JP4501412B2 - 半導体素子、デバイス及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、タイル状面発光レーザ、タイル状面発光レーザの製造方法、デバイス及び電子機器に関するものである。
半導体レーザは、温度などによりレーザ効率が変化するので、光学的にレーザ光量をモニタしそのレーザ光量に基づいて駆動電流を制御することが求められる。従来の端面型半導体レーザは、ステムと呼ばれる柱状の土台側面に実装される。そして、従来の端面型半導体レーザは、前方光(前方出力光)と背面光(後方出力光)とを出力し、そのうちの背面光をモニタ光として駆動電流が制御されている(例えば、特許文献1の図9参照)。
一方、面発光レーザは、半導体表面に対して垂直に発光するので、端面型半導体レーザのように背面光を利用することは難しい。そこで、従来は、面発光レーザを覆うパケージのガラスで反射した光をモニタ光として利用する方法が考え出されている(例えば、特許文献2の図3参照)。
特開平8−116127号公報 特開平9−198707号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載されている面発光レーザ装置では、面発光レーザを覆うパケージが必要となるので、面発光レーザの特徴である小型化を阻害するという問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、タイル形状の面発光レーザであって、その面発光レーザの光量を検出することができ、容易に小型化することができるタイル状面発光レーザ、タイル状面発光レーザの製造方法、デバイス及び電子機器を提供することを目的とする。
また、本発明は、タイル状素子として面発光レーザを形成し、そのタイル状素子とは別体に受光素子を設けることなくその面発光レーザの光量を検出することができるタイル状面発光レーザ、タイル状面発光レーザの製造方法、デバイス及び電子機器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のタイル状面発光レーザは、タイル形状に形成された半導体素子からなるタイル状素子と、前記タイル状素子に設けられた面発光レーザと、前記タイル状素子に設けられた受光素子とを有することを特徴とする。
本発明によれば、面発光レーザと受光素子とが1つのタイル状素子に設けられているので、面発光レーザの光量を検出することができ、かつ、容易に小型化することができる面発光レーザを提供することができる。すなわち、本発明によれば、面発光レーザとともにタイル状素子に設けられている受光素子がその面発光レーザの背面光又は前方光の光量を検出することができる。そして、受光素子が検出した光量に基づいて上記面発光レーザを流れる電流量を制御する電流制御回路などを別途設けることにより、上記面発光レーザの光量を自動出力制御(APC)することができる。したがって、本発明によれば、上記従来の面発光レーザでは必要とされた該面発光レーザを覆うパケージが不要となり、さらに、1つのタイル状素子に面発光レーザと受光素子とを設ける構成であるので、従来よりも容易に小型化することができ、簡便に製造することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記受光素子が、前記面発光レーザから出射された光の一部を受光するものであるとともに、前記タイル状素子の裏面又は表面にショットキー接合した金属膜を有してなることが好ましい。
本発明によれば、例えばタイル状素子の裏面側又は表面側にn型半導体を配置して、そのn型半導体にショットキー接合した前記金属膜を設けることにより、そのn型半導体と金属膜からなるショットーダイオードを設けることができる。そして、そのショットキーダイオードに逆バイアスを印加することにより、そのショットキーダイオードはフォトダイオードとして機能する。したがって、本発明によれば、面発光レーザと受光素子とが1つのタイル状素子に設けられている上記タイル状面発光レーザを簡便に構成することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記タイル状素子が、タイル本体部と、該タイル本体部の表面に凸形状に設けられた突起部とを有し、前記面発光レーザは、前記突起部に設けられたn型半導体と、該n型半導体に隣接するp型半導体の層であって前記タイル本体部の表面側に設けられた層であるp型半導体層と、該p型半導体層に隣接する層であって前記タイル本体部に設けられた層であるn型半導体層とを有して構成されていることが好ましい。
本発明によれば、例えば前記突起部に設けられたn型半導体が上側のDBR(Distributed Bragg Reflector)ミラーを構成し、そのn型半導体に隣接するタイル本体部のp型半導体層が下側のDBRミラーを構成することができる。そして、前記上側のDBRミラーと下側のDBRミラーとの間に活性層を配置することにより、面発光レーザを構成することができる。さらに、タイル本体部のn型半導体層は、該n型半導体層にショットキー接合する金属膜を設けることにより、該金属膜ともにフォトダイオードを構成することができる。そこで、本発明によれば、突起部のn型半導体とタイル本体部のp型半導体とを有してなる面発光レーザの光を、タイル本体部のn型半導体層を有してなるフォトダイオードで検出することができる。すなわち、本発明によれば、タイル本体部の底面側(n型半導体層側)に出射された面発光レーザの出射光をフォトダイオードでモニタしてこれに基づき、タイル本体部から突起部側へ出射される面発光レーザの光量を制御することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記p型半導体層における露出面に、該p型半導体層にオーミック接合したアノード電極が設けられており、前記突起部の表面には、該突起部の前記n型半導体にオーミック接合したカソード電極が設けられており、前記タイル本体部のn型半導体層には、該n型半導体層にショットキー接合した金属膜であって前記受光素子の構成要素となるモニタ用電極が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、例えばアノード電極にバイアス電圧を印加し、カソード電極にスイッチング回路及び電流制御回路を接続し、モニタ用電極に電流モニタ回路を接続することにより、面発光レーザをAPC駆動させることができる。すなわち、電流モニタ回路はタイル状素子のフォトダイードに流れる電流(面発光レーザの光量を示す電流)を検出でき、その電流に基づいて電流制御回路がタイル状素子の面発光レーザに流す電流を制御することができる。例えば電流モニタ回路が検出した電流値が所定の基準値よりも小さい場合は電流制御回路が面発光レーザに流す電流を増やすことにより、面発光レーザの発光量を温度などに関係なく常に一定にすることができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記タイル本体部におけるp型半導体層とn型半導体層との界面が、間接遷移半導体層内に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、面発光レーザと受光素子とが1つのタイル状素子に設けられている構成において、面発光レーザの発光量をより正確に検出することができる。すなわち、上記タイル状面発光レーザの構成において、タイル本体部のp型半導体層とこれに隣接するn型半導体層との界面は、そのp型半導体層及びn型半導体層の組成により、発光ダイオード(LED)として機能する場合がある。ところが、前記p型半導体層とn型半導体層との界面を間接遷移半導体層内に設けた場合は、その界面は発光ダイオードとしては機能しない。そこで、本発明によれば、p型半導体層とn型半導体層との界面に発光ダイオードが形成されることを回避でき、前記受光素子に面発光レーザの光以外の光が入射することを回避できるので、面発光レーザの発光量をより正確に検出することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記n型半導体層には、該n型半導体層とオーミック接合した電極であるバイアス用電極が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、例えば前記バイアス用電極とアノード電極とを電気配線で接続することにより、前記p型半導体層とn型半導体層との界面に形成される発光ダイオードが前記電気配線で短絡され機能しない状態にすることができる。そこで、本発明によれば、面発光レーザの発光量をより正確に検出することができるとともに、前記p型半導体層及びn型半導体層をなす部材及び組成の選択範囲を広げることができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記タイル状素子がタイル本体部と該タイル本体部の表面に凸形状に設けられた突起部とを有し、前記面発光レーザは、前記突起部に設けられたn型半導体と、該n型半導体に隣接するp型半導体の層であって前記タイル本体部の表面側に設けられた層である第1p型半導体層と、該第1p型半導体層に隣接する層であって前記タイル本体部に設けられた層であるn型半導体層とを有して構成され、前記タイル本体部は、前記n型半導体層に隣接する層である第2p型半導体層を有し、前記第2p型半導体層には、該第2p型半導体層にショットキー接合又はオーミック接合した金属膜(モニタ用電極)が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、タイル本体部のn型半導体層と第2p型半導体層とによりフォトダイオードを構成することができる。したがって、第2p型半導体層に接合する金属膜(モニタ用電極)は、ショットキー接合でもオーミック接合でもよい。ここで、前記モニタ用の金属膜をオーミック接合とした場合は、ショットキー接合の場合よりもかかる金属膜での電圧降下を小さくすることができる。そこで、本発明によれば、面発光レーザ及びフォトダイオードのバイアス電圧を低くすることができ、例えば集積回路において慣用されている電源電圧で本発明に係るタイル状面発光レーザを安定に動作させることができる。