JP4514720B2 - 結像装置、帯電粒子装置、帯電粒子結像装置を動作する方法、及び帯電粒子装置を動作する方法 - Google Patents

結像装置、帯電粒子装置、帯電粒子結像装置を動作する方法、及び帯電粒子装置を動作する方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、帯電粒子ビームの撮像装置および帯電粒子ビーム装置に関し、具体的には、高プローブ電流に適合された撮像装置および帯電粒子ビーム装置に関する。本発明は、帯電粒子ビーム装置の撮像装置を動作する方法にさらに関する。
発明の背景
帯電粒子ビーム装置は、製造中の半導体デバイスの検査、リソグラフィの露光システム、検出デバイス、および試験システムを含めて、これに限定されるずに、複数の応用分野において多くの機能を有する。したがって、マイクロメートルおよびナノメートルのスケール内において試験片を構造化および検査することが大きく要求される。
サブマイクロメートルおよびナノメートルのスケールのプロセス制御、検査、または構造化が、電子顕微鏡または電子ビームパターン生成装置などの帯電粒子ビームデバイスにおいて生成されて集束される電子ビームなど、帯電粒子ビームでしばしば実施される。帯電粒子ビームは、短波長のためにたとえば光子ビームと比較して、優れた空間分解能を提供する。
半導体産業の分野において使用される帯電粒子ビームデバイスは、リソグラフィックデバイス、検査デバイス、ならびにCD(臨界寸法)測定、およびDR(欠陥レビュー)デバイスを備える。通常、低電圧電子顕微鏡検査法が、半導体基板の帯電、およびその結果である損傷を回避するために、半導体の検査および計測に使用される。通常、最高で2keVまたは3keVの粒子エネルギーのみが、低エネルギー顕微鏡検査法において使用される。
しかし、現在の低電圧電子顕微鏡では、収差が、1keVの電子エネルギーでは、達成可能な分解能を数ナノメートルに限定し、レンズの収差、特に対物レンズの収差を最適化するために、多大な努力が費やされてきた。
低エネルギー応用分野では、色収差が主流である。ガウス像面における色収差の収差ディスクの直径は、帯電粒子ビームの相対エネルギー幅ΔE/Eに比例する。分解能をさらに上げるために、モノクロメータを使用することがすでに既知である。それにより、下流電子光学撮像システムによって後に処理される電子ビームのエネルギー幅ΔEを低減することができる。
ウィーンフィルタが、帯電粒子のモノクロメータとして既知であり、静電双極子場および磁気双極子場が、互いに垂直に重ね合わされる。たとえば、EP0373399が、基本電子軌跡の特定の対称性を有する8極子要素(pole element)を有するウィーンフィルタを備える補正装置を記載している。さらに、EP03028694.2(フロシエン(Frosien)ら)が、色収差の改善された低減を見込む重ね合わせ4極子場を有するウィーンフィルタモノクロメータを記載している。このウィーンフィルタモノクロメータでは、レンズが、帯電粒子ビームをウィーンフィルタの中心面に集束させる。しかし、この手法は、帯電粒子がウィーンフィルタに入ることが可能であるアパーチャ角度を限定するために、比較的小さいアパーチャまたはダイアフラムを使用することを必要とする。通常、そのような応用分野に使用されるアパーチャは、1μmから15μmの開口幅を有する。したがって、サンプル上において提供することができる最大ビーム電流は、小さいアパーチャまたはダイアフラムによって限定される。これは、そのような帯電粒子ビーム装置について可能な応用分野の範囲を限定する。
具体的には、いくつかの応用分野が、高ビーム電流を必要とする。ウィーンフィルタモノクロメータの上記で記述された限定のために、そのようなデバイスは、帯電粒子ビームデバイスの高プローブ電流モードに対して適合されない。
高プローブ電流モードを必要とする一例が、エネルギー分散X線(EDX)分析応用分野であり、これは、十分に高いプローブ電流を必要とする。通常、EDX分析に必要なビーム電流は、上記で記述されたアパーチャによって可能になるビーム電流より約10から100倍大きい。EDX分析中、帯電粒子は、サンプル原子の電子と衝突して、そのいくらかを排出する。空の内殻電子位置は、最終的には、外殻からの高エネルギー電子によって占有される。内殻電子状態と外殻電子状態とのエネルギー差は、X線光子として放出される。各原子が特有の殻構造を有するので、収集されたX線スペクトルの分析により、検査原子の種だけでなく、サンプルにおける相対量も明らかになる。したがって、EDX分析は、サンプル検査の興味深いツールである。
高プローブ電流モードを必要とする他の例は、試験片を分析するために使用される波長分散型X線(WDX)分析である。WDX分析では、検出器は、特徴的な波長について衝突X線光子を計数する。EDX分析と比較して、WDX分析は、通常、より良好なエネルギー分解能およびより低い背景雑音を提供する。しかし、WDX分析は、通常、より時間がかかり、よりいっそう高いビーム電流を必要とする。
高プローブ電流モードを必要とする他の例は、集積回路の電子ビーム検査である。この場合、電子ビームは、検査される集積回路のある領域を制御方式で帯電させるために使用される。そのような検査システムのスループットは、ある時間内に加えることができる電荷、すなわちビーム電流によって決定される。スループットは、半導体産業には重要であるので、検査される半導体デバイスの迅速な帯電を達成するために、十分に高いプローブ電流が使用される。
したがって、本発明の目的は、少なくとも過去における従来の技術の上記に記述された欠点を克服する改良帯電粒子ビーム装置を提供することである。具体的には、本発明の目的は、高プローブ電流に適合された帯電粒子ビーム装置を提供することである。
発明の概要
この目的は、請求項1に記載の撮像装置、請求項17に記載の帯電粒子装置、請求項24に記載の方法、および請求項34に記載の方法によって達成される。本発明の他の態様、利点、特徴、および詳細は、従属請求項、記述、および添付の図面から明らかになる。
本発明の第一態様によれば、帯電粒子ビームの撮像装置が提供される。本明細書では、「撮像装置」という用語は、球面収差の係数Cおよび色収差Cに対し多大な制約を有さないデバイスを指す。当然、収差係数の値は、任意の限界を超えないことが可能であるが、撮像装置は、補正装置として限定されるものではない。たとえば、EP0373399に記載されている補正装置は、8つの条件を同時に満たさなければならない(EP0373399の補足A参照)。それと組み合わせて、補正装置内の基本線は、2重対称条件を満たす。線は、補正装置の中心面に関して対称であり、補正装置の各半分内において対称である。対照的に、本発明による撮像装置では、基本線は、撮像装置の各半分内において対称であることは要求されていない。さらに、参照によって本明細書に組み込まれているEP0373399の付録Aに記述されている第7条件は、色収差、すなわちCの補正に必要である。たとえば、この条件は、本発明による撮像装置において満たされない可能性がある。それにもかかわらず、第7条件を満たさない撮像装置は、本発明を実現する。同様に、EP0373399の付録Aに記述されている第8条件は、球面収差の補正に必要である。たとえば、この条件は、本発明による撮像装置では満たされない可能性がある。それにもかかわらず、第8条件を満たさない撮像装置は、本発明を実現する。EP0373399の付録Aに記述されている第3条件は、ビームの回転対称性を反映する。この条件でさえ、本発明による撮像装置に必要な条件ではない。やはり、この条件を満たさずに、撮像装置は、本発明を依然として実現する。さらに、EP0373399の上記に記述された条件の1つだけが無視されることが可能であるだけでなく、これらの条件の組合せでさえ、本発明による撮像装置において達成されない可能性があることを理解されたい。以上から、EP0373399に記載されているような補正装置が、本発明による撮像装置と比較して、設計についてはるかにより制約されることが明らかなはずである。特に、本発明による撮像装置は、EP0373399に記載されている第3、第7、もしくは第8条件、またはその任意の組合せを満たさないように、あるいは上記で記述された2重対称性を提供するように、具体的に設計されることが可能である。
