JP4477517B2 - 色調整方法及び色調整装置 - Google Patents

色調整方法及び色調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4477517B2
JP4477517B2 JP2005031899A JP2005031899A JP4477517B2 JP 4477517 B2 JP4477517 B2 JP 4477517B2 JP 2005031899 A JP2005031899 A JP 2005031899A JP 2005031899 A JP2005031899 A JP 2005031899A JP 4477517 B2 JP4477517 B2 JP 4477517B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color adjustment
digital camera
coefficient
adjustment device
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005031899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006222543A (ja
Inventor
真哉 高済
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Imaging Corp
Original Assignee
Olympus Imaging Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Imaging Corp filed Critical Olympus Imaging Corp
Priority to JP2005031899A priority Critical patent/JP4477517B2/ja
Priority to CNB2006100032690A priority patent/CN100428778C/zh
Publication of JP2006222543A publication Critical patent/JP2006222543A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4477517B2 publication Critical patent/JP4477517B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Description

本発明は、色調整装置毎の個体差による調整ばらつきを軽減して調整を行うことができる色調整方法及び色調整装置に関する。
一般的なデジタルカメラの撮像系は、撮像レンズ群と、光学的なローパスフィルタとしてのIR(赤外)カットフィルタと、CCD部を有していることが多い。このような構成においては、撮像レンズ群を介して入射した光は、IRカットフィルタを通過することで有害赤外線成分が除去された後に、CCD部に結像される。また、CCD部は、マイクロレンズアレイと、カラーフィルタと、CCD素子とから構成され、マイクロレンズアレイにより画素ごとに集光された光が、例えば原色系ベイヤ配列のカラーフィルタを介してCCD素子に結像される。
ここで、撮像レンズ群、IRカットフィルタ、及びCCD部のマイクロレンズアレイとカラーフィルタのうちでも特にIRカットフィルタとカラーフィルタとはそれぞれ分光感度特性上のばらつきが大きく、デジタルカメラによる画像の色再現に大きな影響を与えてしまう。
この影響をデジタルカメラ内で最小限に抑えるためには、ホワイトバランスや色補正における補正値を個々のデジタルカメラごとに調整する必要がある。従来、このような調整は、実際に撮影で使用したい光源を用いて特定のカラーチャートを撮影するなどし、この撮影によって得られた結果に基づいて行われている。
また、特許文献1では、光源とデジタルカメラとの間に複数の特定波長帯の光を通過させる回転式のバンドパスフィルタの円盤を設置するようにしている。このような構成により、1種類の光源を用いた調整作業を行うのみで、その他の実際に存在しないような光源に関しても正確なホワイトバランス及び色の調整を行うことができる。
特開2001−320716号公報
しかしながら、特許文献1の手法では、複数種類の光源に関する調整を行うためには、その光源の種類に応じた回数の撮影を行う必要があるために調整に時間がかかる。
また、特許文献1の手法の調整を複数台の調整装置で行う場合には、例えば調整用の円盤などの構成部材の製造ばらつきにより調整結果に装置毎のばらつきが生じる場合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、調整に時間がかからず、かつ調整装置の構成部材の個体差を考慮して調整を行うことができる色調整方法及び色調整装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による色調整方法は、色調整の対象となる複数台のデジタルカメラの中から少なくとも1台のデジタルカメラを選定し、上記選定されたデジタルカメラを用いて色調整装置の所定の光源を複数回撮影することにより、複数の画像データを取得し、上記デジタルカメラによって取得された複数の画像データに基づいて、上記色調整装置の構成部材の個体差を反映した色調整装置用係数を作成し、上記作成された色調整装置用係数を保存し、上記保存された色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行上記複数回の撮影は、上記所定の光源と上記デジタルカメラとの間に上記色調整装置の構成部材の1つである赤外カットフィルタを介在させずに行う撮影と上記所定の光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させて行う撮影とを含むことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様の色調整方法は、色調整の対象となる複数台のデジタルカメラを用いて色調整装置の所定の光源を複数回撮影することにより、複数の画像データを取得し、上記複数台のデジタルカメラによって取得された複数の画像データに基づいて、上記色調整装置の構成部材の個体差を反映した複数の色調整装置用係数を作成し、上記作成された複数の色調整装置用係数に基づいて上記色調整装置用係数を作成するのに最適なデジタルカメラを選定し、上記選定されたデジタルカメラに対応した色調整装置用係数を保存し、上記保存された色調整装置用係数を用いて上記複数台のデジタルカメラの色調整を行うことを特徴とする。
また、本発明の第3の態様の色調整装置は、A光源と、上記A光源を撮影して画像データを取得するデジタルカメラと、上記A光源と上記デジタルカメラとの間に進退自在に構成され、上記A光源からの光の赤外光成分を除去する赤外カットフィルタと、上記A光源の分光感度特性と、基準となるデジタルカメラの分光感度特性と、基準となる赤外カットフィルタの分光感度特性とをリファレンスデータとして少なくとも記憶するリファレンスデータ記憶部と、上記A光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させずに行った撮影によって取得された画像データと、上記A光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させて行った撮影によって取得された画像データと、上記リファレンスデータ記憶部に記憶された上記リファレンスデータとから、上記デジタルカメラを色調整する際の色調整装置毎の上記赤外カットフィルタの個体差を反映した色調整装置用係数を作成する色調整装置用係数作成部と、上記色調整装置用係数作成部によって作成された色調整装置用係数を記憶する色調整装置用係数記憶部とを具備することを特徴とする。