また、オーミック電極の方がショットキー電極よりも製造し易い。したがって、本発明によれば、従来よりも容易に小型化することができ、より簡便に製造することができるタイル状面発光レーザを提供することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記タイル状素子がタイル本体部と該タイル本体部の表面に凸形状に設けられた突起部とを有し、前記突起部は、該突起部の上面側に設けられたn型半導体と、該n型半導体に隣接するp型半導体とを有し、前記タイル本体部は、前記p型半導体に隣接するn型半導体の層であって該タイル本体部の表面側に設けられた層であるn型半導体層を有し、前記突起部のn型半導体には、該n型半導体にショットキー接合したモニタ用電極が設けられており、前記突起部のp型半導体には、該p型半導体にオーミック接合したアノード電極が設けられており、前記タイル本体部のn型半導体層には、該n型半導体層にオーミック接合したカソード電極が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、突起部のn型半導体とモニタ用電極とがフォトダイオードを構成し、突起部のp型半導体とタイル本体部のn型半導体とが面発光レーザを構成することができる。そこで、本発明によれば、突起部の上側に受光素子を配置でき、突起部側(タイル本体部の上面側)へ出射された面発光レーザの出射光をモニタして、タイル本体部の底面側に出射される面発光レーザの出射光の光量を制御することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザは、前記突起部における前記p型半導体が、前記n型半導体との接合面を含む面にリング状の露出面を有し、前記アノード電極は、前記p型半導体のリング状の露出面にリング形状に設けられたものであり、前記カソード電極は、前記タイル本体部のn型半導体層における前記突起部の位置とは重ならない位置に配置されており、前記モニタ用電極は、前記突起部のn型半導体の上面に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、アノード電極、カソード電極及びモニタ用電極のすべての電極を、タイル状素子の上面側(突起部側)に配置することができる。そこで、本発明によれば、本タイル状面発光レーザと他の基板(最終基板)との電気的な配線接続形態のバリエーションを増やすことができる。したがって、本発明によれば、より簡便にかつ信頼性高く、本タイル状面発光レーザを備えるデバイスを提供することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明のデバイスは、前記タイル状面発光レーザを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、面発光レーザとその面発光レーザの光量を検出する受光素子とを備えるタイル状面発光レーザを構成要素とするので、従来よりも小型であって、出射レーザ光の光量が温度などの影響を受けない光通信の送信部などをなすデバイスを提供することができる。
また、本発明のデバイスは、前記タイル状面発光レーザにおけるアノード電極にバイアス電圧を印加するバイアス回路と、前記タイル状面発光レーザにおけるカソード電極に接続されたスイッチング回路と、前記スイッチング回路に流れる電流量を制御する電流制御回路と、前記タイル状面発光レーザにおけるモニタ用電極から流出する電流を検出する電流モニタ回路と、を有し、前記電流制御回路は、前記モニタ回路が検出した電流値に基づいて前記電流量を制御するものであることが好ましい。
本発明によれば、タイル状面発光レーザにおける面発光レーザの光量を自動出力制御(APC)することができ、従来よりも小型であって、出射レーザ光の光量が温度などの影響を受けない光通信の送信部などをなすデバイスを提供することができる。例えば、上記バイアス回路、スイッチング回路、電流制御回路及び電流モニタ回路を有する基板(最終基板)に、上記タイル状面発光レーザを接合して配線接続することにより、本発明のデバイスを簡便に構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明のタイル状面発光レーザの製造方法は、面発光レーザと該面発光レーザから出射された光の一部を受光する受光素子とを備えるタイル状面発光レーザの製造方法であって、半導体基板に、電子的な機能を有する機能部を形成する工程と、前記半導体基板における前記機能部を含む所望部位を該半導体基板から切り取ってタイル状素子を形成する工程とを用いて、前記タイル状素子の全部又は一部を製造することを特徴とする。
本発明によれば、半導体基板に機能部を形成し、その機能部を半導体基板から切り取ってタイル状素子を形成するいわゆるエピタキシャルリフトオフ(ELO)法を用いて、上記タイル状面発光レーザを製造することができる。そこで、本発明によれば、タイル状素子の面発光レーザであって、そのタイル状素子とは別体に受光素子を設けることなくその面発光レーザの光量を検出することができる微小なタイル状面発光レーザを、簡便に製造することができる。
また、本発明のタイル状面発光レーザの製造方法は、前記面発光レーザが、前記機能部を形成する工程において前記半導体基板に形成され、前記受光素子は、前記タイル状素子を形成する工程において半導体基板から所望部位を切り取ってタイル状素子を形成した後に、該タイル状素子の露出面に金属膜をショットキー接合することにより形成することが好ましい。
本発明によれば、面発光レーザを備えるタイル状素子を形成した後に、そのタイル状素子の露出面にショットキー電極を形成するので、そのショットキー電極を簡便に形成することができる。すなわち、半導体基板にショットキー電極を形成した後に、その半導体基板に面発光レーザを形成するのは非常に困難であり、現実的でないからである。
また、本発明のタイル状面発光レーザの製造方法は、前記タイル状素子を形成する工程が、前記所望部位にフィルムを貼り付ける工程と、前記半導体基板から切り取られた所望部位がなすタイル状素子を前記フィルムに貼り付けて保持する工程とを有し、前記フィルムに貼り付けられて保持されているタイル状素子の露出面側に対して、該フィルムごと金属薄膜の蒸着又はスパッタを施すことにより、前記受光素子を形成することが好ましい。
本発明によれば、フィルムにタイル状素子が貼り付けられている状態で、そのフィルムごとタイル状素子の露出面(例えば裏面全体)に金属薄膜を蒸着又はスパッタにより形成して、前記ショットキー電極(受光素子)を形成することができる。このようにすれば、ショットキー電極を形成するために、特にマスクを用いる必要がないので、簡便にショットキー電極を形成することができる。
また、本発明の電子機器は、前記タイル状面発光レーザ又は前記デバイスを備えることを特徴とする。本発明によれば、微小なタイル形状の面発光レーザであってそのタイル形状とは別体に受光素子を設けることなく自動出力制御が可能なタイル状面発光レーザを備えた電子機器を低コストで提供することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係るタイル状面発光レーザについて図面を参照して説明する。本実施形態ではタイル状素子の一例として微小なタイル形状を有する微小タイル状素子を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、微小ではないタイル状素子に適用することもできる。図1は、本発明の第1実施形態に係るタイル状面発光レーザの一例を示す模式断面図である。
本実施形態のタイル状面発光レーザ1aは、微小なタイル形状に形成された半導体素子である微小タイル状素子からなるものである。タイル状面発光レーザ1aは、例えば厚さが20μm以下であり、縦横の大きさが数十μmから数百μmの板状部材である。タイル状面発光レーザ1aの製造方法は、半導体基板(第1基板)に犠牲層を形成し、その犠牲層の上層にタイル状面発光レーザ1aの主要部をなす機能層(電子的機能部)を積層する。次いで犠牲層をエッチングすることにより、タイル状面発光レーザ1aの主要部を半導体基板から切り離す。次いで、そのタイル状面発光レーザ1aの主要部の底面に金属膜をショットキー接合して、タイル状面発光レーザ1aが完成する。このようなエピタキシャルリフトオフ(ELO)法を用いたタイル状面発光レーザ1aの製造方法については後で詳細に説明する。
そして、タイル状面発光レーザ1aは、面発光レーザと、その面発光レーザから出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子とを備えている。タイル状面発光レーザ1aの具体的な構造について次に説明する。
タイル状面発光レーザ1aは、p型半導体層12及びn型半導体層13を有してなるタイル本体部と、n型半導体(n−DBR)11を有してなる突起部とで構成されている。突起部は、タイル本体部の表面のほぼ中央部位に凸形状に設けられたものである。タイル本体部におけるn型半導体層13の上層にはp型半導体層12が設けられている。p型半導体層12のほぼ中央部位の上層には、突起部をなすn型半導体11が設けられている。
さらに、タイル本体部のp型半導体層12における露出面には、そのp型半導体層にオーミック接合した金属膜からなるアノード電極21が設けられている。アノード電極21は、例えばAuZn又はAuなどで構成される。また、突起部をなすn型半導体の表面の一部には、そのn型半導体にオーミック接合した金属膜からなるカソード電極22が設けられている。カソード電極22は、例えばAuGe、Ni、Anなどで構成される。またタイル本体部のn型半導体層12の裏面全体には、そのn型半導体層12にショットキー接合した金属膜であって前記受光素子の構成要素となるモニタ用電極23が設けられている。モニタ用電極23は、例えばAu、Ti、Al、Pt、Ni、Pd、WSi、Wal、WNなどで構成されている。
