JP4479103B2 - 注射器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、注射器に関するものであり、詳しくは、シリンジ内に薬剤等を予め充填した既充填型(プレフィルド型)に好適なルアーロック方式の注射器であって、シリンジ先端部に装着したオーバーキャップが滅菌処理の際に脱落するのを有効に防止し得る注射器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既充填型の注射器は、シリンジ内に薬液等を充填し、シリンジ先端部にオーバーキャップを装着して封止した後、滅菌処理することにより製造される。既充填型の注射器の多くは、注射ノズルとこれを囲繞する円筒状のルアーロックが先端部に設けられており、上記オーバーキャップとしては、二重の有底円筒構造のオーバーキャップ、すなわち、注射ノズル被覆用の小径のノズルカバー部およびルアーロック被覆用の大径のルアーロックカバー部を備えたオーバーキャップが装着されている。
【0003】
上記の様な注射器の滅菌処理としては、加熱滅菌方式や減圧・滅菌ガス置換方式などが挙げられるが、何れの方式にせよ、斯かる滅菌処理においては、オーバーキャップ装着時に注射ノズルとルアーロックの隙間に封入された空気が膨張するため、上記オーバーキャップが脱落する傾向がある。
【0004】
これに対し、例えば、特開2000−157630号公報には、ルアーロックを有する既充填型の注射器に装着される「注射ノズルキャップ」(オーバーキャップ)に関する技術が記載されている。斯かる注射ノズルキャップは、注射ノズルと円筒状のルアーロックの間隙に嵌挿される円筒状脚部および天面部から成る略有底円筒状のキャップであり、円筒状脚部の外周面には、ルアーロック内部に通じる空気流通路が形成されている。
【0005】
上記の空気流通路は、円筒状脚部の長手方向に沿った凸状部とルアーロック内周面とで形成される隙間、または、円筒状脚部の長手方向に沿った凹状溝によって構成されている。上記の注射ノズルキャップは、装着時に注射ノズルとルアーロックの隙間に閉じ込められ且つ加熱滅菌した際に昇圧・膨張する空気を上記の空気流通路によって外部へ開放することにより、注射ノズルからの脱落防止を企図したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の「注射ノズルキャップ」は、注射ノズルは被覆できるが、上記の空気流通路に沿って外部の空気がルアーロック内部へ入り込むため、滅菌処理後にルアーロックが再び空気に晒されるという問題があり、注射針などの器具を取付ける際に汚染される虞もある。従って、注射ノズルとルアーロックの両方を被覆可能な二重構造の従来型のオーバーキャップにおいて、滅菌処理の際の脱落を有効に防止し得る手段が望まれる。
【0007】
本発明の目的は、注射ノズル及びルアーロックの外気との接触を防止でき、かつ、滅菌処理などで加熱または減圧した際、ルアーロックの内部に残留した空気の昇圧によるオーバーキャップの脱落を防止できる様に改良された注射器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の注射器は、注射ノズル及びこれを囲繞する円筒状のルアーロックが先端部に設けられ且つ注射ノズルの先端がルアーロックから突出したシリンジと、注射ノズルを被覆する小径のノズルカバー部およびルアーロックを被覆する大径のルアーロックカバー部が内部に構成された二重の有底円筒構造のオーバーキャップとを含む注射器において、オーバーキャップは、硬度55〜60のゴムによって構成され、ルアーロックカバー部の内径は、ルアーロックの外径の97.0〜99.5%に相当する大きさに設定され、かつ、ルアーロックの外周面には、当該ルアーロックの先端から基端へ向けて脱気用の溝が設けられ、ルアーロック先端からの溝の長さは、ノズルカバー部の先端が注射ノズル先端に達する位置までオーバーキャップを被せた状態におけるルアーロックカバー部の有効先端部の位置よりも長く、かつ、オーバーキャップを略終端まで被せた状態におけるルアーロックカバー部の有効先端部の位置よりも短く設定されていることを特徴とする。
【0009】
上記の注射器において、ルアーロックの外周面に設けられた特定の溝は、注射ノズル及びルアーロックにオーバーキャップを装着した際、オーバーキャップ内部の空気ならびに注射ノズルとルアーロックの隙間の空気を外部へ排出し、残留する空気の量を低減する。その際、長さが特定された溝の構造は、オーバーキャップの装着操作において、少なくとも、ノズルカバー部の先端が注射ノズル先端に達する位置までオーバーキャップを被せるまでの間、オーバーキャップ内部の空気、および、注射ノズルとルアーロックの隙間の空気を外部へ排出し、そして、オーバーキャップを略終端まで被せた状態において、ルアーロックカバー部によって封止されることにより、外部の空気が溝に沿ってルアーロックの内部へ進入するのを防止する。また、特定の硬度のゴムによって構成されたオーバーキャップは、注射ノズル及びルアーロックに対し、より強い密着力を発揮する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る注射器の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る注射器の主要部の構造を示す一部破断の側面図である。図2及び図3は、本発明に係る注射器におけるオーバーキャップ装着の際の脱気機能を示す縦断面図である。
