JP4521754B2 - キャピラリーチューブ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁表面のシラノール基に極性基を有した化合物を化学結合したキャピラリーチューブ及びその製造方法に関する。
キャピラリー電気泳動(以下CEと称することがある)は、内径100μm以下のキャピラリーチューブ内で行う電気泳動法の総称であり、イオン性化合物の分離に有用な分離分析方法である。CEでは、均一相内での試料の荷電、イオン性、イオン半径等に基づく移動度によって分離が行われる。CEはキャピラリーチューブを用いることで、通常の電気泳動法における以下の問題点を解決することが可能となった。即ち、100〜500Vcm−1程度の非常に高い電場を印加しても流れる電流は小さく、ジュール熱の発生を最小限に抑えることが可能であると共に、キャピラリーは内容積に対して表面積の比率が大きいため、発生するジュール熱を効率よく放散することが可能である。更にCEは理論段数10〜10段の超高分解能を備え、高速分析や、陰イオン性、陽イオン性及び非イオン性化合物の一斉分析や、約1〜10nl程度の微小な試料量での分析が可能であり、又、水系および非水系溶媒のいずれでも分析可能であり、更にキャピラリーオンライン検出が可能などの従来の電気泳動法に無い優れた特徴、利点を有している。これらの特徴を利用してCEは環境試料や食品、薬物等の分析、測定など広範囲な分野で応用されている。尚、CEとクロマトグラフィーの原理を組合わせたミセル電動クロマトグラフィーはミセルを利用して非イオン性化合物の分離にも適用されている。
更に、キャピラリー電気泳動と、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を融合させたキャピラリー電気クロマトグラフィー(以下CECと称することがある)という手法も行われている。CECは電圧をかけ電場の中で行う液体クロマトグラフィーであり、ポンプによる流れと電気浸透流(以下EOFと称することがある)による流れで分析物質は移動する。この手法に使用されるキャピラリーは充填剤を充填する都合上、CEより若干太い500μmI.D.程度のものが汎用されている。
従来の一般的なCE或いはCECの分析には内壁面未処理型のフューズドシリカ中空キャピラリーが用いられ、このような中空キャピラリーを用いるCEはキャピラリーゾーン電気泳動(以下CZEと称することがある)と分類される。この内壁未処理フューズドシリカ中空キャピラリーチューブは、内壁に極性のシラノール基を有し、電気浸透流はシラノール基の解離に依存し、泳動液のpHが低くなるほどシラノール基の解離が抑制されるので、EOFは遅くなり、分析時間が長くなるという欠点を有している。そのために酸性領域において使用することが難しい。又、高いpH値では、化学的安定性を欠き、更に、シラノール基の解離は不安定であるためEOF値の再現性が低いという欠点がある。その解決策として、プラスチック材料により構成され、内壁に親水性物質を結合したキャピラリーチューブが供されている。(特許文献1)
しかし、プラスチック材料により構成されているため、電圧をかけることにより発生する熱に弱く、更には電気クロマトグラフィーなどの場合に利用される有機溶媒の種類、濃度等の適用範囲が限定されるという欠点があった。又、分離の場となるキャピラリー管の内径を安定的に制御することが非常に困難であるという欠点があった。
又、内壁にイオン性のポリマーを吸着させたキャピラリーチューブも提案されている(特許文献2)。これはキャピラリー内壁にイオン性ポリマーを物理的にコーティングさせたものであり、キャピラリー表面のシラノールの影響は減少し、酸性条件下では未処理のキャピラリーチューブよりもEOFは速いが、中性以上の条件下では遅くなり、分析時間が長くなると共にマイグレーションタイムにおいて高い再現性を有しないという問題点があった。尚、マイグレーションタイムとは溶質が検出器まで移動するのに要する時間、即ち移動時間を意味し、測定した移動度を算出するための重要な因子でもある。このようにイオン性ポリマーでコーティングした場合の上記欠点の原因としては以下のように考えられる。即ち、キャピラリー表面のシラノール1個ずつに対して官能基が結合しているわけではなく、シラノールの影響がないように全体をコートしていることになる。従って、どうしても未反応のシラノールが存在すると考えられる。そのため中性領域ではシラノールは解離し易くなりその影響が実際の電気泳動において影響を与えると考えられる。又、ポリマーコートの膜厚等の影響で、含まれる極性基の解離が全体に均一に起こらないため、極性基が効果的に作用しないことも考えられる。
