JP4507530B2 - プレス型 - Google Patents

プレス型 Download PDF

Info

Publication number
JP4507530B2
JP4507530B2 JP2003300275A JP2003300275A JP4507530B2 JP 4507530 B2 JP4507530 B2 JP 4507530B2 JP 2003300275 A JP2003300275 A JP 2003300275A JP 2003300275 A JP2003300275 A JP 2003300275A JP 4507530 B2 JP4507530 B2 JP 4507530B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
punch
plate
diameter
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003300275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005066648A (ja
Inventor
輝幸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003300275A priority Critical patent/JP4507530B2/ja
Publication of JP2005066648A publication Critical patent/JP2005066648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4507530B2 publication Critical patent/JP4507530B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Punching Or Piercing (AREA)

Description

本発明は、プレス型に関する。
従来、ストリッパプレートとダイプレートとの間に配置された被加工物に対してパンチにより孔をあけるプレス型が知られている。このプレス型の各プレートの位置合わせの精度を高めるために、ストリッパプレート及びダイプレートを同時加工する製造方法がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1のプレス型の製造方法は、パンチと嵌合関係にあるストリッパプレート及びダイプレートとを重ね、位置決めピンを用い、ワイヤ放電によって同時に孔を形成する。これにより、ストリッパプレートに形成された各孔に相対向するダイプレートに形成された各孔の軸心ずれを最小にしようとしている。
ところで、パンチに対しダイプレートの孔にクリアランスを設けていない場合、被加工物に打ち抜き孔は形成されるが、パンチの破損及びダイプレートの摩耗を引き起こす可能性がある。詳述すると、図11に示すように、パンチ51の軸心C21が、XZ平面に対し許容公差を含み、第5位置P5に取り付けられている場合であっても、基準位置P0から離れるに従ってY軸方向の位置ずれは大きくなる。図12は、第6位置P6及び第7位置P7に対応する位置におけるパンチ51のY軸方向の位置ずれを、ストリッパプレート52の孔53及びダイプレート54の孔55の形状とともに投影した要部投影図である。領域A21は、Z軸上の基準位置P0、第6位置P6及び第7位置P7に対応する位置における孔53及び孔55の内径φD11の投影部分を示している。領域A22は、基準位置P0における、Z軸方向に延長したパンチ51の外径φD12の投影部分を示している。領域A23は、基準位置P0から距離ΔH1離間された第6位置P6に対応する位置におけるパンチ51の外径φD12の投影部分を示している。領域A24は、第6位置P6から距離ΔH2離間された第7位置P7に対応する位置におけるパンチ51の外径φD12の投影部分を示している。図12に示すように、領域A21から、領域A23及び領域A24が出ている領域A25は、パンチ51がダイプレート54に当たってしまう部分である。
そこで、ダイプレート54の孔55及びストリッパプレート52の孔53を同時加工した後、ストリッパプレート52を取り外して、図8に示すように、ダイプレート54の孔55の内径を大きく加工する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。この方法により、ダイプレート54の孔55に、パンチ51を摺動させるためのクリアランスを確保することができる。
特開平5−115929号公報 特許第3014965号公報
ところが、この製造方法では、一旦ストリッパプレート52を取り外して、ダイプレート54に追加工を行ってから、再度ストリッパプレート52とダイプレート54との位置合わせを行わなければならない。しかし、この位置合わせを正確に行うことは困難であり、ダイプレートの孔の軸心C23に相対向するストリッパプレートの孔の軸心C22に誤差を生じさせ、製品の加工精度にも影響を与えてしまう。
本発明は、ダイプレートに追加工を行うことなく、加工精度の高い製品を仕上げることができるプレス型を提供することにある。
