JP4483035B2 - 姿勢可変型クローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のホイールに掛け渡して設けられた無端ベルトにより、走行、旋回および階段等を昇降するクローラに係り、特に、ホイールを支持するフレームを平行リンク機構で構成した姿勢可変型クローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、非常に狭い場所での作業や、放射線の測定等、人の立ち入ることのできない場所での作業等を行うための無人台車として、複数のホイールに掛け渡して設けられた無端ベルトにより、走行、旋回および階段等を昇降するクローラが利用されている。
【0003】
クローラは、工場の廊下等のような狭い場所で旋回を行うことがあるため、旋回径の小さい小型のクローラが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クローラを小型化すると、階段等の大きな段差を昇降することができなくなってしまう問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、旋回径が小さく、かつ大きな段差を乗り越えることが可能な姿勢可変型クローラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、クローラ本体と、該クローラ本体の両側の下部にクローラ本体と対向して設けられた下部水平リンクと、前記クローラ本体と前記下部水平リンクの前部同士および後部同士を連結する揺動リンクとにより平行リンク機構を構成し、該平行リンク機構の各支点に回転自在に設けられたホイールに無端ベルトを掛け渡して、走行、旋回および階段等を昇降するクローラであって、前記下部水平リンクの後部の支点に設けられたホイールに走行駆動装置を連結し、下部水平リンクの前部の支点に上記リンク制御手段を設け、前記揺動リンクを昇降動する階段の蹴上げ高さよりも長く形成し、前記リンク制御手段は前記揺動リンクを垂直状態から約90度水平状態まで前方に回転するよう、かつ任意の回転位置で揺動リンクを固定して平行リンク機構の姿勢を制御することにより前記クローラ本体が上下前後に平行移動可能であることを特徴とする。
【0009】
クローラ本体に、走行案内及び観測箇所を観測するための観測カメラが搭載されることが好ましい。
【0010】
クローラ本体に、放射線等の計測装置が搭載されることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0012】
図1は、姿勢可変型クローラの正面図であり、図2は、段差を乗り越える直前の状態を示す姿勢可変型クローラの正面図であり、図3は、図2に示した状態の姿勢可変型クローラの平面図であり、図4は、階段を乗り越えている状態の姿勢可変型クローラの正面図である。
【0013】
図に示すように、姿勢可変型クローラ10は、フレーム11と、フレーム11に回転自在に設けられたホイール13と、そのホイール13に掛け渡して設けられた無端ベルト14を有しており、無端ベルト14を遠隔操作により回転駆動して走行、旋回および階段等の昇降する無人台車である。
【0014】
本発明において、フレーム11は、平行リンク機構12で構成される。
【0015】
即ち、フレーム11は、クローラ本体20と、そのクローラ本体20の両側の下部にクローラ本体20と対向して設けられた下部水平リンク21と、クローラ本体20と下部水平リンク21の前部同士、および後部同士を連結する揺動リンク22a,22bとからなる一対の平行リンク機構12で構成されている。
【0016】
より詳しくは、クローラ本体20の両側の前後部に設けられた連結ブラケット23に、揺動リンク22a,22bの一端が回動可能に連結され、その揺動リンク22a,22bの他端側に、下部水平リンク21の前後端部が回動可能に連結されている。
【0017】
揺動リンク22a,22bは、クローラ10が昇降動する階段の蹴上げ高さAよりも長く形成されている。
【0018】
この平行リンク機構12の各支点に、ホイール13がシャフト25を介して回転自在に設けられている。(図3参照)
下部水平リンク21と後部(図1において左側)の揺動リンク22bとの支点に設けられたホイール13には、ホイール13を回転駆動するための走行駆動装置26(例えば、電動モータ)が連結されており、その他のホイール13は、駆動力を持っていない。
【0019】
これらホイール13の外周に無端ベルト14が掛け渡して設けられ、走行駆動装置26により、無端ベルト14が回転駆動される。無端ベルト14の材質はゴムが望ましいが制約されるものではない。
【0020】
また、平行リンク機構12の内、どちらか一つ(本実施形態では図3において上側の平行リンク機構)において、下部水平リンク21と前部の揺動リンク22aとの連結部に、揺動リンク22aを回動し、かつ任意の回転位置で固定して平行リンク機構12の姿勢を制御するためのリンク制御手段27(例えば、電動モータ)が連結されている。
【0021】
このリンク制御手段27により、平行リンク機構12を所望の角度に変えて固定し、走行、旋回等をすることができる。
【0022】
なお、走行駆動装置26の回転軸は、揺動リンク22bおよび下部水平リンク21に対して相対回転可能に連結されており、平行リンク機構12の角度に影響を与えることはない。
【0023】
リンク制御手段27および走行駆動装置26は、平行リンク機構12の他の支点に設けてもよいものであるが、本実施形態のように下部の支点に設けることで、安定した走行を得ることができる。
【0024】
下部水平リンク21と無端ベルト14との間、および前部の揺動リンク22aと無端ベルト14との間には、無端ベルト14の弛みを防止するためのアイドラ29が設けられている。
【0025】
