JP4489790B2 - 光位相変調評価装置及びその校正方法 - Google Patents

光位相変調評価装置及びその校正方法 Download PDF

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Description

本発明は、コヒーレント光通信方式における光搬送波がデータ信号によって位相変調(例えばDPSK、DQPSK等)されてなる光位相変調信号を評価する光位相変調評価装置に関し、特に1つのビット遅延干渉計で光位相変調信号の相対的なビット間位相差の測定を高精度に行える光位相変調評価装置及びその位相校正方法に関する。
従来、光搬送波がデータ信号によって位相変調されてなる光位相変調信号を評価する光位相変調評価装置として、1つのビット遅延干渉計で光位相変調信号の光位相検波を行って当該光位相変調信号の位相変調特性を評価するものがあった(例えば特許文献1参照)。
この種の光位相変調評価装置の概略構成を図9に示す。光位相変調評価装置の被測定光である光位相変調信号は、光搬送波がデータ信号で位相変調されることによって発生されており、光位相検波器としてのビット遅延干渉計2に入力される。ビット遅延干渉計2は、光導波路を用いたマッハツェンダ型干渉計で構成されており、ポート2aから入力された光位相変調信号を分波部2bでアーム2cを通る光とアーム2d(ビット遅延器2fを含んで構成される)を通る光に分波するとともに、アーム2cを通った光とアーム2dを通った光とを合波部2eで合波し干渉させる。それによって、光位相変調信号の位相の変化を光強度の変化に変換し、互いの位相が180°(π)異なる2つの光強度変換信号を2つのポート2g、2hからそれぞれ出力する。なお、上記ビット遅延器2fは、2つのアーム間の遅延量(遅延時間差)が上記データ信号の1ビット分に相当する遅延量(時間)になるように、その遅延量分アーム2dの光路長をアーム2cの光路長より長くしている。
受光器(PD)20は、ビット遅延干渉計2のポート2gから出力される光強度変換信号を光電変換して電気信号を出力する。信号処理部21は、受光器20から出力される電気信号から上記データ信号を復調し、それによって得られた復調波形を用いて誤り率測定や波形観測を行って光位相変調信号の評価を行う。
特開平6−21891号公報
しかしながら、このような従来の光位相変調評価装置では、光位相変調信号の相対的なビット間位相差(以下適宜、相対ビット間位相差という)を測定することができないという問題があった。
ここで、その理由について数式を用いて説明する。すなわち、相対ビット間位相差Δφmodで位相変調されて、ビット遅延干渉計2のポート2aに入力される光位相変調信号の電界強度を(1)式で表す。
E=E・exp{j(ωt+Δφmod)} (1)
また、この光位相変調信号が分波部2bでアーム2cを通る光とアーム2dを通る光に分波されて、それぞれが合波部2eに入力されるときのアーム2cを通った光及びアーム2dを通った光のそれぞれの電界強度E、E並びに光強度P、Pをそれぞれ(2)〜(5)式で表わす。
=A・exp{j(ωt+φ)} (2)
=A・exp{j(ωt+φ)} (3)
=│E・E │ (4)
=│E・E │ (5)
ここで、φはアーム2cにおける光位相差、φはアーム2dにおける光位相差である。また、E はEの共役複素数、E はEの共役複素数である。なお、(2)、(3)式においては、理解を容易にするために、上記(1)式における相対ビット間位相差Δφmodを省いている。
合波部2eにおける合波光の光強度Pは、上記(2)、(3)式を用いて(6)式のように求められる。
P=(E+E)・(E +E
=A +A +2・A・A・cos(φ−φ) (6)
そして、電界強度をA=A=1/2とし、上述の相対ビット間位相差Δφmodを考慮すると、合波光(干渉光)の光強度Pは(7)式となる。また、アーム2cとアーム2d間(適宜2つのアーム間と言う)の光位相差(φ−φ)をφで表すと(7)式は(8)式となる。
P=0.5+0.5cos(Δφmod+φ−φ) (7)
P=0.5+0.5cos(Δφmod+φ) (8)
さらに、アーム2cにおける光位相差φとアーム2dにおける光位相差φが等しい(φ=φ)、すなわち2つのアーム間の光位相差φ=0とすると、合波光の光強度Pは(9)式となる。
P=0.5+0.5cos(Δφmod) (9)
ところで、(9)式で表される光強度Pは、ポート2gあるいはポート2hから出力される光強度変換信号である。したがって、(9)式で表される光強度Pをポート2gから出力される光強度変換信号Pとして(10)式で表すとすると、ポート2hからは、(11)式で表される、位相が180°(π)異なった光強度変換信号Pが出力される。
=0.5+0.5cos(Δφmod) (10)
=0.5−0.5cos(Δφmod) (11)
その結果、(10)式で表される光強度変換信号Pが、受光器20に入力されて光電変換され、その後にオフセットパワーがキャンセルされると、(12)式で与えられる光強度Iαを表す電気信号となって信号処理部21に出力される。
α∝0.5cos(Δφmod) (12)
したがって、信号処理部21では、上記(12)式に基づいて、相対ビット間位相差Δφmodと光強度Iαの関係を予め求めておくことによって、光強度Iαから相対ビット間位相差Δφmodが測定できるように思われるが、図4に示すように、1つの光強度Iαに対して2つの相対ビット間位相差Δφmodが該当することとなり、いずれかを特定することができない。そのために、相対ビット間位相差Δφmodの測定はできない。
本発明は、光位相変調信号の光位相検波器としての1つのビット遅延干渉計の一方のアームに光位相遅延器を備えるとともにその光位相遅延器の光路長を任意に変化させて、ビット遅延干渉計の2つのアーム間に異なる2つの光位相差φを与えるようにすることによって、これらの課題を解決し、光位相変調信号の相対的なビット間位相差の測定を高精度に行える光位相変調評価装置及びその位相校正方法を提供することを目的としている。

上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光位相変調評価装置では、2つのアームのいずれか一方にビット遅延器(2f)と該2つのアーム間に所定の光位相差φを与えるように制御される光位相遅延器(2j)とを含んで構成され、入力光として光搬送波がデータ信号で位相変調されてなる光位相変調信号(P)を受けてそれぞれの前記アームを通る2つの光に分波するとともにそれぞれの該アーム(Px)を通った2つの光を合波して干渉させ2つの光強度変換信号を出力するビット遅延干渉計(2)と、該ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号の少なくともいずれか一方を電気信号に変換し、得られた電気信号波形をディジタル変換してその波形データを記憶する光波形測定部(7、15、25、30)と、前記所定の光位相差φが、少なくとも2つの異なる第1の光位相差φ及び第2の光位相差φとなるように、予め制御メモリ(12a)に記憶されている、前記所定の光位相差φに対応して前記光位相遅延器の光路長を制御するための位相制御データを読み出して該光位相遅延器の光路長を任意に制御する位相制御手段(12)と、前記所定の光位相差φが前記第1の光位相差φのときの第1の波形データと前記第2の光位相差φのときの第2の波形データとに基づいて、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差を求める信号処理手段(8)とを備えた。
また、本発明の請求項2の光位相変調評価装置では、上述した請求項1の光位相変調評価装置において、前記光波形測定部は、前記ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号のそれぞれを2つの受光器(4a、4b)で受けて電気信号に変換し、得られたそれぞれの出力を減算して電気信号波形を出力するバランスドレシーバ(4)と、 該バランスドレシーバから出力される前記電気信号波形をディジタル変換し、得られたその波形データを記憶する電気波形測定部(6)とを含むようにした。
