JP4524593B2 - 貴金属の溶解液及びこの溶解液を用いた貴金属の溶解・回収方法 - Google Patents

貴金属の溶解液及びこの溶解液を用いた貴金属の溶解・回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、貴金属の溶解液と、この溶解液を用いた貴金属の溶解・回収方法に係り、特に、貴金属類により構成された部材を有する電子部品、電子機器、医療用機器、宝飾品、その他の産業機器等から貴金属類を溶解させて回収するための貴金属の溶解液と、この溶解液を用いた貴金属の溶解・回収方法に関する。
電子部品や電子機器、医療用部品や医療用機器、宝飾品、自動車や化学プラント等の各種産業分野では、金、銀、白金、パラジウム等の各種貴金属類で構成された部材が各所に用いられている。これらの貴金属製部材は高価であることから、当該部品や機器が廃材となった際には、これを回収して再利用することが望まれる。しかし、例えば、電子部品や電子機器内の大規模集積回路や配線材として使用されている貴金属製部材については、高密度実装であるために、個別に回収して再利用することは困難である。このため、このような場合には、一般的にはこれら貴金属製部材を含む部品を粉砕し、樹脂等でモールドされている際にはモールド部分を焼却した後、焼却残渣から貴金属類を溶解、抽出して回収する方法が採用されている。
この貴金属類の溶解に当って、溶解液としては、工業的には塩酸、硝酸、硫酸などの鉱酸や、アルカリ性のシアン化物溶液などが、必要に応じて酸化剤と組み合わせて用いられている。
これら貴金属類の溶解液のうち、塩酸と硝酸の組合せによる王水では、金、白金、パラジウム等の貴金属を溶解させることができるが、同時にその他の多くの金属成分も併せて溶解させるため、貴金属類を選択的に溶解させて回収するには不適当である。一方、アルカリ性のシアン化物溶液と酸化剤との組合せであれば、金、銀を選択的に溶解させることは可能であるが、毒性の極めて強いシアン化物を用いており、場合によっては青酸ガス発生の危険性もあるため、溶解液の取り扱い性、作業環境の維持の面において大きな問題を有している。このようなことから、貴金属類の溶解に関しては、選択性が高く安全な溶解方法が求められている。
化学工学論文集(第27巻第3号(2001))には、王水溶解法の他に、さらし粉−塩酸/塩化ナトリウム法や、鉄(III)−硫酸/チオ尿素法、ヨウ素/ヨウ化物法による各浸出溶解法が記載されている。
このうち、さらし粉−塩酸/塩化ナトリウム法では、金、パラジウムを溶解させることができるが、単位時間当たりの溶解速度が他法に比べて1/3程度にとどまっている。また、鉄(III)−硫酸/チオ尿素法では、金、銀を溶解させることができるが、金の溶解速度はさらし粉−塩酸/塩化ナトリウム法よりも更に低下している。
これに対して、ヨウ素/ヨウ化物法では、金、パラジウムを溶解させることが可能であり、特に金については王水系と同程度の溶解速度を得ることができ、また、貴金属類の中でも特に金とヨウ素との錯体安定度定数が高いことから、金を多量に含有する材料からの金の選択的溶解に適している。しかしながら、ヨウ素/ヨウ化物法では、ヨウ素を含有しているために、温度や使用条件によっては、少量づつながらもヨウ素が昇華してしまい、装置内部や配管等の金属素材の腐食の問題や作業環境への拡散の問題を有していた。
化学工学論文集(第27巻第3号(2001))
本発明は、貴金属製部材、特に電子部品や電子機器内の大規模集積回路や配線材から貴金属を選択的にかつ効率的に溶解、抽出することができ、シアン等の毒性物質を含まず、また昇華物による装置腐食や環境汚染の問題のない、安全で液安定性の高い溶解液と、この溶解液を用いて、貴金属を効率的に選択的に溶解させて、これを高収率で回収する方法を提供することを目的とする。
本発明の貴金属の溶解液は、ヨウ素及び/又はヨウ化物イオンと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の有機溶媒と、該有機溶媒に対して1〜90重量%の水を含むことを特徴とする。
本発明の貴金属の溶解方法は、このような溶解液に貴金属を接触させて該貴金属を該溶解液中に溶解させることを特徴とする。
本発明の貴金属の回収方法は、このようにして、貴金属を溶解液中に溶解させた後、還元剤を添加して該貴金属を析出させることを特徴とする。
即ち、本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、ヨウ素及び/又はヨウ化物イオンを水を含む特定の有機溶媒に添加した溶解液であれば、貴金属類、特に金を高速且つ高濃度に溶解させることができ、しかもヨウ素の昇華を抑制できること、そして、この溶解液に貴金属を溶解した後還元剤を添加することにより、溶解している貴金属イオンを還元して平易に且つ高収率で貴金属を回収できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の貴金属の溶解液は、シアン等の毒性を含まず安全で液安定性の高い溶解液であり、ヨウ素の昇華の問題も少なく、ヨウ素による装置内部や配管等の金属素材の腐食や作業環境への拡散の問題を抑制することができる。このような本発明の溶解液に貴金属製部材を例えば浸漬するのみで、貴金属類、特に金を選択的に高速且つ高濃度に溶解させることができ、また、貴金属が溶解した液に還元剤を添加することにより、溶解している貴金属イオンを還元して平易に且つ高収率で貴金属を回収することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、ヨウ素及び/又はヨウ化物イオンと特定の有機溶媒とを含有する本発明の貴金属の溶解液について説明する。
