JP4501353B2 - 電子制御ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子制御ブレーキ装置に関し、特に車両のブレーキ制御を行う電子制御ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ブレーキ配管系の伝達遅れ解消、制動力アンバランス防止による車両安定性の向上、制動力適性配分による制動能力の向上等を目的として、電気的な指令値に基づきブレーキ作動圧力を制御する電子制御ブレーキ装置が開発されている。
【0003】
従来の電子制御ブレーキ装置は、ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキペダル・センサと、ブレーキペダル・センサから入力されるブレーキペダル・センサ信号に基づいて制御指令値を算出する演算部と、この演算部から入力される制御指令値に基づいて車両のブレーキ作動圧力を制御するブレーキ・アクチュエータとによって構成されている。
【0004】
また、大型車両用の電子制御ブレーキ装置では、ブレーキの解除に空気圧を利用するものも開発されている。この場合、空気圧は車両エンジンによって駆動される圧縮機によって生成されタンクに貯えられており、閉回路になっているブレーキ系において、ばね力等によって作動されたブレーキを解除する際に、ブレーキ・アクチュエータがブレーキ・シリンダ側の空気圧を大気開放により消費している。
【0005】
逆に、空気圧を消費することにより、ばね力等を利用してブレーキを作動させ、ばね力等に打ち勝つように空気圧を高めることによりブレーキを解除する、大型車両用のサイドブレーキとして、ホイール・パークと呼ばれる電子制御ブレーキ装置も開発されている。
【0006】
通常、上記のように空気圧を利用してブレーキ制御を行う場合、エンジンが始動されて圧縮機が作動していれば、ブレーキを解除又は作動する際に消費された分の空気圧は補充される。
一方、車両の盗難防止の手段として、トランスポンダ付の登録されたキー以外でエンジンを始動させようとした場合に、エンジンの燃料噴射を禁止して、エンジンが起動出来ないようにするイモビライザ(immobilizer)装置が近年普及してきている。
【0007】
一般的なイモビライザ装置は、トランスポンダ内蔵のキーと、トランスポンダの登録情報を照合して正規のキーであるか否かを判定し、エンジンECUに対して許可信号又は禁止信号を出力するイモビライザECUと、イモビライザECUからの信号に基づいて制御を行うエンジンECUとで構成されている。
【0008】
このようなイモビライザ装置の例として、キー手段側キーコードと車両側キーコードとが不一致の場合、またはエンジン始動牽制ユニットに保持されたユニットコードと、エンジン制御ユニットに保持されたユニットコード及び制御用ユニットに保持されたユニットコードとの参照結果のいずれかに照合不一致がある場合には、エンジン制御ユニットに対する電源供給を遮断して防盗性能を向上させた車両用エンジン制御装置(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
【0009】
また、ユーザ識別用のIDコードの登録を簡単に行えるようにした車両用盗難防止装置(例えば、特許文献2参照。)もある。
さらには、非常時に盗難防止機能を解除するために別途設定される暗証コードの登録及び非常時の入力に専用のツールを必要としない車両用盗難防止装置(例えば、特許文献3参照。)もある。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−268229号公報(要約、図1)
【0011】
【特許文献2】
特開平8−318819号公報(要約、図3)
【0012】
【特許文献2】
特開平8−324388号公報(要約、図4)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のイモビライザ装置では、エンジンECUに対してのみ盗難防止措置を講じているため、車両に搭載してあるエンジンECUがイモビライザ機能を予め無効にしたものである場合には、盗難の被害に遭う可能性が高くなる。特に、大型車両の場合には、物品を積載したままの状態で盗難されると、莫大な損害を被ることになる。
【0014】
また、盗難防止の対策をより強化するためには、イモビライザ装置と併用して、例えばステアリングホイールの転舵を拘束する器具を取り付けるといった煩わしい操作が必要であった。
電子制御ブレーキ装置を上記のイモビライザ装置と連動させれば、上記のような煩わしい操作を要することなく盗難防止の強化が可能であるが、従来は、上記のイモビライザ装置と連動した電子制御ブレーキ装置は無かった。
【0015】