本発明のプレス型は、ストリッパプレートとダイプレートとの間に配置された被加工物を、プレス機構の上下動に伴うパンチの上下動により穿設加工するプレス型であって、前記ストリッパプレートと前記ダイプレートとの相対向する孔を同一径にそれぞれ形成するとともに、前記パンチ、該パンチの基端部側が前記ストリッパプレートにガイドされる径である第1の径からなる胴部と、前記第1の径よりも小径の第2の径からなり軸方向の長さが前記被加工物の厚みよりも長い先端部と、を有し、前記プレス機構が最下位置にあるとき、前記胴部と前記先端部との接合面は、前記ストリッパプレートの下面より上方に配置した。
この発明によれば、穿設加工するパンチの先端部側の径を、該パンチの基端部側の径よりも小さくしたため、ストリッパプレートとダイプレートとの相対向する孔を同一径に形成しても、ダイプレートにクリアランスを設ける追加工の必要がない。このため、追加工の後にストリッパプレートとダイプレートの位置合わせを行う必要がなくなるため、ストリッパプレートに形成された孔の軸心とダイプレートに形成された孔の軸心とには位置ずれが生じない。従って、ストリッパプレートの孔とダイプレートの孔を摺動するパンチは、被加工物に対して精度良く穿設加工を行うことができる。
また、パンチには、パンチの基端部側をストリッパプレートにガイドされる第1の径が形成され、パンチの先端部側を第1の径よりも小径の第2の径が形成されている。そのため、第2の径が水平方向に対し位置ずれをしてもダイプレートの孔を干渉しない。従って、パンチの破損及びダイプレートの摩耗を防ぐことができる。
このプレス型において、前記第2の径と前記ダイプレートの孔の径との差は、被加工物の厚さに応じて必要とされるクリアランス量である。
この発明によれば、パンチ自体に、被加工物の厚さに応じたクリアランス量を確保することができる。従って、パンチは、ダイプレートの孔を干渉することなく摺動することができる。
このプレス型において、前記クリアランス量は、被加工物の厚さの0より大きく20%以下である。
この発明によれば、このようなクリアランス量とすることにより、被加工物に穿設加工をする際には、少なくともパンチの破損及びダイプレートの摩耗を防ぐことができる。
このプレス型において、前記クリアランス量は、被加工物の厚さの5%以上10%以下である。
この発明によれば、より適正なクリアランスを確保することができ、被加工物に形成される打ち抜き孔をより高い加工精度に仕上げることができる。
以下、本発明を具体化したプレス型の実施形態を図1〜図10に従って説明する。
図1はプレス型の斜視図、図2はプレス型の断面図、図3はプレス型に用いられる各金型の斜視図である。
本実施形態のプレス型10は、図1に示すように、矢印方向に上下動可能なプレス機構(図示しない)に取り付けられた上ダイセット11と、プレス機構の台座上に取り付けられた下ダイセット12及び複数のガイド軸13とを備えている。図2に示すように、下ダイセット12の4つの角付近にはガイド軸13がそれぞれ固定されており、ガイド軸13は、下ダイセット12に対し上ダイセット11を垂直方向に案内するようになっている。上ダイセット11は、ガイド軸13を垂直方向に案内するためのガイド孔15を有する上取付板16と、上取付板16の下面に配設されるパンチプレート17とを備えている。上取付板16の中央付近には、下部が縮径された段付きのスライド孔18が複数形成され、上取付板16の下面には、複数の雌ねじ部19が形成されている。パンチプレート17には、上取付板16の雌ねじ部19に対向して貫通孔20、上取付板16のスライド孔18に相対向して貫通孔21が形成されている。貫通孔20には、固定用ボルト22が貫通し上取付板16の雌ねじ部19と螺合することにより、パンチプレート17は上取付板16に固定されている。また、パンチプレート17の中央には、下部が縮径された段付きの貫通孔23が形成されている。貫通孔23には、パンチプレート17側に突出したパンチ24が複数配設されている。
次に、貫通孔23に配設したパンチ24について説明する。図4に示すように、パンチ24は、3つの径の異なる円柱形状の胴部24a、基端部24b及び先端部24cが同軸上に連続して設けられている。胴部24aは第1の径φD12を有する。胴部24aの一端には、胴部24aよりも径の大きい基端部24bが形成されており、この基端部24b
は、貫通孔23に嵌合する大きさに形成されている。また、胴部24aの他端には、第1平面部K1が形成されており、この第1平面部K1には、胴部24aよりも径の小さい先端部24cが形成されている。この先端部24cは、第1の径φD12よりも小さい第2の径φD13を有し、先端部24cの第1平面部K1と対向する端部の反対側の端部には、第2平面部K2が形成されている。
図2及び図3に示すように、パンチプレート17の下側には、パンチ24に相対向する位置に孔25が形成されたストリッパプレート26が配設されている。孔25は、パンチ24の胴部24aよりも若干大きく形成されている。プレス機構が最上位置にある状態では、孔25には、パンチ24の胴部24aの一端及び先端部24cが収容されるようになっている。また、ストリッパプレート26には、パンチプレート17の貫通孔21の相対向する位置に雌ねじ部27がそれぞれ形成されている。ストリッパプレート26は、スライド孔18に収容されたガイドボルト28が貫通孔21を貫通して雌ねじ部27と螺合されており、上取付板16に対し上下動可能に固定されている。また、パンチプレート17とストリッパプレート26との間であって、ガイドボルト28の周りには、圧縮ばね29が装着されており、圧縮ばね29によってストリッパプレート26は下方に付勢されている。ストリッパプレート26の下面は、被加工物Wを圧接するための第3平面部K3を備える。
従って、プレス機構が下降しストリッパプレート26がダイプレート31に載置された場合、プレス機構がさらに下降すると、ストリッパプレート26は圧縮ばね29の付勢力により徐々にダイプレート31を圧接する。そして、圧縮ばね29の付勢力よりプレス機構の押圧力が大きくなると、パンチプレートに固定されたパンチ24がストリッパプレート26の方向に向かって移動する。そのため、孔25に収容されたパンチ24の胴部24a及び先端部24cは、この孔25内を摺動するようになっている。
一方、下ダイセット12は、下取付板30と、下取付板30上に設置されたダイプレート31とを備えている。下取付板30の中央付近には複数の貫通孔33が形成され、貫通孔33の周囲には複数の雌ねじ部34が形成されている。ダイプレート31には、下取付板30に形成された雌ねじ部34に相対向して下部が縮径された段付きの貫通孔35が設けられている。貫通孔35には、固定用ボルト22が貫通し、下取付板30の雌ねじ部34と螺合することにより、ダイプレート31は下取付板30に固定される。また、ダイプレート31の中央には、ダイプレート31に形成された貫通孔33に相対向するとともに、ストリッパプレート26に形成された孔25に相対向し、該孔25と同一の内径を有する複数の孔36が形成されている。ストリッパプレート26に形成される孔25と、ダイプレート31に形成する孔36とは、プレス型10に取り付けられる前に、既に形成されている。詳述すると、プレス機が組み立てられる前に、ストリッパプレート26とダイプレート31とは、図示しない加工機の取付台に、位置合わせを行ってから重ね合わせボルトにて固定される。ストリッパプレート26とダイプレート31は、ボルトにて固定されてから、放電加工によって孔を形成される。従って、ストリッパプレート26には孔25と,ダイプレート31には孔25に相対向する同一径の孔36とが形成されるようになっている。そして、ストリッパプレート26とダイプレート31とは、加工機の取付台から取り外される。その後、ストリッパプレート26は上取付板16に固定され、ダイプレート31は下取付板30に固定されるようになっている。また、ダイプレート31の上面は、被加工物Wを保持するための第4平面部K4を備える。
従って、プレス機構が下降し、やがてダイプレート31を圧接するストリッパプレート26の下面からパンチ24の先端部24cが突出すると、パンチ24の先端部24cは、ダイプレート31の孔36を摺動するようになっている。なお、プレス機構が最下位置にある場合、パンチ24の先端部24cは、ダイプレート31の表面から一定深さの位置に
収容されるようになっている。プレス機構が上昇すると、ストリッパプレート26が被加工物Wを圧接したまま、パンチ24がダイプレート31の孔36から抜き出される。そして、プレス機構が最上位置に戻るにつれて、ストリッパプレート26は、ダイプレート31から離れる。
次に、本実施形態の各金型の構成を説明する。図5は、各金型の構成を説明するための要部断面図である。ここで、パンチプレート17の下面上に沿った水平方向にX軸及びY軸、パンチプレート17の固定用ボルト22の軸心に沿った鉛直方向にZ軸を設定し、原点をプレス型10の組立の基準位置P0に設定する。基準位置P0から距離ΔWにおける第1位置P1に、ストリッパプレート26の孔25の軸心C12及びダイプレート31の孔36の軸心C13が位置するように組み立てられている。
また、孔25及び孔36は、上述したように同時加工されており、孔25の内径と孔36の内径は、同一である内径φD11が形成されている。胴部24aは、第1の径φD12を、先端部24cは、第2の径φD13をそれぞれ有する。第2の径φD13とダイプレート31の孔36の内径φD11との差は、被加工物Wの厚さに応じて必要とされるクリアランス量に設定されている。詳述すると、従来の加工方法のように、孔36の内径φD11に対する第2の径φD13に適度なクリアランスを設けない場合、パンチ24の破損又はダイプレート31の摩耗が生じてしまう。一方、孔36の内径φD11に対する第2の径φD13のクリアランスが過大に設定される場合、被加工物Wに曲げが生じダレやバリ等を生じてしまう。そこで、被加工物Wに曲げを生じさせないために、孔36の内径φD11は、第2の径φD13に、被加工物Wの厚さtに対し20%以下を掛けたものを加えるのが望ましい。また、パンチ24の破損及びダイプレート31の摩耗を生じさせないために、孔36の内径φD11は、第2の径φD13に、被加工物Wの厚さtに対し0より大きい数を掛けたものを加えるのが望ましい。本実施形態では、被加工物Wに形成される打ち抜き孔の加工精度をより適切なクリアランスを確保して形成させるために、孔36の内径φD11は、第2の径φD13に、被加工物Wの厚さtに対し5%以上10%以下を掛けたものを加えている。
パンチ24の軸心C11は、孔25の軸心C12及び孔36の軸心C13に対してXZ平面に対して水平に、第1位置P1に設定する。基準位置P0から距離ΔH1に離間された第2位置P2に対応する位置には、ストリッパプレート26の第3平面部K3及びダイプレート31の第4平面部K4がある。プレス機構が最下位置にあるとき、胴部24aの第1平面部K1は、第2位置P2に載置される被加工物Wの厚さtの距離を上方に離間された第4位置P4よりも、若干上方にある。また、このとき、先端部24cの第2平面部K2は、第2位置P2から距離ΔH2に離間された第3位置P3上にある。
次に、上記したように構成されたプレス型と従来のプレス型とによる加工精度の変化を図6〜図9に従って説明する。ここでは、従来及び本実施形態ともに、パンチ24の軸心C11、パンチ51の軸心C21が、基準位置P0から距離ΔWに離間された位置に、XZ平面に対して角度θをなして組み立てられ、被加工物Wを打ち抜いた場合を想定する。
図6は、各金型の構成を示す要部断面図である。基準位置P0から距離ΔH1に離間した第2位置P2に対応する位置においては、先端部24cの第2の径φD13は軸心C11がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。第2位置P2から距離ΔH2に離間した第3位置P3に対応する位置においては、先端部24cの第2の径φD13は軸心C11がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。第4位置P4においては、胴部24aの第1の径φD12の軸心C11がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。
図7は、各位置に対応するパンチ24の断面を孔25及び孔36に投影した要部投影図である。領域A11は、基準位置P0から第2位置P2までにある孔25及び第2位置P2から第3位置P3までにある孔36の内径φD11のY軸上に対する投影部分を示している。領域A12は、基準位置P0に対応する位置において、Z軸方向に延長した胴部24aの第1の径φD12の投影部分を示している。領域A13は、第4位置P4に対応する位置において、先端部24cの第2の径φD13の投影部分を示している。領域A14は、基準位置P0から距離ΔH1離間された第2位置P2に対応する位置において、先端部24cの第2の径φD13の投影部分を示している。領域A15は、第2位置P2から距離ΔH2離間された第3位置P3に対応する位置において、先端部24cの第2の径φD13の投影部分を示している。
被加工物Wに形成された打ち抜き孔は、第4位置P4と第2位置P2において形成された加工径にて決まる。詳述すると、第4位置P4において孔36に対する先端部24cの加工径及び第2位置において孔36に対する先端部24cの加工径から求められる。つまり、領域A11内から領域A13を除いた範囲が打ち抜き孔の径となる。
次に、穿設加工が完了すると、先端部24cは孔36内を摺動し、先端部24cの第2平面部K2は第3位置P3にある。先端部24cが第3位置P3にあるときには、パンチ24の破損及びダイプレート31の摩耗を防ぐために、孔36に干渉しないことが要求される。図7に示すように、先端部24cを示す領域A15は、孔36を示す領域A11に含まれるので、パンチ24は孔36には干渉しないことになる。
図8は、従来の各金型を示す要部断面図である。基準位置P0から距離ΔH1に離間した第6位置P6に対応する位置においては、パンチ51の外径φD12は軸心C21がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。第6位置P6から距離ΔH2に離間した第7位置P7に対応する位置においては、パンチ51の外径φD12は軸心C21がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。第6位置P6に載置された被加工物Wの厚さtの距離を上方に離間された第8位置P8においては、パンチ51の外径φD12の軸心C21がXZ平面に対してY軸上に角度θの位置ずれを生じる。
図9は、従来の加工方法における各位置に対応するパンチ51の断面を孔53及び孔56に投影した要部投影図である。領域A21は、基準位置P0から第8位置P8にある孔53の内径φD11のY軸上に対する投影部分を示している。領域A22は、基準位置P0に対応する位置において、Z軸方向に延長したパンチ51の外径φD12の投影部分を示している。領域26は、第8位置P8に対応する位置において、パンチ51の外径φD12の投影部分を示している。領域A27は、第6位置P6から第7位置P7に孔55に追加工された孔56の内径φD14の投影部分を示している。領域23は、第6位置P6に対応する位置において、パンチ51の外径φD12の投影部分を示している。領域24は、第7位置P7に対応する位置において、パンチ51の外径φD12の投影部分を示している。
