JP4516029B2 - リーダライタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線識別システムを構成するリーダライタ装置に関する。
従来の無線識別システムのリーダライタ装置において、送信信号が受信回路に漏洩した場合に生じる受信感度劣化を防ぐために、漏洩信号相殺回路を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。この漏洩信号相殺回路は、カプラで送信信号の一部を取り出し、送信部から受信部に漏れ込む漏洩信号と等振幅、逆相になるように、取り出した信号の振幅と位相を可変減衰器と移相器で調整し、生成した相殺信号を受信信号と合成して漏洩信号を相殺するものである。
また、取り出した信号の振幅と位相を直交変調器で調整することにより、漏洩信号と等振幅、逆相の相殺信号を生成し、受信信号と合成して漏洩信号を相殺する漏洩信号相殺回路も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。さらに、この非特許文献1では、漏洩信号の変動に追従するように帰還ループを構成することにより、安定して漏洩信号を相殺できる回路も提案されている。
この提案された回路は、次のような動作を行うものである。まず、相殺信号を生成して漏洩信号を相殺した後の受信信号を、直交ミクサで直交復調する。この直交ミクサのLO(Local Oscillator:局部発振)端子には、送信信号の一部を取り出した信号が入力されている。直交ミクサが出力するベースバンドI、Q信号の利得を調整し、直交変調器のI、Q端子に入力する。すると、相殺信号の合成で相殺しきれなかった漏洩信号は、送信信号の一部を取り出した信号により直交ミクサでI、Q信号に分解される。
送信信号の一部を取り出した同じ信号から相殺信号を生成している直交変調器のI、Q信号に、相殺しきれなかった漏洩信号のI、Q信号を加えることで、漏洩信号がさらに相殺されるようになる。漏洩信号の振幅や位相が変化して漏洩信号が十分に相殺できなくなったときも、同様の動作により漏洩信号の変動に追従して、漏洩信号がさらに相殺される。
非特許文献1に示された従来の漏洩信号相殺回路は、帰還制御によって漏洩信号の変動には追従できる。しかしながら、このような回路では、相殺信号を求めるためには必ず直交ミクサを介することが必要である。ここで、帰還制御が働いて漏洩信号を十分に相殺するまでは大きな漏洩信号が直交ミクサに入力されることから、非特許文献1に示された構成では、大電力の入力に耐えるような高価な直交ミクサを使わなければならない。
また、このような大電力の入力に耐える必要があるという点においては、非特許文献1の図1に示された回路におけるミクサや、特許文献1における受信機を構成する増幅器および復調器(ミクサ)においても同様であり、装置が高価となる。そこで、漏洩信号相殺回路と、直交ミクサ、周波数変換用ミクサ、増幅器あるいは復調器との間に保護用スイッチを設けた構成が考えられる。このような構成を有することにより、帰還制御が働いて、後段の回路を破壊しない程度に漏洩信号を相殺するまでは、保護用スイッチを開放して入力する漏洩信号電力を低く抑え、その後に、保護用スイッチを短絡することができる。
また、従来のリーダライタ装置においては、2つのホモダイン検波を行う復調用ミクサを設けている(例えば、非特許文献2参照)。これは、ホモダイン検波において入力信号とLO波の位相関係によっては、検波信号が出力されない場合があるためである。そこで、2つの復調用ミクサに入力する受信信号の位相は、同相とし、LO波を90度の位相差を設けることで、どちらか一方の復調用ミクサから、必ず出力が得られるようにしている。
2つの復調用ミクサの出力信号レベルを、入力信号のレベルに応じた直流電圧を出力するRSSI回路を用いて検出する。そして、この検出結果を制御部に取り込んで、レベルの高い方の復調ミクサの出力を選択して信号復調部に入力させる。これにより、どちらか一方の復調用ミクサから、復調により適した出力を得ることができる。
特開平10−62518号公報(第1頁、図1) Beasley他著「Solving the problems of a single antenna frequency modulated CW radar」Record of the IEEE 1990 International Radar Conference, 7-10 May 1990, P391〜395, Figure 1, Figure 2. 高山他著「UHF帯RFIDリーダライタ装置のヌル点回避回路の効果」2005年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会、講演番号B−5−166、図2。
上述の保護用スイッチは、後段の回路を保護するとともに、コストを低減するためには非常に有効な手段である。しかしながら、保護用スイッチを設けたリーダライタ装置には、以下のような課題がある。この従来装置において、アナログ回路で構成された漏洩信号相殺回路は、漏洩信号を完全に相殺することは困難である。このため、少なくとも保護用スイッチの後段の回路が破壊されないレベルまで低減されているとはいえ、保護用スイッチを短絡した瞬間に後段の回路へ入力する漏洩電力が一挙に増加する。
従って、非特許文献1の直交ミクサあるいはミクサ、そして、特許文献1における復調回路(ミクサ)に入力する漏洩電力は、一挙に増加する。図16は、従来技術におけるリーダライタ装置内のミクサおよびHPF(High Pass Filter:広域通過フィルタ)の出力電圧波形を示した図である。図16(a)に示すように、保護用スイッチを短絡することにより、ミクサ出力における直流電圧の値、すなわち、DCオフセットの値は、ステップ状に変化する。