従って本発明は、走行中の安全性を損なうことなく車両の盗難を防止することが可能な、イモビライザ装置と連動した電子制御ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る電子制御ブレーキ装置は、キーの使用により起動され、正規のキーが使用されたか否かを判定すると共に、その判定結果を示す所定の信号を発生し、エンジンを始動できない状態にするイモビライザ装置と、該イモビライザ装置の起動を検出してから所定時間を計時し、該所定時間内に該イモビライザ装置から受信した該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示しているときのみ、所定のフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する演算部と、該ブレーキ制御信号に基づいてフットブレーキのロック状態を発生するブレーキ・アクチュエータと、を備えたことを特徴としている。
【0017】
すなわち、イモビライザ装置は、従来と同様に、エンジン始動時に正規のキーが使用されたか否かを判定し、例えば正規のキーが使用されたことを示す許可信号または該正規のキーが使用されなかったことを示す禁止信号を所定の信号として発生し、エンジンを始動できない状態にする。
【0018】
算部は、キーの使用によりイモビライザ装置が起動したのを検出してから所定時間の計時を行い、該所定時間内に受信した該イモビライザ装置からの該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示すときのみ、所定のフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する。
また、ブレーキ・アクチュエータは、該演算部から出力される該ブレーキ制御信号に基づいてフットブレーキロック制御を行う。
【0019】
従って、正規のキーを使用せずにエンジン始動を試みる盗難者が存在するとき、従来のようにエンジンの始動が出来ないだけでなく、ブレーキ・アクチュエータの作動によってブレーキがロックされる、すなわち、ブレーキが作動したままの状態になり、短時間での車両移動や牽引が困難となり、車両の盗難を防止することができる。
【0020】
また、正規のキーを使用してエンジン始動を行っているにも拘らず、例えば走行中のイモビライザ装置の故障等によって、正規のキーが使用されていないことを示す所定の信号が誤って発生されても、演算部による計時の結果、所定時間が経過していればブレーキはロックされないため、走行中の安全性を損なうことが無い。
【0021】
また、上記の電子制御ブレーキ装置は、キーの使用により起動され、正規のキーが使用されたか否かを判定すると共に、その判定結果を示す所定の信号を発生し、エンジンを始動できない状態にするイモビライザ装置と、該イモビライザ装置の起動を検出してから所定時間を計時し、該所定時間内に該イモビライザ装置から受信した該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示しているときのみ、所定の断続的なフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する演算部と、該ブレーキ制御信号に基づき、空気圧を消費するようにフットブレーキの作動及び解除を繰り返すブレーキ・アクチュエータと、を備えてもよい。
【0022】
すなわち、上記の演算部は、キーの使用によりイモビライザ装置が起動したのを検出してから所定時間内に受信した該イモビライザ装置からの該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示すときのみ、所定の断続的なフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する。
また、ブレーキ・アクチュエータは、該演算部から出力される該ブレーキ制御信号に基づいてフットブレーキ制御を行い、空気圧を消費するような制御を行う。
【0023】
これにより、該ブレーキ制御信号が該所定の断続的なブレーキ作動圧力であるときは、ブレーキ・アクチュエータがブレーキの作動と解除を繰り返すことになり、ブレーキを解除する度又は作動させる度に空気圧が消費される。
従って、正規のキーを使用せずにエンジン始動を試みる盗難者が存在するとき、従来のようにエンジンの始動が出来ないだけでなく、ブレーキ・アクチュエータの作動によって盗難防止のためにブレーキの作動と解除が繰り返され、ブレーキが断続的に作動することから、短時間での車両移動や牽引が困難となり、車両の盗難を防止することができる。
【0024】
