JP4527003B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビームによって多層基板の加工を行うレーザ加工装置に関するものである。
レーザ加工装置は、Qスイッチパルスレーザ等によって被加工物を加工している。Qスイッチパルスレーザは、Qスイッチパルスレーザ発振器のQ値を所定時間だけ下げることによってエネルギーを蓄積し、所定のタイミングでQスイッチパルスレーザ発振器のQ値を急激に高めてレーザ発振を開始する。これにより、レーザー媒質に蓄えられていたエネルギーを大きなパルスエネルギーとして一気に放出している。このような、Qスイッチパルスレーザ等を備えたレーザ加工装置においては、Qスイッチパルスレーザ発振器のビーム出力を安定させ、短時間で精度よく被加工物を加工することが望まれる。
ところで、レーザ加工装置が加工する被加工物として、例えば導体層と絶縁層を積層した多層プリント基板等がある。このような多層プリント基板等をQスイッチパルスレーザで加工する場合、被加工物(多層プリント基板)の層毎にたとえ厚みが変わっても、パルス数を制御することによって良好な加工が可能となる。また、多層構造の被加工物をQスイッチパルスレーザ等によってレーザ加工する方法として、Qスイッチのパルスエネルギー等を制御しながら被加工物を加工する方法がある。
特許文献1に記載のQスイッチレーザによる穴あけ加工方法は、発振器内部のQスイッチの周波数が変化するとパルスエネルギーが変化することを利用し、Qスイッチの周波数を次第に高くすることで、パルスエネルギーを次第に小さくするスイープ処理を行い、多層プリント基板へのブラインドホールの穴あけ時に、内層の銅にダメージを与えることなく加工時間を短縮している。
特開2000−202668号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば発振器内部に設けられたQスイッチの周波数を変化させるため、発振器内部の励起状態が不安定となり、パルスの安定性が悪化する。例えば、発振器に波長変換素子を用いる場合、波長変換素子の熱負荷が変化してパルスの安定性が悪化する。これにより、パルスエネルギーが不安定となり、パルスエネルギーの変化を所望のスロープ形状とすることができないといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、短時間で精度よく被加工物を加工することが可能なレーザ加工装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の膜層および前記第1の膜層の積層方向の下層側に配置される第2の膜層を有する被加工物を、前記第1の膜層の積層方向の上層側からレーザ加工するレーザ加工装置において、予め設定された固定の周波数でパルスレーザビームを出力するレーザ発振部と、前記レーザ発振部から出力されるパルスレーザビームの光路上に配置されて、前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御するエネルギー制御部と、を備え、前記エネルギー制御部は、前記被加工物を加工する際、前記第1の膜層および前記第2の膜層の加工閾値より大きい加工閾値の第1のビームエネルギーで前記被加工物のレーザ加工を開始するよう前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御するとともに、前記第1の膜層を所定の深さ方向までレーザ加工した後、前記第1の膜層の加工閾値より大きい加工閾値であって、かつ前記第2の膜層の加工閾値より小さい加工閾値の第2のビームエネルギーで前記被加工物のレーザ加工を行うよう前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御し、かつ前記第1の膜層を所定の深さ方向までレーザ加工した後には、前記第1のビームエネルギーから前記第2のビームエネルギーへの変化が急峻な変化または緩やかな変化となるよう、前記第1の膜層のエッチングレートに応じた変化率で前記第1のビームエネルギーを前記第2のビームエネルギーへ段階的に減少させることを特徴とする。
この発明によれば、ビームエネルギーを変化させながら被加工物の第1の膜層を加工するので、短時間で精度よく被加工物を加工することが可能になるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるレーザ加工装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるレーザ加工装置の構成を示す構成図であり、図2は、図1に示すレーザ加工装置のレーザ発振器の構成を示す構成図である。レーザ加工装置101は、Qスイッチパルスレーザ等によって被加工物(後述する加工ワーク11)を加工する装置である。ここでは、レーザ加工装置101に加工される被加工物が、絶縁層(エポキシ樹脂等)や導体層(銅等)を含む多層構造のプリント基板等である場合について説明する。なお、ここでの絶縁層が特許請求の範囲に記載の第1の膜層に対応し、導体層が第2の膜層に対応する。