特開平7−225218号公開公報 特許第3355393号特許公報
そこで、本発明はCEやCEC等に用いるキャピラリーチューブにおける上記課題を解決し、泳動液に添加剤を加えたり、電場を強めることなく電気浸透流を速くすることで、分析時間を短縮すると共に分離効率及び分離能を高めること、化学的安定性を有することを目的とする。又、酸性から塩基性の広範囲な領域で使用を可能とすると共に泳動液のpHを変化させてもEOF値が変化しないこと、マイグレーションタイムの高い再現性を備え、特にpH=4〜8に於いても、或いは泳動液に界面活性剤を加えて中性物質の分離を行った場合にもマイグレーションタイムの高い再現性を備えることを目的とする。又、分析時に利用される有機溶媒の種類、濃度等の適用範囲を広げること、キャピラリー管の内径を安定的に制御することを目的とする。更に保存液を注入した保管を必要とせず、簡便な取扱いが可能であること、又、製造工程において有機溶媒、酸性又はアルカリ性を有する溶液及び界面活性剤による後処理が可能であって、内壁に於ける極性の維持、塩の除去による使い始めからの高い再現性を備えること目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、第一に、表面電荷を付加する極性基と反応基とを有する化合物を溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁表面のシラノール基に化学結合し、安定な解離性を有する内壁表面としたことを特徴とするキャピラリーチューブである。
第二に、上記第一のキャピラリーチューブにおいて、キャピラリーチューブは電気泳動に用いるキャピラリーチューブ又は電気クロマトグラフィー用キャピラリーチューブであることを特徴とするキャピラリーチューブである。
第三に、上記第一のキャピラリーチューブにおいて、キャピラリーチューブは液体を移動相とする接続配管であることを特徴とするキャピラリーチューブである。
第四に、上記第一乃至第三のいずれかのキャピラリーチューブにおいて、極性基を有した化合物は、キャピラリーチューブ内壁表面の表面電荷を大きくする極性基と、反応基と結合した無機金属を有した有機モノマーであることを特徴とするキャピラリーチューブである。
第五に、上記第四のキャピラリーチューブにおいて、無機金属は珪素、チタン及びジルコニウムからなる群から選択されるキャピラリーチューブである。
第六に、前記第一乃至第五のいずれかのキャピラリーチューブにおいて、有機モノマーの極性基は、内壁表面に化学結合し、高い表面電荷を有する極性基であるスルフォン基、カルボキシル基、シアノ基、4級アンモニウム基、1級乃至3級アミノ基、トリフルオロ基のうちの少なくとも一種の基であるキャピラリーチューブである。
第七に、表面電荷を付加する極性基と反応基とを有する化合物を溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁表面のシラノール基に化学結合し、安定な解離性を有する内壁表面としたことを特徴とするキャピラリーチューブの製造方法である。
第八に、前記第七のキャピラリーチューブの製造方法において、化学結合させた後に有機溶媒又は/及び酸性を有する溶液又は/及びアルカリ性を有する溶液又は/及び界面活性剤で洗浄し、反応副生成物の除去或いは極性基の再解離処理をすることを特徴とするキャピラリーチューブの製造方法である。
第九に、前記第七及び第八の化学結合させた後に洗浄および乾燥させることを特徴とするキャピラリーチューブの製造方法である。
以上のような本発明によれば、泳動液に添加剤を加えたり、電場を強めることなく電気浸透流を速くすることが可能で、分析時間を短縮することが可能となった。又、酸性溶液、アルカリ性溶液および有機溶媒の全てに対して化学的安定性が向上した。即ち、これらの溶媒を使用しても化学修飾が容易に切断することはない。そのうえ、内壁表面に極性基を有した化合物を化学修飾したキャピラリーチューブは理論段数が高く、分離効率及び分離能が極めて高く、分離分析に顕著な効果を発揮することが可能となった。
更に、酸性から塩基性の広範囲な領域で使用を可能とすると共に泳動液のpHを変化させてもEOF値が変化せず、マイグレーションタイムの高い再現性を備え、特にpH=4〜8に於いても、或いは泳動液に界面活性剤を加えて中性物質の分離を行った場合にもマイグレーションタイムの高い再現性を備えることが可能となった。又、分析時に利用される有機溶媒の種類、濃度等の適用範囲を広げることが可能となった。又、キャピラリー管の内径を安定的に制御することが可能となった。更に保存液を注入した保管を必要とせず、簡便な取扱いが可能となり、又、製造工程において有機溶媒、酸性又はアルカリ性を有する溶液及び界面活性剤による洗浄が可能であって、内壁に於ける極性の維持、塩の除去による使い始めからの高い再現性を備えることが可能となった。
