JP4500033B2 - 近接場光学顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、近接場光を利用してサンプル表面の微小領域について光学的特性を測定する近接場光学顕微鏡に関するものである。
近接場光学顕微鏡の第1の従来技術としては、例えば図5に示すように、サンプル表面に局在させたエバネッセント光に探針を挿入し、探針によって散乱されたエバネッセント光を検出する散乱型近接場光学顕微鏡が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術では、サンプルSが二次元平面XY方向に微小移動可能なX‐Y軸ピエゾステージ101上に載置されている。また、探針は、垂直Z方向に微小移動可能なZ軸ピエゾステージ105に設置されている。
この散乱型近接場光学顕微鏡では、サンプルSの表面に生成されたエバネッセント光に、先端が先鋭化された誘電体または金属からなるプローブ103を挿入し、プローブ103先端で散乱された光を集光し、散乱光強度を計測することにより、回折限界を超える高い分解能でサンプルSの光学情報を計測している。
サンプルSの表面に発生するエバネッセント光の強度は、サンプルSからの距離に対して指数関数的に減少する。このため、サンプルS表面に発生するエバネッセント光にはサンプルS表面の形状情報と光学情報とが含まれている。
そこで、通常、プローブ103とサンプルS表面との間の距離を一定に保ちながら、サンプルSとプローブ103とを相対的にスキャンさせて、形状情報と光学情報とを分離して測定が行われる。上記従来技術では、プローブ103をサンプルSの表面に対して平行に振動させ、そのときのプローブ103の振幅を半導体レーザ110とレンズ111、112と2分割フォトディテクタ113とからなる変位検出器によって測定することにより、プローブ103とサンプルSとの間の高さ方向の距離が一定になるように制御が行われる。
プローブ103とサンプルSとを近接させた場合、プローブ先端103aにはシアフォースが作用する。このシアフォースにより、プローブ103の振幅や位相が変化する。このシアフォースはサンプルS表面からの距離に依存するため、プローブ103の振幅または位相を計測することにより、プローブ103とサンプルSとの間の距離制御が可能となる。
また、第2の従来技術として、プローブ先端より近接場光をサンプル表面に照射し、サンプルからの反射光を検出するイルミネーション反射モードを用いた近接場光学顕微鏡が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この近接場光学顕微鏡では、探針として、図6に示すように、光ファイバの先端を熱引きあるいはエッチングにより先鋭化すると共に、溶融させることにより光ファイバの長軸方向に対して屈曲させたベントタイプのプローブ201が使用される。
プローブ201先端部にはφ5nmからφ200nm程度の微小開口が設けられ、開口部以外はアルミニウム膜が蒸着されている。プローブ201の背面は機械的に研磨され、反射面が設けられている。プローブ201は、圧電素子202による加振機能を備えたプローブホルダ203に固定される。プローブ201の振幅の検出には、半導体レーザ204からのレーザ光をプローブ201背面に設けた反射面に当て、反射光を4分割ディテクタ205にて検出する光てこ方式の変位計206が用いられている。
プローブ201の末端から、レーザ光を導入すると、プローブ201先端に設けた微小開口付近にエバネッセント光が局在的に発生する。なお、エバネッセント光存在領域は、開口径程度である。そして、プローブ201先端をサンプルS表面にエバネッセント光存在領域まで接近させ、エバネッセント光によってサンプルSを照射し、その反射光をサンプルSに対してプローブ201と同一側に設けられた対物レンズ210で集光し、フォトマルから構成される光検出部214に導くことで、サンプルS表面の光学特性を知ることが出来る。この時の光学的分解能はプローブ201先端に設けられた開口径程度であり、開口径を微小化することで光の回折限界を超えた分解能を得ることできる。
また、第3の従来技術として、散乱型近接場分光システムについても提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この従来技術では、図7に示すように、原子間力顕微鏡用の探針付カンチレバーに銀をコートしたプローブ301が用いられている。この技術では、透過性のサンプルSの裏面にNAが1.4の油浸対物レンズ303を配置し、該対物レンズ303を通して、サンプルSの裏面から励起源となる波長488nmのレーザ光304をサンプルSに照射する。このとき、対物レンズ303のNAが1以下となる部分に入射するレーザ光をカットするように光路上にマスク(図示せず)を挿入する。さらに、サンプルSにはNAが1以上の光のみが入射し、この光はサンプルS表面部分で全反射されて、サンプルSの表面にはエバネッセント光が形成される。