一般に、これらのミクサの後段には、直流電圧を除去するためのHPFが設けられている。このため、図16(b)に示すように、HPF出力のDCオフセットの値は、瞬時的に大きな値となり、その後、少しずつ小さくなっていく。そして、図16(c)に示すように、このDCオフセットにリーダライタ装置の受信信号の復調結果が重畳した場合には、正しく復調できなくなる問題があった。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、ミクサに入力する漏洩信号電力が大きく変化した場合にも、ミクサから出力されるDCオフセットの値を抑制し、受信信号であるASK(Amplifier Shift Keying:振幅シフトキーイング変調)変調波を正しく復調できるリーダライタ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るリーダライタ装置は、ベースバンド信号を局部発振波により変調した送信信号を送信する送信部と、受信した受信信号と局部発振波とを乗算するホモダイン検波器を有し、ホモダイン検波器により抽出した検波出力信号を復調する受信部と、送信信号を送信するとともに受信信号を受信する送受信アンテナと、送信部で生成された送信信号を送受信アンテナに供給するとともに、送受信アンテナで受信された受信信号を取り出すサーキュレータとを備えたリーダライタ装置において、サーキュレータの前段の送信部内、またはサーキュレータの後段の受信部内に設けられ、送信信号の送信時に受信部へ漏洩する漏洩信号の位相を調整する位相調整手段をさらに備えたものである。

本発明のリーダライタ装置は、漏洩信号の位相を調整可能とする位相調整手段を設け、復調用ミクサに入力する漏洩信号の位相を調整することにより、ミクサに入力する漏洩信号電力が大きく変化した場合にも、ミクサから出力されるDCオフセットの値を抑制し、受信信号であるASK変調波を正しく復調できるリーダライタ装置を得ることができる。
以下、本発明のリーダライタ装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明のリーダライタ装置は、漏洩信号の位相を調整可能とする位相調整手段を設けることにより、安価でかつ漏洩信号の影響を抑制した復調性能を得ることができることを特徴とするものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の構成図である。図1のリーダライタ装置は、従来装置と比較すると、移相器201および移相器制御回路202をさらに備えている点が異なっている。この移相器201および移相器制御回路202は、位相調整手段に相当する。
次に、図1の構成を有するリーダライタ装置の各構成要素について説明する。
まず始めに、送信部について説明する。局部発振器101は、搬送波である局部発振波を発振する発振器である。また、信号生成部102は、ベースバンド信号を出力する。LPF(Low Pass Filter:低域通過フィルタ)103は、信号生成部102からのベースバンド信号をろ波するためのフィルタである。
変調器104は、局部発振器101が出力する局部発振波と、LPF103を通過後のベースバンド信号とを乗算して、変調信号を生成する。HPA(High Power Amplifier:高出力増幅器)105は、変調器104で生成された変調信号を電力増幅する増幅器である。
移相器201は、後述するカプラ106aを通過した増幅後の送信信号を受信し、その送信信号の位相を可変するための移相器である。移相器制御回路202は、移相器201の移相量を制御する回路である。さらに、サーキュレータ107は、アンテナ108に対して送信信号を供給するとともに、そのアンテナ108で受信した受信信号を受信部へ出力するためのサーキュレータである。
次に、受信部について説明する。アンテナ108およびサーキュレータ107を介して受信されたASK変調波である受信信号は、漏洩信号相殺回路106に入力される。この漏洩信号相殺回路106は、カプラ106a、106b、ベクトル変調器106c、および制御回路106dで構成される。
カプラ106aは、送信部におけるHPA105と移相器201との間に設けられており、増幅後の送信信号を取り出す。そして、ベクトル変調器106cは、カプラ106aにより取り出された送信信号の振幅と位相を変えて相殺信号を生成し、カプラ106bに出力する。ここで、制御回路106dは、ベクトル変調器106cの振幅と位相の変化量を制御する。
カプラ106bは、サーキュレータ107を介して受信する、漏洩信号が含まれた受信信号と、ベクトル変調器106cからの相殺信号とを合成するカプラである。
保護用スイッチ110は、漏洩信号相殺回路106が動作を開始後、その後段の回路が破壊されない程度に漏洩信号が相殺されるまでの間、漏洩信号の通過を阻止する働きをする。ここで、スイッチ制御回路111は、保護用スイッチ110の切り換え制御を行う制御回路である。
次に、復調用ミクサ112は、受信信号であるASK変調波を復調するためのホモダイン検波用のミクサであり、ホモダイン検波器に相当する。この復調用ミクサ112は、保護用スイッチ110を介して受信した信号の位相と、局部発振器101からの局部発振波の位相とを比較して、検波出力信号を出力する。
HPF(High Pass Filter:高域通過フィルタ)113は、復調用ミクサ112から出力される直流電圧を除去するための高域通過フィルタである。LPF114は、不要波を除去するための低域通過フィルタである。ベースバンド増幅器115は、ベースバンド信号を増幅する増幅器である。さらに、信号復調部116は、増幅後のベースバンド信号から、送信されたデータを復調する。
次に、実施の形態1におけるリーダライタの一連の動作について説明する。タグからリーダライタへ向かってデータを送信する場合には、まず始めに、リーダライタ装置がタグに向かって無変調キャリアを送信する。これに対して、無変調キャリアを受信したタグは、受信信号を整流してタグ自体の電源とするとともに、タグ上のアンテナに接続された負荷変調器を動作させてASK変調波を作り、これをリーダライタ装置に向けて送信する。
したがって、リーダライタ装置の受信部には、サーキュレータ107を介して送信部から受信部に漏洩する漏洩信号と、アンテナ108からサーキュレータ107を経て入力するタグからの受信信号とが加わる。このうち、漏洩信号は、漏洩信号相殺回路106により、ある程度まで相殺されてレベルが弱くなる。
ここで、相殺しきれずに保護用スイッチ110を経て復調用ミクサ112に入力する漏洩信号Vtxと、局部発振器101から復調用ミクサ112に加えられるLO(Local Oscillation:局部発振)波Vloとをそれぞれ、次式で与える。
Vtx=A1・cos(ωc・t+θ1) (1)
Vlo=A2・cos(ωc・t+θ2) (2)
θ1、θ2は、それぞれ、漏洩信号およびLO波の位相である。このとき、復調用ミクサ112から出力される信号Voutは、次式で表される。
Vout=1/2・A1・A2[cos(2ωc・t+θ1+θ2) +cos(θ1−θ2)] (3)
このうち、右辺[]内の第2項は、ωc成分を持たない直流電圧であり、その大きさはθ1とθ2に依存する。そして、θ1、θ2が
θ1=θ2 (4)
となる場合は、直流電圧Vout dcは、最大となり、その値は、
Vout dc=1/2・A1・A2 (5)
となる。
保護用スイッチ110を短絡すると、復調用ミクサ112に入力する漏洩信号Vtxの振幅A1が一挙に増加するので、復調用ミクサ112から出力される直流電圧Vout dcも増加する。この結果、従来のリーダライタ装置において問題であったDCオフセットによる受信ASK信号の復調誤りが生じる。
ところが、本実施の形態1では、送信側に設けた移相器201により、上記θ1、θ2を、下式(6)の関係を有するように移相器制御回路202を用いて制御することができる。
θ1=θ2+π/2 (6)
図1の構成において、漏洩信号の発生要因としては、次の2つが考えられる。第1の発生要因は、サーキュレータ107を介して送信部から受信部へ漏洩するものである。そして、第2の発生要因は、送信部からサーキュレータ107を介してアンテナ108へ出力された送信信号が、アンテナ108の反射係数が大きいために、リーダライタ装置に戻ってきてサーキュレータ107を経由して受信部へ漏洩するものである。
これらの発生要因は、リーダライタ装置の設置環境と、送信信号自身の位相に依存していることとなる。従って、リーダライタ装置を設置した環境において、送信側に設けた移相器201を、移相器制御回路202を用いて制御することにより、送信信号の位相を調整することにより、結果として、漏洩信号の位相θ1を調整できることとなる。
一方、局部発振器101からの局部発振波の位相θ2は、固有の値である。従って、上式(6)の関係を満たすように、漏洩信号の位相θ1を調整することにより、復調用ミクサ112から出力される直流電圧Vout dcは、下式(7)となり、常に0となる。
Vout dc=1/2・A1・A2cos(π/2)=0 (7)
したがって、保護用スイッチ110の状態に関係なく、漏洩信号によって生じるDCオフセットをなくすことができる。これにより、復調用ミクサ112およびHPF113の出力におけるDCオフセットの変動がなくなるので、信号復調部116は、受信信号を正しく復調することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、送信部の信号経路に移相器を設け、その移相量を制御することにより、復調用ミクサに入力する漏洩信号の位相を適当な値に設定することができる。この結果、復調用ミクサから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制することができる。これにより、保護用スイッチの状態に関係なく、HPFから出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
なお、移相器201を制御する移相器制御回路202を設けているのは、アンテナ108を設置する環境に応じて、送信信号の位相を最適値に調整しやすくするためである。すなわち、リーダライタ装置とアンテナ108とを接続するケーブル長やアンテナそのものの反射係数は、設置環境によって変化する。そして、アンテナ108で反射してリーダライタ装置に戻ってくる送信信号の位相が変化するのに伴い、受信部に入力する漏洩信号の位相も変化する。
そこで、移相器制御回路202を設けて、設置環境に応じて送信信号の位相を調整することにより、漏洩信号の位相を調整している。したがって、漏洩信号の位相が変化しない場合には、移相器制御回路202を削除したうえで、移相量が固定の移相器201のみを位相調整手段として用いてもよい。
また、アンテナ108で反射して受信部へ入力する信号が低レベルの場合には、受信部へ漏洩する漏洩信号の位相は、送信部とサーキュレータ107および受信部の接続経路の長さに依存し、リーダライタ装置の固有の値となる。このため、あらかじめこの固有の値を求めておけば、復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制するように、送信信号の位相を制御できる。このように、移相量が固定の移相器を位相調整手段として用いた場合でも、同様な効果を奏することができる。
