JP4485893B2 - 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は良好な放熱特性の放熱構造を有する、半導体素子などの電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置に関するものである。
従来、半導体素子や圧電振動子、発光素子などの電子部品を収容するための電子部品収納用パッケージは、一般に酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁材料から成る枠体と、電子部品が搭載されてその動作時に発生する熱を外部もしくは大気中に良好に放散させるための放熱部材とから構成されており、放熱部材の上面の電子部品の搭載部を取り囲むように枠体が配置されているとともに、これら枠体および放熱部材によって形成される凹部の内側から外側にかけて、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀等から成る複数の配線導体が枠体に被着され導出されている。
そして、放熱部材の上面の搭載部に電子部品をガラス,樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに、この電子部品の各電極をボンディングワイヤを介して配線導体に電気的に接続し、しかる後、枠体に蓋体をガラス,樹脂,ロウ材等から成る封止材を介して接合し、放熱部材と枠体と蓋体とから成る容器の内部に電子部品を収容することによって製品としての電子装置とされる。
具体的な電子装置として、図3に示すように、第1の金属材料102の上下両面に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第2の金属材料104a,104bをろう付け接合して形成するとともに、第2の金属材料104aの上面に搭載された電子部品111のほぼ直下の第1の金属材料102に貫通孔が形成され、貫通孔に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第3の金属材料103が挿入された金属放熱体101と、金属放熱体101の上面に電子部品111が搭載され、電子部品111を取り囲むように、金属放熱体101の上面に装着された枠体105と、枠体105の上面に載せた蓋体とを備えた電子装置114が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この電子装置114の第1の金属材料102はモリブデン,タングステン,鉄合金等から成り、第2の金属材料104a,104bは銅等から成り、第3の金属材料103は銅,銀,アルミニウム,ダイヤモンド等から成る。
第1の金属材料102と枠体105および電子部品111との熱伝導率が近似することによって、金属放熱体101に接合する枠体105に割れが生じたり金属放熱体101が反ったりすることのない、良好な放熱性を備えた電子装置114を得ることができる。
特許第3336982号公報
しかしながら、上記の電子装置では、第1の金属材料102よりも熱伝導率が大きいが熱膨張率も大きい第3の金属材料103が第1の金属材料102の貫通孔内で伸びようとするため、第3の金属材料103が貫通孔から上下方向にはみ出すように変形して、電子部品111の搭載部が膨れるように変形し、このために、電子部品111を接着固定する接着剤が電子部品111の接合を維持できなくなり、電子部品111が搭載部から剥離しやすかった。
その結果、電子部品111の作動時に発した熱を接着剤および放熱部材101を介して良好に外部に放散できなくなって電子部品111が温度上昇したり、電子部品111に放熱部材101の熱応力による変形が大きく作用して電子部品111にクラック等の破損等が生じたりして、電子部品111を正常に作動させることができなくなるという問題点があった。
また、近時の電子部品111は、作動時の発熱量が増大する傾向にあり、上記の電子装置では、放熱体として機能する第3の金属材料103の体積が不十分となってしまい、電子部品111から発熱する熱を良好に外部に放散させることが困難となってきた。
本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、電子部品の放熱部材への強固な接合を維持しやすく、発熱量の大きな電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができる電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、銅または銅を主成分とする合金にセラミック粉末を含有して成る金属枠体と、該金属枠体の中央部の貫通孔に挿入設置された熱膨張係数が前記金属枠体より小さい金属部材と、前記金属枠体および前記金属部材の上下面を覆うように形成された銅層とから成るとともに、前記銅層は前記金属枠体および前記金属部材の上面を覆う厚みが下面を覆う厚みよりも厚く形成されていることを特徴とする。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、放熱部材の上面に搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、放熱部材は、銅または銅を主成分とする合金から成る金属枠体と、金属枠体の中央部の貫通孔に挿入設置された熱膨張係数が金属枠体より小さい金属部材と、金属枠体および金属部材の上下面を覆うように形成された銅層とから成ることから、電子部品の搭載部の直下に金属部材が設けられることとなり、金属部材を電子部品の熱膨張係数に近い材料とすることで、電子部品に金属部材との熱膨張差による応力が加わるのを有効に防止できる。その結果、電子部品にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止することができる。
またこの構成によって、電子部品の直下の金属部材が上下方向にはみ出すように変形して電子部品の搭載部が膨れるように変形することがない。従って、電子部品の搭載部をより平坦なものとすることができる。その結果、電子部品が搭載部から剥離し難く放熱部材への強固な接合が維持される。
また、金属部材の周囲に設けられた銅または銅合金から成る良熱伝導性の金属枠体の体積を大きくでき、しかも金属枠体は放熱部材の外周方向に延びるように設けられていることから、放熱部材の外周方向に速やかに熱を伝えることができるようになる。そして、放熱部材の載置部に作動時における発熱量が大きい電子部品を載置しても、電子部品から発する熱を放熱部材全体から効率良く外部に放散させることができるようになる。
以上の結果、電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージとすることができる。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、搭載部に搭載されるとともに電極が配線導体に電気的に接続された電子部品と、枠体の上面に電子部品を覆うように取着された蓋体または枠体の内側に電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることから、電子部品の放熱特性が良好な本発明の電子部品収納用パッケージの特徴を備え、長期にわたって安定して電子部品が作動する電子装置を提供することができる。
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置の実施の形態の一例を示す断面図であり、1は上面の中央部に電子部品11の搭載部10を有する放熱部材、3は銅または銅を主成分とする合金から成る金属枠体、2は枠体3の中央部の貫通孔に挿入設置された金属部材、4は金属部材2および金属枠体3の上下面を覆うように形成された銅層(4aは上部銅層,4bは下部銅層)、5は放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで取着された枠体、6は枠体5の内面から外面に導出されている複数の配線導体である。
これら放熱部材1と枠体5とで電子部品11を収納する電子部品収納用パッケージ8が構成される。また、この放熱部材1の搭載部10に電子部品11を搭載し、電子部品11の電極を配線導体6に電気的に接続した後に、放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aに電子部品11を覆うように封止樹脂13を充填して電子部品11を封止することにより、または、枠体5の上面に電子部品11を覆うように蓋体(図示せず)を取着して電子部品11を封止することにより、本発明の電子装置14が構成される。
枠体5は、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等から成り、銀ロウ,銀−銅ロウ等のロウ材を介して放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで接着固定されることにより取着される。なお、このロウ材による接着固定に際しては、ロウ付け用の金属層(図示せず)が枠体5の放熱部材1との接合部に形成されてもよい。また、枠体5は金属から構成されていてもよく、その場合、配線導体6を枠体5を構成する金属と絶縁させるために配線導体6の周囲をセラミックスや樹脂、ガラス等の絶縁体で覆えばよい。
また、放熱部材1には、その上面の中央部の搭載部10に電子部品11が樹脂,ガラス,ロウ材等の接着剤を介して固定される。なお、接着剤としてロウ材を用いる場合には、ロウ付け用の金属層(図示せず)が放熱部材1の電子部品11の搭載部10に形成されてもよい。ただし、放熱部材1の上面の搭載部10に接合された上部銅層4aにより十分なロウ付けができる場合には、ロウ付け用の金属層は特に必要ではない。接着剤は、これら接着剤のうち、電子部品11と搭載部10との間で熱的,機械的に強固な接合を実現できるものから選択される。
枠体5は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して泥漿状と成すとともに、これにドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後に、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,ニッケル,パラジウム,金等の金属材料粉末に適当な有機バインダ,溶剤を混合してなる導電性ペーストをグリーンシートに予めスクリーン印刷法等により所定の配線導体6のパターンに印刷塗布した後に、このグリーンシートを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することによって作製される。
また、枠体5には、放熱部材1と枠体5とで構成される凹部5aの内面(搭載部10周辺)から枠体5の外面にかけて導出される配線導体6が形成されており、配線導体6の凹部5aの内側の一端には電子部品11の各電極がボンディングワイヤ12を介して電気的に接続される。また、枠体5の外側の配線導体6の他端には外部電気回路基板との接続用のリード端子7が接続される。
配線導体6はタングステン,モリブデン等の高融点金属から成り、タングステン,モリブデン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを枠体5となるセラミックグリーンシートに予めスクリーン印刷法等によって所定のパターンに印刷塗布しておくことによって、放熱部材1および枠体5による凹部5aの内面から枠体5の外面にかけて被着形成される。
また、配線導体6はその露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディングワイヤ12のボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みにメッキ法によって被着させておくと、配線導体6の酸化腐食を有効に防止できるとともに配線導体6へのボンディングワイヤ12の接続を強固となすことができる。従って、配線導体6は、その露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みに被着させておくことが望ましい。
本発明の電子部品収納用パッケージ8(以下、パッケージともいう)は、放熱部材1は、銅または銅を主成分とする合金から成る金属枠体3と、枠体3の中央部の貫通孔に挿入設置された熱膨張係数が枠体3より小さい金属部材2と、金属枠体3および金属部材2の上面を覆うように形成された上部銅層4aと、金属部材2および金属枠体3の下面を覆うように形成された下部銅層4bとから成る。
放熱部材1は、電子部品11の作動に伴い発生する熱を伝導するとともに、大気中に放散させたり、外部放熱板(図示せず)に伝導させたりする機能を有する。このような放熱部材1は、例えば、枠体3の中央部の四角形状の貫通孔に、タングステン,モリブデン等の直方体状の金属から成る金属部材2が挿入設置され、金属部材2の下面と金属枠体3の下面とを覆う下部銅層4bとなる銅板の上にこの金属部材2と金属枠体3とを載せ、さらに金属枠体3の上面と金属部材2の上面とを覆う上部銅層4aとなる銅板を載せ、これら銅板,金属部材2および金属枠体3を銀ロウ,銀−銅ロウ等を用いてロウ付け接合することによって形成される。これらの金属部材2,金属枠体3,上部銅層4a,下部銅層4bは、金属のインゴットに圧延加工,打ち抜き加工,切削加工等の従来周知の金属加工を施すことによって形成される。なお、金属部材の形状は、直方体状に限る必要はなく、円柱状、多角柱状、これらを組み合わせた形状等上方に搭載される電子部品11の形状や電子部品11同士の配置に応じて適宜の形状にすればよい。
金属部材2の材料は、その熱膨張係数が電子部品11や枠体5の熱膨張係数(4×10-6〜9×10-6)に近似し、熱伝導率が良好なものから選択されるのがよく、タングステン(熱膨張係数:約4.5×10-6,熱伝導率:約177W/m・K),モリブデン(熱膨張係数:約5×10-6,熱伝導率:約139W/m・K)の他に、例えば、銅−タングステン(熱膨張係数:約7×10-6,熱伝導率:約200W/m・K),銅−モリブデン(熱膨張係数:約9.1×10-6,熱伝導率:約260W/m・K),鉄(熱膨張係数:約11.8×10-6,熱伝導率:約83.5W/m・K)等が採用可能である。
このような金属部材2が放熱部材1の搭載部の直下に埋設された放熱部材1を具備した電子部品収納用パッケージ8は、放熱部材1の搭載部の熱膨張係数が、電子部品11としての半導体素子の構成材料であるシリコン,ガリウム砒素や枠体5の構成材料として使われるセラミック材料等とも熱膨張係数が近似することから、パワーICや高周波トランジスタ等の高発熱半導体素子を搭載する電子部品収納用パッケージ8として好適である。
また金属部材2として好ましくは、先ず平均粒径が5〜40μmのタングステン粉末またはモリブデン粉末を、金属部材2の形状となるように加圧成形し、これを1300〜1600℃の雰囲気中で焼結することにより、多孔体を予め作製し、そして、この多孔体に水素雰囲気下において約1200℃で10〜50質量%の銅を含浸させることにより、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る(タングステンまたはモリブデンと銅とのマトリクスから成る)金属部材2が作製されてもよい。
ここで、金属部材2はタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る場合、タングステン単体またはモリブデン単体からなる場合に比べて熱伝導率が向上し、放熱部材1の放熱特性をより優れたものとさせることができる。また、熱膨張係数も7×10-6〜11.5×10-6となり、金属部材2の材料として好適である。なお、タングステンの焼結体に銅を含浸させて成る材料を銅−タングステン、モリブデンの焼結体に銅を含浸させて成る材料を銅−モリブデンという。
金属枠体3は、銅または銅を主成分とする合金からなる。このような金属枠体3は、金属のインゴットに圧延加工,打ち抜き加工,切削加工等の従来周知の金属加工を施すことによって形成される。そして、このような枠体3は熱膨張係数が金属部材2より大きいが、熱伝導率が非常に大きいことから、放熱用途に好適に利用できる。
金属部材2と金属枠体3との接合は、金属枠体3の側面に金属部材2を銀ロウ,銀−銅ロウ,金ロウ,金−銅ロウ等のロウ材を用いてロウ付けすることによって接合すればよい。
放熱部材1は、銅または銅を主成分とする合金から成る金属枠体3の中央部の四角形状の貫通孔に直方体状の金属部材2が挿入設置され、金属部材2および金属枠体3の上下面を覆ってそれぞれ銅層4(上部銅層4a,下部銅層4b)が形成されていることから、電子部品11の搭載部10の直下に金属部材2が設けられることとなり、金属部材2を電子部品11の熱膨張係数(4×10-6〜6×10-6)に近い材料とすることで、電子部品11に金属部材2との熱膨張差による応力が加わるのを有効に防止できる。その結果、電子部品11にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止することができる。
またこの構成によって、電子部品11が発する熱によって、電子部品11の搭載部10の直下の金属部材2が枠体3より大きく熱膨張して上下方向にはみ出すように変形することがない。従って、電子部品11の搭載部10をより平坦なものとすることができる。その結果、電子部品11が搭載部10から剥離し難く放熱部材1への強固な接合が維持される。
また、金属部材2の周囲に設けられた金属部材2より熱伝導率が大きい金属枠体3の体積を大きくでき、しかも金属枠体3は放熱部材1の外周方向に延びるように設けられていることから、放熱部材1の外周方向に速やかに熱を伝えて電子部品11が発する熱を分散することができるようになる。そして、放熱部材1の載置部10に作動時における発熱量が大きい電子部品11を載置しても、電子部品11から発する熱を放熱部材1全体から効率良く外部に放散させることができるようになる。
その結果、電子部品11の発した熱を外部や大気中に極めて良好に放散させることができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができるようになる。
なお、このように熱伝導率の大きい枠体3および枠体3の中央部の貫通孔に熱膨張係数の小さい金属部材2を挿入設置した放熱部材1と、熱膨張係数の小さい枠体状の第1の金属材料102の中央部の貫通孔に熱伝導率の大きい第3の金属材料103を挿入設置した従来の金属放熱体101との放熱性能をシミュレーション(シミュレーションソフト名:MSC.Marc)により評価の結果、金属放熱体101または放熱部材1の上面に電子部品を搭載し作動させた場合、従来の金属放熱体101は上面の最高温度が51.9℃であったのに対し、放熱部材1の上面の最高温度は49.9℃の結果が得られ、従来の金属放熱体101の構成よりも良好な放熱性能を有することが確認された。
ここで、平面視における金属部材2の幅は、電子部品11の幅よりも大きいのがよい。これにより、電子部品11に加わる放熱部材1との熱膨張差による応力が大きく作用するのを防止し、その結果、電子部品11がクラック等によって破損するのを有効に防止することができる。
金属部材2の幅は、さらに好ましくは、図2に示すように電子部品11の幅の両側に金属部材2の厚みT以下の大きさだけ大きくなっているのがよい。これにより、電子部品11に加わる放熱部材1との熱膨張差による応力が大きく作用するのを防止するとともに、電子部品11で発生した熱を放熱部材1の上面の電子部品11の搭載部10から放熱部材1の下面へと多く伝えることができ、放熱性をより向上させることができる。
また好ましくは、金属枠体3は、銅または銅を主成分とする合金にセラミック粉末を含有しているのがよい。この場合、金属枠体3には、銅または銅を主成分とする合金にアルミナ質セラミックス,窒化アルミニウム質セラミックス,炭化珪素質セラミックス,窒化珪素質セラミックス等のセラミック粉末が含有されている。
金属枠体3がセラミック粉末を含有することにより、金属枠体3の剛性が増すとともに、金属枠体3の熱膨張係数が金属部材2や枠体5等の熱膨張係数に近いものとなり、金属枠体3と金属部材2や枠体5との熱膨張差による熱応力が小さくなり、放熱部材1等が変形しにくいものとすることができる。従って、電子部品11の搭載部10を平坦に保つことができ、電子部品11が放熱部材1に強固に接合されて剥離せず、電子部品11の発した熱を電子部品収納用パッケージ8の外部や大気中に良好に放散させることができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる。
また、金属枠体3がセラミック粉末を含有することにより、金属枠体3の熱膨張係数が、銅の熱膨張係数である18×10-6〜20×10-6から14×10-6〜17×10-6と低くできたり、セラミック粉末の含有率の増加に応じてさらに低くしたりすることができ、金属枠体3の熱膨張係数が金属部材2の熱膨張係数に近づくようになるので、放熱部材1の内部に生じる熱応力を小さくすることができる。その結果、電子部品11を放熱部材1の搭載部10に強固に接合させ、電子部品11の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、金属部材2や枠体5が変形せず封止性が良好な、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージ8とすることができる。なお、セラミック粉末を含有する金属枠体3の熱伝導率は、320W/m・K〜360W/m・Kであり、電子部品11を良好に冷却することができる。
このような金属枠体3は、例えば、アルミナ質セラミックスを含有して成る場合は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して顆粒状の混合物と成し、約1600℃で焼成して得られたセラミック粉末の表面にセラミック粉末同士を結合させるとともにCuの濡れ性に優れる金属層を被着させた後に、これを加圧成形して金属枠体3の所定形状にしたセラミック多孔体を得、しかる後に、このセラミックス多孔体に非酸化雰囲気下において約1100℃で銅または銅を主成分とする合金を含浸させることによって、銅または銅を主成分とする合金が5〜70質量%の枠体3を得ることができる。
このようなセラミック粉末を含有する金属枠体3は、セラミック粒子同士が接合されて成るセラミック多孔体に銅が含浸されている構造となるので、金属枠体3の硬度を硬いものとすることができるとともに、金属枠体3に熱が加わっても変形し難くさせることができるようになる。
または、約1600℃で焼成して得られたセラミックス粉末と、銅または銅を主成分とする合金の金属粉末と、有機バインダおよび溶剤とを混練し、これを加圧成形して枠体3の所定形状にしたものを得、しかる後に、非酸化雰囲気下において約800℃で有機バインダおよび溶剤を熱分解させて除去し、その後に、非酸化雰囲気下において約1100℃で銅または銅を主成分とする合金を溶融させて有機バインダおよび溶剤が熱分解されて形成された空孔を埋めこむことで、銅または銅を主成分とする合金の質量比が70〜99.9質量%の枠体3を得ることができる。
金属枠体3がその他のセラミック粉末を含有して成る場合も同様にして得ることができる。
銅層4は、金属部材2と金属枠体3とを接合した後、金属部材2および枠体3の上下面に上下の銅層4となる銅板を銀ロウ,銀−銅ロウ,金ロウ,金−銅ロウ等のロウ材を用いてロウ付けしたり、超音波接合したりすることによって接合してもよい。なお、超音波接合によって接合すると、金属部材2および枠体3と銅板とに高温を加えることなく接合でき、金属部材2と銅層4との間に大きな熱膨張差を発生させることがない点で好ましい。また、銅層4の被着方法は、その他にも、金属部材2および枠体3を接合したものに銅めっきする方法、銅粉末を含む金属ペーストを印刷塗布した後、焼成する方法、あるいは、金属部材2となるタングステンまたはモリブデンから成る焼結体と所定量の銅とを同時に加熱して銅を溶融させ、毛細管現象によって多孔質の焼結体に銅を含浸させてタングステン−銅またはモリブデン−銅から成る金属部材2を得ると同時に、金属部材2の周囲に金属枠体3および金属部材2の上下面に銅層4を形成する方法等であってもよい。
好ましくは、銅層4は、上面側、即ち、電子部品11の搭載部10側の上部銅層4aの厚みが、下部銅層4bの厚みより厚いのがよい。これにより、放熱部材1の上下に形成された銅層4により、電子部品11が発生した熱を放熱部材1の主面に平行な方向にもより多く伝えることができ、特に上部銅層4aが厚いので電子部品11から発せられた熱を即時に、金属部材2の主面に平行な方向に良好に伝達することができ、電子部品11の放熱性を向上させることができる。その結果、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
上部銅層4a,下部銅層4bの厚みは、それぞれ800μmより厚くなると金属部材2と上部銅層4a,下部銅層4bとの熱膨張差によって発生する応力が大きくなり十分な接合強度が得られない傾向があることから、800μm以下としておくことが望ましい。また、上部銅層4a,下部銅層4bの厚みが50μm以上であれば、電子部品11の作動に伴い発生する熱が上部銅層4a,下部銅層4bの平面方向に十分広がるので、放熱部材1の熱放散性はさらに向上することから50μm以上としておくことが望ましい。
また、放熱部材1を約780℃に加熱することにより銅層4を焼鈍してもよい。銅層4を焼鈍することにより、銅層4の延性が大きくなり、上部銅層4aと下部銅層4bとの厚さの差によって生じる熱応力が小さくなるので、放熱部材1に生じる歪みを抑制できる。なお、銅層4を焼鈍することにより熱伝導率が損なわれることはほとんどない。
また、放熱部材1の下面側、即ち、電子部品11が搭載される搭載部10とは反対側の下部銅層4bの表面の算術平均粗さRaは、Ra≦30(μm)であることが好ましい。通常、電子部品収納用パッケージ8は、アルミニウムや銅等の金属体あるいは、高熱伝導を有するセラミック体から成る支持基板へネジ止めにより、またははんだ等の溶融金属やロウ材を用いて接続される。このとき、下部銅層4bの下面の算術平均粗さRaがRa>30(μm)の場合には、電子部品収納用パッケージ8と支持基板とを十分に密着させることが困難となり、両者の間に空隙やボイドが発生しやすくなり、その結果、電子部品11で発生した熱を電子部品収納用パッケージ8からこの支持基板へ効率良く伝達させることができなくなるおそれがある。従って、下部銅層4bの外側表面となる下面は、支持基板との良好な密着性が得られるように、Ra≦30(μm)の平滑面であることが望ましい。
なお、放熱部材1の金属部材2の上下面に接合される銅層4(4a,4b)の材料は、純銅に限られるものではなく、熱伝導性が良好で金属部材2の材料、例えば、タングステンまたはモリブデンと銅とのマトリックスである金属部材2と十分な接合強度が得られるものであれば、銅を主成分とする各種の銅合金であっても構わない。これは、銅から成る金属枠体3についても同様である。
また、放熱部材1の金属部材2の上下面に接合される銅層4(4a,4b)は、少なくとも放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの底面と同じ面積で上下面に形成されれば十分であり、必ずしも図1に示すように放熱部材1の上下面の全面を覆うように形成される必要はない。
かくして、上述の電子部品収納用パッケージ8によれば、放熱部材1の搭載部10上に電子部品11をガラス,樹脂,ロウ材等から成る接着剤を介して接着固定するとともに、電子部品11の各電極をボンディングワイヤ12を介して所定の配線導体6に電気的に接続し、しかる後に、放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの内側に電子部品11を覆うようにエポキシ樹脂等の封止樹脂13を充填して電子部品11を封止することによって、あるいは、樹脂や金属,セラミックス等から成る蓋体を枠体5の上面に凹部5aを覆うように取着して電子部品11を封止することによって製品としての電子装置14となる。
なお、本発明は上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能である。例えば、電子部品11で発生した熱を放熱部材1から大気中に効率良く放散させるために、放熱部材1の金属部材2および金属枠体3の下面に接合される下部銅層4bの下面が放熱フィンの形状に成形されたり、下部銅層4bに放熱フィンを接合して放熱フィンが放熱部材1の下部銅層4bと一体化した形状としたりしてもよく、これによって、電子部品11の作動に伴い発生する熱を放熱部材1により吸収するとともに大気中に放散させる作用をさらに向上することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。 図1の電子部品収納用パッケージの金属部材の拡大平面図である。 従来の電子装置の断面図である。
符号の説明
1:放熱部材
2:金属部材
3:金属枠体
4:銅層
4a:上部銅層
4b:下部銅層
5:枠体
6:配線導体
8:電子部品収納用パッケージ
10:搭載部
11:電子部品
14:電子装置

Claims (2)

  1. 上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、銅または銅を主成分とする合金にセラミック粉末を含有して成る金属枠体と、該金属枠体の中央部の貫通孔に挿入設置された熱膨張係数が前記金属枠体より小さい金属部材と、前記金属枠体および前記金属部材の上下面を覆うように形成された銅層とから成るとともに、前記銅層は前記金属枠体および前記金属部材の上面を覆う厚みが下面を覆う厚みよりも厚く形成されていることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  2. 請求項1記載の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする電子装置。
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