このエバネッセント光にプローブ301の探針301aを微小位置合せし、プローブ301の探針301aを挿入すると、エバネッセント光が散乱される。このとき散乱光は、探針301aにコートされた銀の作用により増強される。また、散乱光305は、励起光を集光したものと同一の対物レンズ303により集光されて、ノッチフィルター(図示せず)により励起光を除去し、その散乱光を冷却CCDカメラ付の分光器(図示せず)で分光分析することにより、回折限界を超える分解能で、ラマン分光分析を行っている。この従来技術では、探針301aとサンプルSとの間に働く原子間力により探針301aとサンプルSとの距離制御が行われ、上記第2の従来技術と同じく、エバネッセント光に含まれる形状情報と光学情報を分離して測定することが可能である。
また、上記各従来技術では、サンプル表面の形状像及び表面物性像を同時に取得し、ラスタスキャン等によりこれらの測定を行っている。
特開平9−28112号公報(第3−7項、第4図) 特開2002−243618号公報(図1) 特開2000−81383号公報(図3)
しかしながら、上記従来の近接場光学顕微鏡には、以下の課題が残されている。上記各従来技術では、エバネッセント光発生領域や、エバネッセント光集光用の対物レンズの光軸中心に、探針先端を位置合せする必要がある。一般にエバネッセント光は強度が非常に弱く、集光効率を向上させS/N比を高めるために、高い開口数(NA)を持つ対物レンズで集光を行う必要があるが、対物レンズのNAが大きくなるに従って、ピエゾステージなどの高精度な微小位置決め機構を用いて探針と対物レンズの位置決めを行わなければならない。しかし、測定中に、ピエゾ素子のもつクリープ特性や温度変化に起因するドリフトの影響を受けて、位置ずれが生じる場合がある。この影響は測定が長時間に及ぶ時に顕著に現われる。特に、走査型近接場顕微鏡でラマン分光を行う場合などでは、検出光が極めて微弱なため数分から数時間の長時間にわたる測定を行う必要がある。この際、位置ずれが発生すると測定箇所がずれ、局所的な分光測定が不可能となってしまう。このように、従来の技術では、微動機構のドリフトの影響を大きく受けて、サンプルと探針とが相対的に動いてしまうため、高精度な測定に適していない。
また、上記各従来技術では、ラスタスキャン等により形状像及び表面物性像を同時に取得しているが、測定中にドリフト等の影響を受けてしまうため、高精度な形状像及び物性像の同時測定が困難であった。特に、近接場光学顕微鏡によるラマン散乱分光分析などでは、形状像の取得が必須であるが、ラマンスペクトルを取得するために各ピクセルでの測定が長時間に及ぶため、ドリフト等の大きな影響を受け、上記同時測定が非常に難しかった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、ドリフト等の影響を抑制することができ、高精度な測定が可能となり、さらには高い測定効率を得ることができる近接場光学顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の近接場光学顕微鏡は、被測定物を載置するステージと、前記被測定物に近接又は接触させるプローブと、該プローブを前記被測定物に対して3次元方向に相対的に移動させる走査機構と、該走査機構で相対移動する前記プローブを介して前記被測定物の形状を測定する形状測定機構と、前記被測定物表面にエバネッセント光を発生させるエバネッセント光発生機構と、前記エバネッセント光による前記被測定物からの光を検出する光検出機構と、前記各機構を制御する制御部とを備えた近接場光学顕微鏡であって、前記走査機構が、前記ステージ及び前記プローブの少なくとも一方の変位のうち少なくとも水平二次元平面内での変位を計測する変位測定手段を備え、前記制御部が、前記計測した変位に基づいて前記光検出機構で行う検出位置を調整するサーボ制御を行うことを特徴とする。
この近接場光学顕微鏡では、制御部が、変位測定手段で計測した変位に基づいて光検出機構で行う検出位置を調整するサーボ制御を行うので、走査機構のドリフトの影響をサーボ制御で抑制・除去し、長時間にわたる測定を安定して高精度に行うことができる。
また、本発明の近接場光学顕微鏡は、前記変位測定手段が、前記ステージ及び前記プローブの少なくとも一方の変位のうち垂直方向の変位を計測し、前記制御部が、前記垂直方向の変位に基づいて前記プローブと前記被測定物との距離を調整するサーボ制御を行うことを特徴とする。すなわち、この近接場光学顕微鏡では、制御部が、垂直方向の変位に基づいてプローブと被測定物との距離を調整するサーボ制御も行うので、垂直方向の線形性が保たれ、ドリフトの影響をさらに低減でき、長時間に及ぶ測定が可能となる。また、二次元平面方向(XY方向)にスキャンすることで生じてしまう垂直方向(Z方向)の干渉を低減することができる。