上記構成のタイル状面発光レーザ1aにおいて、タイル本体部のp型半導体層12は、例えばp型のAlGaAs多層膜からなるDBRミラーを構成している。p型半導体層12の上層には活性層(図示せず)が設けられている。活性層は、p型半導体層12の上面における中央付近の領域に薄い円柱形状に積層されており、例えばAlGaAsからなる。突起部をなすn型半導体11は、p型半導体層12の上方であって上記活性層の上に円柱形状に積層されており、例えばn型のAlGaAs多層膜からなるDBRミラーを構成している。これらのp型半導体層12、活性層及びn型半導体11によって、面発光レーザをなす光共振器が形成される。そこで、アノード電極21にバイアス電圧を印加し、カソード電極22をアース電位にすることにより、上記面発光レーザに順方向電流を流すことで、その面発光レーザからレーザ光が出射される。
さらに、上記構成のタイル状面発光レーザ1aにおいて、タイル本体部のn型半導体層13とそのn型半導体層13にショットキー接合したモニタ用電極23との界面にはショットキーダイオードが形成される。このショットキーダイオードは、アノード電極21にバイアス電圧を印加し、モニタ用電極23に例えばアース電位にすることにより、逆バイアスを印加することで、フォトダイオードとして機能する。そして、p型半導体層12、活性層及びn型半導体11からなる面発光レーザから出射された前方光と背面光とのうちの一方(モニタ光)が、n型半導体層13とモニタ用電極23との界面に形成された上記フォトダイオードに入射する構成となっている。
次に、上記構造のタイル状面発光レーザ1aとその駆動回路とそれらの動作とについて図2及び図3を参照して説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るタイル状面発光レーザ1aとそのスイッチング駆動回路を示す構成図である。図3は、図2の構成図についての等価回路図である。
タイル状面発光レーザ1aにおけるアノード電極21には、バイアス電圧Vddが印加されている。カソード電極22には、スイッチング手段であるNMOSトランジスタ31のドレインが接続されている。NMOSトランジスタ31のソースは、電流制御回路32を介してアースGNDに接続されている。NMOSトランジスタ31のゲートには、変調信号が入力される。この変調信号は、本タイル状面発光レーザ1aによって光パルス信号に変換される電気信号、すなわち伝送信号である。さらにタイル状面発光レーザ1aにおけるモニタ用電極23は、電流モニタ回路33を介してアースGNDに接続されている。
このような回路構成において、p型半導体層12、活性層及びn型半導体11からなる面発光レーザVCからは、図面上方(前方光)だけでなく、図面下方(背面光)にもレーザ光が放射される。すなわち、面発光レーザVCからは、図2に示すように、例えば図面上方には信号を伝達するレーザ光が放射され、図面下方にはモニタ光が放射される。
一方、タイル本体部のn型半導体層13とモニタ用電極23との界面Aは、上記のようにショットキーダイオードSDとなっている。このショットキーダイオードSDのカソードは、図3に示すように、n型半導体層13とp型半導体層12との界面Bに形成されるダイオードDを介して逆バイアスが印加される。すなわち、ショットキーダイオードSDのカソードにはダイオードDのカソードが接続されており、ダイオードDのアノードにはバイアス電圧Vddが印加されている。そして、ショットキーダイオードSDのアノードは電流モニタ回路33を介してアースGNDに接続されている。これらにより、ショットキーダイオードSDはフォトダイオードとして機能し、そのショットキーダイオードSDに入射した光量に応じた電流がそのショットキーダイオードSDを流れる。
そして、面発光レーザVCから放射されたレーザ光(モニタ光)がショットキーダイオードSDに入射すると、モニタ電流Imが流れる。モニタ電流Imは、ショットキーダイオードSDへの入射光量(モニタ光強度)と、そのショットキーダイオードSDに印加されるバイアス電圧によって決まる。電流モニタ回路33は、ショットキーダイオードSDを流れる電流であるモニタ電流Imを計測し、その計測値を電流制御回路32へフィードバックする。すると、電流制御回路32は、モニタ電流Imが予め設定された所望の一定値になるように、面発光レーザVCの駆動電流を制御する。
これらにより、本実施形態のタイル状面発光レーザ1a及び駆動回路によれば、タイル状面発光レーザ1aの面発光レーザVCのレーザ光強度を自動出力制御(APC)することができる。そして、本実施形態によれば、面発光レーザVCと受光素子(ショットキーダイオードSD)とを1つの微小タイル状素子に配置しているので、従来よりも小型であって、出射レーザ光の光量が温度などの影響を受けない光通信の送信部などをなすデバイスを提供することができる。すなわち、本実施形態のタイル状面発光レーザ1aによれば、従来の面発光レーザでは必要とされた該面発光レーザを覆うパケージが不要となり、さらに、面発光レーザとは別体に受光素子を設ける必要がないので、従来よりも容易に小型化することができ、簡便に製造することができる。
ところで、本実施形態のタイル状面発光レーザ1aでは、図3に示すように、タイル本体部のn型半導体層13とp型半導体層12との界面BにおいてダイオードDが形成される。このダイオードDには、順方向にバイアス電圧Vddが印加されるので、ショットキーダイオードSDに流す電流を妨げるものとは通常ならない。ただし、ダイオードDにおいて電圧降下が生じるので、その分、ショットキーダイオードSDに印加される電圧がバイアス電圧Vddよりも小さくなる。このダイオードDによる電圧降下は、タイル状面発光レーザ1aを駆動する通常の電子回路及び集積回路では問題とならない。
また、上記の界面Bで形成されるダイオードDは、そのダイオードDにモニタ電流Imが流れると、発光ダイオード(LED)として機能する。このダイオードDから放射された光がショットキーダイオードSDに入射すると、面発光レーザVCの光強度を誤認識させる可能性があり、これは問題となり得る。ただし、実際には、モニタ電流Imが微小であること、及び界面Bではモニタ電流Imが水平方向(界面Bの面方向)に広がっており電流密度が小さい。これらにより、タイル状面発光レーザ1aについての通常の駆動回路をなす電子回路及び集積回路では、ダイオードDから放射された光による面発光レーザVCの光強度についての誤認識の可能性(モニタ電流Imへの影響)は無視することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るタイル状面発光レーザについて図4を参照して説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るタイル状面発光レーザの一例を示す模式断面図である。図4において図1に示すタイル状面発光レーザの構成要素と同一のものには同一符号を付けている。本実施形態のタイル状面発光レーザ1bは、上記第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aにおいてダイオードDから放射される光が無視できない場合、その対策を施したものである。すなわち、本実施形態のタイル状面発光レーザ1bは、上記第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aにおいてダイオードDから光が放射しない構造としたものである。
本実施形態のタイル状面発光レーザ1bにおける第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aとの相違点は、タイル本体部におけるp型半導体層(第2p型半導体層12b)とn型半導体層(第1n型半導体層13a)との界面B’(pn接合)が、間接遷移半導体層内に設けられている点である。具体的には、タイル状面発光レーザ1bでは、タイル状面発光レーザ1aのp型半導体層12に対応する層として、第1p型半導体層12aと第2p型半導体層12bとが設けられている。またタイル状面発光レーザ1bでは、タイル状面発光レーザ1aのn型半導体層13に対応する層として、第1n型半導体層13aと第2n型半導体層13bとが設けられている。
タイル本体部の第1p型半導体層12aは、例えばp型のAlGaAs多層膜からなるDBRミラーを構成している。第1p型半導体層12aの上層には活性層(図示せず)が設けられている。活性層は、第1p型半導体層12aの上面における中央付近の領域に薄い円柱形状に積層されており、例えばAlGaAsからなる。突起部をなすn型半導体11は、第1p型半導体層12aの上方であって上記活性層の上に円柱形状に積層されており、例えばn型のAlGaAs多層膜からなるDBRミラーを構成している。これらの第1p型半導体層12a、活性層及びn型半導体11によって、面発光レーザをなす光共振器が形成される。
タイル本体部の第1p型半導体層12aの下層には、第2p型半導体層12bが設けられている。第2p型半導体層12bは、例えばp型のAlGaAsからなる。そして、第2p型半導体層12bは、「AlGa1−XAs」における「X」が0.4以上となる組成とする。例えば「X」=0.5とする。
第2p型半導体層12bの下層には、第1n型半導体層13aが設けられている。第1n型半導体層13aは、例えばn型のAlGaAsからなる。そして、第1n型半導体層13aも、「AlGa1−XAs」における「X」が0.4以上となる組成とする。例えば「X」=0.5とする。
このようにすれば、上記「X」が0.4以上の「AlGa1−XAs」は間接遷移半導体となるので発光することがない。したがって本実施形態のタイル状面発光レーザ1bはタイル本体部における第2p型半導体層12bと第1n型半導体層13aとの界面B’(pn接合)が、間接遷移半導体層内に設けられ、その界面B’のpn接合で形成されるダイオードから光が放射されることを防ぐことができる。
また、タイル状面発光レーザ1bにおいて、第1n型半導体層13aの下層には、第2n型半導体層13bが設けられている。第2n型半導体層13bは、例えばn型の「AlGa1−XAs」における「X」が「0」となる組成とする。第2n型半導体層13bの下面全体には、その第2n型半導体層13bにショットキー接合した金属膜からなるモニタ用電極23が設けられている。モニタ用電極23は、例えばAu、Ti、Al、Pt、Ni、Pd、WSi、Wal、WNなどで構成されている。このような構造により、第2n型半導体層13bとモニタ用電極23との界面A’には、受光素子として機能するショットキーダイオードが形成されている。