従来の加工方法によって被加工物Wに形成された打ち抜き孔は、第4位置P4に対応する位置である第8位置P8と第2位置P2に対応する位置である第6位置P6とにおいて形成された加工径にて決まる。詳述すると、打ち抜き孔は、第8位置P8において孔53に対するパンチ51の加工径及び第6位置P6において孔56に対するパンチ51の加工径から求められる。つまり、領域A27内から領域A26を除いた範囲が打ち抜き孔の径となる。さらに、従来の加工方法では、この打ち抜き孔の径に加え、ダイプレート54の孔56の軸心C23とストリッパプレート52の孔53の軸心C22との軸心ずれによって生じるY軸方向の位置ずれを累積する。また、ダイプレート54の孔56の内径φD14と、ストリッパプレート52の孔53の内径φD11が異なることから、穿設加工後の
被加工物Wにはダレが生じる。
以上により、従来の加工方法における被加工物Wの打ち抜き孔の径は、領域A27から領域A26を除いた範囲であることと比較し、本実施形態におけるパンチ24による被加工物Wの打ち抜き孔の径は、領域A11から領域A13を除いた範囲と狭くなっていることがわかる。
次に、上記のように構成された本実施形態のプレス型作用について説明する。
プレス機構が最上位置に位置しているときに、ダイプレート31上に被加工物Wを載置する。そして、プレス機構が下降するとともに上取付板16が下降し、徐々にストリッパプレート26が被加工物Wを圧接する。そして、上取付板16が下降するに連動して、パンチプレート17が圧縮ばね29を付勢しながらストリッパプレート26に向かって下降する。そして、上取付板16が所定の位置に至ると、プレス機構の押圧力により、上取付板16と連動するパンチ24は、被加工物Wの表面に向かって孔25内を摺動する。
図10(a)〜(f)は、各金型の作用を説明するための工程図である。プレス機構が下降すると、図10(a)に示すように、パンチ24が摺動し、先端部24cの第2平面部K2が被加工物Wに当接する。次に、図10(b)に示すように、先端部24cに形成された第2平面部K2は、被加工物Wを圧縮する。さらに、ダイプレート31の第4平面部K4及びパンチ24の第2平面部K2にて被加工物Wは押し付けられる。そして、被加工物Wは、先端部24cの円周面側及びダイプレート31の孔36の内側にダレを生じる。図10(c)に示すように、さらに、先端部24cの第2平面部K2が被加工物Wを下方に押圧すると、被加工物Wには亀裂が生じる。この亀裂の断面には、引張り応力によって形成される破断面と、先端部24cの円周側面及び孔36の内側面にかかる押圧力によって形成される剪断面とが形成される。そして、図10(d)に示すように、先端部24c側に形成された亀裂とダイプレート31側に形成された亀裂がつながり、先端部24cの第2平面部K2による被加工物Wの穿設加工が完了する。次に、図10(e)に示すように、胴部24aは孔25を摺動し、先端部24cの第2平面部K2が、第3位置P3になる。そして、図10(f)に示すように、プレス機構が上昇し始めると、パンチ24は上昇する。プレス機構が上昇し、上ダイセット11が最上位置に至ると、打ち抜き孔が形成された被加工物Wが取り出される。
上記本実施形態のプレス型によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、ダイプレート31とストリッパプレート26に同時加工を行い、ストリッパプレート26に孔25を形成し、孔25に相対する同一径の孔36をダイプレート31に形成した。パンチ24の第1平面部K1には第1の径φD12及び第2平面部K2には第1の径φD12よりも小さな第2の径φD13を形成した。そのため、穿設加工時には、孔25と孔36内をパンチ24がどのように摺動しても、パンチ24が孔36に干渉することを防止できる。従って、パンチ24の破損及びダイプレート31の摩耗が生じることなく、被加工物Wに加工精度の高い打ち抜き孔を形成することができる。
(2)本実施形態では、ダイプレート31とストリッパプレート26に同時加工を行い、ストリッパプレート26に孔25を形成し、孔25に相対する同一径の孔36をダイプレート31に形成した。そのため、ダイプレート31の孔36の軸心C13とストリッパプレート26の孔25の軸心C12には位置ずれは生じない。従って、ダイプレート31及びストリッパプレート26を固定する際には、ダイプレート31の孔36の軸心C13とストリッパプレート26の孔25の軸心C12には位置ずれが生じないので、このプレス型10で被加工物Wに行う穿設加工には安定した加工精度が得られる。
(3)本実施形態では、プレス機構が最下位置にあっても、パンチ24の胴部24aは
、ダイプレート31の孔36には摺動せず、ストリッパプレート26の孔25内を摺動する。そのため、胴部24aの第1の径φD12を、孔25及び孔36の内径φD11とほぼ同一に形成できるので、基準位置P0から距離ΔH1に離間される第2位置P2においてXZ平面となす軸心C11のなす角度θが抑えられる。従って、パンチ24の下方におけるY軸上の位置ずれを小さくすることができる。