また、本発明の請求項3の光位相変調評価装置では、上述した請求項1の光位相変調評価装置において、前記光波形測定部は、前記ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号のいずれか一方を受光器(5a)で受けて電気信号に変換し、電気信号波形を出力するシングルレシーバ(5)と、該シングルレシーバから出力される前記電気信号波形をディジタル変換し、得られた波形データを記憶する電気波形測定部(6)とを含むようにした。
また、本発明の請求項4の光位相変調評価装置では、上述した請求項1の光位相変調評価装置において、前記光波形測定部は、光パルス信号を出力する光パルス発生器(7e)と、前記2つの光強度変換信号のいずれか一方と前記光パルス信号とを合成し、その強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学結晶(7a)と、前記和周波光を電気信号に変換して電気のパルス信号を出力する受光器(7b)と、前記パルス信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(7c)と、該ディジタル信号を記憶する波形メモリ(7d)とを含むようにした。
また、本発明の請求項5の光位相変調評価装置では、上述した請求項1の光位相変調評価装置において、光波形測定部は、光強度変換信号と電気のサンプリングクロック信号(e、d)とを受け、サンプリングクロック信号に応じて光強度変換信号(Px)の透過率を電界吸収効果により変化させる電界吸収型光変調器(25a)と、電界吸収型光変調器を透過した出射光(Py)を電気信号に変換する受光器(25b)と、電気信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(25c)と、ディジタル信号を記憶する波形メモリ(25d)とを含むようにした。
また、本発明の請求項6の光位相変調評価装置では、上述した請求項1の光位相変調評価装置において、光波形測定部は、サンプリング用光パルス(Ps)を出力する光パルス発生器(30e)と、光強度変換信号とサンプリング用光パルスとを受け、光強度変換信号の透過率を前記サンプリング用光パルスの入射に応じて制御する光ゲート手段(30a)と、光ゲート手段からの出射光(Py)を電気信号に変換する受光器(30b)と、電気信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(30c)と、ディジタル信号を記憶する波形メモリ(30d)とを含むようにした。
また、本発明の請求項7の光位相変調評価装置では、上述した請求項6の光位相変調評価装置において、光ゲート手段は、サンプリング用光パルスの入射に応じて、光強度変換信号の透過率を過飽和吸収特性により変化させる電界吸収型光変調器(31a)を含むようにした。
また、本発明の請求項8の光位相変調評価装置では、上述した請求項6の光位相変調評価装置において、光ゲート手段は、光強度変換信号を受ける第1光ポート(31a)とサンプリング用光パルスを受ける第2光ポート(31a)とを有し、サンプリング用光パルスの入射に応じて、光強度変換信号の透過率を過飽和吸収特性により変化させる電界吸収型光変調器(31a)と、光パルス発生器から受けたサンプリング用光パルスを電界吸収型光変調器の第2光ポートに入射するとともに、第2光ポートから出射された光をサンプリング用光パルスを受けた光路(31b)とは異なる光路(31b)へ出射する光カプラ(31b)とを含むようにした。
また、本発明の請求項9の光位相変調評価装置では、上述した請求項6の光位相変調評価装置において、光ゲート手段は、サンプリング用光パルスの入射に応じて、光強度変換信号に対する透過率をカーボンナノチューブの過飽和吸収特性により変化させるカーボンナノチューブ過飽和吸収素子(32a)を含むようにした。
また、本発明の請求項10の光位相変調評価装置では、上述した請求項6の光位相変調評価装置において、光ゲート手段は、光強度変換信号を受ける第1光ポート(32a)とサンプリング用光パルスを受ける第2光ポート(32a)と第1光ポートと第2光ポートを結ぶ光路上に配置されたカーボンナノチューブとを有し、サンプリング用光パルスの入射に応じて、光強度変換信号に対する透過率をカーボンナノチューブの過飽和吸収特性により変化させるカーボンナノチューブ過飽和吸収素子(32a)と、光パルス発生器から受けたサンプリング用光パルスをカーボンナノチューブ過飽和吸収素子の第2光ポートに入射するとともに、第2光ポートから出射された光をサンプリング用光パルスを受けた光路(32b)とは異なる光路(32b)へ出射する光カプラ(32b)とを含むようにした。
また、本発明の請求項11の光位相変調評価装置では、上述した請求項6の光位相変調評価装置において、光ゲート手段は、前記サンプリング用光パルスを電気パルスに変換する変換する受光器(33b)と、該受光器に近接して配置され、該電気パルスに応じて前記光強度変換信号の透過率を電界吸収効果により変化させる電界吸収型光変調器(33a)とを含むようにした。
また、本発明の請求項12の光位相変調評価装置では、上述した請求項1〜11のいずれかの光位相変調評価装置において、第1の光位相差φが0であり、かつ、第2の光位相差φがπ/2であるようにした。
また、本発明の請求項13の光位相変調評価装置では、上述した請求項1〜12のいずれかの光位相変調評価装置において、前記信号処理手段は、前記第1及び第2の波形データに基づいて求めた前記光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号の相対ビット間位相差ヒストグラムを算出するようにした。
また、本発明の請求項14の光位相変調評価装置では、上述した請求項1〜13のいずれかの光位相変調評価装置において、前記信号処理手段は、前記第1及び第2の波形データに基づいて求めた前記光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号のコンスタレーションを算出するようにした。
また、本発明の請求項15の光位相変調評価装置では、上述した請求項1〜14のいずれかの光位相変調評価装置において、前記信号処理手段が、前記第1及び第2の波形データと前記光位相変調信号の前記相対ビット間位相差との関係を記憶保持する位相差テーブル(8a)と、前記光波形測定部の前記波形メモリから前記第1及び第2の波形データが読み出される毎に順次前記位相差テーブルを参照し、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差を求める位相差算出手段(8b)と、該位相差算出手段から順次出力される複数の前記相対ビット間位相差に基づいて、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差ヒストグラムを求める位相差ヒストグラム算出手段(8c)と、前記位相差算出手段から順次出力される前記相対ビット間位相差に基づいて、前記光位相変調信号のコンスタレーションを求めるコンスタレーション算出手段(8d)とを備えた。
また、本発明の請求項16の光位相変調評価装置では、上述した請求項1〜15のいずれかの光位相変調評価装置において、測定モード及び校正モードのいずれかを指定するモード指定信号を出力するモード指定手段(11)と、前記光位相変調信号と同一波長の無変調の参照光を出力する校正用光源(3)と、前記光位相変調信号、前記参照光及び前記モード指定信号を受け、該モード指定信号が測定モードを指定している場合には、前記光位相変調信号を前記ビット遅延干渉計に入力し、また前記モード指定信号が校正モードを指定している場合には、前記参照光を前記ビット遅延干渉計に入力する光スイッチ(1)とを備え、前記位相制御手段は、該モード指定信号が測定モードを指定している場合には、前記光位相遅延器の光路長を制御し、また前記モード指定信号が校正モードを指定している場合には、前記光位相遅延器の光路長を一周期分変化させ、さらに、前記モード指定信号が校正モードを指定している場合に、前記光波形測定部から順次読み出される波形データを受けて、前記波形データの互いに隣接する最大レベルLmax及び最小レベルLminを検出し、検出した該最大レベルLmax及び該最小レベルLminに基づいて、前記位相制御データと前記波形データのレベルLとの関係を表す所定の関数を求め、求めた該所定の関数に基づいて、前記位相制御データと前記光位相遅延器の位相との関係を算出し前記制御メモリに記憶する位相校正処理手段(13)とを備えた。
また、本発明の請求項17の光位相変調評価装置では、上述した請求項16の光位相変調評価装置において、前記所定の関数は、下記の式で表されるようにした。
L=(Lmax+Lmin)/2+{(Lmax−Lmin)/2}cosφ
また、本発明の請求項18の光位相変調評価装置の校正方法では、請求項1〜15の光位相変調評価装置を校正する方法であって、無変調の参照光を入力した状態で、前記光位相遅延器(2j)の遅延量を変化させ、前記電気波形測定部から読み出される波形データを取得する段階と、前記光位相遅延器の遅延量と前記波形データのレベルから前記光位相遅延器の遅延量と前記ビット遅延干渉計(2)の2つのアームの位相差との関係を表す所定の関数を算出する段階と、該算出した関数に基づいて前記光位相遅延器を校正する段階とを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1の光位相変調評価装置では、ビット遅延干渉計の一方のアームに光位相遅延器を備えるとともにその光位相遅延器の光路長を任意に変化させて、ビット遅延干渉計の2つのアーム間に異なる2つの光位相差φ、φを与えるようにしたので、光位相変調信号の相対ビット間位相差の測定ができる。したがって、コヒーレント光通信方式における光搬送波がデータ信号によって位相変調(例えばDPSK、DQPSK等)されてなる光位相変調信号の変調状態を正確に評価できる。
本発明の請求項2の光位相変調評価装置では、光波形測定部にバランスドレシーバを用いて、ビット遅延干渉計から出力される2つの光強度変換信号をバランスド受信するようにしたので、測定の受光感度を良くすることができる。
本発明の請求項3の光位相変調評価装置では、光波形測定部にシングルレシーバを用いて、ビット遅延干渉計から出力される2つの光強度変換信号のいずれか一方を受光するようにしたので、装置構成の単純化と低価格化を図ることができる。
本発明の請求項4の光位相変調評価装置では、光波形測定部に非線形光学素子を用いるようにしたので、バランスドレシーバ、シングルレシーバの受信器の特性を除去した光位相変調信号の相対ビット間位相差を求めることができる。
本発明の請求項5の光位相変調評価装置では、光波形測定部に非線形光学素子に比べて透過損失が少ない電界吸収型光変調器を用いるようにしたので、サンプリング効率が高く、かつ、バランスドレシーバ、シングルレシーバの受信器の特性を除去した光位相変調信号の相対ビット間位相差を求めることができる。
本発明の請求項6の光位相変調評価装置では、サンプリング信号として電気パルスより線幅が狭い光パルスを用いるようにしたので、高い変調信号のサンプリングにも対応できる。
本発明の請求項7および請求項8の光位相変調評価装置では、光波形測定部に非線形光学素子に比べて透過損失が少ない電界吸収型光変調器を用いるようにしたので、高いサンプリング効率で、かつ、高い周波数のサンプリングで光位相変調信号の相対ビット間位相差を求めることができる。
本発明の請求項9および請求項10の光位相変調評価装置では、光波形測定部にカーボンナノチューブ過飽和吸収素子を用いるようにしたので、電界吸収型光変調器を用いた方式では電界吸収素子の吸収率を一定に保持するために必要な直流電源が不要になり、電界吸収型光変調器を用いた方式に比べて光波形測定部の構成を簡素化できる。
本発明の請求項11の光位相変調評価装置では、光波形測定部において、光パルスを高速PDで電気パルスに変換し、高速PDに近接した電界吸収型光変調器にその電気パルスを入射し光強度変換信号の透過率を制御するようにしたので、高い変調信号のサンプリングにも対応可能な光位相変調信号の相対ビット間位相差を求めることができる。
本発明の請求項12の光位相変調評価装置では、ビット遅延干渉計における第1及び第2の光位相差φ、φをそれぞれ0及びπ/2にして、光波形測定部のメモリから読み出される第1及び第2の波形データ間の位相差を、図5に示すようにπ/2になるようにしたので、光強度の変化率の最小部分と最大部分とが組み合わされることになって、相対ビット間位相差の測定を精度良く行うことができる。
本発明の請求項13及び15の光位相変調評価装置では、光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号の相対ビット間位相差のヒストグラムを求めることができる。
本発明の請求項14及び15の光位相変調評価装置では、光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号のコンスタレーションを求めることができる。
本発明の請求項16及び17の光位相変調評価装置では、光位相変調信号(被測定光)と同一波長の無変調の参照光を用いて、ビット遅延干渉計の2つのアーム間の光位相差φを校正するようにしたので、様々な被測定光波長における測定や、温度変化等によってビット遅延干渉計の2つのアーム間の光路差(光位相差φ)が変わる環境においても、相対ビット間位相差の測定を高精度に行うことができる。
以下に本発明の実施形態を記載する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態の光位相変調評価装置の構成を図1に示す。従来の光位相変調評価装置と同一要素には同一符号を付す。光位相変調評価装置の被測定光である光位相変調信号は、光搬送波がデータ信号で位相変調されることによって発生されており、光スイッチ(光SW)1に入力される。校正用光源3は、光位相変調信号と同一波長の無変調の参照光を光スイッチ1に出力する。この参照光は、ビット遅延干渉計2の2つのアーム間の光位相差φ((8)式参照)を校正するために用いられる。光スイッチ1は、測定モード及び校正モードのいずれかを指定するモード指定信号aによって制御され、モード指定信号aが測定モードのときは光位相変調信号を、また校正モードのときは参照光をそれぞれビット遅延干渉計2に出力する。なお、モード指定信号aは、操作部等(図示しない)の指令に基づいてモード指定手段11から出力される。
まず、モード指定信号aが測定モードを指定し、光位相変調信号が光スイッチ1を介してビット遅延干渉計2に入力される場合のそれと関連する内容について説明する。
ビット遅延干渉計2は、光導波路を用いたマッハツェンダ型干渉計で構成されており、ポート2aから入力された光位相変調信号を分波部2bでアーム2cを通る光とアーム2d(ビット遅延器2f及び光位相遅延器2jを含んで構成される)を通る光に分波するとともに、アーム2cを通った光とアーム2dを通った光とを合波部2eで合波し干渉させる。それによって、光位相変調信号の位相の変化を光強度の変化に変換し、互いの位相が180°(π)異なる2つの光強度変換信号を2つのポート2g、2hからそれぞれバランスドレシーバ4へ出力する。
上記光位相遅延器2jは、ビット遅延干渉計2の2つのアーム間に所定の光位相差φ((8)式参照)、例えばφ=0及びφ=π/2を与えるように、位相制御手段12から出力される位相制御データcによって制御される。
ところで、位相制御手段12は、操作部等(図示しない)から入力される光位相差指定信号b(上記光位相差φを指定する)と上記モード指定信号aとを受けて、モード指定信号aが測定モードを指定している場合には、光位相差指定信号bで指定された光位相差φに対応する位相制御データcを制御メモリ12aから読み出して光位相遅延器2jの位相を制御する。すなわち、光位相差指定信号bが、光位相差φ=0を指定しているときはφ=0に対応する位相制御データcを、また光位相差φ=π/2を指定しているときはφ=π/2に対応する位相制御データcをそれぞれ制御メモリ12aから読み出して光位相遅延器2jの光路長を制御する。また、位相制御手段12は、モード指定信号aが校正モードを指定している場合には、ビット遅延干渉計2における2つのアーム間の光位相差φが少なくとも上述の参照光の一周期分変化させられるような位相制御データcを出力して、光位相遅延器2jの光路長を順次変化させる。そして、この位相制御データcによって光位相遅延器2jの光路長を順次変化させる毎にトリガdを出力する。なお、この位相制御データc及びトリガdは、それぞれ後述する位相校正処理手段13及びスイッチ14に入力される。
ここで、上述のビット遅延干渉計2から出力される2つの光強度変換信号を、[発明が解決しようとする課題]の項で説明した内容と同じ条件に基づいて数式で表す。光位相差指定信号bが光位相差φ=0を指定して、光位相遅延器2jが2つのアーム間に光位相差φ=0を与えるように制御されている場合は、上述の(8)式(再掲)においてφ=0となるので、ポート2gから出力される光強度変換信号P及びポート2hから出力される光強度変換信号Pは、それぞれ上述の(10)、(11)式(再掲)となる。また、光位相差指定信号bが光位相差φ=π/2を指定して、光位相遅延器2jが2つのアーム間に光位相差φ=π/2を与えるように制御されている場合は、上述の(8)式においてφ=π/2となるので、ポート2gから出力される光強度変換信号P及びポート2hから出力される光強度変換信号Pは、それぞれ(13)、(14)式となる。
P=0.5+0.5cos(Δφmod+φ) (8)
=0.5+0.5cos(Δφmod) (10)
=0.5−0.5cos(Δφmod) (11)
=0.5+0.5cos(Δφmod+π/2) (13)
=0.5−0.5cos(Δφmod+π/2) (14)
なお、ビット遅延干渉計2のアーム2c及びアーム2dのそれぞれの光路長は、一定に保つ必要がある。そのために、光導波路を用いて短く設計し、温度コントロールにより光路長変化が生じないようにする。また、ビット遅延器2fは、2つのアーム間の遅延量(遅延時間差)が上述のデータ信号の1ビット分に相当する遅延量(時間)になるように、その遅延量分アーム2dの光路長をアーム2cの光路長より長くしている。遅延量Tは(15)式で与えられる。
T=c/(f・n) (15)
ここで、cは真空中の光速、fはデータ信号の周波数、nは光導波路の屈折率である。
バランスドレシーバ4は、受光器(PD)4a、4b及び減算器4cで構成されており、ビット遅延干渉計2の2つのポート2g、2hからそれぞれ出力される2つの光強度変換信号を受光器4a、4bでそれぞれ受けて光電変換し、それらの出力を減算器4cで減算する。それによって、2つの光強度変換信号をバランスド受信し、その出力の電気信号波形を電気波形測定部6へ出力する。この2つの光強度変換信号、すなわちそれぞれ上述の(10)、(11)式で表される光強度変換信号P、P及び上述の(13)、(14)式で表される光強度変換信号P、Pがバランスド受信されるときのそれぞれの光強度Pα及びPβは、それぞれ(16)式及び(17)式で表され、オフセットパワーがキャンセルされるとともに光強度が2倍となる。また、それぞれのバランスド受信の出力の電気信号波形は、(18)式で与えられる光強度Iα及び(19)式で与えられる光強度Iβを表している。
α=P−P=cos(Δφmod) (16)
β=P−P=cos(Δφmod+π/2) (17)
α∝cos(Δφmod) (18)
β∝cos(Δφmod+π/2) (19)
電気波形測定部6は、A/D変換器6a及び波形メモリ6bで構成されており、バランスドレシーバ4から入力される電気信号波形をA/D変換器6aでサンプリングクロック信号eに同期して順次ディジタル変換し、得られたその波形データを順次波形メモリ6bに記憶する。サンプリングクロック信号eは、スイッチ14を介してサンプリングクロック発生部10から入力される。なお、上記バランスドレシーバ4及び電気波形測定部6は、光波形測定部15を構成している。
信号処理手段8は、光波形測定部15の波形メモリ6bから順次読み出された2の波形データ、すなわち光位相差指定信号bが光位相差φ=0を指定して光位相遅延器2jが2つのアーム間に光位相差φ=0を与えるように制御されているときの波形データと、光位相差指定信号bが光位相差φ=π/2を指定して光位相遅延器2jが2つのアーム間に光位相差φ=π/2を与えるように制御されているときの波形データとに基づいて、光位相変調信号の位相変調による相対ビット間位相差Δφmodを求めるとともに、相対ビット間位相差ヒストグラム及びコンスタレーションを求めるもので、位相差テーブル8a、位相差算出手段8b、位相差ヒストグラム算出手段8c及びコンスタレーション算出手段8dによって構成されている。
すなわち、位相差テーブル8aは、光波形測定部15の波形メモリ6bから読み出される2つの波形データ(Iα、Iβに相当する)と光位相変調信号の相対ビット間位相差Δφmodとの関係、つまり図5に示すような、上述の(18)式と(19)式で表される関係を、予め測定してテーブルに記憶保持している。なお、この(18)式と(19)式との関係で相対ビット間位相差Δφmodを求める場合、図5から分かるように、Iα、Iβが相互にπ/2ずれているために、光強度の変化率の最小部分と最大部分とが組み合わされることになって、相対ビット間位相差Δφmodの測定精度が良くなる。
位相差算出手段8bは、光波形測定部15の波形メモリ6bから2つの波形データ(Iα、Iβに相当する)が読み出される毎に順次位相差テーブル8aを参照して光位相変調信号の相対ビット間位相差Δφmodを求める。
位相差ヒストグラム算出手段8cは、位相差算出手段8bから順次出力される複数の相対ビット間位相差Δφmodに基づいて、光位相変調信号の図7に示すような相対ビット間位相差ヒストグラムを求める。
コンスタレーション算出手段8dは、位相差算出手段8bから順次出力される相対ビット間位相差Δφmodに基づいて、光位相変調信号の図8に示すようなコンスタレーションを求める。
表示器9は、信号処理手段8から出力される光位相変調信号の相対ビット間位相差ヒストグラム及びコンスタレーションを表示する。
サンプリングクロック発生部10は、上述のデータ信号のクロック信号に同期させて光位相変調信号を測定(評価)する場合には、上記データ信号のクロック信号又はバランスドレシーバ4から出力される電気信号波形からクロック再生した信号をサンプリングクロック信号eとして出力し、また、データ信号のクロック信号に非同期で光位相変調信号を測定する場合には、自身で独自に発生したクロック信号をサンプリングクロック信号eとして出力する。
スイッチ14は、測定モード及び校正モードのいずれかを指定するモード指定信号aによって制御され、モード指定信号aが測定モードを指定しているときは、サンプリングクロック発生部10から入力されるサンプリングクロック信号eをA/D変換器6aに出力し、またモード指定信号aが校正モード指定しているときは、位相制御手段12から入力されるトリガdをA/D変換器6aに出力する。
次に、モード指定信号aが校正モードを指定し、校正用光源3から出力された参照光(光位相変調信号と同一波長の無変調の信号)が光スイッチ1を介してビット遅延干渉計2に入力される場合のそれと関連する内容について説明する。