また本実施形態のタイル状面発光レーザ1bについてのスイッチング駆動回路は、図2及び図3に示す第1実施形態のスイッチング駆動回路と同様な構成にすることができる。
これらにより、本実施形態のタイル状面発光レーザ1bによれば、p型半導体層とn型半導体層との界面B’に発光ダイオードが形成されることを回避でき、界面A’に形成される受光素子に面発光レーザの光以外の光が入射することを回避できるので、面発光レーザの発光量をより正確に検出することができる。そこで、本実施形態のタイル状面発光レーザ1bは、より正確に、面発光レーザの光強度を自動出力制御することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るタイル状面発光レーザについて図5及び図6を参照して説明する。図5は、本発明の第3実施形態に係るタイル状面発光レーザとそのスイッチング駆動回路を示す構成図である。図6は図5の構成図についての等価回路図である。図5及び図6において、図2又は図3に示すタイル状面発光レーザの構成要素と同一のものには同一符号を付けている。本実施形態のタイル状面発光レーザ1cは、上記第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aにおいてダイオードDから光を放射させない構造としたものである。すなわち、本実施形態のタイル状面発光レーザ1cは、タイル状面発光レーザ1aのn型半導体層13とp型半導体層12との界面Bに生じるダイオードD(発光ダイード)の問題を解決するための上記第2実施形態の他の形態である。
本実施形態のタイル状面発光レーザ1cにおける第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aとの相違点は、タイル本体部のn型半導体層13の上面には露出面が設けられており、その露出面にはそのn型半導体層13とオーミック接合した電極であるバイアス用電極24が設けられている点である。そして、上記露出面を設けるために、n型半導体層13の上面全体における一部領域(露出面)以外にp型半導体層12cが設けられている。タイル状面発光レーザ1cにおける他の構成は、第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aと同様である。
そして、図5に示すように、タイル状面発光レーザ1cのバイアス用電極24及びアノード電極21にバイアス電圧Vddを印加する。すなわち、バイアス用電極24とアノード電極21とを電気的に短絡する配線を設ける。この配線は、タイル状面発光レーザ1cに設けてもよく、タイル状面発光レーザ1cの外に設けてもよい。ここで、界面Bに形成されるダイードD(発光ダイード)において、アノードはアノード電極21に接続され、カソードはバイアス用電極24に接続されている。したがって、界面Bに形成されるダイードDのアノード・カソード間は、バイアス用電極24とアノード電極21とが短絡されることにより、短絡された状態となり、そのダイードDに電流が流れないこととなる。すなわち、界面Bに形成されるダイードDを無視できる構成となる。本実施形態のタイル状面発光レーザ1cについての他のスイッチング駆動回路は、第1実施形態のものと同様である。
これらにより、本実施形態のタイル状面発光レーザ1cによれば、p型半導体層12cとn型半導体層13との界面Bに形成されるダイオードD(発光ダイオード)を無視できる構成となる。したがって、本実施形態のタイル状面発光レーザ1cは、面発光レーザVCの発光量をより正確に検出することができ、より正確に面発光レーザVCの光強度を自動出力制御することができる。
さらに、本実施形態のタイル状面発光レーザ1cにおいて、界面Bに形成されるダイオードDは短絡されるので、そのダイオードDでの電圧降下がなくなる。したがって界面Aに形成されるショットキーダイオードSDへの印加電圧をより大きくとることができる。ショットキーダイオードSDの印加電圧は必ずしも大きければよいという訳ではないが、p型半導体層12c及びn型半導体層13をなす部材及び組成の選択範囲を広げることができ、バイアス電圧Vddの選択範囲も広げることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係るタイル状面発光レーザについて図7を参照して説明する。図7は、本発明の第4実施形態に係るタイル状面発光レーザを示す模式断面図である。図7において、図1に示すタイル状面発光レーザの構成要素と同一のものには同一符号を付けている。
本実施形態のタイル状面発光レーザ1dにおける第1実施形態のタイル状面発光レーザ1aとの相違点は、タイル本体部のn型半導体層13の下層に第2p型半導体層14が設けられており、その第2p型半導体層14にはその第2p型半導体層14の下面全体にオーミック接合又はショットキー接合した金属膜からなるモニタ用電極23dが設けられている点である。次に、タイル状面発光レーザ1dの構成について具体的に説明する。
タイル状面発光レーザ1dは、タイル本体部とそのタイル本体部の表面に凸形状に設けられた突起部とを有する。タイル本体部は、p型半導体層12と、p型半導体層12の下層に設けられたn型半導体層13と、n型半導体層13の下層に設けられた第2のp型半導体層14と、上記モニタ用電極23dとで構成されている。また、p型半導体層12の露出面には、そのp型半導体層12にオーミック接合したアノード電極21が設けられている。突起部は、n型半導体11と、n型半導体11にオーミック接合したカソード電極22とで構成されている。
タイル本体部のp型半導体層12及び突起部のn型半導体11は、第1実施形態のp型半導体12及びn型半導体11と同様に、面発光レーザを構成している。ただし、本実施形態のタイル状面発光レーザ1dでは、n型半導体層13と第2のp型半導体層14との界面にフォトダイオード(受光素子)が形成されている。本実施形態のタイル状面発光レーザ1dについてのスイッチング駆動回路は、第1実施形態のものと基本的に同様のものを用いることができる。
これらにより、本実施形態のタイル状面発光レーザ1dによれば、第2のp型半導体層14に設けるモニタ用電極23dが、ショットキー接合でもオーミック接合でも、どちらでもよいこととなる。ここで、モニタ用電極23dをオーミック接合とした場合は、ショットキー接合の場合よりもかかるモニタ用電極23dで生じる電圧降下を小さくすることができる。そこで、本実施形態のタイル状面発光レーザ1dによれば、面発光レーザ及びフォトダイオードのバイアス電圧を低くすることができる。例えば、集積回路において慣用されている電源電圧を用いて、本実施形態のタイル状面発光レーザ1dを、温度変化などに影響されずに安定に動作させることができる。また、オーミック電極の方がショットキー電極よりも製造し易い。したがって、本実施形態によれば、従来よりも容易に小型化することができ、より簡便に製造することができるタイル状面発光レーザを提供することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係るタイル状面発光レーザについて図8を参照して説明する。図8は、本発明の第5実施形態に係るタイル状面発光レーザとそのスイッチング駆動回路を示す構成図である。図8において、図1又は図2に示す構成要素と同一のものには同一符号を付けている。
本実施形態のタイル状面発光レーザ1eは、第1実施形態のものと同様に、面発光レーザとその面発光レーザから出射されたレーザ光の一部を受光する受光素子とを備える。ただし、本実施形態のタイル状面発光レーザ1eは、第1実施形態とは逆に、タイル本体部から突起部に向かう方向に出射されるレーザ光をモニタ光として、タイル本体部の底面から外に出射されるレーザ光の強度を制御する。次に、本実施形態のタイル状面発光レーザ1eについて具体的に説明する。
タイル状面発光レーザ1eは、タイル本体部とそのタイル本体部の表面に凸形状に設けられた突起部とを有する。突起部は、その突起部の上面側に設けられたn型半導体13eと、そのn型半導体13eに隣接するp型半導体12eとを有する。n型半導体13eは第1実施形態のn型半導体層13に対応するものである。n型半導体13eの上面全体には、そのn型半導体13eにショットキー接合した電極であるモニタ用電極23が設けられている。
突起部のp型半導体12eは第1実施形態のp型半導体層12に対応するものである。そしてp型半導体12eは、n型半導体13eとの接合面を含む面にリング状に露出面を有している。そのリング状の露出面には、その露出面にリング状に設けられた電極であって、p型半導体12eにオーミック接合したアノード電極21が設けられている。
タイル本体部は、突起部のp型半導体12eに隣接するn型半導体層11eを有してなる。n型半導体層11eは、第1実施形態のn型半導体11に対応するものである。n型半導体層11eには、そのn型半導体層11eにオーミック接合したカソード電極12が設けられている。このカソード電極22は、タイル本体部のn型半導体層11eにおける突起部の位置とは重ならない位置に配置されている。
上記構成のタイル状面発光レーザ1eのスイッチング駆動回路について次に説明する。アノード電極21には、バイアス電圧Vddが印加されている。カソード電極22には、スイッチング手段であるNMOSトランジスタ31のドレインが接続されている。NMOSトランジスタ31のソースは、電流制御回路32を介してアースGNDに接続されている。NMOSトランジスタ31のゲートには、変調信号が入力される。モニタ用電極23は、電流モニタ回路33を介してアースGNDに接続されている。
本実施形態によれば、突起部のn型半導体13eとモニタ用電極23とがフォトダイオードを構成し、突起部のp型半導体12eとタイル本体部のn型半導体層11eとが面発光レーザを構成することができる。そこで、本実施形態によれば、突起部の上側に受光素子を配置でき、突起部側(タイル本体部の上面側)へ出射された面発光レーザの出射光をモニタすることができる。そして、かかるモニタにより、タイル本体部の底面側に出射される面発光レーザの出射光の光量(強度)を制御することができる。
