JP4487369B2 - 固体撮像素子及びその製造方法、並びに固体撮像素子の露光時間制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、裏面照射型の固体撮像素子及びその製造方法、並びに裏面照射型固体撮像素子の露光時間制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCD固体撮像素子として、p型半導体基板の一方の面に撮像素子を形成し、基板裏面側から画像光を入射させて撮像できるようにした、いわゆる裏面照射型のCCD固体撮像素子が知られている(米国特許第5376810号、米国特許第4760031号参照)。
このような裏面照射型の固体撮像素子では、開口率が100%近くになり、高感度のものが得られる。一方、半導体基板が厚いと入射光が途中で吸収されて信号になりにくい。このため、単結晶シリコン基板上に撮像素子を形成し、このシリコン基板を支持基板に接着した後、基板裏面から所定の厚さまで機械的に研削することで、シリコン基板を薄膜化する製法がしられている(上記米国特許際5376810号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の裏面照射型の固体撮像素子は、裏面がp型半導体であるので、過剰電荷を排出するために横型オーバーフロードレイン構造にする必要がある。このことは、多画素化を阻害し、ひいてはダイナミックレンジの減少につながっていた。
一方、製造においても、上述したように、シリコン薄膜を機械的な研削によって作成するため、膜厚の面内バラツキが大きくなり、ひいては感度や飽和信号量の面内バラツキも大きくなる。また、製造コストが高く且つ製造時間も長くなる、等の問題点があった。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑み、多画素化、高ダイナミックレンジ、等を可能にし、また縦型オーバーフロードレイン構造を可能にした裏面照射型の固体撮像素子を提供するものである。
本発明は、撮像素子が形成される半導体基体の高精度の薄膜化を可能にし、大面積、高感度の固体撮像素子を製造できるようにした裏面照射型の固体撮像素子の製造方法を提供するものである。
本発明は、露光時間の制御を精度良く行えるようにした裏面照射型の固体撮像素子の露光時間制御方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る固体撮像素子は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となる第2導電型半導体領域及び第1導電型半導体領域が順次形成され、第1導電型半導体領域の面に透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射される裏面照射型に構成される。
本発明に係る固体撮像素子は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域が形成され、p型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射される裏面照射型に構成される。
本発明に係る固体撮像素子は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域及びn型半導体領域が順次形成され、n型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射される裏面照射型に構成される。
【0006】
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となる2導電型半導体領域を形成する工程と、第2導電型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、多孔質半導体層の剥離面で半導体基板を剥離する工程と、第2導電型半導体領域側の残余の多孔質半導体層を除去し、第2導電型半導体領域の裏面に第1導電型半導体領域を形成する工程と、第1導電型半導体領域の面に透明電極を形成する工程を有し、透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ裏面側から光入射する裏面照射型に形成する。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域を形成する工程と、p型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、多孔質半導体層の剥離面で半導体基板を剥離する工程と、p型半導体領域側の残余の多孔質半導体層を除去し、p型半導体領域の面にn型のZnOによる透明電極を形成する工程を有し、透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ裏面側から光入射する裏面照射型に形成する。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域を形成する工程と、p型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、多孔質半導体層の剥離面で半導体基板を剥離する工程と、p型半導体領域側の残余の多孔質半導体層を除去し、p型半導体領域の面にn型半導体領域を形成する工程と、n型半導体領域の面にn型のZnOによる透明電極を形成する工程を有し、透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ前記裏面側から光入射する裏面照射型に形成する。
【0007】
本発明に係る固体撮像素子の露光時間制御方法は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となる第2導電型半導体領域及び第1導電型半導体領域が順次形成され、第1導電型半導体領域の面に透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、透明電極にシャッタパルスを印加して、透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する。
本発明に係る固体撮像素子の露光時間制御方法は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域が形成され、p型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、透明電極にシャッタパルスを印加して、透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する。
本発明に係る固体撮像素子の露光時間制御方法は、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域及びn型半導体領域が順次形成され、n型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、透明電極にシャッタパルスを印加して、透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する。
【0008】
本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子では、裏面に透明電極を有して、裏面側に電荷を掃き捨てる構成とすることにより、いわゆる縦型オーバーフロー構造となり、多画素化、高ダイナミックレンジを可能にし、さらに裏面側への電荷掃き捨てによる電子シャッタを可能にする。また、裏面照射型であるので、高感度化が図れる。
【0009】
本発明に係る固体撮像素子の製造方法では、半導体基板上に多孔質半導体層を介してエピタキシャル層を形成し、エピタキシャル層に撮像素子を形成し、撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、多孔質半導体層の剥離面で半導体基板を剥離する工程を有することにより、撮像素子が形成される半導体基体を膜厚が面内でバラツキなく均一に薄膜化できる。
【0010】
本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の露光時間制御方法では、裏面の透明電極にシャッタパルスを印加して裏面側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御するので、露光時間の制御が精度良く行える。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、裏面照射型の固体撮像素子であって、裏面に透明電極を有して、裏面側に電荷を掃き捨てるようにして成る固体撮像素子である。
【0012】
本発明は、裏面照射型の固体撮像素子であって、全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の一方の面に撮像素子が形成され、高抵抗半導体層の裏面に第2導電型層、第1導電型層が順次形成されて成る固体撮像素子である。
【0013】
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にエピタキシャル層を形成する工程と、エピタキシャル層に撮像素子を形成する工程と、撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、多孔質半導体層の剥離面で半導体基板を剥離する工程を有する。
【0014】
半導体基板の剥離工程の後、前記多孔質半導体層を除去する工程を有することができる。
エピタキシャル層をn型エピタキシャル層とし、半導体基板の剥離工程の後、多孔質半導体層を除去する工程と、エピタキシャル層の裏面にp型半導体層、n型半導体層及び透明電極を順次形成する工程を有することができる。
【0015】
エピタキシャル層をn型エピタキシャル層とし、半導体基板の剥離工程の後、多孔質半導体層を除去する工程と、エピタキシャル層の裏面側に形成されているp型半導体層の面にn型の透明電極を形成する工程を有することができる。
【0016】
エピタキシャル層をn型エピタキシャル層とし、半導体基板の剥離工程の後、多孔質半導体層を除去する工程と、エピタキシャル層の裏面にp型半導体層及びn型の透明電極を順次形成する工程を有することができる。
【0017】
本発明は、 裏面に透明電極を有する裏面照射型の固体撮像素子の露光時間制御方法であって、透明電極にシャッタパルスを印加して、前記裏面の透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御するようになす。
