JP4470689B2 - スズ製錬等を利用したインジウムの回収方法 - Google Patents

スズ製錬等を利用したインジウムの回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、スズ製錬または鉛製錬を利用したインジウムの回収方法に関する。より詳しくは、インジウム含有物をスズ原料または鉛製錬原料と共に溶融製錬することによってインジウムを合金化した粗スズまたは粗鉛を製造し、これを電解精製して電解スズまたは電解鉛を製造すると共に、その電解後液からインジウムを回収する方法に関する。
インジウムは鉱業的には主に亜鉛製錬等における副産物として得られ、また、In−P化合物半導体や、ITO膜を形成するITOスパッタリングターゲットの材料などに用いらることから、これらのスクラップ等からも回収されている。
インジウムを含有するスクラップ等からインジウムを回収する方法として、インジウム含有スクラップにカーボン粉を加えて還元炉で加熱還元し、発生する炭酸ガス等を系外に除去して粗インジウムメタルを回収し、これを電解精製する方法(特許文献1)が従来知られている。また、上記インジウム含有スクラップを塩酸に溶解し、この塩酸溶液から溶媒抽出によってインジウムを抽出し、次にこれを希酸で逆抽出した後に電解採取によって金属インジウムを回収する方法(特許文献2)が知られている。
従来の上記方法によればスクラップに含まれる大部分のインジウムを回収することができるが、全量を回収することは難しく、残渣中にインジウムが残留する。この残渣等から上記方法によって更にインジウムを回収するのは負担が大きい。また、上記スクラップは純度が比較的高いのでインジウムの回収が容易であるが、各種の製錬工程においてインジウムを含有する滓類等からインジウムを回収するには、不純物が多すぎるので上記方法は適さない。また、ITO成膜工程の冶具等の洗浄工程から排水される汚泥等はインジウム含有量が少なく、単土回収では採算がとれない。
特開2002−3961号公報 特開2002−201026号公報
本発明は、従来のインジウム回収方法における上記問題を解決したものであり、スズ製錬または鉛製錬を利用することによって、インジウム回収における不純物の除去にかかる負担が少なく、かつ高純度のインジウムを得ることがでるインジウム回収方法を提供する。また、本発明の方法はスズ製錬または鉛製錬を利用してインジウムを副産物として回収するので、採算性が乏しい低品位の原料からも安価にインジウムを回収することができる方法を提供する。

本発明は以下の構成からなるインジウムの回収方法に関する。
〔1〕スズ製錬を利用してインジウム含有物からインジウムを回収する方法であって、インジウム含有物をスズ製錬原料に添加して乾式熔錬し、インジウムを含む粗スズを製造する乾式熔錬工程、上記粗スズを電解精製して電解スズを回収する電解精製工程、インジウムが溶出した電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法。
〔2〕鉛製錬を利用してインジウム含有物からインジウムを回収する方法であって、インジウム含有物を鉛製錬原料に添加して乾式熔錬し、インジウムを含む粗鉛を製造する乾式熔錬工程、上記粗鉛を電解精製して電解鉛を回収する電解精製工程、インジウムが溶出した電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法。
〔3〕インジウム含有物がIn−P化合物半導体のスクラップ、あるいはITOスパッタリングターゲット材のスクラップであり、これらのスクラップをスズ製錬原料または鉛製錬原料に加えて乾式熔錬する上記[1]または上記[2]に記載するインジウムの回収方法。
〔4〕上記[1]〜上記[3]の何れかに記載する方法であって、電解後液から溶媒抽出またはイオン交換によってインジウムを抽出し、さらに逆抽出して得たインジウム含有液から電解採取によって金属インジウムを回収し、またはインジウム含有液にスズおよびインジウムよりも卑な金属を投入して析出した金属インジウムを回収する方法、または、回収した金属インジウムをさらに電解精製して高純度金属インジウムを得る方法。



本発明の方法はスズ製錬または鉛製錬を利用してインジウムを回収する方法である。具体的には、インジウム含有物をスズ製錬原料と共に乾式製錬することによってインジウムを含む粗スズを製造する乾式熔錬工程、上記粗スズを電解精製して電解スズを回収する電解精製工程、インジウムが溶出した電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法である。また、本発明の方法はスズ製錬に代えて鉛製錬を利用することができる。具体的には、インジウム含有物を鉛製錬原料と共に乾式製錬して粗鉛を製造する乾式熔錬工程、粗鉛を電解精製して電解鉛を回収する電解精製工程、その電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法である。
スズ製錬を利用した方法について以下に説明する。スズ製錬を利用したインジウムの回収方法の概略を図1に示す。なお、インジウムは鉱業的には亜鉛製錬の副産物としても得られるが。亜鉛製錬は主に湿式製錬であるので、乾式製錬を利用する本発明の方法には馴染まない。また、スズ製錬原料として、従来はスズ精鉱が用いられていたが、最近は各種製造工程等から排出されるスズ含有滓が用いられている。従って、本発明においてスズ製錬原料とは従来のスズ精鉱に限らずスズ含有滓をも含む。
〔乾式熔錬工程〕
従来のスズ製錬はスズ精鉱を用い、これに炭粉、ホタル石および珪石を加えて熔錬して粗スズを製造する。また同時に生成するスラグ(カラミ)はスズを15%程度含有しているので、カラミ熔錬を行ってハードヘッドを形成し、これを鉱石熔錬に戻し、あるいは、さらに還元熔錬を行って粗スズを製造する。これらの粗スズを溶融し、ハードヘッドとして残る固形分を分離した後に、この溶融スズをポーリングして純度99.8%程度の精製スズを回収する。さらに、必要に応じて電解精製を行い、純度99.98%程度の電解スズを得る。
本発明は、上記乾式スズ製錬を利用してインジウムを回収する。すなわち、熔錬工程において、スズ精鉱、炭粉、ホタル石および珪石などのスズ製錬原料にインジウム含有物を加えて還元熔錬し、インジウムを含有する粗スズを製造する。インジウム含有物としては、In−P化合物半導体のスクラップ、あるいはITOスパッタリングターゲット材のスクラップなどを用いることができる。インジウム含有物の添加量はスズ製錬原料の3割程度以下が適当である。この添加量が多すぎるとスズ製錬の負担が大きくなる。
インジウム含有物をスズ製錬原料と共に約1200℃〜1300℃程度に加熱して還元熔錬すると、インジウムの大部分はスズと合金を形成して粗スズに取り込まれることが見出された。本発明は、この知見に基づき、インジウムを含有する粗スズを製造する。この熔錬工程は、スズ製錬原料にインジウム含有物を加える以外は、通常のスズ製錬と同様に行えばよい。なお、スラグに移行したインジウムは、カラミ熔錬によってハードヘッドを経て粗スズを回収する際に、この粗スズに取り込まれるので、粗スズと共に回収することができる。
上記還元熔錬によって得た粗スズを約400〜800℃程度に加熱して溶融する。粗スズに含まれるハードヘッド(スズ鉄合金)は溶融せずに残るので、このハードヘッド分を取り除き、さらに溶融スズのポーリングを行い、鉄、亜鉛、鉛などを酸化してドロスにし、表面に浮くドロスを除去する。なお、インジウムはスズと馴染みやすいので、溶融スズに含まれているインジウムはドロス化せず、インジウムを含む精製スズを回収することができる。
