JP4491663B2 - 眼光学特性測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼眼底に微小光源像を投影するための投影系と、眼底からの反射光で被検眼瞳孔内から射出される光束の波面を検出するための波面検出系を有する眼光学特性測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の眼光学特性測定装置においては、眼底に形成された点光源からの光束で被検眼瞳孔内を透過した光束の波面を波面センサーにより検出して、球面度数、乱視度数、乱視軸だけでなく高次の収差特性を検出する様に構成した装置が知られている。
【0003】
ところで、これら従来の眼光学特性測定装置は、眼底上に点光源を投影するため、眼底上の1点からの反射光だけを捉えた場合には、眼底上の血管等の影響で投影位置の違い等により波面の測定結果がばらつき、精度の高い測定結果を得ることができないという問題点があった。
【0004】
そのため、投影系と波面検出系との共用光路内に光束を偏向させるための反射部材を配置し、眼底に投影された点光源像の位置を変更させながら各投影位置からの平均化された波面を検出し、投影位置によるばらつきを除去して測定精度を向上させる様にした提案もなされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術においては、反射光学素子を用いて光束を偏向させるため反射面を微小振動させるための構成が必要であるだけでなく、反射光学素子のため光軸を折り返すための光学素子が必要となり、光学系も複雑となることが避けられず、組み立ての際の光学調整も極めて困難であるという問題点を有していた。
【0006】
本願発明は、この従来技術の有する問題点を解決することを目的とするものであり、偏向光学素子として、透過する光束を偏向させるための偏角プリズムを使用し、かつ、この偏角プリスムで発生する非点収差等の収差成分を除去するため、偏角プリズムの少なくとも1面を非球面等の収差補正透過面にしたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、偏角プリズムの少なくとも1つの透過面を収差補正面にすることにより、偏角プリズムをこの種の装置における偏向部材として初めて適用可能となったものであり、光路内に配置した偏角プリズムを光軸を中心として回転させるだけで光束を傾向させることができ、光学系も極めて簡単な構成にすることができるという利点を有しているものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑み案出されたもので、被検眼眼底に微少光源像を投影するための投影系と、該眼底からの反射光で被検眼瞳孔内から射出される光束の波面を検出するための波面検出系と、前記投影系と波面検出系の両光路内に、少なくとも1つの収差補正用透過面を有し入射する光束を偏向させるための偏角プリズムを配置したことを特徴としている。
【0009】
更に本発明の偏角プリズムは、投影系と波面検出系の共用、或いは別個の光路内に配置することもできる。
【0010】
また本発明の偏角プリズムは、光軸を中心として回転可能に構成することもできる。
【0011】
そして本発明の収差補正用透過面は、非球面の透過面とすることもできる。
【0012】
更に本発明は、収差補正用透過面は、回折光学素子面とすることもできる。
【0013】
また本発明の波面検出系は、複数の開口絞りを有するハルトマン絞りと、該ハルトマン絞りの各開口を透過した光束の到達位置を検出するための光電検出器とから構成することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は上記課題に鑑み案出されたもので、投影系が、被検眼眼底に微少光源像を投影し、波面検出系が、眼底からの反射光で被検眼瞳孔内から射出される光束の波面を検出し、投影系と波面検出系の両光路内に、少なくとも1つの収差補正用透過面を有する偏角プリズムが、入射する光束を偏向させることができる。
【0015】
更に本発明の偏角プリズムは、投影系と波面検出系の共用、或いは別個の光路内に配置することもできる。
【0016】
また本発明の偏角プリズムは、光軸を中心として回転可能にすることもできる。
【0017】
そして本発明の収差補正用透過面は、非球面の透過面とすることもできる。
【0018】
更に本発明は、収差補正用透過面は、回折光学素子面とすることもできる。
【0019】
また本発明の波面検出系は、光電検出器が、複数の開口絞りを有するハルトマン絞りの各開口を透過した光束の到達位置を検出することもできる。