また、本発明の近接場光学顕微鏡は、前記制御部が、前記形状測定機構により前記被測定物の表面形状を測定した後に形状測定された任意の指定位置で前記光検出機構により前記検出を行うように制御を行うことを特徴とする。すなわち、この近接場光学顕微鏡では、被測定物の表面形状を測定した後に形状測定された任意の指定位置で光検出機構により検出を行うので、先行して取得された形状像上の目的の局所領域のみを選択的に物性測定することができる。したがって、二次元平面すべての点の光学特性を測定することが不要となり、目的の部分を高精度で位置決めして測定を行うことが可能となるため、測定効率が向上する。
また、本発明の近接場光学顕微鏡は、前記制御部が、複数の前記指定位置を指定された順序で自動的に前記検出を行うように制御を行うことを特徴とする。すなわち、この近接場光学顕微鏡では、複数の指定位置を、指定された順序で自動的に検出するので、より効率的な測定が可能になる。
また、本発明の近接場光学顕微鏡は、前記光検出機構が、前記被測定物からの光を受光する光検出器と分光器とから構成され検出光のスペクトルを測定する分光システムを備えていることを特徴とする。すなわち、この近接場光学顕微鏡では、検出光のスペクトルを測定する分光システムを備えているので、長時間の測定が必要なラマン散乱分光分析等を高精度にかつ効率的に行うことが可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る近接場光学顕微鏡によれば、制御部が、変位測定手段で計測した変位に基づいて光検出機構で行う検出位置を調整するサーボ制御を行うので、走査機構のドリフトの影響を抑制・除去し、長時間にわたるサンプル表面の透過率や反射率、蛍光特性あるいは分光スペクトルの測定を安定して高精度に行うことができる。
また、形状測定後に指定位置で光学特性の測定を局所的に行う制御をするため、二次元平面すべての点の光学特性を測定することが不要となり、目的の部分を高精度で位置決めして測定を行うことが可能となり、測定効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る近接場光学顕微鏡の第1実施形態を、図1を参照して説明する。
本実施形態の近接場光学顕微鏡は、サンプルからのラマン散乱光を用いて分子レベルの構造分析を行うための散乱型近接場ラマン分光システムを備えたものである。
この近接場光学顕微鏡では、開口数が1以上の対物レンズ22(ここでは開口数1.4の油浸レンズ)を、サンプル(被測定物)Sを載置する透明なサンプルホルダ(ステージ)21の下に配置している。そして、この対物レンズ22にレーザ源23からのレーザ光が導入されるようになっている。すなわち、このレーザ光は、ビームエクスパンダー24により平行光束の直径が拡大され、ハーフミラー25により90°曲げられて対物レンズ22に導かれるようになっている。
また、ビームエクスパンダー24とハーフミラー25との間の光路上には、対物レンズ22に入射する光のうち開口数が1以下の部分の光をカットするように、円盤状の遮光板26が挿入されている。このような光学系により、対物レンズ22から開口数が1以上の部分の光をサンプルSに入射することにより、光は全反射角で入射し、サンプルSの表面にエバネッセント光が形成される。すなわち、これらレーザ源23、ビームエクスパンダー24、ハーフミラー25及び対物レンズ22等は、サンプルS表面にエバネッセント光を発生させるエバネッセント光発生機構Y2として機能する。
上記サンプルホルダ21は、サンプル用3軸微動機構(走査機構)28に取付けられている。該サンプル用3軸微動機構28は、圧電素子より構成され二次元XY平面での微動を行うXY微動機構(図示略)と垂直Z方向の微動を行うZ微動機構(図示略)とを有している。ここで、サンプル用3軸微動機構28には、静電容量式変位計(変位測定手段)37が取り付けられていると共に、該静電容量式変位計37によって常に3軸全ての変位量が計測されている。さらに、計測された変位量は、静電容量式変位計37及びサンプル用3軸微動機構28に接続された制御装置Cに送られ、該制御装置Cは、その変位量が所定の値以下になるようにサンプル用3軸微動機構28をクローズドループによってサーボ制御するように設定されている。なお、制御装置Cは、この顕微鏡の各機構に接続されており、これらを統合的に制御するCPU等を備えたものである。
