JP4514601B2 - 内燃機関のアイドル回転制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される内燃機関において触媒の温度を早期に上げるために点火時期を大きく遅角させる場合のアイドル回転制御方法に関するものである。
従来、自動車に搭載される内燃機関であるエンジンにおいては、例えばスロットルバルブを迂回する迂回路に流量制御弁を設け、その流量制御弁の開度をフィードバック制御することで吸入空気量を増減補正してアイドリング運転時におけるアイドル回転数を目標回転数に収束させるようにエンジン回転を制御している。このようなアイドリング運転時のエンジン回転制御つまりアイドル回転制御にあっては、例えば特許公報1に示されるもののように、流量制御弁の制御量に実質的に上下限量を設け、走行抵抗や外部負荷抵抗が大きいほどフィードバック制御の制御範囲を拡大するものが知られている。ことを教示している。
上述とは別に、アイドル回転制御にあって、流量制御弁の制御量に対する上下限量を点火時期に基づいて設定するものも知られている。これは、点火時期を遅角した場合あるいは進角した場合に、出力トルクが変化するが、その出力トルクの変化を吸収するために流量制御弁の開度を制御する際に、過剰な出力トルクの変化を抑制するためである。
また、この種のエンジンでは、排気ガスを浄化するために触媒を備えているものが一般的であるが、触媒は、ある温度以上で活性化するので、例えば冷間始動時のようにエンジンが冷えている場合には活性化していないことがある。このため、触媒の活性化を早めるために、冷間始動時において点火時期を大量に遅角し、燃焼時期を送らせることにより触媒の温度の上昇を促進するようにしている(例えば、特許文献2)。
特開平5−106482号公報 特開平6−146955号公報
ところで、特許文献2のもののように、触媒の早期活性化のために点火時期を大量に遅角すると、遅角によりエンジンの出力トルクが低下して、エンジンにおけるフリクションなどの影響により出力トルクが敏感に変化するところとなり、その出力トルクの変動によってエンジン回転数が不安定になることがある。このような場合に、アイドル回転制御により流量制御弁の制御量は吸入空気が増加するように補正されるが、制御量は、上述の特許文献1のもののように走行抵抗に基づいて上限値と下限値とによりその制御範囲が設定されているものや、点火時期に基づいて制御範囲が設定されているため、通常の運転状態で制御される点火時期の遅角量以上に遅角される触媒活性化のための運転状態では、その時の遅角量に対応する制御量とすると上限値以上となってしまい、実際のアイドル回転制御では制御弁は上限量に固定されたような状態で制御され、実質的に制御不可の状態となった。
このように流量制御弁を上限値により制御している状態では、流量制御弁の制御量が大であるために、制御量をわずかに変更してもアイドル回転数の補正が応答よく実行できない、つまり回転数補正の感度を低下させるものとなる。しかも、このように流量制御弁が上限値に達してしまうため、フィードバック制御において補正し得るアイドル回転数の幅が狭くなり、目標回転数に収束させることが困難になる場合が生じる。
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本発明の内燃機関のアイドル回転制御方法は、吸入空気量を調整してアイドリング運転時の機関回転数を目標回転数にフィードバック制御するアイドル回転制御装置と排気ガスを浄化する触媒とを備える内燃機関において、触媒の温度を早期に上げるべく点火時期を通常の点火時期よりも遅角側に制御する構成であり、アイドル回転制御装置をフィードバック制御する際の制御量の上限及び下限を制限する上限量及び下限量を設け、点火時期の遅角量が大きくなるほど上限量と下限量との差が大きくなるように、上限量を大きくする側に、下限量を小さくする側にそれぞれ変更することを特徴とする。
このような構成において、触媒の温度を早期に上げるために点火時期を通常の点火時期よりも遅角側に制御すると、点火時期のその遅角量に基づいてアイドル回転制御装置をフィードバック制御する際の制御量の上限量と下限量とは点火時期の遅角量が大きくなるほど、制御量の上限値は大きくなる側に、またその下限量は小さくなる側にそれぞれ変更される。したがって、アイドル回転制御装置のフィードバック制御における制御量に対する制御可能な範囲が拡大されることにより、点火時期を大量に遅角した場合に、アイドリング運転時の機関回転数を目標回転数に保つことが可能になる。
上記の構成において、アイドル回転制御装置のフィードバック制御の応答性が低下することを防止するためには、点火時期の遅角量が大きくなるほどアイドル回転制御装置のフィードバック制御の制御速度を速くするものが好ましい。