【0013】
本発明の注射器は、シリンジ内に薬剤が予め充填された既充填型(プレフィルド型)に好適な注射器であり、図1に示す様に、注射ノズル(2)と当該注射ノズルを囲繞する円筒状のルアーロック(3)が先端部に設けられ且つ注射ノズル(2)の先端がルアーロック(3)から突出したシリンジ(1)と、注射ノズル(2)を被覆する小径のノズルカバー部(51)及びルアーロック(3)を被覆する大径のルアーロックカバー部(52)が内部に構成された二重の有底円筒構造のオーバーキャップ(5)とを備えている。
【0014】
シリンジ(1)は、その理化学特性として透明性および剛性が高く且つ耐熱性や耐薬品性に優れた樹脂材料、好ましくは環状オレフィン系プラスチックス、ポリエチレン等の材料によって形成された円筒部材であるが、これらの材料に限定されるものではない。シリンジ(1)は、上記注射ノズル(2)及びルアーロック(3)を先端部に有し、フランジ状に張出された指掛部(4)を好ましくは後端部に有している。図面に例示したシリンジ(1)は、前述の合成樹脂によって一体的に射出成型されたものであるが、注射ノズル(2)及びルアーロック(3)を含むシリンジ先端部分および指掛部(4)は、別個の部材として作製されたものでもよい。
【0015】
注射ノズル(2)は、シリンジ(1)の先端部に当該シリンジの中心線に沿って設けられている。注射ノズル(2)には、所要の部位に薬剤等をノズルから直接投与する場合を除き、通常、注射針やカニューレ等のチューブ状の注入具(図示省略)が装着される。また、注射ノズル(2)の先端部分は、オーバーキャップ(5)の装着を容易にするため、そして、後述するオーバーキャップ(5)のノズルカバー部(51)内周部の先端部(51A)との間に微小間隙を形成し、ノズルカバー部(51)内部の空気を効率的に排出するため、先端に向うに従い縮径されたテーパーに形成されている。
【0016】
ルアーロック(3)は、注射ノズル(2)に装着した注射針などの脱落を防止するための機構である。斯かるルアーロック(3)は、注射ノズル(2)を包囲する構造の円筒部を形成し、かつ、注射針などの基端に張出されたフランジ部が螺合するネジ山を前記の円筒部の内周面に形成して成る。
【0017】
また、図示は省略するが、シリンジ(1)に充填された薬剤を押出すため、シリンジ(1)の後端からは、ゴム又は合成ゴム等の弾性体によって形成され且つシリンジ(1)の内周面に密着するプランジャが挿入されている。そして、斯かるプランジャ後端には、プランジャを操作するためのプランジャロッドが予め或いは使用時に取り付けられる。
【0018】
オーバーキャップ(5)は、注射ノズル(2)の先端側の部位を被覆するノズルカバー部(51)と、ルアーロック(3)の外周面の略全面を被覆するルアーロックカバー部(52)を備えている。オーバーキャップ(5)に対するシリンジ(1)先端の各部位、すなわち、注射ノズル(2)及びルアーロック(3)の嵌合強度を高めるため、ノズルカバー部(51)は、オーバーキャップ(5)の内部で短軸円環状に突出しており、斯かる円環状の突出部分は、注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間に嵌合可能に形成されている。
【0019】
また、オーバーキャップ(5)を装着する際、装着操作を容易にし、かつ、注射ノズル(2)の先端部とノズルカバー部(51)の先端部(51A)との間に微小間隙を形成するため、ノズルカバー部(51)の内周部は、当該ノズルカバー部の先端部(51A)側に向うに従って拡径されたテーパーに形成されている。これにより、オーバーキャップ(5)の装着操作において、ノズルカバー部(51)の内側の空気も十分に排出できる。
【0020】
更に、オーバーキャップ(5)は、後述の様に所定硬度のゴムによって構成されているが、好ましくは、ルアーロックカバー部(52)に対するルアーロック(3)の嵌合強度を一層高めるため、ルアーロックカバー部(52)の内径は、ルアーロック(3)の外径の97.0〜99.5%に相当する大きさに設定されている。
【0021】
本発明においては、滅菌処理の際、注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間に残留した空気の昇圧によってオーバーキャップ(5)が浮上らない様に、上記シリンジ(1)先端の各部位に対するオーバーキャップ(5)の強い密着力を得るため、オーバーキャップ(5)は、硬度55〜60のゴムによって構成されている。
【0022】
オーバーキャップ(5)を構成するゴムとしては、ブチルゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴム材料が挙げられるが、ブチルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴムは、耐気体透過性に優れている点で好ましく、ブチルゴムは、更に耐気体透過性に温度依存性がなく、低溶出性や耐酸化性を備えているためより好ましい。