一方、サンプルホルダ21の上方には、カンチレバーホルダ29が配置されている。該カンチレバーホルダ29は、シリコン基板からなり、先端に先鋭化された探針部30aを有するカンチレバー30が取付けられている。なお、この探針部30aに金属が蒸着されている。本実施形態では蒸着金属として、銀を使用している。また、カンチレバー30上方には光てこ光学系31が配置され、該光てこ光学系31によりカンチレバー30の撓みが検出される。
この光てこ光学系31は、レーザダイオード32の光をレンズ33でカンチレバー30の背面に集光し、カンチレバー30からの反射光を受光面が4分割されたフォトディテクタ34で検出する構成を有している。すなわち、カンチレバー30が撓んだ場合には、フォトディテクタ34上のスポットが上下に動き、この時の各分割面での光強度の差を検出することでカンチレバー30の撓みが計測される。なお、上記レーザダイオード32の波長は、測定したい波長とは異なる波長を用いている。
カンチレバーホルダ29は、光てこ光学系31を内蔵した光ヘッド35に取付けられている。さらに光ヘッド35は、圧電素子より構成される二次元XY平面でのスキャン動作と垂直Z方向のサーボ動作とが可能な探針用3軸微動機構(走査機構)36に取付けられている。該探針用3軸微動機構36は、一軸方向に移動可能なスキャナをX、Y、Zの3方向に組み合わせた形態を備えている。
探針用3軸微動機構36には、静電容量式変位計(変位測定手段)37が取り付けられていると共に、該静電容量式変位計37によって常に3軸すべての変位量が計測されている。さらに、計測された変位量は、静電容量式変位計37及び探針用3軸微動機構36に接続された制御装置Cへ送られ、該制御装置Cは、その変位量が所定の値以下になるように探針用3軸微動機構36をクローズドループでサーボ制御するように設定されている。
探針用3軸微動機構36は、探針部30aとサンプルS表面とを近接させるための粗動ステージ38に搭載されている。粗動ステージ38は、ステッピングモータ39と送りネジ40とによる機構を用いてマイクロメータヘッド41の脚を支点にして、粗動ステージ38をサンプルSに対して近接させる構成である。
また、対物レンズ22の下方には、対物レンズ22で集光された光信号を透過させるハーフミラー25が配設されている。また、ハーフミラー25を透過後の光の光軸上には、全反射ミラー43が配設されている。
また、該全反射ミラー43で90度に曲げられた光の光軸上には、結像レンズ44、ノッチフィルタ45、42及び分光器46がこの順に配されている。ノッチフィルタ45は、結像レンズ44により結像された光から光てこ光学系31のレーザダイオード光の成分をカットする光学特性を有するものであり、ノッチフィルタ42は励起用のレーザ光成分をカットするものである。また、分光器46は、光検出器として冷却CCDカメラ等を備えたものである。
次に、本実施形態の近接場光学顕微鏡により測定を行う場合について、図2及び図3を参照して説明する。
本実施形態の近接場光学顕微鏡では、探針部30aとサンプルSとを原子間力が作用する領域まで近づけた場合、カンチレバー30の先端に作用する原子間力によりカンチレバー30に撓みが生ずる。この撓み量は、探針部30aとサンプルSとの間の距離に依存するため、撓み量が一定となるようにサンプル用3軸微動機構28を制御装置Cによりサーボ動作させることによってサンプルSと探針部30aとの距離を一定に保つことが可能となる。
そして、制御装置Cは、各微動機構を制御して、探針部30aとサンプルS表面との距離を一定に保ちながら、図2(a)に示すように、サンプルS表面上をラスタスキャン(図中の実線)し、サンプルS表面の凹凸像(形状像)を先行して測定する。すなわち、光てこ光学系31及び制御装置C等は、サンプル用3軸微動機構28及び探針用3軸微動機構36で相対移動する探針部30aを介してサンプルSの形状を測定する形状測定機構X2として機能する。このように、サンプルSと探針部30aとの距離の制御に用いたサーボ信号をマッピングすることで、サンプルS表面の凹凸像を測定することができる。
なお、本実施形態では、カンチレバー30とサンプルSとの距離を一定に保つためのZ方向サーボ動作は、サンプル用3軸微動機構28で行っているが、この替わりに探針用3軸微動機構36を用いてもよい。
次に、上記測定で得られたサンプルS表面の凹凸像から、図2(b)に示すように、表面物性(光学特性)を測定する測定ポイント(指定位置)Pを数カ所決定すると共に、制御装置Cに測定ポイントPの位置座標及び測定順序を入力し、光学特性の測定を開始する。なお、光学特性の測定ポイントPの位置及び測定順序は、サンプルS表面の形状測定を行う前に予め決定しておいても構わない。また、指定位置として、図3(a)に示すように、点ではなく任意の直線Lを指定して、この指定直線L上の光学特性を測定しても構わない。さらに、指定位置として、図3(b)に示すように、任意の領域Aを指定し、その指定領域A内で光学特性を測定しても構わない。
なお、これらの光学特性を開始する際、測定位置のピクセル毎にトリガ信号を分光器46側に送り、分光を開始するように制御されている。
上記測定順序に従い制御装置Cは、サンプル用3軸微動機構28により所定の測定ポイントPを探針部30aの先端に位置させ、光学測定を開始する。
サンプルS表面に発生するエバネッセント光は、一般的には100nm〜200nmの間に存在し、サンプルS表面から遠ざかるにしたがって指数関数曲線に乗って減衰する。探針部30aとサンプルSとをサーボ動作させながら、この領域に位置決めすることにより、探針部30a先端でエバネッセント光が散乱され、さらに、探針部30a先端で散乱された光は、銀の電場増強作用により増強され、伝播光に変換される。
この散乱光は、励起光の入射に用いた対物レンズ22と同一の対物レンズ22で集光される。集光を行う場合には、開口数1以下の部分も含め対物レンズ22全体で集光が行われる。このとき、探針部30aを、対物レンズ22の光軸中心に位置合せする必要がある。これは対物レンズ22が高倍率になるほど、高精度な位置合せが要求される。特に、近接場光学顕微鏡では光信号強度が微弱なため、エバネッセント光の励起効率と集光効率とを向上させるために、より精密な位置決めが要求される。
ここで、探針用3軸微動機構36を使用することで、探針部30aを二次元平面XY方向に微小位置決めすることが可能である。集光された光信号はハーフミラー25を透過し、全反射ミラー43で90度に曲げられて結像レンズ44により結像された後、ノッチフィルタ45により光てこ光学系のレーザダイオード光の成分をカットし、ノッチフィルタ42により励起光のレーザ成分がカットされ、分光器46に導く。すなわち、これらハーフミラー25、全反射ミラー43、結像レンズ44、ノッチフィルタ42、45及び分光器46等は、エバネッセント光によるサンプルSからの光を検出する光検出機構Z2として機能する。
このようにして、サンプル用3軸微動機構28によりサンプルSと探針部30aとの高さを一定に保ちながら、先行して形状測定した任意の指定位置に探針部30aをサーボ制御により高精度に位置決めすることで、回折限界を超える分解能でラマン分光分析が可能となる。
なお、検出光は非常に微弱であるために、サンプルSのスキャンスピードを遅くしたり、サンプルS上の特定点で、長時間静止させての測定などが行われる。従来の近接場光学分光システムでは、測定が長時間になればなるほど、上述したように、微動機構のクリープ特性や温度変化に起因するドリフトの影響を大きく受け、サンプルと探針部とが相対的に移動してしまうという不都合があった。
しかしながら、本実施形態の近接場光学顕微鏡では、サンプル用3軸微動機構28及び探針用3軸微動機構36の双方が、常に二次元XY平面での変位を計測し、所定の変位量になるようサーボ制御をかけているため、微動機構のドリフトを抑制し、長時間の安定した測定を行うことができ、位置決め再現性も向上する。
また、サンプル用3軸微動機構28及び探針用3軸微動機構36の双方の垂直Zスキャナにも変位計を設けて制御装置Cによりサーボ動作させているため、高さ方向の線形性が保たれ、ドリフトの影響をさらに低減でき、長時間に及ぶ測定が可能となる。また、二次元平面XY方向にスキャンすることで生じてしまうZ方向の干渉を低減することができる。
さらに、制御装置Cが、ラスタスキャンによりサンプルSの表面形状を測定した後に、形状測定された任意の測定ポイントPで光学特性の測定を行うように制御を行うので、先行して取得された形状像上の目的の局所領域のみを選択的に測定することができる。従って、サンプルS表面すべての点の光学特性を測定することが不要となるので、必要最低限の時間で効率的にかつ高精度に目的部分の測定を行うことができる。
次に、本発明に係る近接場光学顕微鏡の第2実施形態について、図4を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記第1実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態の近接場光学顕微鏡は、光ファイバプローブ1先端にエバネッセント光を発生させ、そのエバネッセント光をサンプルSに照射し、サンプルSを透過してきた光を検出することによってサンプルSの光学特性情報を得るイルミネーション透過モードを採用したものである。この顕微鏡に使用する光ファイバプローブ1は、光ファイバの先端を熱引きあるいはエッチングによって先鋭化し、さらに溶融させることで屈曲させたベントタイプ光ファイバプローブである。
上記光ファイバプローブ1の表面は、アルミニウムがコートされており、先端部にはφ50〜200nm程度の開口が設けられている。また、プローブ1の背面には、機械的研磨により光てこ用レーザを反射する為の反射面が設けられている。
このプローブ1は、プローブホルダ2に固定されている。該プローブホルダ2には、プローブ加振用の圧電素子3が備えられている。
また、このプローブホルダ2は、圧電素子より構成される二次元XY平面での微動が可能な探針用2軸微動機構(走査機構)7に取付けられている。該探針用2軸微動機構7には、静電容量式変位計(変位測定手段)8aが取り付けられていると共に、該静電容量式変位計8aによって常に変位量が計測されている。さらに、計測された変位量は、静電容量式変位計8a及び探針用2軸微動機構7に接続された制御装置(制御部)Cへ送られ、該制御装置Cは、その変位量が所定の値以下になるように探針用2軸微動機構7をサーボ制御するように設定されている。
一方、サンプルSを載置するサンプルホルダ(ステージ)5は、サンプル用3軸微動機構(走査機構)6に取付けられている。該サンプル用3軸微動機構6は、圧電素子より構成され二次元XY平面での微動を行うXY微動機構(図示略)と垂直Z方向の微動を行うX微動機構(図示略)とを有している。ここで、サンプル用3軸微動機構6のXY微動機構には、静電容量式変位計(変位測定手段)8bが取り付けられていると共に、該静電容量式変位計8bによって常に変位量が計測されている。さらに、計測された変位量は、静電容量式変位計8b及びサンプル用3軸微動機構6に接続された制御装置Cへ送られ、該制御装置Cは、その変位量が所定の値以下になるようにサンプル用3軸微動機構6のXY微動機構をサーボ制御するように設定されている。すなわち、制御装置Cは、上記微動機構6,7をいわゆるクローズドループによって制御している。
上記静電容量式変位計8a、8bは、微動機構内の駆動部と固定部とのそれぞれに配置した対向する電極間の、位置変化に伴う静電容量変化を検出し、位置の測定を行うものである。
また、サンプル用3軸微動機構6のZ微動機構にも、Z方向の移動量を計測するための静電容量式変位計(図示略)が取付けられている。
また、光ファイバプローブ1の上方には、光ファイバプローブ1の振幅の減衰量検出を行う光てこ方式の変位計として、半導体レーザ9及び4分割フォトディテクタ10が配設されている。この光てこ方式は、半導体レーザ9よりプローブ背面の反射面にレーザを照射し、この反射光を4分割フォトディテクタ10によって検出するものである。また、制御装置Cは、上記減衰量が予め設定された目標値と等しくなるように、サンプル用3軸微動機構6を垂直Z方向にサーボ駆動することで、サンプルSと光ファイバプローブ1との距離を一定に保つように設定されている。
また、サンプルSの直下となるように対物レンズ13(NA1.4、油浸レンズ)が、サンプルホルダ5の下方に配設されている。
また、光ファイバプローブ1の末端側には、集光レンズ11を介してレーザ光を導入させるためのレーザ源であるArレーザ12が設けられている。
また、対物レンズ13の下方には、対物レンズ13によって集光された被検出光を反射する全反射ミラー14が配設され、該全反射ミラー14で反射された被検出光の光軸上には、結像レンズ15、ショートパスフィルタ17及び光検出器16がこの順に配設されている。
上記光検出器16には、受光面φ250μmのアバランシェフォトダイオードを使用しており、フォトンカウンティング検出により光強度の計測を行う方式を採用している。また、上記ショートパスフィルタ17は、光てこ光学系のレーザダイオード光成分をカットする光学特性を有している。
次に、本実施形態の近接場光学顕微鏡により測定を行う場合について以下に説明する。
まず、光ファイバプローブ1の先端を、サンプルSの直下に配置した対物レンズ13の光軸中心に位置合せする必要がある。近接場光学顕微鏡では、検出される光信号が微弱なため、集光効率を向上させる目的で開口数の大きな対物レンズが用いられる。対物レンズの開口数が大きくなるほど、高精度な位置合せが要求されるが、探針用2軸微動機構7を使用することで、光ファイバプローブ1を二次元平面XY方向に微小位置決めすることが可能である。
さらに、被検出光を、光検出器16であるアバランシェフォトダイオードの受光面に位置合せする必要があるが、光検出器16の受光面積が非常に小さいために、高精度な位置決めが要求される。この際、探針用2軸微動機構7を使用して光ファイバプローブ1を微小位置決めすることで、被検出光を光検出器16の受光面に高精度に位置合せすることが可能である。
光ファイバープローブ1と対物レンズ13との光軸の位置合せを行った後、光ファイバプローブ1を共振周波数近傍で振動させながら、サンプルSを光ファイバプローブ1に接近させる。このとき、光ファイバプローブ1とサンプルSとの間に働く原子間力や間欠的な接触により振幅が減衰する。この際の減衰量は、光ファイバプローブ1とサンプルSとの距離に依存する。
そして、制御装置Cは、各微動機構を制御して、光ファイバプローブ1とサンプルS表面との距離を一定に保ちながら、第1実施形態と同様に、サンプルS表面上をラスタスキャンし、サンプルS表面の凹凸像を先行して測定する。すなわち、これら圧電素子3、半導体レーザ9、4分割フォトディテクタ10等の光てこ光学系及び制御装置C等は、サンプル用3軸微動機構6及び探針用2軸微動機構7で相対移動するプローブ1を介してサンプルSの形状を測定する形状測定機構X1として機能する。
このようにして、サンプルSと光ファイバプローブ1との距離の制御に用いたサーボ信号をマッピングすることで、サンプルS表面の凹凸像を測定することができる。
次に、上記測定で得られたサンプルS表面の凹凸像から、第1実施形態と同様に、表面物性(光学特性)を測定する測定ポイント(指定位置)Pを数カ所決定し、制御装置Cに測定ポイントPの位置座標及び測定順序を入力し、光学特性の測定を開始する。
上記測定順序に従い制御装置Cは、サンプル用2軸微動機構により所定の測定ポイントPを光ファイバプローブ1の先端に位置させ、光学測定を開始する。まず、光ファイバプローブ1の末端へ集光レンズ11を介してArレーザ12を導入することで、光ファイバプローブ1先端の微少開口部近傍にエバネッセント光を形成する。すなわち、これらArレーザ12、集光レンズ11及び光ファイバプローブ1等は、サンプルS表面にエバネッセント光を発生させるエバネッセント光発生機構Y1として機能する。
さらに、光ファイバプローブ1とサンプルSとの距離を制御しながら、エバネッセント光存在領域に位置決めすることで、エバネッセント光をサンプルSに照射する。この照射光は、サンプルSを透過し、サンプルS直下に配置した対物レンズ13によって集光され、全反射ミラー14で90度曲げられた後、結像レンズ15及びショートパスフィルタ17を介して、光検出器16に結像される。すなわち、これらの対物レンズ13、全反射ミラー14、結像レンズ15、ショートパスフィルタ17及び光検出器16等は、エバネッセント光によるサンプルSからの光を検出する光検出機構Z1として機能する。
このように光学特性を測定した後、設定した測定順序で各測定ポイントPへ自動的に光ファイバプローブ1を移動し、上記と同様に位置決め後に光学特性の測定を行う。
本実施形態の近接場光学顕微鏡では、サンプル用3軸微動機構6と探針用2軸微動機構7との双方が、常に水平二次元平面内での変位を計測し、所定の変位量になるようサーボ制御をかけているため、これら微動機構のドリフトを抑制し、光軸やサンプルSとプローブ1と間の位置ずれが抑制され、長時間の安定した測定を行うことができると共に、測長精度も向上する。
また、制御装置Cが、垂直方向の変位に基づいてプローブ1とサンプルSとの距離を調整するサーボ制御を行うので、垂直方向の線形性が保たれ、ドリフトの影響をさらに低減でき、長時間に及ぶ測定が可能となる。また、サンプルS表面をスキャンすることで生じてしまう垂直方向の干渉を低減することができる。
さらに、制御装置Cが、サンプルSの表面形状を測定した後に形状測定された任意の測定ポイントPで光学特性の測定を行うように制御を行うので、先行して取得された形状像上の目的の局所領域のみを選択的に物性測定することができる。したがって、サンプルS表面すべての点の光学特性を測定することが不要となり、目的の部分を高精度で位置決めして測定を行うことが可能となるため、測定効率が向上する。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、Z方向の微動機構に関しても、変位計を用いてクローズドループ制御を行っているが、プローブの振幅を計測してサンプル間距離が常に一定になるように制御を行い、いわゆるオープンループとして単に変位計測を行ってZ方向の測長精度を高める目的にのみ変位計を使用しても構わない。この場合、Z方向の微動機構の変位検出をクローズドループとした上記実施形態に対して、上述したクローズドループの利点は得られないが、系全体の応答性が良くなる。また、Z方向に変位計を設けない構成も考えられる。この場合には、測長精度を確保するため、圧電素子のもつヒステリシス特性を計算により補正してもよい。
また、上記実施形態では、イルミネーション透過モード及び散乱方式の近接場光学顕微鏡について説明したが、本発明はこれらの測定モードに限定されず、例えば以下の測定モードを採用しても構わない。
すなわち、探針先端に発生させたエバネッセント光をサンプルに照射し、サンプルで反射してきた光を対物レンズなどで集光し、フォトマルなど光検出器に導くことで、サンプル表面の光学特性を知ることが出来るイルミネーション反射モード、
サンプルに発生させたエバネッセント光を、先端に微小開口を設けた光ファイバプローブなどによって集光し、フォトマルなど光検出器に導くことで、サンプル表面の光学特性を知ることができるコレクションモード、
光ファイバプローブなどの末端から、レーザを導入し、光ファイバプローブ先端に設けた微小開口付近にエバネッセント光を局在させ、光ファイバプローブ先端をサンプル表面に近接場存在領域まで接近させ、エバネッセント光をサンプルに照射し、サンプルからの反射光を同一の光ファイバプローブによって集光し、フォトマルなどの光検出器に導くことで、サンプル表面の光学特性を知ることが出来るイルミネーション・コレクションモード、等を採用してもよい。
本発明に係る第1実施形態の近接場光学顕微鏡の全体構成を示す概要図である。 本発明に係る第1実施形態の近接場光学顕微鏡において、形状測定及び光学特性測定の測定位置を示す説明図である。 本発明に係る第1実施形態の近接場光学顕微鏡において、形状測定及び光学特性測定の他の測定位置を示す説明図である。 本発明に係る第2実施形態の近接場光学顕微鏡の全体構成を示す概要図である。 本発明に係る第1の従来技術における近接場光学顕微鏡の全体構成を示す概要図である。 本発明に係る第2の従来技術における近接場光学顕微鏡の全体構成を示す概要図である。 本発明に係る第3の従来技術における近接場光学顕微鏡の要部構成を説明するための模式図である。
符号の説明
1 ベントタイプ光ファイバプローブ
2 プローブホルダ
5、21 サンプルホルダ(ステージ)
6、28 サンプル用3軸微動機構(走査機構)
7、36 探針用3軸微動機構(走査機構)
8a、8b、37 静電容量式変位計(変位測定手段)
12 Arレーザ
13、22 対物レンズ
14 光検出器
23 レーザ源
24 ビームエクスパンダー
26 遮光板
29 カンチレバーホルダ
30 カンチレバー
30a 探針部
31 光てこ光学系
35 光ヘッド
38 粗動ステージ
46 分光器
C 制御装置(制御部)
S サンプル(被測定物)
X1、X1 形状測定機構
Y1、Y2 エバネッセント光発生機構
Z1、Z2 光検出機構

Claims (5)

  1. 被測定物を載置するステージと、
    前記被測定物に近接又は接触させるプローブと、
    該プローブを前記被測定物に対して3次元方向に相対的に移動させる走査機構と、
    該走査機構で相対移動する前記プローブを介して前記被測定物の形状を測定する形状測定機構と、
    前記被測定物表面にエバネッセント光を発生させるエバネッセント光発生機構と、
    前記エバネッセント光による前記被測定物からの光を検出する光検出機構と、
    前記各機構を制御する制御部と、を備えた近接場光学顕微鏡であって、
    前記走査機構が、水平二次元面内での移動及び変位計測の各手段を伴うXY微動機構を有して該XY微動機構が前記プローブ側及び前記ステージ側の両側に備わり、
    前記エバネッセント光発生機構が励起手段を、また、光検出機構が集光手段を夫々備え、
    前記プローブ側XY微動機構が、前記プローブ先端を、前記励起手段で励起される励起位置及び前記集光手段で集光される集光位置のうち少なくともいずれか一方に対して位置合わせを行い
    前記ステージ側XY微動機構が、前記ステージ上に載置したサンプルの任意の指定位置を、前記プローブ先端に対して位置合わせを行い
    前記制御部が、前記XY微動機構が有する変位計測手段により計測した変位に対して前記プローブ側並びに前記ステージ側の各XY微動機構が指定した位置を保持するためのサーボ制御を行うもの、
    であることを特徴とする近接場光学顕微鏡。
  2. 請求項1記載の近接場光学顕微鏡において、
    前記走査機構が垂直方向の変位計測のための変位計測手段を伴うZ微動機構を有し、前記ステージ側及び前記プローブ側の少なくともいずれか一方に備わる近接場光学顕微鏡。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の近接場光学顕微鏡において、
    前記制御部が、前記形状測定機構により前記被測定物の表面形状を測定した後に形状測定された任意の指定位置で、前記エバネッセント光発生機構及び前記光検出機構のうち少なくともいずれか一方により、励起及び集光のうち少なくともいずれか一方を実行する制御を行う近接場光学顕微鏡。
  4. 請求項3に記載の近接場光学顕微鏡において、
    前記制御部が、複数の前記指定位置を指定された順序で自動的に前記励起及び集光のうち少なくともいずれか一方を実行する制御を行う近接場光学顕微鏡。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の近接場光学顕微鏡において、
    前記光検出機構が、前記被測定物からの光を受光する光検出器と分光器とから構成され検出光のスペクトルを測定する分光システムを備えた近接場光学顕微鏡。
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