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1及び図2は、本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の一実施の形態を示す。
本実施の形態に係る固体撮像素子1は、フレーム転送(FT)方式の固体撮像素子に適用した場合である。この固体撮像素子1は、図1に示すように、画素となる複数の受光センサ部が二次元的に配列されてなる撮像領域2と、撮像領域2の信号電荷を一旦蓄積する蓄積領域3と、蓄積領域3に接続された水平転送レジスタ4と、水平転送レジスタ4の終端に接続された出力回路5を有して成る。
【0020】
撮像領域2は、半導体基体の受光センサを兼ねる転送チャネルとなる半導体領域6がチャネルストップ領域7で水平方向に画素数に応じて複数に分割され、半導体領域6上に絶縁膜を介して水平方向に延びる帯状の垂直転送電極8が垂直方向に複数配列されて構成される。9は、受光センサを兼ねる各垂直転送レジスタを示す。
【0021】
蓄積領域3は、撮像領域2と同様に、転送チャネルとなる半導体領域6がチャネルストップ領域7で水平方向に画素数に応じて複数に分割され、半導体領域6上に絶縁膜を介して水平方向に延びる帯状の垂直転送電極10が垂直方向に複数配列されて構成される。11は、各垂直転送レジスタを示す。
【0022】
水平転送レジスタ4は、転送チャネルとなる半導体領域上に絶縁膜を介して水平転送電極(図示せず)が複数配列されて構成される。蓄積領域3及び水平転送レジスタ4は、遮光されている。
【0023】
垂直転送電極8には、例えば4相駆動の転送クロックパルスΦV1 〜ΦV4 が印加される。ΦV1 〜ΦV4 が印加される領域のうち電極2枚分又は4枚分で且つチャネルストップ領域7で区画された領域、本例では電極4枚分の領域が1画素(いわゆる受光センサ部)12となる。
即ち、フィールド読み出しのときは、垂直転送電極8の2枚分で1画素に相当し、この場合垂直方向に隣り合う2画素の信号電荷を加算する。全画素読み出しのときは、垂直転送電極8の4枚分で1画素に相当する。
蓄積領域3の垂直転送電極10には、例えば4相駆動の転送クロックパルスΦM1 〜ΦM4 が印加される。
水平転送レジスタ7には、例えば2相駆動の転送クロックパルスΦH1 及びΦH2 が印加される。
【0024】
図2は、図1のAーA線上の固体撮像素子1の断面構造を示す。
本実施の形態の固体撮像素子1は、高抵抗半導体層21の一方の面に第1導電型の半導体領域、本例ではn型半導体領域(受光センサを兼ねる埋め込み転送チャネル領域)6が形成され、このn型半導体領域6上に絶縁膜22を介して、例えば多結晶シリコンよりなる2層膜構造の垂直転送電極8が形成される。
また、高抵抗半導体層21の他の面、即ち裏面に第2導電型層、本例ではp型半導体領域23が形成され、その上に第1導電型層であるn+ 半導体領域24が形成され、さらに、その上に例えばITO(酸化インジュウム錫)、ZnO等からなる透明電極25が形成されてなる。
【0025】
高抵抗半導体層21は、比抵抗が100Ωcm以上、本例では500Ωcm程度とすることができる。高抵抗半導体層21としては、たとえば低濃度のn型半導体層(n- 層)、低濃度のp型半導体層(p- 層)または真性半導体層(i層)で構成することができる。
【0026】
チャネル領域のn型半導体領域6が形成された高抵抗半導体層21からn+ 半導体領域24までの半導体基体26は、裏面からの入射光が受光センサ部となるn型半導体領域6に入射されるように、薄膜に形成される。例えば厚さtは、20μm以下に設定することができる。
そして、撮像素子側に薄膜の半導体基体26を支持するための支持基板27が接着剤29を介して接着される。
【0027】
さらに、裏面の透明電極25に対向するように、メカニカルシャッタ28を配置することができる。
【0028】
この裏面照射型の固体撮像素子1では、n型半導体領域6及び高抵抗半導体層21をエミッタ、p型半導体領域23をベース、n+ 半導体領域24をコレクタとしたバーティカルnpnトランジスタを構成し、このトランジスタ動作によって縦型オーバーフロードレイン及び電荷を裏面側へ掃き捨てる電子シャッタを可能にしている。
【0029】
透明電極25は、例えば図3に示すように、p型半導体領域23とn+半導体領域24とに接続されるように全面に被着形成することが好ましい。このとき、バーティカルnpnトランジスタは、図4に示すようにコレクタとベースが接続された等価回路になる。なお、裏面に形成される上記バーティカルnpnトランジスタとしては、透明電極25をn+半導体領域24のみに被着形成し、p型半導体領域23をフローティングにした構成とすることも、p型半導体領域23を上記透明電極とは異なるAl等と接続しさらにAl等とn型半導体領域23を接続する事も可能である。
【0030】
図7は、図2の固体撮像素子1のBーB線上における不純物濃度プロファイルを示す。
【0031】
次に、本実施の形態の裏面照射型固体撮像素子1の動作を説明する。
画像光は、透明電極25が形成された裏面側から入射され。受光時、透明電極25に所定の電圧、例えば5Vが印加されて、n型半導体領域6及び高抵抗半導体層21は完全空乏化され、光電変換されて図5に示すように、各画素に一方の電荷が信号電荷(この例では電子)31として蓄積される。32は、他方の電荷(この例では正孔)である。
【0032】
強い画像光を受光したとき、余剰の電荷(電子)33は前述のバーティカルnpnトランジスタ動作により、オーバーフローバリア層となるp型半導体領域23を通して透明電極25へ掃き捨てられる。
【0033】
所定の受光期間の後、撮像領域2の垂直転送電極8に印加される4相の転送クロックパルスΦV1 〜ΦV4 (例えば0Vと−9Vのクロックパルス)、蓄積領域3の垂直転送電極10に印加される4相の転送クロックパルスΦM1 〜ΦM4 (例えば0Vと−9Vのクロックパルス)によって、各画素の信号電荷は、撮像領域2から蓄積領域3へ高速転送(いわゆるフレームシフト)されて一旦蓄積される。その後、蓄積領域3の信号電荷は、1ライン毎に水平転送レジスタ4へ転送される。そして、信号電荷は、水平転送レジスタ4内を転送し、電荷電圧変換されて出力回路5を通じて出力される。
【0034】
一方、受光期間に透明電極25に所定のシャッタパルス、例えば30V程度のシャッタパルスを印加すると、図6に示すポテンシャル分布となり、前述のバーティカルnpnトランジスタ動作により、それまで蓄積されていた電荷31は透明電極25へ掃き捨てられ、いわゆる電子シャッタ動作がなされる。これによって、露光時間が高精度に制御される。
【0035】
上述の本実施の形態に係る固体撮像素子1によれば、裏面照射型に構成されるので、受光開口率を100%あるいは100%近くにすることができ、高感度の固体撮像素子を実現することができる。
そして、高抵抗半導体層21の裏面にp型半導体領域23、n+ 半導体領域24及び透明電極25を順次形成して、バーティカルnpnトランジスタとして動作させることにより、裏面側に電荷を掃き捨てるようにした縦型オーバーフロードレイン構造とすることができる。また、裏面側に電荷を掃き捨てるようにした電子シャッタ機能を持たせることができる。
【0036】
固体撮像素子1は、縦型オーバーフロードレイン構造であるので、その分、転送電極を有するいわゆる垂直転送レジスタ9、11の取り扱い電荷量を大きくすることができ、高いダイナミックレンジを得ることができる。
【0037】
裏面側に形成したp型半導体領域23は、図5に示すように、他方の電荷である正孔32の蓄積層として機能するので、暗電流の低減を図ることができる。
【0038】
また、裏面照射型の固体撮像素子1の入射光側の裏面に対向してメカシャッタ28を配置するときは、スミアの問題がなくなり、高感度で多画素の静止画CCDカメラを実現することができる。
【0039】
図8は、本発明の裏面照射型の固体撮像素子の他の実施の形態を示す。
本実施の形態に係わる固体撮像素子35は、透明電極である例えばZnO膜がn型層として作用することを利用して、高抵抗半導体層21の一方の面にn型半導体領域6、絶縁膜22、垂直転送電極8等による撮像素子を形成し、他方の面にp型半導体領域23及びn型層として作用する例えばZnO膜による透明電極36を形成し、さらに、半導体基体26の撮像素子側に支持基板27を接着して構成される。その他の構成は、図2と同様であるので同一符号を付して重複説明を省略する。
【0040】
この固体撮像素子35における不純物濃度プロファイルは、図7で、n+ 半導体領域24が省略されたプロファイルとなる。
【0041】
この裏面照射型の固体撮像素子35では、n型半導体領域6及び高抵抗半導体層21をエミッタ、p型半導体領域23をベース、透明電極36をコレクタとしたバーティカルnpnトランジスタを構成し、このトランジスタ動作によって縦型オーバーフロードレイン及び電荷を裏面側へ掃き捨てる電子シャッタを可能にしている。
【0042】
本実施の形態に係る固体撮像素子35によれば、前述の固体撮像素子1と同様の効果を奏する。
即ち、裏面照射型に構成されるので、高感度の固体撮像素子を実現することができる。高抵抗半導体層21の裏面にp型半導体領域23、n型層として作用する透明電極36を順次形成して、バーティカルnpnトランジスタとして動作させることにより、裏面側に電荷を掃き捨てるようにした縦型オーバーフロードレイン構造とすることができ、また、裏面側に電荷を掃き捨てるようにした電子シャッタ機能を持たせることができる。
【0043】
縦型オーバーフロードレイン構造であるので、その分、転送電極8を有するいわゆる垂直転送レジスタの取り扱い電荷量を大きくすることができ、高いダイナミックレンジを得ることができる。
裏面側に形成したp型半導体領域23は、他方の電荷である正孔32の蓄積層として機能するので、暗電流の低減を図ることができる。
【0044】
また、裏面照射型の固体撮像素子35の入射光側の裏面に対向してメカニカルシャッタ28を配置するときは、スミアの問題がなくなり、高感度で多画素の静止画CCDカメラを実現することができる。
【0045】
次に、本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の実施の形態を説明する。
【0046】
図9〜図11は、本発明の一実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を示す。
先ず、図9Aに示すように、半導体基板41の上面に多孔質半導体層42を形成する。半導体基板41は、本例では、ホウ素などのp型不純物を導入した0.01〜0.02Ω・cm程度の比抵抗を有するp型単結晶シリコン基板を用いている。多孔質半導体層42は、本例では多孔質シリコン層を用いている。
【0047】
多孔質半導体層42は、例えば陽極化成法によって形成することができる。即ち、多孔質半導体層、例えば多孔質シリコン層42上に、結晶性に優れたエピタキシャル層が形成されるように、例えば0.5〜3.0mA/cm2 の電流密度で、2〜10分間、本例では8分間にわたって第1の陽極化成処理を施して、多孔率の小さい第1の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。次いで、例えば3〜20mA/cm2 の電流密度で、2〜10分間、本例では8分間にわたって第2の陽極化成処理を施して、多孔率が中程度の第2の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。次いで、例えば40〜300mA/cm2 の電流密度で、数秒間にわたり、第3の陽極化成処理を施して、多孔率が大きい第3の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。
【0048】
多孔質シリコン層42の厚みd1 は、2〜10μm、好ましくは約8μmである。
ここで、陽極化成法は、シリコン基板41を陽極としてフッ化水素酸溶液中で通電を行う方法であり、陽極化成法としては、例えば伊東等による「表面技術Vol.46、No.5、p8〜13、1995『多孔質シリコンの陽極化成』」に記載された二重セル法が知られている。
【0049】
この方法は、2つの電解溶液槽の間に、多孔質シリコン層42を形成すべきシリコン基板41を配置し、2つの電解溶液槽に直流電源と接続された白金電極を設け、2つの電解溶液槽に電解溶液をいれて、シリコン基板41を陽極、白金電極を陰極として直流電圧を印加し、シリコン基板41の一方の面を浸食させて多孔質化するものである。電解溶液としては、例えばフッ化水素酸とエチルアルコールの容積比が3:1〜1:1の電解溶液が好ましく使用される。
【0050】
次いで、多孔質シリコン層42の表面に1050℃〜1200℃、例えば110℃で、5〜30分間にわたって水素アニール処理を施して、多孔質シリコン層42の表面に形成された多数の孔を塞ぐ。
【0051】
次に、図9Bに示すように、多孔質シリコン層42上にエピタキシャル成長により第2導電型半導体層、本例ではp型シリコン層43を形成する。
例えばSiH4 、SiCl4 、SiCl3 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 等のガスを用いて、1000℃〜1150℃、例えば1070℃で多孔質シリコン層42上にp型シリコン領域43を0.1μm〜1.0μmの厚さにエピタキシャル成長する。
【0052】
次に、図9Cに示すように、p型シリコン領域43上に高抵抗半導体層44を連続のエピタキシャル成長で形成する。高抵抗半導体層44としては、前述したように、低濃度のn型シリコン層(n- 層)、低濃度のp型シリコン層(p- 層)または真性シリコン層(i層)とすることができる。高抵抗シリコン層44の厚さとしては、例えば10μm程度とすることができる。
【0053】
ここに、水素アニール処理やエピタキシャル成長の過程において、多孔質シリコン層42は、引張強度が著しく弱くなって剥離層に転化する。45はその剥離面を示す。この剥離層は、p型シリコン領域43、高抵抗シリコン層44がシリコン基板41から剥離することがない程度の引張強度を有している。
【0054】
次に、図10Dに示すように、高抵抗シリコン層44の表面にn型不純物を例えばイオン注入にて導入して、転送チャネルとなるn型半導体領域、本例ではn型シリコン領域46を形成する。また、n型シリコン領域46に水平方向の画素の区分、垂直転送レジスタを区分するためのp型チャネルストップ領域(図示せず)を形成する。
次いで、n型シリコン領域46上に例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等からなる絶縁膜47を介して、例えば2層膜構造の多結晶シリコンからなる垂直転送電極48を形成し、前述した撮像領域2、蓄積領域3を形成する。
さらに、図示せざるも、水平転送レジスタ4及び出力回路5も形成して、撮像素子49を形成する。
【0055】
次に、図10Eに示すように、撮像素子49側に接着剤50を用いて支持基板、例えば不透明なプラスチックフィルム52を接着する。その後、シリコン基板41を水またはエチルアルコールなどの溶液中に浸し、例えば25kHz、600Wの超音波をシリコン基板41に照射する。
その結果、超音波のエネルギーによって多孔質シリコン層42による剥離層の剥離強度が弱められ、その剥離面45よりシリコン基板41が剥離される。
【0056】
次に、図11Fに示すように、シリコン基板41が剥離された撮像素子49の形成されたシリコン基体53の裏面に残っている多孔質シリコン層42を除去し、p型シリコン領域43を露出する。残余の多孔質シリコン層42の除去は、例えばフッ化水素酸と硝酸の混合液などを用い、回転シリコンエッチング法などによって、シリコン基体53より除去する。
【0057】
次に、図11Gに示すように、p型シリコン領域43の裏面に高濃度のn型不純物を例えばイオン注入などにより導入してn+ シリコン領域54を形成する。
【0058】
次に、図11Hに示すように、n+ シリコン領域54の面に、例えばITO、ZnOなどの透明電極55を形成して、縦型オーバーフロードレイン及び電子シャッタを可能にした、目的とする裏面照射型の固体撮像素子56を得る。
【0059】
図12は、本発明の裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の他の実施の形態を示す。
前述の図11Fの後に、p型シリコン領域43の裏面に直接、n型層として作用する例えばZnOによる透明電極57を形成して、縦型オーバーフロードレイン及び電子シャッタを可能にした、図12に示す目的の裏面照射型の固体撮像素子58を製造する。
【0060】
なを、図11Fの工程の後、必要に応じて、p型シリコン領域43をエッチングにより除去し、その後、高抵抗シリコン層44の裏面にp型不純物をイオン注入し、エキシマレーザアニール等により活性化してp型シリコン領域を形成するようにしてもよい。
その後、図11G〜Hに示すように、p+シリコン領域の面に例えばイオン注入でn+シリコン領域54を形成し、透明電極55を形成することもできる。
または、図12に示すように、p+シリコン領域の面に直接、n型層として作用する例えばZnOによる透明電極57を形成することもできる。
【0061】
上述の実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法によれば、シリコン基板41上に剥離層となる多孔質シリコン層42を形成し、この多孔質シリコン層42上にエピタキシャル層43、44を形成し、エピタキシャル層44の表面に撮像素子49を形成して、支持基板52を形成した後、化学処理で多孔質シリコン層42より支持基板52を剥離して、撮像素子49が形成されているシリコン基体53を薄膜化することができる。薄膜化に際して、機械的な研磨でなく化学処理による剥離で薄膜化するので、シリコン基体53を均一な膜厚で薄膜にできる。
【0062】
従って、感度、飽和信号量の面内バラツキのない、または少ない、信頼性の高い裏面照射型の固体撮像素子を製造することができる。また、製造時間も少なく、容易に且つ低コストで製造することができる。
【0063】
従って、大面積の裏面照射型の固体撮像素子を容易に且つ低コストで製造することができる。また、多画素、高感度、高ダイナミックレンジの固体撮像素子を製造することができる。
【0064】
図13〜図14は、本発明の裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の他の実施の形態を示す。
本実施の形態は、前述と同様に図13Aに示すように、半導体基板、例えばp型単結晶シリコン基板41の面上に例えば陽極化成法によって剥離層となる多孔質シリコン層42を形成する。
【0065】
次に、図13Bに示すように、多孔質シリコン層42上にエピタキシャル成長により、高抵抗半導体層、またはp型半導体層、本例ではp- シリコン層61を形成する。
【0066】
次に、図13Cに示すように、p- シリコン層61の表面に転送チャネルとなるn型シリコン領域46を形成する。また、n型シリコン領域46に水平方向の画素の区分、垂直転送レジスタを区分するためのp型チャネルストップ領域(図示せず)を形成する。同時に、p- シリコン層61に電極取り出し領域となるp+ 層62を形成する。
【0067】
次いで、n型シリコン領域46上に例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等からなる絶縁膜47を介して、例えば2層膜構造の多結晶シリコンからなる垂直転送電極48を形成し、前述した撮像領域2、蓄積領域3を形成する。さらに、図示せざるも、水平転送レジスタ4及び出力回路5も形成して、撮像素子49を形成する。
次に、撮像素子49側に接着剤50を介して支持基板、例えば不透明なプラスティックフィルム52を接着する。
【0068】
次に、図14Dに示すように、前述のようにしてシリコン基板41を多孔質シリコン層42による剥離層の剥離面45より剥離する。これにより、撮像素子49が形成されたシリコン基体53を薄膜化する。
【0069】
次に、図14Eに示すように、シリコン基体53の裏面に残っている多孔質シリコン層42を除去した後、p- シリコン層61の裏面に透明の絶縁保護膜64を形成して、目的の裏面照射型の固体撮像素子65を得る。
【0070】
なを、電極取り出し領域となるp+ 層62に代えて、図15に示すように、p- シリコン層61の裏面にp+ シリコン領域66を形成するようにしても良い。p+ シリコン領域66の面には、透明電極55を形成してもよく、あるいは透明電極55を省略することもできる。
【0071】
図13〜図14の固体撮像素子65、または図15の固体撮像素子67によれば、p型シリコン層61を用いた裏面照射型の固体撮像素子でも、前述の実施の形態と同様に膜厚を均一にして、シリコン基体53を薄膜化することができる。
従って、大面積の裏面照射型の固体撮像素子を容易に且つ低コストで製造することができる。また、多画素、高感度、高ダイナミックレンジの固体撮像素子を製造することができる。
【0072】
上例では、本発明をCCD固体撮像素子に適用した場合であるが、その他、MOS型の固体撮像素子等にも適用できる。
【0073】
【発明の効果】
本発明に係る固体撮像素子によれば、裏面照射型であるので、開口率を100%、もしくは100%近くにすることができ、高感度の固体撮像素子を実現することができる。
裏面側へ電荷を掃き捨てる構成であるので、縦型オーバーフロードレイン構造となり、多画素、高ダイナミックレンジを可能にし、裏面側に電荷を掃き捨てる電子シャッタを可能にする。
【0074】
裏面側に第2導電型層および第1導電型層を有するときは、バーティカルバイポーラトランジスタの動作をなして、縦型オーバーフロードレイン構造とすることができる。例えばCCD型固体撮像素子に適用したときには、垂直転送レジスタの取り扱い電荷量を大きくでき、高ダイナミックレンジがえられる。また裏面側へ電荷を掃き捨てる方式の電子シャッタ機能を持たせることができる。
裏面側に第2導電型層を有するので、信号電荷を例えば電子とするとき、この第2導電型層がホール電荷の蓄積層として作用し低暗電流とすことができる。
メカニカルシャッタを組み合わせることで、多画素の静止画用CCDカメラを提供することができる。
【0075】
本発明に係る固体撮像素子の製造方法によれば、撮像素子が形成される半導体基体を膜厚を均一な状態で薄膜化することができる。従って、大面積の裏面照射型固体撮像素子を容易且つ低コストで製造することができる。
また、多画素、高感度、高ダイナミックレンジの固体撮像素子を製造することができる。
【0076】
本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の露光時間制御方法によれば、シャッタパルスによって、裏面の透明電極側へ電荷掃き捨てが行われるので、露光時間の制御を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る裏面照射型の固体撮像素子の概略構成図である。
【図2】図1のAーA線上の断面構造の一実施の形態を示す構成図である。
【図3】裏面側の透明電極の形成状態を示す平面図である。
【図4】本発明の説明に供するバーティカルnpnトランジスタの等価回路図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る裏面照射型の固体撮像素子の受光蓄積期間のポテンシャル分布図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る裏面照射型の固体撮像素子の電子シャッタ時のポテンシャル分布図である。
【図7】図2のBーB線上の不純物濃度分布図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る裏面照射型の固体撮像素子の構成図である。
【図9】A〜C 本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図である。
【図10】D〜E 本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図である。
【図11】F〜H 本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図である。
【図12】本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図である。
【図13】A〜C 本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図である。
【図14】D〜E 本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の他の実施の形態を示す製造工程図である。
【図15】本発明に係る裏面照射型の固体撮像素子の製造方法の更に他の実施の形態を示す製造工程図である。
【符号の説明】
1・・・裏面照射型の固体撮像素子、2・・・撮像領域、3・・・蓄積領域、4・・・水平転送レジスタ、5・・・出力回路、8、10・・・垂直転送電極、6・・・転送チャネル領域、7・・・チャネルストップ領域、9、11・・・垂直転送レジスタ、12・・・一画素(全画素読み出しの場合)、21・・・高抵抗半導体層、23・・・p型半導体領域、24・・・n+ 半導体領域、25、36・・・透明電極、27・・・支持基板、28・・・メカシャッタ、41・・・単結晶シリコン基板、42・・・多孔質半導体層、43・・・p型半導体領域、44・・・高抵抗半導体層、46・・・n型半導体領域、48・・・垂直転送電極、49・・・撮像素子、52・・・支持基板、53・・・半導体基体、54・・・n+ 半導体領域、55・・・透明電極、56、58、65、67・・・裏面照射型の固体撮像素子、61・・・p- 半導体層、62・・・p+ 層、64・・・透明保護膜、66・・・p+ 半導体領域
Claims (9)
- 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となる第2導電型半導体領域及び第1導電型半導体領域が順次形成され、
前記第1導電型半導体領域の面に透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射される裏面照射型に構成される
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域が形成され、
前記p型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射される裏面照射型に構成される
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域及びn型半導体領域が順次形成され、
前記n型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射される裏面照射型に構成される
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となる第2導電型半導体領域を形成する工程と、
前記第2導電型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、
前記高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、
前記撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、前記多孔質半導体層の剥離面で前記半導体基板を剥離する工程と、
前記第2導電型半導体領域側の残余の前記多孔質半導体層を除去し、前記第2導電型半導体領域の裏面に第1導電型半導体領域を形成する工程と、
前記第1導電型半導体領域の面に透明電極を形成する工程を有し、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ前記裏面側から光入射する裏面照射型に形成する
ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域を形成する工程と、
前記p型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、
前記高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、
前記撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、前記多孔質半導体層の剥離面で前記半導体基板を剥離する工程と、
前記p型半導体領域側の残余の前記多孔質半導体層を除去し、前記p型半導体領域の面にn型のZnOによる透明電極を形成する工程を有し、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ前記裏面側から光入射する裏面照射型に形成する
ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 半導体基板上に多孔質半導体層を形成し、多孔質半導体層の上面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域を形成する工程と、
前記p型半導体領域に全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層を形成する工程と、
前記高抵抗半導体層の表面に撮像素子を形成する工程と、
前記撮像素子側の表面に支持基板を接着した後、前記多孔質半導体層の剥離面で前記半導体基板を剥離する工程と、
前記p型半導体領域側の残余の前記多孔質半導体層を除去し、前記p型半導体領域の面にn型半導体領域を形成する工程と、
前記n型半導体領域の面にn型のZnOによる透明電極を形成する工程を有し、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷を掃き捨てる構成にし、かつ前記裏面側から光入射する裏面照射型に形成する
ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となる第2導電型半導体領域及び第1導電型半導体領域が順次形成され、
前記第1導電型半導体領域の面に透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、
前記透明電極にシャッタパルスを印加して、前記透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する
ことを特徴とする固体撮像素子の露光時間制御方法。 - 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域が形成され、
前記p型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、
前記透明電極にシャッタパルスを印加して、前記透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する
ことを特徴とする固体撮像素子の露光時間制御方法。 - 全面が空乏化する程度の高抵抗半導体層の表面に撮像素子が形成され、
前記高抵抗半導体層の裏面にオーバーフローバリア層となるp型半導体領域及びn型半導体領域が順次形成され、
前記n型半導体領域の面にn型のZnOからなる透明電極が形成され、
前記透明電極を通じて裏面側に電荷が掃き捨てられ、
前記裏面側から光入射する裏面照射型に構成された固体撮像素子に対して、
前記透明電極にシャッタパルスを印加して、前記透明電極側へ電荷掃き捨てを行って、露光時間を制御する
ことを特徴とする固体撮像素子の露光時間制御方法。
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