、相分離溶媒に高温で溶解し、その後冷却して相分離を誘発し、単独球晶粒子を得ることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ポリアミド粒子は、球状粒子や多孔質粒子に関するものが開示されている。これらは化粧品、吸着材などの日用品、又は粉体塗料、研磨剤、触媒担持体などの工業材料の用途として用いられている。
【0006】
楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状粒子は、球状粒子と異なり摩擦係数が大きい。
本発明は、楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状の形状を有する粒子で、適度な多孔性を有するポリアミド粒子及びこの製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、粒子長が0.5〜25μmで、L/D(粒子長/粒子径)が3〜50で、比表面積が0.1〜10m/gであることを特徴とするポリアミド粒子を提供すること。
【0008】
本発明の第2は、ポリアミド粒子が、アミド形成モノマー(A)50〜100重量%及びアミド形成モノマー(B)0〜50重量%から合成されるポリアミドからなり、アミド形成モノマー(A)が炭素数9〜22のアミド形成モノマーであり、アミド形成モノマー(B)が炭素数2〜8のアミド形成モノマーであることを特徴とするポリアミド粒子を提供すること。
【0009】
本発明の第3は、ポリアミド粒子が、ポリアミドと溶媒からなるポリアミド溶液と、水と非溶媒とを含むポリアミド非溶液とを混合して均一な溶液を製造し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で析出するポリアミド粒子であることを特徴とするポリアミド粒子を提供すること。
【0010】
本発明の第4は、第1又は第2の発明に記載のポリアミド粒子の製造方法を提供すること。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のポリアミド粒子は、粒子長が0.5〜25μmで、L/D(粒子長/粒子径)が3〜50で、比表面積が0.1〜10m/gであることを特徴とするポリアミド粒子である。
本発明のポリアミド粒子は、楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状の形状を有する粒子である。
【0012】
ポリアミド粒子の粒子長は、0.5〜25μmで、好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは1〜8μm、特に好ましくは1〜5μmである。
【0013】
ポリアミド粒子のL/D(粒子長/粒子径)は、3〜50の範囲、好ましくは3〜20の範囲、さらに好ましくは3〜15の範囲、特に好ましくは3〜10の範囲である。
ここでL/Dとは、粒子長を粒子径で除した値であり、粒子径は、粒子中央部付近の粒子径のことである。例えば、粒子径とは、楕円状及び筒状の形状の粒子では中央部の径であり、ダンベル状及び鼓状の形状の粒子では中央部の細い部分の径である。
【0014】
ポリアミド粒子の比表面積は、0.1〜10m/g、好ましくは0.5〜8m/g、さらに好ましくは1〜7m/g、特に好ましくは2〜6m/gである。
【0015】
ポリアミド粒子の粒子長の分布の変動係数は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下が好ましい。ポリアミド粒子の粒子長の分布の変動係数が20%を超えると、粒子長分布のばらつきが大きく、均一な製品になりにくく、摩擦係数が上がり過ぎ好ましくない。ポリアミド粒子の粒子長の分布の変動係数は数式(1)に準じて算出できる。
【数1】
Figure 0004528482
【0016】
ポリアミド粒子は、好ましくはアミド形成モノマー(A)50〜100重量%及びアミド形成モノマー(B)0〜50重量%から合成されるポリアミドからなること、
さらに好ましくはアミド形成モノマー(A)60〜100重量%とアミド形成モノマー(B)0〜40重量%から合成されるポリアミドからなること、
特に好ましくはアミド形成モノマー(A)65〜100重量%とアミド形成モノマー(B)0〜35重量%から合成されるポリアミドからなることが好ましい。
ポリアミドのアミド形成モノマー(A)が50重量%未満では結晶化が起こりやすく、球状粒子が得られるために好ましくない。
【0017】
ポリアミド形成性モノマー(A)としては、炭素数9〜22のω−アミノカルボン酸、炭素数9〜22のラクタム、或いは炭素数9〜22のジアミンと炭素数9〜22のジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩から選ばれる少なくとも一種の脂肪族、脂環族及び芳香族を含むポリアミド形成性モノマーが使用される。
【0018】
ポリアミド形成性モノマー(B)としては、炭素数4〜8のω−アミノカルボン酸、炭素数4〜8のラクタム、或いは炭素数2〜8のジアミンと炭素数2〜8のジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩から選ばれる少なくとも一種の脂肪族、脂環族及び芳香族を含むポリアミド形成性モノマーが使用される。
本発明のポリアミド粒子は、脂肪族及び/又は脂環族からなるポリアミド粒子が好ましい。
【0019】
ジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩において、ジアミンとしては、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン及び芳香族ジアミン又はこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のジアミン化合物などを挙げることが出来、
ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸又はこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸化合物などを挙げることが出来る。
特に、ジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩において、脂肪族ジアミン化合物と脂肪族ジカルボン酸化合物の組合せを使用することが好ましい。
ジアミンとジカルボン酸のモル比(ジアミン/ジカルボン酸)は0.9〜1.1の範囲が好ましく、0.93〜1.07の範囲がさらに好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましく、0.97〜1.03の範囲が特に好ましい。この範囲から外れると高分子量化しにくくなる場合があるため好ましくない。
【0020】
ジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩において、炭素数2〜22のジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタメチレンジアミンなどの炭素数2〜22の脂肪族ジアミンなどのジアミン化合物を挙げることが出来、
ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような炭素数2〜22の脂肪族ジカルボン酸などのジカルボン酸化合物を挙げることが出来る。
ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ウンデカラクタム、ω−ドデカラクタム、2−ピロリドンなどの炭素数4〜20の脂肪族ラクタムなどを挙げることが出来る。
ω−アミノカルボン酸としては、6-アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、10−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などの炭素数4〜20の脂肪族ω−アミノカルボン酸などを挙げることが出来る。
【0021】
ポリアミドとしては、公知の種々のものを挙げることができる。例えば、環状アミドの開環重合、あるいはジカルボン酸とジアミンの重縮合などで得られる。モノマーとしては、ω−ラウロラクタム等の環状アミドを開環重合、ε−アミノカプロン酸、ω−アミノドデカン酸、ω−アミノウンデカン酸などのアミノ酸の重縮合で得られる。
【0022】
ポリアミドの一例として、ポリアミド10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド14、ポリアミド16、ポリアミド12−6、ポリアミド12−66、ポリアミド12−4、ポリアミド11−6などポリアミド形成性モノマー(A)を50〜100重量%含むものを挙げることが出来る。
【0023】
本発明のポリアミド粒子は、ポリアミド、溶媒、水及び非溶媒とを混合して均一な溶液を製造し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で析出させる方法で製造することが出来る。
さらに本発明のポリアミド粒子は、ポリアミドと溶媒からなるポリアミド溶液と、水及び非溶媒とを混合して均一な溶液を製造し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で析出させる方法で製造することが出来る。
特に本発明のポリアミド粒子は、ポリアミドと良溶媒からなるポリアミド溶液と、水及び非溶媒とを混合して一時的に均一な溶液を作成し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で析出させる方法で製造することが出来る。
上記ポリアミド溶液、水及び非溶媒とを混合して均一な溶液を製造する場合、ポリアミド溶液50〜95重量%と、水及び非溶媒の合計量が5〜50重量%が好ましい。ポリアミド溶液、水及び非溶媒の合計100重量%に対し、水及び非溶媒の合計量が50重量%を超えると、重合体の析出時間が速く不定型粒子や塊状粒子あるいは比表面積の大きな多孔質粒子などが生成して、楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状の形状を有する粒子が得られにくいため好ましくない。
【0024】
本発明のポリアミドの分子量は、好ましくは2,000〜100,000の範囲であり、さらに好ましくは5,000〜40,000の範囲である。
【0025】
ポリアミドの良溶媒としては、芳香族フェノール系溶媒、または有機酸などを挙げることが出来、具体例として、フェノール、0−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、クロロフェノールなどの芳香族フェノール系溶媒、蟻酸などの有機酸などを挙げることができる。
【0026】
本発明のポリアミド溶液は、ポリアミドが0.1〜30重量%と良溶媒が99.9〜70重量%が好ましく、さらにポリアミドが0.2〜25重量%と良溶媒が99.8〜75重量%の範囲が好ましい。ポリアミド溶液中でポリアミドの割合が30重量%を越えると、溶解しにくくなったり、均一な溶液にならないことがあり、さらに溶解しても溶液の粘度が高くなり、取扱いにくくなるので好ましくない。ポリアミドの割合が0.1重量%より低くなると、ポリマー濃度が低く、製品の生産性が低くなるので好ましくない。
【0027】
非溶媒は、ポリアミドを難溶性の水と混ざる溶媒を用いることが出来、特に炭素数1〜4の脂肪族アルコールが好ましい。
非溶媒の一例として、メタノール、エタノール、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、2−ブタノール、tert−ブタノールなどの炭素数1〜4の脂肪族アルコールを挙げることが出来、これらの混合物を用いることができる。
非溶媒と水とを含むポリアミドの析出水溶液としては、非溶媒が50〜100重量%(100重量%を除く)と、水が0〜50重量%(0重量%を除く)からなることが好ましく、さらに好ましくは非溶媒が95〜50重量%と水が5〜50重量%からなることが好ましい。
上記析出水溶液は、水を含まない場合、ポリアミド粒子の析出が遅く、本発明の粒子形状が得られない。析出水溶液は、水を50重量%超えて含むと、得られるポリアミド粒子は凝集した粒子となり好ましくない。
【0028】
本発明において、ポリアミド溶液、水及び非溶媒の添加順序は、得られる混合溶液の均一性が保たれれば、特に制限はなく、ポリアミド溶液に水及び非溶媒を加えてもよく、水及び非溶媒にポリアミド溶液を加えてもよい。
本発明においては、ポリアミド溶液、水及び非溶媒の3者が肉眼で観察して、一時的に均一に相溶することが重要であり、ポリアミド溶液、水及び非溶媒のそれぞれの割合は、一時的に均一に相溶の溶液となる組成を選ぶ必要がある。これにより、均一相溶の溶液を形成させて、時間的な経過を経て、本発明のポリアミド粒子を析出させるものである。
【0029】
ポリアミド溶液と、水及び非溶媒との混合時間は、0.1秒〜240分程度が好ましく、さらに1秒〜120分間が好ましく、一時的にも均一に相溶することが重要である。ポリアミド溶液と析出水溶液との混合は、必要ならば、適当な撹拌を加えることができる。
本発明において、ポリアミド溶液と析出水溶液との混合物が均一な溶液を形成すると、その後撹拌の必要はなく、ポリアミド粒子が析出し始める時以降は、静置しておくことが好ましい。
【0030】
ポリアミド溶液と析出水溶液との均一な溶液からポリアミド粒子を析出させる温度は、5〜60℃が好ましい。温度によっては、溶液が均一になる組成範囲が広くなることがある。温度が5℃より低いと、均一になる領域が狭くなる溶媒組成の場合がある。温度が60℃より高いと、溶媒の蒸気圧が高くなり好ましくない。
ポリマーが析出するのに要する時間は、1分〜48時間の間が好ましく、さらに3分〜10時間が好ましい。
【0031】
析出したポリアミド粒子は、溶液から遠心分離、濾過、デカンテイションなどの通常の方法で分離することができる。例えば、縣濁した溶液を、メタノールなどで希釈して、遠心分離に掛けてもよい。数回メタノールで洗浄して遠心分離に掛けてもよい。次に熱風乾燥、真空乾燥に供してもよい。
【0032】
本発明のポリアミド粒子は触媒担持体、粉体塗料、電子写真のトナーなどの工業材料、化粧品などの日用品などに、またエレクトロニクス用、医療用、食品工業分野用の機能性粒子として用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。粒子形状、比表面積などの測定は次のようにして行った。
【0034】
・粒子の観察:走査型電子顕微鏡写真(拡大倍率5000倍)を用いて、写真より粒子20個を任意で選び、その粒子形状を観察し、粒子長及び粒子径を測定する。粒子長及び粒子径は、20個の平均値とする。
【0035】
・比表面積:粒子の比表面積は、窒素吸着によるBET法で3点測定で行う。
【0036】
[実施例1]