以下本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明にかかるキャピラリーチューブは、キャピラリー電気泳動に用いるキャピラリーチューブ、キャピラリー電気クロマトグラフィー用キャピラリーチューブなどとして主に用いられ、又、CE/MS(マススペクトルメトリー)への応用も可能である。更に、液体を移動相とするキャピラリー接続配管にも適用可能であり、接続配管としては例えばHPLCのサンプルループや、HPLCとMSとの接続配管、HPLC相互の接続配管、MSのインフュージョン分析に使用する配管等が挙げられる。キャピラリーチューブの材質は溶融石英ガラスであり、内径は特に限定されないが、その用途等に応じて主に25〜500μm程度のものが使用される。
本発明における極性基を有した化合物には、ジクロロメタン、トルエンなどの有機溶媒に溶解する化合物を用いることができる。該化合物は反応基と結合した珪素、チタン及びジルコニウム等の無機金属を含んだ化合物を用いることが望ましく、無機金属は特に珪素が望ましい。これは溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁がシロキサン結合のため、さらに珪素を含んだ化合物(シリル化剤)は高い反応性があり、適切な官能基による処理が行えるためである。又、無機金属と結合した反応基は‐OCH、Cl等を用いるのが便利である。反応部分が1箇所のみである場合には、シラノール基に1対1で結合ができるので効率がよいが、二箇所以上に反応基を有する化合物では、化合物同士が結合してオリゴマーになってしまう可能性もあるため、実際には実験条件などを調節して結合させる必要がある。
又、極性基としてスルフォン基、エステル構造を有する置換基、シアノ基、4級アンモニウム基、1級乃至3級アミノ基、トリフルオロ基などのうち少なくとも一種の基を用いることができ、極性基を有した化合物に二種以上又は/及び二基以上の極性基を有してもよい。極性基を有した化合物として有機モノマーを用いることが可能である。具体的にはスルフォン基、カルボキシル基、シアノ基、4級アンモニウム基、1級乃至3級アミノ基、トリフルオロ基などの極性基を含んだトリクロロシラン、トリアルコキシシランなどを挙げることができる。
更に具体的にはシリル化剤としてN‐(2‐ジアミノエチル)‐3‐プロピルトリメトキシシラン、アミノフェノキシジメチルビニルシラン、3‐アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3‐アミノプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3‐アミノプロピルペンタメチルジシロキサン、3‐アミノプロピルシラントリオール、ビス(P‐アミノフェノキシ)ジメチルシラン、1,3‐ビス(3‐アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(3‐シアノプロピル)ジメトキシラン、ビス(シアノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ビニルメチルシラン、ビス(2‐ヒドロキシエチル)‐3‐アミノプロピルトリエトキシシラン、2‐(4‐クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、2‐(4‐クロロスルフォニルフェニル)エチルトリクロロシラン、(3‐シアノブチル)トリクロロシラン、2‐シアノエチルトリメトキシシラン、3‐シアノプロピル(ジイソプロピル)ジメチルアミノシラン、3‐シアノプロピルジメチルクロロシラン、3‐シアノプロピルメチルシクロシラザン、3‐シアノプロピルフェニルジクロロシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、(ペンタデカフルオロ‐1,1,2,2‐テトラヒドロデシル)ジメチルクロロシラン、(ペンタデカフルオロ‐1,1,2,2‐テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、3‐(ペンタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、N‐メチルアミノプロピルトリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルジメチルクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