さらに、本実施形態によれば、アノード電極21、カソード電極22及びモニタ用電極23のすべての電極を、タイル状素子の上面側(突起部側)に配置することができる。そこで、本実施形態によれば、本タイル状面発光レーザ1eと他の基板(最終基板)との電気的な配線接続形態のバリエーションを増やすことができる。したがって、本実施形態によれば、より簡便にかつ信頼性高く、本タイル状面発光レーザ1eを備えるデバイスを提供することができる。
<製造方法>
次に、本発明に係る上記タイル状面発光レーザ及びデバイスの製造方法について図9から図19を参照して説明する。本製造方法は、エピタキシャルリフトオフ(ELO)法をベースにしている。また本製造方法では、タイル状面発光レーザ(微小タイル状素子)としての化合物半導体デバイス(化合物半導体素子)を最終基板上に接着する場合について説明するが、最終基板の種類及び形態に関係なく本製造方法を適用することができる。なお、本実施形態における「半導体基板(エピタキシャル基板)」とは、半導体物資から成る物体をいうが、板形状の基板に限らず、どのような形状であっても半導体物資であれば「半導体基板」に含まれる。
<第1工程>
図9は本製造方法の第1工程を示す概略断面図である。図9において、基板110は、半導体基板であり、例えばガリウム・ヒ素化合物半導体基板とする。基板110における最下位層には、犠牲層111を設けておく。犠牲層111は、アルミニウム・ヒ素(AlAs)からなり、厚さが例えば数百nmの層である。
例えば、犠牲層111の上層には機能層112を設ける。機能層112の厚さは、例えば1μmから10(20)μm程度とする。そして、機能層112において半導体デバイス113を作成する。半導体デバイス113としては、上述したタイル状面発光レーザ(例えばタイル状面発光レーザ1a)におけるモニタ用電極23以外の構成要素が該当する。これらの半導体デバイス113の構成要素は、基板110上に多層のエピタキシャル層を積層して形成することができる。また、各半導体デバイス113には、例えば図1に示すタイル状面発光レーザ1aにおけるアノード電極21及びカソード電極22も形成し、動作テストも行う。
<第2工程>
図10は本製造方法の第2工程を示す概略断面図である。本工程においては、各半導体デバイス113を分割するように分離溝121を形成する。分離溝121は、少なくとも犠牲層111に到達する深さをもつ溝とする。例えば、分離溝の幅及び深さともに、10μmから数百μmとする。また、分離溝121は、後述するところの選択エッチング液が当該分離溝121を流れるように、行き止まりなく繋がっている溝とする。さらに、分離溝121は、碁盤のごとく格子状に形成することが好ましい。
また、分離溝121相互の間隔を数十μmから数百μmとすることで、分離溝121によって分割・形成される各半導体デバイス113のサイズを、数十μmから数百μm四方の面積をもつものとする。分離溝121の形成方法としては、フォトリソグラフィとウェットエッチングによる方法、またはドライエッチングによる方法を用いる。また、クラックが基板に生じない範囲でU字形溝のダイシングで分離溝121を形成してもよい。
<第3工程>
図11は本製造方法の第3工程を示す概略断面図である。本工程においては、中間転写フィルム131を基板110の表面(半導体デバイス113側)に貼り付ける。中間転写フィルム131は、表面に粘着剤が塗られたフレキシブルな帯形状のフィルムである。
<第4工程>
図12は本製造方法の第4工程を示す概略断面図である。本工程においては、分離溝121に選択エッチング液141を注入する。本工程では、犠牲層111のみを選択的にエッチングするために、選択エッチング液141として、アルミニウム・ヒ素に対して選択性が高い低濃度の塩酸を用いる。
<第5工程>
図13は本製造方法の第5工程を示す概略断面図である。本工程においては、第4工程での分離溝121への選択エッチング液141の注入後、所定時間の経過により、犠牲層111のすべてを選択的にエッチングして基板110から取り除く。
<第6工程>
図14は本製造方法の第6工程を示す概略断面図である。第5工程で犠牲層111が全てエッチングされると、基板110から機能層112が切り離される。そして、本工程において、中間転写フィルム131を基板110から引き離すことにより、中間転写フィルム131に貼り付けられている機能層112を基板110から引き離す。これらにより、半導体デバイス113が形成された機能層112は、分離溝121の形成及び犠牲層111のエッチングによって分割されて、所定の形状(例えば、微小タイル形状)の半導体素子すなわち「微小タイル状素子161」とされ、中間転写フィルム131に貼り付け保持されることとなる。すなわち、微小タイル状素子161は、図1に示すタイル状面発光レーザ1aにおけるモニタ用電極23が設けられていないものとなる。ここで、機能層の厚さが例えば1μmから8μm、大きさ(縦横)が例えば数十μmから数百μmであるのが好ましい。
<第7工程>
図15は本製造方法の第7工程を示す概略断面図である。本工程においては、微小タイル状素子161にモニタ用電極23を設けて、その微小タイル状素子161において本発明にかかるタイル状面発光レーザ1aを完成させる。具体的には、中間転写フィルム131に貼り付けられている微小タイル状素子161の裏面全体に対して、中間転写フィルム131ごと蒸着又はスパッタを施し、金(Au)などの薄膜を形成する。このとき、中間転写フィルム131における微小タイル状素子161間にもAuなどの薄膜が形成されてもかまわない。そこで、本工程では特にマスクなどを用いる必要がない。また、このAuなどの薄膜は、ショットキー接合とするので、熱処理の必要もなく、蒸着するだけでモニタ用電極23となる。
<第8工程>
図16は本製造方法の第8工程を示す概略断面図である。本工程においては、(タイル状面発光レーザ1aをなす微小タイル状素子161が貼り付けられた)中間転写フィルム131を移動させることで、最終基板171の所望の位置に微小タイル状素子161をアライメントする。ここで、最終基板171は、例えば、シリコン半導体からなり、金(Au)からなる電極172,174が形成されている。また、最終基板171の所望の位置に設けられている電極174上には、微小タイル状素子161を接着するための接着剤173を塗布しておく。接着剤173は、導電性を有するものであり、電気配線部材ともなる。
<第9工程>
図17は本製造方法の第9工程を示す概略断面図である。本工程においては、最終基板171の所望の位置にアライメントされた微小タイル状素子161を、中間転写フィルム131越しに裏押し治具181で押しつけて最終基板171に接合する。ここで、所望の位置である電極174上には導電性の接着剤173が塗布されているので、その最終基板171の所望の位置に微小タイル状素子161が接着されるとともに、電極174と微小タイル状素子161のモニタ用電極23とが配線接続される。
<第10工程>
図18は本製造方法の第10工程を示す概略断面図である。本工程においては、中間転写フィルム131の粘着力を消失させて、微小タイル状素子161から中間転写フィルム131を剥がす。
中間転写フィルム131の粘着剤は、紫外線(UV)又は熱により粘着力が消失するものにしておく。UV硬化性の粘着剤とした場合は、裏押し治具181を透明な材質にしておき、裏押し治具181の先端から紫外線(UV)を照射することで中間転写フィルム131の粘着力を消失させる。熱硬化性の接着剤とした場合は、裏押し治具181を加熱すればよい。あるいは第6工程の後で、中間転写フィルム131を全面紫外線照射するなどして粘着力を全面消失させておいてもよい。粘着力が消失したとはいえ実際には僅かに粘着性が残っており、微小タイル状素子161は非常に薄く軽いので中間転写フィルム131に保持される。
また、本工程においては、微小タイル状素子161の側面に絶縁材181を設けてもよい。この絶縁材181は、例えば微小タイル状素子161のアノード電極21と最終基板の電極172とを接続する電気配線が他の回路に短絡することを防ぐものである。絶縁材181は、液滴吐出方式により、液状体の絶縁材を滴下し、次いで硬化させることで設けてもよい。
<第11工程>
本工程は、図示していない。本工程においては、加熱処理などを施して、微小タイル状素子161を最終基板171に本接合する。
<第12工程>
図19は本製造方法の第12工程を示す概略断面図である。本工程においては、微小タイル状素子161の電極(例えばカソード電極21)と最終基板171上の電極172とを電気配線191により電気的に繋ぎ、一つのLSIチップなど(回路装置又は薄膜デバイス)を完成させる。
この電気配線191は、液滴吐出方式を用いる。すなわち、導電性の液状体材料54を配線領域に塗布し、その後その液状体材料54を硬化させることで、電気配線191を設ける。具体的には、電気配線191を形成する前に、電気配線191が形成される領域である配線領域を囲むように、最終基板171及び微小タイル状素子161の表面について撥液処理を施す。ここで、アノード電極21及び電極172を金電極で形成しておき、最終基板171及び微小タイル状素子161の表面についてフッ化アルキルシラン(FAS)の蒸気に曝すことで、配線領域を囲むように自己組織化単分子膜からなる撥液膜を形成してもよい。アノード電極21及び電極172は親液状態となっている。その後、導電性材料を含む液状体材料54の液滴を配線領域内に滴下することにより、配線領域内にその液状体材料54を塗布する。その後、液状体材料54について乾燥処理及び焼結処理などを施すことにより、導電膜からなる電気配線191を形成する。これらにより、一つのLSIチップなどをなす回路装置又は薄膜デバイスが完成する。