レーザ加工装置101は、発振器制御部21、シャッター制御部22、レーザ発振器(以下、発振器という)10、シャッター12、コリメーションユニット13、マスク14、折り返しミラー18、ガルバノスキャンミラー15、fθレンズ16、ガルバノスキャン制御部20、XYテーブル17からなる。なお、ここでの発振器10が特許請求の範囲に記載のレーザ発振部に対応し、シャッター制御部22、シャッター12が特許請求の範囲に記載のエネルギー制御部に対応する。
発振器制御部21は発振器10を制御し、シャッター制御部22は、シャッター12を制御する。発振器(QスイッチパルスUVレーザ発振器)10は、発振器制御部21の制御によって所定のレーザビーム7(レーザパルスビーム)を出力する。
シャッター12は、シャッター制御部22によって制御される。シャッター12は、エネルギーを調整する手段である音響光学素子等を備え、発振器10から入力されるレーザビーム7を回折させて出力する。コリメーションユニット13は、レーザビーム7の光路内に設置され、入力したレーザビーム7を所定のビーム径に変化させる。
マスク14は、レーザビーム7の光路内に設置され、レーザビーム7のビームプロファイルを整形する。マスク14は、シャッター12から入射される0次光のみを透過させ、シャッター12からの回折光を遮断する。折り返しミラー18は、レーザビーム7を反射し、レーザビーム7を所定の方向に折り返す。
ガルバノスキャンミラー15は、所定の加工点にレーザビーム7が照射されるようガルバノスキャン制御部20によって位置決めされる。fθレンズ16は、レーザビーム7を集光して加工ワーク11の加工点に照射する。ガルバノスキャン制御部20は、ガルバノスキャンミラー15を制御する。
加工ワーク11は、例えば絶縁層が積層方向の上層側に配置され、その下層側に導体層が配置するよう載置される。すなわち、本実施の形態1では、レーザ加工装置101が、まず絶縁層を加工し、その後導体層を加工する。XYテーブル17は、加工ワーク11を固定するとともに、レーザビーム7の照射方向と垂直な方向(X軸、Y軸の2次元平面)を自在に移動する。
ここで、発振器10の詳細な構成について説明する。図2に示すように、発振器10は、レーザ媒質1、レーザダイオード2、Qスイッチ3、波長変換素子を搭載した波長変換ユニット4、部分反射鏡5、全反射鏡6からなる。
レーザ媒質1は、例えばYAG(Yttrium Aluminium Garnet)、YVO4(Yttrium Vanadium tera Oxide)等の結晶を備えて構成されている。レーザ媒質1は、レーザダイオード2によって励起され、レーザビーム7を出力する。
レーザダイオード2は、レーザ媒質1を連続的に励起する。Qスイッチ3は、数十kHz以上の高周波数でON・OFFを繰り返すことによってレーザビーム7をパルス発振させる。
波長変換素子を搭載した波長変換ユニット4は、レーザビーム7を2倍高調波、3倍高調波、4倍高調波へと変換させ、UV(Ultra Violet)光として発振器10から出力する。波長変換ユニット4には例えばBBO(β−BaB24)、LBO(LiB35)、CLBO(CsLiB6010)等の結晶を有する素子をが用いられる。部分反射鏡5は、励起光のみを透過させ、レーザ光を全反射させる。全反射鏡6は、励起光とレーザ光を全反射させる。
つぎに、レーザ加工装置101の動作手順を説明する。発振器10は、レーザダイオード2によってレーザ媒質1を連続的に励起させる。励起されたレーザ光はレーザビーム7として出射される。Qスイッチ3は、数十kHz以上の高周波数(予め設定した固定の周波数)でON・OFFを繰り返すことによってレーザビーム7をパルス発振している。すなわち、本実施の形態1においては、発振器10よりパルス発振されるレーザビーム7は、繰り返し周波数、パルス幅、パルスピークが一定であり、シャッター12によってビームエネルギーの強度を変化させる。これにより、発振器10内における共振器内部の励起状態、波長変換ユニット4への熱負荷状態などを一定に保つことができ、安定したレーザパルスビームが発振器10からパルス発振される。
このとき、全反射鏡6は、励起光とレーザ光を全反射させている。また、部分反射鏡5は、励起光のみを透過させ、レーザ光を全反射させている。これにより、部分反射鏡5と全反射鏡6の間の励起光が部分反射鏡5から出力する。部分反射鏡5を透過したレーザビーム7は、波長変換ユニット4によって2倍高調波、3倍高調波、4倍高調波へと変換され、UV光として発振器10から出力される。
発振器10からパルス発振されたレーザビーム7は、複数の折り返しミラー18を介して光路内を伝搬していく。すなわち、発振器10から出力されたレーザビーム7は、まず音響光学素子等を備えたシャッター12を通過することによってエネルギーが変化する。
このとき、シャッター12は、シャッター制御部22からの指令電圧に基づいて、入射したレーザビーム7の回折効率を制御し、出射する0次光(後述する0次光L0)のビームエネルギー強度を変化させる。このシャッター12によるビームエネルギー強度の制御は、加工ワーク11の加工深さ位置(絶縁層、絶縁層と導体層の境界、導体層等)に応じて、変化させる。