ビット遅延干渉計2の光位相遅延器2jは、上述の位相制御手段12から校正モードのときに出力される位相制御データc、すなわちビット遅延干渉計2における2つのアーム間の光位相差φが少なくとも上記参照光の一周期分変化させられるような位相制御データcによって制御される。それにより、光位相遅延器2jの光路長が順次変化させられるとともに光位相差φも順次変化する。その結果、ビット遅延干渉計2の合波部2eにおける合波光の光強度Pは、上述の(8)式(再掲)においてΔφmod=0であるので、光位相遅延器2jの位相変化に伴って、ポート2gから出力される光強度変換信号PC1及びポート2hから出力される光強度変換信号PC2は、それぞれ(20)、(21)式となる。
P=0.5+0.5cos(Δφmod+φ) (8)
C1=0.5+0.5cosφ (20)
C2=0.5−0.5cosφ (21)
そして、この(20)、(21)式で表される光強度変換信号PC1、PC2がバランスドレシーバ4でバランスド受信されるときの光強度Pは、(22)式で表される。また、そのバランスド受信の出力の電気信号波形は(23)式で与えられる光強度Iを表している。
=PC1−PC2=cosφ (22)
∝cosφ (23)
電気波形測定部6は、バランスドレシーバ4から入力される上記電気信号波形をA/D変換器6aでトリガdに同期して順次ディジタル変換し、得られたその波形データを順次波形メモリ6bに記憶する。トリガdは、スイッチ14を介して上述の位相制御手段12から入力されるもので、校正モードのときに位相制御手段12から出力される位相制御データcによって、ビット遅延干渉計2の光位相遅延器2jの光路長を変化させ光信号の位相が順次変化させられる毎に入力される。
位相校正処理手段13は、光波形測定部15の波形メモリ6bから順次読み出された波形データと、位相制御手段12から入力される光位相遅延器2jの光路長を変化させて光信号の位相を順次変化させるための位相制御データcとに基づいて、ビット遅延干渉計2の2つのアーム間の光位相差φを校正するもので、最大/最小レベル検出手段13a、レベル−位相算出手段13b及び位相制御データ算出手段13cによって構成されている。
すなわち、最大/最小レベル検出手段13aは、光波形測定部15の波形メモリ6bから順次読み出される波形データ(上述の(23)式のIに相当する)と、位相制御手段12から出力される光位相遅延器2jの光路長を変化させて光信号の位相を順次変化させるための位相制御データcとを受けて、図6に示すような波形データの互いに隣接する最大レベルLmax及び最小レベルLminを検出する。
レベル−位相算出手段13bは、図6に示すように、上記の最大レベルLmax及び最小レベルLminの位相制御データcに対応づけられる位置を、それぞれビット遅延干渉計2における2つのアーム間の光位相差φの0及びπとして、波形データ(Iに相当する)のレベルLを(24)式で表す。
L=(Lmax+Lmin)/2+{(Lmax−Lmin)/2}cosφ (24)
位相制御データ算出手段13cは、上記(24)式から光位相差φに対するレベルLを求め、求めたレベルLと位相制御データcとを対応づけることによって光位相差φと位相制御データcとを対応づけ、対応づけた光位相差φと位相制御データcとの関係を位相制御手段12の制御メモリ12aに記憶する。すなわち、光位相差φの0、π/4、π/2、3π/4、π・・・等に対応するそれぞれの位相制御データcを求め、求めたそれぞれの関係を制御メモリ12aに記憶する。
なお、上記第1実施形態の測定モードにおいては、光位相遅延器2jがビット遅延干渉計2の2つのアーム間の光位相差φが0及びπ/2となるように制御される場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、位相の進みと遅れが判断できる2つの異なる光位相差φ及びφであれば何でもよい。
また、上記第1実施形態の校正モードにおいては、ビット遅延干渉計2の2つのアーム間の光位相差φを校正するために、校正用光源3から出力された参照光をビット遅延干渉計2に入力するようにしたが、これに限定されるわけではなく、被測定光としての光位相変調信号を無変調状態にしてもよい。その場合、光スイッチ1及び校正用光源3は不要となる。
また、上記第1実施形態では、ビット遅延干渉計2として、マッハツェンダ型干渉計を用いたが、これに限定されるわけではなく、マイケルソン型干渉計を用いるようにしてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態の光位相変調評価装置の構成を図2に示す。図1に示した第1実施形態では、ビット遅延干渉計2から出力される2つの光強度変換信号をバランスドレシーバ4で受けるようにしたが、第2実施形態では、ビット遅延干渉計2から出力される2つの光強度変換信号の内のいずれか一方をシングルレシーバ5で受けるようにしている。したがって、主に、モード指定信号aが測定モードを指定しているときのシングルレシーバ5の動作について説明する。
シングルレシーバ5は、受光器(PD)5a及びオフセット回路5bで構成されており、ビット遅延干渉計2のポート2gから出力される光強度変換信号を受光器5aで受けて光電変換し、その出力に含まれているオフセットパワーをオフセット回路5bでキャンセルして、その出力の電気信号波形を電気波形測定部6へ出力する。ビット遅延干渉計2のポート2gから出力される上述の光強度変換信号P、Pと、これらの電気信号波形で表される光強度Iα、Iβとの関係は、上述の(10)、(13)式(再掲)と、上述の(12)式(再掲)及び(25)式となる。
=0.5+0.5cos(Δφmod) (10)
=0.5+0.5cos(Δφmod+π/2) (13)
α∝0.5cos(Δφmod) (12)
β∝0.5cos(Δφmod+π/2) (25)
なお、ビット遅延干渉計2のポート2gから出力される光強度変換信号の代わりに、ポート2hから出力される光強度変換信号を用いるようにしてもよい。その場合、ポート2hから出力される上述の光強度変換信号P、Pと、これらの電気信号波形で表される光強度Iα、Iβとの関係は、上述の(11)、(14)式(再掲)と、(26)、(27)式となる。
=0.5−0.5cos(Δφmod) (11)
=0.5−0.5cos(Δφmod+π/2) (14)
α∝−0.5cos(Δφmod) (26)
β∝−0.5cos(Δφmod+π/2) (27)
したがって、このようなシングルレシーバ5を用いる場合、信号処理手段8の位相差テーブル8aは、上記の(12)式で表されるIαと(25)式で表されるIβとの関係、又は上記の(26)式で表されるIαと(27)式で表されるIβとの関係を予め測定してテーブルに記憶保持している。なお、上記シングルレシーバ5及び電気波形測定部6は、光波形測定部15を構成している。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態の光位相変調評価装置の構成を図3に示す。図1に示した第1実施形態では、ビット遅延干渉計2から出力される2つの光強度変換信号を光波形測定部15のバランスドレシーバ4で受けるようにしたが、第3実施形態では、ビット遅延干渉計2から出力される2つの光強度変換信号の内のいずれか一方を光波形測定部7で受けるようにしている。したがって、主に、モード指定信号aが測定モードを指定しているときの光波形測定部7の動作について説明する。
光波形測定部7は、非線形光学結晶7a、受光器7b、A/D変換器7c、波形メモリ7d、光パルス発生器7e及び偏光方向制御器7f、7gで構成されている。
サンプリングクロック発生部10は、スイッチ14を介して光波形測定部にサンプリングクロック信号eを供給し、光パルス発生器7eはサンプリングクロック信号eと等しい繰返し周期のサンプリング光パルス列f(角周波数ωSAM)を発生する。