【0020】
【実施例】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
【0022】
[第1実施例]
【0023】
本発明の第1実施例である眼特性測定装置10000は、図1に示す様に、第1波長の光束を発するための第1の光源部100と、第1の光源部100からの光束で被検眼網膜上で微小な領域を、その照明条件を変化可能に照明するための第1照明光学系200Aと、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束の一部を、反射光束を少なくとも9本のビームに変換するための第1変換部材400を介して第1受光部510に導くための第1受光光学系300Aと、被検眼網膜から反射して戻ってくる第2光束を第2受光部520に導くための第2受光光学系300Bと、光束の傾き角に対応する第1受光部510からの第1信号に基づき、被検眼の光学特性を求めるための演算部600とから構成されている。なお、第1照明光学系200Aが投影系に該当し、第1受光光学系300Aが、波面検出系に該当する。
【0024】
そして第1照明光学系200Aと第1受光光学系300Aの両光路内に、少なくとも1つの収差補正用透過面を有し、入射する光束を偏向させるための偏角プリズム3000が配置されている。
【0025】
そして演算部600が、制御部610を含む全体の制御を司っている。更に、制御部610は、第1受光部510、第2受光部520、第3受光部530からの信号▲4▼、▲7▼、(10)からの信号を受け取り、第1の光源部100乃至第4の光源部130の駆動及び、第1駆動部910乃至第3駆動部930の駆動を司るとともに、表示部700、メモリ800の制御を行う。
【0026】
第1の光源部100は、空間コヒーレンスが高く、時間コヒーレンスは高くないものが望ましい。本第1実施例の第1の光源部100には、SLDが採用されており、輝度が高い点光源を得ることができる。
【0027】
また、本第1実施例の第1の光源部100は、SLDに限られるものではなく、レーザーの様に空間、時間ともコヒーレンスが高いものでも、回転拡散板などを挿入することにより、適度に時間コヒーレンスを下げることで利用できる。
【0028】
そして、SLDの様に、空間、時間ともコヒーレンスが高くないものでも、光量さえ充分であれば、ピンホール等を光路の光源の位置に挿入することで、使用可能になる。
【0029】
本第1実施例の照明用の第1の光源部100の波長は、赤外域の波長、例えば780nmを使用することができる。
【0030】
第1照明光学系200Aは、第1の光源部100からの光束で被検眼眼底上で微小な領域を照明するためのものである。第1照明光学系200Aは、第1のコリメータレンズ210からなり、被検眼1000を照明するものである。
【0031】
第1受光光学系300Aは、被検眼網膜から反射して戻ってくる光束を受光し第1受光部510に導くためのものである。第1受光光学系300Aは、第1のアフォーカルレンズ310と、第2のビームスプリッタ340と、第2のアフォーカルレンズ312と、偏角プリズム3000と、第1のビームスプリッタ330と、第1受光手段301Aとから構成されている。また、第1受光手段301Aは、第1のコリメートレンズ320と、反射光束を少なくとも9本のビームに変換するための変換部材400と、第1受光部510とから構成されている。
【0032】
また、第1受光光学系300Aには、第1のビームスプリッタ330が挿入されており、第1照明光学系200Aからの光を被検眼1000に送光し、反射光を透過させる様に構成されている。
【0033】
第1受光部510は、変換部材400を通過した第1受光光学系300Aからの光を受光し、第1信号▲4▼を生成するためのものである。なお、第1受光部510は、光電検出器に該当する。
【0034】
第1の光源部100と眼底が共役となっており、眼底と第1受光部510とが共役となっている。更に、変換部材400と瞳孔も共役となっており、瞳孔と偏角プリズム3000の収差を付加した面が共役となっている。
【0035】
即ち、第1のアフォーカルレンズ310の前側焦点は、被検査対象物である被検眼前眼部と略一致している。
【0036】
そして、第1照明光学系200Aと第1受光光学系300Aとは、第1の光源部100からの光束が集光する点で反射されたとして、その反射光による第1受光部510での信号ピークが最大となる関係を維持して、連動して移動し、第1受光部510での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止する様に構成されている。この結果、第1の光源部100からの光束が、被検眼眼底上で集光することとなる。
【0037】
ここで偏角プリズム3000について、詳細に説明する。
【0038】
偏角プリズム3000は、光透過部材で作られた楔型の偏角プリズムであり、第1照明光学系200Aと第1受光光学系300Aとの共用光路の被検眼の瞳と共役位置に、光軸を中心として回転可能に配置される。即ち、演算部600からの制御信号に基づいて、第3の駆動部930が偏角プリズム3000を回転させることができる。
【0039】
偏角プリズム3000は、第1の光源部100からの光束を微小角度偏向させるためのプリズムであり、被検眼眼底に投影される光束の主光線は、被検眼1000の瞳の位置を中心として微小角度偏向され、被検眼1000の眼底上には中心から微小量だけ離れた位置に点光源像が形成される。この点光源からの光束は、
再度偏角プリズム3000を透過することにより傾向が戻され、第1受光部510には、光軸と平行な主光線の光束として投影される。
【0040】
ここで、偏角プリズム3000を高速で回転させると、眼底上では光源像は眼底上で所定半径の円状軌跡に沿って回転し、この回転軌跡上のそれぞれの点光源からの光束により形成される平均化された波面を、第1受光部510で検出することができる。このため眼底上の点光源の投影位置の違いによる測定のばらつきを平均化して測定でき、被検眼1000から射出される波面の測定精度を格段に向上させることができる。
【0041】
なお偏角プリズム3000は、第1照明光学系200A(投影系)と第1受光光学系300A(受光系)の共用光路内に配置したが、第1照明光学系200A(投影系)、第1受光光学系300A(受光系)のそれぞれの光路に同一の偏角プリズム3000を配置し、両偏角プリズム3000を同期して回転させても同一の効果を得ることができる。
【0042】
次に、変換部材400について説明する。
【0043】
第1受光光学系300Aに配置された変換部材400は、反射光束を複数のビームに変換する波面変換部材である。本第1実施例の変換部材400には、光軸と直交する面内に配置された複数のマイクロフレネルレンズが採用されている。
【0044】
測定対象部を球面成分と3次の非点収差以外のその他の高次収差まで測定するためには、測定対象物を介した少なくとも17本のビームで測定する必要がある。
変換部材の一例を図7a、図7bで示す。何れも中心の開口が光学系の光軸に一致して配置される。
【0045】
ここでマイクロフレネルレンズについて詳細に説明する。
【0046】
マイクロフレネルレンズは波長ごとの高さピッチの輪帯をもち、集光点と平行な出射に最適化されたブレーズを持つ光学素子である。ここで利用することのできるマイクロフレネルレンズは、例えば、半導体微細加工技術を応用した8レベルの光路長差をつけたもので、98%の集光効率を実現できる。
【0047】
眼底からの反射光は、第2のアフォーカルレンズ312及び第2のシリンダーレンズ320を通過し、変換部材400を介して、その1次光として第1受光部510上に集光する。ここで0次光は透過光束に相当し、1次光は収束光束に相当する。
【0048】
また変換部材400は、少なくとも17個の領域に分けられた各領域において、収束作用を行うマイクロレンズ部と透過作用を行う開口部分で構成することも可能である。
【0049】
本第1実施例の変換部材400は、反射光束を少なくとも17本以上のビームに変換する波面変換部材から構成されている。
【0050】
次に第1受光部510は、変換部材400で変換された複数のビームを受光するためのものであり、本第1実施例では、リードアウトノイズの少ないCCDが採用されている。CCDは、他に低ノイズタイプの一般的なものから測定用の2000*2000素子の冷却CCD等、何れのタイプのものが使用できる。
【0051】
低ノイズタイプのCCDとそのドライバーからの画像信号出力は、適応した画像入力ボードを使用することで簡単に実現することができる。
【0052】
そして第1受光光学系300Aは、被検眼虹彩と変換部材400と略共役な関係を形成している。
【0053】
また、第1受光光学系300Aには、プリズム331が挿入されており、第1照明光学系200Aからの光を被検眼1000に送光し、反射光を透過させる様に構成されている。
【0054】
更に、対象物である被検眼1000と光学特性測定装置10000との作動距離を調整する作動距離調整光学系、対象物である被検眼1000と光学特性測定装置10000との光軸と直交方向の位置関係を調整するアライメント光学系、及び対象物を照明するための第2照明光学系200Bが設けられている。
【0055】
アライメントは、次の様に行われる。第2照明光学系200Bの第2の光源部110からの光束を、集光レンズ370、第3のビームスプリッター350、第2のビームスプリッター340を介して対象物である被検眼1000を略平行な光束で照明する。被検眼角膜で反射した反射光束は、あたかも角膜曲率半径の1/2の点から射出したような発散光束で射出される。この発散光束は、第2受光光学系300Bである第3のビームスプリッター350、第2のビームスプリッター340及び集光レンズ370を介して第2受光部520でスポット像として受光される。第2受光部520上でスポット像が光軸上から外れている場合には、これが光軸上にくる様に光学特性測定装置10000本体を上下左右に移動調整する。第2受光部520上でスポット像が光軸上に一致したときに、アライメント調整が完了する。
【0056】
第2の光源部110の波長は、第1の光源部100の波長と異なり、これよりも長い波長、例えば940nmが選択できる。なお、第2の光源部110と瞳孔とが共役であり、瞳孔と第2受光部520とが共役となっている。
【0057】
第2のビームスプリッター340が、第1の光源部100の波長を透過し、第2の光源部110の波長を反射するようなダイクロイックミラーで形成することにより、互いの光束がもう一方の光学系に入りノイズとなることを防止できる。
【0058】
スポット像が光軸上にくれば、アライメント調整は完了する。また、第3の光源部120により被検眼前眼部を照明することにより、被検眼像が前記第2受光部520上に形成されるので、この前眼部像を利用して瞳中心が光軸と一致するようにアライメント調整を行うこともできる。
【0059】
次に、作動距離調整は、第4の光源部130から射出された光束を対象物に向けて照射し、対象物である被検眼から反射された光を集光レンズ531を介して第3受光部530により受光することにより行われる。第3受光部530は、第4の光源部130と光軸と第3受光部530とを含む面内の光束位置の変化を検出できるものであれば足り、例えば、その面内に配置した一次元CCDやポジションセンシングディバイス(PSD)により構成することができる。
【0060】
被検眼が適正作動距離にある場合には、第3受光部530の光軸上に第4の光源部130からのスポット像が形成され、適正作動距離から前後に外れたときには、それぞれ光軸より上又は下にスポット像が形成されることとなる。
【0061】
ここで、眼特性測定装置10000の電気的な構成を図2に基づいて説明する。眼特性測定装置10000の電気的な構成は、演算部600と、制御部610と、表示部700と、メモリ800と、第1の駆動部910と、第2の駆動部920と、第3の駆動部920とから構成されている。
【0062】
制御部610は、演算部600からの制御信号に基づいて、第1の光源部100〜第4の光源130の点灯、消灯を制御したり、第1の駆動部910と第2の駆動部920と第3の駆動部930とを制御するためのものである。
【0063】
第1の駆動部910は、演算部600に入力された第1受光部510からの信号に基づいて、第1照明光学系200A全体を光軸方向に移動させるためのものである。 第1の駆動部910は適宜のレンズ移動手段を駆動させて、照明光学系200Aの移動、調節が行われる様に構成されている。従って第1の駆動部910は、被検眼の網膜に点光源が照明される様に第1照明光学系200A全体を光軸方向に移動等させるものである。
【0064】
第2の駆動部920は、演算部600に入力された第1受光部510からの信号に基づいて、第1受光光学系300A全体を光軸方向に移動させるためのものである。第2の駆動部920は、 適宜のレンズ移動手段を駆動させて、第1受光光学系300Aの移動、調節が行われる様に構成されている。
【0065】
第3の駆動部930は、演算部600からの制御信号に基づいて、偏角プリズム3000を回転させるためのものである。偏角プリズム3000の回転機構は、モータ等、適宜の回転制御手段が採用される。
【0066】
以上の様に構成された眼特性測定装置10000は、偏角プリズム3000を組み込んだ光学系で被検眼1000の屈折力等の測定を行う。具体的には、被検眼1000の位置のアライメント調整を行う。次に第1受光部510から画像データを取得する。そして、後述する第4式及び第5式に基づいて、ゼルニケ係数の算出を行う。更に、ゼルニケ係数の算出を行った後、演算された(S、C、A、SA、Coma、・・・・・)等を表示部700に表示する。これにより、高精度に被検眼1000の屈折力等を測定することができる。
【0067】
「測定原理」
【0068】
ここで、第1受光部510で得られた光束の傾き角に基づいて被検眼1000の光学特性を求めるための演算部600の動作原理について詳細に説明する。
【0069】
本発明によって測定されるものは、眼の波面収差である。
【0070】
変換部材400の縦横の座標をX、Yとし、 第1受光部510の縦横座標を x、yとすれば、
【0071】
一般に第3式で表される波面W(X、Y)は、下記の第1式と第2式の関係で結び付けられる。
【0072】
「数1」
Figure 0004491663
【0073】
・・・・・第1式
【0074】
「数2」
Figure 0004491663
【0075】
・・・・・第2式
【0076】
「数3」
Figure 0004491663
【0077】
・・・・・第3式
【0078】
そこで、第3式の両辺を、変換部材400上の座標X、Yでそれぞれ微分し、第1式と第2式の左辺に代入すると、Cij の多項式を得ることができる。
【0079】
なお、第3式のZij は、ゼルニケの多項式と呼ばれるものであり、 下記の第4式と第5式で表されるものである。
【0080】
「数4」
Figure 0004491663
【0081】
・・・・・第4式
【0082】
「数5」
Figure 0004491663
【0083】
・・・・・第5式
【0084】
そして、下記の第6式の自乗誤差を最小にすることにより、未知量のCij を求めることができる。
【0085】
「数6」
Figure 0004491663
【0086】
・・・・・第6式
【0087】
以上の様に求められたCij を利用することにより、眼の光学的に重要なパラメータとして利用することができる。
【0088】
ここで、ゼルニケの多項式の意味を示す。
【0089】
10、Z11 ティルト
21 デフォーカス
20、Z22 3次非点収差
30、Z33 矢状収差
31、Z32 3次コマ収差
42 3次球面収差
41、Z43 5次非点収差
52、Z53 5次コマ収差
63 5次球面収差
84 7次球面収差
【0090】
次に偏角プリズム3000の具体的構成について説明する。
【0091】
一般の偏角プリズムは、互いに傾斜した2つ透過平面を有するものであるが、この一般の偏角プリズムに入射する光束の波面を、例えば平面波としても、偏角プリズムは高次の光学的収差を有するもので、偏角プリズムを射出する光束は傾斜した平面波にならないという問題点を有している。このため、本願の様に、被検眼1000から射出される波面を検出し、この波面の検出結果から被検眼1000の眼特性を検出する測定では、この偏角プリズムで発生する収差が測定結果に悪影響を与え、高精度な波面を検出できないという問題点があった。このため、本件発明における偏角プリズム3000は、高次の収差を補正するために偏角プリズム3000の少なくとも1つの平面を収差補正用の透過面に形成したものである。なお、収差補正用の透過面は、収差補正用透過面に該当するものである。
【0092】
図3の(a)に示す様に、偏角プリズム3000に平面波の光束を入射させると仮定すると、偏角プリズム3000を透過した光束の波面は所定角度傾いた波面になるが、収差により完全な平面波にならない。この射出波面をW(x、y)とする。
【0093】
この射出波面をW(x、y)の収差を、ゼルニケ多項式で示すと、上記の第3式と同様に下記の式で表すことができる。
【0094】
「数7」
Figure 0004491663
【0095】
・・・・・第7式
【0096】
一方、偏角プリズム3000の透過面の非球面面形状をf(x、y)をゼルニケ多項式であらわすと下記式となる。
【0097】
「数8」
Figure 0004491663
【0098】
・・・・・第8式
【0099】
ここで、x、yは、偏角プリズム3000面での入射光束の半径によって規格化されている。
【0100】
ここで、偏角プリズム3000で発生する収差を補正するには、(i、j)=(1、0)(1、1)以外の項で形成される、波面及び面形状において、
【0101】
W(x、y)+f(x、y)・(n−1)=0 ・・・・・第9式
【0102】
という条件を満たす面形状を選択すれば良い。
【0103】
即ち、第7式と第8式より、
【0104】
i≧2の時 dij=−(Cij/(n−1)) (i=2・・・、j=0・・・i)
【0105】
・・・・第11式
【0106】
i<2の時 dij=0 (i=0、1、 j=0・・・i)
【0107】
・・・・第12式
【0108】
となる面形状を選択すれば、偏角プリズム3000での波面の傾斜項以外の収差量を0にすることができ、図3(b)及び図3(c)に示す様に、偏角プリズム3000を透過した光束の波面の収差は除去され収差のない傾斜した平面波W’(x、y)を得ることができる。
【0109】
ここで、上記の偏角プリズム3000を具体的設計例で示すことにする。
【0110】
例えば、使用する偏角プリズム3000の屈折率を1.735037(眼特性測定装置10000での使用波長840nmでの屈折率)として、偏角プリズム3000の入射側の平面が光軸に対し、8.4度傾斜させ、射出側の平面は光軸に対し10度傾け、透過偏角が1.174567度となる偏角プリズムを想定する。
【0111】
この条件でこのCij を具体的に演算すると図4に示す様になる。
【0112】
ここで、この算出された係数Cij に基づき、第11式、第12式に基づき、dij が求められ、収差補正のための面形状f(x、y)が決定される。
【0113】
なお、上記算出により求められた収差補正用の面3100は、図3(b)に示す様に偏角プリズム3000の入射面、或いは、図3(c)に示す様に射出平面に設けても良い。
【0114】
そして偏角プリズム3000としては、図5に示す様に、楔型の偏角プリズム3000の少なくとも1面を収差補正用の非球面形状にする代わりに、同効果を有する回折光学素子面3200にしても良い。
【0115】
また図6に示す様に、一般の偏角プリズムと、その偏角プリズムで発生する収差だけを補正するために、平面板の1平面に回折光学素子面3200を設ける様にして、2つの光学部材により、収差のない偏角プリズム3000を構成しても良い。
【0116】
なお回折光学素子面3200は、収差補正用透過面に該当するものである。
【0117】
【効果】
以上の様に構成された本発明は、被検眼眼底に微少光源像を投影するための投影系と、該眼底からの反射光で被検眼瞳孔内から射出される光束の波面を検出するための波面検出系と、前記投影系と波面検出系の両光路内に、少なくとも1つの収差補正用透過面を有し入射する光束を偏向させるための偏角プリズムを配置しているので、極めて正確な測定を行うことができるという卓越した効果がある。
【0118】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の光学特性測定装置10000の構成を示す図である。
【図2】第1実施例の光学特性測定装置10000の電気的構成を示す図である。
【図3】偏角プリズム300例を説明する図である。
【図4】演算結果を示す図である。
【図5】偏角プリズム3000の変形例を説明する図である。
【図6】偏角プリズム3000の変形例を説明する図である。
【図7】ハルトマン板の開口を説明する図である。
【符号の説明】
10000 第1実施例の光学特性測定装置
1000 被検眼
3000 偏角プリズム
3100 収差補正用の面
100 第1の光源部
110 第2の光源部
120 第3の光源部
130 第4の光源部
200A 第1照明光学系
220 シリンダーレンズ
300A 第1受光光学系
300B 第2受光光学系
310 対物レンズ
320 コリメートレンズ
330 第1のビームスプリッタ
340 第2のビームスプリッタ
350 第3のビームスプリッタ
400 第1変換部材
510 第1受光部
520 第2受光部
530 第3受光部
600 演算部
700 表示部

Claims (6)

  1. 被検眼眼底に微少光源像を投影するための投影系と、該眼底からの反射光で被検眼瞳孔内から射出される光束の波面を検出するための波面検出系と、前記投影系と波面検出系の両光路内に、少なくとも1つの収差補正用透過面を有し入射する光束を偏向させるための偏角プリズムを配置したことを特徴とする眼光学特性測定装置。
  2. 前記偏角プリズムは、投影系と波面検出系の共用、或いは別個の光路内に配置された請求項1記載の眼光学特性測定装置。
  3. 前記偏角プリズムは、光軸を中心として回転可能に構成されている請求項2記載の眼光学特性測定装置。
  4. 収差補正用透過面は、非球面の透過面である請求項1記載の眼光学特性測定装置。
  5. 収差補正用透過面は、回折光学素子面である請求項1記載の眼光学特性測定装置。
  6. 波面検出系は、複数の開口絞りを有するハルトマン絞りと、該ハルトマン絞りの各開口を透過した光束の到達位置を検出するための光電検出器からなる請求項1記載の眼光学特性測定装置。
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