、テトラキス(ジエチルアミノ)シラン、(トリデカフルオロ‐1,1,2,2‐テトラヒドロオクチル)メチルジクロロシラン、(トリデカフルオロ‐1,1,2,2‐テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン、3‐(3,3,3‐トリフルオロプロピル)ヘプタメチルトリシロキサン、(3,3,3‐トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、トリス(ジメチルアミノ)クロロシラン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、ビニル(トリフルオロメチル)ジメチルシラン等を用いることが可能である。
又、上記化合物の珪素をチタン或いはジルコニウムに置き換えたもの等も用いることが可能である。これらの化合物は通常は単独で使用されるが、混合して用いても差し支えない。
本発明にかかるキャピラリーを製造するためには、例えば、溶融石英ガラス製キャピラリーチューブに有機溶媒に溶解した極性基を有した化合物を通液し、加熱する。その後、ジクロロメタン、メタノール、アセトンなどの有機溶媒、リン酸などの酸性を有する溶液、アルカリ性を有する溶液或いは界面活性剤で洗浄即ち後処理することにより製造することができる。後処理にはこれらの溶媒、溶液等を単独で使用してもよいが、複数種使用してもよい。リン酸による洗浄は、他の酢酸などの酸性溶液により行うこともできる。
一方、化学修飾時に生成する前記のオリゴマーはキャピラリー表面との結合が単一相のものより弱いので、本発明で挙げている洗浄工程即ち後処理で取り除くことが可能となる。洗浄工程は、再現性の良いキャピラリーを製造するためには有効な手段となる。即ち、オリゴマーの取り除きには、有機溶媒洗浄が有効である。又、EOF時間を再現よく調整することに寄与する極性基は、化学種を導入する場合に加熱などによる脱水などでその有用な極性を失う場合がある。その場合に酸性やアルカリ性を有する溶液で後処理をすることで、水添加などを行い極性を復活させることができるのである。又、極性基としては、塩を含む場合なども有効であるが、実際の使用では使い始めから安定に時間がかかる場合もあり、製造工程において、上記のような後処理を行い塩の除去をしておけば、直ぐに使用できる効果も現れる。即ち、使い始めから高い再現性が得られることになる。
以下に内壁表面に極性基を有した化合物を化学修飾したキャピラリーチューブの実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれに限定されるわけではない。
始めに溶融石英ガラス製の0.05mmI.D.×1m(窓付き、窓幅2mm)のキャピラリーチューブに0.5mlの2‐(4‐クロロスルフォニルフェニル)エチルトリクロロシラン50%トルエン溶液を0.5kg/cmの圧力(窒素)で通液し、通液除去後にキャピラリーチューブの両端を熔封して110℃で6時間加熱した。その後、2mlのジクロロメタン、1mlのメタノール、アセトンを通液して洗浄および乾燥した。次いで、200mM‐リン酸二水素カリウム水溶液及び200mM‐リン酸水素二カリウム水溶液を調製し、混合して200mM‐リン酸緩衝液(pH=4)を調製し、そのリン酸緩衝液0.5mlを乾燥させたキャピラリーチューブに通液し、その後純水1ml、アセトン1mlを通液して洗浄および乾燥し製造した。
溶融石英ガラス製の0.05mmI.D.×1mのキャピラリーチューブに(4‐クロロスルフォニルフェニル)エチルトリクロロシラン50%トルエン溶液と[3‐(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランを4対1(V/V)の割合で混合した溶液を0.5kg/cmの圧力(窒素)で通液し、通液除去後にキャピラリーチューブの両端を熔封して110℃で6時間加熱した。以後は実施例1と同様に後処理即ち洗浄及び乾燥処理して製造した。
溶融石英ガラス製の0.05mmI.D.×1mのキャピラリーチューブに[3‐(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランを0.5kg/cmの圧力(窒素)で通液し、通液除去後にキャピラリーチューブの両端を熔封して220℃で10時間加熱した。以後は実施例1と同様に洗浄及び乾燥処理して製造した。
以下に本発明の内壁化学修飾キャピラリーチューブ、内壁未処理キャピラリーチューブ及びキャピラリーの内壁をイオン性のポリマーでコーティングした内壁コーティングキャピラリーチューブを用いて行った各種実験について説明する。尚、何れも溶融石英ガラス製の0.05mmI.D.×645mmのキャピラリーチューブを使用し、本発明の内壁化学修飾キャピラリーチューブは上記の実施例1と同様の製法により製造したキャピラリーチューブ(以下上記実施例1により得られたキャピラリーチューブということがある)を使用し、内壁未処理キャピラリーチューブはpolymicro technology社製フューズドシリカチューブ、キャピラリーの内壁をイオン性のポリマーでコーティングした内壁コーティングキャピラリーチューブはナカライテスク株式会社製SMILE(−)カラムを使用した。又、キャピラリー電気泳動装置はAgilent社製3Dキャピラリー電気システムを使用した。
尚、以下に示す表中及び図1、2中の「Chemical Modified」は上記実施例1により得られたキャピラリーチューブ、「Coated」は対照とした上記市販のイオン性のポリマーをコーティングしたキャピラリーチューブ、「Untreat」は上記内壁未処理のキャピラリーチューブを意味する。また、CV(%)は変動係数値を示し、この値が低いとき再現性が高いことを意味する。
実験例1 キャピラリーゾーン電気泳動
pH=6の条件におけるCZEの実験例1の結果を表1に示す。内壁未処理キャピラリーチューブではシラノール基の解離が不安定であり、かつ、EOFは遅いと考えられる。分析試料にはpH=6で負電荷を有するDL-pantothenic acid(以下PAと称することがある)、o-nitrobenzoic acid(以下NBA称することがある)およびp-toluenesulfonic acid(以下TSAと称することがある)、中性のO-ethoxybenzamide(以下EBAと称することがある)および正電荷を有するphenylethylamine(以下PEAと称することがある)、N-1-naphtylenediamine(以下NDAと称することがある)を用いた。内壁未処理キャピラリーチューブを用いたCZEでは、PAとNBAおよびTSAはマイグレーションタイムが40分経っても検出されなかった。また、イオン性ポリマーでコーティングしたキャピラリーチューブを用いたときもNBAとTSAを検出するには約40分かかる。一方、実施例1により得られたキャピラリーチューブでは速いEOFが得られるため、マイグレーションタイムが13分以内にPEA、NDA、EBA、PA、NBAおよびTSA全てのピークが検出された。以上より明らかなように、実施例1により得られたキャピラリーチューブを用いると、正電荷、負電荷および中性化合物の一斉分析が可能となり、そのうえ分析時間の短縮となった。
このように本発明のキャピラリーチューブを用いることにより電気浸透流が速くなるのは次のような理由による。即ち、ゼータ電位が大きくなるとEOFは速くなる。未処理のキャピラリーチューブの内壁面にはシラノール基が存在し、pH=4以上でそのシラノール基の解離が起こる。そのシラノール基に対しての対イオンは電荷のバランスをとるために内壁近くに引き寄せられて電気二重相を形成し、ゼータ電位が生じる。そのゼータ電位はキャピラリーチューブの内壁における表面電荷によって決まるが、シラノール基の解離は不安定である為に小さい。しかし、極性基を有した化合物で化学修飾することにより、その表面電荷を大きくしているためゼータ電位も大きくなり、EOFも速くなるのである。
表1は各キャピラリーチューブにおける溶質のマイグレーションタイムを示す表である。尚、表中の数値の単位は分(min)である。
Figure 0004521754
実験例2 CZEにおける移動時間の再現性
マイグレーションタイムは重要な因子であり、その再現性は分析本来の信頼性に繋がるものである。pH=8の条件におけるキャピラリーゾーン電気泳動で7回測定したときの実験例を表2〜4に示す。分析試料には実験例1と同様の試料を用いた。内壁未処理キャピラリーチューブではシラノール基の解離が不安定であるため、再現性は低くなった。また、イオン性ポリマーでコーティングしたキャピラリーチューブを用いたときは、内壁未処理キャピラリーチューブよりも再現性は高くなったが、内壁未処理キャピラリーチューブよりもマイグレーションタイムは長くなった。一方、実施例1により得られたキャピラリーチューブでは、市販のイオン性ポリマーをコーティングしたキャピラリーチューブよりもCV(%)値は低くなり、高い再現性を示した。そして、マイグレーションタイムは短い。以上より明らかなように、本発明にかかるキャピラリーチューブを用いると、高い再現性を得ることが可能となった。
表2は本発明の内壁化学修飾キャピラリーチューブにおける溶質のマイグレーションタイムおよび再現性を示す表である。
Figure 0004521754
表3は内壁未処理キャピラリーチューブにおける溶質のマイグレーションタイムおよび再現性を示す表である。
Figure 0004521754
表4は内壁コーティングキャピラリーチューブにおける溶質のマイグレーションタイムおよび再現性を示す表である。
Figure 0004521754
以上の実験2の結果から、本発明にかかるキャピラリーチューブは、未処理のキャピラリーチューブ、イオン性のポリマーでコーティングした市販のキャピラリーチューブよりもマイグレーションタイムにおいて高い再現性が認められた。
このように本発明のキャピラリーチューブを用いることにより安定性、再現性がよいのは次のような理由による。即ち、シラノール基の解離は不安定であるが、本発明によりキャピラリーチューブ内壁表面に結合した極性基は広いpH範囲でイオン化状態にあるため、安定したEOFが得られ、高い再現性が認められるのである。
その再現性を比較したものを表5に示す。尚、表中、TSA Mtは7回測定したときのp-toluenesulfonic acidの平均マイグレーションタイムを意味する。したがって、内壁未処理キャピラリーチューブおよびイオン性ポリマーコーティングキャピラリーチューブと本発明にかかるキャピラリーチューブの本質的な違いは、本例において本発明にかかるキャピラリーチューブは速いEOFが得られることおよび高い再現性を有していることであり、このため、実験例に示すような著しい効果をもたらす。
本発明では、シラノール基に反応性のある反応基とEOFを速める極性基の両方を有する化合物を直接シラノールに反応させることによって、残存するシラノールを完全に潰すことができるようになるからである。更に、本発明のこの方法の利点として、単一相の極性基を導入することができるので、ポリマーコーティングと違って、厚みの差が出ない。従って、従来問題となっている再現性が得られがたいという問題も解決できるのである。
表5はCZEによる各キャピラリーチューブの再現性の比較(pH=8)を示す表である。
Figure 0004521754
実験例3 中性条件におけるミセル動電クロマトグラフィー
ミセル動電クロマトグラフィー(以下MEKCと称することがある)は、擬似固定相を用いた電気泳動の分離モードであり、この分離モードの大きな特長は荷電物質と同様に、泳動液中に電荷を有する界面活性剤を加えることにより中性物質の分離が可能なことである。界面活性剤のミセルは、電荷の種類によって電気浸透流と同じ方向かまたは逆方向に移動する。中性物質はミセルに取り込まれる割合の違いによって分離され、ミセルとの相互作用が多くなるほど移動時間は長くなる。したがって、従来技術では一斉分析は不可能、もしくは分析可能な試料においても非常に長い分析時間を必要とする。実施例1により得られたキャピラリーチューブを用い、pH=6の条件におけるMEKCの実験例を図1に示す。分析試料にcaffeine、catechin(以下Cと称することがある)、epigallocatechin(以下EGCと称することがある)、epigallocatechin gallate(以下EGCGと称することがある)、epicatechin(以下ECと称することがある)、epicatechin gallate(以下ECGと称することがある)、catechin gallate(以下CGと称することがある)を用い分析を行った。内壁未処理キャピラリーチューブ、イオン性ポリマーをコーティングしたキャピラリーチューブは、全ての溶質を検出するのに約30分かかった。そして、イオン性ポリマーでコーティングしたキャピラリーチューブを用いたときは、epigallocatechin gallateとepicatechin gallateは検出できなかった。一方、実施例1により得られたキャピラリーチューブでは、10分以内に一斉分析が達成された。すなわち、本発明にかかるキャピラリーチューブを用いることによって、中性化合物の一斉分析をMEKCにおいても短時間で行うことが可能になった。
実験例4 MEKCにおける泳動時間の再現性
ミセル動電クロマトグラフィーにおける溶質が検出器まで移動するのに要する時間を泳動時間と呼び、キャピラリーゾーン電気泳動のマイグレーションタイムと同様に重要な因子である。pH=6の条件におけるミセル動電クロマトグラフィーで7回測定したときの実験例を表6〜8に示す。分析試料には実験例3と同様の試料を用いた。内壁未処理キャピラリーチューブではシラノール基の解離が不安定であるため、MEKCにおいても再現性は低くなった。一方、実施例1により得られたキャピラリーチューブではCV値は0.25%以下であり、非常に高い再現性を示した。以上より明らかなように、本発明にかかるキャピラリーチューブを用いると、MEKCにおいても高い再現性を得ることができた。