また、ブレーキの作動と解除とが頻繁に繰り返されることにより、大量の空気圧が消費されるため、特に大型車両においては空気圧をその他の車両制御にも用いている場合が多く、例えば、空気圧を変速機の作動に用いている場合には変速操作も行えなくなる。さらには、空気圧を消費する際の排出音が警告音の役割を果たすため、車両の盗難防止効果が高まる。
【0025】
また、正規のキーを使用してエンジン始動を行っているにも拘らず、例えば走行中のイモビライザ装置の故障等によって、正規のキーが使用されていないことを示す所定の信号が発生されても、演算部による計時の結果所定時間が経過していれば上記のようなブレーキの作動と解除の繰返しは行われないため、走行中の安全性は損なわない。
【0026】
また、該演算部が、内蔵クロックを用いて該所定時間を計時してもよい。
或いは、該イモビライザ装置が、起動後に所定の周期で所定のデータまたはパルス信号を該演算部に送信し、該演算部は、受信した該所定のデータまたはパルス信号の数に基づいて該所定時間を計時してもよい。
【0027】
すなわち、該イモビライザ装置が起動後に所定の周期で該演算部に送信する所定のデータまたはパルス信号の数が時間に対応しているため、該演算部は、受信した該所定のデータまたはパルス信号の数に基づいて該所定時間を計時する。
さらには、該イモビライザ装置が、該所定時間内のみまたは該所定時間経過後のみ所定形式のデータを該演算部に所定の周期で送信し、該演算部は該所定形式のデータを受信したか否かにより該所定時間内であるか否かを判定することを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
【0028】
すなわち、該イモビライザ装置が該所定時間の計時を行い、さらに該所定時間内のみまたは該所定時間経過後のみ所定形式のデータを該演算部に所定の周期で送信する。
例えば、該イモビライザ装置が該所定形式のデータを該所定時間内のみ送信する場合、該演算部は該所定形式のデータを受信していれば、該所定時間内であると判定すればよい。逆に、該イモビライザが該所定形式のデータを該所定時間経過後のみ送信する場合は、該演算部は該所定形式のデータを受信していれば、該所定時間内であると判定すればよい。
【0029】
上記の所定の信号は、該正規のキーが使用されたことを示す許可信号または該正規のキーが使用されなかったことを示す禁止信号であればよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例を、ブレーキをロックすることにより盗難を防止する実施例(1)と、ブレーキの作動と解除を繰り返すことにより盗難を防止する実施例(2)とに分けて説明する。
【0031】
実施例 (1) :図 1 及び図 2
図1は、本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例(1)の構成を示したものであり、この電子制御ブレーキ装置は、トランスポンダ11を内蔵したエンジン始動用のキー10と、アンテナ21を有するイモビライザECU20と、エンジンECU30とブレーキペダル・センサ40と演算部50とブレーキ・アクチュエータ60とで構成されている。なお、同図に示した構成は、後述する実施例(2)にも共通している。
【0032】
キー10は、イモビライザECU20に予め記憶してある識別情報と照合するためのデータを記憶しており、このデータをトランスポンダ11から電波等によりイモビライザECUに送出している。
イモビライザECU20は、トランスポンダ11からのデータをアンテナ21で受信し、受信したデータとイモビライザECU20内に記憶してある識別情報とを照合し、合致した場合のみ、正規のキー10によるエンジン始動であると判断して、エンジンECU30及び演算部50に対して許可信号を発する。
【0033】
なお、イモビライザECU20は、上記の許可信号の代わりに、受信したデータと識別情報とが合致しなかった場合に禁止信号を発するものでもよい。但し、本実施例(1)においては、イモビライザECU20が許可信号を発するものとして説明する。
【0034】
さらに、イモビライザECU20は、後述する演算部50が盗難防止開始条件の判定用に用いる所定の信号(所定のデータ又はパルス、所定形式のデータ等)を上記の許可信号とは別に発生させてもよい。
エンジンECU30は、イモビライザECU20からの許可信号が入力された場合のみ、エンジン(図示せず)に対して起動制御及び燃料噴射制御等のエンジン制御を実行する。
【0035】
ブレーキペダル・センサ40は、ブレーキペダル(図示せず)に取り付けられ、その踏み込み量を検出することができる周知のものを用いればよい。
演算部50は、イモビライザECU20からの信号及びブレーキペダル・センサ40からの信号を読み込む入力部51と、この入力部51の出力信号を用いて電子制御ブレーキ制御に関する演算・判断を行うCPU52と、演算などでCPU52が使用するRAM53と、制御プログラムや制御パラメータを格納しておくROM54と、CPU52で得られた出力データに従ってブレーキ・アクチュエータ60を駆動する出力部55と、車両電源からこれらの各部に必要な電源を供給するための電源部56とで構成されている。
