JP4504584B2 - Ｉ．ｓ．マシーン用ブランク金型の弁装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス容器の製造機、より具体的には、溶融ガラスのゴブを２段階の工程にてガラス瓶に加工するＩ．Ｓ．（インディビジュアル・セクション）マシーン関する。
【０００２】
【従来の技術】
Ｉ．Ｓ．マシーンの各セクションは、ブランク（半加工品）金型を有するブランク（半加工品）ステーションと、吹込み成形金型を有する吹込み成形ステーションとを備えている。瓶を製造するためには、溶融ゴブをブランク金型内に充填してパリソンに成形する。次に、このパリソンは、吹込み成形ステーションの吹込み成形金型に搬送され、この吹込み成形ステーションにて、パリソンが完成容器に成形される。パリソン及び容器の双方が加圧空気にて成形される場合、この２段階の工程は、ブロー・ブロー工程と称される。かかるブロー・ブロー工程法において、溶融ゴブは、頂部が開放したブランク金型内に落下する。金型を閉じるためバッフルを金型の頂部に下降させ、このバッフルを介して加圧空気（「安定化空気」）を導入し、金型を付勢し、容器のねじ付き頂部を形成するブランク金型の最も底部分に加圧空気入れる。これと同時に、ブランク金型の底部に負圧を作用させて、ゴブを金型のねじ付き部分内に吸引する。溶融ガラスが金型のねじ付き部分を充填するとき、金型の底部から逆方向の吹込み空気を供給し、ゴブを吹込み成形してパリソンにする。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このゴブ成形法は、タイミング制御により作動されるソレノイド作動の空気パイロット弁によって制御される。ある場合、逆方向吹込み及び負圧は、共に接続された別個の弁を使用し、負圧が逆方向吹込み弁を介して供給され、また、排気はその双方の弁を通って雰囲気中に出なければならないようにしてある。逆方向吹込み及び負圧の弁を配置することは不利益なことであり、高温のゴブにより加熱された負圧が逆方向吹込み弁を通って流れて、該負圧が、作動を停滞するのに十分な程に弁を加熱する結果となってしまう。別の場合、逆方向吹込み及び負圧の双方に対して全てのポートが遮断される、中央位置を有する単一の弁が使用される。また、主弁が中央位置にあるとき、主弁と一体化した第二の弁が作動されて、排気を行う。排気流が多数の弁を通って流れ、これにより、空気流を制限することは不利益なことである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する、本発明のＩ．Ｓ．マシーン用のブランク金型弁装置は、ブランク金型と、該ブランク金型と連通（接続）する逆方向吹込み／負圧空気管と、前記逆方向吹込み／負圧空気管と連通（接続）する排気弁であって、排気に対する開放位置と閉じた位置との間を変位可能な排気弁と、前記逆方向吹込み／負圧空気管と連通（接続）する負圧弁であって、負圧に対する開放位置と逆方向吹込みに対する開放位置との間を変位可能な負圧弁と、前記負圧弁の逆方向吹込みに対する開放位置と接続する逆方向吹込み弁であって、逆方向吹込み空気に対する閉じた位置と開放位置との間を変位可能な逆方向吹込み弁と、排気弁、負圧弁及び逆方向吹込み弁を作動させる制御装置とを備える。
【０００５】
第一のモードたる、不作動モードにおいて、前記排気弁が排気に対して開放した位置、前記負圧弁が逆方向吹込みに対して開放した位置、且つ前記逆方向吹込み弁が閉じた位置にそれぞれある（図１参照）。
【０００６】
また、第二のモードたる、負圧モードにおいて、前記負圧弁が閉じた位置、前記負圧弁が負圧に対して開放した位置、且つ前記逆方向吹込み弁が閉じた位置にそれぞれある（図２参照）。
【０００７】
また、第三のモードたる、逆方向吹込みモードにおいて、前記負圧弁が閉じた位置、前記負圧弁が逆方向吹込みに対して開放した位置、且つ前記逆方向吹込み弁が逆方向吹込みに対して開放した位置にそれぞれある（図３参照）。
【０００８】
本発明のその他の目的及び有利な点は、特許法の規定に従い、本発明の原理を具体化する現在の１つの好ましい実施の形態を示す本明細書の以下の説明及び添付図面から明らかになるであろう。
【０００９】
【発明の実施の形態】
Ｉ．Ｓ．マシーンの所定のセクションにおける各ブランクステーションは、弁装置１４に対する空気接続部１２を有するブランク（半加工品）金型１０を備えている。この弁装置は、第一の常開（ノーマルオープン）排気弁２０に空気接続部１２を接続する第一の空気通路１８と、負圧（真空）に対して常時閉じた（ノーマルクローズ）第二の弁（負圧弁又は真空弁）２４に空気接続部１２を接続する第二の空気通路２２とを有する弁体１６を備えている。第三の空気通路２６が弁体１６から出て、負圧に対して閉じた第二の弁２４の管を第三の弁（逆方向吹き込み弁）２８に接続する。この第三の弁は、逆方向吹込みに対して常時、閉じられている（ノーマルクローズ）。逆方向吹込み弁を負圧弁の熱から絶縁するため、第三の弁２８と弁体１６との中間に、ガスケット３０が配置されている。制御装置３２は、３つの作動モードを画成する必要な信号を発生する。
【００１０】
図１には、第一の弁２０が排気に対して開放し、第二の弁２４が負圧に対して閉じられ、また、第三の弁２８が逆方向吹込み空気に対して閉じられた、不作動モードに対する３つの全ての弁が設定された弁装置が図示されている。第一の弁を排気に対して閉じた位置に変位させ、また、負圧弁を負圧開放位置に変位させて弁のサイクルが開始する（図２）。このモードにおいて、負圧がゴブの下方の領域から空気を吸引し、ゴブを下方に吸引して仕上げ箇所に送る。この工程が完了すると、弁装置は、図３に図示した逆方向吹込みモードに変位され、このモードにおいて、排気口は閉じたままであり、負圧弁は逆方向吹込み位置に対して開放した位置に変位し、逆方向吹込み弁は、開放位置（逆方向吹込み箇所に接続する位置）に変位する。パリソンが成形されると、弁装置は、再度、不作動モード（図１参照）に切り換えられる。
【図面の簡単な説明】
【図１】逆方向吹込み空気又は負圧をブランク金型に対し交互に供給することのできるＩ．Ｓ．マシーンのブランク金型用の弁装置の概略図であり、弁装置が不作動の排気モードにあるときの図である。
【図２】装置が負圧弁の作動モードにあるときの図１と同様の図である。
【図３】装置が逆方向吹込み励起モードにあるときの図１と同様の図である。
【符号の説明】
１０ ブランク金型 １２ 空気接続部
１４ 弁装置 １６ 弁体
１８ 第一の空気通路 ２０ 第一の排気弁
２２ 第二の空気通路 ２４ 第二の弁
２６ 第三の空気通路 ２８ 第三の弁
３０ ガスケット ３２ 制御装置

