JP4484294B2 - ノンコア削孔装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ノンコア削孔装置に関し、さらに詳細には、掘削孔の孔壁崩壊を防止しつつ埋設物を埋設する工法に適用される装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル管、アンカー体、ロックボルトなどの地中埋設物を地中に埋設する際、これらの埋設物は掘削した孔内に挿入されるが、孔壁が崩壊してスムーズに作業ができない場合がある。このような場合、ケーシングを孔内に挿入し、ケーシング内に埋設物を挿入した後、ケーシングを抜管するという工法を採っている。
【0003】
しかしながら、この工法は、ケーシング挿入孔の掘削→ドリルロッドの抜管→ケーシングの挿入→埋設物の挿入→ケーシングの抜管という工程になるため、工程数が多く、施工時間及び施工コストが増大する。また、ドリルロッドの抜管後にケーシングを挿入するため、孔壁崩壊を見越してケーシング外径よりも十分に大きな削孔径としなければならない。このため、掘削に要する仕事量が増大するだけでなく、排出される掘屑も多くなり環境面でも好ましくない。
【0004】
また、ロータリパーカッションドリルなどの二重管工法により、掘削完了後インナロッドを抜管し、アウタロッドをケーシングとして孔内に残して埋設物を挿入する工法もある。しかしながら、この工法の場合も、インナロッドの抜管工程を必要とし、またインナロッドそのものを設備しなければならない。さらに、高所あるいは足場上での掘削作業は危険を伴い、設備重量の増加は施工コストの増大に直結する重大な要因となる。また、現場の占有スペースも大きくなり、作業性が損なわれる。
【0005】
また、ロータリパーカッションドリルによる二重管工法では、インナビットへの回転力と給進力との伝達は、一般に、インナビットをインナロッドにねじ接続することにより行われる。しかし、ねじによる接続は、掘削面に遊びが生じた場合など、振動でねじ緩みを生じや易く、ねじ部折損などのトラブルの原因となることが多い。
【0006】
さらに、ロータリパーカッションドリルによる二重管工法では、掘削速度を調整するための、アウタビットからのインナビットの出し入れ長さ調整は、先頭インナロッドの長さを変える方法によるのが一般的である。しかし、この方法の場合、先頭インナロッドを数本準備する必要があり、コストがかかるだけでなく、現場での占有スペースも大きくなる。
【0007】
さらに、ロータリパーカッションドリルによる二重管工法では、インナビットとアウタビットとの直径はめ合隙間は、アウタビットの有効内径の4〜6%であることが一般的である。しかし、このように有効はめ合隙間が大きいとドリルロッド内部に掘屑が侵入し易く、インナロッドを回収する際の障害となる。
【0008】
この出願人が特開平10−61362号で提案したノンコア削孔装置を使用して、地中埋設物を挿入する工法も考えられる。しかし、このノンコア削孔装置は、調査ボーリング施工中に必要な深度の土質試料コアを採取するために開発されたものであり、コアの不採取深度で使用されるインナビットアッセンブリがサンプラと交換可能であることが必要条件となっている。このため、埋設物はサンプラの径に制限され、またコアの不採取深度で使用されるインナビットアッセンブリは、長くて重量が大きく、また部品点数も多く製造コストが高い。
【0009】
拡底式ローラビットとワイヤライン搬送機構を組み合わせた、ロータリボーリングマシンによるウェルマン工法も知られ、実用化されている。しかし、この工法は拡底ビットを使用することが必要条件であるため、インナビットアッセンブリのビット部分の構造が複雑で、コスト高の要因となる。また掘屑の侵入や孔底付近の崩壊などで拡底部分が縮径しない場合があり、トラブルが発生し易い。さらに、クランプ機構が複雑で、ロータリパーカッションドリルなどの衝撃型掘削機で使用する場合、作動部の故障や部品破損によるトラブルを回避することができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、上記従来技術の問題点を一挙に解決し、施工時間が短く、コストも低廉に抑えることができ、しかも施工トラブルの発生がないノンコア削孔装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、後端にドリルロッドが接続されるチューブと、
該チューブの先端に装着された環状のアウタビットと、
前記アウタビットの内径部に嵌合されて該内径部を実質的に閉塞するインナビットと、 前記チューブ内に配置され、前記インナビットを前記チューブに固定するためのクランプ機構であって、先端に前記インナビットが直結されるメインシャフトと、このメインシャフトの中間部に設けられ、前記チューブの内周に係合離脱自在に係合して前記メインシャフトを前記チューブの内周に固定するためのラッチ爪とを有するクランプ機構とを備え
