JP4525223B2 - Lc複合フィルタ部品 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器などのノイズを除去するフィルタとして機能するインダクタとキャパシタとを備えるLC複合フィルタ部品に関する。
電子機器のノイズ対策用として、インダクタ(コイル部)とキャパシタ(コンデンサ部)とを組み合わせ、L型、T型あるいはπ型のEMI(ElectroMagnetic Interference)フィルタが知られている。
近年の電子機器の小型化に伴い、より小型のEMIフィルタが望まれるようになり、誘電体材料、磁性体材料あるいは誘電体材料と磁性体材料との混合材料を用い、内部導体パターンにより形成したインダクタ部、キャパシタ部からなるフィルタ回路を内蔵する小型のモノリシック構造のLC複合フィルタ部品が提案されている。
このような構造を有するLC複合フィルタ部品は、誘電体材料と磁性体材料との混合材料の表面に導体を形成し、これを積層することによって形成されたインダクタとキャパシタとによって構成されている。この場合、インダクタ及びキャパシタとなる導電膜(内部導体)を形成した層は、積層体の中間層に配置された構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
このLC複合フィルタ部品は、一対のインダクタである信号ライン側コイルとグランドライン側コイルと、これら一対のインダクタが対向配置されて容量結合することで形成されたキャパシタとを備える分布定数型のLC複合フィルタとなっている。
特許第3492766号公報(図2)
しかしながら、上記従来のLC複合フィルタ部品においては、以下の問題がある。すなわち、上記従来のLC複合フィルタ部品では、キャパシタの静電容量値を調整する場合、信号ライン側及びグランドライン側コイルのパターン形状を変更する必要があり、信号ライン側及びグランドライン側コイルのインダクタンスが変化するという問題がある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、パターン形状を変更することなく、一対のコイル間の静電容量値を容易に設定することが可能なLC複合フィルタ部品を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のLC複合フィルタ部品は、複数の絶縁材料を積層して構成された積層体と、前記積層体の内部に設けられ、複数の前記絶縁材料の表面に形成されたコイル導体パターンによって構成され、両端が前記積層体の外部に設けられた一対の信号端子電極にそれぞれ接続するコイル導体である信号コイル導体と、前記積層体の内部に設けられ、前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された複数の前記絶縁材料の内の少なくとも1つを含む複数の前記絶縁材料の表面に形成されたコイル導体パターンによって構成され、複数の前記絶縁材料の積層方向で前記信号コイル導体と離間して配置されたコイル導体である浮きコイル導体と、前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターン及び前記浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された前記絶縁材料と隣接して積層される前記絶縁材料の表面に形成され、前記信号コイル導体及び前記浮きコイル導体と対向して配置された、他の導体と短絡しない平面導体と、前記絶縁材料の表面に、前記浮きコイル導体と対向して形成され、前記積層体の外部に設けられたアース端子電極に接続するアース導体とを備え、前記信号コイル導体と前記浮きコイル導体とが前記平面導体を介して容量結合することで第1キャパシタ部を形成し、前記浮きコイル導体と前記アース導体とが容量結合することで第2キャパシタ部を形成することを特徴とする。
この発明にかかるLC複合フィルタ部品によれば、平面導体が信号コイル導体を構成するコイル導体パターンや浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンと対向配置されており、信号コイル導体と平面導体との間で発生する静電容量と、浮きコイル導体と平面導体との間で発生する静電容量とによって第1キャパシタ部が形成される。また、浮きコイル導体とアース導体とが対向配置されることで、浮きコイル導体とアース導体との間で発生する静電容量によって第2キャパシタ部が形成される。
ここで、信号コイル導体や浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンと平面導体とが対向する面積は、平面導体の形状を変更することによって調節することができる。したがって、信号コイル導体及び浮きコイル導体の形状を変更することなく、容易に第1キャパシタ部の静電容量値を設定することができる。
また、等価回路上において、第1キャパシタ部と第2キャパシタ部とが、一対の信号端子電極とアース端子電極との間で直列に配置されることになる。したがって、LC複合フィルタ部品の静電容量値である、信号端子電極とアース端子電極との間の静電容量値が、第1キャパシタ部の静電容量値及び第2キャパシタ部の静電容量値の合成容量となるので、第1及び第2キャパシタ部の静電容量値よりも小さくなる。この結果、信号端子電極から高速の信号を入力しても、入力された信号の波形のひずみを抑制することができる。
また、本発明のLC複合フィルタ部品は、前記浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンが、前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された複数の前記絶縁材料のすべてを含む複数の前記絶縁材料上に形成されていることが好ましい。
この発明にかかるLC複合フィルタ部品によれば、信号コイル導体が形成された複数の絶縁材料のすべてに浮きコイルを構成するコイル導体パターンが形成されていることで、積層体の層数を低減することができる。
本発明のLC複合フィルタ部品によれば、平面導体の形状を変更することで、信号コイル導体及び浮きコイル導体の設計変更を行うことなく、第1キャパシタ部の静電容量値を容易に設定することができる。
また、信号端子電極とアース端子電極との間で、第1キャパシタ部と第2キャパシタ部とが、直列に配置されることになる。これにより、LC複合フィルタ部品の静電容量値が、第1及び第2キャパシタ部の静電容量値よりも小さくなる。この結果、信号端子電極から高速の信号を入力しても、入力された信号の波形のひずみを抑制することができる。したがって、高速の信号ラインに適用可能となる。
以下、本発明によるLC複合フィルタ部品の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、3端子型ノイズフィルタに適用したものであり、図1は、本実施形態におけるLC複合フィルタ部品におけるLC複合フィルタ部品の分解斜視図、図2は、第1から第11絶縁材料を示す平面図、図3は、図1の完成状態を示すLC複合フィルタ部品の外観斜視図であり、図4は、その等価回路図である。
図1から図3において、LC複合フィルタ部品1は、シート状とした複数枚の絶縁材料を積層して一体化した構成とされる。また、ほぼ直方体形状の積層体としたLC複合フィルタ部品の対向する2側面には、後述する信号コイル導体56と接続されている一対の信号端子電極11、12が設けられており、LC複合フィルタ部品の他の対向する2側面には、後述する第1及び第2アース導体54、55と接続されている一対のアース端子電極13、14が設けられている。
複数枚の絶縁材料を積層して一体化した積層体は、第1カバー層21、第1から第11絶縁材料22〜32、第2カバー層33の順に上からシート状の絶縁材料を13層に積層した構成とされる。ここで、絶縁材料としては、誘電体材料が用いられている。
なお、第1及び第2カバー層21、33は、上述した1層に限定されることはなく、2層以上であってもよい。
第1から第11絶縁材料22〜32には、それぞれの上面に第1から第10コイル導体パターン41〜50、第1から第3平面導体51〜53及び第1及び第2アース導体54、55が設けられている。この第1から第4コイル導体パターン41〜44を接続することにより、信号コイル導体56が形成され、第5から第10コイル導体パターン45〜50を接続することにより、浮きコイル導体57が形成される。
なお、これら第1から第10コイル導体パターン41〜50と、第1から第3平面導体51〜53と、第1及び第2アース導体54、55とは、例えば銀などの導電体を印刷やメッキなどの周知の手法により形成したものである。
このうち、第1コイル導体パターン41は、ほぼコ字状の導体パターンであって、第3絶縁材料24の上面に形成されている。そして、第1コイル導体パターン41の一方の端部には、信号端子電極11に接続される引出電極41aが形成されている。また、第1コイル導体パターン41の他方の端部には、第3絶縁材料24を貫通するスルーホールHaが設けられている。
また、第2コイル導体パターン42は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1コイル導体パターン41と同様に、第5絶縁材料26の上面に形成されている。そして、第2コイル導体パターン42の一方の端部は、スルーホールHa及び第4絶縁材料25に形成されたスルーホールHbを介して、上述した第3絶縁材料24の上面に形成されている第1コイル導体パターン41と電気的に接続されている。また、第2コイル導体パターン42の他方の端部には、第5絶縁材料26を貫通するスルーホールHcが設けられている。
なお、スルーホールHbは、積層体の積層方向においてスルーホールHaと重なる位置に形成されている。
また、第3コイル導体パターン43は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1及び第2コイル導体パターン41、42と同様に、第7絶縁材料28の上面に形成されている。そして、第3コイル導体パターン43の一方の端部には、スルーホールHc及び第6絶縁材料27に形成されたスルーホールHdを介して、上述した第5絶縁材料26の上面に形成されている第2コイル導体パターン42と電気的に接続されている。また、第3コイル導体パターン43の他方の端部には、第7絶縁材料28を貫通するスルーホールHeが設けられている。
なお、スルーホールHdは、積層体の積層方向においてスルーホールHcと重なる位置に形成されている。
また、第4コイル導体パターン44は、ほぼコ字状の導体パターンであって、第1から第3コイル導体パターン41〜43と同様に、第9絶縁材料30の上面に形成されている。そして、第4コイル導体パターン44の一方の端部には、スルーホールHe及び第8絶縁材料29に形成されたスルーホールHfを介して、上述した第7絶縁材料28の上面に形成されている第3コイル導体パターン43と電気的に接続されている。また、第4コイル導体パターン44の他方の端部には、信号端子電極12に接続される引出電極44aが形成されている。
以上より、第1から第4コイル導体パターン41〜44が、電気的に接続されて信号コイル導体56を形成する。
なお、スルーホールHfは、積層体の積層方向においてスルーホールHeと重なる位置に形成されている。
一方、第5コイル導体パターン45は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第4コイル導体パターン41〜44と同様に、第2絶縁材料23の上面に形成されている。そして、第5コイル導体パターン45の一方の端部には、第2絶縁材料23を貫通するスルーホールHgが設けられている。
また、第6コイル導体パターン46は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第5コイル導体パターン41〜45と同様に、第1コイル導体パターン41が形成された第3絶縁材料24の上面に、第1コイル導体パターン41と交差しないように形成されている。そして、第6コイル導体パターン46の一方の端部には、スルーホールHgを介して、上述した第2絶縁材料23の上面に形成されている第5コイル導体パターン45と電気的に接続されている。また、第6コイル導体パターン46の他方の端部には、第3絶縁材料24を貫通するスルーホールHhが設けられている。
また、第7コイル導体パターン47は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第6コイル導体パターン41〜46と同様に、第2コイル導体パターン42が形成された第5絶縁材料26の上面に、第2コイル導体パターン42と交差しないように形成されている。そして、第7コイル導体パターン47の一方の端部には、スルーホールHh及び第4絶縁材料25に形成されたスルーホールHiを介して、上述した第3絶縁材料24の上面に形成されている第6コイル導体パターン46と電気的に接続されている。また、第7コイル導体パターン47の他方の端部には、第5絶縁材料26を貫通するスルーホールHjが設けられている。
なお、スルーホールHiは、積層体の積層方向においてスルーホールHhと重なる位置に形成されている。
また、第8コイル導体パターン48は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第7コイル導体パターン41〜47と同様に、第3コイル導体パターン43が形成された第7絶縁材料28の上面に、第3コイル導体パターン43と交差しないように形成されている。そして、第8コイル導体パターン48の一方の端部には、スルーホールHj及び第6絶縁材料27に形成されたスルーホールHkを介して、上述した第5絶縁材料26の上面に形成されている第7コイル導体パターン47と電気的に接続されている。また、第8コイル導体パターン48の他方の端部には、第7絶縁材料28を貫通するスルーホールHlが設けられている。
なお、スルーホールHkは、積層体の積層方向においてスルーホールHjと重なる位置に形成されている。
また、第9コイル導体パターン49は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第8コイル導体パターン41〜48と同様に、第4コイル導体パターン44が形成された第9絶縁材料30の上面に、第4コイル導体パターン44と交差しないように形成されている。そして、第9コイル導体パターン49の一方の端部には、スルーホールHl及び第8絶縁材料29に形成されたスルーホールHmを介して、上述した第7絶縁材料28の上面に形成されている第8コイル導体パターン48と電気的に接続されている。また、第9コイル導体パターン49の他方の端部には、第9絶縁材料30を貫通するスルーホールHnが設けられている。
なお、スルーホールHmは、積層体の積層方向においてスルーホールHlと重なる位置に形成されている。
また、第10コイル導体パターン50は、ほぼ1ターン分のコイルパターンを形成する導体パターンであって、第1から第9コイル導体パターン41〜49と同様に、第10絶縁材料31の上面に形成されている。そして、第10コイル導体パターン50の一方の端部には、スルーホールHnを介して、上述した第9絶縁材料30の上面に形成されている第9コイル導体パターン49と電気的に接続されている。
以上より、第5から第10コイル導体パターン45〜50が、電気的に接続されて浮きコイル導体57を形成する。
なお、信号コイル導体56と浮きコイル導体57とは、互いの渦巻き方向が同一方向となると共に、積層体の積層方向において互いに重ならないように形成されている。
そして、第1平面導体51は、ほぼ矩形状であって、第4絶縁材料25の上面に形成されており、第2平面導体52は、第6絶縁材料27の上面に形成されており、第3平面導体53は、第8絶縁材料29の上面に形成されている。
第1平面導体51は、積層体の積層方向において、信号コイル導体56及び浮きコイル導体57を形成するコイル導体パターンの一部である、導体パターン41b、42a、46a、47aと重なり合うように形成されており、第2平面導体52は、積層体の積層方向において、導体パターン42a、43a、47a、48aと重なり合うように形成されており、第3平面導体53は、積層体の積層方向において、導体パターン43a、44b、48a、49aと重なり合うように形成されている。この互いに重なった部分の静電容量によって、図4に示す、第1キャパシタ部61が形成される。
なお、第1キャパシタ部61の静電容量値は、第1から第3平面導体51〜53の形状や、導体パターン41b、42a、43a、44b、46a、47a、48a、49aの線幅などの形状を適宜変更することで調整可能に構成されている。
また、第1アース導体54は、ほぼ矩形状であって、第1絶縁材料22の上面に形成されている。そして、第1アース導体54の一方の端部には、アース端子電極13に接続される引出電極54aが形成されている。また、第1アース導体54の他方の端部には、アース端子電極14に接続される引出電極54bが形成されている。
また、第2アース導体55は、第1アース導体54と同様に、第11絶縁材料32の上面に形成されている。そして、第2アース導体55の一方の端部には、アース端子電極13に接続される引出電極55aが形成されている。また、第2アース導体55の他方の端部には、アース端子電極14に接続される引出電極55bが形成されている。
第1アース導体54は、積層体の積層方向において、浮きコイル導体57を形成する第5コイル導体パターン45と重なるように形成されている。また、第2アース導体55は、積層体の積層方向において、第10コイル導体パターン50と重なるように形成されている。この互いに重なった部分の静電容量によって、図4に示す、第2キャパシタ部62が形成される。
このように構成されたLC複合フィルタ部品1は、図4に示すように、その等価回路において、グランドGと浮きコイル導体57との間に、第2キャパシタ部62が形成されている。したがって、本実施形態のLC複合フィルタは、その等価回路において、浮きコイル導体が直接グランドに接続された分布定数型のLC複合フィルタ部品とは異なるものである。
以上のように構成された本発明のLC複合フィルタ部品について、以下にその製造方法を説明する。
最初に、誘電体材料粉末に有機バインダ、有機溶剤及び分散剤を加えて、ドクターブレード法によってグリーンシートを作成し、所定の形状(例えば、矩形状)としたシート状の第1及び第2カバー層21、33と第1から第11絶縁材料22〜32とを製作する。次に、第2から第9絶縁材料23〜30の所定位置に、レーザ、パンチングなどの周知の手法を用いて穴あけ加工を施し、スルーホールHa〜Hnを設ける。
次に、第1から第11絶縁材料22〜32の上面に第1から第10コイル導体パターン41〜50と、第1から第3平面導体51〜53と、第1及び第2アース導体54、55とを、例えば銀などの導電ペーストを用いた印刷や転写などの周知の手法を用いて互いに短絡しないように形成する。
このとき、第1コイル導体パターン41の一端には引出電極41aが、第4コイル導体パターン44の一端には引出電極44aが、第1アース導体54の両端には引出電極54a、54bが、第2アース導体55の両端には引出電極55a、55bがそれぞれ一体的に連続して形成されている。
また、スルーホールHa〜Hnには、スルーホールを設けた絶縁材料に形成される導体と一体的に連続するような銀などの導電材料が充填される。なお、スルーホールを介して接続される絶縁材料上に形成された導体とは、導体側に図示しない凸状の電極部を設けることなどでスルーホールの導電体に接触させ、電気的に接続されるようになっている。
次に、第1カバー層21と、第1から第11絶縁材料22〜32と、第2カバー層33とを積層し、プレスにより熱圧着することで積層体15を形成する。そして、これを900℃で焼成して、銀を用いて信号端子電極11、12及びアース端子電極13、14を形成し、Ni(ニッケル)、Sn(スズ)によってメッキ膜を形成することによって完成する。
このように構成されたLC複合フィルタ部品1は、第1から第3平面導体51〜53がそれぞれ信号コイル導体56及び浮きコイル導体57と対向して配置されていることによって、積層体の積層方向において互いに重なり合う面積に応じた静電容量値を有する第1キャパシタ部61が形成される。
ここで、第1から第3平面導体51〜53の形状を変更することで、第1キャパシタ部61の静電容量値を調節することができる。したがって、信号コイル導体56及び浮きコイル導体57の形状を変更することなく、容易に第1キャパシタ部61の静電容量値を設定することができる。
また、第1及び第2アース導体54、55が、それぞれ浮きコイル導体57と対向して配置されることで積層体の積層方向において互いに重なり合う面積に応じた静電容量値を有する第2キャパシタ部62が形成される。これにより、等価回路上において、信号端子電極11、12とアース端子電極13、14との間で、第1キャパシタ部61と第2キャパシタ部62とが、直列に配置されることとなる。以上より、LC複合フィルタ部品の静電容量値である、信号端子電極11、12とアース端子電極13、14との間の静電容量値が、第1キャパシタ部61の静電容量値及び第2キャパシタ部62の静電容量値の合成容量となるので、第1及び第2キャパシタ部61、62のそれぞれの静電容量値よりも小さくなる。この結果、信号端子電極13、14から高速の信号を入力しても、静電容量値が小さいので、入力された信号の波形のひずみを抑制することができる。したがって、高速の信号ラインに適用可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述したLC複合フィルタ部品は、上述した構成のものを複数組並べて、アレイ化することも可能である。
また、信号コイル導体56及び浮きコイル導体57と3箇所で対向するように、第1から第3平面導体51〜53が配置されているが、所望する第1キャパシタ部61の静電容量値に応じて、1箇所や2箇所などであってもよい。
また、浮きコイル導体57と2箇所で対向するように、第1及び第2アース導体54、55が配置されているが、所望する第2キャパシタ部62の静電容量値に応じて、どちらか1方のみであってもよい。
また、例えば、第3から第5絶縁材料24〜26の上面に形成されている第1、第2、第6及び第7コイル導体パターン41、42、46、47と、第1平面導体51とにおいて、図5に示すように、第1、第2、第6及び第7コイル導体パターン41、42、46、47のそれぞれの導体パターン41b、42a、46a、47aの線幅を太くし、第1平面導体51の線幅を太くすると共に長手方向の長さを導体パターン41b、42a、46a、47aよりも短くした構成であってもよい。
このようにすることで、第4絶縁材料25の表面に第1平面導体51を形成する際に、第1平面導体51が位置ずれしても、第1、第2、第6及び第7コイル導体パターン41、42、46、47と、第1平面導体51とが積層体の積層方向において重なり合う面積が一定であるため、製作誤差に対する許容量が大きくなる。なお、この構成を、他のコイル導体パターン及び平面導体に適用しても同様の効果を得ることができる。
ここで、第1から第3平面導体51〜53は、信号コイル導体56及び浮きコイル導体57でそれぞれ発生する磁束を妨げることがないように、積層体の積層方向において信号コイル導体56及び浮きコイル導体57と交差しないように形成されていることが望ましい。
本発明の一実施形態におけるLC複合フィルタ部品を示す分解斜視図である。 図1の第1から第11絶縁材料を示す平面図である。 図1のLC複合フィルタ部品を示す外観斜視図である。 図1のLC複合フィルタ部品を示す等価回路図である。 本発明にかかる実施形態以外の、本発明を適用可能な第3から第5絶縁材料を示す平面図である。
符号の説明
1 LC複合フィルタ部品
11、12 信号端子電極
13、14 アース端子電極
21 第1カバー層
22 第1絶縁材料
23 第2絶縁材料
24 第3絶縁材料
25 第4絶縁材料
26 第5絶縁材料
27 第6絶縁材料
28 第7絶縁材料
29 第8絶縁材料
30 第9絶縁材料
31 第10絶縁材料
32 第11絶縁材料
33 第2カバー層
41 第1コイル導体パターン
42 第2コイル導体パターン
43 第3コイル導体パターン
44 第4コイル導体パターン
45 第5コイル導体パターン
46 第6コイル導体パターン
47 第7コイル導体パターン
48 第8コイル導体パターン
49 第9コイル導体パターン
50 第10コイル導体パターン
51 第1平面導体
52 第2平面導体
53 第3平面導体
54 第1アース導体
55 第2アース導体
56 信号コイル導体
57 浮きコイル導体
61 第1キャパシタ部
62 第2キャパシタ部

Claims (2)

  1. 複数の絶縁材料を積層して構成された積層体と、
    前記積層体の内部に設けられ、複数の前記絶縁材料の表面に形成されたコイル導体パターンによって構成され、両端が前記積層体の外部に設けられた一対の信号端子電極にそれぞれ接続するコイル導体である信号コイル導体と、
    前記積層体の内部に設けられ、前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された複数の前記絶縁材料の内の少なくとも1つを含む複数の前記絶縁材料の表面に形成されたコイル導体パターンによって構成され、複数の前記絶縁材料の積層方向で前記信号コイル導体と離間して配置されたコイル導体である浮きコイル導体と、
    前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターン及び前記浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された前記絶縁材料と隣接して積層される前記絶縁材料の表面に形成され、前記信号コイル導体及び前記浮きコイル導体と対向して配置された、他の導体と短絡しない平面導体と、
    前記絶縁材料の表面に、前記浮きコイル導体と対向して形成され、前記積層体の外部に設けられたアース端子電極に接続するアース導体とを備え、
    前記信号コイル導体と前記浮きコイル導体とが前記平面導体を介して容量結合することで第1キャパシタ部を形成し、
    前記浮きコイル導体と前記アース導体とが容量結合することで第2キャパシタ部を形成することを特徴とするLC複合フィルタ部品。
  2. 前記浮きコイル導体を構成するコイル導体パターンが、前記信号コイル導体を構成するコイル導体パターンが形成された複数の前記絶縁材料のすべてを含む複数の前記絶縁材料上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のLC複合フィルタ部品。
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