次に、シャッター12を通過したレーザビーム7は、光路内に設置されたコリメーションユニット13によってビーム径を変化させる。コリメーションユニット13を通過したレーザビーム7は、複数の折り返しミラー18を介してマスク14に入射され、マスク14によってビームプロファイルが整形される。
また、加工穴の大きさは、マスク14のビームを切り出すマスクホールの穴径を変化させることによって制御する。なお、コリメーションユニット13によって、マスク14を透過するレーザビーム7のエネルギーを調整し、レーザビーム7のエネルギーの初期値等を設定してもよい。
マスク14で整形されたレーザビーム7は、複数の折り返しミラー18を介してガルバノスキャンミラー15に入射される。ガルバノスキャンミラー15を透過したレーザビーム7は、fθレンズ16によって集光される。
ここでの、ガルバノスキャンミラー15は、ガルバノスキャン制御部20によって制御される。すなわち、ガルバノスキャンミラー15は、所定の加工点にレーザビーム7が照射されるようガルバノスキャン制御部20によって位置決めされた後、XYテーブル17に固定された加工ワーク11にレーザビーム7を照射し加工穴を形成する。
加工ワーク11にブラインドホールを形成する場合、ガルバノスキャンミラー15が加工点に位置決めされた後、発振器制御部21は、発振器10内部のQスイッチ3が加工に必要なパルス数、パルス幅、パルス間隔に従ってON・OFFを繰り返すように発振器10を制御する。
これにより、所望のパルスレーザビーム7が加工ワーク11に対して照射され、被加工物にブラインドホールが形成される。この後、Qスイッチ3がONの状態となってレーザビーム7が遮断され、ガルバノスキャンミラー15が次の加工対象点に向けて位置決めされる。これらの動作を繰り返すことによって、ガルバノスキャンミラー15がスキャンできる範囲内全域にわたりブラインドホール加工を行っていく。
つぎに、レーザビーム7の出力制御手順を説明する。発振器10から出力されたレーザビーム7はシャッター12へ入射する。シャッター12は、シャッター制御部22からの指令電圧に基づいて、入射したレーザビーム7の回折効率を制御し、出射する0次光(後述する0次光L0)のビームエネルギー強度を変化させる。
すなわち、ブラインドホール加工時には、レーザビーム7の照射指令としてシャッター制御部22からシャッター12に電圧指令(電圧を制御するための指示情報)が入力される。この電圧指令に基づいて、シャッター12がレーザビーム7の回折効率を変化させ、加工ワーク11に照射されるレーザビーム7の1パルスエネルギー(ビームエネルギー)を変化させる。
まず、1パルスあたりのレーザビーム7のエネルギー量(1パルスエネルギー)と、絶縁層材の一例として使用されるエポキシ系樹脂(以下、樹脂という)に対するエッチングレート(1パルスあたりの樹脂除去量)との関係を説明する。
図3は、1パルスエネルギーとエッチングレートの関係の一例を示す図である。1パルスエネルギーが樹脂加工閾値(加工を行うために必要なビーム強度の下限値)を超えると樹脂の除去を行うことが可能となる。また、1パルスエネルギーが大きくなると、樹脂深さ方向への入熱量が増すことによって樹脂の分解作用が進行するため、樹脂の除去量は増えていく。すなわち、1パルスエネルギーが大きくなると、1パルスで加工される樹脂の加工深さの値が大きくなる。
従って、1パルスエネルギーを高く設定すれば加工時間の短縮は可能となるが、導体層材料の加工閾値Ecを越えると導体層に溶融等のダメージが入ってしまい、加工後のメッキ工程で導通不良の原因となってしまう。このため絶縁層の加工閾値Ei、導体層の加工閾値Ecを越える1パルスエネルギーの設定は、絶縁層部分のみを除去する加工深さ位置(導体層まで達しない加工深さ位置)までとする。
絶縁層の加工深さ位置の設定は、図3に示す1パルスエネルギーとエッチングレートの関係等に基づいた設定を、シャッター制御部22や発振器制御部23にしておくことによって行う。そして、所定の深さ位置まで絶縁層を加工したか否かの判断は、加工時のパルス数をカウントすることによって判断する。
ここで、シャッター12によるレーザビーム7の1パルスエネルギーの制御の概念を説明する。本実施の形態1におけるシャッター12は、音響光学素子を備えており、音響光学素子によってレーザビーム7を回折させる。
図4は、音響光学素子によるレーザビームの回折を説明するための図である。音響光学素子は、シャッター制御部22と接続された圧電素子30、石英32を備えている。圧電素子30は、シャッター制御部22からの指令電圧に対応する電圧が印加されると、この印加電圧に対応する超音波31を出射する。
音響光学素子内において、圧電素子30から出射される超音波31を石英32中に発生させると、光弾性効果によって石英32中に周期的な屈折率の変化が生じる。この周期的な屈折率の変化が回折格子として作用しレーザビーム7の回折現象が生じる。
例えば、音響光学素子に入力されたレーザビーム7は、回折する0次光L0、1次回折光L1、2次回折光L2等に分光される。分光される回折光の強度は、石英32(媒体)中の超音波パワーに依存する。すなわち、分光される回折光の強度は、シャッター制御部22から圧電素子30へ供給される電気信号の電圧に依存する。