これらにより、最終基板171が例えばシリコンであっても、その最終基板171上の所望位置にガリウム・ヒ素製のタイル状面発光レーザ1aをなす微小タイル状素子161を形成するというように、タイル状面発光レーザ1aをなす半導体素子を当該半導体素子とは材質の異なる基板上に形成することが可能となる。また、半導体基板上でタイル状面発光レーザ1aの大部分を完成させてから微小タイル形状に切り離すので、タイル状面発光レーザ1aを組み込んだ集積回路などを作成する前に、予め面発光レーザなどをテストして選別することが可能となる。また、上記製造方法によれば、微小タイル状素子(面発光レーザなど)を含む機能層のみを、微小タイル状素子161として半導体基板から切り取り、フィルムにマウントしてハンドリングすることができるので、微小タイル状素子161を個別に選択して最終基板171に接合することができ、ハンドリングできる微小タイル状素子161のサイズを従来の実装技術のものよりも小さくすることができる。したがって、上記製造方法によれば、タイル状素子の面発光レーザであって、そのタイル状素子とは別体に受光素子を設けることなくその面発光レーザの光量を検出することができる微小な本発明に係るタイル状面発光レーザを、簡便に製造することができる。
さらに上記製造方法によれば、第7工程において、蒸着のみでモニタ用電極23(ショットキー電極)を形成でき、特にマスクを用いる必要がないので、より簡便に本発明に係るタイル状面発光レーザを製造することができる。
<電子機器>
次に、上記実施形態のタイル状面発光レーザ1a,1b,1c,1d,1e(以下、タイル状面発光レーザ1という)又はデバイスを備えた電子機器の例について説明する。図20は、本実施形態の電子機器の一例であり、本実施形態のタイル状面発光レーザ1を備えたICチップ間光インターコネクション回路を示す斜視図である。本実施形態の電子機器は、基板上に配置された複数の集積回路チップ(ICチップ、LSIチップなど)相互間でタイル状面発光レーザ1を用いて光通信するICチップ間光インターコネクション回路である。また、図20におけるタイル状面発光レーザ1’は、タイル状面発光レーザ1の変形例であり、自身の面発光レーザの光をモニタするショットキーダイオードSDの他に、もう1つ別に受光素子を備えるものとしてもよい。すなわち、タイル状面発光レーザ1’は、タイル状面発光レーザ1が有する機能である外部に対しての発光機能のみならず、外部からの光を受光する機能を備えるものとする。また、タイル状面発光レーザ1’の代わりに、微小タイル状素子からなる受光素子を用いてもよい。
上記の最終基板に該当する基板450の上面には、複数のLSI(集積回路)401a,401b,401cが実装されている。また、基板450の上面には、複数の光導波路430と、複数の微小タイル状素子1,1’が取り付けられている。各LSI401a,401b,401cは、半導体チップからなり、基板450の上面にフリップチップ実装されている。なお、各LSI401a,401b,401cは、フリップチップ実装以外の方法で基板450に実装してもよい。
例えば、発光機能及び受光機能をもつ2つの微小タイル状素子1,1’が一対となり、それぞれ1つの光導波路430の端部に設けられているものとする。換言すれば、発光機能及び受光機能をもつ2つの微小タイル状素子1,1’が、光導波路430で光学的に接続されている。また、各微小タイル状素子1,1’の電極は、基板450上に設けられた電極を介して近傍のLSI401a,401b,401cと電気的に接続されている。また、1つの光導波路430に3個以上の微小タイル状素子1,1’が光学的に接続されているものとしてもよい。
そこで、例えばLSI401aの出力信号(電気信号)は、電極などを介して近傍の微小タイル状素子1に送られる。その微小タイル状素子1は電気信号を光パルス信号に変換して光導波路430に出射する。その光パルス信号は、光導波路430の端部であってLSI401bの近隣に配置されている微小タイル状素子1’で電気信号に変換され、LSI401bの入力信号となる。
本実施形態の電子機器によれば、ICチップ間におけるデータ伝送及び通信を光信号により極めて高速化することができ、光源のレーザ光について自動出力制御でき、簡易に小型化できる微小なICチップ間光インターコネクション回路を簡便に実現することができる。本実施形態において、1つの光導波路430に、受光機能をもつ複数の微小タイル状素子1’を接続して、光バスを形成してもよい。このような構成にすると、例えば、複数のLSI401a,401b,401cで共有されるクロック信号の配信を光導波路430によって行うことができる。また、1つの導波路430に、発光波長の異なる複数の微小タイル状素子1と、受光波長の異なる複数の微小タイル状素子1’とを接続してもよい。このような構成にすると、例えば、波長多重光通信を簡便に実現することができる。
図21は、本実施形態の電子機器の一例であり、本実施形態の微小タイル状素子1を備えたICチップ内光インターコネクション回路を示す斜視図である。本実施形態の電子機器は、1つの集積回路チップ(ICチップ、LSIチップ)上に設けられた複数の回路ブロックについて上記微小タイル状素子1,1’を用いて光学的に接続するものである。
最終基板に相当する1つの集積回路チップ550上には、3つの回路ブロック501a,501b,501cが形成されている。集積回路チップ550は半導体チップからなる。なお、集積回路チップ550上に形成される回路ブロックの数は、3つに限定されるものではなく、2つ以上であればよい。また集積回路チップ550上には、回路ブロック以外の回路又は電子素子などが形成されていてもよい。
回路ブロック501a,501b,501cは、CPU、メモリ回路、映像信号処理回路、映像信号ドライブ回路、通信I/O、各種インターフェース回路、A/Dコンバータ、D/Aコンバータなどを構成するものである。例えば回路ブロック501aがCPUを構成し、回路ブロック501bが第1メモリ回路を構成し、回路ブロック501cが第2メモリ回路を構成するものとする。なお、回路ブロック501a,501b,501cは、バイポーラ集積回路、MOS集積回路、CMOS集積回路又はSOS(Silicon On Sapphire)集積回路などとして集積回路チップ550上に形成することができる。
各回路ブロック501a,501b,501c同士は、メタル配線531によって電気的に接続されている。また、回路ブロック501aには、発光機能を有する上記微小タイル状素子1が接合されている。回路ブロック501b,501cのそれぞれには、受光機能を有する微小タイル状素子1’が接合されている。各微小タイル状素子1,1’は、例えば数百μm四方以下の面積と数十μm以下の厚さをもつものであって、集積回路チップ550の表面に接着材などで貼り付けられたものとする。また、各微小タイル状素子1,1’は、回路ブロック(回路ブロック501a,501b,501cのいずれか)と電気的に接続されている。
集積回路チップ550上には、光導波路530も形成されている。光導波路530は、集積回路チップ550の上面、回路ブロック501a,501b,501cの上面及びメタル配線531の上面に渡って棒状に形成された光導波路材からなるものである。この光導波路材の厚み(高さ)は、集積回路チップ550表面と回路ブロック501a,501b,501c又は微小タイル状素子1,1’並びにメタル配線531とがなす段差よりも十分大きな値とすることが好ましい。これは、光導波路530における光結合効率を高めるためである。
光導波路材としては、透明樹脂又はゾルゲルガラスなどを適用することができる。また、光導波路530をなす光導波路材は、各微小タイル状素子1,1’を被うように形成されている。したがって、各微小タイル状素子1,1’は、光導波路530によって光学的に接続されている。さらに、光導波路材の表面には、外乱光の入射を防ぐための光吸収膜又は光反射膜を形成してもよい。
このような構成により、例えばCPUをなす回路ブロック501aから出力された電気信号(データ)は、回路ブロック501a上の微小タイル状素子1によって光信号に変換される。この微小タイル状素子1から放射された光信号は、光導波路530に入射してその光導波路530内を伝播する。この光信号は、回路ブロック501b及び回路ブロック501cそれぞれの微小タイル状素子1’で電気信号に変換され、回路ブロック501b及び回路ブロック501cそれぞれに入力される。
したがって、本実施形態によれば、微小タイル状素子1,1’と光導波路530を用いて、集積回路チップ550上の各回路ブロック501a,501b,501c間におけるデータ伝送を光信号により極めて高速化することができる。そこで本実施形態によれば、非常にコンパクトであって温度変化などの影響を受けないICチップ内光インターコネクション回路を簡便に実現することができる。
光導波路530を伝播する光信号は、クロック信号としてもよい。例えば回路ブロック501aの微小タイル状素子1からクロック信号(光信号)が放射され、そのクロック信号が光導波路530を伝播して他の回路ブロック501b,501cの微小タイル状素子1’に入力されることとする。このような構成とすることにより、従来よりも周波数の高いクロック信号で各回路ブロック501a,501b,501cを高速動作させることができる。また、本実施形態においては、各回路ブロック501a,501b,501c相互間はメタル配線531により電気的に接続されている。そこで、比較的高速に伝送する必要がない信号及び電力供給などについてはメタル配線531を介して伝送することができる。
また、本実施形態においては、光導波路530が回路ブロック501bを横切るように、各回路ブロック501a,501b,501c上に設けられている。そこで、光導波路530の経路長を短縮することができる。光導波路530は、集積回路チップ550上において、回路ブロック501a,501b,501cの上面であるか否かにかかわらず形成することができる。
そして、光導波路530は、回路ブロック501a,501b,501cを迂回するように集積回路チップ550の表面に設けてもよい。このようにすると、集積回路チップ550の表面において、回路ブロック501a,501b,501cの領域表面と他の領域表面との段差が大きい場合でも、光導波路530が平らな面に設けられるので、光信号伝送過程での光結合効率を高めることができる。光導波路530は、図21に示すような直線状に限らず、曲げや分岐あるいはループ状に形成することもできる。
