JP4483381B2 - マルチかごエレベータ - Google Patents
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Description
(1)乗りかご2,乗りかご3,乗りかご6が他の乗りかごの運行の影響を受け、乗り場 の待ち客や、乗りかご内の乗客に不要な停止や動きと不満を持たれたりする動きを してしまう。
(2)2つの乗りかごを独立に制御できないので、ロープ長が変化すると、2つの乗りか ごの着床制御を同時に完全にゼロに出来ない。
(3)特定の乗りかごが偏って運行され、可動部の消耗に偏りが生じる可能性がある。
(4)隣接した乗り場に複数台の乗りかごが到着し、利用者の乗降に混乱を生じる可能性 がある。
11−5,11−6が設置されている。ここで、3階の待ち客に対するサービスの実施例を説明する。3階の利用者は上昇運転を希望しており、乗りかご3は乗りかご2が4階の利用者をサービスするために停止する従属動作として3階に停止するが、乗りかご内には3階で下車する利用者が不在の場合にはドア12−3を開閉しない。これは、乗りかご3には3階で乗り降りの利用がないので、不要なドアの開閉を阻止して可動部品の消耗を抑制する。このドア制御アルゴリズムの詳細は図2で示す。このドア開閉阻止は、3階での待ち客に乗りかご3の3階への停止を悟られることによる不要な不満の発生を抑制させるために、インジケータ10−3には乗りかご3のかご位置は表示しないような非均一な表示制御を行う。このかご位置の適切なインジ表示アルゴリズムについては、その詳細を図3で示す。さらに、案内表示器11−3には、通常の乗り込み案内の内容ではなく、しばらく上昇かごの到着がない旨の謝罪案内を他階への案内とは違えて非均一に提供し、利用者へご理解を得るシステム努力を行う。この乗り場案内表示アルゴリズムについては図4でその詳細を示す。勿論、通常の運転の様に利用者がいなくてもドア開閉を行い、かご位置表示器にかご位置や運転方向を表示し、乗り場案内器には乗車不適切な乗りかごの到着を示す均一制御を行っても良い。また、乗りかご内には表示器15−3が設置され、乗客がいる場合には、各かごに対して均一のサービスとしてかご位置の表示や停止予定階の表示などがなされるが、ここではしばらく乗客がないので無駄な表示をしても意味がないので、非均一なサービスとしてかご内表示器15−3をオフして省エネや機器の寿命延長をはかる制御を行う。このかご内表示器の制御アルゴリズムの詳細は図5で説明する。このほか、乗りかご3には塔内機器として、昇降路に設置された遮へい板14−3に対向する形で遮へい板センサ13−3が取り付けられており、乗りかごが3階の乗り場に到着してからの移動距離を計測可能としている。乗りかご3の床面と3階乗り場の床面との誤差をLE2とし、乗りかご3の位置決め制御法については4階での動きの説明の際に詳細に開示する。
『乗車可能な乗りかご到着』という一般的な状況で示される均一制御や、下車階の事前登録がなされているが故にこの4階で多くの利用者が下車することがわかれば、その旨を4階乗り場に流してドア付近を空けるような臨機応変な非均一制御による表示は利用者に有益であり、その詳細は、図4で説明する。さらに、乗りかご3内の乗客に対して4階に到着した旨の均一表示を乗りかご表示器に流したりする。この乗りかご表示器の均一・非均一制御に関しては図5で詳細に示す。
104で通常の均一制御ではなく、非均一な制御が適用され、ドアの開閉速度を下げたり、ドア閉め開始タイミングを遅らせて、利用者がドアにぶつかることを阻止するなどの気配り制御を実施する。この非均一制御は、常時実施すると輸送効率が落ちてしまうので、システムがその実施に関して必要と判断した状況時のみ動的に非均一制御として実施し、弊害を最小限に抑制しつつきめ細かなサービスを提供できる効果を発揮する。詳細は、他図で説明するが、この処理P104が実施された時は、従属関係にある他かごや、他乗り場に気配り運転実施中の案内を流し、他の利用者のご理解を得る処理をこのプログラムの中に取り込んでも良い。処理P103で特別な状況にないときには、他の乗りかごと同様に処理P105でドアの開閉速度や、ドア閉開始タイミングは平均的な値や初期値に従って均一制御される。一方、処理P101で乗りかごへの乗客や乗りかごからの降客がいないと判断されたときは、処理P106において、非均一な制御として、ドアの開閉を阻止する。これは、乗降客がいないような場合に、無用なドアの動作は、省エネルギや可動部の消耗にとってムダであり、合理的な制御であると言える。勿論、乗降客はいないが、乗りかごに乗客がいて、乗りかごが停止したにも関わらずドア開閉をしないことが乗客に不安感を与えると考えられる条件下では、この処理P106は通常のドア開閉を行う均一制御に変更しても良い。以上の処理を終了し、処理P107経由でドア開閉制御プログラムP10は終了する。本実施例によれば、複数乗りかごシステムの乗降を円滑にするとともに、利用者に気持ちよくエレベータを利用していただくタイムリーなドア開閉制御,省エネ,機器の寿命延長などの効果がある。
yesであれば、次に、処理P202でかご位置表示関連で、運転状況に関わらず均一表示をすることが要請されているかを判断する。yesであれば、処理P203で通常の均一制御として、乗り場と乗りかご内にこの乗りかご、または、すべての乗りかごの位置を表示する。noであれば、処理P204で非均一制御として、見る人のいない状況下、あるいは、運転方向が逆で、見ても意味のない状況下では、無駄なかご位置表示は行わないという処理を実施する。この処理は省エネ効果もさることながら、表示器が白熱ランプなどのシステムではランプのタマ切れを遅らせる効果、さらには、乗り場でかご到着を待っている人にとって意味のない情報は提供しない方が不要な不信感を抱かせない心理的効果も発揮する。また、輸送効率の向上を図るため、乗り場待ち客の希望方向と同じ方向に運転中の乗りかごであっても、その階を通過した方が全体としての輸送効率や平均待ち時間が改善される様な状況もこの非均一制御によるかご位置の非表示は不満の発生を抑制する効果を発揮する。なお、処理P202の均一表示の要請とは、ビル管理者などからの表示要請を受けた場合の処理で、このような事象が発生しないときには、この判断処理と均一表示処理P203は省略してもよい。その場合には処理速度の向上や、メモリ空間の削減などの他の効果がある。処理P201でnoと判断したときには処理P205で均一処理として、通常の乗りかご位置を表示し、処理P206を経由して割り込み待ちに戻る。本実施例によれば、複数乗りかごシステムで利用者に気持ちよくエレベータを利用していただくタイムリーな情報提供の効果がある。
P503で自かごに対して処理P502で説明したような非均一制御を実施する。処理
P502,P504でほぼ同等の優先度と判断された場合には、処理P506で、発生せざるを得ない着床誤差を2つの乗りかごに均等に割り振る均一制御処理を行う。処理
P501で従属かごが存在しない場合、つまり図1の乗りかご6の様な場合、自かごの着床制御は他かごへの影響を生じさせないので、処理P507で自かごの着床誤差をゼロに制御する均一制御を実施する。そして、処理P508で、異常なロープ伸びが図1のセンサ13−*,14−*から判断できると、処理P509でロープ伸びが基準値以上となった旨をシステム管理者や保守者に発報する。ここで、図1のセンサ13−*,14−*は通常、ロープと綱車との間の微少スリップを検出するため、各乗りかごと各階に取り付けられ、かご位置の補正に用いるが、ここでは、割り込みタイミングのずれと、その間のモータ軸端に取り付けたパルス発生器(図示していない)からの発生パルス数などからロープ伸び量を検出する。そして、処理P510経由で割り込み待ちに戻る。
VIPまたは、重要度の高い利用者がエレベータサービスを希望しているか?の判断を行い、yesであれば、処理P603で非均一制御として、高度な情報提供が可能な機能を有する乗りかごや、内装が充実した乗りかご、塔内に設置された安全装置のうち特に信頼度の高い装置に対応した乗りかご等を優先的にその希望呼びに対して割り付ける。処理
P602でnoであれば、複数ある乗りかごをすべて均等に扱い、運転方向やかご位置など従来の割り当て制御に用いているアルゴリズムで均一制御を行う。処理P601で利用者の属性で割り当て決定しないと判断した時には、処理P605で、保守観点での非均一割り当てを実施するかを判断する。yesであれば、処理P606で非均一制御として稼働率の高かった乗りかごに優先的に呼びを割り当てる制御、あるいは稼働率を均等になるように呼びを割り当てる制御を実施する。前者は、保守時に2人作業を実施する保守員を一台の乗りかごに集中的に投入し、稼働部保守・修理を少人数単位で実施できる効果を発揮し、後者は大多数の乗りかごの保守を同時に行うことになり、多くの保守員を投入せねばならないが、大規模保守の間隔を最大限に後ろ倒しにのばすことができる効果と、複数かごシステムゆえに部分修理であろうと、大部分修理であろうと稼働ができないことには変わらないというマルチかごシステム固有の状況に立脚する効果である。一方、処理
P607の均一制御では、均等制御として、複数かごに無作為、あるいは均等に呼びを割り当てる実施する。これにより、割り当て号機決定の短い時間内に複雑な稼働状況判断を実施なくてもよいので、高速な処理装置は不要である。本実施例によれば、乗りかごの割り当てを状況に応じて合理的に行うことができる効果がある。
Claims (3)
- 複数のエレベータ乗りかごが、同一昇降路内を駆動ロープにより位置制御されるエレベータにおいて、
前記駆動ロープの両端に接続され、それぞれ相反する方向に従属的に移動する2つの前記エレベータ乗りかごと、
前記複数の乗りかごに対する制御を非均一に行う手段と、
前記複数の乗りかごに対する制御を均一に行う手段と、
所定の条件により前記非均一に行う手段と前記均一に行う手段を切り替えて動作させる手段と、
を備え、前記非均一に行う手段としての乗り場での着床制御は、前記2つのエレベータ乗りかごでの乗降人数比で着床誤差を2つの乗りかごに逆比例で分配し、前記乗りかごと前記乗り場との位置制御が行われることを特徴とするマルチかごエレベータ。 - 請求項1に記載のものにおいて、前記乗りかごが停止する予定の階に、この乗りかごに乗り込んでくる利用者がいない場合、乗りかご位置として乗りかごの存在する階床名を乗り場側に表示しない制御することを特徴とするマルチかごエレベータ。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記2つの乗りかごのうち、乗り込み利用者または降車者がいない乗りかごのドア開閉を休止することを特徴とするマルチかごエレベータ。
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