JP4511202B2 - 光学式識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被識別物に照射された光の反射光および/または透過光を受光して、受光した光の走査パターンに基づくデータを所定の照合データと比較することで、被識別物を識別する光学式識別装置に関する。
従来の光学式識別装置としての紙幣識別装置が、特許文献1に記載されている。特許文献1記載の紙幣識別装置は、搬送される紙幣の検査面に光を照射する光源および検査面からの反射光を受光して電気信号に変換する受光部(光学センサ)を有し、紙幣の検査面を走査して紙幣固有の電気信号の出力パターンを検出する検出部と、検出部が検出した出力パターンと予め記憶された標準出力パターンとを比較することで紙幣を識別する判定部とを具備する(請求項1、図1参照)。
従来の紙幣識別装置においては、一般的に、標準出力パターン(照合データ)および走査パターンは、紙幣の長手縁部をガイドして紙幣を位置決めし、長手縁部を基準に、長手縁部から所定距離離れた、長手縁部と平行な直線上に光を走査させた際の電気信号を用いる。
ここで、紙幣は、一般的に、一枚の大判の紙に複数枚分の印刷がなされた後に裁断されて製造されるものであるが、印刷の過程で大判紙上の印刷位置にずれ(ばらつき)が生じたり、裁断の過程で裁断位置にずれ(ばらつき)が生じることがある。
前述の通り、紙幣識別装置においては、紙幣の長手縁部を基準に照射光の走査位置が決められるため、紙幣に印刷ずれや裁断ずれ等に伴う印刷位置のばらつきがあると、走査軌道上の印刷パターンが変わるため、本物の紙幣(真券)を偽物の紙幣と誤認識してしまう可能性が高まるが、日本において発行されている紙幣は印刷位置のばらつきが非常に小さいために光学式の紙幣識別が容易なものであり、そのことが、特に日本において誤認率の低い紙幣識別装置が発達および普及した一因となっている。
しかしながら、近年、外国においても紙幣識別装置のニーズが高まり、紙幣識別装置の開発実績が豊富な日本のメーカーに、誤認率の低い高精度な紙幣識別装置の開発が期待されているが、外国紙幣の中には、印刷位置のばらつきが最大で4mm程度と、日本の紙幣に比較して非常に大きいものがある。このような紙幣では、紙幣毎に走査軌道上の印刷パターンが異なることとなり、正確な識別が行えない。
そこで、印刷位置のばらつきの大きい紙幣用の識別機として、光源および受光部を、走査方向に直交する方向に複数組並べて配し、複数の受光部から検出した走査パターンに基づくデータをそれぞれ記憶し、記憶したデータのうち標準出力パターン(照合データ)に近いものを採用するなどの工夫を施した紙幣識別装置もある。
特開2001−209839号公報
しかしながら、光源および受光部の数を増やした上記従来の紙幣識別装置では、光源および受光部の個数に応じ、電気回路の追加、複数の走査パターンのデータを記憶するためのメモリの追加、制御ソフトエウェアにおけるデータ比較プログラムの複雑化および肥大化が必要となり、装置の大型化やコスト高を招くという課題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、印刷位置のばらつきが大きい紙幣等の被識別物であっても正確な識別が行え、なおかつ、光源や受光部や電気回路やメモリの追加、制御ソフトウェアの複雑化等が不要で、装置の大型化やコスト高を招くことのない、簡単な構成の光学式識別装置を提供することにある。
本発明に係る光学式識別装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を備える。すなわち、被識別物に光を照射する光源と、被識別物に前記光源からの光を照射した状態で、被識別物と光源とを相対的に移動させる移動手段と、被識別物に照射された光の反射光および/または透過光を受光して、受光した光の走査パターンをデータに変換する受光変換手段と、該受光変換手段により変換されたデータを所定の照合データと比較することで、被識別物を識別する識別手段とを備えた光学式識別装置において、被識別物に照射される位置での前記光源からの照射光の走査幅が、照射光の走査方向の幅に対して幅広となるように、光源光を集光する集光部を備えており、前記集光部は、互いの円錐の先端側を対向させて接合された2つの円錐部から構成されていることを特徴とする。
これによれば、集光部によって、従来装置では走査方向に拡散していた光を走査方向に集光することで、照射光の走査軌道の長手縁部の光量を上げて走査幅を幅広とすることができるため、印刷/裁断ずれが大きな紙幣等の、照合データの基となる走査軌道とのずれが大きな被識別物でも、その走査軌道に近い軌道を含む走査軌道の走査パターンを得ることができ、誤認率を下げることができる。また、照射光の走査方向の幅が狭くなることにより、走査方向の走査パターンの解像度は高く保つことができる。
また、前記集光部は、2つの円錐部の互いの斜面がなだらかに連続するように形成されていることを特徴とする
れによれば、照射光を、走査方向に直交する方向にも集光または拡散させることができ、照射光の調整幅が広がり、より高精度な光学式識別装置にチューニング可能となる。
また、前記集光部は、前記光源の近傍に取付可能なホルダー部が一体形成されていることを特徴とする。
これによれば、集光部を、光源近傍に容易に着脱することができる。
また、前記識別手段は、前記受光変換手段により変換されたデータを、紙幣の特定部位に走査された光の反射光および/または透過光に基づく照合データと比較することで、被識別物が紙幣であるか否かを識別することを特徴とする。
これによれば、被識別物が印刷/裁断ずれが大きな紙幣でも、誤認率を下げることができる。
本発明に係る光学式識別装置によれば、印刷位置のばらつきが大きい紙幣等の被識別物であっても正確な識別が行え、なおかつ、簡単に構成できて、光源や受光部や電気回路やメモリの追加、制御ソフトウェアの複雑化等が不要で、装置の大型化やコスト高を招くことがないという効果を奏する。
以下、本発明に係る光学式識別装置を実施するための最良の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光学式識別装置の一実施形態としての紙幣識別装置10の構成を示す説明図である。
紙幣識別装置10の装置本体12の内部には、装置本体12に設けられた投入口14から投入された被識別物としての紙幣16を搬送路Aに沿って、同じく装置本体12の内部に設けられたストッカ18まで搬送する、移動手段としての搬送機構20が設けられている。
搬送機構20の一例の概要を説明すると、送りベルト22が、投入口14側の第1プーリ24と、装置本体12の奥側に配置された第2プーリ26との間に平行して2列に掛け渡されている。第2プーリ26が不図示の電動モータにより回転駆動される。また、第1プーリ24と第2プーリ26との間には、受ローラ28が軸線を中心として回動自在に配置されている。そして、第1プーリ24と受ローラ28のそれぞれには対向して押圧ローラ30a、30bが配置され、押圧ローラ30aと第1プーリ24との間、押圧ローラ30bと受ローラ28との間で、送りベルト22を挟圧する。第2プーリ26の装置本体12の奥側に向く側面に対向して、この側面との間に紙幣16が進入することができるだけの隙間が空く状態で、断面半円弧状の反転ガイド32が配置されている。
ストッカ18は、紙幣識別装置10内に送り込まれた紙幣16を収容するためのものである。
検出部34は、搬送路Aに沿って搬送される紙幣16の検査面16a側に配置される。
検出部34の拡大図を図2および図3に示す。図2は、図1と同様、検出部34を、搬送路Aの側方から、即ち搬送方向(走査方向)に直交する方向から見た拡大図である。図3は、検出部34を、投入口14側から、即ち搬送方向(走査方向)後方からに見た拡大図である。
検出部34は、検査面16aに光を照射する光源36、および、検査面16aからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部38を有する。光源36と受光部38とは、紙幣16からおよそ1mm程度離間した位置に、紙幣16の搬送方向(走査方向)に直交する方向に並べられて設けられる。
なお、受光部38を、光源36の紙幣16を挟んだ反対側(図上では紙幣16の上側)に配して、光源36から紙幣16に照射された光の透過光を受光可能に設けてもよい。
光源36は、一例として発光ダイオードと、発光ダイオードに電流を流すための駆動部としてのトランジスタとから構成できる。この構成により、トランジスタに供給されるベース電流を制御することによって、トランジスタのコレクタ側に流れる電流、すなわち発光ダイオードに流れる電流を制御でき、発光ダイオードの光量が制御できる。なお、トランジスタに代えてFET等の半導体素子を使用することも可能である。
受光部38は、一例として、受光した光を電気信号に変換するフォトセンサで構成できる。
受光部38は、図1に示すA/D(アナログ/ディジタル)変換器39に接続される。A/D変換器39は、アナログ信号としての前記電気信号の出力パターンをディジタルデータに変換し、そのディジタルデータを後述する制御ユニット33に伝達する。
即ち、受光部38と制御ユニット33とにより、紙幣16に照射された光の反射光を受光して、受光した光のパターンをデータに変換する受光変換手段が構成される。
上記構成により、紙幣16に光源36からの光を照射した状態で、搬送機構20により紙幣16を搬送することで、紙幣16が光源36に対して相対的に移動して、紙幣16に照射光を走査させると共に、受光部38およびA/D変換器39により、照射光の反射光を受光して、受光した光の走査パターンをディジタルデータに変換することが可能となる。
図2および図3に示すように、検出部34の本体34aには、集光部としての円柱レンズ40が、光源36および受光部38と紙幣16との間に、光源36および受光部38を覆うように取り付けられている。円柱レンズ40は、軸線が、走査方向に直交すると共に紙幣16の検査面16aと平行となるよう配設される。円柱レンズ40は、その軸線方向の側方から検出部本体34aの側壁に向かって延び、検出部本体34aを両側から挟んで把持可能に形成されたホルダー部40aによって、検出部本体34aに取り付けられる。
円柱レンズ40の外観図を図4に示す。図4(a)は、円柱レンズ40の斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は正面図である。
円柱レンズ40とそのホルダー部40aとは、アクリル等の透明樹脂で一体形成されている。もちろん、円柱レンズ40やホルダー部40aの材質はアクリル等の樹脂に限定されず、例えば、ガラスを用いても良い。
集光部としての円柱レンズ40は、図2に示すように、光源36からの照射光を、紙幣16の搬送方向に拡散するのを抑えるように集光する。一方で、円柱レンズ40は、図3に示すように、紙幣16の搬送方向に直交する方向に拡散する光に対しては、大きな影響を与えない。
本実施の形態に係る紙幣識別装置10、および従来の紙幣識別装置によって紙幣16に照射される位置での光源36からの照射光の像の形状を、図5に模式的に示す。
従来の紙幣識別装置による紙幣16への照射光は、紙幣16面に対して全方向に均等に拡散するため、その像は、bに示すように円形である。従来の日本紙幣の識別装置においては、その像bは直径約1〜2mm程度、即ち走査幅Wbが1〜2mm程度であることが多い。
一方、本実施の形態に係る紙幣識別装置10においては、集光部としての円柱レンズ40が、前述の通り走査方向の光源光を集光する。これにより、図5に示すように、本実施の形態に係る紙幣識別装置10における、紙幣16に照射される位置での照射光の像aは、従来の像bに比較して走査方向が幅狭となると共に、光量が大きくなる。さらに、従来の紙幣識別装置では分散して弱くなり、明らかな像を結ばなかった領域cの光が、円柱レンズ40によって走査方向に集光されて(矢印)強い光となって像を結び、像aは、その走査方向に直交する方向の長さ(走査幅Wa)が、像bに比べて長くなる。
即ち、円柱レンズ40は、紙幣16に照射される位置での光源36からの照射光の走査幅Waが、照射光の走査方向の幅Lに対して幅広となるように光源光を集光する。
なお、本願出願人は、円柱レンズ40として、直径約2mm、軸線方向の長さが約3mmのものを用いた場合、目視可能な像aの走査方向に直交する方向の長さ(走査幅Wa)が約4mmとなったことを確認した。
制御ユニット33は、CPUや、ROMやRAM等の記憶部等から成り、予めROM等に記憶されたプログラムに従って動作し、紙幣識別装置10全体を統括制御する制御マイコン部として機能する。具体的には、検出部34や搬送機構20を制御し、記憶部に対してデータの読み書きを行う。また、制御ユニット33は、検出部34が検出した出力パターンに基づく前記ディジタルデータを読み取り、予め測定されて記憶部に記憶された照合データと比較することで紙幣16を識別する識別手段としても機能する。
この照合データの作成(決定)手法は、まず、この構成の紙幣識別装置10を使用して、紙幣を何枚も投入口14から投入する。紙幣識別装置10は、紙幣16の長手縁部をガイドして紙幣16を位置決めし、長手縁部を基準に、長手縁部から所定距離離れた位置に配された光源36により、長手縁部と平行な直線上に光を走査させると共に、受光部38およびA/D変換器39により、受光した光の走査パターンをディジタルデータに変換し、記憶部に記憶する。次に、記憶した紙幣の各走査パターンのデータを統計的に処理し、平均的な走査パターンのデータと、走査パターンのデータのばらつき等を考慮して真券と識別するための規格範囲のデータとを決定し、平均的な走査パターンのデータと規格範囲のデータとを合わせて全体として照合データとする。
照合データは、紙幣識別装置10の開発段階で予め作成されて、紙幣識別装置10が市場に出るときには、そのROM等の記憶部に記憶されている。
次に、紙幣識別装置10の識別動作について図6を用いて説明する。まず、電源が投入されると、制御ユニット33が各構成要素の初期化を行う(ステップ202)。そして、制御ユニット33は紙幣16が投入口14に投入されるのを待つ(ステップ204)。
次に、紙幣16が投入口14内に挿入されると、制御ユニット33では不図示の投入検出センサを介して紙幣の投入を検出して搬送機構20を作動させ、投入口14に挿入された紙幣16を装置本体12の内部に搬送すると共に紙幣16の長手縁部をガイドして紙幣16を位置決めし、検出部34で、紙幣16の長手縁部から所定距離離れた前記直線上を走査し、紙幣16に固有の走査パターンを採取してA/D変換器39でディジタルデータに変換し、ディジタルデータを記憶部に記憶する(ステップ206)。また、制御ユニット33は、走査が完了した時点、つまり紙幣16の搬送方向の後端側(投入口14方向の端部)が検出部34による検出位置(光の照射位置)を横切った後で紙幣を一旦停止する。次に、制御ユニット33のCPUは前記識別手段として動作し、ステップ206で記憶した走査パターンのデータと、予めROM等の記憶部に記憶してある照合データとを比較し、紙幣16の識別を行う(ステップ208)。
そして識別の結果、紙幣16の走査パターンのデータが照合データと相違する場合には、投入された紙幣16は偽物であると判断し、ステップ210の返却ルーチンを実行する。具体的には、この返却ルーチンでは、制御ユニット33は搬送機構20を作動させて紙幣16を投入口14側へ搬送し、投入口14から排出する(紙幣16の端部が投入口14から突出した状態まで搬送して停止することも、ここで言う排出に含まれるとする)。
一方、ステップ208において、紙幣16の走査パターンのデータが照合データと同じになり、検査された紙幣16が真券であると判断した場合には、ステップ212の採用ルーチンを実行する。具体的には、この採用ルーチンでは制御ユニット33は搬送機構20を制御して、紙幣16をさらに装置本体12の奥方向へ搬送し、最終的にストッカ18内に収容する。
以上が、紙幣識別装置10の動作である。
従来の紙幣識別装置においては、図5に示した通り、紙幣16に照射される位置での光源からの照射光(の像b)が、円形状であった。この場合、この像bが大きすぎると、走査方向の解像度が確保できないために検出する走査パターンの精度が落ち、逆に像bが小さすぎると、紙幣16の短手方向(搬送方向に直交する方向)の印刷位置のばらつきに対応できないという問題が生じる。
日本紙幣の場合には印刷位置のばらつきが小さいために、直径1〜2mm程度の光で、印刷位置のばらつきに充分に対応できていたものと考えられるが、前述した通り外国紙幣の中には印刷位置のばらつきが4mm程度といったものもあり、直径1〜2mm程度の走査幅では、走査箇所が紙幣毎に完全にずれてしまって、真券であっても走査パターンのばらつきが大きく、正確な識別を行うことができない。だからといって像bの径を大きくすると、走査方向の解像度が確保できないために検出する走査パターンの精度が落ち、結局、高精度な識別を行うことはできない。そのため、従来の外国紙幣用の紙幣識別装置においては、検出部を複数設ける必要が生じるなどしていた。
また、外国紙幣の中には、紙幣の一部に金属箔等の光を透過しない遮光部を有するものがあり、紙幣の透過光の走査パターン(有無パターン)を用いて紙幣を識別する場合がある。この場合、例えば、紙幣の遮光部の走査方向の長さ(または遮光部間の走査方向の隙間)が、照射光の像の走査方向の幅よりも短いと、遮光部(または遮光部間の隙間)が検出できない場合がある。
一方、本実施の形態に係る紙幣識別装置10によれば、図5に示すように、紙幣16に照射される位置での光源からの照射光(の像a)は、従来の紙幣識別装置(の像b)に比較して、走査幅Waが幅広となると共に照射光の走査方向の幅が短くなり、また、光量が増す。
本願発明者は、本発明の光学式識別装置のように、目視可能な像aの走査方向に直交する方向の長さ(走査幅Wa)が約4mmとなるよう光源光を集光して紙幣16に照射すれば、紙幣識別の誤認率が大幅に下がることを確認した。
これは、走査方向の幅Lが小さいために走査方向の解像度を充分に維持できる上、走査幅Waが4mm程度まで広がっていることで、走査方向に直交する方向の印刷位置のばらつきが4mm近くあっても照合データの基準となる走査位置を含む位置での走査パターンを受光部38で受光することができ、紙幣識別の誤認率を抑え、高精度な識別を行うことができるものと考えられる。また、走査方向の解像度が高いことで、紙幣の遮光部の走査方向の長さ(または遮光部間の隙間)が短い場合でも、遮光部の検出をより確実に行える。
また、集光により光量が上がることで、よりはっきりとした走査パターンを得る(受光部38で受光する)ことができ、より高精度な識別を行うことができるものと考えられる。
さらに、本実施の形態に係る紙幣識別装置10は、従来の紙幣識別装置の光源を紙幣との間に円柱レンズ40を取り付けるだけの極簡単な構成で実現できる。従って、光源や受光部や電気回路やメモリの追加、制御ソフトウェアの複雑化等が不要で、装置の大型化やコスト高を招くことがない。
しかも、本実施の形態の円柱レンズ40は、ホルダー部40aが一体形成され、より簡単に取り付け可能であるとともに、他に取り付け手段を用意する場合に比較して、安価に製造可能となっている。
また、本実施の形態に係る紙幣識別装置は、図3に示すように、円柱レンズ40が受光部38上をも覆っている。
従って、図2および図3に示すように、受光部38も、紙幣16の走査方向(搬送方向)はより狭い範囲の光を受光し(図2)、走査方向に直交する方向は広い範囲の光を受光できる(図3)。従って、受光側も、走査方向の解像度を充分に高く維持できる上、走査方向に直交する方向の印刷位置のばらつきには影響を受け難くなり、より紙幣識別の誤認率を抑え、高精度な識別を行うことができる。
ただし、円柱レンズ40が光源36上のみを覆い、受光部38上には掛からないよう構成してもよい。
また、受光部38上には別の円柱レンズを配するよう構成してもよい。
なお、本発明の円柱レンズの形状は、必ずしも真円柱に限定されず、例えば、楕円柱や、半円柱や、一部に扁平等の変形を加えられた円柱レンズ等も含む。
また、本実施の形態における集光部としての円柱レンズ40に替えて、紙幣16に照射される位置での光源36からの照射光の走査幅が、照射光の走査方向の幅に対して幅広となるように、光源光の透過を制限するスリット部を採用してもよい。スリット部は、光源36の光源光を透過しない部材に、細長のスリットが形成されて構成される。スリット部は、光源36および受光部38と紙幣16との間に、スリットの長手方向が紙幣16の走査方向(搬送方向)に直交するように配置される。
これによれば、紙幣16の走査方向(搬送方向)はより狭い範囲の光を受光できるため、走査方向の解像度を高くできる。また、走査方向の解像度が高いことで、紙幣の遮光部の走査方向の長さ(または遮光部間の隙間)が短い場合でも、遮光部の検出をより確実に行える。また、走査方向に直交する方向はより広い範囲に光を照射して、走査方向に直交する方向の印刷位置のばらつきによる影響を受け難くしたい場合には、スリットの走査方向に直交する方向の長さを長く形成すると共に、光源36からの紙幣16に向かう照射光の照射範囲が大きくなるように、光源36の照射光の照射範囲を大きくしたり、光量を上げたりすればよい。こうすることにより、走査方向の照射光の走査幅は、スリット部に制限されて小さく保ったまま、走査方向に走査方向に直交する方向には広い範囲に照射光を照射して、高精度、かつ、印字位置のばらつきの影響を受け難い紙幣の認識を行うことが可能となる。
また、集光部として、本実施の形態の円柱レンズ40に替えて、図7に示すような、円錐レンズ42を採用してもよい。図7の円錐レンズ42は、互いの底面で接合された二つの円錐部から成り、光源36と紙幣16との間に、軸線が走査方向にほぼ直交かつ紙幣面に平行となるよう配設される。
この円錐レンズ42を採用した紙幣識別装置によれば、走査方向に直交する方向の断面形状が凸レンズ状となり、光源36からの照射光を、走査方向に直交する方向への拡散を抑えるように集光することができる。これにより、円柱レンズ40を採用した場合に比較して、走査幅を小さく抑えるとともに光源の光量を増すことができるといった効果を得ることができる。従って、走査幅が多少狭くなっても、強い光量を得たい場合等には、この円錐レンズ42を採用すれば好適である。
なお、受光部38は、検査面16aの反射光のうち、円錐レンズ42を透過する反射光を受光する位置に配置しても良いし、円錐レンズ42を透過しない反射光を受光するよう配設してもよい。
また、円錐レンズ42の形状は必ずしも厳密な円錐形に限定されず、楕円錐や、半円錐や、一部に扁平等の変形を加えられた円錐レンズであっても良い。また、円錐の斜面の部分は、カーブを描くよう形成されていてもよい。
また、図8に示すように、円錐レンズ42とは反対に、円錐の先端側を対向させて接合した円錐レンズ44を用いても良い。これによれば、接合部を跨いで一端側と他端側とで光を分けることができ、紙幣16の他面側に二つの受光部38,38を設けて、一つの光源36で、複数の走査軌跡を走査できるといった効果を得ることができる。
また、図8の円錐レンズ44の2つの円錐部の互いの斜面がなだらかに連続するように形成すれば、光源36からの照射光を、走査方向に直交する方向により拡散させることができる。これにより、円柱レンズ40を採用した場合に比較して、走査幅をより大きく取ることができる。従って、より印刷位置のばらつきが大きい紙幣を識別したい場合等には、この円錐レンズ44を採用すれば好適である。
また、例えば光源36からの照射光の、紙幣16の透過光を受光したい場合で、装置の形状等の制約により、光源36の対向位置に受光部38を配設できない場合等には、図9に示すように、一つの円錐レンズ46によって光源光を屈折させて、光源36の対向位置とはずれた位置に配された受光部38で受光可能に構成することもできる。これによれば、光源36を受光部38との配置の自由度を高めることができる。
本発明は、紙幣識別装置に限定されず、光源光の反射光および/または透過光を受光して、受光した光の走査パターンを用いて被識別物を識別するあらゆる光学式識別装置に適用できるものである。例えば、商品券や図書券やその他の有価証券や、バーコード、文字等が記載された印刷物や、材木の木目の識別等にも用いることができる。
本実施の形態に係る紙幣識別装置の構成を示す説明図である。 検出部(光源および受光部)を、走査方向に直交する方向から見た説明図である。 検出部(光源および受光部)を、走査方向に平行な方向から見た説明図である。 円筒レンズ(集光部)の外観図である。 紙幣(被識別物)に照射される位置での光源からの照射光の形状を示す説明図である。 紙幣識別動作の流れを示すフローチャートである。 集光部として円錐レンズを用いた例を示す説明図である。 集光部として円錐レンズを用いた例を示す説明図である。 円錐レンズを用いた例を示す説明図である。
符号の説明
10 紙幣識別装置
12 装置本体
14 投入口
16 紙幣
16a 検査面
18 ストッカ
20 搬送機構
22 送りベルト
24 第1プーリ
26 第2プーリ
28 受ローラ
30a 押圧ローラ
30b 押圧ローラ
32 反転ガイド
33 制御ユニット(識別手段)
34 検出部
34a 検出部本体
36 光源
38 受光部(受光変換手段)
39 A/D変換器(受光変換手段)
40 円柱レンズ(集光部)
40a ホルダー部
42,44,46 円錐レンズ(集光部)
A 搬送路
L 照射光の走査方向の幅
Wa 走査幅

Claims (4)

  1. 被識別物に光を照射する光源と、
    被識別物に前記光源からの光を照射した状態で、被識別物と光源とを相対的に移動させる移動手段と、
    被識別物に照射された光の反射光および/または透過光を受光して、受光した光の走査パターンをデータに変換する受光変換手段と、
    該受光変換手段により変換されたデータを所定の照合データと比較することで、被識別物を識別する識別手段とを備えた光学式識別装置において、
    被識別物に照射される位置での前記光源からの照射光の走査幅が、照射光の走査方向の幅に対して幅広となるように、光源光を集光する集光部を備えており、
    前記集光部は、互いの円錐の先端側を対向させて接合された2つの円錐部から構成されていることを特徴とする光学式識別装置。
  2. 前記集光部は、2つの円錐部の互いの斜面がなだらかに連続するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学式識別装置。
  3. 前記集光部は、前記光源の近傍に取付可能なホルダー部が一体形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光学式識別装置。
  4. 前記識別手段は、前記受光変換手段により変換されたデータを、紙幣の特定部位に走査された光の反射光および/または透過光に基づく照合データと比較することで、被識別物が紙幣であるか否かを識別することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項記載の光学式識別装置。
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