(4)本実施形態では、ダイプレート31には孔36の内径を拡大する追加工を必要としない。このため、追加工の後にストリッパプレート26とダイプレート31の位置合わせを行う必要がなくなるため、ストリッパプレート26に形成された孔25の軸心C12とダイプレート31に形成された孔36の軸心C13とには位置ずれが生じない。また、追加工を省略できるため、ダイプレート31の製作コストを抑えることができる。
(5)本実施形態では、ダイプレート31とストリッパプレート26にそれぞれ孔25、孔36を形成する場合、ダイプレート31とストリッパプレート26とは、加工機の取付台に、位置合わせを行ってから重ね合わせてからボルトにて固定され、放電加工が行われる。そのため、ダイプレート31とストリッパプレート26との間には滑りが生じないので、ダイプレート31の孔36とストリッパプレート26の孔25には、より精度の高い同一の内径φD11を形成することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、パンチ24の先端部24c上には第2平面部K2を形成し、被加工物Wの面を剪断したが、先端部24cに形成する面は、平面に限らず、斜面や曲面を形成してもよい。
○上記実施形態では、パンチ24は円柱形状を有し、パンチ24に合わせストリッパプレート26の孔25及びダイプレート31の孔36を形成したが、パンチ24の形状、ストリッパプレート26の形状及びダイプレート31の形状は、必ずしもこれに限らない。例えば、長方形状等であってもよい。
○上記実施形態では、ダイプレート31とストリッパプレート26に同時加工を行い、ストリッパプレート26に孔25を形成し、孔25に相対向する同一径の孔36をダイプレート31に形成した。ストリッパプレート26に形成する孔25と、孔25に相対向する同一径の孔36をダイプレート31に形成する方法はこれに限らず、別々に同一径の孔をそれぞれ形成してもよい。
本実施形態のプレス型の斜視図。 同プレス型の断面図。 同プレス型の各金型の斜視図。 本実施形態のパンチの斜視図。 本実施形態の各金型の構成を示す要部断面図。 同各金型の構成を示す要部断面図。 同各金型の構成を示す要部投影図。 従来のプレス型の各金型の要部断面図。 従来のプレス型の各金型の要部投影図。 本実施形態の各金型の作用を説明する工程図。 従来のプレス型の各金型の要部断面図。 従来のプレス型の各金型の要部投影図。
符号の説明
10…プレス型、24…パンチ、24b…基端部、24c…先端部、25,36…孔、26…ストリッパプレート、31…ダイプレート、φD12…第1の径、φD13…第2の径、φD11…径、W…被加工物、t…厚さ。

Claims (4)

  1. ストリッパプレートとダイプレートとの間に配置された被加工物を、プレス機構の上下動に伴うパンチの上下動により穿設加工するプレス型であって、
    前記ストリッパプレートと前記ダイプレートとの相対向する孔を同一径にそれぞれ形成するとともに、
    前記パンチは、該パンチの基端部側が前記ストリッパプレートの前記孔にガイドされる径である第1の径からなる胴部と、前記第1の径よりも小径の第2の径からなり軸方向の長さが前記被加工物の厚みよりも長い先端部と、を有し、
    前記プレス機構が最下位置にあるとき、前記胴部と前記先端部との接合面は、前記ストリッパプレートの下面より上方に配置されることを特徴とするプレス型。
  2. 前記第2の径と前記ダイプレートの孔の径との差は、被加工物の厚さに応じて必要とされるクリアランス量である請求項1に記載のプレス型。
  3. 前記クリアランス量は、被加工物の厚さの0より大きく20%以下である請求項2に記載のプレス型。
  4. 前記クリアランス量は、被加工物の厚さの5%以上10%以下である請求項2に記載のプレス型。
JP2003300275A 2003-08-25 2003-08-25 プレス型 Expired - Fee Related JP4507530B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003300275A JP4507530B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 プレス型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003300275A JP4507530B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 プレス型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005066648A JP2005066648A (ja) 2005-03-17
JP4507530B2 true JP4507530B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=34405252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003300275A Expired - Fee Related JP4507530B2 (ja) 2003-08-25 2003-08-25 プレス型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4507530B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4949783B2 (ja) * 2006-09-08 2012-06-13 アイダエンジニアリング株式会社 精密打ち抜き型
