JP4511680B2 - Slurry molding equipment - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント組成物等の硬化性スラリーを連続して所定の幅に展開するとともに所定の厚さに成形し、さらに硬化性スラリー内部の気泡が連続的に脱泡された硬化性スラリーによって成形体を製造することのできるスラリー成形装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
セメント組成物に代表される硬化性スラリーを成形して硬化させ、成形体を製造するためのスラリー成形装置としては、例えば、移動ベルト上に成形型を配置してこの成形型に連続的又は間欠的にスラリーを供給して成形型内でスラリーを硬化させるボックス方式の成形装置や、移動ベルト上に直接スラリーを供給し移動ベルト上に設けられたロール又はプレート等によって移動ベルト上にスラリーを展開させて硬化させるロール（又はプレート）方式の成形装置等が知られている。これらのスラリー成形装置は、硬化性スラリーの流動性による厚さ均一化（セルフレベリング効果）を利用して、移動ベルト上における硬化性スラリーを所定形状に成形して成形体を製造しようとするものである。
【０００３】
前記ロール方式の成形装置には、移動ベルトへのスラリーの供給にロールを利用するものがあり、このような成形装置としては、例えば、特開昭５５−１６４１０８号公報、特開昭５９−１４００１３号公報、特開昭５１−７４０１７号公報等に開示される成形装置を例示することができる。
【０００４】
例えば、特開昭５５−１６４１０８号公報や特開昭５９−１４００１３号公報では、硬化性スラリーを移動面上に受け取って搬送する移動ベルトと、移動ベルト上に開口し移動ベルト上に硬化性スラリーを供給するホッパと、ホッパ開口部の前部に移動ベルトから所定の間隔を有して設けられる回転自在なロールとを備え、前記所定の間隔によって移動ベルト上のスラリーの厚さを規定する成形装置が開示されている。この成形装置は、移動ベルトと前記ロールとの所定の間隔が硬化性スラリーで満たされるように、移動ベルト上へ十分量の硬化性スラリーを供給し、前記所定の間隔に厚さが均一化された成形体を製造しようとするものである。
【０００５】
また、例えば、特開昭５１−７４０１７号公報では、硬化性スラリーを移動面上に受け取って搬送する移動ベルトと、この移動ベルト上で対向する回転自在な一対のロールとを有し、硬化性スラリーが一対のロールの上方から両者間に供給され、ロール間を通って移動ベルト上に供給される成形装置が開示されている。この成形装置は、一対のロールによって移動ベルト上に硬化性スラリーをシート状に供給してほぼ均一な厚さの硬化性スラリーとし、この硬化性スラリーから成形体を製造しようとするものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、硬化性スラリーは、成形するにあたり適度な流動性を有することが好ましいが、成形体の強度等に起因する様々な条件によって調製されるため、例えば、高濃度や高粘度等の組成条件によって流動性が低い硬化性スラリーに調製されることがある。
【０００７】
また、硬化性スラリーは、成形体として十分な強度を発現することに加えて、速硬性であることが成形体の生産性をより向上させる上で好ましいが、このような速硬性の硬化性スラリーの中には、硬化の進行が速く、成形工程において流動性の低下を示すものがある。これらのような低流動性の硬化性スラリーは、セルフレベリング効果が期待できない一面を有しており、前述した従来のスラリー成形装置では、成形に支障を来す場合がある。
【０００８】
例えば、前記セルフレベリング効果を利用する成形装置では、低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に十分なセルフレベリング効果が発揮されず、移動ベルト上の硬化性スラリーに当接して硬化性スラリーを均すプレートやロール等の成形用部材を利用した場合でも、硬化性スラリーの流動性が低いために硬化性スラリーの展開、成形が困難となることがある。
【０００９】
また、セルフレベリング効果を利用する成形装置では、硬化性スラリーの成形や脱泡が段階的に行われるため、前述した速硬性の硬化性スラリーが使用される場合に、硬化性スラリーが成形中に硬化しはじめ、前述した成形用部材前部でのしわよりや、成形用部材後部での引きちぎれ等が発生し、硬化性スラリーの成形が困難となることがある。
【００１０】
また、セルフレベリング効果を利用する成形装置では、硬化性スラリーの成形や脱泡が段階的に行われるため、低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に硬化性スラリー中に含まれる気泡が脱泡されにくく、成形された硬化性スラリー中に気泡が残りやすい。このような気泡の残存は、得られる成形体の強度などの物性に影響を及ぼすことがある。また、硬化性スラリー中の気泡の残存は、速硬性をさらに有する低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に、より顕著に現れやすい。
【００１１】
一方、特開昭５５−１６４１０８号公報等に開示される成形装置は、移動ベルトとロールとの間隔で硬化性スラリーの厚さが規定されることから、硬化性スラリーの成形という点において、前記セルフレベリング効果を利用するものよりも優れている。しかし、この成形装置は、移動ベルト幅方向への硬化性スラリーの展開について十分な検討がなされておらず、低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に、ホッパから移動ベルト上に供給された硬化性スラリーが移動ベルトの幅方向へ十分に、又は均等に展開しないおそれがある。
【００１２】
また、この成形装置は、ホッパ内に硬化性スラリーが滞留しやすい構成であることから、速硬性の硬化性スラリーが使用される場合に、装置内部（特にホッパ内）に硬化性スラリーが固着しやすく、硬化性スラリーの円滑な成形に支障を来すおそれがある。また、前述したセルフレベリング効果を利用する成形装置と同様、低流動性の硬化性スラリー中の気泡の脱泡について十分な検討がなされておらず、低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に、硬化性スラリーに混入している気泡を硬化前に十分脱泡することができず、得られる成形体の強度等に影響を及ぼすおそれがある。
【００１３】
また、特開昭５１−７４０１７号公報に開示される成形装置は、一対のロールによってシート状に硬化性スラリーを移動ベルト上に供給することから、ほぼ均一な幅に硬化性スラリーを移動ベルト上に供給することができる点において、前記ロールで厚さを規定するものよりも優れている。しかし、この成形装置は、低流動性の硬化性スラリーの成形について十分な検討がなされておらず、特に速硬性を有する低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に、安定かつ円滑な成形を行うためには検討の余地が残されている。
【００１４】
また、この成形装置は、前述した成形装置と同様、低流動性の硬化性スラリー中の気泡の脱泡について十分な検討がなされておらず、低流動性の硬化性スラリーが使用される場合に、硬化性スラリーに混入している気泡を硬化前に十分脱泡することができず、得られる成形体の強度等に影響を及ぼすおそれがある。
【００１５】
本発明は、前記事項に鑑みなされたもので、セルフレベリング効果が小さい低流動性の硬化性スラリーを幅及び厚さが規定された板状に成形することのできるスラリー成形装置の提供を第１の技術的課題とする。
また、本発明は、セルフレベリング効果が小さい低流動性の硬化性スラリーから連続的に気泡を脱泡して成形することができるスラリー成形装置の提供を第２の技術的課題とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
本発明のスラリー成形装置は、少なくとも前記第１の技術的課題を解決するための手段として、以下のような構成とされている。
すなわち、本発明のスラリー成形装置は、連続的に供給される未硬化の硬化性スラリーを移動面上に受け取って搬送する移動ベルトと、この移動ベルト上に設けられ移動ベルトの搬送方向を横断する方向に沿う回転軸を有する回転自在な第１ロールと、この第１ロールよりも前記搬送方向における下流側において、第１ロールに対向し、かつ前記移動面との間に所望の間隔を有して設けられ、第１ロールの回転軸と平行な回転軸を有する回転自在な第２ロールと、前記移動ベルトの両側部に設けられ、前記移動面上の硬化性スラリーの流れ幅を規定する幅規定部材とを有し、前記第１ロール及び前記第２ロールの上方からその両者間に前記硬化性スラリーが供給され、この硬化性スラリーを、第１ロール及び第２ロールによって前記移動ベルトの幅方向に展開しつつ第１ロール及び第２ロールの間から前記移動面上に供給し、前記幅規定部材によって幅が規定されるとともに移動面と第２ロールとの間隔によって厚さが規定される板状成形体に成形することを特徴とする。
【００１７】
前記構成によれば、第１ロール及び第２ロールの上方からその両者間に供給された硬化性スラリーが、両ロール上で移動ベルトの幅方向に展開して移動面上に供給されることから、移動面上での硬化性スラリーの展開をよりスムーズに行うことが可能となる。そして、移動面上に供給された硬化性スラリーは、幅規定部材によって移動ベルト上での幅が規定され、移動面と第２ロールとの間隔によって移動ベルト上での厚さが規定されるため、幅及び厚さの両方が規定された板状の成形体に成形される。
【００１８】
このように硬化性スラリーは、移動面上への供給とほぼ同時に成形されるため、硬化性スラリーの硬化が始まる前に成形を終了させることができる。例えば硬化性スラリーに速硬性セメント組成物を使用する場合では、セメントの水和反応によって形成されつつある組織を破壊することなく成形することができ、成形体や最終製品の強度の低下などが抑制され、成形工程での品質低下を抑制することが可能となる。さらに、第２ロールが、移動面上の硬化性スラリーをほぼ全幅にわたって押し出す押し出し機能を兼ね備えることにより、硬化過程にある硬化性スラリーのしわよりや引きちぎれ等の発生をより抑制することが可能である。
【００１９】
また、前記構成によれば、ほぼ静置状態となる硬化性スラリーの滞留が生じにくいことから、成形装置への硬化性スラリーの固着をより抑制することが可能となる。従って、硬化性スラリーの固着に起因する成形装置の故障や清掃の必要性がより少なく、硬化性スラリーの成形をより円滑に、かつより安定して行うことが可能である。
【００２０】
また、前記スラリー成形装置では、前記第１ロール及び前記第２ロールの少なくとも何れか一方は、ロール端部に向けて断面積が漸次減少する形状に形成されていることが好ましい。この構成によれば、両ロール上での硬化性スラリーの展開がより円滑に行われ、かつ両ロール間から移動ベルト側部へ硬化性スラリーが供給されやすく、移動ベルト側部へ硬化性スラリーをより供給することが可能となる。この構成は、特に、幅広の板状成形体を成形する場合や、より低い流動性の硬化性スラリーを成形する場合等に効果的である。
【００２１】
一方、一般に低流動性の硬化性スラリーは、移動や変形の過程で、成形体となったときの強度等に影響を及ぼすような比較的大きな気泡を巻き込みやすいことが知られている。そこで、前記スラリー成形装置は、前述した第２の技術的課題を解決するための手段として、前記第１ロール及び前記第２ロールの間を通す前の硬化性スラリー、及び前記移動面上に供給された硬化性スラリー、の少なくとも何れかの硬化性スラリーに含まれる気泡を脱泡する脱泡装置を有する。この構成によれば、成形工程において硬化性スラリーに含まれる気泡が脱泡され、気泡の混入に起因する成形体等の品質低下が防止され、品質の安定した成形体の製造が可能となる。
【００２２】
また、硬化性スラリーがほぼ静置状態となる溜まりを特に設けることなく硬化性スラリーに含まれる気泡が脱泡されることから、脱泡のための溜まりに起因する成形装置への硬化性スラリーの固着を防止することが可能である。さらに、硬化性スラリーの展開、脱泡、及び成形の三つの工程をほぼ同時に行うことができることから、その後のライン設備がより簡単な構成となり、成形に要するライン長を短くすることができ、イニシャルコストがより低減され、設備のさらなる小型化も可能であるとともに、保守点検等もより容易となる。
【００２３】
前記脱泡装置は、前記第１ロールと前記第２ロールの間の上方に設けられ、両ロール間上に供給された硬化性スラリーに振動を与える上部振動装置であると、両ロール上に供給された硬化性スラリーに含まれる気泡が脱泡され、成形装置への供給によって混入した気泡を硬化性スラリーから脱泡することが可能となる。また、硬化性スラリーの展開とともに脱泡が可能であることから、硬化性スラリー中に気泡による空洞が形成されにくいので移動面上への硬化性スラリーの供給が途切れにくく、連続して、かつ安定して硬化性スラリーを移動面上へ供給することが可能となる。
【００２４】
また、前記脱泡装置は、前記第１ロールと前記第２ロールの間の下方であるとともに前記移動ベルトの上方に設けられ、前記移動面上に供給された硬化性スラリーに振動を与える下部振動装置であると、移動面上への硬化性スラリーの供給によって混入する気泡が脱泡されることから、品質の安定した成形体を製造することが可能となる。
【００２５】
また、前記脱泡装置は、前記移動ベルトの下方に設けられ、移動面上に供給された硬化性スラリーに移動ベルトの下方から振動を与えるタッピング装置であると、前述した下部振動装置と同様に、品質の安定した成形体を製造することが可能となる。
【００２６】
また、前記スラリー成形装置は、前記第１ロールの周面が前記移動面に当接していることが好ましい。この構成によれば、第１ロールから移動ベルトの搬送方向における上流側への硬化性スラリーの漏出を防止することが可能となる。また、第１ロールの周面と移動面とが摺接することから、第１ロール周面に付着する硬化性スラリーが第１ロール周面から取り除かれやすく、第１ロール周面への硬化性スラリーの固着を防止することが可能となる。
【００２７】
また、前記スラリー成形装置は、前記第１ロールと前記移動ベルトの間に設けられるロールであって、第１ロールの回転軸に平行な回転軸を有し、第１ロールの周面と移動面との両方に周面が当接して第１ロールの周面に付着した前記硬化性スラリーを取り除く回転自在なクリーニングロールを有すると、第１ロールが移動面に当接している構成と同様に、移動ベルト上流側への硬化性スラリーの漏出を防止することが可能となり、かつ第１ロール周面のクリーニング性をより向上させることが可能となる。
【００２８】
また、前記スラリー成形装置は、前記板状成形体の厚さを規定する所望の間隔を有して前記移動面から離間して設けられ、前記第２ロールの周面に当接して第２ロールの周面に付着した前記硬化性スラリーを取り除くクリーニング部材を有することが好ましい。この構成によれば、クリーニング部材が第２ロールの周面に当接することから、第２ロール周面への硬化性スラリーの固着を防止することが可能となるとともに、厚さが規定された硬化性スラリーの表面における平滑性をより向上させることが可能となる。
【００２９】
また、前記スラリー成形装置の幅規定部材としては、前記移動ベルトの両側部に設けられた一対のサイドプレートであることが好ましい。この構成によれば、簡単な構成によって硬化性スラリーの流れ幅を規定することが可能となり、また、硬化性スラリーの流れ幅を容易に調整することが可能となる。
【００３０】
また、前記幅規定部材は、その自重及び押圧手段の少なくとも何れかにより前記移動ベルトの両側部に向けて押圧されて、移動ベルトと同調して一体的に移動する一対のサイドベルトであっても良い。この構成によれば、移動ベルトと幅規定部材であるサイドベルトとが一体的に移動することから、硬化性スラリーと幅規定部材との摺接が防止され、幅及び厚さの規定された硬化性スラリーのしわよりや引きちぎれ等をより抑制することが可能となる。
【００３１】
また、前記スラリー成形装置で成形される硬化性スラリーとしては、少なくともセメントと水とフィラーとを含有し、かつ速硬性を有する速硬性セメント組成物であることが好ましい。このような速硬性セメント組成物を使用することによって、物理的特性や化学的特性にも優れる成形体を高い生産性で製造することが可能となる。
【００３２】
また、この速硬性セメント組成物は、内径５０ｍｍ、高さ５０ｍｍの円筒体である試験用ペースト容器に前記速硬性セメント組成物を充填し、前記試験用ペースト容器をＪＩＳＲ５２０１に規定するフローテーブル上に立て、前記試験用ペースト容器を引き抜き、前記フローテーブルへ１０秒間に１０回の落下運動を与えたとき、前記フローテーブル上に広がった前記速硬性セメント組成物の広がり直径が１６０ｍｍ以下となる速硬性セメント組成物であることが好ましい。
【００３３】
速硬性セメント組成物が前記条件を満たすものであると、前記第１ロール、前記クリーニングロール、及び前記幅規定部材（例えば前記サイドプレート）等の部材同士、又はこれらの部材と移動ベルト表面との間に隙間が生じる場合においても、その隙間が１.５ｍｍ以下であれば、未硬化の速硬性セメント組成物の表面張力によって、前記隙間からの速硬性セメント組成物の漏出が防止され、安定かつ円滑な板状成形体の製造が可能となる。
以下、本発明のスラリー成形装置について、より詳しく説明する。
【００３４】
前記移動ベルトは、前記硬化性スラリーの浸透や漏れ、あるいは付着のない形態であることが望ましく、また、硬化性スラリーの硬化条件として加熱が有利である場合などでは、前記硬化条件に耐えうるものが望ましい。