また、下部水平リンク21には、上述した走行駆動装置26やリンク制御手段27等に電力を供給するバッテリー30が設けられている。
【0026】
クローラ本体20上には、姿勢可変型クローラ10を使用する目的に合わせて、計測装置等が搭載される。
【0027】
本実施形態では、走行案内及び観測箇所を観測するための観測カメラユニット31、放射線カウンタ32およびコントロールボックス33等が搭載されている。
【0028】
しかしながら、本発明はこの点において限定されず、他の装置を載置しても良いものである。
【0029】
次に本発明の作用を述べる。
【0030】
通常走行時には、フレーム11を所望する角度で固定して走行駆動装置26により無端ベルト14を回転駆動して姿勢可変型クローラ10を走行移動する。
【0031】
姿勢可変型クローラ10を旋回させる場合、無端ベルト14を別々の方向へ回転してその場旋回を行うが、狭い場所で旋回しようとする場合、図1に示すように、リンク制御手段27により揺動リンク22aを回動してリンクの角度を約90度にして固定し、フレーム11の姿勢を長方形あるいは正方形状にした状態で旋回する。
【0032】
そうすることで、無端ベルト14の進行方向長さを短くでき、クローラ10を、最小旋回径dで旋回させることができる。
【0033】
例えば、本実施形態では、最小旋回径dは約500mmである。
【0034】
次に、階段等の段差を乗り越える場合、図2に示すように、階段Sの直前で揺動リンク22aを前方へ回動して、クローラ本体20と前部の揺動リンク22aとの支点に設けられたホイール13を階段Sの角部に突き当てる。
【0035】
本実施形態では、階段Sの蹴上げ高さAは約200mmであり、揺動リンク22aはそれよりも長く形成されている。
【0036】
その後、揺動リンク22aを更に前方へ回動して、ほぼ真っ直ぐになった状態で、平行リンク機構12を固定する。
【0037】
フレーム11を固定したら、無端ベルト14を回転駆動して、階段を乗り越える。
【0038】
フレーム11をほぼ真っ直ぐな状態にして、無端ベルト14が常に2段以上の階段と接触するような長さにすることで、クローラ10は階段を確実に昇降することができる。
【0039】
即ち、図4に示すように、図中、階段下方に2点鎖線で示したクローラ10は、無端ベルト14の中部および後部で階段と接触している。
【0040】
その後、クローラ10が上昇して無端ベルト14の後部が階段から離れると、クローラ本体20の自重により無端ベルト14の前部が下方へ傾いて階段と接触する(図中実線で示す)。
【0041】
これは、揺動シャフト22aを前方へと回転してクローラ本体20が前方へ位置するため、クローラ10の重心が前方にあるためである。
【0042】
クローラ10が更に昇降して、無端ベルト14の前部が階段から離れると、無端ベルト14の後部が下方へ傾いて階段と接触する。
【0043】
以上の動作を繰り返して階段を昇降する。
【0044】
このように、本発明の姿勢可変型クローラ10では、フレーム11の姿勢を変化させることで、階段のような大きな段差も乗り越えることができる。
【0045】
更に、クローラ10が旋回する場合には、フレーム11の姿勢を変えて最小の旋回径で旋回することができる。
【0046】
揺動シャフト22aの長さを長くすれば、より大きな段差を乗り越えることが可能となるが、その旋回径が大きくなることはない。
【0047】
図5に、他の実施形態を示す。
【0048】
この形態では、リンク制御手段27として、平行リンク機構12の対向する支点間にリンク制御用シリンダ34を設けたものである。
【0049】
このリンク制御用シリンダ34を伸縮させることで、平行リンク機構12の姿勢を変化させることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示す如く優れた効果を発揮するものである。
【0051】
(1)旋回径が小さい。
【0052】
(2)階段等の大きな段差を乗り越えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る姿勢可変型クローラの正面図である。
【図2】段差を乗り越える直前の状態を示す姿勢可変型クローラの正面図である。
【図3】図2に示した状態の姿勢可変型クローラの平面図である。
【図4】段差を乗り越えている状態の姿勢可変型クローラの正面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
11 フレーム
12 平行リンク機構
13 ホイール
14 無端ベルト
26 走行駆動装置
27 リンク制御手段
Claims (3)
- クローラ本体と、該クローラ本体の両側の下部にクローラ本体と対向して設けられた下部水平リンクと、前記クローラ本体と前記下部水平リンクの前部同士および後部同士を連結する揺動リンクとにより平行リンク機構を構成し、該平行リンク機構の各支点に回転自在に設けられたホイールに無端ベルトを掛け渡して、走行、旋回および階段等を昇降するクローラであって、前記下部水平リンクの後部の支点に設けられたホイールに走行駆動装置を連結し、下部水平リンクの前部の支点に上記リンク制御手段を設け、前記揺動リンクを昇降動する階段の蹴上げ高さよりも長く形成し、前記リンク制御手段は前記揺動リンクを垂直状態から約90度水平状態まで前方に回転するよう、かつ任意の回転位置で揺動リンクを固定して平行リンク機構の姿勢を制御することにより前記クローラ本体が上下前後に平行移動可能であることを特徴とする姿勢可変型クローラ。
- クローラ本体に、走行案内及び観測箇所を観測するための観測カメラが搭載される請求項1記載の姿勢可変型クローラ。
- クローラ本体に、放射線等の計測装置が搭載される請求項1又は2記載の姿勢可変型クローラ。
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