【0023】
また、製造時におけるオーバーキャップ(5)の装着や使用時における取外しを容易にするため、オーバーキャップ(5)の内面、具体的にはノズルカバー部(51)及び/又はルアーロックカバー部(52)の内表面には、潤滑層が形成されていることが好ましい。斯かる潤滑層は、通常、フッ素樹脂の被膜によって構成される。
【0024】
更に、本発明の注射器においては、シリンジ(1)先端部分にオーバーキャップ(5)を装着した際、オーバーキャップ(5)の内部に残留する空気の量を低減するため、ルアーロック(3)の外周面には、当該ルアーロックの先端から基端へ向けて脱気用の溝(31)が設けられている。
【0025】
また、オーバーキャップ(5)を装着する際、オーバーキャップ(5)内部の空気を十分に排出し、かつ、完全にオーバーキャップ(5)を被せた際、外部からの空気の進入を防止するため、ルアーロック(3)先端からの溝(31)の長さ(L)は、ノズルカバー部(51)の先端部(51A)が注射ノズル(2)先端に達する位置までオーバーキャップ(5)を被せた状態におけるルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも長く、かつ、オーバーキャップ(5)を略終端まで被せた状態におけるルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも短く設定されている。
【0026】
なお、ノズルカバー部(51)の先端部(51A)とは、ノズルカバー部(51)においてノズル(2)の先端の方向へ突出した部分の最先端(開放端)をいう。また、ルアーロックカバー部(52)の有効先端部とは、図中に矢印で示した部位であり、ルアーロックカバー部(52)において、ルアーロック(3)外周面に有効に密着する内周部のうち、最も先端側(シリンジ(1)の開放端側)の内周部位をいう。
【0027】
脱気用の溝(31)は、オーバーキャップ(5)の装着時に内部の空気をより円滑に排出するため、通常は複数、例えば3〜6本程度設けられている。そして、溝(31)の深さは、通常、ルアーロックの肉厚の範囲内で0.1mm以上に設定されており、また、溝(31)の幅(ルアーロック(3)の円周方向に沿った開口幅)は、0.5〜1.5mm程度に設定されている。
【0028】
本発明の注射器は、図2に示す様に、シリンジ(1)先端部にオーバーキャップ(5)を装着した際、脱気用の溝(31)によってオーバーキャップ(5)の内部に残留する空気の量をより低減することが出来る。すなわち、図2(a)に示す様に、オーバーキャップ(5)装着前は、当該オーバーキャップ内部および注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間に空気が入り込んでいるが、図2(b)〜図3(c)に示す様にオーバーキャップ(5)をある程度被せる過程において、ルアーロック(3)の外周面に設けられた上記の脱気用の溝(31)は、オーバーキャップ(5)の内部の空気ならびに注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間の空気を外部へ排出する。
【0029】
その際、図2(a)〜(b)に示す様に、溝(31)の長さ(L)がルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも長く設定された構造は、少なくとも、ノズルカバー部(51)の先端部(51A)が注射ノズル(2)先端に達する位置までオーバーキャップ(5)を被せるまでの間、ノズルカバー部(51)の内部の空気を含むオーバーキャップ(5)の内部の空気、および、注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間の空気を外部へ排出する。
【0030】
なお、図2(b)に示す状態において、注射ノズル(2)の先端部およびノズルカバー部(51)の内周部がテーパーになされた形状は、注射ノズル(2)の先端部とノズルカバー部(51)の先端部(51A)との間に微小間隙を形成するため、注射ノズル(2)にノズルカバー部(51)が幾分被さった状態においても、ノズルカバー部(51)内部の空気を排出できる。
【0031】
更に、オーバーキャップ(5)を被せ、図3(c)に示す様に、ルアーロックカバー部(52)の有効先端部が溝(31)の長さ(L)を越える位置に達すると、オーバーキャップ(5)の内部が封止される。そして、図3(d)に示す様に、略シリンジの肩部(11)にルアーロックカバー部(52)の先端が達するまでオーバーキャップ(5)を被せた状態においては、ノズルカバー部(51)によって注射ノズル(2)の先端側が被覆され、ルアーロックカバー部(52)によってルアーロック(3)の略外周部が被覆される。しかも、オーバーキャップ(5)の内部に円環状に突出するノズルカバー部(51)が注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間に嵌合し、ルアーロック(3)の先端部が被覆される。
【0032】
すなわち、図3(d)に示す様に、オーバーキャップ(5)を略終端まで被せた状態において溝(31)の長さ(L)がルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも短く設定された構造は、オーバーキャップ(5)を完全に装着した場合にルアーロックカバー部(52)によって溝(31)を閉止でき、外部の空気がルアーロック(3)の内部へ進入するのを防止する。そして、上記の硬度のゴムによって構成されたオーバーキャップ(5)は、注射ノズル(2)及びルアーロック(3)に対し、より強い密着力を発揮する。
【0033】
換言すれば、オーバーキャップ(5)を完全に装着した状態においては、注射ノズル(2)及びルアーロック(3)の各先端部、ならびに、注射ノズル(2)とルアーロック(3)の隙間の一部に微少量の空気が残存するが、本発明の注射器においては、上記の溝(31)により、オーバーキャップ(5)を被せる際にその内側、すなわち、シリンジ(1)先端部の空気を予め十分に排出し、残留する空気の量をより一層低減できると共に、その強い密着力によりオーバーキャップ(5)を強固に装着でき、しかも、注射ノズル(2)及びルアーロック(3)を外気から完全に遮蔽できる。
【0034】
従って、本発明の注射器においては、真空チャンバー内で外部空間を減圧後に滅菌ガスを置換する滅菌処理あるいは加熱による滅菌処理を施した際も、シリンジ(1)先端部に僅かに残留した空気の相対的な昇圧によってオーバーキャップ(5)が持上ることはなく、オーバーキャップ(5)の脱落を有効に防止できる。しかも、脱気用の溝(31)がルアーロックカバー部(52)によって密封され、露出することがないため、ルアーロック(3)及びその内部が外気に晒されることはなく、製造時の滅菌状態を維持できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の注射器によれば、ルアーロック外周面の特定の溝により、シリンジ先端部に残留する空気の量を一層低減できると共に、その強い密着力によりオーバーキャップを強固に装着できるため、滅菌処理を施した際もオーバーキャップの脱落を有効に防止できる。そして、長さが特定された溝の構造により、シリンジ先端部に残留する空気の量をより一層低減でき、オーバーキャップの脱落防止効果を一層高めることが出来る。しかも、本発明の注射器によれば、オーバーキャップを完全に装着した状態においては、溝が露出することがなく、注射ノズル及びルアーロックを外気から完全に遮蔽できるため、ルアーロック及びその内部が外気に晒されることはなく、製造時の滅菌状態を維持できる。上記の様な本発明の注射器は、シリンジ内に薬剤(例えば関節内に注射されるヒアルロン酸ナトリウム等)が予め充填された既充填型注射器として好適に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る注射器の主要部の構造を示す一部破断の側面図
【図2】本発明に係る注射器におけるオーバーキャップ装着の際の脱気機能を示す縦断面図
【図3】本発明に係る注射器におけるオーバーキャップ装着の際の脱気機能を示す縦断面図
【符号の説明】
1 :シリンジ
2 :注射ノズル
3 :ルアーロック
31:溝
5 :オーバーキャップ
51:ノズルカバー部
52:ルアーロックカバー部

Claims (5)

  1. 注射ノズル(2)及びこれを囲繞する円筒状のルアーロック(3)が先端部に設けられ且つ注射ノズル(2)の先端がルアーロック(3)から突出したシリンジ(1)と、注射ノズル(2)を被覆する小径のノズルカバー部(51)及びルアーロック(3)を被覆する大径のルアーロックカバー部(52)が内部に構成された二重の有底円筒構造のオーバーキャップ(5)とを含む注射器において、オーバーキャップ(5)は、硬度55〜60のゴムによって構成され、ルアーロックカバー部(52)の内径は、ルアーロック(3)の外径の97.0〜99.5%に相当する大きさに設定され、かつ、ルアーロック(3)の外周面には、当該ルアーロックの先端から基端へ向けて脱気用の溝(31)が設けられ、ルアーロック(3)先端からの溝(31)の長さは、ノズルカバー部(51)の先端が注射ノズル(2)先端に達する位置までオーバーキャップ(5)を被せた状態におけるルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも長く、かつ、オーバーキャップ(5)を略終端まで被せた状態におけるルアーロックカバー部(52)の有効先端部の位置よりも短く設定されていることを特徴とする注射器。
  2. 注射ノズル(2)の先端部分は、先端に向うに従い縮径されたテーパーに形成されている請求項1に記載の注射器。
  3. 溝(31)が複数設けられている請求項1又は2に記載の注射器。
  4. オーバーキャップ(5)がブチルゴムによって構成されている請求項1〜3の何れかに記載の注射器。
  5. オーバーキャップ(5)の内面に潤滑層が形成されている請求項1〜4の何れかに記載の注射器。
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