サンプリング光パルス列f(角周波数ωSAM)とビット遅延干渉計2のポート2gから入力される光強度変換信号(角周波数ωDATA)は、非線形光学結晶7aへ入射され、2次の非線形光学効果により和の角周波数ωSAM+ωDATA(Sum Frequency Generation)の光パルス信号が発生する。
偏光方向制御器7f、7gは、非線形光学結晶7aで位相整合を起こして和周波光ωSAM+ωDATAを発生させるために、それぞれポート2gから入力される光強度変換信号ωDATAと光パルス発生器7eから発生するサンプリング光ωSAMの偏光方向を非線形光学結晶7aに対して最適な方向に制御する。例えば、非線形光学結晶7aが「タイプ1」の結晶材料であれば光強度変換信号ωDATAとサンプリング光ωSAMの偏光方向が一致するように制御し、「タイプ2」の結晶材料であれば光強度変換信号ωDATAとサンプリング光ωSAMの偏光方向が直交するように制御する。
非線形光学結晶7aから発生した光パルス信号ωSAM+ωDATAを受光器7bで光電変換して電気のパルス信号を出力する。そして、その電気のパルス信号のピーク値で形成される電気信号波形をA/D変換器7cでサンプリングクロック信号eに同期して順次ディジタル変換し、得られたその波形データを順次波形メモリ7dに記憶する。その結果、信号処理手段8又は位相校正処理手段13に入力される波形データは、波形メモリ7dから順次読み出される。
なお、ビット遅延干渉計2のポート2gから出力される上述の光強度変換信号Pと、これらの電気信号波形で表される光強度Iαとの関係、またビット遅延干渉計2のポート2hから出力される上述の光強度変換信号Pと、これらの電気信号波形で表される光強度Iαとの関係は、それぞれ、上述の第2実施形態のシングルレシーバ5で構成する場合と同一である。
[第4の実施形態]
本発明の第4実施形態の光位相変調評価装置の構成を図10に示す。第1実施形態とは光波形測定部15、25の構成のみが相違し、光波形測定部以外の構成部分と光位相変調評価装置を校正する方法は第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
第4実施形態は、電界吸収型光変調器の電界吸収特性を応用して光強度変換信号Pxのサンプリングを行う。
電界吸収型光変調器25aは、光を入出射するための2つの光ポート25a、25aおよび両光ポート間の光路に電界を与える電源端子25aを有しており、与えられた電界の大きさに応じて入射光の吸収率を変化させる電界吸収特性を有している。
ビット遅延干渉計2から出力された光強度変換信号Pxを光ポート25aに入力した状態で、電源端子25aにサンプリングクロック発生部10のサンプリングクロック信号eを与えると、電界吸収特性により、電源端子25aにパルスが加えられている間にのみ光強度変換信号Pxに対する吸収率が低下し(透過率が大きくなり)、サンプリングされた光パルス信号Pyとして光ポート25aから出力される。光パルス信号Pyは、受光器25bで電気のパルス信号に変換され、A/D変換器25cでサンプリングクロック信号eに同期して順次ディジタル信号に変換されたあと、波形データとして波形メモリ25dに記憶される。
[第5の実施形態]
本発明の第5実施形態のジッタ測定装置の構成を図11及び図12に示す。第1実施形態とは光波形測定部15、30の構成のみが相違し、光波形測定部以外の構成部分と光位相変調評価装置を校正する方法は第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
第5実施形態は、光強度変換信号PxをON/OFF動作によりサンプリングを行い、サンプリングクロック信号eに同期した光パルス信号Pyを得る点で第4実施形態と同じであるが、サンプリングクロック信号eを光パルス発生器30eで変換した光パルスPsを光ゲート手段30aに与え、光パルスでサンプリングを行う点で第4実施形態と異なる。したがって、電気パルスeに比べて狭い線幅の光パルスでサンプリングを行うことができるので、数10Gという高い変調信号のサンプリングにも対応できる。
図12に、本実施形態の光ゲート手段30aの構成を示す。図12の実施形態は、電界吸収型光変調器31aの過飽和吸収特性を応用して光強度変換信号Pxのサンプリングを行う。
光ゲート手段30aは電界吸収型光変調器31a、光サーキュレータ31bおよび直流電源31eから構成される。電界吸収型光変調器31aは、光を入出射するための2つの光ポート31a、31aおよび両光ポート間の光路に電界を与える電源端子31aを有しており、光ポート31aに入力した光強度変換信号Pxが高い吸収率を示すような直流電圧を直流電源31eから電源端子31aに与えた状態で、光サーキュレータ31bのポート31b、31bを介した光パルスPsを光ポート31aに入力すると、電界吸収型変調器31aの過飽和吸収特性により、光パルスPsが入力されている間にのみ光強度変換信号Pxに対する吸収率が低下し(透過率が大きくなり)、サンプリングされた光パルス信号Pyが光ポート31aから出力される。光パルス信号Pyは光サーキュレータ31bの光ポート31b、31bを介して受光器30bに入力される。
[第6の実施形態]
本発明の第6実施形態の光ゲート手段30aの構成を図13に示す。第5実施形態とはゲート手段30aの構成のみが相違し、ゲート手段30a以外の構成とジッタ測定装置を校正する方法は第5実施形態と同じであるので説明を省略する。
第6実施形態は、カーボンナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)の過飽和吸収特性を応用して光強度変換信号Pxのサンプリングを行う。カーボンナノチューブの過飽和吸収特性を示す波長はその直径により定まり、被サンプリング光の周波数範囲に合わせて用意される(参考文献として、特開2003−121892)。
図13において、光ゲート手段30aは、CNT過飽和吸収素子32a、光サーキュレーター32bから構成される。CNT過飽和吸収素子32aは、光を入出射するための2つの光ポート32a、32aおよび2つの光ポート間の光路上に配置されたカーボンナノチューブを有している。ビット遅延干渉計2からの光強度変換信号Pxを光ポート32aに入力した状態で、光ポート32aに光サーキュレータ32bのポート32b、32bを介した光パルスPsを光ポート32aに入力すると、CNT過飽和吸収素子32aの過飽和吸収特性により、光パルスPsが入力されている間にのみ光強度変換信号Pxに対する吸収率が低下し(透過率が大きくなり)、サンプリングされた光パルス信号Pyが光ポート32aから出力される。
なお、図13では、光パルス信号Pyと光パルスPsを入出射する手段として方向性のある光サーキュレータを用いて信号の流れを説明したが、これに限定されず、方向性のない2×2型光カプラ等、光信号を合分波可能であれば他の手段を用いることができる。
第6実施形態のCNT過飽和吸収素子は、光パルスPsでサンプリングを行う点で第5実施形態の電界吸収型光変調器31aと同じであるが、高い吸収率を与えるための直流電源31eが不要で光ゲート手段の構成が簡素化できるという利点を有する。
図14にCNT過飽和吸収素子32aの内部構造の一例を示す。2つの光ポート32a、32aは、それぞれコリメートレンズ32a、32aとコリメート系を形成し、空間光であるコリメート光の光路上にカーボンナノチューブを片面に積層したガラス板32aが配置されている。
光ポート32aから出射された光強度変換信号Pxは、ガラス板32aの表面のカーボンナノチューブに投射され、裏面から投射された光パルスPsによって透過率が制御されて光パルス信号Pyとして光ポート32aから出射される。
CNT過飽和吸収素子32aとしては、図14に示した構造に限定されるものでなく、カーボンナノチューブを分散混合させたポリマー溶液を用いるタイプやコアにカーボンナノチューブを含有させた光ファイバなどを使用することができる。