JP4949782B2 (ja) * 2006-09-08 2012-06-13 アイダエンジニアリング株式会社 精密打ち抜き型

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5183088U (ja) * 1974-12-26 1976-07-03
JPH05115929A (ja) * 1991-10-28 1993-05-14 Mitsubishi Electric Corp プレス型およびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5183088U (ja) * 1974-12-26 1976-07-03
JPH05115929A (ja) * 1991-10-28 1993-05-14 Mitsubishi Electric Corp プレス型およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005066648A (ja) 2005-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10160031B2 (en) Method of forming a closed cross-sectional structure
KR101486707B1 (ko) 폐구조 부재의 제조 방법, 프레스 성형 장치 및 폐구조 부재
CN104411423B (zh) 金属板或金属棒的端部分割方法、使用该端部分割方法制造的金属零件及其接合方法
EP1568421B1 (en) Method of processing of a formed product and metal upper mold used for the method
US7107808B2 (en) Shearing method for thin plate
JP6052479B1 (ja) プレス成形品の製造方法、プレス成形品及びプレス装置
US11097332B2 (en) Method for manufacturing hot pressed product
CZ244595A3 (en) Process for producing two-part nut
JPWO2006080356A1 (ja) プレス加工装置、プレス加工方法、及び打抜き加工品
US6347900B1 (en) Yoke for universal joint, and production process for the same
US20150114070A1 (en) Method and apparatus that forms a closed cross-sectional structure
JP2008296252A (ja) プレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置
US8413480B2 (en) Method and apparatus for bending a metal member
US7673487B2 (en) Method for forming hollow shaft with a flange and product with hollow shaft formed by the same
US7849578B2 (en) Progressive and transfer die stamping
KR101811931B1 (ko) 나사 구멍 형성부를 갖는 금속판, 하우징 및 나사 구멍 형성부를 갖는 금속판의 제조 방법
JP4507530B2 (ja) プレス型
JP3546718B2 (ja) プレス成形方法
JP2009214146A (ja) プレス金型及びその製造方法
JP6032829B2 (ja) プレス金型の型開き防止構造
CN110314975B (zh) 冲压模具的冲头结构、冲压模具、冲压成型件的制造方法及冲压成型件
JP2008307554A (ja) カッター装置
US5872348A (en) Method for forming a projection for projection welding
KR100621965B1 (ko) 코킹에 의한 플레이트들의 결합 방법 및 장치
CN212792646U (zh) 冲裁模

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091009

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20091127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100426

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees