JP4496660B2

JP4496660B2 - Varicose vein removal wire and treatment device for removing varicose veins comprising the wire

Info

Publication number: JP4496660B2
Application number: JP2001093224A
Authority: JP
Inventors: 康廣清水; 淳一清水
Original assignee: JMS Co Ltd
Current assignee: JMS Co Ltd
Priority date: 2001-03-28
Filing date: 2001-03-28
Publication date: 2010-07-07
Anticipated expiration: 2021-03-28
Also published as: JP2002291755A

Description

【０００１】
【技術分野】
本発明は、静脈内に挿入して静脈瘤の形成された部位の静脈を抜去するための静脈瘤抜去用ワイヤー、該ワイヤーを有して構成される静脈瘤治療器具に関する。
【０００２】
【従来技術】
静脈瘤の形成された部位の血管を抜去するための静脈瘤治療方法、および治療器具に関して、以下のものが挙げられる。
（１）硬化療法
静脈瘤内に硬化剤を注入して、静脈瘤壁に炎症を起こさせて、血栓形成・内膜癒着などによって、血管内腔を閉塞させるもの。
（２）静脈抜去（ストリッピング）法
部分的な皮膚切開によって、静脈瘤の形成した表在静脈内にストリッパーを挿入して、中枢端にリングを装着した状態で末梢側に強く引き抜くことによって、所定部位の静脈を抜去する施術法。リングとして、弾丸型ヘッドを使用するＢａｂｃｏｃｋ法等がある。
（３）内翻法
静脈内腔に挿入したワイヤーの先端に静脈断端を結紮し、この結紮部位より静脈を内翻させて抜去回収する方法。静脈が断裂した場合、新たにもう一方の静脈断端を結紮して、逆方向から内翻して抜去する。
【０００３】
上記の従来技術の問題点
（１）前記（１）の硬化療法は施術が簡便だが、閉塞するまでに時間を要し、効果が不確実であるのが、欠点である。また、再管疎通（開通）による再発がみられることがある。
（２）前記（２）のストリッピング法も切開部位が少なく、施術自体は簡便であるが、静脈周囲組織の侵襲が避けられず、それに伴う出血・疼痛がみられ、また神経損傷等の合併症が起こる。
（３）前記（３）の内翻法は、静脈周囲組織の損傷は少ないが、ワイヤー端部を結紮するため、滑り止めや固定用の糸等が必要で施術がやや面倒である。また、抜去する際に静脈断裂が起きた場合の再操作がさらに煩雑となる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、末梢からの内翻ストリッピングを行うことができる試作静脈瘤抜去用ワイヤーを先に提案したが、本発明は、さらに、より使いやすく、かつ患者にとって侵襲（出血や痛み）が少ない静脈瘤抜去用ワイヤーを提供することにある。すなわち、
（１）施術が簡便で、しかも確実に静脈瘤の形成した静脈を抜去でき、
（２）血管周囲組織の損傷や合併症などが少ない施術ができ、
（３）静脈断裂などが起きても、対応処置の容易である、
という優れた特性を有する静脈瘤治療器具の提供にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、金属製ワイヤーに静脈結紮部を有する静脈抜去用ワイヤーにおいて、該静脈結紮部がワイヤー中央部に段差構造によって形成され、かつ該ワイヤーが９０〜１３０ｃｍ、より好ましくは、１００〜１３０ｃｍの長さで、１．５〜３．０ｍｍの範囲の外径を有する撚り線ワイヤーであることを特徴とする静脈瘤抜去用ワイヤーを提供することにより前記課題を解決することができた。
【０００６】
すなわち、本発明者らは、金属製ワイヤーの中央部に静脈結紮部を設けた静脈瘤抜去用ワイヤーを提案し、該ワイヤーは内翻が容易で、途中で静脈が断裂しても、逆方向からの静脈の内翻抜去が迅速に行え、さらに両方向からの内翻抜去に失敗しても，Ｂａｂｃｏｃｋ法に変更可能で，直ちに遺残静脈の回収可能であるなどの利点を有するものであるが、本発明者らはさらに検討を行った結果、静脈瘤抜去用ワイヤーが前記（１）〜（３）の要件を満足することが好ましいこと、また該物性を付与するためには撚り線ワイヤーを使用することが好ましいことを見出した。
さらに、前記「撚り線ワイヤー」は、好ましくは１．５〜３．０ｍｍ、より好ましくは１．５〜２．５ｍｍの範囲の外径を有するものである。
該ワイヤーの外径が１．０ｍｍ未満では曲がりくねった静脈内にワイヤーを挿入、挿通させるために所定の腰の強さが得られ難く、また３．０ｍｍを超えると、太すぎて静脈内腔に挿入し難くなる。
本発明で使用する「撚り線ワイヤー」は、単線を撚ったものであってもよいが、下記所望の物性を得るためには、複数本の単線を束ねたものを、複数本束ねて撚ることによって形成したものが好ましい。
また、前記の「撚り線ワイヤー」を構成する材質としては、例えば、スチール、ステンレスが挙げられる。
【０００７】
ワイヤーの物性
（１）静脈瘤抜去用ワイヤーを静脈内に挿入する際には、該ワイヤーは外力の加わってない状態、所謂自由状態のとき、実質的に直線状の形状を保持するに適当な剛性を有するものであること。
（２）上述（１）の静脈内に挿入する際に必要な適度な剛性の他に、静脈瘤抜去用ワイヤーを曲がりくねった静脈内に挿通させるためには、血管の形状に合わせて変形可能な可撓性があること。特に、可撓性として、過度の外力が加わった際に撓み、例えばループを形成するに適した可撓性を有することが好ましい。このような可撓性を有することで、過度の外力が加わった際の、静脈壁の貫通を防止できる。
（３）上述（２）のようにワイヤーを血管内に挿通させているときに、血管の形状に合わせて変形可能な可撓性が必要であるが、ワイヤーが曲線状に変形されたままだと、静脈先端の部位にワイヤーを進め難いので、該ワイヤーに賦課した外力または応力を取り除くと該ワイヤーが元の形状、好ましくは実質的に直線に近い形状に戻る自己復元性を有していること。このような、自己復元性による自由状態での略直線形状を有していると、血管内に挿通させ易く、また、外力または応力によってワイヤーに変形を生じ挿通困難になった場合にも、一旦、ワイヤーを後方に引き戻して、さらにワイヤーに回転を加えることで、再度前方に進めることができる。
【０００８】
以下、本発明を図に基づいて、説明する。
ワイヤーの被覆
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー１において、ワイヤーの表面が平滑でないと、静脈内腔への挿通性が悪いだけでなく、ワイヤー挿入時に静脈収縮（ｓｐａｓｍ）
が起こり、ワイヤー挿通が非常に困難となるので、ワイヤーの表面を平滑化することが好ましい。
ワイヤー表面を平滑化する手段としては、該ワイヤー表面全体を図１〜３に示すように合成樹脂層４で被覆するのが好ましい。
使用する合成樹脂は、静脈収縮（ｓｐａｓｍ）の発生を防止できる平滑層を形成できるものであれば特に制限されるものではなく、低溶出性等の安全性、および製造的に容易である理由から、例えばポリアミド樹脂が挙げられる。
【０００９】
ワイヤーの寸法
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー１は、静脈の中枢側８と末梢側１０の両方向からの静脈の内翻抜去が可能であるものであるが、所定部位の静脈を全て中枢側と末梢側両方向からの内翻抜去を可能とするためには、９０〜１３０ｃｍの長さが好ましく、さらに１００〜１３０ｃｍの長さが好ましい。ワイヤーが長すぎると、操作がし難くなるし、逆に短すぎても、内翻した静脈片を患部から取出すことができない、または取出し難くなる。
なお、静脈の中枢側８と末梢側１０の両方向からの静脈の内翻抜去とは、静脈例えば大伏在静脈の高位結紫離断後、前記静脈瘤抜去用ワイヤーを該静脈の末梢に向けて該静脈内に挿入し、その中枢端を静脈結紮部に結紮した後、該ワイヤーを静脈末梢に向けて牽引し，前記中枢端を内翻させつつ静脈を抜去する、という手術手技を指す。
【００１０】
静脈結紮部
静脈を内翻させるためには上述のように静脈とワイヤーを固定するために、結紮部位が必要である。この結紮部位はワイヤー端部でなく、中央部に形成されていることにより操作が容易で、且つ静脈断裂などが起きても対応処置が簡便に取れる。図４に示すように本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー１は、その静脈中枢端８を静脈結紮部７に結紮した後、該ワイヤーを静脈末梢端１０側に向けて牽引し，前記中枢端を内翻させつつ静脈を抜去する、という手術手技に採用されるが、この初回の静脈内翻抜去において静脈の断裂が生じても、図５に示すようにワイヤーを静脈末梢端１０から引き出させることによって断裂した静脈末梢端１０側から静脈を除去し、新たに静脈末梢端１０を静脈結紮部７に結紮し、逆に静脈中枢端8側に向けてワイヤーを牽引、静脈を抜去できるという操作が可能になる。
【００１１】
静脈結紮部７は、図１および３に示すように、ワイヤー中央部に段差構造によって形成される。
前記段差構造は、例えば図１に示すようにワイヤー中央部近傍に１０〜２０ｍｍの間隔を置いて高さ１ｍｍ程度に形成された２個の突起部６、６（図１の場合）、あるいは６Ａ、６Ｂ（図３の場合）と該突起部の間のワイヤー１で形成することができる。前記２個の突起部の空いた間隔のワイヤーの箇所が凹となって、その段差によって結紮した糸が保持できる。
【００１２】
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー１は、使用し易さ等の観点から最大長さは、例えば、全長１１０ｃｍ程度のものが通常使用されるが、この場合、上述のように静脈結紮部はワイヤーの中央部に形成されるので、静脈結紮部７からそれぞれの端部までの長さは５５ｃｍとなる。
しかし、以下に述べるような理由から静脈抜去を完遂するためには、５５ｃｍの長さは不充分な場合が生じる。
図４に示すように、内翻した静脈を除去するためには、末梢側切開創から露出したワイヤーを末梢側に引張って、静脈結紮部を末梢側切開創から引き出すことが必要である。また、静脈を切開創から完全に除去するためには、静脈結紮部が末梢側切開創から露出した位置よりも、さらに末梢側に移動して抜去する必要がある。そのために、静脈結紮部より中枢側のワイヤー（基端側ワイヤー部）は抜去する静脈の２倍の長さが必要で、その長さは通常８０〜１００ｃｍとなる。従って、基端側ワイヤー部の長さが５５ｃｍのワイヤーでは、長さが不充分である場合が生じる。
【００１３】
その長さを補うためにワイヤー１の全長を大きくすることが考えられるが、全長を大きくするとワイヤーの使い勝手が非常に悪くなる。
そこで、本発明者らは、その長さを補うためにワイヤー端部にワイヤー端部に接続可能な導管、例えばチューブを連結して延長することが有効であること、特に後述する薬液を注入するためのチューブを接続することが有効であること見出した。
すなわち、例えば、静脈を内翻する前に、ワイヤーが引込まれる側（静脈片の抜去される切開創とは反対側の）のワイヤー端部に薬液、例えば止血薬液（止血剤添加生食水）注入用チューブ（図示せず）を接続してやる。このチューブ接続法は静脈を図４に示すように静脈末梢端１０側に抜去する場合でも、図５に示すような（初回の抜去で静脈が断裂した際の）静脈中枢側８に抜去する場合でも、適用可能であるので、非常に有用である。前記止血薬液注入チューブのような接続チューブの長さは、後述するように少なくとも５０ｃｍ以上であるのが好ましい。
図示の前記静脈結紮部７を構成する突起部６、６あるいは６Ａおよび６Ｂの表面は合成樹脂層で被覆されているが、突起部６、６あるいは６Ａおよび６Ｂの表面それ自体が十分に平滑であれば合成樹脂層で被覆されていなくても良い。
【００１４】
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー全体を、図１のように同一外径のワイヤー１で構成してもよいが、図３に示すように前記静脈結紮部の一方の側６Ａと他方の側のワイヤー６Ｂを外径の異なるワイヤーとしてもよい。
前記のような外径が異なるワイヤーで構成された静脈瘤抜去用ワイヤー１は、静脈の径の大小によって使い分けることができる。
【００１５】
挿通抵抗減少部材
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤー１において、該ワイヤの静脈挿入側端部１２の挿通抵抗を減らすことによって挿入を容易にし、且つ静脈周囲組織の損傷を低減できる。
前記ワイヤーの末梢側（挿入側）端部部位の挿通抵抗を減らし、且つ静脈周囲組織の損傷を低減できる形状としては、例えば前記部位を挿入方向にテーパー形状、流線型状あるいはコケシの頭状等の形状が挙げられる。
前記形状は、たとえば、前記の挿通抵抗を減らす形状を有する部材（以下、挿通抵抗減少部材という）３を図２に示すように静脈挿入側端部に設けた接続部位２に挿着することによって形成し得るが、例えば、螺合により接続させることにより、ワイヤーに強固に挿着できる。
これら挿通抵抗減少部材３の長さは１０〜１５ｍｍ程度が好ましい。
該挿通抵抗減少部材は、図２に示すような接続部位２に螺合させることにより、ワイヤー１に強固に挿着できる。
また、前記挿通抵抗減少部材３は、強度の点や後述する接続部の成形性の点で金属製であるのが望ましいが、プラスチック製であっても良い。
前記挿通抵抗減少部材３が接続される静脈挿入側端部と反対側のワイヤーの基端側端部には、後述するベル型ヘッド１４を装着可能な接続部位を設けたものが好ましい。
さらに、前記ワイヤーの挿入側（末梢側）端部１２および基端側（中枢側）端部１１は、ベル型ヘッドおよび挿通抵抗減少部材のいずれでも接続可能な構造のものが好ましく、該構造としては螺合構造のものが好ましい。
【００１６】
本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーは、上述したように静脈末梢方向および中枢方向の両方向の内翻法に使用可能であるが、この両方向の内翻法でも断裂した場合は，図６に示すようにベル型ヘッド１４をワイヤーに装着して従来公知のＢａｂｃｏｃｋ法により遺残静脈１６を回収できる構造としてもよい。
前記ベル型ヘッドは、先端側が流線形で基端側が垂直面の弾丸形状のものを指し、例えば９ｍｍあるいは１２ｍｍ径程度のものが用いられる。
該弾丸ヘッドの素材は金属製で、表面は平滑なものが好ましいが、プラスチック製であってもよい。また、その先端側に糸を通せる小リング（小輪）１５が形成され、かつ基端側中央部に穴が形成され、内腔にワイヤー先端部に形成した雄螺条と螺合する雌螺条が形成されている。
前記小リング（小輪）１５部位には該ベル型ヘッド１４を牽引するための線状物が連結される。前記線状物１３として、縫合糸等が利用でき、連結部位として、小リング１５が形成される。例えば、前記小リング１５に縫合糸１３が通され、結紮される。
この小リング（小輪）１３部位に線状物を連結して用いることにより、使用に際してワイヤーの全長を使用勝手が良い長さで、図４に示すように静脈内をベル型ヘッド１４を移動させ遺存静脈片１６を除去でき、さらに、図４の（Ｃ）に示すように該ベル型ヘッド１４を末梢側に比べて太い内径を有する静脈中枢端８側より取り出すことができるので、静脈を損傷させることも少ない。
【００１７】
本発明の静脈抜去用ワイヤー１は、該静脈抜去用ワイヤーに接続可能で、かつ該接続した状態で静脈抜去後の皮下トンネル内に薬液、例えば止血剤添加生食水（止血用薬液）を注入するための側壁に複数個の孔を形成したチューブ、該チューブ内に出血コントロール剤を注入するためのシリンジ、および前記の線状物を連結したベル型ヘッドを組み合わせた静脈瘤抜去用治療具として用いるのが好ましい。
【００１８】
前記静脈瘤抜去用治療具は、具体的には、例えば以下のようなもので構成される。
薬液注入用チューブ
ワイヤー端部（好ましくは両端部）を内腔に挿入して、接合・保持できる内径を有する長さ５０〜６０ｃｍ程度の止血剤添加生食液のような薬液を注入する薬液注入用チューブであり、側壁に例えば５ｃｍ間隔で孔の複数個（好ましくは交互に）形成され、かつ一端部が注射器と接合可能なアダプタの装着されたもの。
ただし、本発明で使用される薬液注入用チューブは、止血剤添加生食液以外の薬液の注入にも使用されるものであっても良く、また、単に上述のようにワイヤーの長さを延長するためにも使用しても良い。
注射器
前記の止血剤添加生食液を注入するための容量５０ｍｌ程度の注射器
止血剤添加生食液
止血剤として、エピネフリンが挙げられる。
静脈を結紮するために、縫合糸を使用する。また、この縫合糸はベル型ヘッドを中枢側から回収する場合にも、使用可能である。
【００１９】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。
実施例１（図１）
ワイヤー（撚り線）１として、鋼線を７本束ねた鋼線束を７本まとめて撚って構成され、表面がポリアミド樹脂で被覆された全長１１０ｃｍのよじれ線（φ２．５ｍｍ）を使用した。該ワイヤー（撚り線）の一端（静脈挿入側）に該ワイヤーが静脈血管内に挿入し易いように、図２に示すような形状の長さ１２〜１５ｍｍの流線型状の金属製の挿通抵抗減少部材３を螺合し（図示せず）、ワイヤーの他端（基端側）をベル型ヘッド１４が螺合可能な構造とした。
また、前記ワイヤー１の中央点および該中央点から基端側に１０ｍｍ間隔の位置にそれぞれ一対のステンレス性のカシメ具を装着して、高さ１ｍｍの２個の突出部６，６を形成し、本発明の内翻用静脈瘤抜去用ワイヤーとした。
【００２０】
実施例２（図３）
２本のステンレスワイヤーをよじって構成され、表面がポリアミド樹脂で被覆された長さ５５ｃｍのよじれ線（φ１．５ｍｍ）と長さ５５ｃｍのよじれ線（φ２．５ｍｍ）を結合して全長を１１０ｃｍのワイヤーとし、かつ、該ワイヤーの両端側に該ワイヤーが静脈血管内に挿入し易いように、長さ１２〜１５ｍｍの流線型状の挿通抵抗減少部材を螺合した（図示せず）。また、このワイヤーの両端側は前記のように挿通抵抗減少部材を螺合できるだけでなく、この螺合した挿通抵抗減少部材を取り外し、代わりにベル型ヘッド１４を螺合できる構造とした。
また、実施例１で使用した一対のステンレス性のカシメ具を中央点およびφ１．５ｍｍあるいはφ２．５ｍｍのワイヤーの端部に向かって１０ｍｍの間隔を置いて装着して、高さ１ｍｍの２個の突出部６Ａおよび６Ｂを形成した。
本実施例の静脈瘤抜去用ワイヤー１は、静脈の太さに応じて使い分け可能なものである。
【００２１】
実施例３
手術手技
患者の鼠径部の皮膚切開により大伏在静脈を露出し，分枝をすべて結紮した後に大伏在静脈を結紮離断する。次に前記静脈瘤抜去用ワイヤーを大伏在静脈中枢端から末梢に向けて挿入して膝部に進行させる。そこでワイヤーの先端部を触知しつつ，小皮膚切開を加えて静脈を露出処理して、ワイヤーを引き出す。ワイヤーをさらに静脈末梢端側１０へ牽引してワイヤー中央にある静脈結紮部７に静脈中枢端を結紮回定し（図４ａ），ワイヤーを緩徐に中枢から末梢に向けて牽引しつつ静脈中枢端８を内翻させる（図４ｂ）。大伏在静脈は膝部切開創９より抜去する（図４ｃ）。大伏在静脈に断裂がおこった場合は，ワイヤーをそのまま末梢に牽引し膝部切開創９より断裂静脈を除去し（図５ａ），次に静脈末梢端１０を静脈結紮部７に結紮固定し直して（図５ｂ），末梢から中枢への内翻ストリッピングを行う（図５ｃ）。
末梢からのストリッピングでも断裂した場合は，最大径（１２ｍｍ）のベル型ヘッド１４を装着してＢａｂｃｏｃｋ法で遺残静脈１６を抜去する（図６ｂ）。
遺残静脈はワイヤー１に結紮固定できないが，大きいサイズのヘッドを用いるため，ヘッド部に団塊を形成して抜去可能である。すでに両方向からのストリッピングで皮下トンネルが形成されており，遺残静脈は通常短いため抜去は比較的容易である。
ベル型ヘッド１４は、ヘッドの小リング１５に結紮した縫合糸１３を静脈中枢側に引き戻して鼠蹊切開創（通常１５〜２０ｍｍ）より回収するため、膝部切開創（通常３〜５ｍｍ）を拡げる必要がないという利点がある。
ベル型ヘッド１４は、静脈中枢端側８から回収される（図６ｃ）。
結果は中枢からの内翻法で抜去できたのは８２％（２８１／３４３肢）で，末梢からの内翻法の追加で抜去できたのは７１％（４４／６２肢）であった。すなわち両方向の内翻法で９５％（３２５／３４３肢）で抜去可能であった。遣残静脈をＢａｂｃｏｃｋ法により回収したのは５％（１８／３４３肢）に過ぎなかった。
【００２２】
【効果】
（１）静脈瘤抜去用ワイヤーによる内翻法は手術操作が簡単で，断裂しても逆方向からの内翻法が容易で，また，遺残静脈の回収も確実に行える。
（２）本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーを使用した手術によると、再発等が起きず、根治性が高い。
（３）本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーを使用した手術によると、施術が簡便であり、侵襲が小さい。また、そのために長期の入院が不要となる。
（４）本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーを使用した手術によると、静脈断裂等のトラブルが起きても、簡易な操作によって対処可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】同一外径のワイヤーで構成され、かつ静脈結紮部がワイヤーの中央部に形成された本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーの構成を説明した模式図である。
【図２】挿通抵抗減少部材を装着した本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーを説明した図である。
【図３】静脈結紮部の一方の側のワイヤーと他方の側のワイヤーの外径が異なるものであることを特徴とする本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーの構成を説明した模式図である。
【図４】本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーを使用した静脈瘤抜去の手術手技を説明した図である。
（Ａ）静脈中枢端８を静脈結紮部７に結紮する手技を説明した図である。
（Ｂ）ワイヤーを末梢に向けて牽引し、静脈中枢端８を内翻させる手技を説明した図である。
（Ｃ）静脈を膝部切開創９より抜去する手技を説明した図である。
【図５】図４の手術手技を実施した際、静脈が断裂した場合の静脈瘤抜去の手術手技を説明した図である。
（Ａ）断裂静脈を膝部切開創９より抜去する手技を説明した図である。
（Ｂ）静脈末梢端１０を静脈結紮部７に結紮する手技を説明した図である。
（Ｃ）ワイヤーを静脈中枢に向けて牽引し、静脈を抜去する手技を説明した図である。
【図６】ベル型ヘッド１４をワイヤーに装着して従来公知のＢａｂｃｏｃｋ法により遺残静脈を回収する方法を説明した図である。
（Ａ）本発明の静脈瘤抜去用ワイヤーにベル型ヘッド１４をワイヤー１に装着して静脈内腔を中枢から末梢に向けてする操作を説明した図である。
（Ｂ）前記Ａの操作により遺残静脈１６を抜去する操作を説明した図である。（Ｃ）前記Ｂの操作後、糸状物１３によりベル型ヘッド１４を静脈基端側に牽引し、静脈中枢側8（鼠蹊切開創）より回収する操作を説明した図である。
【符号の説明】
１捩り線ワイヤー
２挿通抵抗減少部材および／またはベル型ヘッドの接続部位（ベル
型ヘッドと螺合可能）
３挿通抵抗減少部材
４捩り線ワイヤーの合成樹脂被覆層
５Ａ捩り線ワイヤーの合成樹脂被覆層
５Ｂ突起部６Ａの合成樹脂被覆層
５Ｃ突起部６Ｂの合成樹脂被覆層
５Ｄ捩り線ワイヤーの合成樹脂被覆層
６Ａ突起部
６Ｂ突起部
７静脈結紮部
８静脈中枢端
９膝部切開創
１０静脈末梢端
１１ワイヤー基端側端部
１２ワイヤー末梢側端部
１３糸状物（縫合糸）
１４べル型ヘッド
１５小リング（小輪）
１６遺残静脈片[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a varicose vein removal wire that is inserted into a vein and removes a vein at a site where the varicose vein is formed, and a varicose vein treatment device that includes the wire.
[0002]
[Prior art]
Regarding the varicose treatment method and the treatment instrument for removing the blood vessel at the site where the varicose vein is formed, the following may be mentioned.
(1) A sclerosing agent is injected into a varicose vein to cause inflammation in the wall of the varicose vein and block the blood vessel lumen by thrombus formation, intimal adhesion, or the like.
(2) Venous removal (stripping) method By inserting a stripper into the superficial vein with varicose veins by partial skin incision, and withdrawing strongly to the peripheral side with a ring attached to the central end, A surgical procedure to remove a vein from a specific area. As the ring, there is a Babcock method using a bullet type head.
(3) Inversion method A method in which a vein stump is ligated to the tip of a wire inserted into a vein lumen, and the vein is inverted from this ligation site to be removed and collected. If the vein is torn, the other vein stump is newly ligated and then inverted and removed from the opposite direction.
[0003]
Problems of the above-mentioned prior art (1) The sclerotherapy of the above (1) is easy to perform, but it takes a long time to block and the effect is uncertain. In addition, recurrence may occur due to recanalization (opening).
(2) Although the stripping method of (2) has few incision sites and the operation itself is simple, invasion of surrounding tissue is unavoidable, accompanied by bleeding / pain, and complications such as nerve damage. Symptoms occur.
(3) The inversion method of (3) is less damaging to the tissue surrounding the veins, but ties the wire ends, and therefore requires a non-slip or fixing thread, which is somewhat troublesome. In addition, the re-operation in the case where vein rupture occurs during extraction becomes further complicated.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have previously proposed a prototype varices removal wire that can perform inversion stripping from the periphery, but the present invention is easier to use and more invasive (bleeding and pain) for the patient. An object of the present invention is to provide a wire for removing varicose veins. That is,
(1) The operation is simple, and the veins with varicose veins can be removed reliably.
(2) Can be performed with less damage or complications around the blood vessels,
(3) Even if a venous rupture or the like occurs, it is easy to take a countermeasure.
An object of the present invention is to provide a device for treating varicose veins having such excellent characteristics.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The inventor of the present invention provides a vein extraction wire having a vein ligation portion on a metal wire, wherein the vein ligation portion is formed by a step structure in the center portion of the wire, and the wire is 90 to 130 cm, more preferably 100 to 130 cm. The above problem could be solved by providing a varicose vein removal wire characterized by being a stranded wire having an outer diameter in the range of 1.5 to 3.0 mm.
[0006]
That is, the present inventors have proposed a varicose vein removal wire provided with a venous ligation portion at the center of a metal wire, and the wire is easily inverted, and even if the vein ruptures in the middle, the reverse direction Although the internal withdrawal of the vein from the canal can be done quickly, and even if the internal withdrawal from both directions fails, it can be changed to the Babcock method, and the remaining vein can be recovered immediately. As a result of further investigation, the present inventors have found that it is preferable that the varicose vein removal wire satisfies the requirements (1) to (3), and in order to impart the physical properties, a stranded wire is used. It has been found that it is preferable to use it.
Further, the “stranded wire” preferably has an outer diameter in the range of 1.5 to 3.0 mm, more preferably 1.5 to 2.5 mm.
When the outer diameter of the wire is less than 1.0 mm, it is difficult to obtain a predetermined waist strength for inserting and inserting the wire into a tortuous vein, and when it exceeds 3.0 mm, the wire is too thick to enter the vein lumen. It becomes difficult to insert.
The “stranded wire” used in the present invention may be a twisted single wire, but in order to obtain the following desired physical properties, a plurality of single wires bundled together are bundled and twisted. What was formed by this is preferable.
Moreover, as a material which comprises the said "stranded wire", steel and stainless steel are mentioned, for example.
[0007]
Physical properties of wire (1) When inserting a varicose vein removal wire into a vein, the wire is suitable for maintaining a substantially linear shape when no external force is applied, that is, in a so-called free state. It must be rigid.
(2) In addition to the appropriate rigidity necessary for insertion into the vein described in (1) above, the varicose vein removal wire can be deformed according to the shape of the blood vessel in order to be inserted into the winding vein. Be flexible. In particular, as flexibility, it is preferable to bend when an excessive external force is applied, for example, to have flexibility suitable for forming a loop. By having such flexibility, penetration of the vein wall when excessive external force is applied can be prevented.
(3) When the wire is inserted into the blood vessel as described in (2) above, flexibility that can be deformed according to the shape of the blood vessel is required, but the wire remains deformed in a curved shape. Since it is difficult to advance the wire to the site of the vein tip, the external force or stress imposed on the wire is removed, and the wire has a self-restoration property that returns to its original shape, preferably a shape that is substantially close to a straight line. . If it has such a substantially straight shape in a free state due to self-restoration, it is easy to be inserted into the blood vessel, and when the wire is deformed and difficult to insert due to external force or stress, By pulling the wire back, and further rotating the wire, it can be advanced forward again.
[0008]
Hereinafter, the present invention will be described with reference to the drawings.
In the wire 1 for removing varicose veins of the present invention, if the surface of the wire is not smooth, not only the insertion into the vein lumen is bad, but also the vein contraction (spasm) when the wire is inserted
Since it is difficult to insert the wire, it is preferable to smooth the surface of the wire.
As a means for smoothing the wire surface, it is preferable to coat the entire wire surface with a synthetic resin layer 4 as shown in FIGS.
The synthetic resin to be used is not particularly limited as long as it can form a smooth layer that can prevent the occurrence of venous contraction (spasm), for safety such as low elution, and because it is easy to manufacture. Examples thereof include polyamide resins.
[0009]
Dimensions of Wire The varicose vein removal wire 1 of the present invention is capable of inversion extraction of the vein from both the central side 8 and the peripheral side 10 of the vein. In order to enable internal flipping from both directions on the distal side, a length of 90 to 130 cm is preferable, and a length of 100 to 130 cm is more preferable. If the wire is too long, the operation becomes difficult, and if the wire is too short, the inverted vein piece cannot be taken out of the affected area or is difficult to take out.
In addition, the inversion of the vein from both the central side 8 and the distal side 10 of the vein means that the vein for removing the varicose vein is directed to the periphery of the vein after high-level ligation of the vein, for example, the great saphenous vein This is a surgical technique of inserting into the vein and ligating its central end to the vein ligation, and then pulling the wire toward the distal end of the vein and extracting the vein while turning the central end inward.
[0010]
In order to invert the vein ligation vein, a ligation site is necessary to fix the vein and the wire as described above. Since this ligation site is formed not at the end of the wire but at the center, it is easy to operate, and a corresponding procedure can be easily taken even if vein rupture or the like occurs. As shown in FIG. 4, the varicose vein removal wire 1 of the present invention has its vein central end 8 ligated to the venous ligation portion 7 and then pulled toward the vein distal end 10 side, Although it is adopted for the surgical technique of removing the vein while turning inside out, even if the vein is ruptured in this first vein withdrawal, the wire is pulled out from the distal end 10 of the vein as shown in FIG. The operation is such that the vein is removed from the peripheral vein end 10 side that has been torn, and the vein distal end 10 is newly ligated to the vein ligation section 7, and the wire is pulled toward the vein central end 8 side, and the vein can be removed. It becomes possible.
[0011]
As shown in FIGS. 1 and 3, the vein ligation part 7 is formed by a step structure at the center of the wire.
For example, as shown in FIG. 1, the step structure has two protrusions 6 and 6 (in the case of FIG. 1) formed at a height of about 1 mm at intervals of 10 to 20 mm in the vicinity of the center of the wire, or 6A. , 6B (in the case of FIG. 3) and the wire 1 between the protrusions. The portion of the wire having the gap between the two protrusions becomes concave, and the ligated yarn can be held by the step.
[0012]
The maximum length of the varicose vein removal wire 1 of the present invention is, for example, about 110 cm in total length from the viewpoint of ease of use and the like, and in this case, the venous ligation portion is a wire as described above. Therefore, the length from the vein ligation portion 7 to each end portion is 55 cm.
However, a length of 55 cm may not be sufficient to complete vein removal for the reasons described below.
As shown in FIG. 4, in order to remove the inverted vein, it is necessary to pull the wire ligated portion from the distal incision by pulling the wire exposed from the distal incision to the distal side. Further, in order to completely remove the vein from the incision, it is necessary to move and remove the vein ligation portion further to the distal side than the position where the vein ligation portion is exposed from the distal incision. For this purpose, the wire on the central side (base end side wire portion) from the vein ligation portion needs to be twice as long as the vein to be extracted, and the length is usually 80 to 100 cm. Therefore, in the case of a wire having a base end side wire portion having a length of 55 cm, the length may be insufficient.
[0013]
In order to compensate for the length, it is conceivable to increase the total length of the wire 1, but if the total length is increased, the usability of the wire becomes very poor.
Therefore, the present inventors are effective to connect and extend a conduit, such as a tube, that can be connected to the wire end to the wire end in order to compensate for the length, and in particular inject a chemical solution described later. It has been found that it is effective to connect a tube for the purpose.
That is, for example, before inversion of the vein, a drug solution, for example, a hemostatic drug solution (a hemostatic agent-added saline) is applied to the wire end on the wire drawing side (the side opposite to the incision wound from which the vein piece is removed). Connect an injection tube (not shown). In this tube connection method, even when the vein is extracted to the distal end 10 side of the vein as shown in FIG. 4, it is extracted to the central side 8 of the vein (when the vein is torn by the first removal) as shown in FIG. But it is very useful because it is applicable. The length of the connection tube such as the hemostatic solution injection tube is preferably at least 50 cm as will be described later.
The surface of the protrusions 6, 6 or 6A and 6B constituting the vein ligation part 7 shown in the figure is covered with a synthetic resin layer, but the surface of the protrusions 6, 6 or 6A and 6B itself is sufficiently smooth. If it exists, it may not be covered with the synthetic resin layer.
[0014]
The entire wire for removing varicose veins of the present invention may be composed of a wire 1 having the same outer diameter as shown in FIG. 1, but as shown in FIG. 3, one side 6A and the other side of the venous ligation portion are arranged. The wire 6B may be a wire having a different outer diameter.
The varicose vein removal wire 1 composed of wires having different outer diameters as described above can be used properly depending on the diameter of the vein.
[0015]
Insertion Resistance Reducing Member In the varicose vein removal wire 1 of the present invention, by reducing the insertion resistance of the wire insertion side end 12 of the wire, the insertion can be facilitated and damage to the tissue surrounding the vein can be reduced.
As the shape that can reduce the insertion resistance of the distal end portion (insertion side) of the wire and reduce the damage to the tissue surrounding the vein, for example, the portion is tapered in the insertion direction, streamlined, or mossy head shape, etc. Shape.
The shape is obtained by, for example, inserting a member 3 having a shape for reducing the insertion resistance (hereinafter referred to as an insertion resistance reducing member) 3 into a connection site 2 provided at the end of the vein insertion side as shown in FIG. Although it can be formed, for example, it can be firmly attached to the wire by being connected by screwing.
The length of these insertion resistance reducing members 3 is preferably about 10 to 15 mm.
The insertion resistance reducing member can be firmly inserted into the wire 1 by being screwed into the connection portion 2 as shown in FIG.
The insertion resistance reducing member 3 is preferably made of metal in terms of strength and formability of a connecting portion described later, but may be made of plastic.
It is preferable that the base end side end of the wire on the side opposite to the vein insertion side end to which the insertion resistance reducing member 3 is connected is provided with a connection portion to which a bell-type head 14 described later can be attached.
Further, the wire insertion side (peripheral side) end portion 12 and the base end side (central side) end portion 11 are preferably connected to either a bell-type head or an insertion resistance reducing member. Is preferably screwed.
[0016]
As described above, the varicose vein removal wire of the present invention can be used for the internal inverting method in both the peripheral vein direction and the central direction. As shown in FIG. Alternatively, a bell-shaped head 14 may be attached to a wire so that the remaining vein 16 can be collected by a conventionally known Babcock method.
The bell type head has a bullet shape with a streamlined tip side and a vertical surface on the base end side, and for example, a head having a diameter of about 9 mm or 12 mm is used.
The bullet head is preferably made of metal and has a smooth surface, but may be made of plastic. In addition, a small ring (small ring) 15 through which a thread can be passed is formed on the distal end side, a hole is formed in the central portion on the proximal end side, and a female threadedly engaged with a male thread formed in the distal end portion of the wire in the lumen. A thread is formed.
A linear object for pulling the bell-shaped head 14 is connected to the small ring (small ring) 15 portion. A suture thread or the like can be used as the linear object 13, and a small ring 15 is formed as a connection part. For example, the suture thread 13 is passed through the small ring 15 and ligated.
By connecting a linear object to this small ring (small ring) 13 site, the bell-shaped head 14 is moved in the vein as shown in FIG. The remaining vein piece 16 can be removed, and the bell-shaped head 14 can be taken out from the vein central end 8 side having a larger inner diameter than the distal side as shown in FIG. There is little damage.
[0017]
The vein removal wire 1 of the present invention is connectable to the vein removal wire 1 and injects a drug solution, for example, a hemostatic agent-added saline (hemostatic solution) into the subcutaneous tunnel after vein removal in the connected state. Used as a treatment tool for removing varicose veins by combining a tube having a plurality of holes in the side wall, a syringe for injecting a bleeding control agent into the tube, and a bell-shaped head connected to the linear object Is preferred.
[0018]
Specifically, the treatment tool for removing varicose veins is configured as follows, for example.
For injecting a chemical solution such as a hemostatic agent-added saline solution having a length of about 50 to 60 cm having an inner diameter that can be joined and held by inserting the end portion (preferably both ends) of the tube wire for injecting the chemical solution into the lumen. A tube having a plurality of holes (preferably alternately) formed at intervals of, for example, 5 cm on the side wall, and having one end attached to an adapter that can be joined to a syringe.
However, the drug solution injection tube used in the present invention may be used for injection of a drug solution other than a hemostatic agent-added saline solution, or simply extends the length of the wire as described above. You may also use it.
Syringe Epinephrine is an example of a syringe hemostatic agent-added saline hemostatic agent having a capacity of about 50 ml for injecting the above-mentioned hemostatic agent-added saline solution.
Sutures are used to ligate the veins. This suture can also be used when the bell-type head is recovered from the central side.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples.
Example 1 (FIG. 1)
As the wire (twisted wire) 1, a twisted wire (φ2.5 mm) having a total length of 110 cm, which is formed by twisting seven steel wire bundles of seven steel wires bundled together and coated on the surface with a polyamide resin, was used. 2 to reduce the insertion resistance of a streamlined metal with a length of 12 to 15 mm as shown in FIG. 2 so that the wire can be easily inserted into a venous blood vessel at one end (venous insertion side) of the wire (stranded wire). The member 3 is screwed (not shown), and the other end (base end side) of the wire is screwed to the bell-type head 14.
In addition, a pair of stainless steel caulking tools are attached to the center point of the wire 1 and the base end side from the center point at a position of 10 mm to form two protruding portions 6 and 6 having a height of 1 mm. The varicose vein removal wire of the present invention was obtained.
[0020]
Example 2 (FIG. 3)
Composed of two stainless steel wires, a 55cm long twisted wire (φ1.5mm) and a 55cm long twisted wire (φ2.5mm) with a surface coated with polyamide resin are combined to make the total length 110cm A streamlined insertion resistance reducing member having a length of 12 to 15 mm was screwed onto the both ends of the wire so that the wire could be easily inserted into a venous blood vessel (not shown). Further, the both ends of the wire can be not only screwed into the insertion resistance reducing member as described above, but the screwed insertion resistance reducing member can be removed and the bell-type head 14 can be screwed in instead.
In addition, a pair of stainless steel caulking tools used in Example 1 are mounted at a distance of 10 mm toward the center point and the end of the φ1.5 mm or φ2.5 mm wire, and two pieces with a height of 1 mm The protrusions 6A and 6B were formed.
The varices removal wire 1 of this embodiment can be used properly according to the thickness of the vein.
[0021]
Example 3
Surgical technique Expose the greater saphenous vein through skin incision in the groin and ligate all the branches after ligating all branches. Next, the varicose vein removal wire is inserted from the central end of the great saphenous vein toward the periphery and advanced to the knee. Therefore, while palpating the tip of the wire, a small skin incision is made to expose the vein, and the wire is pulled out. The wire is further pulled toward the distal end 10 of the vein, and the central end of the vein is ligated to the venous ligation portion 7 at the center of the wire (FIG. 4a), and the central end of the vein is slowly pulled from the center toward the periphery. 8 is inverted (FIG. 4b). The large saphenous vein is removed from the knee incision 9 (FIG. 4c). If the great saphenous vein is ruptured, the wire is pulled to the periphery as it is, the ruptured vein is removed from the knee incision wound 9 (FIG. 5a), and then the venous distal end 10 is ligated and fixed to the venous ligation section 7. Fix (FIG. 5b) and perform inversion stripping from the periphery to the center (FIG. 5c).
If tearing is caused even by stripping from the periphery, a bell-type head 14 having a maximum diameter (12 mm) is attached, and the remaining vein 16 is removed by the Babcock method (FIG. 6b).
The remaining vein cannot be ligated and fixed to the wire 1, but since a large-sized head is used, it can be removed by forming a nodule in the head portion. Subcutaneous tunnels have already been formed by stripping from both directions, and the remaining veins are usually short, so removal is relatively easy.
The bell-shaped head 14 pulls back the suture thread 13 ligated to the small ring 15 of the head to the central side of the vein and collects it from the heel incision (usually 15 to 20 mm). There is an advantage that it is not necessary.
The bell-shaped head 14 is retrieved from the venous central side 8 (FIG. 6c).
As a result, 82% (281/343 limbs) were able to be removed by internal inversion from the center, and 71% (44/62 limbs) were able to be extracted by adding internal inversion from the periphery. In other words, 95% (325/343 limbs) could be extracted by the inversion method in both directions. Only 5% (18/343 limbs) recovered the remaining vein by the Babcock method.
[0022]
【effect】
(1) Inversion using a varicose vein removal wire is easy to operate, and even if it tears, it is easy to invert from the opposite direction, and the remaining veins can be reliably recovered.
(2) According to the operation using the varicose vein removal wire of the present invention, recurrence does not occur and the curability is high.
(3) According to the operation using the varicose vein removal wire of the present invention, the treatment is simple and the invasion is small. For this reason, long-term hospitalization is not necessary.
(4) According to the operation using the varicose vein removal wire of the present invention, even if a trouble such as rupture of the vein occurs, it can be dealt with by a simple operation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view illustrating the configuration of a varicose vein removal wire according to the present invention, which is composed of wires having the same outer diameter and a venous ligation portion is formed at the central portion of the wire.
FIG. 2 is a diagram illustrating a varicose vein removal wire according to the present invention equipped with a penetration resistance reducing member.
FIG. 3 is a schematic diagram illustrating the configuration of the varicose vein removal wire according to the present invention, wherein the outer diameter of the wire on one side of the venous ligation portion and the wire on the other side are different.
FIG. 4 is a diagram illustrating a surgical technique for removing varicose veins using the varicose vein removing wire of the present invention.
(A) It is the figure explaining the technique which ligates the vein center end 8 to the vein ligation part 7. FIG.
(B) It is the figure explaining the technique which pulls a wire toward the periphery and inverts the venous central end 8. FIG.
(C) It is the figure explaining the technique which extracts a vein from the knee part incisional wound 9. FIG.
5 is a diagram illustrating a surgical technique for removing varicose veins when a vein is torn when the surgical technique of FIG. 4 is performed.
(A) It is the figure explaining the technique which removes a torn vein from the knee part incisional wound 9. FIG.
(B) It is the figure explaining the technique which ligates the vein distal end 10 to the vein ligation part 7. FIG.
(C) It is the figure explaining the technique which pulls a wire toward a vein center and extracts a vein.
FIG. 6 is a diagram for explaining a method of collecting a remaining vein by a conventionally known Babcock method by attaching a bell-type head 14 to a wire.
(A) It is the figure explaining operation which attaches the bell-type head 14 to the wire 1 to the wire for varicose vein removal of this invention, and directs a venous lumen from the center to the periphery.
(B) It is a figure explaining operation which removes the residual vein 16 by operation of said A. FIG. (C) After the operation of B, the bell-shaped head 14 is pulled to the proximal side of the vein by the filament 13 and is recovered from the vein central side 8 (sputum incision wound).
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Twisted wire 2 Insertion resistance reduction member and / or connection part of bell-type head (it can screw together with bell-type head)
3 Insertion resistance reducing member 4 Synthetic resin coating layer 5A of torsion wire Wire Synthetic resin coating layer 5B of torsion wire Wire Synthetic resin coating layer 5C of projection 6A Synthetic resin coating layer 5D of projection 6B Synthetic resin coating layer of torsion wire 6A Protrusion 6B Protrusion 7 Vein ligation 8 Venous central end 9 Knee incision 10 Vein distal end 11 Wire proximal end 12 Wire distal end 13 Filament (Suture)
14 Bel type head 15 Small ring (small ring)
16 Remnant vein fragment

Claims

下記（１）〜（３）の要件を満足するものであることを特徴とする静脈中枢端側と静脈末梢端側からの両方向静脈の内翻抜去に使用される静脈結紮部を有する静脈抜去用ワイヤー。
（１）前記静脈結紮部がワイヤー中央部近傍に段差構造によって形成されたものであること。
（２）前記ワイヤーが９０〜１３０ｃｍの長さで、１．５〜３．０ｍｍの範囲の外径を有する撚り線金属ワイヤーであること。
（３）前記ワイヤーが静脈内に挿入する先端側端部と、その反対側である基端側端部を有し、前記基端側端部において、ワイヤーを内腔に挿入して、接合・保持するよう接続されたチューブを有すること。For removing a vein having a venous ligation part used for inversion extraction of a bi-directional vein from the central end of the vein and the peripheral end of the vein, which satisfies the following requirements (1) to (3) wire.
(1) The vein ligation part is formed by a step structure in the vicinity of the central part of the wire.
(2) The wire is a stranded metal wire having a length of 90 to 130 cm and an outer diameter in the range of 1.5 to 3.0 mm.
(3) The wire has a distal end that is inserted into the vein and a proximal end that is opposite to the distal end, and the wire is inserted into the lumen at the proximal end, Have a tube connected to hold.

前記チューブが静脈抜去後の皮下トンネル内に薬液を注入するための孔を側壁に形成した薬液チューブであることを特徴とする請求項１記載の静脈抜去用ワイヤー。2. The vein extraction wire according to claim 1, wherein the tube is a drug solution tube having a hole formed in a side wall for injecting a drug solution into a subcutaneous tunnel after the vein is extracted.

チューブの長さが、少なくとも静脈末梢側に静脈片を抜去するのに必要な移動距離分の長さを有することを特徴とする請求項１または２記載の静脈抜去用ワイヤー。3. The vein extraction wire according to claim 1, wherein the tube has a length corresponding to a moving distance required to extract a vein piece at least on the vein peripheral side.

薬液チューブが接続する端部とは反対側のワイヤー端部にシリンジが接続した請求項１〜３のいずれかに記載の静脈抜去用ワイヤー。The vein extraction wire according to any one of claims 1 to 3, wherein a syringe is connected to a wire end opposite to an end to which the drug solution tube is connected.

前記ワイヤーが静脈結紮部を境として両側のワイヤーの外径が異なるものであることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の静脈抜去用ワイヤー。The wire for extracting veins according to any one of claims 1 to 4, wherein the wires have different outer diameters on both sides of the vein ligation portion.

下記（１）〜（３）の要件を満足するものであることを特徴とする金属製ワイヤーに静脈結紮部を有する静脈中枢端側と静脈末梢端側の両方向からの静脈の内翻抜去が可能な静脈抜去用ワイヤー。
（１）前記静脈結紮部がワイヤー中央部近傍に段差構造によって形成されたものであること。
（２）前記ワイヤーが９０〜１３０ｃｍの長さで、１．５〜３．０ｍｍの範囲の外径を有する撚り線ワイヤーであること。
（３）前記ワイヤーが静脈内に挿入する先端側端部とその反対側である基端側端部を有し、前記基端側端部に線状物を備えたベル型ヘッドが接続されていること。Intravenous extraction of the veins from both the vein central end side and the vein peripheral end side having a vein ligation portion on a metal wire characterized by satisfying the following requirements (1) to ( 3 ) Wire for removing veins.
(1) The vein ligation part is formed by a step structure in the vicinity of the central part of the wire.
(2) The wire is a stranded wire having a length of 90 to 130 cm and an outer diameter in the range of 1.5 to 3.0 mm.
(3) A bell-shaped head having a distal end on which the wire is inserted into a vein and a proximal end on the opposite side and a linear object on the proximal end is connected. Being .

ワイヤーの表面及び静脈結紮部の表面が合成樹脂層で被覆されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれかに記載の静脈抜去用ワイヤー。The vein removal wire according to any one of claims 1 to 6 , wherein the surface of the wire and the surface of the vein ligation part are covered with a synthetic resin layer.