Claims (1)

1. Ｉ．Ｓ．マシーン用ブランク金型の弁装置において、
   ブランク金型と、
   該ブランク金型と連通している逆方向吹込み／負圧空気管と、
   前記逆方向吹込み／負圧空気管と連通している排気弁であって、排気に対する開放位置と閉じた位置との間を変位可能な排気弁と、
   前記逆方向吹込み／負圧空気管と連通している負圧弁であって、負圧に対する開放位置と逆方向吹込みに対する開放位置との間を変位可能な負圧弁と、
   前記負圧弁における逆方向吹込みに対する開放位置において当該負圧弁と連通している逆方向吹込み弁であって、逆方向吹込み空気に対する閉じた位置と開放位置との間を変位可能であり且つ前記排気弁及び前記負圧弁から熱的に絶縁されている、前記逆方向吹込み弁と、
   前記排気弁、負圧弁及び逆方向吹込み弁を作動させる制御装置とを備え、当該制御装置は、
   第一のモードである不作動モードにおいては、
   前記排気弁は排気に対して開放した位置にあり、
   前記負圧弁は逆方向吹込みに対して開放した位置にあり、
   前記逆方向吹込み弁は閉じた位置にあり、
   第二のモードである負圧モードにおいては、
   前記排気弁は閉じた位置にあり、
   前記負圧弁は負圧に対して開放した位置にあり、
   前記逆方向吹込み弁は閉じた位置にあり、
   第三のモードである逆方向吹込みモードにおいては、
   前記排気弁は閉じた位置にあり、
   前記負圧弁は逆方向吹込みに対して開放した位置にあり、
   前記逆方向吹込み弁は逆方向吹込みに対して開放した位置にあるように、前記排気弁、負圧弁及び逆方向吹込み弁を作動させるようになされている、Ｉ．Ｓ．マシーン用のブランク金型弁装置。

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