現在、スズ鉱石(精鉱)を原料として従来の上記スズ製錬に代えて、スズメッキ液の中和澱物、あるいはハンダ屑などの各種工程から排出されるスズ含有滓を原料としたスズ製錬が行われている。このスズ製錬法は、例えば、スズ含有滓をコークス、ケイ砂および石灰石と共に電気炉などで加熱して還元熔錬し、スラグを分離して粗スズを回収する方法である。本発明の方法はこのスズ含有滓を原料とするスズ製錬においても適用することができる。すなわち、スズ含有滓にインジウム含有物を混合して上記と同様に還元熔錬し、インジウムを含有する粗スズを製造する。
スズ製錬の上記熔錬工程を二段階に行い、一次熔錬で得たスラグを二次還元熔錬し、ここで得た粗スズを一次熔錬に戻して還元熔錬を繰り返すことによって、インジウム含有量を高めた粗スズを得るようにしても良い。
〔電解精製工程〕
インジウム含有粗スズの電解精製を行い、電解スズを回収する一方、この電解後液からインジウムを回収する。粗スズの電解精製は、一般にケイフッ酸(H2SiF6)と硫酸およびスズイオンを含む混酸を用い、陽極に粗スズ、陰極に電気スズを用いて行う。粗スズに含まれる銅やアンチモン等の不純物は陽極スライムとなって槽底に溜まり、また粗スズに含まれる不純物の鉛は溶出し、液中の硫酸と反応して硫酸鉛の沈澱を生じる。一方、本発明の粗スズに含まれるインジウムは電解液に溶出して液中に残るので、この電解後液からインジウムを回収することができる。
〔抽出工程〕
上記電解後液からインジウムを抽出するには溶媒抽出を利用することができる。抽出溶媒としては、インジウムを抽出できるものであれば良く、例えば、2−エチルヘキシルリン酸とケロシンの混合液などを用いることができる。なお、2−エチルヘキシルリン酸に代えて2−エチルヘキシルホスホニックエステルを用いても良い。上記電解後液と抽出溶媒を攪拌混合して電解後液中のインジウムイオンを抽出溶媒に移行させ、静置して電解後液の水相と抽出溶媒の有機相とを分離し、抽出溶媒を抜き出す。
次いで、この抽出溶媒に塩酸、硫酸、または硝酸を導入して攪拌混合してインジウムをこれらの酸に逆抽出し、これを静置して抽出溶媒の有機相と塩酸または硫酸の水相とに分離し、インジウムを含む水相を抜き出す。なお、抽出工程において、スズの一部が抽出溶媒に移行して抽出溶媒にスズが含まれる場合には、最初に硫酸を用いてスズを逆抽出し、次いで塩酸を用いてインジウムを逆抽出すると良い。抽出溶媒の有機相は水洗浄した後に電解後液との接触工程に戻して再利用することができる。
溶媒抽出に代えてイオン交換を利用しても良い。イオン交換樹脂としてはメチレンスルホン酸樹脂等を用いることができる。イオン交換後、イオン交換樹脂を塩酸等で洗浄し、吸着したインジウムを塩酸等に溶離させる。
〔金属インジウムの回収工程〕
インジウムを含む塩酸または硫酸(インジウム含有液)から電解採取によって金属インジウムを回収することができる。電解採取は、例えば、インジウム濃度50〜60g/Lの電解液とし、陽極に鉛または炭素電極を用い、電圧2.7V、電流密度1.5A/dm2の条件下で行えば良い。
または、上記インジウムを含有する塩酸溶液または硫酸溶液に、スズおよびインジウムよりも卑な金属を投入し、析出した金属インジウムを回収することができる。具体的には、上記塩酸溶液または硫酸溶液に金属インジウム板を投入し、液中に残留するスズイオンをスズスポンジメタルの状態で析出させて分離した後に、この塩酸溶液または硫酸溶液にアルミニウム板を投入して液中のインジウムをインジウムスポンジメタルの状態で析出させて回収する。スズおよびインジウムよりも卑な金属としては、アルミニウムの他に、亜鉛や鉄などを用いることができる。また、必要に応じ、回収したインジウムスポンジをアノード鋳造して電解精製を行い、品位99.999%以上の高純度電解インジウムを得ることができる。
〔鉛製錬を利用した回収〕
本発明のインジウム回収方法は鉛製錬においても適用することができる。従来、一般に鉛製錬は、鉛精鉱(PbS)を焙焼した酸化鉛を原料とし、これに石灰石および鉄屑などを加え、燃料としてコークスを加えて還元熔錬して粗鉛を製造する。これらの鉛製錬原料にインジウム含有物を加えて還元熔錬すると、インジウムは鉛と合金を形成して粗鉛に取り込まれる。
インジウムを含有する粗鉛を電解精製すると、電解液にインジウムが溶出して電解後液に残るので、この電解後液からインジウムを回収することができる。具体的には、例えば、ケイフッ酸鉛(PbSiF6)を主成分とする電解液を用い、粗鉛板を陽極、高純度鉛を陰極として電解を行うことによって、品位約99.99%の高純度鉛を得ることができる。この電解後液から上記スズ電解後液と同様にしてインジウムを抽出し、さらに逆抽出したインジウム含有塩酸液または硫酸液から、電解採取によって金属インジウムを回収し、またはセメンテーションによってスポンジ状の金属インジウムを回収することができる。さらに必要に応じ、回収した金属インジウムの電解精製によって品位99.999%以上の高純度電解インジウムを得ることができる。
本発明の方法は、スズ製錬原料または鉛製錬原料と共にインジウム含有物を熔錬することによって、インジウムの大部分がスズまたは鉛と合金を形成して粗スズまたは粗鉛に取り込まれることを利用した熔錬工程を行うものであり、スズ製錬または鉛製錬の負担を増加せずに、インジウム含有物の熔錬を低コストで行うことができる。
インジウムを合金化して含有した粗スズまたは粗鉛を製造した後は、従来の電解精製によって電解スズまたは電解鉛を得ることができ、通常のスズ製錬または鉛製錬と同様に高純度のスズまたは鉛を回収した後にインジウムを回収するので、スズ製錬または鉛製錬において製錬工程の大幅な変更を必要とせず、実施が容易であると共に、電解スズまたは電解鉛と共にインジウムを回収できる利点が大きく、低コストで効率良くインジウムを回収することができる。
以下に本発明を実施例によって具体的に示す。なお、以下の実施例はスズ製錬において本発明を適用した例であるが、鉛製錬においても、インジウム含有物を鉛製錬原料と共に乾式還元熔錬する以外は通常の鉛製錬と同様に実施することができる。
スズメッキ液の中和澱物、あるいはハンダ屑などのスズ含有滓100kgに、インジウム滓(In:13%、P:7%)45kg、コークス77kg、硅砂75kg、石灰石75kgを加え、電気炉で1250℃に加熱して還元熔錬を行い、粗スズ(Sn:91.7%、In:6.7%)65.5kgとスラグ(Sn:1.0%、In:1.0%)140kgを得た。粗スズに含まれるインジウム回収率(インジウム滓に対する回収率)は75%であった。
上記スズ含有滓100kgに、インジウム滓(In:13%、P:7%)45kg、コークス80kg、硅砂50kg、石灰石85kgを加え、電気炉で1300℃に加熱して還元熔錬を行い、粗スズ(Sn:90.5%、In:7.3%)64.5kgとスラグ(Sn:1.0%、In:0.2%)125kgを得た。粗スズに含まれるインジウム回収率は85%であった。
上記スズ含有滓100kgに、インジウム滓(In:13%、P:7%)45kg、コークス50kg、石灰石25kgを加え、さらに次工程の二次還元製錬によって得た粗スズを加え、電気炉で1320℃に加熱して一次還元熔錬を行った。この一次熔錬で得たスラグ87kgにコークス40kg、硅砂50kg、石灰石60kgを加え、電気炉で1350℃に加熱して二次還元熔錬を行い、粗スズ11kgとスラグ(Sn:0.9%、In:<0.1%)120kgを得た。粗スズは一次熔錬工程に戻し、粗スズ(Sn:90.5%、In:8.8%)66.4kgを得た。粗スズに含まれるインジウム回収率は98%であった。
インジウム含有物をスズ製錬原料と共に乾式還元熔錬して得た粗スズ(Sn:90.5%、In:7.3%)1kgを用い、表1に示す電解条件に従って電解精製を行い、品位99.9%以上の電解スズ671g(残基220g)を得た。電解スズ中のインジウム含有量は3ppmであった。他にスライムが90g程度生成した。
Figure 0004470689
実施例4の電解後液1Lを用い、これに抽出溶媒(2−エチルヘキシルリン酸とケロシンの1:1混合液)2Lを混合して攪拌した後に静置し、電解後液(水相)を抜き出した。抽出後の電解後液のインジウム含有量は0.2g/Lであった。一方、抽出溶媒に7N塩酸液500ccを加えて攪拌し、インジウムを塩酸に逆抽出し、静置後、水相を抜き出した。塩酸液(水相)500ccに含まれるインジウムの含有量は22.5g/Lであった。この塩酸液に金属インジウム板を装入してスズスポンジメタル6.7gを析出させた。その後、スズスポンジメタルを分離した塩酸液にアルミニウム板を装入してインジウムスポンジメタル11.3gを析出させた。このインジウムスポンジメタルを回収し、加熱溶融してインジウムアノードに鋳造した。このインジウムアノードを用い、苛性ソーダを主成分とする電解液(NaCl:90g/L、In:50g/L、pH:2)によって電解精製を行い(電圧:0.3V、電流密度:1A/dm2)、品位99.99%の高純度インジウムを得た。
実施例5において、電解後液の溶媒抽出の後に、抽出溶媒に濃硫酸300ccを加えて攪拌し、スズの大部分を濃硫酸に逆抽出し、その後、この抽出溶媒に7N塩酸液500ccを加えて攪拌し、インジウムを塩酸に逆抽出した。その後は実施例5と同様にして、この塩酸液に金属インジウム板を装入してスズスポンジメタル2.5gを析出させ、このスズスポンジメタルを分離した塩酸液にアルミニウム板を装入してインジウムスポンジメタル11.0gを析出させた。このインジウムスポンジメタルを回収して電解精製を行い、品位99.99%の高純度インジウムを得た。
スズ製錬を利用した本発明のインジウム回収方法の工程図

Claims (4)

  1. スズ製錬を利用してインジウム含有物からインジウムを回収する方法であって、インジウム含有物をスズ製錬原料に添加して乾式熔錬し、インジウムを含む粗スズを製造する乾式熔錬工程、上記粗スズを電解精製して電解スズを回収する電解精製工程、インジウムが溶出した電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法。
  2. 鉛製錬を利用してインジウム含有物からインジウムを回収する方法であって、インジウム含有物を鉛製錬原料に添加して乾式熔錬し、インジウムを含む粗鉛を製造する乾式熔錬工程、上記粗鉛を電解精製して電解鉛を回収する電解精製工程、インジウムが溶出した電解後液からインジウムを回収する工程を有することを特徴とする方法。
  3. インジウム含有物がIn−P化合物半導体のスクラップ、あるいはITOスパッタリングターゲット材のスクラップであり、これらのスクラップをスズ製錬原料または鉛製錬原料に加えて乾式熔錬する請求項1または請求項2に記載するインジウムの回収方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載する方法であって、電解後液から溶媒抽出またはイオン交換によってインジウムを抽出し、さらに逆抽出して得たインジウム含有液から電解採取によって金属インジウムを回収し、またはインジウム含有液にスズおよびインジウムよりも卑な金属を投入して析出した金属インジウムを回収する方法、または、回収した金属インジウムをさらに電解精製して高純度金属インジウムを得る方法。
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