本発明の第1態様による撮像装置は、帯電粒子ビームを集束させる第1レンズと、入口開口および出口を有するウィーンフィルタと、帯電粒子のビームを集束させる第2レンズとを備える。ウィーンフィルタは、2*m極子要素、m=2、ここで2*mは極の数、をさらに備える。したがって、ウィーンフィルタは、少なくとも1つの4極子要素を備える。第1レンズは、ウィーンフィルタの入口開口の上流に位置し、第2レンズは、ウィーンフィルタの出口開口の下流に配置される。この文脈において、「上流」および「下流」という用語は、帯電粒子の源から試験片に向かう1次ビームの方向において光学軸に関して定義される。すなわち、「上流」という用語は、帯電粒子源により近い位置を指し、「下流」という用語は、対象物により近い位置を指す。第1レンズの中間像面が、入口開口と第1レンズとの間に位置し、第2レンズの中間物体面が、出口開口と第2レンズとの間に位置する。第1レンズの中間像面が入口開口に位置し、第2レンズの中間物体面がウィーンフィルタの出口開口に位置することが、「開口とレンズとの間」という表現の意味の範囲内にあることを理解されたい。さらに、本発明の目的では、中間像面および中間物体面は、ウィーンフィルタ内にわずかに位置することさえ、「開口とレンズとの間」という用語の意味の範囲内にある。したがって、第1レンズおよび第2レンズの中間像面および中間物体面は、ウィーンフィルタの内部、ウィーンフィルタの正確に入口開口または出口開口において、あるいは開口からレンズの範囲内の任意の点において、位置することができる。さらに、ウィーンフィルタは、第1レンズの中間像面において形成される第1無収差像を第2レンズの中間物体面において形成される無収差像に分散なし撮像するように適合される。
上記で記述された撮像装置は、高ビーム電流を動作するように適合される。双極子ウィーンフィルタ要素および2*m極子要素の組合せ作用により、実質的回転対称分散なしガウス撮像が得られる。したがって、第1レンズの中間像面において創出された無収差像は、実質的回転対称分散なし方式で第2レンズの中間物体面に撮像される。この文脈において、「実質的回転対称分散なしガウス撮像」という用語は、双極子ウィーンフィルタ要素および2*m極子要素の組合せ作用は、ウィーンフィルタの下流から見るとき、理想的な円形レンズと同様の撮像特性を有することを意味するということを理解されたい。これらの撮像特性を達成するために、ウィーンフィルタ双極子および2*m極子要素は、2重集束させる、すなわち、光学軸に沿って2つの垂直面においてビームを集束させるように適合される。すなわち、光学軸をz軸として定義すると、ウィーンフィルタは、帯電粒子ビームをx−z平面において、ならびに同じz位置においてy−z面において集束させる。定義によって、x−z面は、分散がウィーンフィルタの双極子場によって生成される面である。x−z面において、ウィーンフィルタの長さの第1半分内において得られる分散は、ウィーンフィルタの長さの第2半分において相殺される。したがって、入口開口における像は、実質的回転対称分散なし方式でウィーンフィルタによって出口開口に移送される。
第1レンズの中間像面は、ウィーンフィルタの入口開口と第1レンズとの間に位置するので、大きなアパーチャ角度内の帯電粒子は、ウィーンフィルタに入ることが可能である。EP03028694.2に記載されている収差補償モノクロメータと比較して、本発明の実施形態による撮像装置を経て、はるかにより高いビーム電流を移送することができる。したがって、ビーム電流は、従来の技術の装置の場合のようには限定されない。具体的には、ウィーンフィルタの入口開口において、またはその近傍において創出される像は、ほとんど点状であり、特に、帯電粒子源の像に対応する。したがって、上記で記述された撮像装置は、高ビーム電流に適合され、それにより、本発明の一実施形態による撮像装置を使用する帯電粒子デバイスにおいて、たとえばEDXまたはWDX分析応用分野あるいは電子ビーム検査のための高プローブ電流モードを実施することができる。
本発明の一実施形態によれば、ウィーンフィルタは、軸方向基本軌跡が、ウィーンフィルタ内のx−z面において見るとき、ウィーンフィルタの中心に関して反対称であるようにさらに適合される。したがって、ウィーンフィルタ長の第1半分内において得られる分散は、ウィーンフィルタ長の第2半分において得られる分散によって自動的に均衡され、それにより、分散なし撮像が確立される。
本発明の他の態様によれば、ウィーンフィルタは、y−z面における軸方向基本軌跡が、ウィーンフィルタ内のy−z面において見るとき、ウィーンフィルタの中心に関して反対称であるようにさらに適合される。y−z面における軌跡の反対称性は、必要な特徴ではないが、y−z面における反対称基本軌跡により、回転対称光路が得られる。
他の実施形態では、x−z面およびy−z面における反対称基本軌跡は、ウィーンフィルタの中心における前記ウィーンフィルタ内において唯一の交差を有する。この交差において、中間無収差像が、ウィーンフィルタ内において形成される。この実施形態では、回転対称光路を実現する際に、コイルの最小限の励起のみが必要である。
本発明の他の実施形態によれば、ウィーンフィルタは、y−z面における軸方向基本軌跡がウィーンフィルタの中心に関して対称であるように適合されることが可能である。これは可能であるが、その理由は、ウィーンフィルタがy−z面において分散を誘起しないからである。したがって、分散補償が必要ではないので、対称軸方向基本軌跡が、y−z面の帯電粒子によって辿られることが可能である。この実施形態では、非点収差中間像が、ウィーンフィルタの中心において形成される。非点収差像のビーム断面のサイズが無収差像のビーム断面より大きいので、すなわち、y−z面における基本軌跡が反対称であるとき、ウィーンフィルタ内の粒子−粒子相互作用の影響を低減することができる。これは、ビームの断面内の帯電粒子が比較的多数であるために強い相互作用が予期される高プローブ電流において、特に有用である。さらに、最低可能次数を有する、すなわちゼロ交差を有さないy−z面における基本軌跡は、最低励起に対応する。
本発明の他の実施形態によれば、帯電粒子ビームの分散は、第2レンズの中間物体面において形成される無収差像の面においてのみ消失する。代替として、撮像装置は、対電粒子ビームの分散が、第2レンズの中間物体面に形成される無収差像の面の後ろのすべての面においても消失するように適合されることが可能である。
本発明の他の実施形態によれば、2*m極子要素は、4極子要素として実現される。4極子要素は、2*m極の最も簡単な実施態様である、すなわち、最低の可能な数の部品を有する。したがって、たとえば6極子、8極子、10極子、またはさらにより高次の2*m極子要素と比較して、部品製造に必要な努力がはるかにより少ない。
本発明の一実施形態によれば、ダイアフラムまたはアパーチャが、第1レンズとウィーンフィルタの入口開口との間に位置する。好ましい実施形態では、第1レンズは、ダイアフラムまたはアパーチャの面において帯電粒子ビームを集束させるように適合される。すなわち、第1レンズの中間像面は、アパーチャ面と本質的に一致する。したがって、最大アパーチャ角度は、帯電粒子がウィーンフィルタを経て移送されるように達成され、その結果、最大ビーム電流も達成することができる。
本発明の他の実施形態によれば、第2ダイアフラムまたはアパーチャが、ウィーンフィルタの出口開口と第2レンズとの間に位置する。この場合、第2レンズの中間物体面は、第2アパーチャの面と本質的に一致する。
本発明の他の実施形態によれば、ウィーンフィルタは、x−z面およびy−z面における基本軌跡が両方とも反対称であるとき、ウィーンフィルタの長さ内において2*n、n=1の追加の中間無収差像を形成するように適合される。両方の基本軌跡が反対称である場合、無収差中間像が、交差Z、Z、およびZにおいて形成される。より高い励起では、追加の2*nの無収差中間像を生成することができる。この場合、最初のnの中間無収差像は、ウィーンフィルタの入口開口と中間との間に位置し、nの後続中間無収差像は、ウィーンフィルタの中間と出口開口との間に形成される。しかし、非点収差中間像の場合でも、すなわち、y−z面における基本軌跡が対称であるときでも、中間像の数は、励起を調節することによって変更することもできることを理解されたい。さらに、中間像の数は、反対称から対称など、y−z面における基本軌跡の対称性が変化する場合、変更することもできる。この場合、単一中間像が出現または消失する。しかし、y−z面における基本軌跡の対称性が変化するとき、中間像は、基本軌跡が対称または反対称であるかに応じて、それぞれ非点収差または無収差となることが可能である。
本発明の他の態様によれば、実質的回転対称分散なしガウス撮像のための帯電粒子源および撮像装置を備える帯電粒子装置が提供される。そのような帯電粒子装置は、低エネルギー範囲において色収差を補正し、同時に、高プローブ電流モードに十分である高ビーム電流を提供することができる。したがって、たとえば、EDXまたはWDX分析応用分野または電子ビーム検査を実施することができる。
本発明の他の態様によれば、実質的回転対称分散なしガウス撮像のための撮像装置を動作する方法が提供される。方法は、ウィーンフィルタの上流に位置する第1レンズの本質的に中間像面において無収差像を創出するステップと、ウィーンフィルタの下流に位置する第2レンズの本質的に中間物体面に無収差像を分散なし撮像するステップと、第2レンズの本質的に中間物体面において無収差像を創出するステップとを含む。
上記の方法により動作するとき、撮像装置は、高ビーム電流体制において実質的回転対称分散なしガウス撮像をすることができる。その結果、この動作方法により、撮像装置を使用するとき、EDXまたはWDXなどの高プローブ電流分析、あるいは効率的な電子ビーム検査を実施することが可能になる。
本発明の他の態様によれば、帯電粒子装置を動作する方法が提供され、帯電粒子装置の動作モードは、高プローブ電流モードからモノクロメータモード、またはその反対に切り替えられる。
本発明のこの態様により、高プローブ電流モードにおいて帯電粒子装置を動作することが可能になる。このモードでは、大きなビーム電流が、サンプル材料を分析し、次いで、帯電粒子ビームのエネルギー幅がウィーンフィルタ/2*m極子要素によって低減されるモノクロメータ検査モードに切り替えるために使用され、それにより、分解能が、色収差の低減により改善される。高プローブ電流モードは、分散なしモードとして特徴付けることもでき、モノクロメータモードは、高分散モードとして特徴付けることもできることを理解されたい。したがって、帯電粒子装置は、分散なしモードと高分散モードとの間において切り替えるように動作することができる。これらの異なる検査モード間の切替えは、レンズおよびウィーンフィルタ/2*m極子要素を調節することによって、通常は給電電流および電圧を制御することによって、容易に達成することができる。帯電粒子装置の動作モード間の切替えは、手動でまたは自動的に実施されることが可能である。後者の場合、個々の構成要素の調節は、コンピュータまたは同様の手段によって制御されることが可能である。
本発明の上記で示唆された態様および他のより詳細な態様のいくつかが、以下の記述において記述され、図を参照して部分的に示される。
詳細な説明
本出願の保護範囲を限定せずに、以下において、帯電粒子ビームデバイスまたはその構成要素は、電子ビームデバイスまたはその構成要素として例示的に言及される。それにより、電子ビームは、特に検査またはリソグラフィに使用されることが可能である。本発明は、帯電粒子ならびに/あるいは他の2次および/または後方散乱帯電粒子の他の源を使用する装置および構成要素が試験片の像を得るために、依然として適用することができる。
さらに、本出願の保護範囲を限定せずに、ほとんどの実施形態は、2*m極子要素の実現として4極子要素に言及する。しかし、2*m極子要素が4極子要素であることは、各応用分野について必要でも所望でもないことを理解されたい。むしろ、8極子要素、12極子要素、または一般に2*m極子要素の応用分野が、本出願の範囲内にある。たとえば、当業者なら、6極子場の個々の重ね合わせが特定の応用分野に必要な場合、12極子要素が選択されることが可能であることを理解されたい。
当業者なら、たとえばx−z面またはy−z面に関する本明細書のすべての議論は、面が互いに本質的に垂直であると理解されるべきであることも理解するであろう。本出願の理論的な議論は、数学的意味で座標に言及するが、それぞれの構成要素は、x−z面およびy−z面が約80°から100°、好ましくは87°から93°、より好ましくは約89°から91°の角度を囲むように、互いに関して実際に配置することができる。さらに、定義によって、x−z面は、ウィーンフィルタ双極子場によって分散が生成される面であり、y−z面は、ウィーンフィルタ双極子場に関して分散がないことがさらに述べられるべきである。
さらに、本出願の保護範囲を限定せずに、以下において、帯電粒子ビームは、1次帯電粒子ビームと呼ばれる。本発明は、2次帯電粒子および/または背景散乱帯電粒子について依然として使用されることが可能である。
さらに、本出願の保護の範囲を限定せずに、本出願の範囲内において、ビームの方向は、z軸に対応する。特に断りがない限り、「場(領域)の長さ」または「構成要素の長さ」という用語は、z方向の寸法を記述する。
さらに、本出願の保護の範囲を限定せずに、本出願の範囲内において、「本質的に」という用語は、z方向において、すなわちビーム方向に沿って、±5%の許容度を含むと理解されることが好ましい。
図面の以下の記述内において、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。一般に、個々の実施形態に関する相違のみが記述される。
図7および図8に関して、ウィーンフィルタのいくつかの原理が、ここで記述される。図7の(a)は、ウィーンフィルタ要素122および帯電粒子121に対するその影響を示す。双極子ウィーンフィルタは、静電場Eおよび磁場Bを生成する。場は、互いに関して垂直である。矢印121によって表される帯電粒子は、非公称(non−nominal)エネルギーを有する。公称エネルギー内の帯電粒子のみが、ウィーンフィルタを直接通過することが可能である。したがって、帯電粒子121は、光学軸から偏向される。これは、帯電粒子ビーム20となる。
図7の(a)に示されるダイアグラムと同様のダイアグラムを多くのテキストブックにおいて見ることができる。実際、ウィーンフィルタの励起をさらに増大させることが適切である。その例が、図7の(a)および(b)に示されている。励起の増大を開始すると、帯電粒子ビーム21によって示されるように、励起により偏向角度が増大する。しかし、ウィーンフィルタ122の励起がさらに増大される場合、帯電粒子ビームは、限界偏向角に到達する。さらに増大させると、偏向角は減少する(図7の(b)参照)。帯電粒子は、再び光学軸に向かって偏向される。したがって、励起が増大される場合でも、偏向角は、ある限界を超えては増大されない。
これは、図8の(a)を参照するとよりよく理解されることが可能である。図8の(a)は、光学軸(z軸)に沿って長さLを有するウィーンフィルタ132の上方部分を示す。入り帯電粒子131が、静電場および磁場のために撮像される。ウィーンフィルタは、分散特性の他に、撮像特性を有する。図8の(a)の下方部分のダイアグラムは、偏向角対z位置を示す。位置zおよび位置ziiについて、角度は、ほぼ同様である。したがって、異なるエネルギーの帯電粒子間において分離の増大を有するために、全励起エネルギーを使用することはできない。
励起という用語は、図8の(a)および(b)を比較するとき、よりよく理解されることが可能である。図8の(b)のウィーンフィルタは、長さLを有し、これは、図8の(a)に示されるウィーンフィルタの長さLより短い。しかし、ビーム経路32は、ビーム経路30に同等である。これは、ウィーンフィルタ134内において、より大きな場記号によって示される、静電場および磁場のより大きな場の強度を有することによって実現される。励起は、ウィーンフィルタの長さと場の強度との積であると考えることができる。
ここで、本発明の一実施形態による撮像装置が、図1に関して記述される。図1に示される実施形態では、第1レンズ1が、ウィーンフィルタ2の上流に配置される。通常、第1レンズは、円形レンズである。第1レンズ1の中間像面Zが、ウィーンフィルタ2の第1開口6の面から第1アパーチャ4の面の範囲に本質的に位置する。開口幅Wを有する第1アパーチャ4は、ウィーンフィルタの第1開口6に近接する位置において、第1レンズ1とウィーンフィルタ2との間に配置される。開口幅Wを有する第2アパーチャ5が、ウィーンフィルタの第2開口7と第2レンズ3との間に配置される。通常、開口幅WおよびWは、1μmから15μm、通常は5μmから10μmの範囲にあり、10μmは、非常に一般的な値である。通常、第1アパーチャ4および第2アパーチャ5の開口幅は、撮像装置が高プローブ電流モードおよびモノクロメータモードの両方において動作することができるように選択される。通常、第2レンズ3も、円形レンズである。第2レンズの中間物体面が、ウィーンフィルタ2の第2開口7の面から第2アパーチャ5の面までの範囲に本質的に位置する。構成全体は、通常、ウィーンフィルタの中心に関して対称であるので、第1アパーチャ4および第2アパーチャ5の開口幅は、通常、同じである。
次に、ウィーンフィルタの構成が記述される。図2の(a)〜(d)は、ウィーンフィルタ双極子要素、ならびにウィーンフィルタ双極子要素、および2*m極子要素の異なる実施形態を示す。ビューは、z軸の方向においてである。図2の(a)では、静電極502および503が存在する。これらの極は、x方向において電場を生成するために使用される。磁極512および513は、一般にコイルによって励起され、y方向において磁場を生成するために使用される。極502、503、512、および513は、双極子ウィーンフィルタ要素を形成する。
図2の(b)の実施形態は、上記で記述されたウィーンフィルタの要素を備える。さらに、静電極522および523が提供される。これらの静電極522および523は、静電極502および503と共に、集束および準非分散要素として使用することができる静電4極子を形成する。図2の(b)の実施形態内において、ウィーンフィルタ要素および4極子要素は、極を共有する。したがって、これらの2つの要素は、1つの構成要素として提供される。
代替実施形態(図示せず)において、ウィーンフィルタ要素の静電極、および静電4極子要素の静電極は、分離することができる。そのような場合、ウィーンフィルタ要素および静電4極子要素は、2つの別々の構成要素と見なされる。ウィーンフィルタ要素および4極子要素の極の可能な分離は、図2の(c)を参照してより容易に理解することができる。
図2の(c)は、双極子ウィーンフィルタ要素(502、503、512、513)および磁気4極子532から535を有する実施形態を示す。磁気4極子要素でx方向の集束およびy方向の集束を生成するために、磁気4極子の極は、ウィーンフィルタ要素の極と比較して、45°回転される。図2の(c)の場合、2つの可能性、すなわち、ウィーンフィルタ要素および4極子要素を含む1つの多重極を提供すること、または、2つの構成要素を提供することを実現することができる。
図2の(d)は、組合せ静電磁気多重極の一実施形態の図を示す。それにより、2つの静電極および2つの磁極が、双極子ウィーンフィルタを形成する。さらに、静電4極子場および/または磁気4極子場を生成することができる。さらに、電子ビームが試験片に当たっている最中に誘導される収差を補償するために、8極子場などのより高次の多重極場を生成することができる。
図2の(a)〜(d)を参照して、2*m極子要素を有するウィーンフィルタ要素およびその組合せの異なる実施形態および個々の詳細が全般的に開示された。相互に排他的でない限り、記述された詳細は、特定の実施形態に依存せずに、互いに組み合わせることができる。さらに、上記で記述された4極子要素および8極子要素は、2*m極子要素の単なる例であることを理解されたい。また、12極子または16極子など、より高次の2*m極子を適用することは、本発明の範囲内にある。
次に、本発明の一実施形態による組合せウィーンフィルタ/4極子要素2の動作および作用が、図1および図3の(a)〜(d)を参照して記述される。
図1において、実線は、x−z面におけるシステムの軸方向基本軌跡8を示し、破線は、y−z面におけるシステムの軸方向基本軌跡9を示す。第1無収差像が、第1レンズ1の中間像面の位置Zにおいて創出される。図1に示される実施形態では、この中間像面は、第1アパーチャ4の面と本質的に一致する。したがって、大きなアパーチャ角度から来る帯電粒子が、第1アパーチャ4の開口に入ることが可能である。その結果、非常に高いビーム電流が、第1アパーチャ4を経て移送される。しかし、第1レンズ1の中間像面は、第1レンズ1からウィーンフィルタ2の入口開口6にわたる光学軸上の任意の位置に位置することが可能であることを理解されたい。ウィーンフィルタ2の内部に位置することさえ可能である。Zの中間無収差像は、第2レンズ3の中間物体面Zにおいて中間無収差像に撮像される。図1に示される実施形態では、位置Zは、第2アパーチャ5の開口内にある。しかし、ウィーンフィルタ2の出口開口7から第2レンズ3にわたる光学軸上の任意の位置にあることが可能である。ウィーンフィルタ2の内部に位置することさえ可能である。この実施形態では、中間像面Zおよび中間物体面Zは、ウィーンフィルタ2の外部に位置し、同じ距離だけウィーンフィルタの中心Zから離れている。したがって、第1開口4内において帯電粒子ビームを集束させて、最大プローブ電流を得ることが可能である。