シャッター制御部22から圧電素子30への印加電圧が0Vのときには、レーザビーム7の回折効率は0%(回折現象が発生しない)となり、音響光学素子へ入射するエネルギー強度と音響光学素子を通過した後の0次光L0のエネルギー強度は同じになる。
シャッター制御部22から圧電素子30への印加電圧が増加するにしたがって、回折効率が高くなり回折するレーザビーム7(1次回折光L1、2次回折光L2等)のエネルギー強度が増加していくため、0次光L0のビーム強度が減少していく。このように、音響光学素子へ供給する電圧の大きさを変化させるよう制御することによって、0次光L0(加工に作用するレーザビーム7)の強度を制御することが可能となる。
図5は、ビームシャッターへの指令電圧と回折効率の関係を示す図である。シャッター12は、シャッター12への指令電圧が0Vのとき音響光学素子の回折効率が0%となる。このため、シャッター12への指令電圧が0Vのとき、シャッター12へ入射するレーザビーム7のエネルギーと出射されるエネルギー(0次光L0の成分のエネルギー)は等しくなる。
シャッター12への指令電圧が0Vから上昇するに従って、音響光学素子の回折効率は0%から上昇する。そして、シャッター12への指令電圧が所定値に到達すると、音響光学素子の回折効率が最大となる。さらに指令電圧が上昇すると、指令電圧の上昇にしたがって、音響光学素子の回折効率は最大値から下降する。
ここでは、シャッター12への指令電圧が約5Vに達すると回折効率が最大となる場合を示している。すなわち、ここではシャッター12への指令電圧が約5Vに達すると、0次光成分のエネルギーは最小値となる。ここでは、回折効率は最大で約90%までに到るが、その時点でも約10%のエネルギーが0次光成分(0次光L0の光成分)に残ってしまう。なお、このような場合であっても、通常は絶縁層材料及び導体層材料の加工閾値以下のビームエネルギーとなるため、加工品質への影響は無視できる。
レーザビーム7の10%のエネルギーであっても、加工品質に問題がある場合は、シャッター12を2段以上備える構成としてもよい。この場合、1段目のシャッター12で10%のレーザビーム7が0次光成分に残るが、2段目のシャッター12では、1段目のシャッター12の0次光成分に対して10%の0次光成分しか残らないこととなる。すなわち、シャッター12を例えば2段備える場合、最初のレーザビーム7に対し1%の0次光L0しか残らないこととなる。
これにより、0次光L0のエネルギーを大幅に抑制可能となる。なお、0次光L0が最初のレーザビーム7に対し1%での場合であっても加工品質に問題があれば、更に多段(3段以上)のシャッター12を設ければよい。
この後、0次光L0、1次回折光L1、2次回折光L2等は、レーザ加工装置101の光路内を同時に伝搬されていくが、1次回折光L1、2次回折光L2等の回折光は、マスク14によって遮断される。そして、0次光L0のみがマスク14のマスクホール部(図示せず)で整形され、ガルバノスキャンミラー15、fθレンズ16を介して加工ワーク11の加工点に照射される。
図6は、シャッターに入力される電圧指令と加工ワークに照射されるレーザビームの1パルスエネルギー変化の関係を示す図である。同図において、横軸は加工ワーク11の加工時間を示し、縦軸はシャッター制御部22からシャッター12に入力される指令電圧、加工ワーク11に照射されるレーザビーム7の1パルスエネルギーを示している。
本実施の形態1においては、加工ワーク11の加工開始時に、シャッター12への指令電圧を例えば0Vに設定し、加工ワーク11の絶縁層材料の加工閾値Ei及び導体層材料の加工閾値Ecを越えるエッチングレートの高い1パルスエネルギー(以下、高エネルギーE1(第1のビームエネルギー)という)で加工する。
この後、加工ワーク11の加工深さが、導体層付近に到達した時点(加工開始からτ1後)から、シャッター制御部22は印加電圧傾き調整パラメータSに従った電圧指令をシャッター12に入力する。ここでの印加電圧傾き調整パラメータSは1次関数でもよいし、2次以上の高次な関数でもよい。また、印加電圧傾き調整パラメータSは指数関数等でもよい。
シャッター制御部22によるシャッター12への電圧指令の入力変化に伴い、加工ワーク11に照射されるレーザビーム7の1パルスエネルギーのパルスピークが徐々に(段階的に)下がりながら加工ワーク11の加工が進行する。そして、加工ワーク11の加工深さが導体層に到達した時点では、導体層への加工閾値Ec以下の1パルスエネルギー(以下、低エネルギーE2(第2のビームエネルギー)という)になるよう、シャッター制御部22はシャッター12への指令電圧を調整する。
シャッター制御部22からシャッター12への指令電圧の波形は、加工ワーク11のトータルの加工時間τt、電圧スロープ指令開始時間τ1(加工開始からτ1後)、最終電圧指令値Ve、印加電圧傾き調整パラメータSなどに基づいて設定される。なお、印加電圧傾き調整パラメータSは、絶縁層材料のビーム吸収率や厚さ、加工に使用するレーザビーム7のエネルギー密度、ピーク強度、パルスビームのON時間などを考慮に入れて設定する。