本発明は、以上説明したような構成であるので、触媒の温度を早期に上げるために点火時期を通常の点火時期よりも遅角側に制御しても、点火時期のその遅角量に基づいてアイドル回転制御装置をフィードバック制御する際の制御量の上限量と下限量とは点火時期の遅角量が大きくなるほど、上限量が大きくなる側に、また下限量が小さくなる側に変更するので、アイドル回転制御装置をフィードバック制御における制御量に対する制御可能な範囲を拡大することができる。したがって、触媒の活性化を促進するために点火時期を大量に遅角した場合に、アイドリング運転時の機関回転数の補正可能な範囲が狭くなることを防止し、アイドル回転制御において機関回転数を目標回転数に保つことができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に概略的に示したエンジン100は自動車用のもので、多気筒例えば3気筒エンジンの1気筒の構成を示している。その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2を配設するとともに、このスロットルバルブ2を迂回するバイス通路3を設け、このバイパス通路3にバイパス通路3とともにアイドル回転制御装置ISCを構成する流量制御弁(以下、ISCバルブと称する)4を介設している。このISCバルブ4は、大流量VSVと略称される電子開閉式のものであって、その入力端子4aに印加する制御信号gの制御値である演算デューティ比DISCを制御することによって単位時間当たりの開度を変化させることができる。つまり、演算デューティ比DISCは、アイドル回転制御装置ISCの制御量を決定するものであり、演算デューティ比DISCを制御することによってISCバルブ4の開度が制御され、前記バイパス通路3の空気流量を調整し得るようになっている。そして、バイパス通路3とこのISCバルブ4との一組により、通常ならばアイドリング時のフィードバック制御における始動時補正、水温補正、回転フィードバック補正、負荷補正などの各補正項目に対して設けられるバイパス系路を一本化している。
上述の演算デューティ比DISCは、上述の各補正項目に対応する例えば、始動時補正量、水温補正量、回転フィードバック補正量、負荷補正量などが合算されて極端に大きくあるいは小さくならないように、その可変範囲が上限値及び下限値により制限されている。この上限値及び下限値は、後述する電子制御装置6の記憶装置8に格納してあるもので、触媒22を昇温させるための点火時期の遅角とは別の、通常の運転時における点火時期の最大の遅角値に基づいてその基本となる値が設定してあり、同様に下限値が通常の運転時における点火時期の最大の進角値に基づいてその基本となる値が設定してある。
吸気系1にはさらに、燃料噴射弁5が設けてあり、この燃料噴射弁5や前記ISCバルブ4を、電子制御装置6により制御するようにしている。一方、排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された触媒22の上流の位置に取り付けられている。そして、燃焼室10の天井部分に対応する位置には、点火プラグ18が取り付けてある。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。その入力インターフェース9には、サージタンク12内の圧力を検出する吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、エンジン回転数を検出するための回転数センサ14から出力される回転数信号b、気筒を検出するための回転角センサ15から出力される気筒判別信号たるN信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されるアイドル信号d、エンジンの温度としてのエンジンの冷却水温を検知するための水温センサ17から出力される水温信号e等が入力される。また、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して、演算された燃料噴射時間に対応する駆動信号fが、またISCバルブ4に対しては、演算デューティ比DISCに基づく制御信号gが、それぞれ出力される。したがって、電子制御装置6はアイドル回転制御装置ISCを構成するものである。なお、図示しないが、電子制御装置6には、入力されるアナログ信号をディジタルデータに変換するためのA/Dコンバータが内蔵されており、水温信号e等を一定の間隔でディジタルデータに変換して、中央演算処理装置7に出力するものである。また、冷却水温に代えて、エンジンの潤滑油温度や吸入空気温度等を用いるものであってもよい。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13と回転数センサ14からのそれぞれの信号を主な情報として燃料噴射弁開成時間を決定し、その決定により燃料噴射弁5を制御して負荷に応じた燃料を該燃料噴射弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵されている。また、始動後のアイドル回転数を制御するために、吸入空気量を調整してアイドリング運転時のエンジン回転数を目標回転数にフィードバック制御するアイドル回転制御装置ISCと排気ガスを浄化する触媒22とを備えるエンジン100において、触媒22の温度を早期に上げるべく点火時期を通常の点火時期よりも遅角側に制御する構成であり、アイドル回転制御装置ISCをフィードバック制御する際の制御量の上限及び下限を制限する上限量及び下限量を設け、点火時期の遅角量が大きくなるほど上限量と下限量との差が大きくなるように、上限量を大きくする側に、下限量を小さくする側にそれぞれ変更するプログラムが電子制御装置6に内蔵されている。
このアイドル回転制御プログラムの概略手順を、図2を参照して説明する。なお、このアイドル回転制御プログラムは、エンジン100がアイドリング運転状態にある場合において、所定の周期で繰り返し実行されるものである。また、アイドリング運転状態におけるエンジン回転数(アイドル回転数)のフィードバック制御は、この分野で知られているものであってよく、エンジン回転数を検出し、その検出したエンジン回転数とその時点の運転状態に応じて設定する目標回転数との差の回転数に基づいて、アイドル回転制御装置ISCのISCバルブ4の開度を制御して、バイパス通路3を通過する空気流量を制御することによって、エンジン回転数が目標回転数に収束するように制御するものである。
まずステップS1において、アイドル回転フィードバック制御におけるアイドル回転制御装置ISCの上限動作範囲及び下限動作範囲、つまり上限値及び下限値を求める。つまり、アイドル回転フィードバック制御において吸入空気量をアイドル回転制御装置ISCにより補正する場合の補正量の上限値及び下限値を、点火時期の遅角量に基づいて設定する。具体的には、点火時期の遅角量に基づいてISCバルブ4の制御信号の演算デューティ比DISCに対して、フィードバック制御する際の上限動作範囲を規定する上限値及び下限動作範囲を規定する下限値を設定するものである。
上限値及び下限値は、点火時期を大量に遅角しない通常のアイドリング運転時におけるものを上基本値及び下基本値としておき、点火時期を通常の運転状態に比較して大量に遅角した場合にはその遅角量に基づいて上基本値より大きく上限値を設定するとともに、下基本値より小さく下限値を設定するものである。この場合、上限値及び下限値は、点火時期の遅角量に対応して例えば二次元マップにより設定しておき、アイドリング運転時の点火時期の遅角量により二次元マップを検索し、必要な場合には補間計算をして設定するものである。なお、上限値と下限値との同一遅角量に対する変化量の絶対値は、必ずしも同じである必要はなく、下限値の変化に比較して上限値の方が大きく変化するものであってよい。
次にステップS2において、ステップS1において設定した上限値及び下限値により規定される動作範囲内においてアイドル回転制御装置ISC、具体的にはISCバルブ4をフィードバック制御する。ISCバルブ4のフィードバック制御は、次のようにして実施する。
まず、図3において、ステップS11では、アイドリング運転時のエンジン回転数と目標回転数とに基づいて、アイドル回転フィードバック制御において増量補正する吸入空気量の補正量を計算する。この吸入空気量の補正量は、バイパス通路3を通過する空気流量に対応するものであり、具体的には、空気流量自体を計算するものではなく、必要な空気流量を得るのに要するISCバルブ4の開度を決定するISCバルブ4の制御信号gの演算デューティ比DISCにより示すものである。
次に、ステップS12において、アイドル回転フィードバック制御における補正量に対する点火時期の遅角量に基づく補正係数を求める。この補正係数は、例えば二次元マップにより遅角量に対する補正係数を設定しておき、その二次元マップを検索し、必要ならば補間計算を行って、この時点の運転状態における点火時期の遅角量から補正係数を求めるものである。補正係数は例えば、遅角量がゼロの場合に1.0に設定しておき、遅角量が増加するにしたがって増加するように設定しておくものである。
そして、ステップS13では、ステップS11において計算した補正量(演算デューティ比DISC)にステップS12において求めた補正係数を乗じて、最終的なアイドル回転フィードバック制御における最終補正量を決定する。この最終補正量は、演算デューティ比DISCに補正係数を乗じて演算され、補正係数により補正された演算デューティ比DISCの制御信号gをISCバルブ4に印加することにより、ISCバルブ4が制御されてバイパス通路3から点火時期を遅角したことにより変動するエンジン回転数をアイドリング運転時の目標回転数に収束するようにフィードバック制御するものである。