また、実施の形態1におけるリーダライタ装置は、送信部と受信部を、サーキュレータ107を介して接続し、アンテナ108は、送信と受信で共用する構成を有している。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではない。送信と受信のアンテナが異なる場合にも適用できる。
図2は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図2におけるリーダライタ装置は、送信用アンテナ109aと、受信用アンテナ109bとを別々に備えている。送信部と受信部との間のアイソレーションは、送信用アンテナ109aと受信用アンテナ109bとを離して配置することで確保している。しかしながら、設置環境による送信用アンテナ109aと受信用アンテナ109bとの位置関係によっては、送信用アンテナ109aからの送信信号の一部が漏洩信号として受信用アンテナ109bから取り込まれることとなる。
このような場合でも、送信部の移相器201の移相量を移相器制御回路202によって制御して、漏洩信号の位相を適当な値に設定することができる。この結果、復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制できる。これにより、保護用スイッチ110の状態に関係なく、HPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
なお、図1において、位相調整手段である移相器201および移相器制御回路202は、漏洩信号相殺回路106とサーキュレータ107との間に設けているが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。図3は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図3に示すように、位相調整手段は、変調器104と漏洩信号相殺回路106との間に設けてもよく、この場合も同様の効果を奏する。
同様に、位相調整手段は、変調器104とHPA105との間に設けても同様の効果を奏する。このように、HPA105の前段に位相調整手段を設けた場合には、HPA105において増幅される前の比較的低いレベルの送信信号が位相調整手段を通過することとなる。従って、位相調整手段として用いる移相器201の耐電力を大きくする必要がなく、コストの低減も可能である。
また、図4は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図4に示すように、位相調整手段である移相器201および移相器制御回路202は、局部発振器101と変調器104との間に設けてもよく、この場合も同様の効果を奏する。図1〜図3に示したような、HPA105の後段に位相調整手段を設けた場合に比べて、移相器201を通過する電力は小さいので、耐電力を大きくする必要がなく、コストの低減も可能である。
また、図5は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図5に示すように、位相調整手段である移相器201および移相器制御回路202は、送信部ではなく受信部に設けてもよく、この場合も同様の効果を奏する。ただし、移相器201を受信部に設けた場合には、漏洩信号の位相とともに受信信号の位相も変化する。このため、漏洩信号と同様、受信信号の位相とLO波の位相との関係によっては、復調用ミクサ112から出力されるべき受信信号まで抑圧される恐れがある。
受信信号の位相は、サーキュレータ107とアンテナ108とを接続するケーブルの長さや、アンテナ108と通信相手であるタグとの距離に依存する。このため、一般には、受信信号の位相は、任意の値となる。しかしながら、サーキュレータ107とアンテナ108とを接続するケーブルの長さや、アンテナ108と通信相手であるタグとの距離が固定されていれば、受信信号の位相も一定の値となる。
また、漏洩信号の位相も、アンテナ108で反射して受信部へ入力する信号が低レベルの場合には、送信部とサーキュレータ107および受信部の接続経路の長さに依存し、リーダライタ装置の固有の値となる。
したがって、復調用ミクサ112に入力するLO波の位相θ2と、受信信号の位相θ3が
θ3≠θ2+π/2 (8)
を満たすことにより、受信信号が抑圧されることを防止できる。さらに、LO波の位相θ2と漏洩信号の位相θ1が式(6)を満たすように移相器201の移相量を設定することで、復調用ミクサ112から出力される漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制できる。
これにより、受信部に位相調整手段を設けた場合にも、保護用スイッチ110の状態に関係なく、HPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。さらに、受信部に設けられた位相調整手段を通過する電力は小さいので、耐電力を大きくする必要がなく、コストの低減も可能である。
なお、図2〜図5において、移相器201の移相量は、移相器制御回路202を用いて制御しているが、本発明は、これに限定されるものではない。漏洩信号の位相がリーダライタ装置の固有の値となる場合には、移相量が固定の移相器のみを位相調整手段として用いることができ、この場合にも同様の効果を得ることができる。