【００３５】
前記移動ベルトとしては、可撓性を有する無端ベルトを好ましくは例示することができ、この移動ベルトと、移動ベルトを支持する二本以上の回転プーリと、この回転プーリの少なくとも一本を回転させる回転駆動部と、回転プーリ間に位置して移動ベルトを裏側から平坦に支える支持板等を有するベルトコンベアを構成することによって、移動面上に受け取った硬化性スラリーを搬送する移動ベルトを構成することが可能となる。
【００３６】
また、前記移動ベルトの材質としては、加硫ゴム、ブタジエン系合成ゴム、テフロンやその他樹脂のほか、硬化に際して加熱を用いる場合に好適な移動ベルトの材質としては、ステンレス、高張力鋼等のスチール、あるいはガラスクロス等を例示することができる。
【００３７】
前記第１ロールと前記第２ロールは、一対のロールを形成し、硬化性スラリーを移動ベルトの幅方向に展開しつつ移動面上に硬化性スラリーを供給するための手段である。第１ロールと第２ロールは、同径のロールであっても良く、また、径の異なるロールであっても良い。
【００３８】
第１ロール及び第２ロールは、硬化性スラリーとによる磨耗の防止等の観点から、物理的特性に優れた材質で構成されることが好ましく、かつ、硬化性スラリーによる腐食の防止等の観点から、化学的特性に優れた材料で構成されることが好ましい。このような材質としては、例えば、ステンレス等の金属や、セラミックス等の無機材料等を例示することができる。
【００３９】
また、第１ロールと第２ロールは、互いに順方向に回転していても良いし、対向方向に回転していても良い。例えば、硬化性スラリーを両ロール間に導くように第２ロールを回転させ、この第２ロールに対して第１ロールを対向回転させる場合では、硬化性スラリーの移動ベルトへの供給に対して、硬化性スラリーの移動ベルト幅方向への展開をより優先させることができ、より低流動性の硬化性スラリーの成形等に好適である。このように、硬化性スラリーの供給と展開のバランスは、第１ロールと第２ロールの回転方向によって調整することが可能である。
【００４０】
また、第１ロールと第２ロールは、互いに等速で回転していても良いし、異なる回転速度で回転していても良い。例えば、第２ロールの回転数が第１ロールの回転数よりも高い場合では、第２ロールによって移動ベルト上の硬化性スラリーを押し出す作用がより強くなり、より低流動性の硬化性スラリーの成形や、より大きな厚さの成形体の製造等に好適である。このように、硬化性スラリーの供給は、第１ロールと第２ロールの回転速度によって調整することが可能である。
【００４１】
また、第１ロールと第２ロールは、互いの周面が当接していても良いし、所望のクリアランスを有して離間して設けられていても良い。例えば、硬化性スラリーの成形厚さ（以下、「成形高さ」ともいう）が１０〜４０ｍｍ程度である場合では、概ね３ｍｍ程度のクリアランスを有することが、硬化性スラリーの展開、所望の成形厚さとなるような硬化性スラリーの成形等に好適である。このように、硬化性スラリーの展開と供給のバランスは、第１ロールと第２ロールのクリアランスによって調整することも可能である。
【００４２】
第１ロールと第２ロールは、所定の位置に固定されて設けられていても良いが、移動ベルトの移動面に対して接近、離間した任意の位置に固定位置を変更自在であったり、移動ベルトの搬送方向に沿って固定位置を変更自在であることが好ましい。また、第１ロールと第２ロールは、一方が固定され他方が固定位置を変更自在であっても良いし、両方が固定位置を変更自在であっても良い。
【００４３】
第１ロールや第２ロールにおいて、固定位置を変更自在な構成としては特に限定されないが、例えば、ラック−ピニオン機構やウォームギヤ機構等、回転運動を直線運動に変換する機構等を利用した構成を例示することができる。
【００４４】
また、第１ロールと第２ロールは、少なくとも何れかが、ロール端部に向けて断面積が漸次減少する形状であっても良く、このような形状としては、例えばテーパ状を例示することができるが、断面積の減少は直線的なものに限定されるわけではなく、断面積が曲線的に減少する形状であっても良い。なお、第１ロールと第２ロールの両方がテーパ状等の形状に形成されていても良い。
【００４５】
前記幅規定部材は、移動面上の硬化性スラリーの流れ幅を規定することが可能であれば特に限定されないが、前記流れ幅を所望の幅に規定自在であることが、様々な規格の成形体を製造する上で好ましい。幅規定部材は、使用される硬化性スラリーの種類や性状等によって使い分けられると良く、好適な幅規定部材として、前述したサイドプレートやサイドベルト等を挙げることができる。
【００４６】
前記サイドプレートは、前記移動ベルトと同様、硬化性スラリーの浸透や漏れ、あるいは付着のない形態であることが望ましい。また、サイドプレートは、未硬化の硬化性スラリーの硬化速度を速めるために硬化性スラリーの加熱等を行う場合にも耐えうる素材であることが好ましい。さらに、サイドプレートは、移動ベルトの幅方向に接近、又は離間した所望の位置に容易に位置変更自在、かつ固定自在に構成されることが好ましい。なお、サイドベルトは、移動ベルトに接触して配置されても良く、非接触に配置されても良い。
【００４７】
また、前記サイドプレートの長さは、硬化性スラリーの種類や硬化条件、移動ベルトの運転状態等によって様々だが、硬化性スラリーの成形状態が変化しなくなるまで硬化性スラリーを保持できる長さであれば良い。例えば、前述した速硬性セメント組成物を使用する場合では、前記スランプフロー試験で規定される速硬性セメント組成物の流れ幅を概ね５分程度拘束できる長さであれば十分である。
【００４８】
前記サイドプレートを移動ベルトに接触して配置する場合には、サイドプレートの接触による移動ベルトの損傷を防止するために、サイドプレートを移動ベルトよりも柔らかい材質によって形成しても良いし、あるいは、サイドプレートの移動ベルトとの接触部分に、サイドプレートと移動ベルトとの滑りを良くして移動ベルトとの摩擦抵抗を軽減する滑り部材を設けても良い。前記滑り部材には、表面がフッ素樹脂加工されたテープ等を例示することができる。
【００４９】
また、サイドプレートを移動ベルトに対して非接触に配置する場合には、サイドプレートと移動ベルトとの間に生じた隙間から硬化性スラリーの漏出を防止する漏れ止め手段を設けても良い。このような漏れ止め手段としては、例えば、前記隙間を移動ベルトの側方から均一に押圧する気流等を発生する気流発生装置や、前記隙間を閉塞するパッド等の閉塞部材等を例示することができる。
【００５０】
前記サイドベルトは、移動ベルトと同様に、硬化性スラリーの浸透や漏れ、あるいは付着のない形態であることが望ましく、また、硬化性スラリーの硬化条件として加熱が有利である場合などでは、前記硬化条件に耐えうるものが望ましい。また、サイドベルトは、移動ベルトとの摩擦抵抗の大きな素材、あるいは形状で形成されると、移動ベルトとの同調に対して好ましい。
【００５１】
前記サイドベルトとしては、可撓性を有するとともに無端ベルトであり、かつ断面が矩形であるベルトや、矩形のユニットを複数連結して無端ベルト状に形成されるキャタピラ構造のサイドベルト等を例示することができる。また、サイドベルトの材質としては、移動ベルトのベルト同様、加硫ゴム、ブタジエン系合成ゴム、テフロンやその他樹脂のほか、硬化に際して加熱を用いる場合に好適なサイドベルトの材質としては、ステンレス、高張力鋼等のスチールを例示することができる。
【００５２】
サイドベルトを押圧する押圧手段は、移動ベルトにサイドベルトを押圧しつつ、サイドベルトの移動に対して抵抗を生じにくい形態であることが望ましく、前記硬化性スラリーの供給を受ける移動ベルト（往路）側に位置するサイドベルトを押圧するだけでなく、戻りの移動ベルト（復路）側に位置するサイドベルトを押圧するように適所に配置されると、サイドベルトと移動ベルトとの同調に好適である。
【００５３】
移動ベルトの往路側に配置される押圧手段としては、例えば、回転自在に軸支されるとともにその周面がサイドベルトに当接するロールを、移動ベルトへ押圧する方向へ付勢した押圧手段を例示することができる。また、移動ベルトの復路側に配置される押圧手段としては、例えば、回転自在に軸支されるとともに周面がサイドベルトに当接する一方のロールと、周面が移動ベルトに当接する他方のロールとを有し、これらのロールが互いに接近する方向へ付勢した押圧手段を例示することができる。
【００５４】
なお、前記付勢は、ばね等の弾性体を使用することにより達成しても良い。また、サイドベルトに当接するロールの周面には、サイドベルトがはまり込む凹溝を全周にわたって設けると良い。
【００５５】
また、押圧手段のロールは、移動ベルトの幅方向に接近、又は離間した所望の位置へサイドベルトを案内するように設けられることが好ましい。このようなロールの設け方としては、ロールの位置をその回転軸に沿う方向に変更自在な構成にすると良く、例えば、ベルチャックや番いクランプ、鍔つかみ、主軸つかみ等、締着によって回転軸に固定自在な固定部材を使用することにより、回転軸の軸方向におけるロールの位置を任意に設定自在な構成にすると良い。
【００５６】
また、サイドベルトを所定の位置に案内する手段としては、前述したロールの位置変更の他に、サイドベルトと移動ベルトの接触部分に、サイドベルトを所望の位置に案内する構成を設けても良く、このような構成としては、例えば、移動ベルトの長手方向に延びる凸条又は凹条を移動ベルトの両側部に設け、この凸条又は凹条に嵌合する凹条又は凸条をサイドベルトに設ける構成等を例示することができる。
【００５７】
前記脱泡装置は、硬化性スラリーに含まれる気泡を脱泡するための手段である。本発明における脱泡装置は、前記第１及び第２ロールの間を通過する前に硬化性スラリー中の気泡を脱泡する脱泡装置であって良いし、第１及び第２ロール間を通過して移動面上に供給された硬化性スラリー中の気泡を脱泡する脱泡装置であっても良い。また、これらの脱泡装置の複数を組み合わせて使用しても良い。
【００５８】
ロール通過前の硬化性スラリー中の気泡を脱泡する脱泡装置としては、例えば、前述した上部振動装置を挙げることができる。この上部振動装置としては、両ロール上にロールの軸方向に沿って配置される上部振動子と、この上部振動子を支持する支持アームとを有し、この支持アームを振動させることによって上部振動子を振動させ、硬化性スラリーに振動を与える構成を例示することができる。
【００５９】
上部振動子の振動は、その振動方向について特に限定されず、両ロールに接近、離間する方向（上下方向）の振動であっても良いし、両ロールの軸方向に沿う方向（左右方向）の振動であっても良いし、移動ベルトの搬送方向に沿う方向（前後方向）の振動であっても良い。さらに上部振動子の振動は、前述した振動を組み合わせたものであっても良い。
【００６０】
上部振動装置が振動を生じる機構は、硬化性スラリー中の気泡を脱泡することができる振動を生じさせる機構であれば良く、例えば、液圧や気圧を利用した圧力シリンダ装置や、カムを利用した機構や、スライダクランク機構や、可動鉄心を備えるソレノイドを利用した機構等を例示することができる。
【００６１】
また、ロール通過前の硬化性スラリー中の気泡を脱泡する脱泡装置の他の例としては、例えば、円形の中空部を有するケーシングの適所に硬化性スラリーの供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所に硬化性スラリーの排出口を設け、硬化性スラリーを前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転体をケーシング内に設け、前記排出口から排出された硬化性スラリーが、前記両ロール上に供給されるように配置される脱泡装置を例示することができる。
【００６２】
前記移動面上の硬化性スラリー中の気泡を脱泡する脱泡装置としては、例えば、前述した下部振動装置やタッピング装置等を挙げることができる。下部振動装置としては、前述した上部振動装置と同様の構成を例示することができ、両ロール下にロールの軸方向に沿って配置される下部振動子と、この下部振動子を支持する支持アームとを有し、この支持アームを振動させることによって下部振動子を振動させ、硬化性スラリーに振動を与える構成を例示することができる。また、下部振動子の振動、及び下部振動装置が振動を生じる機構についても、前述した上部振動子の振動、及び上部振動装置が振動を生じる機構と同様のものとすることができる。
【００６３】
前記タッピング装置は、硬化性スラリーから気泡を脱泡させるのに十分な振動を硬化性スラリーに与える振幅を生じるものであれば良い。硬化性スラリーの脱泡に要する振動は、硬化性スラリーの性状や成形厚さ等によって異なるが、例えば、硬化性スラリーの成形厚さが５〜１００ｍｍである場合に、前記振幅は２０〜３０ｍｍであることが好ましく、また、前記振幅で移動ベルトに加える打撃回数（すなわちタッピングの回数）は、１〜９０回／秒であることが好ましい。
【００６４】
タッピング装置の一例としては、移動ベルトの下面にロッドを押し当てるタッピング装置を例示することができる。このタッピング装置としては、油圧シリンダや空気圧シリンダ等を利用したシリンダ装置や、ロッドとしての可動鉄心を備えるソレノイド等を例示することができる。さらに、このタッピング装置は、ロッドの先端と移動ベルトの下面との間に介在するタッピングプレートを有する構成であると、移動ベルトに加える振動の伝達面積を大きくすることが可能となる。
【００６５】
また、タッピング装置の他の一例としては、回転時に移動ベルトの下面を叩く打撃部を有する回転体からなるタッピング装置を例示することができる。このタッピング装置としては、円柱形でありその周面に打撃部として突起を突設したものや、断面が三角形以上の多角形でありその周面の角部を打撃部としたもの等を例示することができる。さらに、このタッピング装置は、回転体の回転軸の方向が、移動ベルトの移動方向に直交するように配置されても良いし、移動ベルトの移動方向と平行となるように配置されても良いし、直交と平行を交互にして複数の回転体を配置しても良い。
【００６６】
回転体を利用するタッピング装置は、シリンダ装置等を利用するタッピング装置に比べて、振動時に上下方向だけでなく水平方向成分の力も硬化性スラリーに与えることが可能である。
【００６７】
前記クリーニングロールは、移動ベルト上流側への硬化性スラリーの漏出を防止するとともに、第１ロール周面での硬化性スラリーの固着を防止するための手段である。クリーニングロールは、硬化性スラリーの漏出を防止できる範囲であれば、移動ベルトに当接していなくても良い。クリーニングロールは、第１ロールに対向回転することが、第１ロール周面のクリーニング性を高める上で好ましい。また、クリーニングロールの周面に適度な硬さの弾性体、例えばシリコン等のゴムや樹脂等を設けて、第１ロール周面のクリーニング性及び移動ベルトとの密着性をより高めることも可能である。
【００６８】
前記クリーニング部材は、第２ロール周面での硬化性スラリーの固着を防止するための手段であるが、第２ロールと移動ベルトとの間隔によって規定された硬化性スラリーの成形厚さを維持するとともに、成形された硬化性スラリーの表面を平滑にするものであることがより好ましい。クリーニング部材は、このような作用を示すものであれば、その形態は特に限定されず、例えば、第２ロール周面に一辺が当接するとともに移動面に対して平行に設けられたクリーニングプレートや、移動面に対して所望の間隔を有して設けられ第２ロール周面に当接する周面を有する回転自在な下流側クリーニングロール等を例示することができる。これらのクリーニング部材は、第２ロールと同様に、移動面に対して、又は搬送方向に沿って固定位置を変更自在な構成であることが好ましい。
【００６９】
前記硬化性スラリーは、無機質硬化性材料を主体とする混合物であり、少なくとも無機質硬化性材料と水とを含有する。無機質硬化性材料は、自硬性のあるものなら特に限定されるものではない。このような硬化性スラリーとしては、例えば、石膏や前述した速硬性セメント組成物等を例示することができる。なお、硬化性スラリーには、好適な添加材や、各種添加剤等がさらに含まれていても良い。
【００７０】
速硬性セメント組成物は、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する混合物であり、これらの他にも各種添加剤として適当な添加剤を配合しても良い。また、速硬性セメント組成物は、速硬性セメントを含有するセメント組成物であっても良いし、速硬性を有さないセメントに硬化を促進する硬化促進剤等の添加剤を配合したセメント組成物であっても良い。また、速硬性セメント組成物は、加温等の硬化条件によって硬化が促進されるセメント組成物であっても良い。
【００７１】
前記速硬性セメント組成物に使用されるセメントとしては、普通セメント、早強セメント、超早強セメント等のポルトラントセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の混合セメント、あるいはアルミナセメント、ジェットセメント、ＱＴセメント、環境調和型セメント（エコセメント）、アーウィン系セメント、アリナイト、ベリナイト等を例示することができる。
【００７２】
前記添加材には、補強、加工性付与、軽量化、増量等を目的に配合することができ、木片や木質繊維のような木質フィラー、パルプ繊維、その他の無機質補強用繊維、有機質補強用繊維、無機質軽量骨材、有機質軽量骨材、砕石、細骨材、粗骨材等を例示することができる。これらのフィラー材の種類及び配合量は、目的とする製品の性能に対して任意に設定すれば良い。
【００７３】
また、成形後の硬化性スラリーの養生条件によっては、ＡＬＣ（Autoclaved Lightweight Concrete）の如く、珪酸カルシウム系板材も製造できるので、こうした場合には、最終的に望まれる製品形態に応じて適宜原料を選択する。また、硬化性スラリー中における水の配合量は、得られる板材の比重、所望の強度等を勘案して決定されるが、例えば水／セメント重量比として、２０〜３００％である。
【００７４】
さらに、本発明における硬化性スラリーは、前記の添加材のほかに各種添加剤を含むことができる。各種添加剤には、スラリー流動化剤、スラリー粘性調整剤、硬化促進剤、各種分散剤等を例示することができる。これらは、製造ライン上での硬化性スラリーの取り扱いや、所望する製品の性能に応じてその種類や配合量を調整すれば良い。
【００７５】
本発明のスラリー成形装置は、前述した構成の他に、成形体の製造に有利な他の手段をさらに設けても良い。このような手段としては、例えば、仕上げ用ロール、仕上げ用プレート、模様付けロール、模様付けプレートなどのように、第２ロールよりも下流側に配置され成形された硬化性スラリーに当接して成形を仕上げる仕上げ用手段や、ヒータを内蔵するとともに移動ベルトを跨いで設けられる加熱養生ボックスなどのように、移動ベルト上の硬化性スラリーの硬化を促進させる硬化促進手段等を例示することができる。また、これら他の手段は、複数を可能な限り組み合わせることができる。
【００７６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスラリー成形装置における実施の形態を、添付した図面に基づき例示するとともに説明する。
【００７７】
＜第１の実施の形態＞
本実施の形態におけるスラリー成形装置は、図１及び図２に示されるように、連続的に供給される未硬化の硬化性スラリーを移動面上に受け取って搬送する移動ベルト１と、移動ベルト１上に設けられ移動ベルト１の搬送方向を横断する方向に沿う回転軸を有する回転自在な第１ロール２と、第１ロール２よりも前記搬送方向における下流側において第１ロール２に対向し、かつ前記移動面との間に所望の間隔を有して設けられ、第１ロール２の回転軸と平行な回転軸を有する回転自在な第２ロール３と、移動ベルト１の両側部に設けられ、前記移動面上に供給された硬化性スラリーの流れ幅を規定する幅規定部材である一対のサイドプレート４、４とを有している。
【００７８】
また、前記スラリー成形装置には、第１ロール２及び第２ロール３の間の上方に、第１ロール２上及び第２ロール３上に供給された硬化性スラリーに振動を与える上部振動装置５が設けられ、第１ロール２及び第２ロール３の間の下方であるとともに移動ベルト１の上方に、前記移動面上に供給された硬化性スラリーに振動を与える下部振動装置６が設けられ、移動ベルト１の下方に、移動面上の硬化性スラリーに移動ベルト１の下方から振動を与えるタッピング装置７が設けられている。
【００７９】
第１ロール２よりも上流側の移動ベルト１上には、第１ロール２及び第２ロール３間の上方に開口するスラリー排出口１３ａを有し、硬化性スラリーの原材料を混練して硬化性スラリーを連続的に形成、供給する連続ミキサー１３が設けられている。
【００８０】
また、第２ロール３よりも下流側には、第２ロール３の周面に当接して第２ロール３の周面に付着した硬化性スラリーを取り除くクリーニング部材８と、仕上げ用ロール９と、仕上げ用プレート１０、１１とが、硬化性スラリーの成形厚さを規定する所望の間隔を有して前記移動面から離間して設けられている。仕上げ用プレート１１のさらに下流側には、硬化性スラリーの硬化を促進すべく移動ベルト１上の硬化性スラリーを加熱する加熱養生ボックス１２が複数設けられている。
【００８１】
移動ベルト１は、合成ゴム製の無端ベルトから成り、この移動ベルト１を２箇所で支持する回転プーリ１ｂ、１ｂと、この回転プーリ１ｂ、１ｂの一方に接続されて回転プーリ１ｂを回転駆動させることにより移動ベルト１を移動させる駆動源である移動ベルト駆動用モータ１ｃと、移動ベルト１の側方に張り出して設けられるフレーム１ｄと、硬化性スラリーが供給される移動ベルト１の移動面（往路側）を裏側から支持する支持板１ｅ等とともにベルトコンベア１ａを構成している。ここで支持板１ｅは、第１ロール２の直下には設けられておらず、成形体の寸法精度を向上させるために第２ロール３の直下に設けられている。
【００８２】
第１ロール２は、図１及び図３に示されるように、周面が前記移動面に当接して設けられている。第１ロール２は、下端が移動ベルト１の表面と同じ高さ又は数ｍｍ程度低めになるように配設され、硬化性スラリーの漏れを防止するとともに、万一異物等が上流から流れてきた場合に、第１ロール２と移動ベルト１の損傷を防ぐ構造になっている。また、第１ロール２は、その回転方向及び回転速度を設定自在に構成されている。なお、第１ロール２は、前記移動面に対して接近、離間する方向へ固定位置を変更自在に構成されていても良いし、移動ベルト１の搬送方向に沿って固定位置を変更自在に構成されていても良い。
【００８３】
第２ロール３は、同じく図１及び図３に示されるように、前記移動面から硬化性スラリーの成形厚さとして所望の間隔だけ離間して設けられてる。また、第２ロール３は、第１ロール２との間に適当な（例えば１〜１０ｍｍ程度）クリアランスを有して設けられている。第２ロール３も、第１ロール２と同様、回転方向及び回転速度を設定自在に構成されている。また、第２ロール３も、前記移動面に対して接近、離間する方向へ固定位置を変更自在に構成されていても良いし、移動ベルト１の搬送方向に沿って固定位置を変更自在に構成されていても良い。なお、第１ロール２の直径Ｄ2は、第２ロール３の直径をＤ3、スラリーの成形高さをｔとするとき、計算式：Ｄ2＝Ｄ3＋ｔによって得られる値の直径又はこの値に近似する直径であることが好ましい。
【００８４】
サイドプレート４、４は、図４に示されるように、移動ベルト１の幅方向における所望の位置に、フレーム１ｄに配置される複数のアーム４ａ、４ａ・・・によって支持されている。サイドプレート４、４は、表面がフッ素樹脂加工された滑り部材１４が一側に接着され、この滑り部材１４を介して移動ベルト１と接触するように配置されている。なお、アーム４ａ、４ａ・・・は、図示しないが前記所望の位置にサイドプレート４、４を配置自在に構成されている。なお、サイドプレート４、４は、滑り部材１４を設けずに、移動ベルト１との隙間を１.５ｍｍ以下に設定して、移動ベルト１に対して非接触に配置されていても良い。
【００８５】
上部振動装置５は、図５及び図６に示されるように、第１ロール２よりも若干短い円柱状の上部振動子５ａと、上部振動子５ａの中央部に一端が接続されて上部振動子５ａを所定の高さに支持する上部振動アーム５ｂとを有している。上部振動アーム５ｂは、他端側で図示しない振動発生装置と接続されている。
【００８６】
下部振動装置６は、同じく図５及び図６に示されるように、第１ロール２よりも若干長い円柱状の下部振動子６ａと、下部振動子６ａの両端にそれぞれ一端が接続されて下部振動子６ａを所定の高さに支持する二本の下部振動アーム６ｂ、６ｂとを有している。下部支持アーム６ｂ、６ｂも、他端側で図示しない振動発生装置と接続されている。
【００８７】
タッピング装置７は、第１ロール２及び第２ロール３の直下でかつ移動ベルト１の下方に設けられ、図７に示されるように、円柱形の回転体７ａと、回転体７ａの周面に突起として突設された複数の打撃部７ｂとを有している。回転体７ａは、移動ベルト１上の硬化性スラリーに対して所定の振幅（例えば２０〜３０ｍｍ程度）の振動を与えるように、打撃部７ｂが移動ベルト１を押し上げる位置に配置されている。また、回転体７ａは、回転速度及び回転方向を設定自在に設けられている。なお、打撃部７ｂは、移動ベルト１の幅方向において、硬化性スラリーに対して同期の振動を与えるべく回転体７ａの軸方向に沿って直線状に配置されていても良いし、硬化性スラリーに対して若干ずれた周期の振動を与えるべく回転体７ａの軸方向に対して斜めに配置されていても良い。
【００８８】
クリーニング部材８は、矩形のプレートに形成されており、一辺が第２ロール３の周面を第２ロール３のほぼ全幅にわたって当接するように配置されている。また、クリーニング部材８は、下面が移動ベルト１に対して平行になるように配置されており、移動ベルト１との間隔を設定自在に設けられている。
【００８９】
仕上げ用ロール９は、第２ロール３と同様に回転自在なロールであり、移動ベルト１の搬送方向に対して順方向に回転するように設けられている。仕上げ用ロール９は、回転速度が設定自在であり、また、固定位置も変更自在に設けられている。
【００９０】
仕上げ用プレート１０、１１は、クリーニング部材８と同様に矩形のプレートに形成されている。仕上げ用プレート１０は、一辺が仕上げ用ロール９の周面を仕上げ用ロール９のほぼ全幅にわたって当接するように配置されている。仕上げ用プレート１１は、仕上げ用プレート１０の下流側に独立して配置されている。仕上げ用プレート１０、１１は、それぞれ下面が移動ベルト１に対して平行になるように配置されており、移動ベルト１との間隔を設定自在に設けられている。
【００９１】
加熱養生ボックス１２は、移動ベルト１の往路側を覆う筺体内に赤外線加熱装置等の加熱装置を配置した加熱装置である。加熱養生ボックス１２による加熱は、移動ベルト１の材質や硬化性スラリーの硬化条件、あるいは移動ベルト１の運転条件等の条件によって適宜設定される。
【００９２】
連続ミキサー１３は、硬化性スラリーを形成する種々の材料が所定量、あるいは所定割合で供給され、これらの材料を連続的に混練するミキサーである。連続ミキサー１３には様々な形態が考えられるが、安定した混練性の点から、ピンミキサーあるいはピンレスミキサーの総称で知られる回転板式ミキサーが使用される。
【００９３】
次に、本実施の形態におけるスラリー成形装置の作動状態について、硬化性スラリーとして速硬性セメントの一種である環境調和型セメント（エコセメント）を配合したセメント組成物から成形体であるコンクリート板を製造する場合を例に説明する。
【００９４】
エコセメントは、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥等、塩素を含有する産業廃棄物を主成分として利用することにより、速硬性の水硬性鉱物であるカルシウムクロロアルミネート（１１ＣａＯ・７Ａｌ2Ｏ3・ＣａＣｌ2）を含有する速硬性のセメントである。エコセメントを使用したコンクリートの強度は、一般のセメントを使用したコンクリートと同等かそれ以上であり、凝結時間が２０〜４０分という速硬性を有するため、コンクリート板等の板状成形体や空洞ブロック等、様々なコンクリート製品を連続的に生産するのに適している。
【００９５】
エコセメントは、水及びフィラーとともに、所定の割合で連続的に連続ミキサー１３へ供給される。このとき、各材料の割合は、前述したスランプフロー試験での広がり直径が１６０ｍｍ以下となる割合で、かつ強度等の観点からコンクリート板に適した割合で連続ミキサー１３に供給される。なお、フィラーは、補強、加工性付与、軽量化、増量等を目的に配合されるもので、目的に応じて砂、スラグ、フライアッシュ、シリカヒュームのような粉粒状細骨材や、木や竹などの植物繊維、又は紙片のような繊維等が使用される。
【００９６】
連続ミキサー１３に供給された前記各材料は、連続ミキサー１３によって混練されて速硬性セメント組成物であるエコセメント組成物となる。混練されたエコセメント組成物は、連続ミキサー１３からスラリー排出口１３ａを通って第１ロール２及び第２ロール３間に上方から供給される。
【００９７】
第１ロール２及び第２ロール３は、両ロール間にエコセメント組成物を導くように順方向に回転しており、この回転は、両ロール上でのエコセメント組成物の展開、及び移動ベルト１上へのエコセメント組成物の供給や成形条件等に適した回転速度に設定されている。また、移動ベルト１も矢印Ｘ方向へ運転しており、この運転は、エコセメント組成物の供給量、移動ベルト１上でのエコセメント組成物の幅や厚さ、加熱養生ボックス１２によって促進されるエコセメント組成物の硬化速度等の諸条件によって最適な移動速度で移動ベルト１が矢印Ｘ方向へ移動するように設定されている。
【００９８】
両ロール間に上方から供給されたエコセメント組成物は、両ロールの回転によって移動ベルト１の幅方向に展開される。また、両ロール間に上方から供給されたエコセメント組成物は、上部振動装置５による振動を受け、この振動によってエコセメント組成物中に含まれる気泡が脱泡される。両ロール上におけるエコセメント組成物の展開及び脱泡はほぼ同時に行われ、エコセメント組成物は移動ベルト１の全幅にわたってほぼ均等に供給される。
【００９９】
移動ベルト１上に供給された未硬化のエコセメント組成物は、下部振動装置６及びタッピング装置７による振動を受ける。これらの振動によってエコセメント組成物中に含まれる気泡が脱泡される。脱泡されたエコセメント組成物は、移動ベルト１によって矢印Ｘ方向に移動するが、サイドプレート４、４によって移動ベルト１上での流れ幅が規定され、第２ロール３通過時に移動ベルト１と第２ロール３との間隔によって移動ベルト１上での厚さが規定される。このようにして、脱泡されたエコセメント組成物は板状に成形され、この形状を維持したまま移動ベルト１によって搬送される。
【０１００】
エコセメント組成物は、前記両ロールによって移動ベルト１の幅方向に展開しつつ移動ベルト１に供給されるため、移動ベルト１の側部にもエコセメント組成物が十分に供給される。このため、低流動性のエコセメント組成物であっても、サイドプレート４、４によって規定される流れ幅まで展開させることができる。また、移動ベルト１と第２ロール３との間隔によって、第２ロール３直下を通過できるエコセメント組成物の厚さが規定されるため、低流動性のエコセメント組成物であっても、均一に厚さを規定することができる。すなわち、エコセメント組成物の展開、脱泡、及び成形がほぼ同時に行われる。
【０１０１】
第２ロール３直下を通過したエコセメント組成物は、クリーニング部材８の下面に当接しながら、移動ベルト１によって板状を維持したまま搬送される。このとき第２ロール３は、板状に成形されたエコセメント組成物を、移動ベルト１のほぼ全幅にわたって押し出すことから、第２ロール３から下流側でのエコセメント組成物のしわよりや引きちぎれ等が防止される。また、クリーニング部材８が第２ロール３の周面に当接していることから、第２ロール３周面に付着しているエコセメント組成物が第２ロール３周面から掻き取られる。
【０１０２】
移動ベルト１上のエコセメント組成物は、クリーニング部材８の下面によって均され、平滑な表面に成形される。その後仕上げ用ロール９、仕上げ用プレート１０、１１によって同様に表面が均され、より平滑な表面に成形される。このとき、仕上げ用プレート１０が仕上げ用ロール９の周面に当接していることから、前述した第２ロール３及びクリーニング部材８と同様に、仕上げ用ロール９周面でのエコセメント組成物の付着が防止される。
【０１０３】
仕上げ用プレート１１を通過したエコセメント組成物は、加熱養生ボックス１２内に搬送される。加熱養生ボックス１２内を通ることによって、エコセメント組成物の硬化が促進される。
【０１０４】
加熱養生ボックス１２を通過したエコセメント組成物は、移動ベルト１の終端以降に設けられる切断工程へ搬送され、そこで所定の長さに切断される。切断されたエコセメント組成物は、その後、本格的に硬化させる養生工程等に搬送されて最終製品であるコンクリート板となる。
【０１０５】
なお、本実施の形態では、移動ベルト１上に供給された硬化性スラリーから気泡を脱泡する脱泡装置として、下部振動装置６とタッピング装置７との両方を備える形態として説明したが、これらの装置の何れか一方のみを備える形態であっても良い。
【０１０６】
また、本実施の形態では、第２ロール３に比べてやや大きな直径の第１ロール２（Ｄ2＝Ｄ3＋ｔ）とすることが好ましいと説明したが、いずれか一方を他方に対して大きく異なる径のロールとしても良い。例えば、図８に示されるように、第２ロール３に比べてより大きなロール径（Ｄ2＞Ｄ3＋ｔ）の第１ロール２を有する構成とすると、第１ロール２と第２ロール３とを同期して回転させる場合に、第２ロール３の回転数が第１ロール２の回転数よりもより一層高くなり、第２ロール３による硬化性スラリーの押し出し作用がより一層発揮される。このため、板厚の大きな板状成形体を成形する場合などに有利である。
【０１０７】
以上の説明からわかるように、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、移動ベルト１上に一対のロールを形成する第１ロール２及び第２ロール３と、移動ベルト１上に供給された硬化性スラリーの流れ幅を規定する幅規定部材である一対のサイドベルト４、４、とを有し、かつ第２ロール３は、移動ベルト１との間に硬化性スラリーの成形厚さを規定する所望の間隔を有して設けられていることから、硬化性スラリーによるセルフレベリング効果の如何に関わらず、硬化性スラリーを幅及び厚さの規定された板状成形体に成形することができる。
【０１０８】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、第２ロール３が移動ベルト１上の硬化性スラリーをほぼ全幅にわたって搬送方向へ押し出すことから、板状に成形された硬化性スラリーのしわよりや引きちぎれ等を防止することができる。さらに、サイドプレート４、４が用いられることから、移動ベルト１上における硬化性スラリーの流れ幅を簡単な構成で規定することができ、また、この流れ幅を容易に変更することができる。
【０１０９】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、第１ロール２及び第２ロール３間に上方から供給される硬化性スラリーに振動を与える上部振動装置５と、両ロール間を通って移動ベルト１上に供給された硬化性スラリーに振動を与える下部振動装置６及びタッピング装置７とを有することから、気泡が脱泡された硬化性スラリーを成形することができ、安定した品質の板状成形体を製造することができる。