上記で記述されたように、第1アパーチャ4に関するZにおける交差位置は、比較的自由に選択することができる。Zにおける交差とアパーチャ開口との間の光学軸上の距離は、ウィーンフィルタ2に入るビーム電流の量を決定する。したがって、第1アパーチャ4に関して交差の位置Zを変化させることによって、プローブ電流を連続的に調節することが可能である。したがって、ある限界内において、プローブ電流は、特定の応用分野について調節されることが可能である。
x−z面における基本軌跡8(実線)は、ウィーンフィルタの中心面に関して反対称である。したがって、ウィーンフィルタ2の第1半分内において得られる分散は、ウィーンフィルタの第2半分において補償される。y−z面における基本軌跡9(破線)は、ウィーンフィルタに関して対称であり、したがって、ウィーンフィルタ2の下流において反対称基本軌跡8と一致する。ウィーンフィルタは、y方向において分散を誘起しないので、y−z面における基本軌跡が反対称である必要はない。図1からわかるように、非点収差像Zが、ウィーンフィルタの中心において創出される。したがって、ビーム内の粒子相互作用は、ウィーンフィルタ内において低減することができる。
しかし、基本軌跡9は、図3の(a)を参照して説明されるように、x−z面における基本軌跡8と同様に反対称であるように選択することもできる。図3の(a)は、基本電子軌跡を示す。第1基本電子軌跡8が、x−z面に位置し、第2基本電子軌跡9が、y−z面に位置する。第1基本軌跡8によって囲まれる領域は、両基本軌跡の区別を容易にするために斜線が付けられている。基本軌跡8、9は、z軸上の共通位置Zから開始する。この位置Zは、たとえばウィーンフィルタ2の入口開口または第1アパーチャ4の面において第1レンズによって創出される像に対応する。この像は、たとえば第1レンズがアパーチャの面において電子ビームを集束させる場合、必ずしも点状ではないことを理解されたい。両基本軌跡8、9は、正弦波様の形状を有し、ZおよびZにおいて2つのその後の交差を形成する。これらの交差の1つZは、ウィーンフィルタ2の出口開口または第2アパーチャ5の面においてなど、第2レンズ3の本質的に中間物体面に位置する。他の交差Zは、ウィーンフィルタ2の長さの本質的に半分において、すなわち、ウィーンフィルタ2の本質的に中心面において位置する。したがって、無収差像が、ウィーンフィルタ2の下流端部において形成され、中間無収差像が、ウィーンフィルタ2の中心において形成される。x−z面における基本軌跡8は、ウィーンフィルタ2の中心に関して、点対称すなわち反対称であるので、ウィーンフィルタ2の第1半分において双極子場の作用により得られる分散は、ウィーンフィルタ2の第2半分の双極子場の作用によって相殺される。また、y−z面における基本軌跡9は、この実施形態ではウィーンフィルタの中心に関して点対称であるが、これは、以下で説明されるように、必ずしも必要ではない。したがって、ウィーンフィルタ/4極子2は、第1レンズ1によって生成される点状像の回転対称分散なし撮像を提供する。
図3の(b)および(c)は、本発明の他の実施形態による基本粒子軌跡の例示的な断面図である。図3の(b)は、x−z面における断面図を示す。基本軌跡は、正弦波状であり、ZおよびZにおいてだけでなく、2つの他の中間交差においてもz軸と交差し、一方は、ウィーンフィルタの入口と中間との間など、ZとZとの間に位置し、他方は、ZとZとの間に位置する。図3の(c)は、y−z面における同様の基本軌跡を示す。同様に、y−z面におけるこの基本軌跡は、正弦波状であり、2つの他の中間交差を有し、一方は、上流Z、すなわちZとウィーンフィルタの中間との間に位置し、他方は、ZとZとの間に位置する。したがって、中間交差のそれぞれにおいて、中間無収差像が創出される。
図3の(d)は、図3の(b)および(c)に示される個々の基本軌跡8、9の組合せを示す。図3の(a)の場合と同様に、x−z面における第1基本軌跡8によって囲まれる領域は、両軌跡の区別を容易にするために斜線が付けられている。2つの追加の交差のみが図3の(d)に示されているが、一般に、ウィーンフィルタ2は、nを1以上の正の整数として、2*nの追加の中間無収差像を形成するように適合することができることを理解されたい。この場合、nの中間無収差像が、Zにおいて第1レンズによって形成される像とZの交差との間に形成され、他のnの中間無収差像は、Zの交差とZとの間において形成される。
図3の(e)は、本発明の異なる実施形態を示す。ウィーンフィルタの双極子場は、y−z面において分散を誘起しないので、帯電粒子がy−z面における反対称経路を辿ることは強制されない。図3の(e)では、x−z面における反対称基本軌跡は実線として示され、y−z面における基本軌跡は破線として示される。図3の(e)からわかるように、y−z面における基本軌跡は、ウィーンフィルタの中心に関して対称である。したがって、この場合、中間無収差像は創出されない。特に、ウィーンフィルタの中心面において、無収差像は創出されない。その結果、ウィーンフィルタ内のビームの断面は、ウィーンフィルタ内の任意の断面において比較的大きいが、当然、ZおよびZの像面を除く。したがって、ビームの粒子−粒子相互作用は、無収差像がウィーンフィルタ内において創出される場合と比較して低減される。
さらに、図3の(e)に示されるy−z面における基本軌跡(破線)は、システムの最低次対称基本軌跡である。また、x−z面における基本軌跡(実線)は、最低次反対称基本軌跡である。したがって、これらの最低次基本軌跡の組合せは、システムの最低励起、すなわちコイルの最低励起に対応する。
図3の(f)は、図3の(e)に示される個々の基本軌跡8、9の組合せを示す。図3の(a)の場合と同様に、x−z面における基本軌跡8によって囲まれる領域は、両基本軌跡の区別を容易にするために斜線が付けられている。この実施形態によれば、中間無収差像は、ウィーンフィルタ内において形成されない。対称経路または反対称経路がy−z面について独立に選択されることが可能であるだけでなく、光学軸(z軸)の交差の数も、x−z面およびy−z面における経路について独立であることをさらに理解されたい。これは、図3の(g)および(h)を参照して説明される。
図3の(g)は、図3の(e)に対応するが、ウィーンフィルタのより高い励起に対応するより高次の基本軌跡を示す。すなわち、x−z面における反対称基本軌跡は、ウィーンフィルタ内において光学軸と5回交差し、y−z面における対称基本軌跡は、ウィーンフィルタ内において4回光学軸と交差する。また、光学軸の交差数は、両基本軌跡が反対称である、またはy−z面における基本軌跡が対称であるかに無関係であることを理解されたい。図3の(f)と同様に、図3の(h)は、図3の(g)に示される個々の基本軌跡8、9の組合せを示す。
図4は、本発明の実施形態による、2*m極子要素、m=2を備えるウィーンフィルタの作用を例示する。図1の場合と同様に、第1レンズ1、第2レンズ3、第1開口手段4、および第2開口手段5が示されている。しかし、ウィーンフィルタは、破線によってのみ示されている。代わりに、円形レンズ2’が、ウィーンフィルタの中心において示されている。この円形レンズ2’は、ウィーンフィルタの作用の単なる理想化である。上記で記述されたように、ウィーンフィルタ/2*m極子要素は、理想的な円形レンズ2’の作用として想定することができる実質的回転対称分散なし撮像を提供する。したがって、図4に示される構成は、図1に示される構成と等価な光学システムと見なされることが可能である。
本発明の一実施形態による撮像装置を使用する電子ビームカラムの実施形態が、図5および図6において記述される。この場合、図5の(a)〜(d)は、高プローブ電流モードである第1動作モードの電子ビームカラムを示す。たとえば、サンプル材料のEDXまたはWDX分析、あるいは電子ビーム検査は、そのような高プローブ電流モードにおいて実施することができる。図6の(a)〜(d)は、第2動作モードの電子ビームカラムを示し、この場合、ウィーンフィルタ/4極子要素は、モノクロメータとして動作され、それにより、色収差低減により分解能の改善が達成される。両実施形態とも、電子ビームがエミッタ15によって放出される電子ビームカラム10を備える。カラムは、両方とも排気することができるハウジング11および試験片室12を備える。光学軸14にほぼ沿って進行する電子ビームは、試験片13に当たる。
図5の(a)内において、放出電子は、アノードレンズ16によって加速され、アノードレンズの下において第1交差を形成する。第1レンズ1が、ウィーンフィルタ/4極子要素2の入口開口において電子ビームの交差を形成する。電子ビームの一部分は、ウィーンフィルタ2に入る前に電子選択要素4によって遮断される。それにより、限定されたビーム形状が生成される。第1レンズ1の励起は、背景中間像面がウィーンフィルタ2の上流開口の面と本質的に一致するように選択され、それにより、生成される交差は、ウィーンフィルタ/4極子要素2の入口開口に位置する。2重集束特性のために、ウィーンフィルタ2は、その出口開口において、この交差の分散なし実質的回転対称像を提供する。次いで、対物レンズ3が、電子ビームを試験片の上に集束させるために使用される。対物レンズ3の励起は、前方中間物体面がウィーンフィルタ2の下流開口の面と本質的に一致するように選択され、それにより、第2レンズまたは対物レンズ3は、試験片13の上に非常に集中された無収差像を撮像する。特定の実施形態に依存せずに、撮像装置2は、双極子ウィーンフィルタおよび4極子要素を備える。さらに、特定の実施形態に依存せずに、ウィーンフィルタ場および4極子場を生成する別々の構成要素を提供することができ、または代替として、これらの場を生成する単一構成要素を提供することができる。
図5の(b)に示される実施形態は、撮像装置2より上の第1レンズ1、第2レンズ3、および対物レンズ17を有する。図5の(b)は、撮像装置2に直接隣接する電子選択要素またはアパーチャ手段4および5を示す。撮像装置2の上流に位置する電子選択要素4は、電子角度依存選択要素である。図5の(a)の実施形態と比較して、図5の(b)に示される実施形態は、より適応的であるが、その理由は、Zにおいて無収差像を撮像するように、第2レンズ3を最適化することができ、一方、試験片13の上にこの無収差像を集束させるように、対物レンズ17を最適化することができるからである。
図5の(c)は、図5の(a)に示される実施形態に対応する実施形態を示す。しかし、図5の(c)に示される実施形態では、第1アパーチャ手段4は、第1レンズ1の上流に位置する。したがって、帯電粒子がウィーンフィルタ/4極子要素2を経て移送される角度は、ウィーンフィルタの入口開口の上にビームを集束させる前に選択される。
同様に、図5の(d)に示される実施形態は、図5の(b)に示される実施形態に対応するが、第1アパーチャ手段4は、第1レンズ1の上流に配置される。さらに、第2アパーチャ手段5は、第2レンズ5の下流に配置される。
上記の実施形態は、単なる例示であり、実質的回転対称分散なし撮像が依然として提供される限り、様々な特徴を実施形態間において交換することができることを理解されたい。たとえば、アノードレンズ16は、図5の(b)に示される実施形態に適用することもできる。さらに、高プローブ電流動作モードでは、第2アパーチャ手段5は、電子角度選択要素であるだけでなく、電子エネルギー選択要素でもあるが、その理由は、ウィーンフィルタ2による撮像が、分散なしであるからである。したがって、第2アパーチャ手段5は、このモードの目的では省略されることが可能である。
図6の(a)〜(d)は、それぞれ図5の(a)〜(d)に対応して、同じ構成を有し、したがって、詳細な記述は省略される。図6の(a)〜(d)は、ウィーンフィルタ/4極子要素2がモノクロメータとして作用するように、第1レンズ1、ウィーンフィルタ/4極子要素2、および第2レンズ3が適合される動作モードの図5の(a)〜(d)の実施形態を示す。特に、第1レンズ1は、電子ビームをウィーンフィルタの中心に集束させる。x−z面において、ウィーンフィルタ/4極子は分散性であり、ガウス近似では、公称エネルギーの粒子に対して力を及ぼさない。y−z面において、ウィーンフィルタ/4極子は集束させる。第2アパーチャ手段5は、電子エネルギー選択要素として作用する。したがって、電子ビームのエネルギー幅は低減され、その結果、色収差も低減される。その結果、より良好な分解能が達成される。モノクロメータとしてウィーンフィルタ/2*m極子要素を動作する詳細については、EP03028694.2(フロシエン(Frosien)ら)の全開示が、参照によって本明細書に組み込まれている。
上記で記述された実施形態のいずれかによる電子ビーム装置では、試験片13の高プローブ電流分析ならびに高分解能検査が可能であるが、その理由は、オペレータがこれらの動作モード間において切り替えることができるからである。高プローブ電流モードでは、たとえばEDXまたはWDX分析あるいは電子ビーム検査について、十分に高いビーム電流を試験片13において提供することができる。一方、高分解能撮像モードを上記の装置において実現することもできる。特に、これらの2つのモード間の切替えは、電子ビーム装置の実質的な変更なしに実現されることが可能である。たとえば、切替えは、レンズおよびウィーンフィルタ/4極子要素の静電構成要素および磁気構成要素の給電電流をソフトウエア制御調節することによって実現されることが可能である。さらに、ビーム電流は、そのような電子ビーム装置において連続的に調節されることが可能である。通常、中間像面ZおよびZがアパーチャ面4および5に近く配置されると、高いビーム電流を選択することができる。したがって、適応的に適用可能な電子ビーム装置が、様々なタスクについて提供される。
本発明の一実施形態による撮像装置の概略図である。 (a)は本発明による2*m極子要素を有するウィーンフィルタの実施形態を示す図である。(b)は本発明による2*m極子要素を有するウィーンフィルタの実施形態を示す図である。(c)は本発明による2*m極子要素を有するウィーンフィルタの実施形態を示す図である。(d)本発明による2*m極子要素を有するウィーンフィルタの実施形態を示す図である。 (a)は本発明の一実施形態による粒子軌跡の概略図である。(b)はx−z面における粒子軌跡を示す図である。(c)はy−z面における粒子軌跡を示す図である。(d)は本発明の他の実施形態によるウィーンフィルタの内部における粒子軌跡の概略図である。(e)はx−z面における反対称粒子軌跡(実線)およびy−z面における対称粒子軌跡(点線)を示す図である。(f)は図3の(e)に示された実施形態と同様の他の実施形態によるウィーンフィルタの内部における粒子軌跡の概略図である。(g)は本発明の他の実施形態によるx−z面(実線)における粒子の軌跡およびy−z面における粒子軌跡(点線)を示す図である。(h)は図3の(g)に示された実施形態と同様の他の実施形態によるウィーンフィルタの内部における粒子軌跡の概略図である。 ウィーンフィルタの撮像特性を示す図である。 (a)は第1モードにおいて動作するときの本発明の一実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(b)は第1モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(c)は第1モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(d)は第1モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。 (a)は第2モードにおいて動作するときの本発明の一実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(b)は第2モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(c)は第2モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。(d)は第2モードにおいて動作するときの本発明の他の実施形態による帯電粒子ビーム装置の概略図である。 (a)はウィーンフィルタおよび励起条件の概略的な側面図である。(b)はウィーンフィルタおよび励起条件の概略的な側面図である。 (a)はウィーンフィルタおよび励起条件の概略的な側面図である。(b)はウィーンフィルタおよび励起条件の概略的な側面図である。
符号の説明
1 第1レンズ
2 ウィーンフィルタ、ウィーンフィルタ/4極子要素
2’ 円形レンズ
3 第2レンズ、対物レンズ
4 第1アパーチャ、電子選択要素
5 第2アパーチャ
6 第1開口
7 第2開口
8、9 基本軌跡
10 電子ビームカラム
11 ハウジング
12 試験片室
13 試験片
14 光学軸
15 エミッタ
16 アノードレンズ
17 対物レンズ
20、21 帯電粒子ビーム
30 ビーム経路
122、132、134 ウィーンフィルタ
121、131 帯電粒子
502、503、522、523 静電極
512、513 磁極
532〜535 磁気4極子
、W 開口幅
中間像面
ウィーンフィルタの中心
中間物体面

Claims (33)

  1. 第1レンズ(1)と
    第1アパーチャ手段(4)と、
    第1開口および第2開口を有し、2*m極子要素(502、503、522、523、532〜535)、m=2をさらに備えるウィーンフィルタ(2)と、
    第2アパーチャ手段(5)と、
    第2レンズ(3)と
    を備え、
    前記第1レンズ(1)が、前記ウィーンフィルタ(2)の前記第1開口(6)の上流に配置され、前記第2レンズ(3)が、前記ウィーンフィルタ(2)の前記第2開口(7)の下流に配置され、前記第1レンズ(1)の中間像面(Z)が、前記第1開口(6)と前記第1レンズ(1)との間に位置し、前記第2レンズ(3)の中間物体面(Z)が、前記第2開口(7)と前記第2レンズ(3)との間に位置し、
    前記ウィーンフィルタ(2)が、前記第1レンズ(1)の前記中間像面(Z)において形成される無収差像を、前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される無収差像に分散なし撮像するように適合され
    前記第1アパーチャ手段(4)が、前記第1レンズ(1)と前記ウィーンフィルタ(2)との間に配置され、あるいは、前記第1アパーチャ手段(4)が、前記第1レンズ(1)または前記ウィーンフィルタ(2)と一体であり、
    前記第2アパーチャ手段(5)が、前記ウィーンフィルタ(2)と前記第2レンズ(3)との間に配置され、あるいは、前記第2アパーチャ手段(5)が、前記第2レンズ(3)または前記ウィーンフィルタ(2)と一体である、結像装置。
  2. 前記ウィーンフィルタ(2)が、前記ウィーンフィルタ内において、x−z面における軸方向基本軌跡(8)が、前記ウィーンフィルタ(2)の中心(Z)に関して反対称であるようにさらに適合される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ウィーンフィルタ(2)が、前記ウィーンフィルタ内において、y−z面における軸方向基本軌跡(9)が、前記ウィーンフィルタ(2)の中心(Z)に関して反対称であるようにさらに適合される、請求項1または2に記載の装置。
  4. x−z面およびy−z面における前記反対称軸方向基本軌跡(8、9)が、前記ウィーンフィルタ前記中心において前記ウィーンフィルタ内に単一の交差を有し、それにより、1つの中間無収差像(Z)が、前記ウィーンフィルタ前記中心において前記ウィーンフィルタ内に形成される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記ウィーンフィルタ(2)が、前記ウィーンフィルタ内において、y−x面における軸方向基本軌跡(9)が、前記ウィーンフィルタ(2)の前記中心(Z)に関して対称であるようにさらに適合され、それにより、非点収差中間像(Z)が、前記ウィーンフィルタの前記中心において形成される、請求項1または2に記載の装置。
  6. 前記中間像面(Z)および前記中間物体面(Z)が、前記ウィーンフィルタ(2)の外部に位置し、かつ前記ウィーンフィルタの前記中心(X)から同じ距離だけ離れて位置する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 帯電粒子ビームの分散が、前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される前記無収差像の面においてのみ消失する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 帯電粒子ビームの分散が、前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される前記無収差像の前記面、および前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される前記無収差像の前記面の下流にあるすべての面において消失する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記2*m極子要素が、4極子要素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記第1レンズ(1)が、前記第1アパーチャ手段(4)の面において帯電粒子ビームを集束させるように適合される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記第1アパーチャ手段および/または第2アパーチャ手段(4、5)が、1μmから15μmの範囲の幅を有する開口を備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記ウィーンフィルタ(2)が、2*n、n=1の追加の中間無収差像を形成するようにさらに適合され、nの中間無収差像が、前記第1開口と前記ウィーンフィルタ(2)の中心との間に形成され、nの中間無収差像が、前記ウィーンフィルタ(2)の中心と前記第2開口との間に形成される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 帯電粒子源(15)、および請求項1〜12のいずれか一項に記載の結像装置を備え、高プローブ電流モードとモノクロメータモードとの間において切り替えるように適合される、帯電粒子装置。
  14. 前記高プローブ電流モードにおいて、前記ウィーンフィルタ(2)が、前記第1レンズ(1)の中間像面(Z)において形成される無収差像を、前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される無収差像に分散なし撮像するように適合され、前記第1レンズ(1)が、前記ウィーンフィルタの前記第1開口(6)の近傍の面において帯電粒子のビームを集束させるように適合される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記高プローブ電流モードにおいて、前記ウィーンフィルタ(2)が、前記第1レンズ(1)の中間像面(Z)において形成される無収差像を、前記第2レンズ(3)の前記中間物体面(Z)において形成される無収差像に分散なし撮像するように適合され、前記第1レンズ(1)が、前記第1アパーチャ手段(4)面において帯電粒子のビームを集束させるように適合される、請求項13に記載の装置。
  16. 前記モノクロメータモードにおいて、前記2*m極子要素が、x−z面において前記ウィーンフィルタの集束効果を消去し、かつy−z面において集束させるように適合され、前記第1レンズ(1)が、前記ウィーンフィルタ前記中心(Z)における面において帯電粒子ビームを集束させるように適合される、請求項13に記載の装置。
  17. 前記第2レンズ(3)が、帯電粒子ビームをサンプル(13)の上に集束させるように適合される、請求項13〜16のいずれか一項に記載の装置。
  18. 帯電粒子ビームをサンプル(13)の上に集束させる対物レンズ(8)をさらに備え、前記対物レンズ(8)が、前記第2レンズ(3)と前記サンプル(13)との間に配置される、請求項13〜16のいずれか一項に記載の装置。
  19. 前記帯電粒子源(15)と前記第1レンズ(1)との間に配置されるアノードレンズ(16)をさらに備える、請求項13〜18のいずれか一項に記載の装置。
  20. (a)第1レンズ中間像面において無収差像を形成するステップと、
    (b)前記無収差像を第2レンズ中間物体面に分散なし撮像するステップと、
    (c)前記第2レンズ前記中間物体面において無収差像を形成するステップとを含み、
    ステップ(a)の前記無収差像が、前記第1レンズとウィーンフィルタとの間に、第1アパーチャ手段を配置することによって形成され、あるいは、前記第1アパーチャ手段を、前記第1レンズまたは前記ウィーンフィルタと一体にすることにより形成され、
    ステップ(b)において、2*m極子要素、m=2を備える前記ウィーンフィルタの調節により、前記無収差像が分散なし撮像され、
    ステップ(c)の前記無収差像が、前記第2レンズと前記ウィーンフィルタとの間に、第2アパーチャ手段を配置することによって形成され、あるいは、前記第2アパーチャ手段を、前記第2レンズまたは前記ウィーンフィルタと一体にすることにより形成される、帯電粒子結像装置を動作する方法。
  21. ステップ(b)において、前記ウィーンフィルタ内において、x−z面における軸方向基本軌跡(8)が、前記ウィーンフィルタの中心に関して反対称である、請求項20に記載の方法。
  22. ステップ(b)において、前記ウィーンフィルタ内において、y−z面における軸方向基本軌跡(9)が、前記ウィーンフィルタの中心に関して反対称である、請求項21に記載の方法。
  23. x−z面およびy−z面における前記反対称軸方向基本軌跡の前記単一交差が、前記ウィーンフィルタ内において生成されるように、前記ウィーンフィルタが適合され、それにより、1つの中間無収差像が、前記ウィーンフィルタ前記中心において前記ウィーンフィルタ内に形成される、請求項22に記載の方法。
  24. ステップ(b)が、前記ウィーンフィルタ内において、y−z面における軸方向基本軌跡が、前記ウィーンフィルタの中心に関して対称であるように、前記ウィーンフィルタを調節するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  25. ステップ(a)の前記無収差像が、前記ウィーンフィルタの上流開口面において、帯電粒子ビームを集束させることによって形成される、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. ステップ(a)の前記無収差像が、前記第1レンズと前記ウィーンフィルタの前記上流開口との間に位置する前記第1アパーチャ手段面において帯電粒子ビームを集束させることによって形成される、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記ウィーンフィルタが、2*n、n=1の追加の中間無収差像を形成するようにさらに適合され、nの中間無収差像が、前記ウィーンフィルタの上流開口と中心との間に形成され、nの中間無収差像が、前記ウィーンフィルタの中心と下流開口との間に形成される、請求項21〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記無収差像が、前記帯電粒子源の像である、請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. プローブ電流が、前記第1アパーチャに関して前記第1レンズの下流において帯電粒子ビームの交差位置を変更することによって連続的に調節される、請求項20〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 第1レンズ、第1アパーチャ手段、ウィーンフィルタ、第2アパーチャ手段、及び第2レンズを備え、
    前記ウィーンフィルタが、2*m極子要素、m=2を含み、
    前記第1アパーチャ手段が、前記第1レンズと前記ウィーンフィルタとの間に配置され、あるいは、前記第1アパーチャ手段が、前記第1レンズまたは前記ウィーンフィルタと一体であり、
    前記第2アパーチャ手段が、前記ウィーンフィルタと前記第2レンズとの間に配置され、あるいは、第2アパーチャ手段が、前記第2レンズまたは前記ウィーンフィルタと一体である帯電粒子装置を動作する方法であって、
    (a)高プローブ電流モードまたはモノクロメータモードにおいて前記帯電粒子装置を動作するステップと、
    (b)前記帯電粒子装置をモノクロメータモードまたは高プローブ電流モードに切り替えるステップとを含む、方法。
  31. 前記高プローブ電流モードが、前記第1レンズの中間像面に形成される無収差像を、前記第2レンズの中間物体面に形成される無収差像に分散なし撮像するように、前記2*m極子要素、m=2を備える前記ウィーンフィルタを調節し、前記ウィーンフィルタの上流開口面において前記帯電粒子のビームを集束させるように前記第1レンズをさらに調節する他のステップを含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記高プローブ電流モードが、前記第1レンズの中間像面において形成される無収差像を、前記第2レンズの中間物体面において形成される無収差像に分散なし撮像するように、前記2*m極子要素、m=2を備える前記ウィーンフィルタを調節し、前記第1アパーチャ手段面において前記帯電粒子のビームを集束させるように前記第1レンズをさらに調節する他のステップを含む、請求項30に記載の方法。
  33. 前記モノクロメータモードが、x−z面において前記ウィーンフィルタの集束効果を消去し、y−z面において集束させるように前記2*m極子要素を調節し、前記ウィーンフィルタ中心における面において帯電粒子ビームを集束させるように前記第1レンズを調節する他のステップを含む、請求項30〜32のいずれか一項に記載の方法。
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