例えば、絶縁層(樹脂層)の厚さが厚くなるに従って加工時間τtや電圧スロープ指令開始時間τ1は長くなり、絶縁層のエッチングレートが高くなるに従って加工時間τtや電圧スロープ指令開始時間τ1は短くなる。なお、絶縁層のエッチングレートは、絶縁層のビーム吸収率、レーザビーム7のエネルギー密度、ピーク強度、パルスビームのON時間等によって変化する。
また、シャッター制御部22によるシャッター12への最終電圧指令値Veは、導体層の厚さによって変化させる。また、導体層がランドの場合、ランドの面積に基づいてシャッター制御部22によるシャッター12への最終電圧指令値Veを変化させる。すなわち、導体層の厚さが厚い場合やランドの面積が広い場合は、導体層の熱容量が大きくなるので、導体層の厚さが薄いものやランドの面積の狭いものに比べて高エネルギーレーザを照射しても導体層の温度の上昇率が低く、導体層の損傷が押さえられる。このため、導体層の厚さが厚い場合やランドの面積が広い場合は、シャッター制御部22によるシャッター12への最終電圧指令値Veを比較的低めに設定することが可能となる。
印加電圧傾き調整パラメータSは、絶縁層のエッチングレートが高い場合(例えば、
高エネルギーE1が高い場合や、絶縁層のビーム吸収率が高い場合等)には緩やかな変化となるように設定され、絶縁層のエッチングレートが低い場合(例えば、低エネルギーE2が低い場合や、絶縁層のビーム吸収率が低い場合等)には急峻な変化となるように設定される。
絶縁層のエッチングレートが高い場合には、絶縁層の下層側に配置されている導体層を損傷しないよう、絶縁層の加工(高エネルギーE1での加工)を所定の余裕膜厚(少なくとも1パルスでエッチングされる厚さ以上の絶縁層膜厚)だけ残して完了する必要がある。このため、絶縁層のエッチングレートが高い場合には、絶縁層のエッチングレートが低い場合と比べて、高エネルギーE1による絶縁層の加工残りが多くなる。
絶縁層のエッチングレートが高い場合に、この後の加工を低エネルギーE2のレーザビーム7で実施すると、絶縁層の樹脂残りが多いため加工に長時間を要することとなる。このため、高エネルギーE1で加工ワーク11を加工した後は、高エネルギーE1と低エネルギーE2の間のエネルギーのレーザビーム7で加工をすることによって、加工ワーク11の加工時間を短縮することが可能となる。したがって、本実施の形態1においては、加工ワーク11の加工の一例として、例えば高エネルギーE1から低エネルギーE2への変化を緩やかにする。
なお、絶縁層のエッチングレートが低い場合には、高エネルギーE1での加工完了後の樹脂残りは少ないので、高エネルギーE1から低エネルギーE2への変化を急峻に行っても加工時間への影響は小さい。このため、極端な場合、高エネルギーE1から低エネルギーE2への変化のスロープを設けず、高エネルギーE1から直ぐに低エネルギーE2にエネルギーを切り替えて加工を行ってもよい。
つぎに、従来のレーザ加工と本実施の形態1にかかるレーザ加工の効果の違いを明確にするため、ブラインドホール加工の実験結果の一例を説明する。図7は、実施の形態1にかかるレーザ加工装置によるブラインドホール加工の実験結果の一例を説明するための図である。同図において、図面内左側のパルス(50パルス)波形が従来のレーザ加工を示し、図面内右側のパルス(25パルス)波形がレーザ加工装置101のレーザ加工を示している。
ここでは、導体層が9μm、絶縁層が40μmの加工ワーク11に対して、1パルスエネルギーを一定にして加工した従来のブラインドホール加工と、レーザ加工装置101によって1パルスエネルギーを変化させながらブラインドホール加工を行った場合を示している。
発振器10は、例えば波長355nmの3倍高調波QスイッチパルスUVレーザ発振器を使用する。発振器10から出力されたレーザビーム7はマスク14で整形され、整形したレーザビーム7をfθレンズ16によって加工ワーク11上に転写させ、ブラインドホール加工を実施する。
従来のブラインドホール加工は、絶縁層材料の加工閾値(約0.01mJ/パルス)以上であって導体層材料の加工閾値(約0.05mJ/パルス)以下の1パルスエネルギーである約0.03mJ/パルスを、加工ワーク11の加工点で取り出せるようコリメーションユニット13の位置を調整し、パルス周波数30kHz(一定)の状態で加工を実施した。その結果、従来のブラインドホール加工方法では、ブラインドホール形成に必要なパルス数は50パルスを要した。
一方、本実施の形態1にかかるレーザ加工装置101によるブラインドホール加工は、まず約0.08mJ/パルスの1パルスエネルギーを加工点で取り出せるようコリメーションユニット13の位置を調整した。そして、レーザビーム7の1パルスエネルギーが0.08mJで7パルス、0.06mJで1パルス、0.05mJで1パルス、0.04mJで1パルス、0.03mJで15パルス取り出せるよう、シャッターへの指令電圧波形を設定し加工を実施した。その結果、合計25パルスのパルス数で、従来の加工方法と同品質の加工品質が得られた。
なお、本実施の形態1においては、発振器10に波長変換ユニット4を設けてUVレーザビーム7を出力する構成としたが、発振器10から出力するレーザビーム7はUVレーザビームに限られない。すなわち、加工ワーク11の加工穴の穴径や樹脂の材質に応じて、レーザ加工装置101が、波長変換ユニット4を用いない赤外レーザビームや可視レーザビームを出力する発振器10を備える構成としてもよい。
また、本実施の形態1においては、レーザ加工装置101が加工ワーク11にブラインドホールを加工する場合について説明したが、レーザ加工装置101による加工はブラインドホールに限られず、線状等の他の形状を加工してもよい。
また、本実施の形態1においては、レーザ加工装置101が絶縁層と導体層を含む加工ワーク11を加工する場合について説明したが、レーザ加工装置101による加工は絶縁層と導体層を含む加工ワーク11に限られない。すなわち、レーザ加工装置101は、エッチングレートの異なる複数層を含む加工ワーク11であれば何れの加工ワーク11も加工可能である。
このように、実施の形態1によれば、多層構造(導体層に絶縁層を積層したプリント基板等)を有した被加工物をレーザビーム7によって絶縁層等のみを除去するブラインドホール加工において、レーザビーム7のパルス周波数を変化させること無くレーザビーム7の1パルスエネルギーを任意にコントロールし加工を行うので、発振器10内における共振器内部の励起状態を一定に保つことができる。これにより、Qスイッチパルスレーザ発振器(発振器10)のビーム出力が安定し、高品質なブラインドホール加工を実現することが可能となる。また、発振器10に波長変換ユニット4を用いているので、波長変換ユニット4への熱負荷状態を一定に保つことができ、さらにビーム出力の安定化を実現することが可能となる。また、被加工物を加工する際の1パルスエネルギーを変化させながらブラインドホール加工を行うので、短時間で精度よく被加工物を加工することが可能となる。
実施の形態2.
つぎに、図8〜図12を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2ではレーザビーム7の光路上に非球面レンズ(後述する非球面レンズ40)を配置し、レーザビーム7のビームモード形状をトップハット形状に成型して加工ワーク11を加工する。
図8は、実施の形態2にかかるレーザ加工装置の構成を示す構成図である。図8の各構成要素のうち図1に示すレーザ加工装置101と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。
レーザ加工装置102は、シャッター12とコリメーションユニット13の間に非球面レンズ40が配置されている。これにより、発振器10からパルス発振されたレーザビーム7はシャッター12、非球面レンズ40を介してコリメーションユニット13に入力される。なお、ここでは、シャッター12とコリメーションユニット13の間に非球面レンズ40が配置されている場合について説明するが、非球面レンズ40は発振器10とシャッター12の間に配置する構成としてもよい。
発振器10から出力されるレーザビーム7のビームモード形状(ビーム形状)は一般的にガウス分布形状を有しているが、非球面レンズ40は、このビームモード形状をトップハット形状にするものである。これにより、発振器10からパルス発振されたレーザビーム7はシャッター12を通過することによってエネルギーが変化し、非球面レンズ40を通過することによってビームモード形状がトップハット形状になる。以下、実施の形態1と同様の光路上をレーザビーム7が通過し、加工ワーク11に到達する。
以下に、非球面レンズ40によってレーザビーム7のビームモード形状をトップハット形状にすることの利点を説明する。図9は、発振器の発振周波数とレーザビームの出力特性の関係を説明するための図である。発振器10(QスイッチパルスUVレーザ発振器)の発振周波数に対する出力特性(平均出力)は、発振器10の出力特性が高周波領域になるにしたがって1パルスあたりのエネルギー(平均出力/発振周波数)が低下する特徴がある。
従来までのQスイッチレーザによるレーザ加工では、この特性を利用してパルスエネルギーのスロープ制御を行っている。そのため、レーザ加工で使用できる発振周波数領域には制限があった。しかしながら、加工速度の向上のためには発振周波数を高める必要がある。
このような問題点を解消するため、本実施の形態2においては、高周波周波数で低平均出力(低エネルギー)の領域においても、マスク14によって切り出すエネルギーの利用率(マスク後の出力/マスク前の出力)を高くする。これにより、高周波周波数で低平均出力の領域においても加工可能なエネルギーを得る。
図10は、エネルギーの利用率とマスクを透過するレーザビームの関係を説明するための図である。同図においては、図面内左側に示すレーザビーム7とマスク140Aがエネルギーの利用率が低い場合のレーザビーム7の形状(マスク140Aを透過した後のビーム形状70A)を示し、図面内右側に示すレーザビーム7とマスク140Bがエネルギーの利用率が高い場合のレーザビーム7の形状(マスク140Bを透過した後のビーム形状70B)を示している。なお、ここでのマスク140A,140Bが図1に示すマスク14に対応する。また、マスク14の開口径は加工穴の径によって変化させるので、実際はコリメーションユニット13によってマスク14に入射するビーム径を変化させている。
図10の右側に示すビーム形状70Bのビームエネルギーは、図10の左側に示すビーム形状70Aのビームエネルギーよりも高くなっている。しかしながら、エネルギー利用率が高くなると発振器10から照射される元のビームモード形状の影響が出やすくなる。すなわち、マスク径が同じであってもマスク前のビーム径を小さくしマスク後のエネルギー利用率を上げた場合、マスク通過後のモードではガウス分布の影響が出てしまう。例えば、マスク140A、マスク140Bのようにマスク径が同じであっても、マスク前のレーザビーム71Aのビーム径よりも、マスク前のレーザビーム71Bのビーム径の方が小さくマスク後のエネルギー利用率が高い。このため、レーザビーム71Bの方がレーザビーム71Aよりも、マスク通過後のモードではガウス分布の影響が出てしまう。換言すると、エネルギー利用率が高くなるとガウス分布形状のレーザビーム70Bに近くなり、エネルギー利用率が低くなると勾配が急峻なトップハット形状のレーザビーム70Aが得られる。
図11は、ビームモード形状と加工穴形状の関係を説明するための図である。ここでは、図10に示したビーム形状70A,70Bに対応する加工穴形状の一例を示している。
図11の図面内右側に示すビーム形状70Bのレーザビーム7による加工穴形状は、加工穴が導体層に達した時点で穴周辺に樹脂残りが多数存在している。一方、図11の図面内左側に示すビーム形状70Aのレーザビーム7による加工穴形状は、加工穴が導体層に達した時点で穴周辺に樹脂残りはほとんど存在しない。
ビーム形状70Bのレーザビーム7で加工した場合、加工穴形状は加工穴のテーパ率(トップ径に対するボトム径の比率)が低くなり、この状態で後のメッキ処理を施すと、穴底部分にメッキされにくくなり、メッキ信頼性の悪化につながってしまう。したがって、絶縁層加工後の加工穴底の面積を樹脂残りなく大きく開口する必要がある。このため、ブラインドホール加工を行う場合には、高エネルギーなトップハット形状のレーザビーム7(ビーム形状70B)によって加工することが望ましい。
トップハット形状のレーザビーム7を得るには、マスク140Aによってレーザビーム7の中央部分を切り出すことによって実現可能であるが、前述したようにレーザビーム7の利用率が低くなり、レーザビーム7のエネルギーロスとなる。
したがって、本実施の形態2においては、非球面レンズ40によって、ビームモード形状を変換する。すなわち、非球面レンズ40によってエネルギーロスが少なく、発振器10から出力されたガウス分布形状のレーザビーム7と略同程度のエネルギーを有したトップハット形状のレーザビーム7を得る。
以下、同程度のエネルギーを有したガウス分布形状のレーザビーム7と、トップハット形状のレーザビーム7との加工処理を比較しながら説明する。ガウス分布形状のレーザビーム7(ビーム形状70B等)で加工を行った場合、加工穴の中心部がいち早く除去され、高エネルギーE1でのパルス数が少ないにもかかわらず、加工穴が導体層に達してしまう。このときに加工穴の内部周辺には樹脂残りが多量に存在することとなる。そして、この後の加工は、加工穴が導体層に達しているので、樹脂残りが多量にあるにもかかわらず低エネルギーE2で加工を行わざるを得ず、多くのパルス数を要し結果的に加工時間が長くなる。
一方、トップハット形状のレーザビーム7(ビーム形状70A等)で加工を行った場合、加工穴の中心部と周辺部は略均等に除去されるので、高エネルギーE1での加工パルス数を多くすることができる。また、加工穴が導体層に達した際に、加工穴の内部周辺には樹脂残りが少ないので、低エネルギーE2での加工パルス数が少なくて済む。
ガウス分布形状のレーザビーム7とトップハット形状のレーザビーム7によって同じ加工を行う場合、加工に投入するエネルギーのトータル量はほぼ同じであるため、ガウス分布形状のレーザビーム7による加工に比べてトップハット形状のレーザビーム7の加工の場合は、高エネルギーE1のレーザビーム7のパルス数を増加できることとなる。したがって、ガウス分布形状のレーザビーム7による加工に比べてトップハット形状のレーザビーム7の加工の方がトータルのパルス数は少なくなり、加工時間が短くなる。
つぎに、従来のレーザ加工と本実施の形態2にかかるレーザ加工の効果の違いを明確にするため、実施の形態2にかかるブラインドホール加工の実験結果の一例を説明する。図12は、実施の形態2にかかるレーザ加工装置によるブラインドホール加工の実験結果の一例を説明するための図である。ここでの、レーザ加工装置102によるブラインドホール加工は、実施の形態1で説明したレーザ加工装置101によるブラインドホール加工と同様の条件によって加工した結果の一例である。
ここでのレーザ加工装置102は、ビームモードがトップハット形状となるよう成型して加工を行っている。実施の形態1のレーザ加工装置101では、ブラインドホールの形成に25パルスを要したが、レーザ加工装置102では17パルスでレーザ加工装置101によるブラインドホールと略同品質の加工穴が得られた。
これは、ビームモードがトップハット形状になったことによって、実施の形態1のレーザ加工装置101に比べて、高エネルギーE1での加工パルス数が7パルスから9パルスに増加させることができたことと、低エネルギーE2での加工パルス数が15パルスから5パルスへ減少させることができたことによるものである。
このように、実施の形態2によれば、非球面レンズ40によってレーザビーム7のビームモード形状をトップハット形状にして加工ワーク11を加工するので、実施の形態1のレーザ加工装置101による加工よりもさらに短時間で被加工物を加工することが可能となる。
以上のように、本発明にかかるレーザ加工装置は、多層基板の加工に適している。
実施の形態1にかかるレーザ加工装置の構成を示す構成図である。 図1に示すレーザ加工装置のレーザ発振器の構成を示す構成図である。 1パルスエネルギーとエッチングレートの関係の一例を示す図である。 音響光学素子によるレーザビームの回折を説明するための図である。 ビームシャッターへの指令電圧と回折効率の関係を示す図である。 シャッターに入力される電圧指令と加工ワークに照射されるレーザビームの1パルスエネルギー変化の関係を示す図である。 実施の形態1にかかるレーザ加工装置によるブラインドホール加工の実験結果の一例を説明するための図である。 実施の形態2にかかるレーザ加工装置の構成を示す構成図である。 発振器の発振周波数とレーザビームの出力特性の関係を説明するための図である。 エネルギーの利用率とマスクを透過するレーザビームの関係を説明するための図である。 ビームモード形状と加工穴形状の関係を説明するための図である。 実施の形態2にかかるレーザ加工装置によるブラインドホール加工の実験結果の一例を説明するための図である。
符号の説明
1 レーザ媒質
2 レーザダイオード
3 スイッチ
4 波長変換ユニット
5 部分反射鏡
6 全反射鏡
7 レーザビーム
10 発振器
11 加工ワーク
12 シャッター
13 コリメーションユニット
14 マスク
15 ガルバノスキャンミラー
16 fθレンズ
17 XYテーブル
18 折り返しミラー
20 ガルバノスキャン制御部
21 発振器制御部
22 シャッター制御部
23 発振器制御部
30 圧電素子
31 超音波
32 石英
40 非球面レンズ
70A,70B ビーム形状
101,102 レーザ加工装置
140A,140B マスク
L0 0次光
L1 1次回折光
L2 2次回折光

Claims (5)

  1. 第1の膜層および前記第1の膜層の積層方向の下層側に配置される第2の膜層を有する被加工物を、前記第1の膜層の積層方向の上層側からレーザ加工するレーザ加工装置において、
    予め設定された固定の周波数でパルスレーザビームを出力するレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部から出力されるパルスレーザビームの光路上に配置されて、前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御するエネルギー制御部と、
    を備え、
    前記エネルギー制御部は、前記被加工物を加工する際、前記第1の膜層および前記第2の膜層の加工閾値より大きい加工閾値の第1のビームエネルギーで前記被加工物のレーザ加工を開始するよう前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御するとともに、前記第1の膜層を所定の深さ方向までレーザ加工した後、前記第1の膜層の加工閾値より大きい加工閾値であって、かつ前記第2の膜層の加工閾値より小さい加工閾値の第2のビームエネルギーで前記被加工物のレーザ加工を行うよう前記パルスレーザビームのビームエネルギーを制御し、
    かつ前記第1の膜層を所定の深さ方向までレーザ加工した後には、前記第1のビームエネルギーから前記第2のビームエネルギーへの変化が急峻な変化または緩やかな変化となるよう、前記第1の膜層のエッチングレートに応じた変化率で前記第1のビームエネルギーを前記第2のビームエネルギーへ段階的に減少させることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記エネルギー制御部は、音響光学素子を備えたシャッターを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記レーザ発振部は、波長変換素子を備え、前記パルスレーザビームをUVレーザとして出力することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記パルスレーザビームは、トップハット形状からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  5. 前記パルスレーザビームの光路中に配置される非球面レンズをさらに備え、
    前記非球面レンズが前記パルスレーザビームをトップハット形状に形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
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