また、光パルスPsをCNT過飽和吸収素子32aの後段から入射する代わりに、図15に示すように前段から入射してサンプリングを行うことも可能である。
図13の光ゲート手段ではCNT過飽和吸収素子32aの後段に光サーキュレータを配置したが、図15の構成では、CNT過飽和吸収素子32aの前段に配置した光カプラ32cで光強度変換信号Pxと光パルスPsを合波し、CNT過飽和吸収素子32aに入射する。CNT過飽和吸収素子32aを透過した光パルス信号Pyと光パルスPsのうち、ジッタ解析に不要な光パルスPsをフィルタ32dで除去する。
[第7の実施形態]
本発明の第7実施形態の光ゲート手段30aの構成を図16に示す。第5実施形態とはゲート手段30aの構成のみが相違し、ゲート手段30a以外の構成とジッタ測定装置を校正する方法は第5実施形態と同じであるので説明を省略する。
第7実施形態は、電界吸収型光変調器33aの電界吸収特性を応用してサンプリングを行う。光パルスPsを高速PD33bで電気パルスhに変換し、その電気パルスhで電界吸収型光変調器33aに入射された光強度変換信号Pxの透過率を制御する。光強度変換信号Pxの透過率を電界吸収特性によって制御する点では、第4実施形態と同じであるが、高速PD33bは電界吸収型光変調器33aに近接して配置することで(例えば、同一基板上に集積して形成されている)、光パルスPsの狭い線幅に極力近い線幅を有する電気パルスhでサンプリングを行うことができるので、数10Gという高い変調信号のサンプリングにも対応できる。
本発明の第1実施形態の構成を示す図 本発明の第2実施形態の構成を示す図 本発明の第3実施形態の構成を示す図 光強度と相対ビット間位相差の関係を示す図 光強度と相対ビット間位相差の関係を示す図 光位相差の校正方法を説明するための図 相対ビット間位相差ヒストグラムを示す図 コンスタレーションを示す図 従来例の概略構成を示す図 本発明の第4実施形態の構成を示す図 本発明の第5実施形態の構成を示す図 本発明の第5実施形態における光ゲート手段の構成を示す図 本発明の第6実施形態における光ゲート手段の構成を示す図 本発明の第6実施形態におけるCNT過飽和吸収素子の構成を示す図 本発明の第6実施形態における光ゲート手段の他の構成を示す図 本発明の第7実施形態における光ゲート手段の構成を示す図
符号の説明
1・・・光スイッチ(光SW)、2・・・ビット遅延干渉計、2a,2g,2h・・・ポート、2b・・・分波部、2c,2d・・・アーム、2e・・・合波部、2f・・・ビット遅延器、2j・・・光位相遅延器、3・・・校正用光源、4・・・バランスドレシーバ、4a,4b,5a,7b,20, 25b,30b・・・受光器(PD)、4c・・・減算器、5・・・シングルレシーバ、5b・・・オフセット回路、6・・・電気波形測定部、6a,7c、25c,30c・・・A/D変換器、6b,7d, 25d,30d・・・メモリ、7, 25,30・・・光波形測定部、7a・・・非線形光学結晶、7e,30e・・・光パルス発生器、7f、7g・・・偏光方向制御器、8・・・信号処理手段、8a・・・位相差テーブル、8b・・・位相差算出手段、8c・・・位相差ヒストグラム算出手段、8d・・・コンスタレーション算出手段、9・・・表示器、10・・・サンプリングクロック発生部、11・・・モード指定手段、12・・・位相制御手段、13・・・位相校正処理手段、13a・・・最大/最小レベル検出手段、13b・・・レベル−位相算出手段、13c・・・位相制御データ算出手段、14・・・スイッチ、15・・・光波形測定部、21・・・信号処理部、30a・・・光ゲート手段、20a,31a、33a・・・電界吸収型光変調器、31b,32b、32c・・・光カプラ、32a・・・CNT過飽和吸収素子、31e・・・直流電源、Ps・・・光パルス、Px・・・光強度変換信号

Claims (18)

  1. 2つのアームのいずれか一方にビット遅延器(2f)と該2つのアーム間に所定の光位相差φを与えるように制御される光位相遅延器(2j)とを含んで構成され、入力光として光搬送波がデータ信号で位相変調されてなる光位相変調信号(P)を受けてそれぞれの前記アームを通る2つの光に分波するとともにそれぞれの該アーム(Px)を通った2つの光を合波して干渉させ2つの光強度変換信号を出力するビット遅延干渉計(2)と、
    該ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号の少なくともいずれか一方を電気信号に変換し、得られた電気信号波形をディジタル変換してその波形データを記憶する光波形測定部(7、15、25、30)と、
    前記所定の光位相差φが、少なくとも2つの異なる第1の光位相差φ及び第2の光位相差φとなるように、予め制御メモリ(12a)に記憶されている、前記所定の光位相差φに対応して前記光位相遅延器の光路長を制御するための位相制御データを読み出して該光位相遅延器の光路長を任意に制御する位相制御手段(12)と、
    前記所定の光位相差φが前記第1の光位相差φのときの第1の波形データと前記第2の光位相差φのときの第2の波形データとに基づいて、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差を求める信号処理手段(8)とを備えたことを特徴とする光位相変調評価装置。
  2. 前記光波形測定部は、
    前記ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号のそれぞれを2つの受光器(4a、4b)で受けて電気信号に変換し、得られたそれぞれの出力を減算して電気信号波形を出力するバランスドレシーバ(4)と、
    該バランスドレシーバから出力される前記電気信号波形をディジタル変換し、得られたその波形データを記憶する電気波形測定部(6)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  3. 前記光波形測定部は、
    前記ビット遅延干渉計から出力される2つの前記光強度変換信号のいずれか一方を受光器(5a)で受けて電気信号に変換し、電気信号波形を出力するシングルレシーバ(5)と、
    該シングルレシーバから出力される前記電気信号波形をディジタル変換し、得られた波形データを記憶する電気波形測定部(6)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  4. 前記光波形測定部は、
    光パルス信号を出力する光パルス発生器(7e)と、
    前記2つの光強度変換信号のいずれか一方と前記光パルス信号とを合成し、その強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学結晶(7a)と、
    前記和周波光を電気信号に変換して電気のパルス信号を出力する受光器(7b)と、
    前記パルス信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(7c)と、
    該ディジタル信号を記憶する波形メモリ(7d)とを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  5. 記光波形測定部は、
    前記光強度変換信号と電気のサンプリングクロック信号(e、d)とを受け、該サンプリングクロック信号に応じて前記光強度変換信号(Px)の透過率を電界吸収効果により変化させる電界吸収型光変調器(25a)と、
    前記電界吸収型光変調器を透過した出射光(Py)を電気信号に変換する受光器(25b)と、
    該電気信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(25c)と、
    該ディジタル信号を記憶する波形メモリ(25d)とを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  6. 記光波形測定部は、
    サンプリング用光パルス(Ps)を出力する光パルス発生器(30e)と、
    前記光強度変換信号と前記サンプリング用光パルスとを受け、前記光強度変換信号の透過率を前記サンプリング用光パルスの入射に応じて制御する光ゲート手段(30a)と、
    前記光ゲート手段からの出射光(Py)を電気信号に変換する受光器(30b)と、
    該電気信号をディジタル信号に変換するA/D変換器(30c)と、
    該ディジタル信号を記憶する波形メモリ(30d)とを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  7. 記光ゲート手段は、
    前記サンプリング用光パルスの入射に応じて、前記光強度変換信号の透過率を過飽和吸収特性により変化させる電界吸収型光変調器(31a)を含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価装置。
  8. 記光ゲート手段は、
    前記光強度変換信号を受ける第1光ポート(31a)と前記サンプリング用光パルスを受ける第2光ポート(31a)とを有し、前記サンプリング用光パルスの入射に応じて、前記光強度変換信号の透過率を過飽和吸収特性により変化させる電界吸収型光変調器(31a)と、
    前記光パルス発生器から受けたサンプリング用光パルスを前記電界吸収型光変調器の第2光ポートに入射するとともに、前記第2光ポートから出射された光を前記サンプリング用光パルスを受けた光路(31b)とは異なる光路(31b)へ出射する光カプラ(31b)とを含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価装置。
  9. 記光ゲート手段は、
    前記サンプリング用光パルスの入射に応じて、前記光強度変換信号に対する透過率をカーボンナノチューブの過飽和吸収特性により変化させるカーボンナノチューブ過飽和吸収素子(32a)を含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価装置。
  10. 記光ゲート手段は、
    前記光強度変換信号を受ける第1光ポート(32a)と前記サンプリング用光パルスを受ける第2光ポート(32a)と該第1光ポートと該第2光ポートを結ぶ光路上に配置されたカーボンナノチューブとを有し、前記サンプリング用光パルスの入射に応じて、前記光強度変換信号に対する透過率をカーボンナノチューブの過飽和吸収特性により変化させるカーボンナノチューブ過飽和吸収素子(32a)と、
    前記光パルス発生器から受けたサンプリング用光パルスを前記カーボンナノチューブ過飽和吸収素子の第2光ポートに入射するとともに、前記第2光ポートから出射された光を前記サンプリング用光パルスを受けた光路(32b)とは異なる光路(32b)へ出射する光カプラ(32b)とを含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価装置。
  11. 記光ゲート手段は、
    前記サンプリング用光パルスを電気パルスに変換する受光器(33b)と、
    該受光器に近接して配置され、該電気パルスに応じて前記光強度変換信号の透過率を電界吸収効果により変化させる電界吸収型光変調器(33a)とを含んで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価装置。
  12. 前記第1の光位相差φが0であり、かつ、第2の光位相差φがπ/2であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  13. 前記信号処理手段は、前記第1及び第2の波形データに基づいて求めた前記光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号の相対ビット間位相差ヒストグラムを算出することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  14. 前記信号処理手段は、前記第1及び第2の波形データに基づいて求めた前記光位相変調信号の相対ビット間位相差から当該光位相変調信号のコンスタレーションを算出することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  15. 前記信号処理手段が、
    前記第1及び第2の波形データと前記光位相変調信号の前記相対ビット間位相差との関係を記憶保持する位相差テーブル(8a)と、
    前記光波形測定部の前記波形メモリから前記第1及び第2の波形データが読み出される毎に順次前記位相差テーブルを参照し、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差を求める位相差算出手段(8b)と、
    該位相差算出手段から順次出力される複数の前記相対ビット間位相差に基づいて、前記光位相変調信号の相対ビット間位相差ヒストグラムを求める位相差ヒストグラム算出手段(8c)と、
    前記位相差算出手段から順次出力される前記相対ビット間位相差に基づいて、前記光位相変調信号のコンスタレーションを求めるコンスタレーション算出手段(8d)とを備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  16. 測定モード及び校正モードのいずれかを指定するモード指定信号を出力するモード指定手段(11)と、
    前記光位相変調信号と同一波長の無変調の参照光を出力する校正用光源(3)と、
    前記光位相変調信号、前記参照光及び前記モード指定信号を受け、該モード指定信号が測定モードを指定している場合には、前記光位相変調信号を前記ビット遅延干渉計に入力し、また前記モード指定信号が校正モードを指定している場合には、前記参照光を前記ビット遅延干渉計に入力する光スイッチ(1)とを備え、
    前記位相制御手段は、該モード指定信号が測定モードを指定している場合には、前記光位相遅延器の光路長を制御し、また前記モード指定信号が校正モードを指定している場合には、前記光位相遅延器の光路長を一周期分変化させ、さらに、
    前記モード指定信号が校正モードを指定している場合に、前記光波形測定部から順次読み出される波形データを受けて、前記波形データの互いに隣接する最大レベルLmax及び最小レベルLminを検出し、検出した該最大レベルLmax及び該最小レベルLminに基づいて、前記位相制御データと前記波形データのレベルLとの関係を表す所定の関数を求め、求めた該所定の関数に基づいて、前記位相制御データと前記光位相遅延器の位相との関係を算出し前記制御メモリに記憶する位相校正処理手段(13)を備えたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  17. 前記位相校正処理手段における前記所定の関数は、下記の式で表されることを特徴とする請求項16に記載の光位相変調評価装置。
    L=(Lmax+Lmin)/2+{(Lmax−Lmin)/2}cosφ
  18. 請求項1〜15の光位相変調評価装置を校正する方法であって、
    無変調の参照光を入力した状態で、前記光位相遅延器(2j)の遅延量を変化させ、前記電気波形測定部から読み出される波形データを取得する段階と、
    前記光位相遅延器の遅延量と前記波形データのレベルから前記光位相遅延器の遅延量と前記ビット遅延干渉計(2)の2つのアームの位相差との関係を表す所定の関数を算出する段階と、
    該算出した関数に基づいて前記光位相遅延器を校正する段階とを備えたことを特徴とする光位相変調評価装置の校正方法。
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