本発明の溶解液におけるヨウ化物イオンは、ヨウ化物塩等を用いて調整することが好ましい。ヨウ化物塩のカチオンとしては、貴金属、特に金を安定して溶解させ、貴金属溶解に悪影響与えないものであれば良く、特に制限はないが、具体的には、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、1,2,3又は4級アルキルアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが例示できる。好ましくは、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオンであり、特に好ましくは、カリウムイオンである。これらのカチオンは単独で使用しても、2種類以上のカチオンを組み合わせて用いても良い。
酸化剤としては、ヨウ素(I)を直接用いても良いし、また、液中のヨウ化物イオン(I)を酸化してヨウ素(I)とする酸化剤を添加しても良い。この様な酸化剤としては、溶解液中のヨウ化物イオン(I)を酸化してヨウ素(I)とするものであれば任意のものを使用できる。具体的には、ヨウ素酸(HIO)、過ヨウ素酸(HIO)やこれらの塩等が挙げられる。中でも、溶液への溶解性及び液中の安定性等を考慮して、溶解液を調製する際は、ヨウ素(I)を用いることが好ましい。
本発明の溶解液におけるヨウ素元素の含有量は、溶解させる貴金属イオンの量によって、適宜選択すれば良い。即ち、溶解液を調整するに際し、貴金属の所望溶解量に必要とされる、ヨウ素(I)等の酸化剤量を必要に応じて選択すればよい。
本発明の溶解液におけるヨウ素元素含有量とは、溶解液中のヨウ化物イオンや貴金属の錯イオン構成ヨウ素、更には貴金属を溶解させるためにヨウ素(I)を用いた際にはその残存量等、ヨウ素の存在形態にかかわらず、溶解液中に含まれるヨウ素の合計量を、ヨウ素元素に換算した値を示す。この値は、溶解液を調製する際に用いる仕込み原料の量から計算して求めれば良い。本発明の溶解液におけるヨウ素元素の含有量は、溶解液全体に対して、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。またこの含有量の上限は通常75重量%以下、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下、特に好ましくは20重量%以下である。ヨウ素元素の含有量がこの下限よりも少ないと貴金属の溶解性に劣るものとなり、多いと貴金属の溶解性は向上するものの、ヨウ素の昇華量が増加して、装置等の金属素材の腐食及び作業環境への排出等により、好ましくない。
また、溶解液にヨウ素(I)とヨウ化物イオンの両方を含有する際には、ヨウ素(I)とヨウ化物イオンの重量比(ヨウ素(I):ヨウ化物イオン)は、貴金属を安定に溶解させることができ、本発明の所期の効果を損なわない限り、特に制限はない。
但し、溶解液中のヨウ素(I)含有量が多すぎると、例えば貴金属を溶解させるに際して、溶解液中のヨウ素(I)の昇華が著しくなり、組成変化で溶解速度の変化が大きくなり、またヨウ素の昇華による装置腐食やヨウ素の拡散等の問題が発生して好ましくない場合がある。よって本発明の溶解液におけるヨウ素(I)含有量は溶解液としての性能を損なわない限りにおいて低い方が好ましく、ヨウ素源として、ヨウ素及びヨウ化物イオンを用いる場合は、通常、仕込み時の重量比として、ヨウ素(I):ヨウ化物イオンは、1:2〜1:1000、好ましくは1:3〜1:100、さらに好ましくは1:5〜1:30である。
本発明の溶解液は、有機溶媒として多価アルコール、ポリエーテル、環状ラクトンのいずれか1種以上を含有する。本発明の溶解液は、これらの有機溶媒を含有していれば良く、更に水を含有していても良い。
多価アルコールとしては、アルコール性水酸基を2個有する多価アルコールとして、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ピナコール等が挙げられる。また、アルコール性水酸基を3個有する多価アルコールとして、グリセリン等が、またアルコール性水酸基を4個以上有する化合物としてソルビトール等が挙げられる。多価アルコールとしては低分子のポリビニルアルコール等も用いることができる。