また、図5において、位相調整手段である移相器201は、サーキュレータ107と漏洩信号相殺回路106を構成するカプラ106bとの間に設けているが、本発明は、これに限定されるものではない。位相調整手段は、カプラ106bと保護用スイッチ110との間、保護用スイッチ110と復調用ミクサ112との間、あるいは、局部発振器101と復調用ミクサ112との間に設けてもよく、この場合にも同様な効果を得ることができる。
また、上述した図1〜図5の構成においては、漏洩信号相殺回路106および保護用スイッチ110がある場合について示したが、本発明は、これに限定されるものではない。漏洩信号相殺回路106および保護用スイッチ110がない場合にも、本発明の位相調整手段を適用することができる。図6は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図6の構成は、図1の構成から、漏洩信号相殺回路106、保護用スイッチ110、およびスイッチ制御回路111を取り除いたものである。
この図6の構成において、サーキュレータ107は、アイソレーションが十分高いものを用いることとする。さらに、復調用ミクサ112は、耐電力を高めて、漏洩信号が復調用ミクサ112に入力しても壊れないものを用いることとする。図7は、本発明の実施の形態1における図6の構成を有するリーダライタ装置の漏洩信号に関する説明図である。図7(a)に示すように、送信開始時において受信部に入力する漏洩信号のレベルは、一挙に増加する。
これにより、復調用ミクサ112から出力されるDCオフセットの値は、図7(b)に示すように、ステップ状に変化する。この結果、HPF113から出力されるDCオフセットも変動するため、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調できなくなる。
このような場合にも、送信側に設けた移相器201の移相量を制御することにより、復調用ミクサ112に入力する漏洩信号の位相θ1と、LO波の位相θ2を、式(6)を満たすようにすることができる。この結果、復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制できる。これにより、送信開始時にHPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
なお、上述の図3〜図6において、送信部と受信部は、サーキュレータ107で接続されているが、本発明は、これに限定されるものではない。図2で説明したように、サーキュレータを用いずに、送信部と受信部で個別のアンテナを用いることも可能である。図8は、本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。この図8の構成は、図6の構成におけるサーキュレータ107およびアンテナ108の代わりに、個別の送信用アンテナ109a、受信用アンテナ109bを用いた場合を示している。
図8に示すように、送信部と受信部において異なるアンテナを用いる場合にも、本発明の位相調整手段を適用することができる。この場合にも、漏洩信号の位相θ2を調整することにより、復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制できる。これにより、送信開始時にHPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
また、移相器201の位置は、送信部と受信部の高周波信号が通過する経路、あるいは、局部発振器101の出力経路のいずれでもよく、この場合も、同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、位相調整手段として移相器201および移相器制御回路202を用いる場合について、種々のバリエーションを説明した。本実施の形態2では、移相器201および移相器制御回路202に代えて、送信信号を伝達するケーブルあるいは基板上の線路を位相調整手段として用いる場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態2におけるリーダライタ装置の構成図である。この図9の構成は、図1の構成における移相器201および移相器制御回路202の代わりに、ケーブル210を用いた場合を示している。図9において、ケーブル210は、送信部において漏洩信号相殺回路106とサーキュレータ107との間に設けられた位相調整用線路であり、位相調整手段に相当する。
本実施の形態2では、ケーブル210の通過位相により、漏洩信号の位相を調整する。アンテナ108で反射して受信部へ入力する信号が低レベルの場合には、送信部から受信部へ漏洩する漏洩信号の位相は、送信部とサーキュレータ107および受信部の接続経路の長さに依存し、リーダライタ装置の固有の値となる。
このため、あらかじめこの固有の値を求めて復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制するように、ケーブル210の長さを変えることにより、漏洩信号の位相を制御できる。これにより、保護用スイッチ110の状態に関係なく、HPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、送信部の信号経路に位相調整用線路を設け、その経路長を変えて移相量を制御することにより、復調用ミクサに入力する漏洩信号の位相を適当な値に設定することができる。この結果、復調用ミクサから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制することができる。これにより、HPFから出力されるDCオフセットの変動が抑制され、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
なお、本実施の形態2では、漏洩信号の位相調整用のケーブル210は、漏洩信号相殺回路106を構成するカプラ106aとサーキュレータ107との間に設けたが、本発明は、これに限定されない。漏洩信号の位相調整用のケーブル210は、送信部と受信部の高周波信号が通過する経路および局部発振器101の出力のいずれかに設けてもよく、この場合も、同様な効果を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態1および2では、送信部または受信部に移相器またはケーブルを設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。送信部および受信部に共用で用いられているサーキュレータとアンテナとの間に位相調整手段を設けてもよい。図10は、本発明の実施の形態3におけるリーダライタ装置の構成図である。図1の構成と比較すると、図10の構成は、位相調整手段である移相器201および移相器制御回路202が、サーキュレータ107とアンテナ108との間に設けられている点が異なる。
漏洩信号の経路としては、サーキュレータ107を介して送信部から受信部へ漏洩する場合と、送信部からサーキュレータ107を介してアンテナ108へ出力された送信信号がアンテナ108の反射係数が大きいために、リーダライタ装置に戻ってきてサーキュレータ107を経由して受信部へ漏洩する場合がある。ここで、アンテナ108の反射係数が大きい場合は、後者の漏洩信号が支配的となる。
このような後者の場合に発生する漏洩信号の位相を変化させるには、移相器201をサーキュレータ107とアンテナ108との間に設ければよい。そして、復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制するように、移相器201の移相量を制御すればよい。これにより、保護用スイッチ110の状態に関係なく、HPF113から出力されるDCオフセットの変動が抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
以上のように、実施の形態3によれば、サーキュレータとアンテナとの間に位相調整手段として移相器を設け、その移相量を制御することにより、特に、アンテナの反射係数が大きい場合に、復調用ミクサに入力する漏洩信号の位相を適当な値に設定することができる。この結果、復調用ミクサから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制することができる。これにより、HPFから出力されるDCオフセットの変動が抑制され、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
なお、図10において、移相器201の移相量は、移相器制御回路202を用いて制御しているが、本発明は、これに限定されるものではない。漏洩信号の位相が固有の値となる場合には、移相量が固定の移相器のみを位相調整手段として用いることができ、この場合にも同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、サーキュレータ107とアンテナ108との間に、位相調整手段として移相器201および移相器制御回路202を設けた場合について説明した。本実施の形態4では、サーキュレータ107とアンテナ108との間に、移相器201および移相器制御回路202に代えて、送信信号を伝達するケーブルあるいは基板上の線路を位相調整手段として用いる場合について説明する
図11は、本発明の実施の形態4におけるリーダライタ装置の構成図である。この図11の構成は、図10の構成における移相器201および移相器制御回路202の代わりに、ケーブル210を用いた場合を示している。図11において、ケーブル210は、サーキュレータ107とアンテナ108との間に設けられた位相調整用線路であり、位相調整手段に相当する。
本実施の形態4では、移相器の代わりに、ケーブル210の通過位相により、漏洩信号の位相を調整する。受信部に入力する漏洩信号の大部分が、アンテナ108で反射し、サーキュレータ107を介して受信部へ入力する送信信号であるとした場合には、この漏洩信号の位相を変えるためには、サーキュレータ107とアンテナ108との間の通過位相を制御すればよく、ケーブル210を設けることでこれを実現できる。
従って、あらかじめ復調用ミクサ112から出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制するように、ケーブル210の長さを変えれば、漏洩信号の位相を制御できる。これにより、保護用スイッチ110の状態に関係なく、HPF113から出力されるDCオフセットの変動が抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
以上のように、実施の形態4によれば、サーキュレータとアンテナとの間の位相調整手段として位相調整用線路を設け、経路長により移相量を制御することにより、特に、アンテナの反射係数が大きい場合に、復調用ミクサに入力する漏洩信号の位相を適当な値に設定することができる。この結果、復調用ミクサから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制することができる。これにより、HPFから出力されるDCオフセットの変動が抑制され、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
実施の形態5.
実施の形態1〜4では、復調用ミクサ112を1台用いる場合について説明した。通常、リーダライタ装置において、復調用ミクサ112は、1個である。しかしながら、非特許文献2にあるように、2つの復調用ミクサを設ける場合がある。本発明のおける位相調整手段は、このようなリーダライタ装置にも適用できる。
図12は、本発明の実施の形態5におけるリーダライタ装置の構成図である。実施の形態1における図1の構成と比較すると、この図12の構成は、復調用ミクサ以降の構成が2系統ある点が異なっている。具体的には、図12の構成は、2個の復調用ミクサ112a、112bを有するとともに、2つのホモダイン検波結果の中から適したものを選択して復調する構成を有している。
図12のリーダライタ装置において、2台の復調用ミクサ112a、112bは、それぞれ、保護用スイッチ110を介して受信した信号と、局部発振器101からの局部発振波とを乗算して、検波出力信号を出力する。この際、復調用ミクサ112bは、90度移相器117を介して局部発振器101からの局部発振波を受ける。
この結果、2台の復調用ミクサ112a、112bは、位相が90度異なる局部発振波に基づいてそれぞれ検波出力信号を求めることができ、受信した信号の位相に関係なく、どちらか一方の復調用ミクサから、必ず出力が得られるようにしている。
次に、このような2系統による検波出力結果の選択方法について説明する。ここで、図12において、新たに追加されているRSSI回路118a、118b、A/D変換回路119a、119b、制御部120、および選択スイッチ121は、2系統のうちのいずれの検波出力信号が復調に適しているかを選択する復調選択部に相当する。
2台のRSSI(Reseive Signal Strength Indicator:受信信号強度検出)回路118a、118bは、2台の復調用ミクサ112a、112bによる検波出力信号を、それぞれのLPF114a、114bを介して取得し、信号強度を求める。さらに、2台のA/D変換器119a、119bは、それぞれの信号強度をA/D変換する。
そして、制御部120は、A/D変換後の2つの信号強度の比較結果に応じて、選択スイッチ121を切り替え、信号復調部116に与える検波出力信号を切り替える。
このとき、保護用スイッチ110を短絡した瞬間において、HPF113aおよびHPF113bの出力で観測されるDCオフセットの変動は、漏洩信号相殺回路106および移相器201の働きにより、十分抑圧されるはずである。しかし、実際には、アナログ回路の精度や温度特性により、漏洩信号相殺回路106の相殺量の低下や移相器201の移相量変動が原因となって、HPF出力においてDCオフセットの変動が生じる場合がある。
一方、2台の復調用ミクサ112a、112bに入力する局部発振波の位相は、90度異なるので、漏洩信号が原因で復調用ミクサ112a、112bから出力される直流電圧の値は、異なることとなる。また、当然のことながら、受信したASK変調波を復調して得られる電圧も異なることとなる。
図13は、本発明の実施の形態5における2つの検波出力結果の比較図であり、2台のHPF113a、113bの出力の電圧振幅を示したものである。図13に示した例では、漏洩信号が原因で生じるDCオフセットは、HPF113aの出力(図13(a)に相当)よりもHPF113bの出力(図13(b)に相当)の方が小さい。
受信したASK変調波を復調して得られる電圧は、HPF113aの出力よりもHPF113bの出力の方が大きいが、受信信号開始時の電圧値は、DCオフセットが大きいHPF113の方が高い。このため、受信信号開始時のRSSI回路118a、118bの出力電圧を元に選択スイッチ121を切り替えると、HPF113aの出力が選択されるので、復調に失敗する可能性が高くなる。
そこで、制御部120は、保護用スイッチ110を短絡した瞬間のRSSI回路118a、118bの出力電圧値、および受信信号開始時のRSSI回路118a、118bの出力電圧値の双方をもとに選択スイッチ121を制御することにより、上述した復調の失敗を回避することができる。
より具体的には、制御部120は、保護用スイッチ110の短絡時に漏洩信号が原因で生じるDCオフセットの値を、RSSI回路118a、118bを用いて検出する。そしてどちらか一方において、その値があるレベル以上に高ければ、該当するHPF113a、113bの出力ではDCオフセットが大きく、復調に失敗する可能性が高いと判断する。そこで、制御部120は、もう一方のHPF出力を選択スイッチ121にて選択し、信号復調部116に入力させる。
また、制御部120は、2つの検波出力結果のそれぞれについて、DCオフセットの値が同等であるか、または、値に差はあるものの、いずれの値もあるレベルよりも十分に小さい場合には、どちらを復調しても正しく復調できる可能性が高いと判断する。そして、このような場合には、制御部120は、さらに、受信信号開始時のRSSI回路の出力電圧の比較を行う。
そして、制御部120は、受信信号開始時のRSSI回路の出力電圧が高い方、つまり、ASK変調波を復調して得られる電圧が高い方のHPF出力を選択スイッチ121にて選択し、信号復調部116に入力させる。
このように、保護用スイッチ110の短絡時、および受信信号開始時の2つの時刻において、制御部120は、2つのRSSI回路118a、118bの出力電圧を読み取り、これらの比較結果に応じて選択スイッチ121を制御することができる。この結果、漏洩信号相殺回路106の相殺量や移相器201の移相量が変動した場合にも、その影響を低減して、受信したASK変調波を正しく復調する効果を得ることができる。
以上のように、実施の形態5によれば、2系統によるホモダイン検波結果から、復調に適したASK変調波を選択して復調処理を行うことができる。これにより、復調用ミクサから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制することができるとともに、アナログ回路の精度や温度特性による誤差要因を抑えた、より高精度な復調結果を得ることができる。
なお、本実施の形態5におけるリーダライタ装置では、漏洩信号相殺回路106と保護用スイッチ110を設けているが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の位相調整手段および2系統によるホモダイン検波回路を、漏洩信号相殺回路106や保護用スイッチ110を設けていないリーダライタ装置に適用してもよく、この場合にも、同様の効果を得ることができる。
図14は、本発明の実施の形態5におけるリーダライタ装置の別の構成図である。図14の構成は、図12の構成から、漏洩信号相殺回路106、保護用スイッチ110、およびスイッチ制御回路111を取り除いたものである。
先に、図6および図7を用いて説明したように、図14の構成を有するリーダライタ装置においても、送信開始時に受信部に入力する漏洩信号のレベルは、一挙に増加する。この結果、HPF113a、113bから出力されるDCオフセットも変動するため、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調できなくなる。
図15は、本発明の実施の形態5の図14の構成における2つの検波出力結果の比較図であり、2台のHPF113a、113bの出力の電圧振幅を示したものである。このような場合にも、位相調整手段を用いて移相量を制御することにより、復調用ミクサ112a、112bから出力される、漏洩信号に起因するDCオフセットを抑制できる。これにより、送信開始時にHPF113から出力されるDCオフセットの変動を抑制でき、信号復調部116は、受信信号であるASK変調波を正しく復調することができる。
さらに、制御部120は、2系統によるホモダイン検波結果から、送信開始時および受信信号開始時のRSSI回路118a、118bの出力電圧をもとに選択スイッチ121を制御することができる。この結果、信号復調部116は、漏洩信号によるDCオフセットの影響を低減して、受信したASK変調波を正しく復調することができるとともに、アナログ回路の精度や温度特性による誤差要因を抑えた、より高精度な復調結果を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1における図6の構成を有するリーダライタ装置の漏洩信号に関する説明図である。 本発明の実施の形態1におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態2におけるリーダライタ装置の構成図である。 本発明の実施の形態3におけるリーダライタ装置の構成図である。 本発明の実施の形態4におけるリーダライタ装置の構成図である。 本発明の実施の形態5におけるリーダライタ装置の構成図である。 本発明の実施の形態5における2つの検波出力結果の比較図である。 本発明の実施の形態5におけるリーダライタ装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態5の図14の構成における2つの検波出力結果の比較図である。 従来技術におけるリーダライタ装置内のミクサおよび広域通過フィルタの出力電圧波形を示した図である。
符号の説明
101 局部発振器、102 信号生成部、103 LPF、104 変調器、105 HPA、106 漏洩信号相殺回路、106a、106b カプラ、106c ベクトル変調器、106d 制御回路、107 サーキュレータ、108 アンテナ、109a 送信用アンテナ、109b 受信用アンテナ、110 保護用スイッチ、111 スイッチ制御回路、112、112a、112b 復調用ミクサ(ホモダイン検波器)、113、113a、113b HPF、114、114a、114b LPF、115、115a、115b ベースバンド増幅器、116 信号復調部、117 90度移相器、118a、118b RSSI回路、119a、119b A/D変換器、120 制御部、121 選択スイッチ、201 移相器(位相調整手段)、202 移相器制御回路(位相調整手段)、210 ケーブル(位相調整手段)。

Claims (4)

  1. ベースバンド信号を局部発振波により変調した送信信号を送信する送信部と、
    前記送信信号に応じて受信した受信信号の位相と前記局部発振波の位相とを比較するホモダイン検波器を有し、前記ホモダイン検波器により抽出した検波出力信号を復調する受信部と
    前記送信信号を送信するとともに前記受信信号を受信する送受信アンテナと、
    前記送信部で生成された送信信号を前記送受信アンテナに供給するとともに、前記送受信アンテナで受信された前記受信信号を取り出すサーキュレータと
    を備えたリーダライタ装置において、
    前記サーキュレータの前段の送信部内、または前記サーキュレータの後段の受信部内に設けられ、前記送信信号の送信時に前記受信部へ漏洩する漏洩信号の位相を調整する位相調整手段をさらに備えたことを特徴とするリーダライタ装置。
  2. 請求項1に記載のリーダライタ装置において、
    前記位相調整手段は、前記漏洩信号の位相を調整可能な移相器であることを特徴とするリーダライタ装置。
  3. 請求項1に記載のリーダライタ装置において、
    前記位相調整手段は、前記漏洩信号の位相を調整可能な位相調整用線路であることを特徴とするリーダライタ装置。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のリーダライタ装置において、
    前記ホモダイン検波器は、前記局部発振波の位相差を90度とした2つのホモダイン検波器を有し、
    前記2つのホモダイン検波器のそれぞれで得られる前記受信信号の検波出力の強度を測定し、測定結果に応じていずれか一方のホモダイン検出器による検波出力信号を選択する復調選択部
    をさらに備えたことを特徴とするリーダライタ装置。
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