このような構成において、例えばエンジン100が冷えている状態で始動されたアイドリング運転時において、触媒22の温度を迅速に上昇させるべく点火時期を大量に遅角すると、ステップS1を実行して、アイドル回転制御装置ISCの補正量(つまり制御量)に対する上限値及び下限値を補正量の補正範囲が拡大するように変更する。また、ステップS11からステップS13により、点火時期の遅角量に基づいて補正量を補正して最終補正量を決定し、その最終補正量によりアイドル回転制御装置ISCのISCバルブ4をフィードバック制御する。この場合に、最終補正量は、点火時期の遅角量により補正係数が設定してあることにより、通常の運転時におけるものに比較して大きくなる。そして、時間の経過とともに、点火時期の遅角量を変更し、それに伴って最終補正量が変化することにより、バイパス通路3を通過する空気流量が制御され、エンジン回転数を目標回転数に収束させるものである。
したがって、点火時期は大量の遅角量により遅角されるので、触媒22の温度を上昇させることができる。これとほぼ同時に、アイドル回転制御装置ISCの補正量に対する上限値及び下限値が、補正量の可変範囲を拡大するように点火時期の遅角量に基づいて変更される。それゆえ、点火時期を大量に遅角しても最終補正量が上限値に達することはなく、点火時期の遅角により出力トルクが低下する場合でも、吸入空気量を増量補正してアイドル回転数が上昇するように制御するので、エンジン回転数が不安定になることを防止することができる。加えて、上限値を大きくなる側に、かつ下限値を小さくなる側に変更するので、補正量の可変範囲が拡大されるものである。したがって、アイドル回転フィードバック制御において調整可能なエンジン回転数範囲が広くなり、エンジン回転数を高くする側及び低くする側に十分な可変範囲が確保でき、迅速に目標回転数に収束させることができる。
次に、以上の構成に加えて、アイドル回転制御装置ISCの制御速度を、点火時期の遅角量に応じて変更するものを説明する。アイドル回転制御装置ISCの制御速度は、その動作量を点火時期の遅角量に応じて変更するものと、その動作更新周期を点火時期の遅角量に応じて変更するものとがある。
まず、アイドル回転制御装置ISCの動作量を変更するものについて、図4にて説明する。
最初に、ステップS21では、アイドル回転フィードバック制御において、点火時期の遅角量に基づいてアイドル回転制御装置ISCの動作量を決定する。この例の場合、アイドル回転制御装置ISCの動作量とは、アイドル回転制御装置ISCをフィードバック制御する場合の、ISCバルブ4の単位時間当たりの開度の大きさを指すもので、この例においては点火時期の遅角量が大きくなるほど大きくなるように設定するものである。したがって、ISCバルブ4は、所定の期間内における開度の変化割合が異なるところとなり、制御速度は点火時期の遅角量が大きくなるほど速くなるものである。また動作量は、ISCバルブ4を開成してエンジン回転数を上昇させる場合の上昇動作量及び閉成してエンジン回転数を降下させる場合の下降動作量で構成するものである。上昇動作量及び下降動作量は、点火時期の遅角量に対応する量を例えば二次元マップにより設定しておき、この時点の遅角量により二次元マップを検索し、また必要に応じて補間計算して求めるものである。
次に、ステップS22において、決定した上昇動作量と下降動作量との一方で、アイドル回転制御装置ISCのISCバルブ4を作動させる。すなわち、この時点のエンジン回転数が目標回転数を下回っている場合には上昇動作量によりISCバルブ4を開成し、吸入空気量を増加させてエンジン回転数が目標回転数に収束するように制御する。逆にこの時点のエンジン回転数が目標回転数を上回っている場合には、下降動作量によりISCバルブ4を閉成し、吸入空気量を減少させてエンジン回転数が目標回転数に収束するように制御する。
このように、ISCバルブ4の動作量を点火時期の遅角量により変更することにより、点火時期を大量に遅角した場合にその遅角量に応じた空気量により吸入空気量が増量補正される。動作量は点火時期の遅角量が大量であるほど大きくしてあるので、点火時期を大量に遅角することによりエンジン回転数が大きく変動する可能性があっても、ISCバルブ4を遅角量に応じて動作量に依存する制御速度により開成することができる。したがって、アイドリング運転時のエンジン回転数を迅速に上昇もしくは下降させることができ、アイドル回転フィードバック制御の応答性が低下することを防止することができる。
次に、上述のアイドル回転制御装置ISCの動作量を点火時期の遅角量に応じて変更する代わりに、アイドル回転制御装置ISCの動作更新周期を点火時期の遅角量に応じて変更するものを、図5にて説明する。