前記メインシャフトは、先端部にその半径方向に掘削水の流入孔が設けられるとともに、該流入孔と連通する送水路が軸線方向に設けられ、該送水路が前記インナビットに設けられた注出孔と連通していることを特徴とするノンコア削孔装置にある。
【0014】
前記インナビットは前記メインシャフトに多角形若しくはスプラインによる継手により接続され、前記ドリルロッドの回転力が前記クランプ機構を介して前記インナビットに伝達される。前記継手はピンによる抜け止めがなされた構造である。
【0015】
前記インナビットは前記アウタビットに多角形若しくはスプラインによる継手により嵌合され、前記ドリルロッドの回転力が前記アウタビットを介して前記インナビットに伝達される。前記アウタビットは前記インナビットの落下防止のための縮径部を有し、該縮径部の内径は前記ドリルロッドの有効内径の90%以上100% 未満であり、前記インナビットとの直径はめ合い隙間は前記縮径部内径の0.1%〜3.0%である。前記アウタビット及び前記インナビットは、チップインサートタイプのものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、この発明によるノンコア削孔装置の第1の実施の形態を示す軸線方向断面図である。ノンコア削孔装置10は、チューブ1と、このチューブ1の先端に装着される環状のアウタビット4と、このアウタビット4に嵌合されるインナビット5と、クランプ機構6とにより構成される。
【0017】
図2はチューブ1の詳細を示す軸線方向断面図である。チューブ1はサブ12、ロッキングカップ13及びビットサブ14からなるチューブアッセンブリであり、これらの部材12,13,14は、各々に形成されたねじ部15,16,17,18を介して互いに接続される。チューブ1は掘削時において先頭ドリルロッドとして機能し、したがってサブ12の後端側に形成された雄ねじ部19には後続のドリルロッドが接続される。また、ビットサブ14の先端側に形成された雌ねじ部20にはアウタビット4が接続される。
【0018】
図3はアウタビット4の側面図、図4は正面図、図5は軸線方向断面図である。アウタビット4は、この実施の形態では、ビットサブ14の内周にねじ接続され、その接続のための雄ねじ部21が後端側に形成されている。このアウタビット4の先端掘削面に設けられる切削チップ22は、インサートタイプのものであり、したがって地層に合わせてチップの変更が可能である。
【0019】
アウタビット4の内径部23は、この実施の形態では円筒面である。内径部23には、インナビット5の落下防止のための縮径部24が設けられている。縮径部24の内径d1 はドリルロッドであるチューブ1の有効内径d0 の90%以上100% 未満である。すなわち、この発明によるノンコア削孔装置10は、特開平10−61362号に開示されたワイヤラインサンプラ用ノンコア削孔装置と異なり、試料を採取することを目的としていないので、上記範囲特に96%以上の有効内径を確保することができる。
【0020】
図6はクランプ機構6を示し、(a)は平面図、(b)は軸線方向断面図である。クランプ機構6はメインシャフト26と、1対のラッチ爪27,27と、スピア28と、ラッチケース29とからなっている。図7は、メインシャフト26の軸線方向断面図である。メインシャフト26は中間部に半径方向に貫通するラッチ爪収容孔30を有し、この孔30にラッチ爪27,27が収容されている。ラッチ爪27,27は、それらの基端部において、ピン穴31(図7参照)に挿入されたスプリングピン32に半径方向に拡縮可能に支持されている。
【0021】
メインシャフト26には、その後端からラッチ爪収容孔30に通じる軸線方向の孔33が設けられ、この孔33にスピア28が嵌合している。スピア28の先端はラッチ爪収容孔30まで延びてラッチ爪27,27間に挟まれ、これによりラッチ爪27,27はスプリングピン32のばね力に抗して拡開している。スピア28は後端に係合部34を有し、この係合部34に後述するオーバショット8(図18参照)が係合可能である。
【0022】
ラッチケース29はメインシャフト26及びスピア28の各外周に嵌合し、ピン35によりスピア28と一体化されている。ラッチケース29にはラッチ爪27,27が出入りする窓36が設けられている。ラッチ爪27,27は拡開した状態では窓36から突出して、ロッキングカップ13の内周に設けられた環状段部37に係合し(図1,図2参照)、これによりドリルロッドの給進力がクランプ機構6を介してインナビット5に伝達される。ラッチ爪27,27はまた、その一方がロッキングカップ13の内周に軸線方向に沿って設けられた突条38に係合し、これによりドリルロッドの回転力がクランプ機構6を介してインナビット5に伝達される。
【0023】
ラッチ爪27,27が支持されるスプリングピン32は、ラッチケース29に軸線方向に沿って設けられた長孔39に受け入れられ、ラッチケース29はメインシャフト26に対して長孔39の長さ範囲で軸線方向に移動可能である。したがって、スピア28の係合部34に後述するオーバショットを係合させ、スピア28を引っ張ると、スピア28がラッチ爪27,27間から抜け出すとともに、ラッチケース29が移動して窓36によりラッチ爪27,27が閉じられる。
【0024】
これにより、ラッチ爪27,27とロッキングカップ13の環状段部37との係合が解除し、クランプ機構6及びこれに接続されたインナビット5すなわちインナビットアッセンブリの回収が可能となる。なお、スピア28は、メインシャフト26との間に介在されたOリング40の弾性によりメインシャフト26に固定され、通常はメインシャフト26から抜け出ないようになっている。
【0025】
メインシャフト26の先端側には掘削水の流入孔41が半径方向に設けられ、この流入孔41は軸線方向に形成された送水路42と連通している。送水路42には、掘屑の逆流を防止するためのチェックボールバルブ43が設けられている。このチェックボールバルブ43は浮力で流路を閉鎖するように、樹脂などの比重が1よりも小さい材料で作られている。
【0026】
メインシャフト26とインナビット5とは、多角形による継手構造により接続されている。すなわち、メインシャフト26の先端には外形形状が多角形となっている多角形部44が形成されている。図8〜図12は、メインシャフト26に接続されるインナビット5の詳細を示し、図8は側面図、図9は正面図、図10は軸線方向断面図、図11は図10のA−A線断面図、図12は図10のB−B線断面図である。
【0027】
インナビット5はメインシャフト26の先端に嵌合される環状部45を有し、この環状部45の内周の一部にメインシャフト26の多角形部44に対応した形状の多角形部46が形成されている。メインシャフト26とインナビット5とは、それらの多角形部44,46によって接続され、この継手構造によってメインシャフト26の回転力がインナビット5に伝達される。インナビット5とメインシャフト26との継手構造は、多角形に限らずスプラインとしてもよい。
【0028】
メインシャフト26及びインナビット5にはピン穴47,48(図7,図8参照)がそれぞれ設けられ、インナビット5はこれらのピン穴47,48に挿入されるピン49(図6参照)により抜け止めされている。図1に示すように、クランプ機構6に接続されたインナビット5は、アウタビット4に嵌合される。
【0029】
インナビット5の外形形状は、この実施の形態では、アウタビット4の内周と同様に円筒形である。そして、これらアウタビット4とインナビット5との、はめ合隙間はアウタビット4の縮径部24の内径の0.1% 〜3% となっている。すなわち、アウタビット4の内径部はインナビット5によって実質的に閉塞され、チューブ1内には掘屑やコアが侵入することはない。インナビット5の切削チップ22もチップインサートタイプのものであり、したがって地層に合わせてチップの変更が可能である。
【0030】
インナビット5にはメインシャフト26の送水路42と連通する送水路50が軸線方向に設けられ、さらに、この送水路50から分岐して複数の注出孔51が設けられている。掘削時において、チューブ1内に掘削水が供給され、この掘削水はメインシャフト26の流入孔41及び送水路42を通って、インナビット5の送水路50に入り、注出孔51から掘削孔底に供給される。
【0031】
図13は、この発明によるノンコア削孔装置10の第2の実施の形態を示す軸線方向断面図である。図14は同ノンコア削孔装置10に使用されるアウタビット4の側面図、図15は正面図である。図16は同ノンコア削孔装置10に使用されるインナビット5の側面図、図17は正面図である。以下、第2の実施の形態と、上記で説明した第1の実施の形態との主たる相違点について説明する。
【0032】
まず、アウタビット4はビットサブ14の内周ではなく、外周にねじにより接続されている。次に、インナビット5はクランプ機構6のメインシャフト26に多角形部ではなく、円筒形部55で嵌合されている。他方、アウタビット4の内径部は多角形部56となっており、この多角形部56にインナビット5の外周の多角形部57が嵌合される。この場合も、多角形に限らず、スプラインによる継手構造とすることも可能である。
【0033】
したがって、インナビット5にはメインシャフト26からではなく、アウタビット4から回転力が伝達される。このため、第1の実施の形態でロッキングカップリング13に設けた突条38は、この第2実施の形態では設けられていない。なお、インナビット5への給進力は、ラッチ爪27,27がロッキングカップリング13の先端に係合することによって伝達される。その他の点については、第2の実施の形態は第1の実施の形態と同様であり、同様の機能を持つ部材については同一符号を付してある。
【0034】
次に上記ノンコア削孔装置10を使用した地中埋設物の埋設工法について説明する。図18及び図19は、この発明による地中埋設物の埋設工法の実施の形態を手順ごとに示す断面図である。図18(a)は掘削開始時の状態を示し、ドリルロッド1,11は掘削機本体2のドリルヘッド3に装着されて、回転力と給進力とが与えられる。ここで、先頭のドリルロッド1は、ノンコア削孔装置10のチューブ1であり、ドリルロッド11は通常のドリルロッドである。
【0035】
掘削の進行に伴ってドリルロッド11を順次継ぎ足し、図18(b)に示すように、所定深度まで掘削が完了すると、掘削機本体2にワイヤライン7を取り付ける。このワイヤライン7の先端には、クランプ機構6に係合可能なオーバショット8が設けられている。このオーバショット8を、図18(c)に示すように、ドリルロッド1,11…内に挿入してクランプ機構6に係合させる。そして、図19(d)に示すように、ワイヤライン7を巻き上げることにより、クランプ機構6をドリルロッド1から離脱させ、これによりインナビット5及びクランプ機構6すなわちインナビットアッセンブリを回収する。
【0036】
次に、図19(e)に示すように、ドリルロッド1,11…内にアンカ体や塩化ビニル管などの地中埋設物9を挿入し、その挿入後図19(f)に示すように、ドリルロッド1,11…を順次抜管する。このようにして、図19(g)に示すように、埋設工法の施工が完了する。なお、インナビット5のアウタビット4からの出入り長さは、掘削速度に影響を与える。この出入り長さは、有効長さが異なる複数本のインナビット5を準備しておき、交換することにより容易に調整可能である。
【0037】
以下、本発明の実施の形態によって得られる利点を列挙する。
(1)ロータリパーカッションドリルによる二重管工法のように、インナロッドを設備する必要がないので、インナロッドの抜管作業をインナビットアッセンブリのワイヤライン回収作業に置き換えることができ、作業時間が大幅に短縮される。同時に作業員の肉体的な負担が軽減される。また、インナロッドが占有する現場スペースがなくなり、作業環境にゆとりができる。
【0038】
因みに、インナロッドの抜管に要する時間は、通常1分/本である。したがって、例えば深度50mの掘削をする場合、掘削完了後のインナロッドの抜管に要する時間は50分となる。これに対し、本発明ではオーバショットの挿入と回収に4分、インナビットアッセンブリの管理等に2分程度で合計6分となり、88%の時間短縮となる。
【0039】
二重管ドリルロッドのロッド重量の一例を挙げると、アウタロッドが47kg、インナロッドが28kgで合計75kgである。そして、作業員2名でこれをハンドリングするのが標準的である。本発明によれば、ドリルロッドは単管であってインナロッドが不要となるので、ハンドリング重量は47kgとなり37%の作業負担の軽減が可能となる。また、インナロッド50本の重量は1400kgであり、これが軽減されると運搬や足場の耐荷重に関し、極めて有利となる。
【0040】
(2)特開平10−61362号に開示されたワイヤラインサンプラ用ノンコア削孔装置と異なり、試料を採取することを目的としていないので、インナビットがインナロッドを介することなくクランプ機構に直結される。したがって、インナビットアッセンブリは、構成が簡素となるため、コスト的に有利であり、故障などのトラブル発生の確率も低い。
【0041】
(3)多角形もしくはスプラインによる継手構造と抜け止めピンとの組合せにより、インナビットがクランプ機構に固定されるので、ねじ接続の場合のような緩みによるトラブルの心配がない。また、片手ハンマなどの簡単な工具で分解可能であり、現場でのビット交換が容易である。
【0042】
(4)有効長さの異なるインナビットでアウタビットからの出入り長さを調整するので、長さの異なる先頭インナロッドを準備する方法に比べ、占有スペースが少なく、運搬や調整作業も容易である。
【0043】
(5)アウタビットの内径部がインナビットによって実質的に閉塞され、両者間の直径はめ合隙間はタイトであるので、掘屑の侵入が防止され、インナビットアッセンブリの回収が容易である。また、インナビットアッセンブリへの曲げ応力が緩和され、製品の疲労寿命を延ばす効果が得られる。
【0044】
(6)ウェルマン工法と異なり、拡底ビットを使用することがないため、インナビットアッセンブリのビット部分の構造が簡素であり、低コストで製造することができ、また作動部の故障や部品破損によるトラブルの発生を回避することができる。
【0045】
上記実施の形態は例示にすぎず、この発明は種々の改変が可能である。例えば、上記実施の形態では埋設物を鉛直方向に埋設する例が示されているが、水平方向にあるいは斜め下方や上方に埋設する場合でも、同方向に掘削して埋設することが可能である。また、アウタビットやインナビットのビット形状、クランプ機構の構造等々は、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。さらに、この発明によるノンコア削孔装置は、上記埋設工法のみに適用されるものではなく、その他種々の工法に適用し得ることはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、インナロッドの抜管作業が不要であるので、施工時間が極めて短く、コストも低廉に抑えることができ、しかも施工トラブルの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明によるノンコア削孔装置の第1の実施の形態を示す軸線方向断面図である。
【図2】図2はチューブの詳細を示す軸線方向断面図である。
【図3】図3はアウタビットの側面図である。
【図4】図4は同アウタビットの正面図である。
【図5】図5は同アウタビットの軸線方向断面図である。
【図6】図6はクランプ機構を示し、(a)は平面図、(b)は軸線方向断面図である。
【図7】図7は、メインシャフトの軸線方向断面図である。
【図8】図8はインナビットの側面図である。
【図9】図9は同インナビットの正面図である。
【図10】図10は同インナビットの軸線方向断面図である。
【図11】図11は図10のA−A線断面図である。
【図12】図12は図10のB−B線断面図である。
【図13】図13は、この発明によるノンコア削孔装置の第2の実施の形態を示す軸線方向断面図である。
【図14】図14はアウタビットの側面図である。
【図15】図15は同アウタビットの正面図である。
【図16】図16はインナビットの側面図である。
【図17】図17は同インナビットの正面図である。
【図18】図18は、この発明による地中埋設物の埋設工法の実施の形態を手順ごとに示す断面図である。
【図19】図19は、図18に引き続く手順を示す断面図である。
【符号の説明】
1:チューブ(ドリルロッド)
3:ドリルヘッド
4:アウタビット
5:インナビット
6:クランプ機構
7:ワイヤライン
8:オーバショット
9:地中埋設物
10:ノンコア削孔装置
22:切削チップ
23:内径部
24:縮径部
26:メインシャフト
27:ラッチ爪
28:スピア
29:ラッチケース
34:係合部
36:窓
44:多角形部
46:多角形部
56:多角形部
57:多角形部

Claims (6)

  1. 後端にドリルロッドが接続されるチューブと、
    該チューブの先端に装着された環状のアウタビットと、
    前記アウタビットの内径部に嵌合されて該内径部を実質的に閉塞するインナビットと、 前記チューブ内に配置され、前記インナビットを前記チューブに固定するためのクランプ機構であって、先端に前記インナビットが直結されるメインシャフトと、このメインシャフトの中間部に設けられ、前記チューブの内周に係合離脱自在に係合して前記メインシャフトを前記チューブの内周に固定するためのラッチ爪とを有するクランプ機構とを備え
    前記メインシャフトは、先端部にその半径方向に掘削水の流入孔が設けられるとともに、該流入孔と連通する送水路が軸線方向に設けられ、該送水路が前記インナビットに設けられた注出孔と連通していることを特徴とするノンコア削孔装置。
  2. 前記インナビットは前記メインシャフトに多角形若しくはスプラインによる継手により接続され、前記ドリルロッドの回転力が前記クランプ機構を介して前記インナビットに伝達されることを特徴とする請求項1記載のノンコア削孔装置。
  3. 前記継手はピンによる抜け止めがなされた構造であることを特徴とする請求項2記載のノンコア削孔装置。
  4. 前記インナビットは前記アウタビットに多角形若しくはスプラインによる継手により嵌合され、前記ドリルロッドの回転力が前記アウタビットを介して前記インナビットに伝達されることを特徴とする請求項1記載のノンコア削孔装置。
  5. 前記アウタビットは前記インナビットの落下防止のための縮径部を有し、該縮径部の内径は前記ドリルロッドの有効内径の90%以上100% 未満であり、前記インナビットとの直径はめ合い隙間は前記縮径部内径の0.1%〜3.0%であることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のノンコア削孔装置。
  6. 前記アウタビット及び前記インナビットは、チップインサートタイプのものであることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載のノンコア削孔装置。
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