表6は内壁化学修飾キャピラリーチューブにおける溶質の泳動時間および再現性を示す表である。
Figure 0004521754
表7は内壁未処理キャピラリーチューブにおける溶質の泳動時間および再現性を示す表である。
Figure 0004521754
表8は内壁コーティングキャピラリーチューブにおける溶質の泳動時間および再現性を示す表である。
Figure 0004521754
実験例5 キャピラリーゾーン電気泳動における泳動液のpH変化に伴うEBAのマイグレーションタイム変化
CZEにおいて泳動液のpHを変化させ、各pHにおいてEBAのマイグレーションタイムを計測した。結果を図2に示す。従来用いられている内壁未処理キャピラリーチューブ(Untreat)は、内壁にシラノール基を有するため、電気浸透流はシラノール基の解離に依存する。泳動液のpHが低くなるほどシラノール基の解離が抑制されてEOFは遅くなり、マイグレーションタイムが長くなった。実施例1により得られたスルフォン基で化学修飾したキャピラリーチューブ(Chemical Modified)は、泳動液のpHに非依存的なEOFを持ち、EOFは速い。一方、イオン性のポリマーでコーティングした市販のキャピラリーチューブ(Coated)は、酸性条件下では未処理のキャピラリーチューブよりもEOFは速いが、中性以上の条件下では遅くなった。以上のことから本発明にかかるキャピラリーチューブにより速いEOFが得られ、分析時間を極めて短くすることが可能となった。
図1はpH=6におけるミセル動電クロマトグラフィーを示す図である。Chemical Modifiedは本発明にかかるキャピラリーチューブを意味し、Untreat、Coatedは対照としたキャピラリーチューブであり、Untreatは内壁未処理キャピラリーチューブ、Coatedは市販の内壁にイオン性ポリマーをコーティングしたキャピラリーチューブを意味する。 図2はキャピラリーゾーン電気泳動において泳動液のpHを変化させ、各pHにおいてEBAのマイグレーションタイムをプロットしたものである。Chemical Modifiedは本発明にかかるキャピラリーチューブを意味し、Untreat、Coatedは対照としたキャピラリーチューブであり、Untreatは内壁未処理キャピラリーチューブ、Coatedは市販の内壁にイオン性ポリマーをコーティングしたキャピラリーチューブを意味する。

Claims (9)

  1. 表面電荷を付加する極性基と反応基とを有する化合物を溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁表面のシラノール基に化学結合し、安定な解離性を有する内壁表面としたことを特徴とするキャピラリーチューブ。
  2. キャピラリーチューブは電気泳動に用いるキャピラリーチューブ又は電気クロマトグラフィー用キャピラリーチューブであることを特徴とする請求項1記載のキャピラリーチューブ。
  3. キャピラリーチューブは液体を移動相とする接続配管であることを特徴とする請求項1記載のキャピラリーチューブ。
  4. 極性基を有した化合物は、キャピラリーチューブ内壁表面の表面電荷を大きくする極性基と、反応基と結合した無機金属を有した有機モノマーであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のキャピラリーチューブ。
  5. 無機金属は珪素、チタン及びジルコニウムからなる群から選択される請求項4記載のキャピラリーチューブ。
  6. 有機モノマーの極性基は、内壁表面に化学結合し、高い表面電荷を有する極性基であるスルフォン基、カルボキシル基、シアノ基、4級アンモニウム基、1級乃至3級アミノ基、トリフルオロ基のうちの少なくとも一種の基である請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のキャピラリーチューブ。
  7. 表面電荷を付加する極性基と反応基とを有する化合物を溶融石英ガラス製キャピラリーチューブの内壁表面のシラノール基に化学結合し、安定な解離性を有する内壁表面としたことを特徴とするキャピラリーチューブの製造方法。
  8. 化学結合させた後に有機溶媒又は/及び酸性を有する溶液又は/及びアルカリ性を有する溶液又は/及び界面活性剤で洗浄し、反応副生成物の除去或いは極性基の再解離処理をすることを特徴とする請求項7記載のキャピラリーチューブの製造方法。
  9. 化学結合させた後に洗浄および乾燥させることを特徴とする請求項7乃至請求項8記載のキャピラリーチューブの製造方法。
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