これら、第1〜第の態様によれば、色調整装置の構成部材の個体差を反映した色調整装置用係数を用いて色調整を行うことができる。
本発明によれば、調整に時間がかからず、かつ調整装置の構成部材の個体差を考慮して調整を行うことができる色調整方法及び色調整装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る色調整装置10の全体の構成図である。
図1の構成を概略的に言えば、外光が入射しないように遮光する遮光部材11内に、光源12を有するビュアー13と、当該色調整装置10を調整するためのデジタルカメラ(以下、単にデジタルカメラと称する)14とが配置され、デジタルカメラ14によってビュアー13を撮影することができるようになっている。ここで、図1のデジタルカメラ14は、色調整装置10の調整対象となる複数のデジタルカメラの中から選択されたカメラである。また、光源12には、例えばA光源が用いられる。このA光源の分光感度特性を図2の特性L21に示す。
また、図1においては、ビュアー13とデジタルカメラ14との間に、設備IRカットフィルタ15が挿入又は退避自在に配置されている。ここで、設備IRカットフィルタ15は取り付け部材16に取り付けられており、更に取り付け部材16はフィルタ移動装置17に取り付けられている。
図3は、設備IRカットフィルタ15、取り付け部材16、及びフィルタ移動装置17の正面図である。図3に示すように、取り付け部材16は、フィルタ移動装置17に対して移動自在に取り付けられており、取り付け部材16を図示矢印方向にスライドさせるように移動させることによって、設備IRカットフィルタ15をビュアー13とデジタルカメラ14の間に挿入し、ビュアー13を介して入射する光の特定波長成分(赤外成分)を除去したり、設備IRカットフィルタ15をビュアー13とデジタルカメラ14との間から退避させたりすることができるようになっている。ここで、一般のIRカットフィルタの分光感度特性は、例えば図4に示すような特性を有している。
また、図1において、デジタルカメラ14及びフィルタ移動装置17は、それぞれ接続ケーブル18及び19を介してパーソナルコンピュータ20に接続されている。リファレンスデータ記憶部、色調整装置用係数作成部、及び色調整装置用係数記憶部としてのパーソナルコンピュータ20内には、メモリ21と、CPU22とが設けられている。メモリ21は、調整用のプログラムを記憶しておくための調整プログラム記憶部21aや後述するリファレンスデータを記憶しておくためのリファレンスデータ記憶部21bなどを含むメモリである。CPU22は、メモリ21に記憶されているデータなどに基づいて、デジタルカメラ14やフィルタ移動装置17を所望のタイミングで動作させるように制御して、色調整装置10の調整を制御する。
図5は、デジタルカメラ14に用いられている撮像系の構成図である。同図に示すように、撮像レンズ群30を介して入射した光は、光学的なローパスフィルタとしてのIRカットフィルタ31を通過して有害赤外成分が除去された後に、CCD部32に入射される。ここで、取り付け部材16を介してフィルタ移動装置17に取り付けられる設備IRカットフィルタ15は、その赤外カット波長が、デジタルカメラ14のIRカットフィルタ31のカット波長よりも短波長のものを用いるようにする。
また、CCD部32は、マイクロレンズアレイ32aと、カラーフィルタ32bと、CCD素子32cとから構成されている。CCD部32のマイクロレンズアレイ32aにより画素ごとに集光された光は、例えば原色系ベイヤ配列のカラーフィルタ32bを介してCCD素子32cに結像される。ここで、原色系ベイヤ配列のカラーフィルタとは、R、Gr、Gb、Bの4ピクセルを1つの画素配列単位とするカラーフィルタである。
図6は、図1に示した如くセットされた色調整装置10の個体差を反映した色調整装置用係数を求めるための全体的な処理内容を示すフローチャートである。図6の処理は、図1のパーソナルコンピュータ20内部の調整プログラム記憶部21aに記憶されたプログラムに従ってCPU22により実行されるものである。また、図6においては、色調整装置用係数として、特に設備IRカットフィルタ15の個体差によるばらつきを補正するための特性パラメータを算出する例について説明する。
図6において、まず、CPU22は、図1のようにセットされたデジタルカメラ14の回路基板番号を取得する(ステップS1)。ここで、回路基板番号とは、調整対象となるデジタルカメラにそれぞれ設定されている識別情報であり、デジタルカメラの各種調整値を記憶しておくための記憶部(例えば、EEPROMなどで構成される)に記憶されている。以後、回路基板番号をMC_camと表記する。
次に、CPU22は、ビュアー13とデジタルカメラ14との間に設備IRカットフィルタ15を介在させていない状態で、デジタルカメラ14によってビュアー13の撮影を行わせ、光源12からの光をデジタルカメラ14に受光させる(ステップS2)。そして、CPU22はデジタルカメラ14による撮影によって得られた画像データを取得する(ステップS3)。ここで、ステップS3において取得する画像データは、実際には画像データの白レベルである。この白レベルは、図7に示すように、撮影により得られた画像の中央部の縦32ピクセル×横32ピクセルのR、Gr、Gb、Bの各色成分の平均値を求め、特に、Gr、Gbに関しては更に、
G=(Gr+Gb)/2 (式1)
とすることにより取得する。この場合、R、B成分はそれぞれ256ピクセル、G成分は512ピクセルのデータの平均となる。以後、このようにしてステップS3で得られた白レベルのR成分及びG成分をそれぞれ、White_r_get及びWhite_g_getと表記する。
次に、CPU22は、ビュアー13とデジタルカメラ14との間に設備IRカットフィルタ15を介在させた状態で、デジタルカメラ14によってビュアー13の撮影を行わせ、光源12からの光を設備IRカットフィルタ15を介してデジタルカメラ14に受光させる(ステップS4)。そして、CPU22はデジタルカメラ14による撮影によって得られた画像データの白レベルをステップS3と同様にして取得する(ステップS5)。以後、ステップS5で得られた白レベルのR成分及びG成分をそれぞれWhite_ir_r_get及びWhite_ir_g_getと表記する。
次に、CPU22は、上記ステップS3及びステップS5で取得した画像データの白レベルとリファレンスデータ記憶部21bに記憶されているリファレンスデータとから、設備IRカットフィルタ15の特性パラメータを算出するための色調整装置用係数算出演算を行う(ステップS6)。この色調整装置用係数算出演算の終了後、図6の処理を終了する。
次に、ステップS6の色調整装置用係数算出演算について説明する。
まず、リファレンスデータ記憶部21bに記憶されているリファレンスデータについて説明する。このリファレンスデータは、後の演算において用いられる固定値の基準データである。
リファレンスデータ記憶部21bに記憶されている第1のリファレンスデータは、図2に示すA光源の分光感度特性である。以後、このA光源の分光特性をHGVWR_spct_ref_xと表記する。ここで、xは図2の波長値を示しており、380≦x≦720の範囲で1[nm]毎に変化する値である。これ以後も、xは380≦x≦720の範囲で1[nm]毎に変化する波長値を示すものであるとする。