ポリエーテルとしても、アルコール性水酸基を2〜5個有する水溶性溶媒が好ましく、例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリフェニレンオキシド等が挙げられる。ポリエチレンオキシドとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が、またポリプロピレンオキシドとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングコリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。また、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合によるエチレン・プロピレン共重合体のグリコール類等も用いることができる。
環状ラクトンとしては、5又は6員環の環状ラクトンが好ましく、β−ラクトン、γ−ラクトン、δ−ラクトン等が挙げられる。
これらの有機溶媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
本発明で用いる有機溶媒の種類は、常温で液体で良好に貴金属溶解が可能であり、溶質に対する十分な溶解度を持つものであれば特に制限はないが、分子内に2〜5個のアルコール性水酸基を有する水溶性溶媒、又は5〜6員環を有する環状ラクトンであることが好ましい。
これら有機溶媒の内、アルコール性水酸基を有する水溶性溶媒としては、2価アルコールや3価アルコールがより好ましく、中でもエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンが好ましく、環状ラクトンとしてはγ−ブチロラクトンが好ましい。これらの中でも特にエチレングリコールやジエチレングリコールが好ましい。最も好ましくはジエチレングリコールであり、貴金属の溶解速度が速い利点がある。
本発明の溶解液における有機溶媒の含有量は、溶解液全体に対して、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは55重量%以上であり、通常95重量%以下、好ましくは90重量%以下、さらに好ましくは85重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。この範囲よりも有機溶媒が多いと相対的にヨウ素等の他の成分の割合が減って貴金属の溶解性が劣り、有機溶媒が少ないと溶解液の安定性が劣るものとなる。
本発明の溶解液が水を含む場合、その含有量は、溶解液全体に対して、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは7重量%以上、特に好ましくは10重量%以上であり、通常85重量%以下、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは30重量%以下である。また、有機溶媒に対する水の割合は、好ましくは1重量%以上、好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは7重量%以上、特に好ましくは10重量%以上であり、通常90重量%以下、好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下、特に好ましくは40重量%以下である。
溶解液が水を含むことにより、ヨウ化物イオンの溶解性及びこれによるヨウ素の溶解性も併せて向上し、貴金属の溶解量を増やすという効果が得られるが、水の含有量が上記の範囲よりも多いと貴金属の溶解量が低下し、またヨウ素の昇華量も増加して好ましくない。
本発明の溶解液は、更に水溶性ポリマー(オリゴマーを含む)を含有しても良く、水溶性ポリマーを含むことにより、被溶解物の濡れ性の向上、溶解した貴金属イオンの錯化安定化及びヨウ素の昇華抑制という効果が奏される。この場合、用いる水溶性ポリマーの種類に関しては、溶解液中に良好に溶解され、溶媒に対して十分な溶解度を持つものであれば特に制限はないが、貴金属の溶解液への溶解性及びヨウ素の昇華抑制効果等を勘案して、繰り返し単位構造の主鎖又は側鎖中に少なくとも以下の置換基群(D1)〜(D3)から選ばれる置換基を一つ以上有する水溶性ポリマーであることが好ましい。
(D1) 酸性置換基群 :−COH、−SOH、−PO
(D2) 塩基性置換基群:−CONR−、−CH−NR−CH−、−NR
−NR
(D3) 非電解質置換基:−OH
(但し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、−CH−、ハロゲン原子の何れかを表す。1つの置換基中にRが2つ以上存在する場合には、Rは同じであっても、異なっていても良い)
置換基群(D1)〜(D3)を有する水溶性ポリマーとしては、合成有機物としてポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、水溶性アルキッド、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、ポリエチレンイミン等が挙げられる。半合成物としては可溶性デンプン、カルボキシルデンプン、ブリティッシュゴム、ジアルデヒドデンプン、デキストリン、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、カチオンデンプン、ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール等が挙げられる。また、有機天然物としては、スターチ、デンプン、ふのり、寒天、アルギン酸塩、アラビアゴム、トラガントゴム、トロロアロイー、コンニャク、にかわ、ガゼイン、ゼラチン、卵白、血漿タンパク、プルラン、デキストラン等が挙げられる。これらの水溶性ポリマーは、1種を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
これら水溶性ポリマーの中で、より好ましくは水溶性官能基としてアルコール性水酸基及び/又はアミド基を有するものであり、具体的にはポリビニルアルコール、デンプン、可溶性デンプン、カルボキシルデンプン、デキストリン、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンであり、特に好ましくは、ポリビニルピロリドンの単独、あるいは上述したいずれかの水溶性ポリマーとの混合物である。
水溶性ポリマーの分子量としては、ヨウ素の昇華を抑制して、媒質に対して十分な溶解度を持つものであれば特に制限はないが、重量平均分子量として好ましくは500〜3000000、より好ましくは700〜2000000、特に好ましくは1000〜1500000である。
これらの水溶性ポリマーの溶解液への添加量としては、溶解液に対して溶解しうる濃度以下であれば特に制限はないが、溶解液中の含有量として好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.0005〜1重量%、特に好ましくは0.001〜0.5重量%である。水溶性ポリマーの添加量が上記範囲よりも少ないと水溶性ポリマーを添加したことによる前述の効果を十分に得ることができず、多いと溶解液の粘度増加等により好ましくない。
また、本発明の溶解液には、貴金属を溶解させる処理対象物の濡れ性や、処理対象物の狭間隔における浸透性の向上を目的として、界面活性剤を添加しても良い。添加する界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系が挙げられるが、中でもアニオン系、両性、ノニオン系の界面活性剤が好ましく、特にアニオン系、ノニオン系の界面活性剤が好ましい。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸型、スルホン酸型、硫酸エステル型、リン酸エステル型など、両性界面活性剤としてはアミノ酸型、ベタイン型など、ノニオン系界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型、アセチレンアルコール型、アルカノールアミド型などが挙げられる。これらの界面活性剤は単独で用いても良いし、異種の2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。
アニオン系界面活性剤の中ではスルホン酸型(−SO3−基を有する)、硫酸エステル型(−OSO3−基を有する)、及びカルボン酸型(−CO2−基を有する)、即ち、−SO3−基、−OSO3−基又は−CO2−基を少なくとも1つ有するものが好ましく、具体的にはアルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステル系、アルキルエーテル硫酸エステル系、アルキルカルボン酸及びこれらの塩類が好ましく用いられる。
ノニオン系界面活性剤の中では、ポリエチレングリコール型としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなど、またポリアルキレングリコール型としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなど、多価アルコール型としてグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなど、アセチレンアルコール型としてアルキン−オール類、アルキン−ジオール類、アルカノールアミド型として、アルキルカルボン酸モノエタノールアミド、アルキルカルボン酸時エタノールアミドなどが挙げられる。これらの界面活性剤のうち、溶解性、化学的安定性が優れる点で、好ましくは、アルキン−(ジ)オール、アルキルカルボン酸ジエタノールアミドなどが用いられる。
これらの界面活性剤の溶解液への添加量としては、溶解液中の含有量として好ましくは30重量%以下、より好ましくは0.0001〜10重量%、特に好ましくは0.005〜5重量%である。界面活性剤の添加量が上記範囲よりも少ないと十分な添加効果を得ることができず、多いと貴金属の溶解性低下や溶解液の発泡などを引き起こし好ましくない。
本発明の溶解液は、貴金属の溶解性安定化のために緩衝剤を含有していても良い。緩衝剤としては、イオン性解離を示すものであれば特に制限はないが、硼酸、カルボン酸、炭酸、亜硫酸、硫酸、次亜燐酸、燐酸、二燐酸やハロゲン酸類、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、各種アミン類、ジアミン類、四級アンモニウム類等や、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を用いることができる。これらの緩衝剤は単独で用いても良いし、異種の2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。これら緩衝剤のうち、カルボン酸塩、硫酸塩、燐酸塩、二燐酸塩がより好ましい。このうち、安定性及び溶解性の点から酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、コハク酸や、よう酸、硫酸、燐酸及び二燐酸のカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
これらの緩衝剤の溶解液への添加量としては、溶解液中の含有量として好ましくは30重量%以下、より好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。緩衝剤の添加量が上記範囲よりも少ないと十分な添加効果を得ることができず、多いと溶解液の粘度上昇や液安定性の低下を引き起こし好ましくない。
なお、本発明の貴金属の溶解液は、実質的にシアンを含有していないので、安全性に優れ、且つ廃液処理も容易であり、環境への負荷が低い。ここで「実質的にシアンを含まない」とは、シアンを積極的に含有させないことを示し、全く含有しないことが好ましく、溶解液を調製する際に、不純物として不可避的にシアンが混入した場合にも、当然、シアンの含有量は低い方が好ましく、具体的には1重量%以下、中でも0.1重量%以下、特に0.01重量%以下とすることが好ましい。
本発明の溶解液の製造方法は特に制限されず、例えば、本発明の溶解液はヨウ素源、有機溶媒及び必要に応じて配合される他の成分を所定の配合で混合することにより得ることができる。好ましくは、ヨウ素及びヨウ化物イオン即ちヨウ素化合物を、有機溶媒を含む溶液に添加する方法が用いられる。
次に、このような本発明の貴金属の溶解液を用いる本発明の貴金属の溶解・回収方法について説明する。
本発明の貴金属の溶解方法は、上述のような本発明の貴金属の溶解液に貴金属、実用的には貴金属製部材を有する廃材等(以下「処理対象物」と称す場合がある。)を接触させる。この接触方法としては特に制限はないが、本発明の溶解液に処理対象物を浸漬させる方法が最も効果的である。この場合、処理対象物を溶解液中に浸漬して静置するのみでも良いが、好ましくは、撹拌、超音波振動等の動力により溶解液の液流を発生させることが好ましい。
処理対象物に溶解液を接触させる際の温度としては、過度に高いと溶解液の溶媒成分の蒸発による溶質の析出等をもたらし、過度に低いと貴金属の溶解性が低下することから、20〜80℃の範囲が好ましく、一般的には常温(20〜30℃)で処理することが好ましい。
接触(浸漬時間)は、処理対象物の形状(貴金属の露出の程度)、寸法、用いた溶解液の組成、貴金属の種類によっても異なるが、通常1〜100時間程度で十分である。
また、用いる溶解液量は、その組成に応じて、処理対象物中の貴金属を十分に溶解できるような量であれば良く、特に制限はないが、通常、本発明の溶解液では、貴金属を0.01〜10重量%程度溶解させることができるため、この溶解濃度に応じて溶解液使用量を適宜決定すれば良い。
本発明の回収方法では、このようにして、貴金属を溶解させた溶解液(以下「貴金属溶出液」と称す場合がある。)に還元剤を添加して、貴金属イオンを還元し、金属を析出させる。
ここで用いる還元剤としては、貴金属溶出液に対して、十分な溶解性を有しており、常温で安定であり、貴金属溶出液中の貴金属イオンに対する還元能を有するものであれば特に制限はないが、貴金属溶出液中の貴金属錯体及び酸化剤としてのヨウ素又は三ヨウ素イオンを還元するために、還元剤の標準電極電位E0[V vs NHE]はE0≦0.6であることが好ましく、更に貴金属イオンの還元析出速度の向上、及び貴金属の回収収率向上のために、特にE0≦0.3、とりわけE0≦0.1であることが好ましい。
このような還元剤としては、無機化合物では水素化ホウ素塩、ホスホン酸塩、次亜燐酸塩、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜二チオン酸塩等が、また有機化合物ではヒドラジン、エチレンジアミン、ウレア、チオウレア、ジメチルアミノボラン等の各種アミン、ジアミン類及びイミン類が、またホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の各種アルデヒド類、またメタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール等の各種チオール類等が挙げられる。その他、還元性の化合物として、アスコルビン酸等も用いることができる。これらの還元剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
これら還元剤のうち、本発明の回収方法における貴金属還元能や作業性等を勘案してチオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜二チオン酸塩やアスコルビン酸等が好ましく、亜硫酸塩及びアスコルビン酸がより好ましい。これら塩類としては、アルカリ金属塩が好ましく、特にナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
還元剤の添加量としては、貴金属溶出液中に溶解している貴金属イオンを全て還元できる濃度であれば特に制限はないが、貴金属溶出液に対して好ましくは0.001〜50重量%、より好ましくは0.01〜30重量%、特に好ましくは0.1〜10重量%である。還元剤の使用量が少な過ぎると溶解している貴金属イオンを十分に還元、析出させることができず、多くてもそれ以上の回収率の向上は望めず、薬剤コストの面で好ましくない。
還元剤を添加することにより、貴金属溶出液中の貴金属イオンは貴金属となって析出する。従って、析出した貴金属を濾過等により分別し、必要に応じて水洗、乾燥することにより貴金属を回収することができる。
なお、貴金属を回収した後の液は、ヨウ素濃度の減少により貴金属の溶解は不可能であるが、更にヨウ素を添加することにより、再び貴金属の溶解に再利用することができる。
このような本発明の貴金属の溶解液及び貴金属の溶解、回収方法によれば、金、銀、白金、パラジウム等の貴金属、或いはこれらの貴金属を含む合金中の貴金属を効率的に溶解させた後、再び析出させて回収することができる。本発明は特に、金、金合金、例えば金と銅の合金、金とニッケルの合金等からの金の選択的回収に有効である。
次に実施例を用いて本発明の具体的態様を説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例では、金は石福金属興業(株)製の純度99.99%の純金を、ヨウ素は合同資源産業(株)製の純度99.7%品を、それ以外の試薬については和光純薬工業(株)製の試薬特級を用いて評価を実施した。
<金の溶解試験>
(実施例1)
エチレングリコール33.99g、イオン交換水10.76gを混合した後、ヨウ化カリウム4.25gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を得た。
この溶解液に厚み0.1mmの純金板0.50gを浸積した後、マグネチックスターラーを用いて室温にて撹拌した。純金板浸積後、8〜64時間の各経過時間毎に純金板を引き上げてその重量を秤量した。初期の純金板重量に対する各経過時間における減少重量比を溶解率として重量%にて算出した。結果を表1に示す。
(実施例2、3、4)
エチレングリコールの代わりに実施例2ではプロピレングリコールを、実施例3ではグリセリンを、実施例4ではジエチレングリコールをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様に、純金板浸積後の各経過時間における溶解率を算出し、結果を表1に示した。
(実施例5)
エチレングリコール32.20g、イオン交換水10.15gを混合した後、ヨウ化カリウム6.40gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.75gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を得た。
この溶解液に実施例1と同様に純金板を浸積して、各経過時間における溶解率を算出し、結果を表1に示した。
(実施例6)
エチレングリコール30.38g、イオン交換水9.62gを混合した後、ヨウ化カリウム8.50gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素1.00gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を得た。
この溶解液に実施例1と同様に純金板を浸積して、各経過時間における溶解率を算出し、結果を表1に示した。
(比較例1)
イオン交換水44.75gにヨウ化カリウム4.25gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶液を得た。
この溶液に実施例1と同様に純金板を浸積して、各経過時間における溶解率を算出し、結果を表1に示した。
Figure 0004524593
表1より、本発明の溶解液は金の溶解性に優れることが分かる。また、特にジエチレングリコールを用いた場合の金の溶解速度が速いことが分かる。
<ヨウ素の昇華試験>
(実施例7)
エチレングリコール33.99g、イオン交換水10.76gを混合した後、ヨウ化カリウム4.25gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を得た。
この溶解液の全量を250ml容のポリエチレン製容器に入れて蓋をした後、温度25℃にて3時間静置させた。この容器内の気相部におけるヨウ素濃度を北川式ガス検知管(117SB型)を用いて測定し、結果を表2に示した。
(実施例8〜11)
エチレングリコールの代わりに、表2に記載の各有機溶媒を用いたこと以外は実施例7と同様にして溶解液を調製し、同様に気相部におけるヨウ素濃度を測定し、結果を表2に示した。
(実施例12)
エチレングリコール26.78g、イオン交換水8.47gを混合した後、ヨウ化カリウム12.75gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素1.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を調製した。この溶解液について、実施例7と同様にして気相部におけるヨウ素濃度を測定し、結果を表2に示した。
(比較例2)
イオン交換水44.75gにヨウ化カリウム4.25gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶液を調製した。この溶液について、実施例7と同様にして、気相部におけるヨウ素濃度を測定し、結果を表2に示した。
(比較例3)
イオン交換水35.25gにヨウ化カリウム12.75gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素1.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶液を調製した。この溶液について、実施例7と同様にして、気相部におけるヨウ素濃度を測定し、結果を表2に示した。
Figure 0004524593
表2より、本発明の溶解液は、ヨウ素の昇華抑制効果に優れることが分かる。
<金の回収試験>
(実施例13)
エチレングリコール33.99g、イオン交換水10.76gを混合した後、ヨウ化カリウム4.25gを加えて溶解させた。この溶液に、ヨウ素0.50gを加えて室温にて撹拌溶解させて濃褐色の溶解液を得た。
この溶解液に厚み0.1mmの純金板0.50gを浸積した後、マグネチックスターラーを用いて室温にて撹拌溶解した。
この金溶液に還元剤として、アスコルビン酸(E0[V vs NHE](25℃)=0.1)を0.50g添加した後室温で撹拌溶解したところ、濃褐色の溶液が透明になると同時に金色の粒子が析出した。これを濾別、水洗した後乾燥したところ、0.49gの粒状物を得た。この粒状物をSEM−EDX(島津製作所製「SuperScan330」)にて観察したところ、粒状物の主成分は金であった。溶解した金に対する回収率を算出し、結果を表3に示した。
(実施例14、15)
アスコルビン酸の代わりに実施例14では還元剤としてチオウレア(E0[V vs NHE](25℃)=−0.5)を、実施例15では亜硫酸ナトリウム(E0[V vs NHE](25℃)=0.2)をそれぞれ用いた以外は実施例13と同様に行い、溶解した金に対する回収率を算出し、結果を表3に示した。
Figure 0004524593
表3より、溶媒としてエチレングリコールを用いると、金を効率的に回収することができることが分かる。ジエチレングリコールなど本発明に係る他の有機溶媒を用いても、同様に効率的に回収できる。
以上の結果から明らかなように、本発明の溶解液は、ヨウ素の揮発分が極めて少なく、短時間で高濃度の貴金属を溶解させることが可能であり、また、貴金属を溶解した溶解液に還元剤を添加することにより、貴金属を高い回収率で回収することができる。
本発明によれば、特に、電子部品や電子機器等の廃材から、その大規模集積回路や配線材として使用されている高価な貴金属類を効率的に回収して有効に再利用することができ、本発明の技術は、廃棄物量の削減、資源の有効利用に有用である。

Claims (9)

  1. ヨウ素及び/又はヨウ化物イオンと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の有機溶媒と、該有機溶媒に対して1〜90重量%の水を含むことを特徴とする貴金属の溶解液。
  2. 溶解液全体に対して、有機溶媒の含有量が10〜95重量%であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属の溶解液。
  3. 溶解液全体に対して、水の含有量が1〜85重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の貴金属の溶解液。
  4. 更に酸化剤を含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の貴金属の溶解液。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の溶解液に貴金属を接触させて該貴金属を該溶解液中に溶解させることを特徴とする貴金属の溶解方法。
  6. 貴金属を溶解させる溶解液の温度が20〜80℃であることを特徴とする請求項に記載の貴金属の溶解方法。
  7. 請求項又はに記載の貴金属の溶解方法により、貴金属を溶解液中に溶解させた後、還元剤を添加して該貴金属を析出させることを特徴とする貴金属の回収方法。
  8. 還元剤の標準電極電位E[V vs NHE](25℃)が、0.6以下であることを特徴とする請求項に記載の貴金属の回収方法。
  9. 還元剤がチオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、及びアスコルビン酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項に記載の貴金属の回収方法。
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