図21に示す実施形態では回路ブロック501a,501b,501c毎に1つずつ微小タイル状素子1又は微小タイル状素子1’が貼り付けられており、1本の光導波路530で各微小タイル状素子1,1’を接続しているが、各回路ブロック501a,501b,501c毎に複数の微小タイル状素子1,1’を貼り付けてもよい。そして複数本の光導波路530によって各微小タイル状素子1,1’を接続してもよい。このようにすることにより、複数組の微小タイル状素子1,1’及び光導波路530を用いて複数の光信号を並列に伝送することができ、データ伝送速度をさらに高速化することができる。図21に示す実施形態では、全ての回路ブロック501a,501b,501cが光導波路530で接続されているが、一部の回路ブロック間(例えば回路ブロック501aと回路ブロック501b間)のみを光導波路530で接続してもよい。
さらに、図21に示す集積回路チップ550を所望の基板上に複数実装してもよい。この場合、各集積回路チップ550同士の側面を密着させて基板上に配置することが好ましい。各集積回路チップ550は、フリップチップ実装することが好ましい。これらのようにすることにより、複数の集積回路チップ550を基板上にコンパクトに実装することができる。また、これらのようにすることで、各集積回路チップ550同士を上記微小タイル状素子1,1’及び光導波路530で接続することも容易に行える。したがって、複数の集積回路チップ550からなる大規模なコンピュータシステムなどを、コンパクトにしながら高性能にかつ信頼性高く提供することができる。
図22は、本実施形態の電子機器の一例であり、本実施形態の微小タイル状素子1を備えた積層構造の光インターコネクション集積回路の概略断面図である。本光インターコネクション集積回路は、3つの集積回路チップ(シリコン半導体基板)601a,601b,601cを、樹脂などの透明な接着材(図示せず)を挟んで重ね合わせて積層した構造を有している。集積回路チップ601a,601b,601cは、シリコン半導体基板に集積回路(LSIなど)を形成したものである。また集積回路チップ601a,601b,601cは、ガラス基板に薄膜トランジスタ(TFT)などを形成したものでもよい。また、図22における面発光レーザVC1,VC2,VC3,VC4は、上記微小タイル状素子1で構成されているものである。フォトディテクタPD1,PD1’,PD2,PD2’,PD3,PD3’,PD4,PD4’は、それぞれ上記微小タイル状素子1’で構成されているものとする。それらの微小タイル状素子の形状としては、例えば厚さ1μmから20μm、縦横の大きさ数十μmから数百μmの板形状とする。
集積回路チップ601aの上面には、2つの面発光レーザVC1,VC2と、2つのフォトディテクタPD3,PD4とが所望の位置に接着されている。すなわち、集積回路チップ601aの上面における周縁部位に限らず、集積回路の中の任意の位置に面発光レーザVC1,VC2及びフォトディテクタPD3,PD4を配置する。
面発光レーザVC1,VC2及びフォトディテクタPD3,PD4それぞれの間隔は、非常に小さくすることができ、例えば、当該間隔としては数μmとすることもできる。また、面発光レーザVC1,VC2及びフォトディテクタPD3,PD4などをなす各微小タイル状素子は、透明性を有する接着材630で集積回路チップ601aの上面に接着されている。接着材630としては例えば樹脂を用いる。
集積回路チップ601bの上面には、1つの面発光レーザVC3と、3つのフォトディテクタPD1,PD2,PD4’とが接着されている。ここで、面発光レーザVC3及びフォトディテクタPD1,PD2,PD4’は、透明性を有する接着材630で集積回路チップ601bの上面に接着されている。集積回路チップ601cの上面には、1つの面発光レーザVC4と、3つのフォトディテクタPD1’,PD2’,PD3’とが接着されている。ここで面発光レーザVC4及びフォトディテクタPD1’,PD2’,PD3’は、透明性を有する接着材630で集積回路チップ601cの上面に接着されている。
接着材630は、インクジェットノズル(図示せず)から接着材630を含む液滴を吐出して集積回路チップ601a,601b,601cに塗布する液滴吐出方式で設けることが好ましい。これにより、接着材630などの量を軽減でき、設計変更などにも容易に対応でき、製造コストを低減することができる。また、集積回路チップ601a,601b,601cを接着材で重ね合わせるときも、その接着材を液滴吐出方式で塗布することが好ましい。これにより、接着材などの量を軽減でき、設計変更などにも容易に対応でき、製造コストを低減することができる。
そして、面発光レーザVC1の発光中心軸に対向するように、2つのフォトディテクタPD1,PD1’が配置されている。また、面発光レーザVC2の発光中心軸に対向するように、2つのフォトディテクタPD2,PD2’が配置されている。また、面発光レーザVC3の発光中心軸に対向するように、2つのフォトディテクタPD3,PD3’が配置されている。また、面発光レーザVC4の発光中心軸に対向するように2つのフォトディテクタPD4,PD4’が配置されている。望ましくは、各々の面発光レーザVCの発光中心軸上に、各々の面発光レーザに対向して配置される2つのフォトディテクタPD,PD’の受光中心軸がくるように、面発光レーザVCとフォトディテクタPD,PD’を配置するのがよい。
面発光レーザVC1は第1波長のレーザ光を出射し、面発光レーザVC2は第2波長のレーザ光を出射し、面発光レーザVC3は第3波長のレーザ光を出射し、面発光レーザVC4は第4波長のレーザ光を出射する。ここで、第1乃至第4波長は、例えば、集積回路チップ601a,601b,601cをシリコン半導体基板で形成した場合は1.1μm以上とする。これにより、面発光レーザVC1,VC2,VC3,VC4から出射されたレーザ光は、集積回路チップ601a,601b,601cを透過することが可能となる。例えば、第1波長を1.20μm、第2波長を1.22μm、第3波長を1.24μm、第4波長を1.26μmとする。
波長が1.1μm以下の光でもガラス基板であれば透過することができる。そこで、集積回路チップ601a,601b,601cをガラス基板を用いて形成した場合は、第1乃至第4波長を1.1μm以下にすることもできる。例えば、第1波長を0.79μm、第2波長を0.81μm、第3波長を0.83μm、第4波長を0.85μmとする。
各フォトディテクタPD1,PD1’,PD2,PD2’,PD3,PD3’,PD4,PD4’は、波長選択性を有することが好ましい。例えば、フォトディテクタPD1,PD1’は第1波長の光のみを検出し、フォトディテクタPD2,PD2’は第2波長の光のみを検出し、フォトディテクタPD3,PD3’は第3波長の光のみを検出し、フォトディテクタPD4,PD4’は第4波長の光のみを検出するものとする。また、各フォトディテクタPD1,PD1’,PD2,PD2’,PD3,PD3’,PD4,PD4’の上面又は下面に波長選択性を有する薄膜などを設けて、波長選択性を有する受光素子としてもよい。
また、面発光レーザVC1,VC2及びフォトディテクタPD3,PD4の上面は、非透明部材で被われていることが好ましい。また、フォトディテクタPD1’,PD2’,PD3’及び面発光レーザVC4の下面は、非透明部材で被われていることが好ましい。これにより、迷光によるノイズを抑えることができる。
上記構成により、面発光レーザVC1から下方に出射された第1波長のレーザ光は、面発光レーザVC1と集積回路チップ601a間の接着材630、集積回路チップ601a、及び、集積回路チップ601aと集積回路チップ601b間の接着材を透過してフォトディテクタPD1に入射し、さらに、フォトディテクタPD1、フォトディテクタPD1と集積回路チップ601b間の接着材630、集積回路チップ601b、及び、集積回路チップ601bと集積回路チップ601c間の接着材を透過してフォトディテクタPD1’に入射する。
また、面発光レーザVC2から下方に出射された第2波長のレーザ光は、面発光レーザVC2と集積回路チップ601a間の接着材630、集積回路チップ601a及び集積回路チップ601aと集積回路チップ601b間の接着材を透過してフォトディテクタPD2に入射し、さらに、フォトディテクタPD2、フォトディテクタPD2と集積回路チップ601b間の接着材630、集積回路チップ601b、及び、集積回路チップ601bと集積回路チップ601c間の接着材を透過してフォトディテクタPD2’に入射する。
また、面発光レーザVC3から上方に出射された第3波長のレーザ光は、集積回路チップ601bと集積回路チップ601a間の接着材、集積回路チップ601a、及び、集積回路チップ601aとフォトディテクタPD3間の接着材630を透過してフォトディテクタPD3に入射する。面発光レーザVC3から下方に出射された第3波長のレーザ光は、面発光レーザVC3と集積回路チップ601b間の接着材630、集積回路チップ601b、及び、集積回路チップ601bと集積回路チップ601c間の接着材を透過してフォトディテクタPD3’に入射する。
また、面発光レーザVC4から上方に出射された第4波長のレーザ光は、集積回路チップ601cと集積回路チップ601b間の接着材、集積回路チップ601b、及び、集積回路チップ601bとフォトディテクタPD4’間の接着材630を透過してフォトディテクタPD4’に入射し、さらに、フォトディテクタPD4’、集積回路チップ601bと集積回路チップ601a間の接着材、集積回路チップ601a、及び、集積回路チップ601aとフォトディテクタPD4間の接着材630を透過してフォトディテクタPD4に入射する。
したがって、面発光レーザVC1から第1波長のレーザ光として出力された光信号は、フォトディテクタPD1,PD1’に略同時に受信される。また、面発光レーザVC2から第2波長のレーザ光として出力された光信号は、フォトディテクタPD2,PD2’に略同時に受信される。また、面発光レーザVC3から第3波長のレーザ光として出力された光信号は、フォトディテクタPD3,PD3’に略同時に受信される。また、面発光レーザVC4から第4波長のレーザ光として出力された光信号は、フォトディテクタPD4,PD4’に略同時に受信される。
そこで、集積回路チップ601a、集積回路チップ601b及び集積回路チップ601cの相互間では、第1〜第4波長の4つの光信号を同時に並列に送受信して双方向通信を行うことができる。換言すれば、上記面発光レーザVC1,VC2,VC3,VC4及びフォトディテクタPD1,PD2,PD3,PD4,PD1’,PD2’,PD3’,PD4’が光バスの信号送受信手段となり、第1〜第4波長の4つの光信号が光バスの伝送信号となる。
これらにより、本実施形態の光インターコネクション集積回路は、積層された3つの集積回路チップ601a,601b,601cの相互間において複数の光信号を並列に送受信する光バスを有するので、集積回路チップ間の信号伝送速度を高速化することができ、金属配線を用いて電気信号を送受信する場合に生ずる以下の問題点
1)配線間の信号伝達タイミングのズレ(スキュー)
2)高周波信号の伝送時に大きな電力が必要となる
3)配線レイアウトについて自由度が制限され設計が困難となる
4)インピーダンスマッチングが必要となる
5)アースノイズ、電磁誘導ノイズなどの対策が必要となる
に対処することができる。
さらに、本実施形態の光インターコネクション集積回路は、面発光レーザVC1,VC2,VC3,VC4をなす微小タイル状素子1がレーザ光について別体の受光素子を設けることなく自動出力制御でき、簡易に小型化できるので、極めて微細であり、温度などの影響を回避できるICチップ間光インターコネクション回路を容易に提供することができる。
さらにまた、本実施形態の光インターコネクション集積回路は、光バスの通信信号となる複数のレーザ光をそれぞれ異なる波長にしているので、発光素子と受光素子を1組とした複数組の光信号送受信手段を極めて近接して配置しても迷光などによる混信を防ぐことが可能となり、さらに装置をコンパクト化することができる。さらにまた、本実施形態の光インターコネクション集積回路は、発光素子として面発光レーザを用いているので、さらに通信速度を高速化することができるとともに、多層構造に積層した複数の集積回路チップを透過するレーザ光の出射手段(送信手段)を容易に形成することができる。さらにまた、本実施形態の光インターコネクション集積回路は、波長選択性を有する受光素子(フォトディテクタ)を用いることで、迷光などによる混信をさらに防ぐことが可能となり、さらに装置をコンパクト化することができる。
<電子機器の具体例>
次に、上記実施形態の微小タイル状素子1又はデバイスを備えた電子機器の具体例について、次に説明する。
上記実施形態の微小タイル状素子1を備えたデバイスは、レーザ光を用いる機器などに対して広く適用できる。したがって、これらのデバイスを備えた応用回路又は電子機器としては、光インターコネクション回路、光ファイバ通信モジュール、レーザプリンタ、レーザビーム投射器、レーザビームスキャナ、リニアエンコーダ、ロータリエンコーダ、変位センサ、圧力センサ、ガスセンサ、血液血流センサ、指紋センサ、高速電気変調回路、無線RF回路、携帯電話、無線LANなどが挙げられる。
図23(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図23(a)において、符号1000は上記微小タイル状素子1又はデバイスを信号伝達手段又は表示手段などの一部として用いた携帯電話本体を示し、符号1001は表示部を示している。図23(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図23(b)において、符号1100は上記微小タイル状素子1又はデバイスを信号伝達手段又は表示手段などの一部として用いた時計本体を示し、符号1101は表示部を示している。図23(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図23(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は上記微小タイル状素子1又はデバイスを信号伝達手段又は表示手段の一部として用いた情報処理装置本体、符号1206は表示部を示している。
図23に示す電子機器は、上記実施形態に係る微小タイル状素子1又はデバイスを備えているので、光源のレーザ光について自動出力制御でき、簡易に小型化できる安価な電子機器を提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
本発明の第1実施形態に係るタイル状面発光レーザの模式断面図である。 同上のタイル状面発光レーザとそのスイッチング駆動回路の構成図である。 図2の構成図についての等価回路図である。 本発明の第2実施形態に係るタイル状面発光レーザの模式断面図である。 本発明の第3実施形態に係るタイル状面発光レーザとそのスイッチング駆動回路の構成図である。 図5の構成図についての等価回路図である。 本発明の第4実施形態に係るタイル状面発光レーザの模式断面図である。 本発明の第5実施形態に係るタイル状面発光レーザとそのスイッチング駆動回路の構成図である。 本発明の実施形態に係る製造方法の第1工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第2工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第3工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第4工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第5工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第6工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第7工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第8工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第9工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第10工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第12工程を示す断面図である。 本発明のタイル状面発光レーザを備えたICチップ間光インターコネクション回路を示す斜視図である。 本発明のタイル状面発光レーザを備えたICチップ内光インターコネクション回路を示す斜視図である。 本発明のタイル状面発光レーザを備えた積層構造の光インターコネクション集積回路の概略断面図である。 本発明のタイル状面発光レーザを備えた電子機器の具体例を示す図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c,1d,1e…タイル状面発光レーザ、11…n型半導体、11e…n型半導体層、12,12c…p型半導体層、12a…第1p型半導体層、12b…第2p型半導体層、12e…p型半導体、13…n型半導体層、13a…第1n型半導体層、13b…第2n型半導体層、13e…n型半導体、14…第2のp型半導体層、21…アノード電極、22…カソード電極、23,23d…モニタ用電極、24…バイアス用電極、31…NMOSトランジスタ、32…電流制御回路、33…電流モニタ回路、A,A’,B,B’…界面、D…ダイオード、Im…モニタ電流、SD…ショットキーダイオード、VC…面発光レーザ

Claims (6)

  1. 面発光レーザと、前記面発光レーザから出射される光の少なくとも一部を受光する受光素子と、を備えた半導体素子であって、
    前記面発光レーザは、p型の半導体層からなる第1DBRミラーと、n型の半導体層からなる第2DBRミラーと、前記第1DBRミラーと前記第2DBRミラーとの間に設けられた活性層と、を有し、
    前記受光素子は、前記第1DBRミラーの前記活性層が設けられた面とは反対の面に形成されたn型半導体層と、前記n型半導体層とショットキー接合をした金属膜と、を有し、
    前記第1DBRミラーと前記n型半導体層との界面は、間接遷移半導体層内に設けられていることを特徴とする半導体素子。
  2. 面発光レーザと、前記面発光レーザから出射される光の少なくとも一部を受光する受光素子と、を備えた半導体素子であって、
    前記面発光レーザは、p型の半導体層からなる第1DBRミラーと、n型の半導体層からなる第2DBRミラーと、前記第1DBRミラーと前記第2DBRミラーとの間に設けられた活性層と、を有し、
    前記受光素子は、前記第1DBRミラーの前記活性層が設けられた面とは反対の面に形成されたn型半導体層と、前記n型半導体層とショットキー接合をした金属膜と、を有し、
    前記第1DBRミラーと前記n型半導体層との界面は、前記第1DBRミラーの前記n型半導体層側に形成されたp型のAl Ga 1−X As膜(ただしX≧0.4)と、前記n型半導体層の前記第1DBRミラー側に形成されたn型のAl Ga 1−X As膜(ただしX≧0.4)との接合界面であることを特徴とする半導体素子。
  3. 前記第1DBRミラーの前記活性層が設けられた面には、前記第1DBRミラーにオーミック接合したアノード電極が設けられており、
    前記第2DBRミラーの前記活性層が設けられた面とは反対の面には、前記第2DBRミラーにオーミック接合したカソード電極が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子。
  4. 前記n型半導体層には、前記n型半導体層とオーミック接合した電極であるバイアス用電極が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体素子。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の半導体素子を備えたデバイスであって、
    前記アノード電極にバイアス電圧を印加するバイアス回路と、
    前記カソード電極に接続された接続されたスイッチング回路と、
    前記金属膜から流出する電流を検出する電流モニタ回路と、
    前記電流モニタ回路が検出した電流値に基づいて前記半導体素子に流れる電流量を制御する電流制御回路と、
    を備えたことを特徴とするデバイス。
  6. 請求項5に記載のデバイスを備えた電子機器。
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