まず、ステップS31では、アイドル回転フィードバック制御において、点火時期の遅角量に基づいてアイドル回転制御装置ISCの動作変更周期を決定する。アイドル回転制御装置ISCの動作変更周期とは、アイドル回転制御装置ISCをフィードバック制御するに際して、ISCバルブ4に印加する制御信号gの演算デューティ比DISCを変更する周期、つまりある演算デューティ比DISCから異なる値の演算デューティ比DISCに変更するまでの期間を指すもので、この例においては点火時期の遅角量が大きくなるほど短くなるように設定するものである。また動作変更周期は、ISCバルブ4を開成してエンジン回転数を上昇させる場合の上昇動作変更周期及び閉成してエンジン回転数を降下させる場合の下降動作変更周期で構成するものである。上昇動作変更周期及び下降動作変更周期は、上述の動作量の場合と同様に、二次元マップにより設定しておき、二次元マップから求めるものである。
ステップS32では、決定した上昇動作変更周期及び下降動作変更周期で動作量言い換えれば演算デューティ比DISCを変更して、アイドル回転制御装置ISCのISCバルブ4を作動させる。すなわち、この時点のエンジン回転数が目標回転数を下回っている場合には上昇動作変更周期で演算デューティ比DISCを変更してISCバルブ4を開成し、吸入空気量を増加させてエンジン回転数が目標回転数に収束するように制御する。逆にこの時点のエンジン回転数が目標回転数を上回っている場合には、下降動作変更周期で演算デューティ比DISCを変更してISCバルブ4を閉成し、吸入空気量を減少させてエンジン回転数が目標回転数に収束するように制御する。
このように、ISCバルブ4の演算デューティ比DISCを変更する動作変更周期を点火時期の遅角量により変更することにより、点火時期を大量に遅角した場合に演算デューティ比DISCを変更する周期が通常の点火時期の遅角時の動作変更周期より早くなる。その結果、エンジン回転数が大きく下降するまでにISCバルブ4の動作を変更することができる。したがって、エンジン回転数が変動しても、早期に遅角量に応じた空気量により吸入空気量が増量補正される。そして、動作変更周期は点火時期の遅角量が大量であるほど短くしてあるので、点火時期を大量に遅角することによりエンジン回転数が大きく変動する可能性があっても、遅角量に応じたタイミングでISCバルブ4の開度を変更することができる。このようにして、アイドリング運転時のエンジン回転数を迅速に上昇もしくは下降させることができ、アイドル回転フィードバック制御の応答性が低下することを防止することができる。
なお、この動作変更周期を点火時期の遅角量に基づいて変更する構成と、動作量を点火時期の遅角量に基づいて変更する構成とを組み合わせて構成するものであってよい。すなわち、アイドル回転フィードバック制御において、アイドル回転制御装置ISCによる吸入空気量の補正量の動作範囲を点火時期の遅角量に基づいて拡大するように変更するとともに、アイドル回転制御装置ISCの制御速度を速くするようにその動作量を遅角量が大きくなるほど大きく、かつその動作変更周期を遅角量が大きくなるほど短くする構成であってもよい。
このような構成であれば、動作量が大きくなることによって大量に吸入空気量を補正することができるとともに、動作変更周期が短くなることによってISCバルブ4の開度を切り換える周期を短くすることができる。したがって、点火時期を大量に遅角させた場合において、アイドル回転フィードバック制御中に十分に、かつ迅速に吸入空気量を補正することができ、エンジン回転数を早期に安定させることができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態におけるエンジン及び電子制御装置の概略構成を示す概略構成説明図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 本発明の他の実施形態の制御手順を示すフローチャート。 本発明のさらに他の実施形態の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インターフェース
11…出力インターフェース
22…触媒
ISC…アイドル回転制御装置

Claims (2)

  1. 吸入空気量を調整してアイドリング運転時の機関回転数を目標回転数にフィードバック制御するアイドル回転制御装置と排気ガスを浄化する触媒とを備える内燃機関において、触媒の温度を早期に上げるべく点火時期を通常の点火時期よりも遅角側に制御する構成であり、
    アイドル回転制御装置をフィードバック制御する際の制御量の上限及び下限を制限する上限量及び下限量を設け、
    点火時期の遅角量が大きくなるほど上限量と下限量との差が大きくなるように、上限量を大きくする側に、下限量を小さくする側にそれぞれ変更する内燃機関のアイドル回転制御方法。
  2. 点火時期の遅角量が大きくなるほどアイドル回転制御装置のフィードバック制御の制御速度を速くする請求項1記載の内燃機関のアイドル回転制御方法。
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