ポリアミド12(宇部興産製3014U,分子量14,000)を、濃度2重量%m−クレゾール溶液とした。ポリアミドのm−クレゾール溶液50重量部に、1−プロパノール25重量部と水25重量部とを、マグネチックスターラーで攪拌しながら添加し、均一に相溶した溶液を得た。攪拌を停止し、溶液を静置し、静置30分後にポリマーが析出してきた。温度は25℃で行った。静置24時間後に、デカンテイションして、遠心分離でポリマー粒子を分離した。得られた粒子を洗浄した後、走査型電子顕微鏡にて観察し、その写真を図1に示す。
【0037】
得られた粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ダンベル状粒子であった。その粒子長は、2.65μmであり、変動係数は12%であり、L/dは4.5であった。粒子径の分布がシャープな、分散性に優れた粒子であった。比表面積は3.5m/gであった。
【0038】
[実施例2]
ポリアミドクレゾール溶液63重量部、1−プロパノ−ル31重量部、水6重量部としたほかは、実施例1と同様にした。得られた粒子を観察したところ、ダンベル状の分散性の優れた粒子であった。粒子長は、3.8μm、変動係数は13%であり、L/dは4.1であった.比表面積は3.6m/gであった。得られた粒子を洗浄した後、走査型電子顕微鏡にて観察し、その写真を図2に示す。
【0039】
[実施例3]
ポリアミド12−6共重合体(宇部興産製7115u、ポリアミド12 重量%含有)を用いた以外は、実施例2と同様にしてポリマー粒子を得た。ダンベル状粒子であり、粒子長は、2.3μm、変動係数は10%であり、L/dは4.4であった.比表面積は5.6m/gであった。
【0040】
[比較例1]
ポリアミド6(宇部興産製1030B、分子量13、000)を、濃度2重量%m−クレゾール溶液14重量とし、メタノール72重量部と、水14重量部を添加して攪拌し、均一な溶液になった。1時間後に析出したポリマーをろ過した。得られたポリマーを走査型電子顕微鏡で観察すると、粒子径は、8.4μmの球状粒子であった。比表面積は10.6m/gであった。
【0041】
[比較例2]
ポリアミド12の2重量%のクレゾール溶液40重量部に、1−プロパノ−ル40重量部、水20重量部としたほかは、実施例1と同様にした。得られた析出物は、無定形の粒子が凝集した塊状となっていた。
【0042】
[比較例3]
ポリアミド12の2重量%のクレゾール溶液67重量部に、1−プロパノ−ル33重量部を添加し、水を加えなかったほかは実施例1と同様にした。溶液は均一になったが、2日間経過してもポリアミドは析出しなかった。
【0043】
【発明の効果】
本発明のポリアミド粒子は、特定の形状を有し、特定の粒子長及び粒子径であり、粒子径分布が狭い、均一で、分散性の優れた粒子である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1で得られたポリアミド粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】 本発明の実施例2で得られたポリアミド粒子の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (5)

  1. 炭素数9〜22のアミド形成モノマー(A)50〜100重量%及び炭素数2〜8のアミド形成モノマー(B)0〜50重量%から合成されるポリアミドからなり、
    楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状の形状を有し、粒子長が0.5〜25μmで、L/D(粒子長/粒子径)が3〜50で、比表面積が0.1〜10m/gであることを特徴とするポリアミド粒子。
  2. 脂肪族ポリアミドからなることを特徴とする請求項1記載のポリアミド粒子
  3. ポリアミド粒子が、ポリアミドと溶媒からなるポリアミド溶液50〜95重量%と、水と非溶媒とを含むポリアミド非溶液5〜50重量%とを混合して均一な溶液を製造し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で析出するポリアミド粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアミド粒子。
  4. 炭素数9〜22のアミド形成モノマー(A)50〜100重量%及び炭素数2〜8のアミド形成モノマー(B)0〜50重量%から合成されるポリアミドと溶媒からなるポリアミド溶液50〜95重量%と、水と非溶媒とを含むポリアミド非溶液5〜50重量%とを混合して均一な溶液を製造し、該均一な溶液を製造後溶液温度5〜60℃で1分〜48時間の間で、楕円状、筒状、ダンベル状または鼓状の形状を有し、粒子長が0.5〜25μmで、L/D(粒子長/粒子径)が3〜50で、比表面積が0.1〜10m /gのポリアミド粒子を析出させることを特徴とするポリアミド粒子の製造方法。
  5. 製造されるポリアミド粒子が、脂肪族ポリアミドからなることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
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