【０１１０】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、第１ロール２の周面が移動ベルト１に当接するように設けられていることから、第１ロール２よりも上流側への硬化性スラリーの漏出を防ぐことができ、また、第１ロール２周面への硬化性スラリーの固着が防止され、硬化性スラリーの成形をより円滑に、かつより安定して行うことができる。
【０１１１】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、クリーニング部材８を有することから、第２ロール３周面への硬化性スラリーの固着が防止され、硬化性スラリーの成形をより円滑に、かつより安定して行うことができる。また、板状に成形された硬化性スラリーの表面における平滑性を向上させることができる。
【０１１２】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、仕上げ用ロール９、及び仕上げ用プレート１０、１１を有することから、板状に成形された硬化性スラリーの表面における平滑性をより一層向上させることができる。また、仕上げ用プレート１０が仕上げ用ロール９の周面に当接していることから、仕上げ用ロール９周面への硬化性スラリーの固着が防止され、硬化性スラリーの成形をより円滑に、かつより安定して行うことができる。
【０１１３】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、硬化性スラリーの展開、脱泡、及び成形が、移動ベルト１に硬化性スラリーが供給された時点でほぼ同時に行われることから、より短い製造ラインでの成形が可能であるとともに、エコセメント組成物のような速硬性セメント組成物を使用して、品質の安定したコンクリート板を製造することができる。また、エコセメント組成物のような速硬性セメント組成物を使用することにより、より一層短い製造ラインでコンクリート板を製造することができる。
【０１１４】
また、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、加熱養生ボックス１２を有することから、成形された硬化性スラリーの硬化が促進され、より一層短い製造ラインで板状成形体を製造することができる。
【０１１５】
＜第２の実施の形態＞
本実施の形態におけるスラリー成形装置は、図９に示されるように、ロール端部に向けて断面積が漸次減少するテーパ状に形成された第２ロール３を有しており、それ以外は前述した第１の実施の形態と同様の構成とされている。なお、本実施の形態では、第２ロール３の形状をテーパ状として説明するが、第１ロール２がテーパ状に形成されていても良く、また、第１ロール２及び第２ロール３の両方がテーパ状に形成されていても良い。
【０１１６】
本実施の形態における第２ロール３は、ロール端部に向かって断面積が減少するテーパ状に形成されていることから、第１ロール２と第２ロール３とのクリアランスがロール端部でより大きくなる。このため、両ロール間において中央付近からの硬化性スラリーの供給が抑制され、両ロール上において移動ベルト１幅方向へ硬化性スラリーが展開しやすくなる。また、移動ベルト１側部へ硬化性スラリーがより円滑に供給される。
【０１１７】
以上の説明からわかるように、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、前記第１の実施の形態における効果に加えて、移動ベルト１側部への硬化性スラリーの展開と供給がより効果的に行われることから、より幅広の板状成形体の製造に有利であり、また、より低流動性の硬化性スラリーを使用する成形体の製造に有利である。
【０１１８】
＜第３の実施の形態＞
本実施の形態におけるスラリー成形装置は、図１０に示されるように、第１ロール２と移動ベルト１の間にクリーニングロール１５を有しており、それ以外は前述した第１の実施の形態と同様の構成とされている。クリーニングロール１５は、第１ロール２の回転軸に平行な回転軸を有し、第１ロール２の周面と移動ベルト１との両方に周面が当接する回転自在なロールである。クリーニングロール１５の回転方向や回転速度等は、前述した第１ロール２や第２ロール３と同様、変更自在とされている。なお、クリーニングロール１５を配設する場合、第１ロール２の直径Ｄ2は、第２ロール３の直径をＤ3、スラリーの成形高さをｔ、クリーニングロール１５の直径をＤ15とするときに、計算式：Ｄ2＝Ｄ3−Ｄ15＋ｔによって得られる値の直径又はこの値に近似する直径であることが好ましい。
【０１１９】
クリーニングロール１５は、回転することにより第１ロール２の周面に付着した硬化性スラリーを取り除く。このとき、図１０に示されるように、移動ベルト１及び第１ロール２の回転方向に対して順方向にクリーニングロール１５を回転させると、移動ベルト１の磨耗を抑制しつつ第１ロール２周面への硬化性スラリーの付着を防止することができる。また、移動ベルト１及び第１ロール２の回転方向に対して対向方向にクリーニングロール１５を回転させると、第１ロール２周面に付着した硬化性スラリーの掻き取り作用をより向上させることができる。
【０１２０】
以上の説明からわかるように、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、前述した第１の実施の形態における効果に加えて、第１ロール２周面への硬化性スラリーの固着がより防止され、硬化性スラリーの成形をより円滑に、かつより安定して行うことができる。
【０１２１】
＜第４の実施の形態＞
本実施の形態におけるスラリー成形装置は、図１１及び図１２に示されるように、往路側押圧手段１７及び復路側押圧手段１８によって移動ベルト１に向けて押圧されて移動ベルト１と同調して一体的に移動する一対のサイドベルト１６、１６を有しており、それ以外は前述した第１の実施の形態と同様の構成とされている。
【０１２２】
サイドベルト１６、１６は、断面が矩形の無端ベルト状に形成された合成ゴム製のベルトであり、可撓性を有している。また、サイドベルト１６、１６は、移動ベルト１よりも大きな環状を形成している。
【０１２３】
往路側押圧手段１７は、図１３及び図１４に示されるように、移動ベルト１が形成する軌道を横断する方向へ回動自在となるようフレーム１ｄの側面に基端が支持される往路側押圧アーム１７ａと、往路側押圧アーム１７ａの先端から移動ベルト１側へ垂直に延びる往路側押圧シャフト１７ｂと、往路側押圧シャフト１７ｂによって回転自在かつ摺動自在に軸支されてサイドベルト１６に周面が当接する往路側押さえプーリ１７ｃと、往路側押圧アーム１７ａの側面から移動ベルト１側へ突出する上部突部１７ｄと、上部突部１７ｄ及びフレーム１ｄの間に架設され往路側押圧シャフト１７ｂをフレーム１ｄに向けて付勢するコイルばね１７ｅとから構成されている。
【０１２４】
復路側押圧手段１８は、図１５及び図１６に示されるように、基端が回動自在に支持されるとともにフレーム１ｄに対して平行に配置される二本の復路側押圧アーム１８ａ、１８ａと、復路側押圧アーム１８ａ、１８ａの先端から移動ベルト１側へ垂直に延びる復路側押圧シャフト１８ｂ、１８ｂと、一方の復路側押圧シャフト１８ｂで回転自在に軸支されて移動ベルト１の裏側に周面が当接する復路側押さえロール１８ｃと、他方の復路側押圧シャフト１８ｂで回転自在かつ摺動自在に軸支されてサイドベルト１６に周面が当接する復路側押さえプーリ１８ｄと、それぞれの復路側押圧アーム１８ａ、１８ａの側面から移動ベルト１側へ突出する下部突部１８ｅ、１８ｅと、下部突部１８ｅ、１８ｅに係止するとともにそれぞれの復路側押圧アーム１８ａ、１８ａが接近する方向へ付勢する鋏型ばね１８ｆとから構成されている。
【０１２５】
往路側押さえプーリ１７ｃ及び復路側押さえプーリ１８ｄの周面には、サイドベルト１６のベルト幅に合わせた凹溝が全周にわたって設けられている。また、往路側押さえプーリ１７ｃ及び復路側押さえプーリ１８ｄを軸支する往路側押圧シャフト１７ｂ及び復路側押圧シャフト１８ｂには、摺動自在に外嵌する締着部材１９が配置されている。締着部材１９は、前記シャフトに対して摺動自在に外嵌するフランジ部と、このフランジ部の外周面から内周面へ貫通するねじ孔と、このねじ孔に螺合し、先端がシャフトの周面に当接してフランジ部を前記シャフトに固定するねじとから構成されている。
【０１２６】
サイドベルト１６、１６は、移動ベルト１の往路側で往路側押圧手段１７によって押圧され、移動ベルトの復路側で復路側押圧手段１８によって押圧されることから、移動ベルト１と同調して一体的に移動する。このため、移動ベルト１上の硬化性スラリーと幅規定部材であるサイドベルト１６、１６との摺接が防止される。
【０１２７】
また、サイドベルト１６、１６によって規定される硬化性スラリーの流れ幅を変更する場合には、締着部材１９を緩め、往路側押さえプーリ１７ｃ及び復路側押さえプーリ１８ｄを所望の位置へ摺動させるとともに、摺動させた往路側押さえプーリ１７ｃ及び復路側押さえプーリ１８ｄによって新たに設定される位置で締着部材１９を再び締めて両プーリを固定することにより、例えば、図１４及び図１６において破線部分で示される位置から実線部分で示される位置へ、サイドベルト１６、１６の位置を容易に移動させることができる。
【０１２８】
なお、サイドベルト１６、１６は、移動ベルト１との間に水密性の高い滑り止め手段等を有するものであっても良く、このような滑りどめ手段としては、例えば、マグネットプレートや静電気による接着、又は、水の存在下等の所定の条件によって繰り返し移動ベルト１との接着が可能な接着シート等を例示することができる。このような接着可能な滑り止め手段を設けることにより、移動ベルト１へサイドベルト１６、１６をその自重によって押圧することも可能となる。また、本実施の形態のような押圧手段と滑り止め手段とを併用することにより、サイドベルト１６、１６と移動ベルト１をより安定して一体的に移動させることができる。
【０１２９】
以上の説明からわかるように、本実施の形態におけるスラリー成形装置は、前述した第１の実施の形態における効果に加えて、幅規定部材として一対のサイドベルト１６、１６を有することから、移動ベルト１上の硬化性スラリーと幅規定部材との摺接が防止され、成形された硬化性スラリーのしわよりや引きちぎれ等をより抑制することができる。また、前述したサイドプレート４、４に比べて、移動ベルト１上において硬化性スラリーの幅をより長い間規定することができ、エコセメント組成物に対して硬化に若干の時間を要する低流動性の硬化性スラリーであっても、好適に板状成形体を製造することができる。
【０１３０】
【発明の効果】
本発明のスラリー成形装置は、前記第１ロール及び前記第２ロールの上方からその両者間に供給される硬化性スラリーを、第１ロール及び第２ロールによって前記移動ベルトの幅方向に展開しつつ第１ロール及び第２ロールの間から前記移動面上に供給し、前記幅規定部材によって幅を規定するとともに移動面と第２ロールとの間隔によって厚さを規定して板状成形体に連続して成形する構成とすることにより、セルフレベリング効果が小さい低流動性の硬化性スラリーを、幅及び厚さが規定された板状に成形することができる。
【０１３１】
また、本発明のスラリー成形装置は、第１ロール及び第２ロールの間を通す前の硬化性スラリー、及び移動面上に供給された硬化性スラリー、の少なくとも何れかの硬化性スラリーに含まれる気泡を脱泡する脱泡装置を有する構成とすることにより、セルフレベリング効果が小さい低流動性の硬化性スラリーから連続的に気泡を脱泡して成形することができる。
【０１３２】
また、本発明のスラリー成形装置は、第１ロール及び第２ロールの少なくとも何れか一方は、ロール端部に向けて断面積が漸次減少する形状に形成されている構成とすることにより、移動ベルト幅方向への硬化性スラリーの展開をよりスムーズに行うことができ、より低流動性の硬化性スラリーでも円滑に成形することができる。
【０１３３】
また、本発明のスラリー成形装置は、第１ロールの周面や第２ロールの周面に当接する部材を設けたり、移動面に周面が当接するように第１ロールを設ける構成とすることにより、第１ロールや第２ロールの周面のクリーニング性がより向上し、硬化性スラリーの成形をより一層円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における一例であるスラリー成形装置の概略を示す側面図である。
【図２】図１に示されるスラリー成形装置の上面図である。
【図３】図１に示されるスラリー成形装置の第１ロール及び第２ロール付近を示す斜視図である。
【図４】図１に示されるスラリー成形装置のサイドプレートを示す正面断面図である。
【図５】図１に示されるスラリー成形装置の上部振動装置及び下部振動装置を示す正面図である。
【図６】図１に示されるスラリー成形装置の脱泡装置を示す側面図である。
【図７】図１に示されるスラリー成形装置のタッピング装置を示す側面図である。
【図８】本発明の実施の形態における他の一例であるスラリー成形装置を示す側面概略図である。
【図９】本発明の実施の形態における他の一例であるスラリー成形装置の第１ロール及び第２ロールを示す要部上面図である。
【図１０】本発明の実施の形態における他の一例であるスラリー成形装置を示す側面概略図である。
【図１１】本発明の実施の形態における他の一例であるスラリー成形装置を示す側面概略図である。
【図１２】図１１に示されるスラリー成形装置の上面図である。
【図１３】図１１に示されるスラリー成形装置における往路側押圧手段を示す側面図である。
【図１４】図１３に示される往路側押圧手段の正面図である。
【図１５】図１１に示されるスラリー成形装置における復路側押圧手段を示す側面図である。
【図１６】図１５に示される復路側押圧手段の正面図である。
【符号の説明】
１ 移動ベルト
１ａ ベルトコンベア
１ｂ 回転プーリ
１ｃ 移動ベルト駆動用モータ
１ｄ フレーム
１ｅ 支持板
２ 第１ロール
３ 第２ロール
４ サイドプレート
４ａ アーム
５ 上部振動装置
５ａ 上部振動子
５ｂ 上部振動アーム
６ 下部振動装置
６ａ 下部振動子
６ｂ 下部振動アーム
７ タッピング装置
７ａ 回転体
７ｂ 打撃部
８ クリーニング部材
９ 仕上げ用ロール
１０、１１ 仕上げ用プレート
１２ 加熱養生ボックス
１３ 連続ミキサー
１３ａ スラリー排出口
１４ 滑り部材
１５ クリーニングロール
１６ サイドベルト
１７ 往路側押圧手段
１７ａ 往路側押圧アーム
１７ｂ 往路側押圧シャフト
１７ｃ 往路側押さえプーリ
１７ｄ 上部突部
１７ｅ コイルばね
１８ 復路側押圧手段
１８ａ 復路側押圧アーム
１８ｂ 復路側押圧シャフト
１８ｃ 復路側押さえロール
１８ｄ 復路側押さえプーリ
１８ｅ 下部突部
１８ｆ 鋏型ばね
１９ 締着部材
Ｘ 移動ベルトの運転方向（搬送方向）を示す矢印[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a curable slurry in which a curable slurry such as a cement composition is continuously expanded to a predetermined width and formed into a predetermined thickness, and further, bubbles inside the curable slurry are continuously degassed. The present invention relates to a slurry molding apparatus capable of producing a molded body.
[0002]
[Prior art]
As a slurry molding apparatus for producing a molded product by molding and curing a curable slurry represented by a cement composition, for example, a molding die is arranged on a moving belt and the molding die is continuously or intermittently provided. The slurry is developed on the moving belt by a box-type molding apparatus that supplies the slurry and cures the slurry in the mold, or by a roll or plate provided on the moving belt that supplies the slurry directly on the moving belt. 2. Description of the Related Art A roll (or plate) type molding apparatus or the like that is cured by curing is known. These slurry molding devices use a uniform thickness (self-leveling effect) due to the fluidity of the curable slurry to produce a molded body by molding the curable slurry on the moving belt into a predetermined shape. It is.
[0003]
Some of the roll type forming apparatuses utilize a roll for supplying slurry to the moving belt. Examples of such forming apparatuses include Japanese Patent Laid-Open Nos. 55-164108 and 59-140013. And a molding apparatus disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 51-74017.
[0004]
For example, in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 55-164108 and 59-140013, a moving belt that receives and conveys a curable slurry on a moving surface, and a curable slurry that opens on the moving belt and is formed on the moving belt. And a rotatable roll provided at a predetermined distance from the moving belt at a front portion of the hopper opening, and a molding for defining the thickness of the slurry on the moving belt by the predetermined distance An apparatus is disclosed. This forming apparatus supplies a sufficient amount of the curable slurry onto the moving belt so that the predetermined distance between the moving belt and the roll is filled with the curable slurry, and the thickness is made uniform at the predetermined distance. It is intended to produce a molded body.
[0005]
Further, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 51-74017, there is provided a moving belt that receives and conveys a curable slurry onto a moving surface, and a pair of rotatable rolls facing each other on the moving belt, and is curable. A molding apparatus is disclosed in which slurry is supplied between the pair of rolls from above and supplied between the rolls onto a moving belt. In this molding apparatus, a curable slurry is supplied in a sheet form onto a moving belt by a pair of rolls to form a curable slurry having a substantially uniform thickness, and a molded product is manufactured from the curable slurry.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, the curable slurry preferably has an appropriate fluidity in molding, but is prepared under various conditions resulting from the strength of the molded body, for example, composition conditions such as high concentration and high viscosity. May be prepared into a curable slurry having low fluidity.
[0007]
In addition to exhibiting sufficient strength as a molded body, the curable slurry is preferably fast-curing in order to further improve the productivity of the molded body, but such a fast-curing curable slurry. Some of them have a fast curing process and show a decrease in fluidity in the molding process. Such low-fluidity curable slurries have a surface where the self-leveling effect cannot be expected, and the conventional slurry molding apparatus described above may hinder molding.
[0008]
For example, in the molding apparatus using the self-leveling effect, when a low-fluidity curable slurry is used, sufficient self-leveling effect is not exhibited, and the curable slurry comes into contact with the curable slurry on the moving belt. Even when a molding member such as a plate or a roll is used, it is sometimes difficult to develop and mold the curable slurry due to the low fluidity of the curable slurry.
[0009]
Further, in a molding apparatus that uses the self-leveling effect, since the curable slurry is molded and defoamed in stages, the curable slurry is formed during molding when the above-mentioned fast-curing curable slurry is used. Starting to cure, wrinkles at the front part of the molding member described above, tearing at the rear part of the molding member, and the like may occur, making it difficult to mold the curable slurry.
[0010]
In addition, in a molding apparatus that uses the self-leveling effect, molding and defoaming of the curable slurry are performed in stages, so that bubbles contained in the curable slurry are generated when a low-fluidity curable slurry is used. It is difficult to remove bubbles, and bubbles are likely to remain in the formed curable slurry. Such residual bubbles may affect physical properties such as strength of the obtained molded body. In addition, the remaining of bubbles in the curable slurry is more likely to appear more prominently when a low-fluidity curable slurry that further has a fast curing property is used.
[0011]
On the other hand, in the molding apparatus disclosed in JP-A-55-164108 and the like, the thickness of the curable slurry is defined by the distance between the moving belt and the roll. It is superior to those using the self-leveling effect. However, this molding apparatus has not been sufficiently studied about the development of the curable slurry in the width direction of the moving belt, and is supplied from the hopper onto the moving belt when a low-fluidity curable slurry is used. There is a possibility that the hardened slurry does not spread sufficiently or evenly in the width direction of the moving belt.
[0012]
In addition, since this molding apparatus is configured so that the curable slurry tends to stay in the hopper, the curable slurry is fixed inside the apparatus (particularly in the hopper) when a fast-curing curable slurry is used. This is likely to hinder the smooth molding of the curable slurry. In addition, as in the case of the molding apparatus using the self-leveling effect described above, when sufficient degassing of the bubbles in the low-fluidity curable slurry has not been made and a low-fluidity curable slurry is used In addition, the bubbles mixed in the curable slurry cannot be sufficiently defoamed before curing, which may affect the strength and the like of the obtained molded body.
[0013]
Further, the molding apparatus disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 51-74017 supplies the curable slurry to the moving belt in a sheet form by a pair of rolls. It is superior to the roll that defines the thickness in that it can be supplied to the roll. However, this molding apparatus has not been sufficiently studied for molding a low-fluidity curable slurry, and is stable and smooth when a low-fluidity curable slurry having fast curing is used. There is still room for study to do.
[0014]
In addition, as in the case of the molding apparatus described above, this molding apparatus has not been sufficiently studied for the defoaming of bubbles in the low-fluidity curable slurry, and when a low-fluidity curable slurry is used. The air bubbles mixed in the curable slurry cannot be sufficiently defoamed before curing, which may affect the strength of the resulting molded article.
[0015]
The present invention has been made in view of the above matters, and provides a first slurry molding apparatus capable of molding a low-fluidity curable slurry having a small self-leveling effect into a plate shape having a defined width and thickness. Technical issues.
Moreover, this invention makes it the 2nd technical subject to provide the slurry shaping | molding apparatus which can degas | foam and shape | mold continuously from the low fluidity | hardening curable slurry with a small self-leveling effect.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The slurry molding apparatus of the present invention has the following configuration as means for solving at least the first technical problem.
In other words, the slurry molding apparatus of the present invention receives a transporting surface of uncured curable slurry that is continuously supplied and transports it, and traverses the transporting direction of the transporting belt provided on the transporting belt. A rotatable first roll having a rotation axis along the direction, and a desired distance between the first roll and the moving surface on the downstream side in the transport direction, facing the first roll. A rotatable second roll having a rotation axis parallel to the rotation axis of the first roll, and a width that is provided on both sides of the moving belt and that defines a flow width of the curable slurry on the moving surface. The curable slurry is supplied between the first roll and the second roll from above the first roll and the second roll, and the movable bell is transferred to the moving bell by the first roll and the second roll. The width is defined by the width defining member and the thickness is defined by the distance between the moving surface and the second roll, while being supplied on the moving surface from between the first roll and the second roll. It shape | molds to the plate-shaped molded object made.
[0017]
According to the above configuration, the curable slurry supplied between the first roll and the second roll from above is developed in the width direction of the moving belt on both rolls and supplied onto the moving surface. The curable slurry can be more smoothly spread on the moving surface. The curable slurry supplied on the moving surface has a width on the moving belt defined by the width defining member, and the thickness on the moving belt is defined by the distance between the moving surface and the second roll. , A plate-like molded body having both a defined width and thickness is formed.
[0018]
Thus, since the curable slurry is molded almost simultaneously with the supply onto the moving surface, the molding can be finished before the curable slurry starts to be cured. For example, when a fast-setting cement composition is used for the curable slurry, it can be molded without destroying the structure that is being formed by the hydration reaction of the cement, and the reduction in strength of the molded product and the final product is suppressed. As a result, it is possible to suppress deterioration in quality in the molding process. Furthermore, since the second roll also has an extrusion function for extruding the curable slurry on the moving surface over almost the entire width, it is possible to further suppress the occurrence of wrinkles and tearing of the curable slurry in the curing process. .
[0019]
Moreover, according to the said structure, since it is hard to produce the retention of the curable slurry which will be in a stationary state, it becomes possible to suppress sticking of the curable slurry to a shaping | molding apparatus more. Therefore, there is less need for the molding apparatus to be broken or cleaned due to the fixing of the curable slurry, and the curable slurry can be molded more smoothly and stably.
[0020]
In the slurry forming apparatus, it is preferable that at least one of the first roll and the second roll is formed in a shape in which a cross-sectional area gradually decreases toward a roll end. According to this configuration, the development of the curable slurry on both rolls is performed more smoothly, and the curable slurry is easily supplied from between both rolls to the side of the moving belt. It becomes possible to supply more. This configuration is particularly effective when molding a wide plate-shaped molded body or molding a lower fluid curable slurry.
[0021]
On the other hand, it is generally known that a low-fluidity curable slurry tends to entrap relatively large bubbles that affect the strength and the like when formed into a molded body in the course of movement and deformation. Therefore, the slurry forming apparatus supplies the curable slurry before passing between the first roll and the second roll as a means for solving the second technical problem described above, and the moving surface. A defoaming device for defoaming bubbles contained in at least one of the curable slurries. According to this configuration, the bubbles contained in the curable slurry are defoamed in the molding step, the deterioration of the quality of the molded body due to the mixing of the bubbles is prevented, and the molded body with stable quality can be manufactured.
[0022]
In addition, since the bubbles contained in the curable slurry are defoamed without particularly providing a reservoir in which the curable slurry is almost stationary, the curable slurry to the molding apparatus caused by the reservoir for defoaming is removed. It is possible to prevent sticking. Furthermore, since the three steps of curable slurry development, defoaming, and molding can be performed almost simultaneously, the subsequent line equipment has a simpler structure, the line length required for molding can be shortened, and the initial Costs can be further reduced, the equipment can be further downsized, and maintenance and inspection can be facilitated.
[0023]
The defoaming device is provided above the first roll and the second roll, and is supplied on both rolls when it is an upper vibration device that vibrates the curable slurry supplied between the two rolls. The bubbles contained in the cured curable slurry are defoamed, and the bubbles mixed by supplying to the molding apparatus can be defoamed from the curable slurry. In addition, since defoaming is possible with the development of the curable slurry, it is difficult to form voids due to bubbles in the curable slurry, so the supply of the curable slurry onto the moving surface is difficult to interrupt, and is continuous and stable. Thus, it becomes possible to supply the curable slurry onto the moving surface.
[0024]
Further, the defoaming device is provided between the first roll and the second roll and above the moving belt, and is a lower vibration that applies vibration to the curable slurry supplied on the moving surface. In the case of the apparatus, bubbles mixed in by supplying the curable slurry onto the moving surface are defoamed, so that it is possible to produce a molded article with stable quality.
[0025]
In addition, the defoaming device is a tapping device that is provided below the moving belt and applies vibration to the curable slurry supplied on the moving surface from below the moving belt, similarly to the above-described lower vibrating device. It becomes possible to produce a molded article with stable quality.
[0026]
In the slurry forming apparatus, it is preferable that a peripheral surface of the first roll is in contact with the moving surface. According to this configuration, it is possible to prevent leakage of the curable slurry from the first roll to the upstream side in the conveying direction of the moving belt. Further, since the peripheral surface of the first roll and the moving surface are in sliding contact with each other, the curable slurry attached to the first roll peripheral surface is easily removed from the first roll peripheral surface, and the curable slurry on the first roll peripheral surface. Can be prevented.
[0027]
The slurry forming apparatus is a roll provided between the first roll and the moving belt, and has a rotation axis parallel to the rotation axis of the first roll, and the peripheral surface and the movement surface of the first roll And having a rotatable cleaning roll that removes the curable slurry adhering to the peripheral surface of the first roll by contacting the peripheral surface with both of the first roll, as in the configuration in which the first roll is in contact with the moving surface, It is possible to prevent leakage of the curable slurry to the upstream side of the moving belt, and it is possible to further improve the cleaning performance of the first roll peripheral surface.
[0028]
In addition, the slurry forming apparatus is provided at a desired interval that defines the thickness of the plate-like formed body and is spaced apart from the moving surface, and is in contact with the peripheral surface of the second roll. It is preferable to have a cleaning member for removing the curable slurry adhering to the peripheral surface. According to this configuration, since the cleaning member comes into contact with the peripheral surface of the second roll, it is possible to prevent the curable slurry from adhering to the peripheral surface of the second roll, and the thickness is regulated. It becomes possible to further improve the smoothness of the surface of the conductive slurry.
[0029]
Moreover, it is preferable that it is a pair of side plate provided in the both sides of the said moving belt as a width regulation member of the said slurry shaping | molding apparatus. According to this configuration, the flow width of the curable slurry can be defined by a simple configuration, and the flow width of the curable slurry can be easily adjusted.
[0030]
The width defining member may be a pair of side belts that are pressed toward both sides of the moving belt by at least one of its own weight and pressing means and move integrally in synchronization with the moving belt. good. According to this configuration, since the moving belt and the side belt that is the width defining member move integrally, the sliding contact between the curable slurry and the width defining member is prevented, and the curing with the defined width and thickness is performed. It is possible to further suppress wrinkling and tearing of the conductive slurry.
[0031]
Moreover, it is preferable that the curable slurry molded by the slurry molding apparatus is a fast-curing cement composition containing at least cement, water, and filler and having fast curing. By using such a fast-curing cement composition, it becomes possible to produce a molded article having excellent physical characteristics and chemical characteristics with high productivity.
[0032]
In addition, this fast-hardening cement composition is a cylindrical paste having an inner diameter of 50 mm and a height of 50 mm. The fast-hardening cement composition is filled into the test paste container, and the test paste container is placed on a flow table defined in JIS R5201. Standing up, pulling out the test paste container and applying the falling motion to the flow table 10 times in 10 seconds, the fast-curing property that the spreading diameter of the fast-setting cement composition spreading on the flow table becomes 160 mm or less A cement composition is preferred.
[0033]
When the fast-curing cement composition satisfies the above condition, members such as the first roll, the cleaning roll, and the width regulating member (for example, the side plate), or these members and the surface of the moving belt Even when a gap is generated between the gaps, if the gap is 1.5 mm or less, the surface tension of the uncured fast-curing cement composition prevents leakage of the fast-curing cement composition from the gap, which is stable and A smooth plate-like molded body can be produced.
Hereinafter, the slurry molding apparatus of the present invention will be described in more detail.
[0034]
The moving belt is preferably in a form that does not penetrate, leak, or adhere to the curable slurry, and can withstand the curing conditions when heating is advantageous as the curing conditions of the curable slurry. Is desirable.
[0035]
As the moving belt, an endless belt having flexibility can be preferably exemplified. The moving belt, two or more rotating pulleys supporting the moving belt, and at least one of the rotating pulleys are rotated. A moving belt that conveys the curable slurry received on the moving surface is configured by configuring a belt conveyor having a support plate and the like that is positioned between the rotation driving unit and the rotating pulley and supports the moving belt flat from the back side. It becomes possible.
[0036]
In addition to vulcanized rubber, butadiene synthetic rubber, Teflon and other resins, the moving belt is made of stainless steel, high-tensile steel, or the like as a suitable moving belt material when heating is used for curing. Or a glass cloth etc. can be illustrated.
[0037]
The first roll and the second roll are means for forming a pair of rolls and supplying the curable slurry onto the moving surface while developing the curable slurry in the width direction of the moving belt. The first roll and the second roll may be rolls having the same diameter, or may be rolls having different diameters.
[0038]
The first roll and the second roll are preferably composed of a material having excellent physical characteristics from the viewpoint of preventing wear due to the curable slurry, and from the viewpoint of preventing corrosion due to the curable slurry. It is preferably composed of a material having excellent chemical characteristics. Examples of such materials include metals such as stainless steel and inorganic materials such as ceramics.
[0039]
Moreover, the 1st roll and the 2nd roll may rotate in the forward direction mutually, and may rotate in the opposing direction. For example, in the case where the second roll is rotated so as to guide the curable slurry between both rolls, and the first roll is rotated opposite to the second roll, the supply of the curable slurry to the moving belt is performed. The development of the curable slurry in the width direction of the moving belt can be prioritized, which is suitable for molding a curable slurry having a lower fluidity. Thus, the balance between supply and development of the curable slurry can be adjusted by the rotation direction of the first roll and the second roll.
[0040]
In addition, the first roll and the second roll may be rotated at a constant speed, or may be rotated at different rotational speeds. For example, when the rotation speed of the second roll is higher than the rotation speed of the first roll, the action of extruding the curable slurry on the moving belt by the second roll becomes stronger, and molding of a curable slurry having lower fluidity is achieved. It is also suitable for producing a molded body having a larger thickness. Thus, the supply of the curable slurry can be adjusted by the rotation speeds of the first roll and the second roll.
[0041]
Further, the first roll and the second roll may be in contact with each other, or may be provided apart from each other with a desired clearance. For example, in the case where the molding thickness of the curable slurry (hereinafter also referred to as “molding height”) is about 10 to 40 mm, the development of the curable slurry and the desired molding thickness have a clearance of about 3 mm. It is suitable for forming a curable slurry. Thus, the balance between the development and supply of the curable slurry can be adjusted by the clearance between the first roll and the second roll.
[0042]
The first roll and the second roll may be fixedly provided at predetermined positions, but the fixed position can be freely changed or moved to any position approaching and separating from the moving surface of the moving belt. It is preferable that the fixing position can be changed along the belt conveyance direction. Further, one of the first roll and the second roll may be fixed, and the other may be capable of changing the fixing position, or both may be capable of changing the fixing position.
[0043]
In the first roll and the second roll, the configuration in which the fixing position can be freely changed is not particularly limited. For example, a configuration using a mechanism that converts rotational motion into linear motion, such as a rack-pinion mechanism or a worm gear mechanism, is illustrated. can do.
[0044]
In addition, at least one of the first roll and the second roll may have a shape in which the cross-sectional area gradually decreases toward the end of the roll. Examples of such a shape include a tapered shape. However, the reduction of the cross-sectional area is not limited to a linear one, and the cross-sectional area may be a shape that decreases in a curved manner. In addition, both the 1st roll and the 2nd roll may be formed in shapes, such as a taper shape.
[0045]
The width defining member is not particularly limited as long as it can define the flow width of the curable slurry on the moving surface. However, it is possible to define the flow width to a desired width. It is preferable when manufacturing a body. The width defining member may be properly used depending on the type and properties of the curable slurry used, and examples of the preferred width defining member include the side plate and the side belt described above.
[0046]
As with the moving belt, the side plate is preferably in a form that does not penetrate, leak, or adhere to the curable slurry. Further, the side plate is preferably made of a material that can withstand heating of the curable slurry in order to increase the curing rate of the uncured curable slurry. Furthermore, it is preferable that the side plate is configured to be easily changeable in position and fixed to a desired position that is close to or separated from the width direction of the moving belt. The side belt may be disposed in contact with the moving belt or may be disposed in a non-contact manner.
[0047]
Further, the length of the side plate varies depending on the type and curing conditions of the curable slurry, the operating state of the moving belt, etc., but the length of the side plate can hold the curable slurry until the molding state of the curable slurry does not change. It ’s fine. For example, when using the above-mentioned fast-hardening cement composition, a length that can restrain the flow width of the fast-hardening cement composition defined by the slump flow test for about 5 minutes is sufficient.
[0048]
When the side plate is disposed in contact with the moving belt, the side plate may be formed of a material softer than the moving belt in order to prevent damage to the moving belt due to the contact of the side plate, or A sliding member that improves the sliding between the side plate and the moving belt and reduces the frictional resistance with the moving belt may be provided at the contact portion of the side plate with the moving belt. Examples of the sliding member include a tape whose surface is processed with a fluororesin.
[0049]
Moreover, when arrange | positioning a side plate non-contact with respect to a moving belt, you may provide the leak prevention means which prevents the leakage of a curable slurry from the clearance gap which arose between the side plate and the moving belt. Examples of such leakage preventing means include an airflow generating device that generates an airflow that uniformly presses the gap from the side of the moving belt, and a closing member such as a pad that closes the gap. it can.
[0050]
Like the moving belt, the side belt is desirably in a form that does not penetrate, leak, or adhere to the curable slurry. In addition, when the heating is advantageous as the curing condition of the curable slurry, the side belt is preferably cured. Those that can withstand the conditions are desirable. In addition, it is preferable for the side belt to be synchronized with the moving belt if it is formed of a material or shape having a large frictional resistance with the moving belt.
[0051]
Examples of the side belt include a belt that is flexible and is an endless belt and has a rectangular cross section, and a caterpillar side belt that is formed into an endless belt by connecting a plurality of rectangular units. be able to. In addition to the belt of the moving belt, the side belt is made of vulcanized rubber, butadiene synthetic rubber, Teflon or other resin. Steel such as tensile steel can be exemplified.
[0052]
The pressing means for pressing the side belt preferably has a configuration in which the side belt is pressed against the moving belt, and resistance to the movement of the side belt is less likely to occur, and the moving belt that receives the supply of the curable slurry (outward path) It is suitable for the synchronization of the side belt and the moving belt if it is arranged at a proper position so as to press the side belt located on the return moving belt (return path) side as well as pressing the side belt located on the side. .
[0053]
Examples of the pressing means disposed on the forward side of the moving belt include a pressing means that urges a roll that is rotatably supported and whose peripheral surface abuts on the side belt in a direction to press the moving belt. can do. Further, as the pressing means disposed on the return path side of the moving belt, for example, one roll whose shaft is rotatably supported and whose peripheral surface is in contact with the side belt, and the other roll whose peripheral surface is in contact with the moving belt is used. And a pressing means biased in a direction in which these rolls approach each other.
[0054]
The urging may be achieved by using an elastic body such as a spring. Moreover, it is good to provide the groove which a side belt fits in the surrounding surface of the roll contact | abutted to a side belt over the perimeter.
[0055]
Moreover, it is preferable that the roll of a press means is provided so that a side belt may be guided to the desired position which approached or separated in the width direction of the moving belt. As a method of providing such a roll, it is preferable that the position of the roll can be changed in a direction along the rotation axis. For example, the rotation axis can be fixed by fastening such as a bell chuck, a number clamp, a hook clamp, a main shaft clamp, or the like. It is preferable to use a fixing member that can be fixed to the roll so that the position of the roll in the axial direction of the rotating shaft can be arbitrarily set.
[0056]
Further, as means for guiding the side belt to a predetermined position, in addition to the roll position change described above, a configuration for guiding the side belt to a desired position may be provided at a contact portion between the side belt and the moving belt. As such a configuration, for example, protrusions or ridges extending in the longitudinal direction of the moving belt are provided on both sides of the moving belt, and the ridges or ridges fitted to the protrusions or ridges are provided on the side belt. The structure etc. which are provided can be illustrated.
[0057]
The defoaming device is a means for defoaming bubbles contained in the curable slurry. The defoaming device in the present invention may be a defoaming device that defoams bubbles in the curable slurry before passing between the first and second rolls, and passes between the first and second rolls. Then, a defoaming device that defoams bubbles in the curable slurry supplied onto the moving surface may be used. A plurality of these defoaming devices may be used in combination.
[0058]
Examples of the defoaming device for defoaming bubbles in the curable slurry before passing through the roll include the above-described upper vibration device. The upper vibration device includes an upper vibrator disposed on both rolls along the axial direction of the roll, and a support arm that supports the upper vibrator. By vibrating the support arm, the upper vibration is provided. The structure which vibrates a child and gives a vibration to curable slurry can be illustrated.
[0059]
The vibration of the upper vibrator is not particularly limited with respect to the vibration direction, and may be vibration in a direction approaching or separating from both rolls (up and down direction), or in a direction along the axial direction of both rolls (left and right direction). It may be vibration or vibration in a direction along the conveying direction of the moving belt (front-rear direction). Furthermore, the vibration of the upper vibrator may be a combination of the vibrations described above.
[0060]
The mechanism in which the upper vibration device generates vibration may be a mechanism that generates vibration capable of defoaming bubbles in the curable slurry. For example, a pressure cylinder device using hydraulic pressure or atmospheric pressure or a cam is used. Examples thereof include a mechanism using a solenoid having a movable crank, a slider crank mechanism, and a movable iron core.
[0061]
Further, as another example of the defoaming device for defoaming bubbles in the curable slurry before passing through the roll, for example, a supply port of the curable slurry is provided at an appropriate position of the casing having a circular hollow portion, and this casing A discharge port for the curable slurry is provided at an appropriate position on the outer peripheral portion of the outer periphery of the casing, and a rotating body that strikes the curable slurry against the inner surface of the outer peripheral portion of the casing is provided in the casing. A defoaming device arranged to be supplied above can be illustrated.
[0062]
Examples of the defoaming device for defoaming bubbles in the curable slurry on the moving surface include the lower vibration device and the tapping device described above. The lower vibration device can be exemplified by the same configuration as the above-described upper vibration device, a lower vibrator disposed along the axial direction of the rolls under both rolls, and a support arm that supports the lower vibrator. And a configuration in which the lower vibrator is vibrated by vibrating the support arm to impart vibration to the curable slurry. Further, the vibration of the lower vibrator and the mechanism in which the lower vibration device generates vibration can be the same as the above-described vibration of the upper vibrator and the mechanism in which the upper vibration device generates vibration.
[0063]
The tapping device only needs to generate an amplitude that gives the curable slurry sufficient vibration to degas bubbles from the curable slurry. The vibration required for defoaming the curable slurry varies depending on the properties and molding thickness of the curable slurry. For example, when the molding thickness of the curable slurry is 5 to 100 mm, the amplitude is 20 to 30 mm. It is preferable that the number of hits (that is, the number of tappings) applied to the moving belt with the amplitude is 1 to 90 times / second.
[0064]
As an example of the tapping device, a tapping device that presses the rod against the lower surface of the moving belt can be exemplified. Examples of the tapping device include a cylinder device using a hydraulic cylinder, a pneumatic cylinder, etc., a solenoid having a movable iron core as a rod, and the like. Furthermore, when the tapping device has a tapping plate interposed between the tip of the rod and the lower surface of the moving belt, it is possible to increase the transmission area of vibration applied to the moving belt.
[0065]
Further, as another example of the tapping device, a tapping device including a rotating body having a striking portion that strikes the lower surface of the moving belt at the time of rotation can be exemplified. Examples of the tapping device include a columnar shape having protrusions protruding as a hitting portion on its peripheral surface, a polygonal cross section having a triangular shape or more, and a corner portion of the peripheral surface being a hitting portion, etc. be able to. Furthermore, this tapping device may be arranged so that the direction of the rotating shaft of the rotating body is orthogonal to the moving direction of the moving belt, or may be arranged so as to be parallel to the moving direction of the moving belt. A plurality of rotating bodies may be arranged alternately in orthogonal and parallel.
[0066]
A tapping device using a rotating body can impart not only a vertical direction force but also a horizontal component force to the curable slurry during vibration as compared with a tapping device using a cylinder device or the like.
[0067]
The cleaning roll is a means for preventing leakage of the curable slurry to the upstream side of the moving belt and preventing sticking of the curable slurry on the first roll peripheral surface. The cleaning roll may not be in contact with the moving belt as long as it can prevent leakage of the curable slurry. The cleaning roll is preferably rotated to face the first roll in order to improve the cleaning performance of the first roll peripheral surface. It is also possible to improve the cleaning property of the first roll peripheral surface and the adhesiveness to the moving belt by providing an elastic body having an appropriate hardness on the peripheral surface of the cleaning roll, for example, rubber or resin such as silicon. is there.
[0068]
The cleaning member is a means for preventing sticking of the curable slurry on the peripheral surface of the second roll, but maintains the molding thickness of the curable slurry defined by the distance between the second roll and the moving belt. At the same time, it is more preferable to smooth the surface of the formed curable slurry. As long as the cleaning member exhibits such an action, its form is not particularly limited.For example, a cleaning plate provided with one side abutting on the peripheral surface of the second roll and parallel to the moving surface, A rotatable downstream cleaning roll having a peripheral surface that is provided with a desired interval with respect to the moving surface and that contacts the peripheral surface of the second roll can be exemplified. It is preferable that these cleaning members have a configuration in which the fixing position can be changed with respect to the moving surface or along the transport direction, like the second roll.
[0069]
The curable slurry is a mixture mainly composed of an inorganic curable material and contains at least an inorganic curable material and water. The inorganic curable material is not particularly limited as long as it is self-hardening. Examples of such curable slurry include gypsum and the above-mentioned fast-hardening cement composition. The curable slurry may further contain suitable additives, various additives, and the like.
[0070]
The quick-setting cement composition is a mixture containing at least cement, water, and filler, and in addition to these, appropriate additives may be blended as various additives. The fast-hardening cement composition may be a cement composition containing a fast-hardening cement, or a cement composition in which an additive such as a hardening accelerator for promoting hardening is added to a cement having no fast-hardening property. It may be. The fast-curing cement composition may be a cement composition whose curing is accelerated by curing conditions such as heating.
[0071]
The cement used in the fast-curing cement composition includes ordinary cement, early-strength cement, ultra-high-strength cement and other portrant cement, blast furnace cement, silica cement, fly ash cement and other mixed cement, alumina cement, jet Examples thereof include cement, QT cement, environmentally conscious cement (eco-cement), erwin cement, alinite, and berylnite.
[0072]
The additive can be blended for the purpose of reinforcing, imparting workability, reducing weight, increasing the weight, etc., wood fillers such as wood fragments and wood fibers, pulp fibers, other inorganic reinforcing fibers, organic reinforcing fibers Examples thereof include inorganic lightweight aggregates, organic lightweight aggregates, crushed stones, fine aggregates, and coarse aggregates. What is necessary is just to set arbitrarily the kind and compounding quantity of these filler materials with respect to the performance of the target product.
[0073]
In addition, depending on the curing conditions of the curable slurry after molding, a calcium silicate-based plate material can be produced as in ALC (Autoclaved Lightweight Concrete). In such a case, the raw material is appropriately selected according to the final desired product form. select. The amount of water in the curable slurry is determined in consideration of the specific gravity of the plate material to be obtained, desired strength, etc., and is, for example, 20 to 300% as the water / cement weight ratio.
[0074]
Furthermore, the curable slurry in the present invention can contain various additives in addition to the above-mentioned additives. Examples of the various additives include slurry fluidizers, slurry viscosity modifiers, curing accelerators, various dispersants, and the like. What is necessary is just to adjust the kind and compounding quantity of these according to the handling of the curable slurry on a production line, and the performance of the desired product.
[0075]
In addition to the configuration described above, the slurry molding apparatus of the present invention may further include other means that are advantageous for the production of a molded body. As such means, for example, it is formed by abutting against a curable slurry that is disposed downstream of the second roll, such as a finishing roll, a finishing plate, a patterning roll, a patterning plate, etc. Examples include a finishing means for finishing the material, and a curing promoting means for promoting the hardening of the curable slurry on the moving belt, such as a heating curing box with a built-in heater and straddling the moving belt. These other means can be combined as many as possible.
[0076]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the slurry molding apparatus of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0077]
<First Embodiment>
As shown in FIG. 1 and FIG. 2, the slurry forming apparatus in the present embodiment includes a moving belt 1 that receives and conveys continuously supplied uncured curable slurry on a moving surface, and a moving belt 1. A rotatable first roll 2 having a rotation axis provided in a direction crossing the conveying direction of the moving belt 1, and facing the first roll 2 on the downstream side of the first roll 2 in the conveying direction; In addition, it is provided at a desired interval between the moving surface and a rotatable second roll 3 having a rotation axis parallel to the rotation axis of the first roll 2, and provided on both sides of the moving belt 1. And a pair of side plates 4, 4 which are width regulating members for regulating the flow width of the curable slurry supplied on the moving surface.
[0078]
The slurry molding apparatus includes an upper vibration device 5 that vibrates the curable slurry supplied on the first roll 2 and the second roll 3 above the first roll 2 and the second roll 3. A lower vibration device 6 that vibrates the curable slurry supplied on the moving surface is provided between the first roll 2 and the second roll 3 and above the moving belt 1. A tapping device 7 is provided below the moving belt 1 to apply vibrations to the curable slurry on the moving surface from below the moving belt 1.
[0079]
On the moving belt 1 upstream of the first roll 2, there is a slurry discharge port 13 a that opens upward between the first roll 2 and the second roll 3, and kneading the raw material of the curable slurry. A continuous mixer 13 for continuously forming and supplying the slurry is provided.
[0080]
Further, on the downstream side of the second roll 3, a cleaning member 8 that contacts the peripheral surface of the second roll 3 and removes the curable slurry adhering to the peripheral surface of the second roll 3, a finishing roll 9, The finishing plates 10 and 11 are provided apart from the moving surface with a desired interval that defines the molding thickness of the curable slurry. A plurality of heating curing boxes 12 for heating the curable slurry on the moving belt 1 are provided on the further downstream side of the finishing plate 11 so as to accelerate the curing of the curable slurry.
[0081]
The moving belt 1 is composed of an endless belt made of synthetic rubber. The moving belt 1 is connected to one of the rotating pulleys 1b and 1b that supports the moving belt 1 at two locations, and rotates the rotating pulley 1b. Thus, a moving belt driving motor 1c, which is a driving source for moving the moving belt 1, a frame 1d provided to project to the side of the moving belt 1, and a moving surface (outward path) of the moving belt 1 to which curable slurry is supplied The belt conveyor 1a is configured together with a support plate 1e and the like for supporting the side) from the back side. Here, the support plate 1e is not provided immediately below the first roll 2, but is provided immediately below the second roll 3 in order to improve the dimensional accuracy of the molded body.
[0082]
As shown in FIG. 1 and FIG. 3, the first roll 2 is provided with a peripheral surface in contact with the moving surface. The first roll 2 is disposed such that the lower end is the same height as the surface of the moving belt 1 or a few mm lower, preventing leakage of the curable slurry, and foreign matter or the like has flowed from the upstream. In this case, the first roll 2 and the moving belt 1 are prevented from being damaged. Moreover, the 1st roll 2 is comprised so that setting of the rotation direction and rotation speed is possible. The first roll 2 may be configured such that the fixed position can be changed in a direction toward and away from the moving surface, or the fixed position can be changed along the conveying direction of the moving belt 1. May be.
[0083]
Similarly, as shown in FIGS. 1 and 3, the second roll 3 is provided at a desired distance from the moving surface as the molding thickness of the curable slurry. The second roll 3 is provided with an appropriate clearance (for example, about 1 to 10 mm) between the first roll 2. Similarly to the first roll 2, the second roll 3 is also configured to freely set the rotation direction and the rotation speed. The second roll 3 may also be configured such that the fixed position can be changed in the direction of approaching and moving away from the moving surface, or the fixed position can be changed along the conveying direction of the moving belt 1. May be. The diameter D2 of the first roll 2 is a diameter of a value obtained by the calculation formula: D2 = D3 + t or a diameter approximated to this value, where D3 is the diameter of the second roll 3 and t is the molding height of the slurry. It is preferable that
[0084]
As shown in FIG. 4, the side plates 4, 4 are supported at a desired position in the width direction of the moving belt 1 by a plurality of arms 4 a, 4 a. The side plates 4, 4 are arranged so that a sliding member 14 whose surface is processed with a fluororesin is bonded to one side and in contact with the moving belt 1 via the sliding member 14. The arms 4a, 4a,... Are configured so that the side plates 4, 4 can be arranged at the desired positions, although not shown. Note that the side plates 4 and 4 may be arranged in a non-contact manner with respect to the moving belt 1 without providing the sliding member 14 and by setting the gap with the moving belt 1 to 1.5 mm or less.
[0085]
As shown in FIGS. 5 and 6, the upper vibration device 5 includes a columnar upper vibrator 5a slightly shorter than the first roll 2, and one end connected to the center of the upper vibrator 5a. And an upper vibration arm 5b for supporting the 5a at a predetermined height. The upper vibration arm 5b is connected to a vibration generator (not shown) on the other end side.
[0086]
Similarly, as shown in FIGS. 5 and 6, the lower vibration device 6 has a columnar lower vibrator 6 a slightly longer than the first roll 2, and one end connected to both ends of the lower vibrator 6 a, respectively. Two lower vibrating arms 6b and 6b for supporting the child 6a at a predetermined height are provided. Lower support arms 6b and 6b are also connected to a vibration generator (not shown) on the other end side.
[0087]
The tapping device 7 is provided directly below the first roll 2 and the second roll 3 and below the moving belt 1. As shown in FIG. 7, as shown in FIG. 7, a cylindrical rotating body 7 a and a circumferential surface of the rotating body 7 a. And a plurality of striking portions 7b projecting as protrusions. The rotating body 7 a is disposed at a position where the striking portion 7 b pushes up the moving belt 1 so as to give a vibration having a predetermined amplitude (for example, about 20 to 30 mm) to the curable slurry on the moving belt 1. The rotating body 7a is provided so that the rotation speed and the rotation direction can be set. The striking portion 7b may be arranged linearly along the axial direction of the rotating body 7a in order to give synchronous vibration to the curable slurry in the width direction of the moving belt 1, or the curable slurry. May be arranged obliquely with respect to the axial direction of the rotating body 7a so as to give vibrations with a slightly shifted period.
[0088]
The cleaning member 8 is formed in a rectangular plate, and is arranged so that one side abuts the circumferential surface of the second roll 3 over almost the entire width of the second roll 3. Further, the cleaning member 8 is disposed so that the lower surface thereof is parallel to the moving belt 1, and is provided so as to be able to set a distance from the moving belt 1.
[0089]
The finishing roll 9 is a rotatable roll like the second roll 3 and is provided to rotate in the forward direction with respect to the conveying direction of the moving belt 1. The finishing roll 9 has a rotational speed that can be freely set, and a fixed position that can be changed.
[0090]
The finishing plates 10 and 11 are formed in a rectangular plate like the cleaning member 8. The finishing plate 10 is arranged so that one side abuts the peripheral surface of the finishing roll 9 over almost the entire width of the finishing roll 9. The finishing plate 11 is independently arranged on the downstream side of the finishing plate 10. The finishing plates 10 and 11 are arranged so that the lower surfaces thereof are parallel to the moving belt 1, and are provided so that the distance from the moving belt 1 can be set freely.
[0091]
The heating curing box 12 is a heating device in which a heating device such as an infrared heating device is disposed in a casing that covers the forward path side of the moving belt 1. Heating by the heat curing box 12 is appropriately set according to conditions such as the material of the moving belt 1, the curing conditions of the curable slurry, or the operating conditions of the moving belt 1.
[0092]
The continuous mixer 13 is a mixer in which various materials forming the curable slurry are supplied in a predetermined amount or a predetermined ratio, and these materials are continuously kneaded. Although various forms can be considered for the continuous mixer 13, a rotary plate mixer known as a generic name of a pin mixer or a pinless mixer is used from the viewpoint of stable kneadability.
[0093]
Next, regarding the operating state of the slurry molding apparatus according to the present embodiment, a concrete plate, which is a molded body, is manufactured from a cement composition in which an environmentally friendly cement (eco-cement), which is a kind of fast-hardening cement, is used as a curable slurry. An example of this will be described.
[0094]
Ecocement uses calcium chloroaluminate (11CaO · 7Al), which is a fast-setting hydraulic mineral, by using industrial waste containing chlorine as the main component, such as municipal waste incineration ash and sewage sludge. 2 O Three ・ CaCl 2 ) Containing fast-curing cement. The strength of concrete using eco-cement is equal to or higher than that of concrete using general cement, and has a fast setting time of 20 to 40 minutes. It is suitable for continuous production of various concrete products.
[0095]
The ecocement is continuously supplied to the continuous mixer 13 together with water and filler at a predetermined ratio. At this time, the ratio of each material is supplied to the continuous mixer 13 in such a ratio that the spread diameter in the above-described slump flow test is 160 mm or less and in a ratio suitable for the concrete plate from the viewpoint of strength and the like. Fillers are formulated for the purpose of reinforcing, imparting workability, reducing weight, increasing weight, etc., depending on the purpose, fine granular aggregates such as sand, slag, fly ash, silica fume, wood, Plant fibers such as bamboo or fibers such as paper pieces are used.
[0096]
Each material supplied to the continuous mixer 13 is kneaded by the continuous mixer 13 to become an eco-cement composition which is a fast-hardening cement composition. The kneaded ecocement composition is supplied from above between the first roll 2 and the second roll 3 from the continuous mixer 13 through the slurry discharge port 13a.
[0097]
The first roll 2 and the second roll 3 are rotated in the forward direction so as to guide the ecocement composition between both rolls, and this rotation causes the development of the ecocement composition on both rolls and the moving belt. The rotation speed is set to be suitable for the supply of the ecocement composition onto 1 and the molding conditions. The moving belt 1 is also operated in the direction of arrow X. This operation is facilitated by the supply amount of the ecocement composition, the width and thickness of the ecocement composition on the moving belt 1, and the heat curing box 12. The moving belt 1 is set to move in the arrow X direction at an optimum moving speed according to various conditions such as the curing speed of the ecocement composition.
[0098]
The eco-cement composition supplied from above between both rolls is developed in the width direction of the moving belt 1 by the rotation of both rolls. Further, the ecocement composition supplied from above between the two rolls is subjected to vibration by the upper vibration device 5, and bubbles contained in the ecocement composition are degassed by this vibration. The development and defoaming of the ecocement composition on both rolls are performed almost simultaneously, and the ecocement composition is supplied almost uniformly over the entire width of the moving belt 1.
[0099]
The uncured ecocement composition supplied onto the moving belt 1 is subjected to vibrations by the lower vibration device 6 and the tapping device 7. Air bubbles contained in the ecocement composition are defoamed by these vibrations. The defoamed ecocement composition moves in the direction of arrow X by the moving belt 1, but the flow width on the moving belt 1 is defined by the side plates 4, 4, and when the second roll 3 passes, The distance from the second roll 3 defines the thickness on the moving belt 1. In this way, the defoamed ecocement composition is formed into a plate shape and conveyed by the moving belt 1 while maintaining this shape.
[0100]
Since the eco-cement composition is supplied to the moving belt 1 while being developed in the width direction of the moving belt 1 by the both rolls, the eco-cement composition is sufficiently supplied also to the side portion of the moving belt 1. For this reason, even if it is a low fluidity eco-cement composition, it can be developed to the flow width prescribed | regulated by the side plates 4 and 4. FIG. Further, since the thickness of the ecocement composition that can pass directly under the second roll 3 is defined by the distance between the moving belt 1 and the second roll 3, even if it is a low-flowing ecocement composition, it is uniform. The thickness can be specified. That is, the development, defoaming, and molding of the ecocement composition are performed almost simultaneously.
[0101]
The eco-cement composition that has passed directly under the second roll 3 is conveyed while maintaining the plate shape by the moving belt 1 while being in contact with the lower surface of the cleaning member 8. At this time, since the second roll 3 extrudes the eco-cement composition formed into a plate shape over almost the entire width of the moving belt 1, the second roll 3 tears slightly from the wrinkle of the eco-cement composition downstream from the second roll 3. Is prevented. Further, since the cleaning member 8 is in contact with the peripheral surface of the second roll 3, the eco-cement composition adhering to the peripheral surface of the second roll 3 is scraped off from the peripheral surface of the second roll 3.
[0102]
The eco-cement composition on the moving belt 1 is leveled by the lower surface of the cleaning member 8 and formed into a smooth surface. Thereafter, the surface is leveled by the finishing roll 9 and the finishing plates 10 and 11 in the same manner, and the surface is formed into a smoother surface. At this time, since the finishing plate 10 is in contact with the peripheral surface of the finishing roll 9, the eco-cement composition on the peripheral surface of the finishing roll 9 is similar to the second roll 3 and the cleaning member 8 described above. Adhesion is prevented.
[0103]
The eco-cement composition that has passed through the finishing plate 11 is conveyed into the heat curing box 12. By passing through the heat curing box 12, hardening of the ecocement composition is promoted.
[0104]
The eco-cement composition that has passed through the heat curing box 12 is transported to a cutting step provided after the end of the moving belt 1, where it is cut into a predetermined length. The cut ecocement composition is then transported to a curing process or the like for full-scale curing, and becomes a concrete board as a final product.
[0105]
In the present embodiment, the defoaming device for defoaming bubbles from the curable slurry supplied on the moving belt 1 has been described as a mode including both the lower vibration device 6 and the tapping device 7. The form provided with only either one of these apparatuses may be sufficient.
[0106]
In the present embodiment, it has been described that it is preferable to use the first roll 2 (D2 = D3 + t) having a slightly larger diameter than the second roll 3, but one of the diameters is significantly different from the other. It may be a roll. For example, as shown in FIG. 8, when the first roll 2 has a larger roll diameter (D 2> D 3 + t) than the second roll 3, the first roll 2 and the second roll 3 are synchronized. In this case, the rotational speed of the second roll 3 becomes much higher than the rotational speed of the first roll 2, and the pushing action of the curable slurry by the second roll 3 is further exhibited. For this reason, it is advantageous when forming a plate-shaped molded body having a large plate thickness.
[0107]
As can be seen from the above description, the slurry forming apparatus in the present embodiment includes the first roll 2 and the second roll 3 that form a pair of rolls on the moving belt 1 and the curability supplied on the moving belt 1. A pair of side belts 4, 4, which are width-defining members that define the flow width of the slurry, and the second roll 3 is desired to define the molding thickness of the curable slurry with the moving belt 1. Therefore, regardless of the self-leveling effect of the curable slurry, the curable slurry can be formed into a plate-like molded body having a defined width and thickness.
[0108]
Further, in the slurry forming apparatus in the present embodiment, the second roll 3 pushes the curable slurry on the moving belt 1 almost in the conveying direction over the entire width, so that the curable slurry formed into a plate shape is torn off slightly. Etc. can be prevented. Furthermore, since the side plates 4 and 4 are used, the flow width of the curable slurry on the moving belt 1 can be defined with a simple configuration, and the flow width can be easily changed.
[0109]
In addition, the slurry forming apparatus in the present embodiment includes an upper vibration device 5 that vibrates the curable slurry supplied from above between the first roll 2 and the second roll 3, and the moving belt 1 that passes between both rolls. Since it has the lower vibration device 6 and the tapping device 7 that vibrate the curable slurry supplied above, it is possible to form a curable slurry from which bubbles have been degassed, and to produce a plate-shaped product with stable quality. Can be manufactured.
[0110]
Further, since the slurry forming apparatus in the present embodiment is provided so that the peripheral surface of the first roll 2 is in contact with the moving belt 1, the leakage of the curable slurry to the upstream side of the first roll 2. In addition, the curable slurry can be prevented from sticking to the circumferential surface of the first roll 2, and the curable slurry can be molded more smoothly and stably.
[0111]
Moreover, since the slurry shaping | molding apparatus in this Embodiment has the cleaning member 8, sticking of the curable slurry to the 2nd roll 3 surrounding surface is prevented, and shaping | molding of curable slurry is smoother and more stable. Can be done. Moreover, the smoothness in the surface of the curable slurry shape | molded by plate shape can be improved.
[0112]
Moreover, since the slurry shaping | molding apparatus in this Embodiment has the finishing roll 9 and the finishing plates 10 and 11, it can improve the smoothness in the surface of the curable slurry shape | molded in plate shape further. it can. Further, since the finishing plate 10 is in contact with the peripheral surface of the finishing roll 9, sticking of the curable slurry to the peripheral surface of the finishing roll 9 is prevented, and the molding of the curable slurry can be performed more smoothly and It can be performed more stably.
[0113]
In addition, the slurry forming apparatus according to the present embodiment has a shorter production line because the development, defoaming, and forming of the curable slurry are performed almost simultaneously when the curable slurry is supplied to the moving belt 1. In addition, a fast-setting cement composition such as an eco-cement composition can be used to produce a concrete plate with stable quality. Moreover, a concrete board can be manufactured with a much shorter manufacturing line by using a quick-hardening cement composition like an eco-cement composition.
[0114]
Moreover, since the slurry shaping | molding apparatus in this Embodiment has the heat curing box 12, hardening of the shape | molded curable slurry is accelerated | stimulated and a plate-shaped molded object can be manufactured with a much shorter production line.
[0115]
<Second Embodiment>
As shown in FIG. 9, the slurry forming apparatus in the present embodiment has the second roll 3 formed in a tapered shape whose cross-sectional area gradually decreases toward the end of the roll. The configuration is the same as that of the first embodiment. In the present embodiment, the shape of the second roll 3 is described as a tapered shape. However, the first roll 2 may be formed in a tapered shape, and both the first roll 2 and the second roll 3 may be formed. May be formed in a tapered shape.
[0116]
Since the 2nd roll 3 in this Embodiment is formed in the taper shape which a cross-sectional area reduces toward a roll end part, the clearance between the 1st roll 2 and the 2nd roll 3 is more at a roll end part. growing. For this reason, the supply of the curable slurry from the vicinity of the center is suppressed between both rolls, and the curable slurry is easily developed in the width direction of the moving belt 1 on both rolls. Further, the curable slurry is more smoothly supplied to the side portion of the moving belt 1.
[0117]
As can be seen from the above description, in addition to the effects of the first embodiment, the slurry forming apparatus in the present embodiment is more effective in developing and supplying the curable slurry to the side of the moving belt 1. Since it is performed, it is advantageous for the production of a wider plate-like molded article, and is advantageous for the production of a molded article using a curable slurry having a lower fluidity.
[0118]
<Third Embodiment>
As shown in FIG. 10, the slurry forming apparatus in the present embodiment has a cleaning roll 15 between the first roll 2 and the moving belt 1, and the rest is the same as in the first embodiment described above. It is set as the same structure. The cleaning roll 15 has a rotation axis parallel to the rotation axis of the first roll 2, and is a rotatable roll whose peripheral surface abuts both the peripheral surface of the first roll 2 and the moving belt 1. The rotation direction, rotation speed, and the like of the cleaning roll 15 are freely changeable like the first roll 2 and the second roll 3 described above. When the cleaning roll 15 is provided, the diameter D2 of the first roll 2 is calculated when the diameter of the second roll 3 is D3, the molding height of the slurry is t, and the diameter of the cleaning roll 15 is D15. The diameter of the value obtained by the formula: D2 = D3-D15 + t or a diameter close to this value is preferred.
[0119]
The cleaning roll 15 removes curable slurry adhering to the peripheral surface of the first roll 2 by rotating. At this time, as shown in FIG. 10, when the cleaning roll 15 is rotated in the forward direction with respect to the rotation direction of the moving belt 1 and the first roll 2, the circumference of the first roll 2 is suppressed while suppressing the wear of the moving belt 1. Adhesion of the curable slurry to the surface can be prevented. Further, when the cleaning roll 15 is rotated in a direction opposite to the rotation direction of the moving belt 1 and the first roll 2, the scraping action of the curable slurry attached to the circumferential surface of the first roll 2 can be further improved. .
[0120]
As can be seen from the above description, in addition to the effects in the first embodiment described above, the slurry forming apparatus in the present embodiment is further prevented from fixing the curable slurry to the first roll 2 circumferential surface, The curable slurry can be molded more smoothly and more stably.
[0121]
<Fourth embodiment>
As shown in FIGS. 11 and 12, the slurry forming apparatus according to the present embodiment is pressed toward the moving belt 1 by the forward path pressing means 17 and the backward path pressing means 18, and is integrated with the moving belt 1. A pair of side belts 16 and 16 that move in a moving manner are provided, and the other configuration is the same as that of the first embodiment described above.
[0122]
The side belts 16 and 16 are synthetic rubber belts formed in an endless belt shape with a rectangular cross section, and have flexibility. Further, the side belts 16, 16 form a larger ring than the moving belt 1.
[0123]
As shown in FIG. 13 and FIG. 14, the forward path side pressing means 17 is a forward path side pressure whose base end is supported on the side surface of the frame 1 d so as to be rotatable in a direction crossing the track formed by the moving belt 1. The arm 17a, the forward path pressing shaft 17b extending vertically from the tip of the forward path pressing arm 17a to the moving belt 1 side, and rotatably supported by the forward path pressing shaft 17b so as to be rotatable and slidable. The forward path pressing pulley 17c, which contacts the upper path 17d projecting from the side surface of the forward path pressing arm 17a toward the moving belt 1, the upper path 17d and the frame 1d. The coil spring 17e is urged toward 1d.
[0124]
As shown in FIGS. 15 and 16, the return path pressing means 18 includes two return path pressing arms 18 a and 18 a that are rotatably supported at the base end and arranged in parallel to the frame 1 d. The return-side pressing arms 18a, 18a are pivotally supported by the return-side pressing shafts 18b, 18b extending vertically from the front ends of the return-side pressing arms 18a, 18a to the moving belt 1 side. A return-side presser roll 18c with which the surface abuts, a return-side presser pulley 18d that is rotatably and slidably supported by the other return-side pressing shaft 18b, and whose peripheral surface comes into contact with the side belt 16, and the respective return side The lower projections 18e and 18e projecting from the side surfaces of the pressing arms 18a and 18a toward the moving belt 1 and the lower projections 18e and 18e are engaged with each other and the return side pushing Arms 18a, 18a is composed of the scissors-type spring 18f for biasing direction toward.
[0125]
On the circumferential surfaces of the forward path side holding pulley 17c and the backward path side pressing pulley 18d, concave grooves are formed over the entire circumference in accordance with the belt width of the side belt 16. In addition, a fastening member 19 that is slidably fitted is disposed on the forward path pressing shaft 17b and the backward path pressing shaft 18b that pivotally support the forward path pressing pulley 17c and the backward path pressing pulley 18d. The fastening member 19 has a flange portion slidably fitted to the shaft, a screw hole penetrating from the outer peripheral surface of the flange portion to the inner peripheral surface, and screwed into the screw hole. And a screw that contacts the peripheral surface and fixes the flange portion to the shaft.
[0126]
Since the side belts 16 and 16 are pressed by the forward path pressing means 17 on the forward path side of the moving belt 1 and pressed by the backward path pressing means 18 on the backward path side of the moving belt, the side belts 16 and 16 are integrated with the moving belt 1. Move to. For this reason, the slidable contact between the curable slurry on the moving belt 1 and the side belts 16 and 16 which are width regulating members is prevented.
[0127]
Further, when changing the flow width of the curable slurry defined by the side belts 16 and 16, the fastening member 19 is loosened, and the forward pass side press pulley 17c and the return pass side press pulley 18d are slid to desired positions. At the same time, the fastening member 19 is retightened at a position newly set by the slid forward path holding pulley 17c and the backward path pressing pulley 18d to fix both pulleys. For example, in FIGS. The positions of the side belts 16 and 16 can be easily moved from the position indicated by the part to the position indicated by the solid line part.
[0128]
The side belts 16 and 16 may have anti-slip means having high water tightness between the side belts 16 and the moving belt 1. Examples of such anti-slip means include a magnet plate and static electricity. Examples thereof include an adhesive sheet that can be repeatedly bonded to the moving belt 1 under a predetermined condition such as bonding or in the presence of water. By providing such anti-slip means that can be bonded, the side belts 16 and 16 can be pressed against the moving belt 1 by its own weight. Moreover, the side belts 16, 16 and the moving belt 1 can be moved more stably and integrally by using the pressing means and the anti-slip means together as in the present embodiment.
[0129]
As can be seen from the above description, the slurry forming apparatus according to the present embodiment has a pair of side belts 16 and 16 as width defining members in addition to the effects of the first embodiment described above. The sliding contact between the curable slurry on 1 and the width regulating member is prevented, and wrinkles and tearing of the molded curable slurry can be further suppressed. Moreover, compared with the side plates 4 and 4 described above, the width of the curable slurry can be defined on the moving belt 1 for a longer time, and low fluidity that requires some time for curing with respect to the ecocement composition. Even if it is curable slurry of this, a plate-shaped molded object can be manufactured suitably.
[0130]
【The invention's effect】
In the slurry forming apparatus of the present invention, the curable slurry supplied between the first roll and the second roll from above is spread in the width direction of the moving belt by the first roll and the second roll. Supplied on the moving surface from between the first roll and the second roll, the width is defined by the width defining member, and the thickness is defined by the distance between the moving surface and the second roll to be continuous with the plate-shaped molded body. Thus, the low fluidity curable slurry having a small self-leveling effect can be formed into a plate shape having a defined width and thickness.
[0131]
Moreover, the slurry shaping | molding apparatus of this invention is contained in at least any curable slurry of the curable slurry before passing between a 1st roll and a 2nd roll, and the curable slurry supplied on the moving surface. By adopting a configuration having a defoaming device for defoaming bubbles, the bubbles can be continuously defoamed from a low-fluidity curable slurry having a small self-leveling effect.
[0132]
In the slurry forming apparatus of the present invention, at least one of the first roll and the second roll has a configuration in which a cross-sectional area is gradually reduced toward the end of the roll. Development of the curable slurry in the width direction can be performed more smoothly, and even a curable slurry having a lower fluidity can be formed smoothly.
[0133]
Moreover, the slurry forming apparatus of the present invention is configured to provide a member that contacts the peripheral surface of the first roll and the peripheral surface of the second roll, or to provide the first roll so that the peripheral surface contacts the moving surface. Thereby, the cleaning property of the surrounding surface of a 1st roll or a 2nd roll improves more, and shaping | molding of a curable slurry can be performed much more smoothly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing an outline of a slurry forming apparatus as an example in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a top view of the slurry molding apparatus shown in FIG.
3 is a perspective view showing the vicinity of a first roll and a second roll of the slurry forming apparatus shown in FIG. 1. FIG.
4 is a front cross-sectional view showing a side plate of the slurry molding apparatus shown in FIG. 1. FIG.
5 is a front view showing an upper vibration device and a lower vibration device of the slurry forming apparatus shown in FIG. 1. FIG.
6 is a side view showing a defoaming device of the slurry forming apparatus shown in FIG.
7 is a side view showing a tapping device of the slurry forming apparatus shown in FIG. 1; FIG.
FIG. 8 is a schematic side view showing a slurry forming apparatus as another example in the embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a top view of relevant parts showing a first roll and a second roll of a slurry forming apparatus which is another example of the embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a schematic side view showing a slurry forming apparatus as another example of the embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a schematic side view showing a slurry forming apparatus as another example in the embodiment of the present invention.
12 is a top view of the slurry forming apparatus shown in FIG. 11. FIG.
13 is a side view showing forward path pressing means in the slurry forming apparatus shown in FIG.
14 is a front view of the outward path pressing means shown in FIG.
15 is a side view showing the return path pressing means in the slurry forming apparatus shown in FIG. 11. FIG.
16 is a front view of the return path side pressing means shown in FIG. 15. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Moving belt
1a Belt conveyor
1b Rotating pulley
1c Moving belt drive motor
1d frame
1e Support plate
2 First roll
3 Second roll
4 Side plate
4a arm
5 Upper vibration device
5a Upper vibrator
5b Upper vibration arm
6 Lower vibration device
6a Lower vibrator
6b Lower vibration arm
7 Tapping device
7a Rotating body
7b Strike part
8 Cleaning member
9 Finishing roll
10, 11 Finishing plate
12 Heat curing box
13 Continuous mixer
13a Slurry outlet
14 Sliding member
15 Cleaning roll
16 Side belt
17 Outward side pressing means
17a Outward side pressing arm
17b Outward side pressing shaft
17c Outward side holding pulley
17d Upper protrusion
17e coil spring
18 Return way pressing means
18a Return arm
18b Return side pressing shaft
18c Return side presser roll
18d Return side holding pulley
18e Lower projection
18f saddle spring
19 Fastening members
X Arrow indicating the driving direction (conveyance direction) of the moving belt

Claims (13)

連続的に供給される未硬化の硬化性スラリーを移動面上に受け取って搬送する移動ベルトと、
この移動ベルト上に設けられ移動ベルトの搬送方向を横断する方向に沿う回転軸を有し、駆動源を有することで回転自在な第１ロールと、
この第１ロールよりも前記搬送方向における下流側において、第１ロールに対向し、かつ前記移動面との間に所望の間隔を有して設けられ、第１ロールの回転軸と平行な回転軸を有し、駆動源を有することで回転自在な第２ロールと、前記移動ベルトの両側部に設けられ、前記移動面上の硬化性スラリーの流れ幅を規定する幅規定部材とを有し、前記第１ロール及び前記第２ロールの上方からその両者間に前記硬化性スラリーが供給され、この硬化性スラリーを、第１ロール及び第２ロールによって前記移動ベルトの幅方向に展開しつつ第１ロール及び第２ロールの間から前記移動面上に供給し、前記幅規定部材によって幅が規定されるとともに移動面と第２ロールとの間隔によって厚さが規定される板状成形体に成形することを特徴とするスラリー成形装置。A moving belt for receiving and transporting continuously supplied uncured curable slurry on a moving surface;
Have a rotation axis along a direction transverse to the conveying direction of the moving belt is provided on the moving belt, the first roll freely rotate by a drive source,
A rotational axis that is provided downstream of the first roll in the transport direction and that faces the first roll and has a desired distance from the moving surface, and is parallel to the rotational axis of the first roll. have a, a second roll freely rotate by a drive source, provided on both sides of the moving belt, and a width defining members for defining the flow width of settable slurry on the moving surface, The curable slurry is supplied between the first roll and the second roll from above, and the curable slurry is developed in the width direction of the moving belt by the first roll and the second roll. The sheet is supplied from between the roll and the second roll onto the moving surface, and is formed into a plate-shaped molded body whose width is defined by the width defining member and whose thickness is defined by the distance between the moving surface and the second roll. It is characterized by Larry forming apparatus. 前記第１ロール及び前記第２ロールの少なくとも何れか一方は、ロール端部に向けて断面積が漸次減少する形状に形成されていることを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  2. The slurry forming apparatus according to claim 1, wherein at least one of the first roll and the second roll is formed in a shape in which a cross-sectional area gradually decreases toward a roll end. 前記第１ロール及び前記第２ロールの間を通す前の硬化性スラリー、及び前記移動面上に供給された硬化性スラリー、の少なくとも何れかの硬化性スラリーに含まれる気泡を脱泡する脱泡装置を有することを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  Defoaming for defoaming bubbles contained in at least one of the curable slurry before passing between the first roll and the second roll and the curable slurry supplied on the moving surface The slurry forming apparatus according to claim 1, further comprising an apparatus. 前記脱泡装置が、前記第１ロールと前記第２ロールの間の上方に設けられ、両ロール間上に供給された硬化性スラリーに振動を与える上部振動装置であることを特徴とする請求項３記載のスラリー成形装置。  The defoaming device is an upper vibration device that is provided above the first roll and the second roll, and that vibrates the curable slurry supplied between the two rolls. 3. The slurry forming apparatus according to 3. 前記脱泡装置が、前記第１ロールと前記第２ロールの間の下方であるとともに前記移動ベルトの上方に設けられ、前記移動面上に供給された硬化性スラリーに振動を与える下部振動装置であることを特徴とする請求項３記載のスラリー装置。  The defoaming device is a lower vibration device which is provided between the first roll and the second roll and above the moving belt and which vibrates the curable slurry supplied on the moving surface. The slurry apparatus according to claim 3, wherein the slurry apparatus is provided. 前記脱泡装置が、前記移動ベルトの下方に設けられ、前記移動面上に供給された硬化性スラリーに移動ベルトの下方から振動を与えるタッピング装置であることを特徴とする請求項３記載のスラリー成形装置。  4. The slurry according to claim 3, wherein the defoaming device is a tapping device that is provided below the moving belt and applies vibration to the curable slurry supplied on the moving surface from below the moving belt. Molding equipment. 前記第１ロールの周面が前記移動面に当接していることを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  The slurry forming apparatus according to claim 1, wherein a peripheral surface of the first roll is in contact with the moving surface. 前記第１ロールと前記移動ベルトの間に設けられるロールであって、第１ロールの回転軸に平行な回転軸を有し、第１ロールの周面と移動面との両方に周面が当接して第１ロールの周面に付着した前記硬化性スラリーを取り除く、駆動源を有することで回転自在なクリーニングロールを有することを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。The roll is provided between the first roll and the moving belt, and has a rotation axis parallel to the rotation axis of the first roll, and the peripheral surface is in contact with both the peripheral surface and the moving surface of the first roll. 2. The slurry forming apparatus according to claim 1, further comprising a cleaning roll that is rotatable by having a drive source that removes the curable slurry adhering to the peripheral surface of the first roll. 前記板状成形体の厚さを規定する所望の間隔を有して前記移動面から離間して設けられ、前記第２ロールの周面に当接して第２ロールの周面に付着した前記硬化性スラリーを取り除くクリーニング部材を有することを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  The curing that is provided apart from the moving surface with a desired interval that defines the thickness of the plate-like molded body, and that contacts the peripheral surface of the second roll and adheres to the peripheral surface of the second roll The slurry forming apparatus according to claim 1, further comprising a cleaning member that removes the conductive slurry. 前記幅規定部材が、前記移動ベルトの両側部に設けられた一対のサイドプレートであることを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  The slurry forming apparatus according to claim 1, wherein the width defining member is a pair of side plates provided on both sides of the moving belt. 前記幅規定部材は、その自重及び押圧手段の少なくとも何れかにより前記移動ベルトの両側部に向けて押圧されて、移動ベルトと同調して一体的に移動する一対のサイドベルトであることを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  The width defining member is a pair of side belts that are pressed toward both sides of the moving belt by at least one of its own weight and pressing means and move integrally in synchronization with the moving belt. The slurry molding apparatus according to claim 1. 前記硬化性スラリーは、少なくともセメントと水とフィラーとを含有し、かつ速硬性を有する速硬性セメント組成物であることを特徴とする請求項１記載のスラリー成形装置。  2. The slurry molding apparatus according to claim 1, wherein the curable slurry is a fast-curing cement composition containing at least cement, water, and filler and having fast curing. 前記速硬性セメント組成物は、内径５０ｍｍ、高さ５０ｍｍの円筒体である試験用ペースト容器に前記速硬性セメント組成物を充填し、前記試験用ペースト容器をＪＩＳＲ５２０１に規定するフローテーブル上に立て、前記試験用ペースト容器を引き抜き、前記フローテーブルへ１０秒間に１０回の落下運動を与えたとき、前記フローテーブル上に広がった前記速硬性セメント組成物の広がり直径が１６０ｍｍ以下となることを特徴とする請求項１２記載のスラリー成形装置。  The fast-hardening cement composition is a cylindrical paste having an inner diameter of 50 mm and a height of 50 mm. The fast-hardening cement composition is filled in the test paste container, and the test paste container is placed on a flow table defined in JIS R5201. When the test paste container is pulled out and the dropping motion is given 10 times per 10 seconds to the flow table, the spreading diameter of the fast-hardening cement composition spreading on the flow table is 160 mm or less. The slurry forming apparatus according to claim 12.
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