JP4497116B2 - 信号発生回路 - Google Patents
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Description
変換回路103は、入力データを2個の位相変調信号の位相情報に変換する回路であって、直並列変換器101とメモリ102から構成される。メモリ102には予め任意のシンボルを含む前後数データに対する位相変調信号の位相情報の関係を記憶しておく。入力データ100は直並列変換器101に逐次入力され、直並列変換器101の出力がメモリ102のアドレスとして入力され、メモリ102は2個の位相情報106を出力する。2個の位相変調回路104によりキャリア発生回路105のキャリアをそれぞれの位相情報106で位相変調し、2個の位相変調信号108が生成される。生成された2個の位相変調信号108は合成回路107によりアナログ加算されて合成され、最終出力として振幅位相変調信号109が生成される。
θ0=(θ1+θ2)/2、A= cos(θ1-θ0)+ cos(θ0-θ2) ・・・式(1)
図8のシグナルスペースダイアグラムでは、式(1)は次のことを表している。すなわち、θ0はθ1とθ2の平均値であり、また、振幅Aは、2つのベクトル108をベクトル601に射影したそれぞれ2つの長さcos(θ1-θ0)、cos(θ0-θ2)の和である。したがって、ベクトル109は2つのベクトル108の合成ベクトルに等しい。この関係がそれぞれの時刻に成立するので、式(1)を満たすように生成する位相変調信号S1とS2の合成は、振幅位相変調信号Rとなる。
このように位相変調信号に変換すれば、位相変調信号は振幅が一定でピークレベルが平均レベルに概して近いので、位相変調信号を取り扱う回路は、電力を有効利用できるという利点があるが、位相変調信号の振幅を1とすると、2個の位相変調信号の合成できる信号のピークレベルは2以下であるので、前述の従来技術では、振幅2以下のOFDM信号しか生成することができないという問題があった。
また、本発明は、消費電力を大きくできない携帯機器において、例えばOFDM信号のようにピークレベルの高い信号を発生または送信できる信号発生回路を提供することを目的とする。
入力信号を、2以上の整数をnとして、n個の位相情報に変換する位相変換手段と、前記n個の位相情報によりn個の位相変調信号をそれぞれ生成する位相変調手段と、前記n個の位相変調信号を加算する合成手段を有する。
さらに、携帯機器では消費電力を大きくできないため、ピークレベルの高いOFDM信号を携帯機器で利用することが難しかったが、本発明によれば、電力の有効利用等がはかれることから、OFDM信号を用いる携帯機器に応用することができる。
図1に、本発明の信号発生回路のブロック構成の一形態を示す。501は出力したい信号に対応するデータの入力であり、例えばOFDMの各周波数チャネルで同時に変調されるべきシンボルのデータである。または、図示しないがアナログ入力信号をAD変換器などのサンプル量子化により得られたディジタル信号を用いてもよい。
[1]第一に、出力したい信号に対応するデータ501が入力される。図1の例ではOFDMのサブキャリアごとの各周波数チャンネルで同時に変調されるべきシンボルデータを並列に入力する。
メモリ502の内容は、例えばデータ501に対応するOFDM信号を、ひとつのセンター周波数に関する任意変調信号すなわち振幅位相変調信号B・sin(ωt+θ0)と見なす。この振幅位相変調信号のピークレベルはAとする。4個の位相変調信号に分解するために、次に述べる条件を満たす位相情報θ1、θ2、θ3、θ4を予め記憶しておく。
メモリ502は位相情報を出力し、位相情報を位相変調回路503に入力する。位相変調回路503は前記位相情報により位相変調信号504を生成し、合成回路505で4個の位相変調信号504をアナログ加算する。
B≦A/2、θ0=(θ1+θ2)/2、B=(A/4)cos(θ1−θ0)+(A/4)cos(θ0−θ2)
・・・式(2)
の関係が成り立つ2個の位相情報θ1とθ2を生成する。位相変調回路503はθ1とθ2により、2個の位相変調信号
S1=(A/4)・sin(ωt+θ1)、S2=(A/4)・sin(ωt+θ2)
に変換して、合成回路505に出力する(S1、S2)。
θ0=θ1=θ2 ・・・式(3)
の関係が成り立つ2個の位相情報θ1とθ2を生成する。位相変調回路503はθ1とθ2により、2個の位相変調信号
S1=(A/4)・sin(ωt+θ1)、S2=(A/4)・sin(ωt+θ2)
に変換し、さらに、
B≦A、θ0=(θ3+θ4)/2、B=(A/2)+(A/4)cos(θ3−θ0)+(A/4)cos(θ0−θ4)
・・・式(4)
の関係が成り立つ2個の位相情報θ3とθ4を生成する。位相変調回路503はθ3とθ4により、2個の位相変調信号
S3=(A/4)・sin(ωt+θ3)、S4=(A/4)・sin(ωt+θ4)
にさらに変換し、合計4個の位相変調信号を合成回路505に出力する(S1、S2、S3、S4)。
例えばOFDM信号のレベルが低い場合、S1、S2だけを用いて信号を生成し、OFDM信号のレベルが高い場合S1、S2、S3、S4の4個の位相変調を用いて信号生成することになる。
ここで説明するベクトルの分解と合成の具体的は方法は、唯一の方法ではなく、一例について説明した。
これまでの実施の一形態では、レベルによって、2個または4個の位相変調信号に変換して合成して振幅位相変調信号を生成した。
B=(A/n)・cos(θ1−θ0)+ (A/n)・cos(θ2−θ0)+ ・・+ (A/n)・cos(θn−θ0)、
0=sin(θ1−θ0)+ sin(θ2−θ0) +・・+ sin(θn−θ0)
・・・式(5)
の関係を満たすように変換される。これは、シグナルスペースダイアグラムにおいて、合成信号ベクトル方向へ位相変調信号ベクトルを射影した成分の和が、合成信号ベクトルの長さであり、また、合成信号ベクトルに直交する方向へ位相変調信号ベクトルを射影した成分の和がゼロであることを意味することは前述と同様である。
B=(A/n)・cos(θ1−θ0)+ (A/n)・cos(θ2−θ0)+ ・・+ (A/n)・cos(θm−θ0)、
0=sin(θ1−θ0)+ sin(θ2−θ0) +・・+ sin(θm−θ0)
・・・式(6)
の関係を満たすように変換される。シグナルスペースダイアグラムにおいて、前述と同様の理由による。
m個またはn個の位相変調信号に変換する場合、対応する出力信号のレベル範囲と、それぞれの位相情報が満たす条件については、前述と同様にシグナルスペースダイアグラムを利用するなどして、設計を行うことができる。
101 直並列変換回路
102 メモリ
103 変換回路
104 位相変調回路
105 キャリア発生回路
106 位相情報
107 合成回路
108 位相変調信号
109 振幅位相変調信号
200 角度
201 角度
501 入力データ
502 メモリ
503 位相変調回路
504 位相変調信号
601 振幅位相変調信号ベクトル
602 位相変調信号ベクトル
603 位相変調信号ベクトル
Claims (2)
- 入力信号を位相変調信号に変換して合成することによりピークレベルAを持つ任意変調信号を生成する回路であって、
2以上の整数をnとして、前記入力信号をn個の位相情報θ1、θ2、・・・θnに変換する位相変換手段と、前記n個の位相情報によりn個の前記位相変調信号S1=(A/n)・sin(ωt+θ1)、S2=(A/n)・sin(ωt+θ2)、・・・Sn=(A/n)・sin(ωt+θn)をそれぞれ生成する位相変調手段と、前記n個の位相変調信号を加算する合成手段を有し、
前記任意変調信号はB・sin(ωt+θ0)であって、前記任意変調信号のレベルの範囲をn以下の所定の数のレベル区間に分け、
前記レベル区間のうち前記ピークレベルAを含むレベル区間に前記任意変調信号のレベルがある場合は、前記位相変換手段のn個の位相情報θ1、θ2、・・・θnは、
B=(A/n)・cos(θ1−θ0)+ (A/n)・cos(θ2−θ0)+ ・・+ (A/n)・cos(θn−θ0)、
0=sin(θ1−θ0)+ sin(θ2−θ0) +・・+ sin(θn−θ0)
の関係を満たすように変換され、前記位相変調手段は前記n個の位相情報によりn個の位相変調信号を生成し、前記合成手段は前記n個の位相変調信号を加算して前記任意変調信号を生成し、
前記任意変調信号のレベルが前記ピークレベルAを含むレベル区間にない場合は、n以下である整数をmとして、前記位相変換手段はm個の位相情報θ1、θ2、・・・θmに変換し、前記m個の位相情報は、
B=(A/n)・cos(θ1−θ0)+ (A/n)・cos(θ2−θ0)+ ・・+ (A/n)・cos(θm−θ0)、
0=sin(θ1−θ0)+ sin(θ2−θ0) +・・+ sin(θm−θ0)
の関係を満たすように変換され、前記位相変調手段は前記m個の位相情報によりm個の位相変調信号を生成し、前記合成手段は前記m個の位相変調信号を加算して前記任意変調信号を生成し、
前記レベル区間それぞれに対して前記位相変調信号を合成する数が対応するようにして前記任意変調信号を生成することを特徴とする信号発生回路。 - 前記nは4であり、前記任意変調信号はB・sin(ωt+θ0)であって、前記任意変調信号のレベルの範囲を2個のレベル区間に分け、
第1のレベル区間は、ピークレベルAを含むA/2以上A以下のレベル区間とし、前記任意変調信号のレベルが前記第1のレベル区間にある場合は、
θ0=θ1=θ2
の関係を満たす2個の位相情報θ1とθ2を前記位相変換手段は生成し、前記位相変調手段は位相変調信号S1=(A/4)・sin(ωt+θ1)、S2=(A/4)・sin(ωt+θ2)を生成し、さらに、前記位相変換手段は、
B≦A、θ0=(θ3+θ4)/2、B=(A/2)+(A/4)cos(θ3−θ0)+(A/4)cos(θ0−θ4)
の関係を満たす2個の位相情報θ3とθ4を生成し、前記位相変調手段は位相変調信号S3=(A/4)・sin(ωt+θ3)、S4=(A/4)・sin(ωt+θ4) を生成し、前記4個の前記位相変調信号S1、S2、S3、S4を前記合成手段でアナログ加算することにより前記任意変調信号を生成し、
第2のレベル区間は、前記ピークレベルAを含まないA/2以下のレベル区間とし、前記任意変調信号のレベルが前記第2のレベル区間にある場合は、
B≦A/2、θ0=(θ1+θ2)/2、B=(A/4)cos(θ1−θ0)+(A/4)cos(θ0−θ2)
の関係を満たす2個の位相情報θ1とθ2を前記位相変換手段は生成し、前記位相変調手段は位相変調信号S1=(A/4)・sin(ωt+θ1)、S2=(A/4)・sin(ωt+θ2)を生成し、前記合成手段でS1とS2をアナログ加算することにより前記任意変調信号を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の信号発生回路。
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