【0036】
またブレーキ・アクチュエータ60は、車両の配管系(図示せず)に取り付けられ、出力部55からの出力に基づき、圧力源(図示せず)から所定の圧力を生成して、ブレーキシリンダ(図示せず)に対して吐出する周知の装置を用いればよい。
【0037】
図2は、図1に示した演算部50におけるROM54に格納されている制御プログラムの流れを示したものであり、以下、この図2を参照して図1の実施例(1)の動作を説明する。なお、このフローチャートは所定時間間隔で開始されるものとし、制御装置の制御に係る部分のみを記述しているが、CPUなどのハードウエア起動時の初期処理などは省略されている。
【0038】
まずCPU52は、入力部51を介してイモビライザECU20からの信号及びブレーキペダル・センサ40からの信号を読み込む(ステップS1)。
次にCPU52は、盗難防止開始条件が満たされているか否かを確認する(同S2)。ここで、盗難防止開始条件は、演算部50による処理の開始後、所定時間経過するまでの間のみ成立し、所定時間経過後に不成立になる条件であれば良い。
【0039】
ステップS2において、盗難防止開始条件が満たされている場合には、ステップS1で読み込んだイモビライザECU20からの信号の中に許可信号があるか否かを判定する(同S3)。
ステップS3において許可信号有りと判定された場合、ステップS1で読み込んだブレーキペダル・センサ信号に基づき、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値を求め(同S4)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S5)、処理を終了する。
【0040】
ステップS3において許可信号が無いと判定された場合は、正規のキー10が使用されなかったことを意味し、盗難の疑いがあるため、ステップS6において盗難防止制御中であることを示す盗難防止フラグを“ON”にし、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値に設定値を代入し(同S7)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S5)、処理を終了する。
【0041】
なお、ステップS6において“ON”に設定される盗難防止フラグは、ハードウエア起動時に“OFF”に初期化されるものである。
また、ステップS7において制御指令値に代入される設定値は、予めROM54に格納されている値であればよい。
【0042】
ステップS2において、盗難防止開始条件が満たされていない場合には、盗難防止フラグの状態を確認する(同S8)。ここで、盗難防止フラグが“ON”である場合は、既に盗難の疑いがあると判定されていることから、同図▲1▼に示す如く、ステップS6に処理が進められる。
【0043】
また、ステップS8において盗難防止フラグが“OFF”であると判定された場合は、ステップS3において許可信号有りと判定された場合と同様に、ステップS1で読み込んだブレーキペダル・センサ信号に基づき、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値を求め(同S4)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S5)、処理を終了する。
【0044】
実施例 (2) :図1及び図 3
本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例(2)の構成は、実施例(1)の場合と同様であり、図1に示す如く、トランスポンダ11を内蔵したエンジン始動用のキー10と、アンテナ21を有するイモビライザECU20と、エンジンECU30とブレーキペダル・センサ40と、演算部50と、ブレーキ・アクチュエータ60とで構成されている。
【0045】
但し、実施例(2)のブレーキ・アクチュエータ60は、大型車両において従来より用いられている、空気圧を消費することによりブレーキの作動又は解除を行うことができる周知の装置を用いればよい。
図3は、実施例(2)の場合に図1に示した演算部50におけるROM54に格納されている制御プログラムの流れを示したものであり、以下、この図3を参照して実施例(2)の動作を説明する。なお、図2に示した実施例(1)のフローチャートと同様に、図3のフローチャートも所定時間間隔で開始されるものとし、制御装置の制御に係る部分のみを記述しているが、CPUなどのハードウエア起動時の初期処理などは省略されている。
【0046】
また、図3に示された実施例(2)の各ステップS11〜S18は、それぞれ図2に示した実施例(1)の各ステップS1〜S8に対応している。
まずCPU52は、入力部51を介してイモビライザECU20からの信号及びブレーキペダル・センサ40からの信号を読み込む(ステップS11)。
【0047】
次にCPU52は、盗難防止開始条件が満たされているか否かを確認する(同S12)。ここで、盗難防止開始条件は、演算部50による処理の開始後、所定時間経過するまでの間のみ成立し、所定時間経過後に不成立になる条件であれば良い。
ステップS12において、盗難防止開始条件が満たされている場合には、ステップS11で読み込んだイモビライザECU20からの信号の中に許可信号があるか否かを判定する(同S13)。
【0048】
ステップS13において許可信号有りと判定された場合、ステップS11で読み込んだブレーキペダル・センサ信号に基づき、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値を求め(同S14)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S15)、処理を終了する。
【0049】
ステップS13において、許可信号が無いと判定された場合は、正規のキー10が使用されなかったことを意味し、盗難の疑いがあるため、ステップS16において盗難防止制御中であることを示す盗難防止フラグを“ON”にし、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値に設定値を代入し(同S17)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S15)、処理を終了する。
【0050】
なお、ステップS16において“ON”に設定される盗難防止フラグは、ハードウエア起動時に“OFF”に初期化されるものである。
また、ステップS17において制御指令値に代入される設定値は、予めROM54に格納したパラメータに基づいて算出される、所定の断続的なブレーキ作動圧力に相当する値であり、同図のステップS17のグラフに示す如く時間と共に変化する。
【0051】
従って、盗難防止フラグが“ON”である間は、ステップS15におけるブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御により、ブレーキの作動及び解除が繰り返され、空気圧が多量に消費されることになる。
ステップS12において、盗難防止開始条件が満たされていない場合には、盗難防止フラグの状態を確認する(同S18)。ここで、盗難防止フラグが“ON”である場合は、既に盗難の疑いがあると判定されていることから、同図▲2▼に示す如く、ステップS16に処理が進められる。
【0052】
また、ステップS18において盗難防止フラグが“OFF”であると判定された場合は、ステップS13において許可信号有りと判定された場合と同様に、ステップS11で読み込んだブレーキペダル・センサ信号に基づき、ブレーキ・アクチュエータ60を制御するための制御指令値を求め(同S14)、この制御指令値に基づいてブレーキ・アクチュエータ60のブレーキ作動圧力制御を行って(同S15)、処理を終了する。
【0053】
上記の実施例(1)及び(2)におけるステップS2及びS12において判定を行う、盗難防止開始条件は、演算部50による処理の開始後、所定時間経過するまでの間のみ成立し、所定時間経過後に不成立になる条件であれば良いため、例えば、下記のような方法で所定時間を計時すればよい。
【0054】
(1)演算部50が、内蔵クロック(図示せず)を用いて所定時間を計時する。
(2)イモビライザECU20が、起動後に、上記の許可信号とは別に所定の周期で所定のデータまたはパルス信号を演算部50に送信し、演算部50は、受信した所定のデータまたはパルス信号の数に基づいて所定時間を計時する。
【0055】
(3)イモビライザECU20が、起動後に、上記の許可信号とは別に、所定時間内のみまたは所定時間経過後のみ所定形式のデータ(例えば、“11”の形式のデータ)を演算部50に所定の周期で送信し、演算部50は所定形式のデータを受信したか否かにより所定時間内であるか否かを判定する。
【0056】
この場合、イモビライザECU20が所定時間内と所定時間経過後とで送出するデータ形式を変えるようにすれば、イモビライザECUと演算部50との接続に故障が発生しているか否かの判定も行うことが出来る。
例えば、所定時間内に送信する所定形式のデータを“11”の形式のデータとし、所定時間経過後に送信するデータの形式を“≠11”にすることにより、何れの形式のデータも受信できなかった場合は接続故障であると判定できるため、誤動作が起きる可能性を低減することが出来る。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電子制御ブレーキ装置によれば、演算部が、キーの使用によりイモビライザ装置が起動したのを検出してから所定時間内にイモビライザ装置からの所定の信号が、正規のキーが使用されていないことを示すときのみ、所定のフットブレーキ作動圧力または所定の断続的なフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力して、該ブレーキ制御信号に基づいてブレーキ・アクチュエータのフットブレーキロック制御または空気圧の消費を伴うフットブレーキの作動または解除の繰返し制御を行うように構成したので、走行中の安全性を損なうことなく車両の盗難を防止することが可能な、イモビライザ装置と連動した電子制御ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例(1)及び(2)の構成を示したブロック図である。
【図2】本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例(1)に用いられる制御プログラムを示したフローチャート図である。
【図3】本発明に係る電子制御ブレーキ装置の実施例(2)に用いられる制御プログラムを示したフローチャート図である。
【符号の説明】
10 キー
11 トランスポンダ
20 イモビライザECU
21 アンテナ
30 エンジンECU
40 ブレーキペダル・センサ
50 演算部
60 ブレーキ・アクチュエータ
図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (6)

  1. キーの使用により起動され、正規のキーが使用されたか否かを判定すると共に、その判定結果を示す所定の信号を発生し、エンジンを始動できない状態にするイモビライザ装置と、
    該イモビライザ装置の起動を検出してから所定時間を計時し、該所定時間内に該イモビライザ装置から受信した該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示しているときのみ、所定のフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する演算部と、
    該ブレーキ制御信号に基づいてフットブレーキのロック状態を発生するブレーキ・アクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  2. キーの使用により起動され、正規のキーが使用されたか否かを判定すると共に、その判定結果を示す所定の信号を発生し、エンジンを始動できない状態にするイモビライザ装置と、
    該イモビライザ装置の起動を検出してから所定時間を計時し、該所定時間内に該イモビライザ装置から受信した該所定の信号が、該正規のキーが使用されていないことを示しているときのみ、所定の断続的なフットブレーキ作動圧力をブレーキ制御信号として出力する演算部と、
    該ブレーキ制御信号に基づき、空気圧を消費するようにフットブレーキの作動及び解除を繰り返すブレーキ・アクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  3. 請求項1または2において、
    該演算部が、内蔵クロックを用いて該所定時間を計時することを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  4. 請求項1または2において、
    該イモビライザ装置が、起動後に所定の周期で所定のデータまたはパルス信号を該演算部に送信し、該演算部は、受信した該所定のデータまたはパルス信号の数に基づいて該所定時間を計時することを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  5. 請求項1または2において、
    該イモビライザ装置が、該所定時間内のみまたは該所定時間経過後のみ所定形式のデータを該演算部に所定の周期で送信し、該演算部は該所定形式のデータを受信したか否かにより該所定時間内であるか否かを判定することを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  6. 請求項1において、
    該所定の信号が、該正規のキーが使用されたことを示す許可信号または該正規のキーが使用されなかったことを示す禁止信号であることを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
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