第2のリファレンスデータは、所定の基準となるIRカットフィルタ(以下、リファレンスIRカットフィルタと称する)の分光感度特性である。この特性を図4のL41に示す。以後、このリファレンスIRカットフィルタの分光感度特性をIR_spct_ref_xと表記する。
第3のリファレンスデータは、所定の基準となるデジタルカメラに用いられているCCD素子の長波長帯、即ちR成分のリファレンス分光感度特性である。この特性を図8のL81に示す。また、以後、Rリファレンス分光感度特性をR_ccd_ref_xと表記する。
第4のリファレンスデータは、所定の基準となるデジタルカメラに用いられているCCD素子の中間波長帯、即ちG成分のリファレンス分光感度特性である。この特性を図8のL82に示す。以後、Gリファレンス分光感度特性をG_ccd_ref_xと表記する。
ここで、図8に示すRリファレンス分光感度特性L81及びGリファレンス分光感度特性L82はそれぞれ、Gリファレンス分光感度特性L82の最大分光感度が100となるように正規化されている。
第5のリファレンスデータは、Rリファレンス分光感度特性L81とリファレンスIRカットフィルタの分光感度特性L41とを可視波長帯(380[nm]〜720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算することによって得られた分光感度特性である。この特性を図8のL84に示す。以後、このデータをR_ir_ccd_ref_xと表記する。
第6のリファレンスデータは、Rリファレンス分光感度特性L81と光源12の分光感度特性L21との積を可視波長帯(380[nm]〜720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算して和を算出した積分値である。以後、このデータをWhite_r_refと表記する。
第7のリファレンスデータは、Gリファレンス分光感度特性L82と光源12の分光感度特性L21との積を可視波長帯(380[nm]〜720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算して和を算出した積分値である。以後、このデータをWhite_g_refと表記する。
第8のリファレンスデータは、Rリファレンス分光感度特性L81と光源12の分光感度特性L21とリファレンスIRカットフィルタの分光感度特性L41を可視波長帯(380[nm]〜720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算し、それらの和を算出した積分値である。以後、このデータをWhite_ir_r_refと表記する。
第9のリファレンスデータは、Gリファレンス分光感度特性L82と光源12の分光感度特性L21とリファレンスIRカットフィルタの分光感度特性L41を可視波長帯(380[nm]から720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算し、それらの和を算出した積分値である。以後、このデータをWhite_ir_g_refと表記する。
なお、色調整装置用係数算出演算においては用いられないが、色調整装置10を用いてデジタルカメラの色調整を行うためには、図8のL83に示すCCD素子の短波長帯、即ちB成分のリファレンス分光感度特性B_ccd_ref_xと、Bリファレンス分光感度特性L83と光源12の分光感度特性L21の積を可視波長帯(380[nm]〜720[nm])の範囲で1[nm]毎に積算し、それらの和を算出した積分値White_b_refもリファレンスデータとして記憶させておく必要がある。
図9は、色調整装置用係数算出演算の処理について示すフローチャートである。
図9においては、まず図6のステップS3において設備IRカットフィルタ15を介さずに得られた白レベルより、そのR感度係数k_R_getを、
k_R_get=White_r_get/White_g_get (式2)
から求める(ステップS11)。
次に、図6のステップS3及びステップS5において得られた白レベルより、設備IRカットフィルタ15を介在させる前後で得られる白レベルの変化量を、G成分IRカット係数k_ir_g_getとして、
k_ir_g_get=White_ir_g_get/White_g_get (式3)
から求める(ステップS12)。次に、上記リファレンスデータWhite_ir_g_ref及びWhite_g_refより、リファレンスIRカットフィルタのG成分IRカット係数k_ir_g_refを、
k_ir_g_ref=White_ir_g_ref/White_g_ref (式4)
から求める(ステップS13)。次に、ステップS12で得られたk_ir_g_get及びステップS13で得られたk_ir_g_refより、IRカットフィルタ補正係数k_adj_irを、
k_adj_ir=k_ir_g_get/k_ir_g_ref (式5)
から求める(ステップS14)。
次に、デジタルカメラ14による撮影によって得られた白レベルから、デジタルカメラ14のR成分の分光感度特性R_cam_cal1_x及びG成分の分光感度特性G_cam_cal1_xを算出する(ステップS15)。
このために、まず図6のステップS3で取得された白レベルより、RのGに対する相対感度係数kRを、
kR=(White_r_get/White_g_get)/(White_r_ref/White_g_ref) (式6)
から求める。
次に、R分光第1検出データR_ccd_est1_x、G分光第1検出データG_ccd_est1_xをそれぞれ、
R_ccd_est1_x=R_ccd_ref_x×kR(380≦x≦720)
G_ccd_est1_x=G_ccd_ref_x×1(380≦x≦720) (式7)
から求める。更に、R_ccd_est1_xを380≦x≦720の範囲で積算した値sR_ccd_est1を、
sR_ccd_est1=R_ccd_est1_380+ R_ccd_est1_381+ … +R_ccd_est1_720 (式8)
のようにして求める。
ここで、R成分の分光感度特性における、デジタルカメラ14内部のIRカットフィルタ31の分光感度特性の影響を補正するようにする。このために、図6のステップS5で取得された白レベルより、設備IRカットフィルタ15を介した場合のRのGに対する相対感度係数kIRRを、
kIRR=(White_ir_r_get/White_ir_g_get)/(White_ir_r_ref/White_ir_g_ref) (式9)
から求める。
次に、設備IRカットフィルタ15を介した場合の相対分光感度特性R_IR_ccd_est_xを、
R_IR_ccd_est_x=R_IR_ccd_ref_x×kIRR(380≦x≦720) (式10)
から求める。
次に、赤外光のカット波長620[nm]における分光感度に注目して、実際のR分光相対感度係数kR_hを、
kR_h=R_IR_ccd_est_620/R_ccd_ref_620 (式11)
から求める。このR分光相対感度係数kR_hに基づいて、R分光第2検出データR_ccd_est2_xを、
R_ccd_est2_x=R_ccd_ref_x(380≦x≦540)
R_ccd_est2_x=R_ccd_ref_x×kR_h(541≦x≦720) (式12)
から求める。このR分光第2検出データR_ccd_est2_xを、図13の特性L85に示す。次に、こうして求めたR分光第2検出データから、その積算値sR_ccd_est2を、
sR_ccd_est2=R_ccd_est2_380+ R_ccd_est2_381+ … + R_ccd_est2_720 (式13)
のようにして求める。
以上求めたような値を用いて図10〜図12の手順に従ってR成分及びG成分の分光感度特性を算出する。
まず、CPU22は、R分光第2検出データの積算値sR_ccd_est2とR分光第1検出データの積算値sR_ccd_est1との差分dR= sR_ccd_est2-sR_ccd_est1を求める(ステップS21)。次に、ステップS21で求めた差分dRの正負を判定する(ステップS22)。ステップS22の判定において、dRが正の場合にはステップ23に進み、負の場合にはステップS33に進む。
ステップS22の判定において、差分dRが正の場合には、R分光移動量算出用積算値diffにR_ccd_est2_xの621[nm]の分光感度R_ccd_est2_621を代入して初期化を行う(ステップS23)。次に、図示しないカウンタのカウント値nに0を代入して初期化を行う(ステップS24)。
次に、上記のように初期化されたR分光移動量算出用積算値diffと差分dRとを比較して、diff>dRであるか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25の判定において、diff≦dRである場合には、diffにR_ccd_est2_(622+n)の値を加算する(ステップS26)。初回は、n=0なのでR_ccd_est2_622の値を加算する。続いてnをインクリメントして(ステップS27)、ステップS25に戻る。即ち、ステップS25の判定において、diff>dRとなるまで、R_ccd_est2_xの622[nm]以後の値を1[nm]刻みで加えながら、ステップS25〜ステップS27の動作を繰り返す。
ステップS25の判定において、diff>dRである場合には、ステップS28に進み、図13の特性L87で示されるR分光第3検出データR_ccd_est3_xを求める(ステップS28)。このR_ccd_est3_xは、621[nm]からn[nm]だけ長波長側にシフトさせたR分光第2検出データR_ccd_est2_(x+n)の621≦x≦700の区間の特性である。また、701≦x≦720の範囲内では、R_ccd_est3_xを0にクリップする(ステップS29)。
次に、カウント値nが所定値Max_shift以下であるか否かを判定することにより、nの値の正当性を確認する(ステップS30)。ここで、Max_shiftは例えば20であるとする。ステップS30の判定において、nがMax_shiftを超えているならば、分光特性の算出に誤りがあるとしてあるとして、その旨を出力し、分光算出演算を終了する。
一方、ステップS30の判定において、nがMax_shift以下であるならば、R分光移動量shiftにnを代入する(ステップS31)。続いて、図13に示す点P82のx座標a及びy座標b、図13に示す点P83のx座標c及びy座標dをそれぞれ、
a=640-shift
b=R_ccd_est3_640
c=620
d=R_ccd_est3_620 (式14)
の式から求める(ステップS32)。
ここで、図13の点P82(シフト後の特徴点)は、R_ccd_est3_xの波長640[nm]における分光感度を示す点P81(シフト前の特徴点)をR分光移動量shiftだけ短波長側に横シフトさせた点である。また、図13の点P83は、R_ccd_est3_xの波長620[nm]における分光感度を示す点である。なお、波長640[nm]は図8の特性L81に示すRリファレンス分光感度特性の変曲点における波長であり、また、波長620[nm]は一般的なIRカットフィルタのIRカット波長である。
また、ステップS22の判定において、dRが負の場合には、diffにR_ccd_est2_xの波長621[nm]における分光感度R_ccd_est_621に−1をかけた値を代入して初期化する(ステップS33)。nはステップS24と同様に0で初期化する(ステップS34)。
次に、ステップS33の如く初期化されたR分光移動量算出用積算値diffと差分dRとを比較して、diff<dRであるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35の判定において、diff≧dRである場合には、diffからR_ccd_est2_(622+n)の値を減算する(ステップS36)。初回は、n=0なのでR_ccd_est2_622の値を減算する。続いてnをインクリメントして(ステップS37)、ステップS35に戻る。即ち、ステップS35の判定において、diff<dRとなるまで、ステップS35〜ステップS37の動作を繰り返す。
ステップS35の判定において、diff<dRである場合には、ステップS38に進む。そして、nが0であるか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38の判定において、nが0の場合には、R_ccd_est3_xに、R_ccd_est2_xを621≦x≦700の範囲で代入する(ステップS39)。その後、ステップS42に進む。
一方、ステップS38の判定において、nが0でない場合には、まずnに1を加えた後(ステップS40)、R_ccd_est3_xに、621[nm]からn[nm]だけ短波長側にシフトさせたR分光第2検出データR_ccd_est2_(x-n)を621≦x≦700の範囲で代入する(ステップS41)。次に、R_ccd_est3_xを701≦x≦720の範囲で0にクリップする(ステップS42)。
次に、カウント値nが所定値Max_shift以下であるか否かを判定することにより、nの値の正当性を確認する(ステップS43)。ステップS43の判定において、nがMax_shiftを超えているならば、分光の予測に誤りがあるとしてあるとして、その旨を出力し、分光算出演算を終了する。
一方、ステップS43の判定において、nがMax_shift以下であるならば、R分光移動量shiftにnを代入する(ステップS44)。続いて、上記a、b、c、dをそれぞれ、
a=640+shift
b=R_ccd_est3_640
c=620
d=R_ccd_est3_620 (式15)
の式から求める(ステップS45)。この場合の点P82は、特性L86として示すR_ccd_est3_xの波長640[nm]における分光感度を示す点P81をR分光移動量shiftだけ長波長側に横シフトさせた点になる。
ステップS32或いはステップS45においてa、b、c、dが得られた後、得られたa、b、c、dを用いて図13に示す点P82と点P83との間を滑らかに補間する。ここで、本一実施形態では図13に示す直線801により直線補間を行っているが、曲線補間するようにしても良い。
次に、直線801を含むR分光第4検出データR_ccd_est4_xを求めるために、まず、上記a、b、c、dから
R_ccd_est4_x={(b-d)/(a-c)}×(x-c)+d(621≦x≦a-1) (式16)
を計算する(ステップS46)。この区間が直線801の部分となる。次に、点P82における波長から波長720[nm]までのR_ccd_est4_xをR_ccd_est3_xとする(ステップS47)。
以後は、ステップS46及びステップS47のようにして求められたR分光第4検出データに基づいて、R分光感度特性R_cam_cal1_x及びG分光感度特性G_cam_cal1_xをそれぞれ、
R_cam_cal1_x=R_ccd_est2_x(380≦x≦620)+R_ccd_est4_x(621≦x≦720)
G_cam_cal1_x=G_ccd_est1_x(380≦x≦620) (式17)
から求める。即ち、R分光感度特性に関しては、波長380[nm]から620[nm]までの分光感度特性については2度目の検出結果から得られたR分光第2検出データR_ccd_est2_xをそのまま用い、621[nm]から720[nm]までの分光感度特性についてはR分光第2検出データR_ccd_est2_xから求められたR分光第4検出データR_ccd_est4_xを用いるようにする。これにより、デジタルカメラ14内部のIRカットフィルタ31の分光感度特性の影響を考慮した適切なR分光感度特性を求めることができる。なお、G分光感度特性についてはデジタルカメラ14内部のIRカットフィルタ31による影響が少ないので、設備IRカットフィルタ15を介さずに得られた分光第1検出データをそのまま用いることができる。
このような手法により、R分光感度特性は図13のR分光第2検出データとR分光第4検出データとを加算した特性L87のようにして得られる。また、G分光感度特性はGリファレンス分光感度特性L82そのものである。なお、図13には、B分光感度特性L88も示している。このB分光感度特性L88はBリファレンス分光感度特性B_ccd_ref_xと、Bリファレンス分光感度特性L83と光源12の分光感度特性L21の積を可視波長帯の範囲で1[nm]毎に積算し、それらの和を算出した積分値White_b_refとを利用して求めることができる。
ここで、再び図9の説明に戻る。図9のステップS15において、R成分の分光感度特性R_cam_cal1_x及びG成分の分光感度特性G_cam_cal1_xを算出した後、CPU22は、リファレンスIRカットフィルタの波長380[nm]〜720[nm]までの分光感度の積算値と設備IRカットフィルタ15の分光感度の積算値との差分dSUM_IR_objを、
SUM_IR_ref=IR_spct_ref_380+ … +IR_spct_ref_720
dSUM_IR_obj=(k_adj_ir-1)×SUM_IR_ref (式18)
から求める(ステップS16)。次に、特性パラメータとして設備IRカットフィルタ分光補正データ算出値IR_spct_obj_cal_x(380≦x≦720)を、
IR_spct_obj_cal_x=IR_spct_ref_x+{(IR_spct_ref_x/SUM_IR_ref)×dSUM_IR_obj}
(380≦x≦619)
IR_spct_obj_cal_x=IR_spct_ref_x (620≦x≦720) (式19)
から求める(ステップS17)。この設備IRカットフィルタ分光補正データ算出値の特性を、図4のL42に示す。
次に、設備IRカットフィルタ15の特性パラメータ算出値を求める(ステップS18)。このために、まずステップS17で求めた設備IRカットフィルタ分光補正データ算出値を用いて、
R_spct_ir_obj_x=R_ccd_ref_x×IR_spct_obj_cal_x×HGVWR_spct_ref_x
G_spct_ir_obj_x=G_ccd_ref_x×IR_spct_obj_cal_x×HGVWR_spct_ref_x
(380≦x≦720) (式20)
より、設備IRカットフィルタ15の個体差による分光感度特性のばらつきを補正した状態におけるデジタルカメラ14のR分光感度特性及びG分光感度特性の積算値を求める。そして、これら求めた積算値の和を求めることにより、色調整装置10の特性パラメータ算出値(設備IRカットフィルタ15の分光感度ばらつきを補正した状態の白レベルのR成分及びG成分)White_ir_r_obj_cal及びWhite_ir_g_obj_calを、
White_ir_r_obj_cal=R_spct_ir_obj_380+R_spct_ir_obj_381+ … +R_spct_ir_obj_720
White_ir_g_obj_cal=G_spct_ir_obj_380+G_spct_ir_obj_381+ … +G_spct_ir_obj_720
(式21)
から求める。更に、(式21)のようにして求めた特性パラメータ算出値の係数k_White_ir_obj_calを、
k_White_ir_obj_cal=White_ir_r_obj_cal/White_ir_g_obj_cal (式22)
から求める。同時に、特性パラメータリファレンス係数k_White_ir_refを、
k_White_ir_ref=White_ir_r_ref/White_ir_g_ref (式23)
から求める。そして、(式22)及び(式23)のようにして求めた値から特性パラメータ算出値の係数の差分dk_White_ir_obj_calを、
dk_White_ir_obj_cal=ABS{(k_White_ir_obj_cal/k_White_ir_ref)-1} (式24)
から求める。ここで、(式24)のABSは括弧内の絶対値を計算することを示している。
以後の演算は、設備IRカットフィルタ15の特性パラメータを適切に求めることができたか否かを検算によって確認するためのものである。このために、CPU22は、特性パラメータ算出値White_ir_r_obj_cal及びWhite_ir_g_obj_calを用いて、上記ステップS15の分光算出と同様の手法によりデジタルカメラ14のR分光感度特性R_cam_cal2_x及びG分光感度特性G_cam_cal2_xを算出する(ステップS19)。ただし、ここでは、White_ir_r_refとWhite_ir_g_refをそれぞれWhite_ir_r_obj_calとWhite_ir_g_obj_calに置き換えるようにして演算を行う。
ステップS19において分光感度特性を算出した後、白レベルの検算を行う(ステップS20)。この白レベル検算においては、ステップS19で求めたR分光感度特性R_cam_cal2_x及びG分光感度特性G_cam_cal2_xを用いて
R_spct_cal2_x=R_cam_cal_2_x×HGVWR_spct_ref_x(380≦x≦720)
G_spct_cal2_x=G_cam_cal_2_x×HGVWR_spct_ref_x(380≦x≦720) (式25)
のようにして、R分光感度特性及びG分光感度特性の積算を行う。そして、これら求めた積算値の波長成分毎の和を、
White_r_cal2=R_spct_cal2_380+R_spct_cal2_381+ … +R_spct_cal2_720
White_g_cal2=G_spct_cal2_380+G_spct_cal2_381+ … +G_spct_cal2_720 (式26)
のようにして求める。更に、(式26)のようにして求めた積算値から、R感度係数k_R_cal2を、
k_R_cal2=White_r_cal2/White_g_cal2 (式27)
から求める。次に、R感度係数k_R_cal2とR感度係数k_R_getとの差分dk_R_cal2を、
dk_R_cal2=ABS{(k_R_cal2/k_R_get)-1} (式28)
から求める。次に、CPU22は、差分dk_R_cal2が0.05未満であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21の判定において、差分dk_R_cal2が0.05未満でない場合、即ちリファレンスデータを用いて求めたR感度係数と新たに算出された特性パラメータを用いて求めたR感度係数との差が大きい場合には、色調整装置用係数算出演算を終了する。この場合には、デジタルカメラ14が調整に不適切であった旨を通知する。なお、ステップS21の判定値0.05は、一例であり、変更可能である。
一方、ステップS21の判定において、差分dk_R_cal2が0.05未満である場合には、特性パラメータを適切に求めることができたとして、CPU22は、色調整装置用係数を、メモリ21内の所定のディレクトリに、例えばCSV(Comma-Separated Value)形式のファイルとして保存する。以後、このファイルのことを特性ファイルと称する。ここで、特性ファイルには、新たに算出された特性パラメータよりも適切な特性パラメータが既に保存されている可能性があるので、CPU22は、新たに算出された特性パラメータを保存するのに先立って、特性ファイルが既にメモリ21に保存されているか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22の判定において、特性ファイルが存在している場合に、CPU22はステップS18で算出された特性パラメータ算出値の係数の差分dk_White_ir_obj_calと、特性ファイルに既に保存されている特性パラメータ算出値の係数の差分dk_White_ir_objとを比較して、dk_White_ir_obj_calがdk_White_ir_objよりも小さいか否かを判定する(ステップS23)。
ステップS22の判定において特性ファイルが存在しない場合、又はステップS23の判定において、dk_White_ir_obj_calがdk_White_ir_objよりも小さい場合には、新たに算出された特性パラメータのほうが、より適切な特性パラメータであるとして、新たに算出された色調整装置用係数を特性ファイルに保存して(ステップS24)、図9の処理を終了する。ここで、ステップS24において、特性ファイルには、
White_ir_r_obj=White_ir_r_obj_cal
White_ir_g_obj=White_ir_g_obj_cal
dk_White_ir_obj=dk_White_ir_obj_cal
MC_cam_master=MC_cam
IR_spct_obj_x=IR_spct_obj_cal_x
を保存する。ここで、MC_cam_masterは、色調整装置10を調整するのに最適なデジタルカメラ(以下、マスターカメラと称する)の回路基板番号を示す特性パラメータである。なお、上記色調整装置用係数は、1つのファイルに保存するようにしても良いし、複数のファイルに分けて保存するようにしても良い。
また、ステップS23の判定において、dk_White_ir_obj_calがdk_White_ir_obj以上の場合には、新たに算出された特性パラメータを特性ファイルに保存せずに図9の処理を終了する。
以上説明したように、本一実施形態によれば、色調整装置毎の個体差を反映した特性パラメータを算出し、この特性パラメータを特性ファイルとして保存できるようにしている。これにより、実際にデジタルカメラを色調整する際に、色調整装置の構成部材の個体差によらない調整を行うことが可能である。
ここで、算出された特性パラメータを用いてデジタルカメラの色調整を行う際には、図9のステップS19の分光算出2の処理を行ってデジタルカメラの分光感度を算出する。ただし、ここでの分光算出の際には、R、Gの分光感度特性に加えてB分光感度特性を求める必要がある。この場合には、設備IRカットフィルタ15を介在させる前に得られた画像データの白レベルのB成分White_b_getより、BのGに対する相対感度係数kBを、
kB=(White_b_get/White_g_get)/(White_b_ref/White_g_ref) (式29)
から求める。そして、この相対感度係数kBから、B分光感度特性(B分光第1検出データ)B_CCD_est1_xを、
B_CCD_est1_x=B_ccd_ref_x×kB(380≦x≦720) (式30)
から求める。ここで、B分光感度特性もデジタルカメラ14内部のIRカットフィルタ31による影響が少ないので、設備IRカットフィルタ15を介さずに得られた分光第1検出データをそのまま用いることができる。
以上のようにしてRGB各色成分の分光感度特性を算出した後、これら分光感度特性を用いて色調整を行うことができる。この色調整の手法については、例えば特開2001−320716号公報などに開示されている周知の手法を用いればよいので、ここでは説明を省略する。
ここで、色調整時においては特性パラメータを用いずに色調整装置ごとに設定されたパラメータを用いるようにしても良い。この場合には、色調整装置毎に特性パラメータを用いて色調整を行うか否かを設定するためのフラグを用意しておくようにする。特性パラメータを用いて色調整を行うように設定されている場合には、特性パラメータWhite_ir_r_objとWhite_ir_g_objを用いて分光算出演算を行う。一方、特性パラメータを用いて色調整を行うように設定されていない場合にはリファレンスデータWhite_ir_r_refとWhite_ir_g_refを用いて分光算出演算を行う。
また、複数台のデジタルカメラを用いて色調整装置用係数算出を行った場合には、その中から最終的なマスターカメラを選定することもできる。図14はマスターカメラを選定するための処理について示すフローチャートである。
図14において、CPU22は、まず選定対象のデジタルカメラの回路基板番号MC_camを取得する(ステップS51)。次に、CPU22は、メモリ21内の所定ディレクトリに特性ファイルが保存されているか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52の判定において、特性ファイルが保存されていない場合には、特性ファイルを読み込むことができなかったとして、その旨を特性ファイル読込みエラーとして出力し、図14の処理を終了する。
一方、ステップS52の判定において、特性ファイルが保存されている場合には、特性ファイルの読込みを行う(ステップS53)。そして、CPU22は、特性ファイルの中のMC_cam_masterを参照して、MC_cam_masterに設定されている回路基板番号がステップS51で読み出したMC_camであるか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54の判定において、Mc_cam_master=Mc_camであれば、ステップS51で選定されたデジタルカメラをマスターカメラに選定する(ステップS55)。一方、ステップS54の判定において、Mc_cam_master=Mc_camでなければ、ステップS51で選定されたデジタルカメラはマスターカメラではないので(ステップS56)、そのまま図14の処理を終了する。
図14の処理は、特性ファイルに保存されている回路基板番号のデジタルカメラをマスターカメラに選定する処理である。即ち、特性ファイルには、最適な特性パラメータを作成したデジタルカメラの回路基板番号が保存されているので、特性ファイルを参照することにより、多数のデジタルカメラの中からマスターカメラを選定することが可能である。マスターカメラを選定しておくことにより、このマスターカメラを用いて色調整装置用係数を算出するようにすれば、その後、再び調整を行う場合などでも最適な色調整装置用係数を求めることができる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の一実施形態に係る色調整装置全体の構成を示す図である。 A光源の分光感度特性を示す図である。 設備IRカットフィルタ、取り付け部材、及びフィルタ移動装置の正面図である。 IRカットフィルタの分光感度特性を示す図である。 デジタルカメラの一般的な撮像系部材の構成を示す図である。 色調整装置用係数算出の処理の流れについて示すフローチャートである。 画像中の色成分を示す図である。 Rリファレンス分光感度特性、Gリファレンス分光感度特性、Bリファレンス分光感度特性について示す図である。 色調整装置用係数算出演算の処理の流れについて示すフローチャートである。 分光算出の処理の流れについて示すフローチャートの第1図である。 分光算出の処理の流れについて示すフローチャートの第2図である。 分光算出の処理の流れについて示すフローチャートの第3図である。 分光算出によって算出される分光感度特性について示す図である。 マスターカメラ選定の処理の流れについて示すフローチャートである。
符号の説明
10…色調整装置、11…遮光部材、12…光源、13…ビュアー、14…デジタルカメラ、15…設備IRカットフィルタ、16…取り付け部材、17…フィルタ移動装置、18,19…接続ケーブル、20…パーソナルコンピュータ、21…メモリ、21a…調整プログラム記憶部、21b…リファレンスデータ記憶部、22…CPU、30…撮像レンズ群、31…IRカットフィルタ、32…CCD部、32a…マイクロレンズアレイ、32b…カラーフィルタ、32c…CCD素子

Claims (14)

  1. 色調整の対象となる複数台のデジタルカメラの中から少なくとも1台のデジタルカメラを選定し、
    上記選定されたデジタルカメラを用いて色調整装置の所定の光源を複数回撮影することにより、複数の画像データを取得し、
    上記デジタルカメラによって取得された複数の画像データに基づいて、上記色調整装置の構成部材の個体差を反映した色調整装置用係数を作成し、
    上記作成された色調整装置用係数を保存し、
    上記保存された色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行
    上記複数回の撮影は、上記所定の光源と上記デジタルカメラとの間に上記色調整装置の構成部材の1つである赤外カットフィルタを介在させずに行う撮影と上記所定の光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させて行う撮影とを含むことを特徴とする色調整方法。
  2. 上記色調整装置用係数は、上記赤外カットフィルタの個体差を反映させるための係数を含むことを特徴とする請求項1に記載の色調整方法。
  3. 上記赤外カットフィルタの個体差を反映させるための係数は、上記所定の光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させて行う撮影により取得されることが予測される画像データの白レベルの赤成分及び緑成分と、上記赤外カットフィルタの分光感度特性とを含むことを特徴とする請求項2に記載の色調整方法。
  4. 上記色調整装置用係数は、上記色調整装置用係数の作成に用いたデジタルカメラを識別するための識別情報を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の色調整方法。
  5. 上記色調整装置用係数の作成には、上記画像データの白レベルの赤成分と緑成分とが用いられることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の色調整方法。
  6. 上記色調整装置用係数は、上記画像データの白レベルの赤成分と緑成分とから、所定のリファレンスデータに基づいて作成されることを特徴とする請求項5に記載の色調整方法。
  7. 上記所定のリファレンスデータは、所定の基準となるデジタルカメラの赤成分と緑成分の分光感度特性データを含むことを特徴とする請求項6に記載の色調整方法。
  8. 上記所定のリファレンスデータは、所定の基準となる赤外カットフィルタの分光感度特性データを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の色調整方法。
  9. 上記所定の光源はA光源であり、
    上記所定のリファレンスデータは、上記A光源の分光感度特性データを更に含むことを特徴する請求項8に記載の色調整方法。
  10. 上記色調整装置用係数を作成した後に、上記作成された色調整装置用係数が適正であるか否かを検算し、上記検算の結果、上記作成された色調整装置用係数が適正なものである場合にのみ、上記色調整装置用係数を保存することを特徴とする請求項1に記載の色調整方法。
  11. 上記色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行うのに先立って、上記色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行うのか否かを判定し、上記色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行うと判定した場合にのみ、上記色調整装置用係数を用いて上記デジタルカメラの色調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の色調整方法。
  12. 色調整の対象となる複数台のデジタルカメラを用いて色調整装置の所定の光源を複数回撮影することにより、複数の画像データを取得し、
    上記複数台のデジタルカメラによって取得された複数の画像データに基づいて、上記色調整装置の構成部材の個体差を反映した複数の色調整装置用係数を作成し、
    上記作成された複数の色調整装置用係数に基づいて上記色調整装置用係数を作成するのに最適なデジタルカメラを選定し、
    上記選定されたデジタルカメラに対応した色調整装置用係数を保存し、
    上記保存された色調整装置用係数を用いて上記複数台のデジタルカメラの色調整を行うことを特徴とする色調整方法。
  13. A光源と、
    上記A光源を撮影して画像データを取得するデジタルカメラと、
    上記A光源と上記デジタルカメラとの間に進退自在に構成され、上記A光源からの光の赤外光成分を除去する赤外カットフィルタと、
    上記A光源の分光感度特性と、基準となるデジタルカメラの分光感度特性と、基準となる赤外カットフィルタの分光感度特性とをリファレンスデータとして少なくとも記憶するリファレンスデータ記憶部と、
    上記A光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させずに行った撮影によって取得された画像データと、上記A光源と上記デジタルカメラとの間に上記赤外カットフィルタを介在させて行った撮影によって取得された画像データと、上記リファレンスデータ記憶部に記憶された上記リファレンスデータとから、上記デジタルカメラを色調整する際の色調整装置毎の上記赤外カットフィルタの個体差を反映した色調整装置用係数を作成する色調整装置用係数作成部と、
    上記色調整装置用係数作成部によって作成された色調整装置用係数を記憶する色調整装置用係数記憶部と、
    を具備することを特徴とする色調整装置。
  14. 上記色調整装置用係数は、上記色調整装置用係数記憶部の所定のディレクトリに所定のファイル形式で保存されることを特徴とする請求項13に記載の色調整装置。
JP2005031899A 2005-02-08 2005-02-08 色調整方法及び色調整装置 Expired - Fee Related JP4477517B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005031899A JP4477517B2 (ja) 2005-02-08 2005-02-08 色調整方法及び色調整装置
CNB2006100032690A CN100428778C (zh) 2005-02-08 2006-02-08 颜色调整方法及颜色调整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005031899A JP4477517B2 (ja) 2005-02-08 2005-02-08 色調整方法及び色調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006222543A JP2006222543A (ja) 2006-08-24
JP4477517B2 true JP4477517B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=36919294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005031899A Expired - Fee Related JP4477517B2 (ja) 2005-02-08 2005-02-08 色調整方法及び色調整装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4477517B2 (ja)
CN (1) CN100428778C (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4804422B2 (ja) * 2007-05-31 2011-11-02 オリンパス株式会社 信号処理装置、信号処理プログラム
CN105659116B (zh) * 2013-08-29 2018-04-17 富士胶片株式会社 色分解光学***及摄像装置
KR102610542B1 (ko) 2019-03-07 2023-12-07 삼성전자주식회사 적외선 센서를 이용하여 이미지 데이터의 색상을 조절하기 위한 전자 장치 및 방법

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1144446C (zh) * 1997-09-30 2004-03-31 株式会社理光 数字式照相机调整***及调整装置
JPH11113007A (ja) * 1997-09-30 1999-04-23 Ricoh Co Ltd デジタルカメラ
JPH11341502A (ja) * 1998-05-27 1999-12-10 Sony Corp 固体撮像素子の信号処理回路およびカメラシステム
JP2001103358A (ja) * 1999-09-30 2001-04-13 Mitsubishi Electric Corp 色収差補正装置
JP4460717B2 (ja) * 2000-05-02 2010-05-12 オリンパス株式会社 色調整装置
JP3854833B2 (ja) * 2001-09-10 2006-12-06 キヤノン株式会社 撮像装置およびその信号処理方法およびプログラム及び記憶媒体
JP4158592B2 (ja) * 2003-04-25 2008-10-01 富士フイルム株式会社 オートホワイトバランス調整方法及びこの方法が適用されたカメラ
JP2004336657A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Minolta Co Ltd 分光画像撮影システムおよび分光画像撮影システムの調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100428778C (zh) 2008-10-22
CN1819627A (zh) 2006-08-16
JP2006222543A (ja) 2006-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101549529B1 (ko) 촬상장치, 그 제어 방법, 및 기록 매체
JP5784642B2 (ja) 低解像度画像を用い高解像度画像を生成する方法及び装置
JP5546229B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
US9697589B2 (en) Signal processing apparatus, imaging apparatus, signal processing method and program for correcting deviation of blurring in images
JP6906947B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびコンピュータのプログラム
US20080013850A1 (en) Image processing apparatus and image restoration method and program
EP1261197A1 (en) Image pickup apparatus
US8300121B2 (en) Image apparatus and image processing method
JP6312487B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、並びに、プログラム
JP2004128985A (ja) 撮像システム、再生システム、撮像プログラム、再生プログラム
JP2013219705A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
KR20160001655A (ko) 화상처리장치 및 그 제어 방법
WO2019124289A1 (ja) 装置、制御方法および記憶媒体
US8648936B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP4945942B2 (ja) 画像処理装置
JP5528139B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP4477517B2 (ja) 色調整方法及び色調整装置
GB2460241A (en) Correction of optical lateral chromatic aberration
JP2007028042A (ja) 画像処理装置
JP2011160255A5 (ja)
JP2015041900A (ja) 画像処理装置、その制御方法、および制御プログラム
JP2012003454A (ja) 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP2006253970A (ja) 撮像装置、シェーディング補正データ作成方法およびプログラム
US8463064B2 (en) Image processing apparatus and image processing method for correcting image blur
JP6245847B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100311

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4477517

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees