JP4469102B2 - 分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置及び分岐通信ケーブル敷設方法 - Google Patents

分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置及び分岐通信ケーブル敷設方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水道管や通信、電力用管等の地中管路の中に通信ケーブルを敷設する際において、地中管路の本管及び本管に接続している複数の分岐管に対して、地上から分岐通信ケーブルを容易に敷設することができる分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置及び分岐通信ケーブル敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、国家プロジェクトとして、IT戦略がうたわれ、その情報伝達手段である高速・超高速ネットワークの構築が急がれている。その媒体である通信ケーブルの敷設方法には、架空方式と地中埋設方式が考えられているが、地中埋設方式での通信ケーブルの敷設は、架空方式での敷設と比べ、空間環境(地上風景の美観等)を守り、地震や台風などの災害に強いといった特性を有している。特に下水道管は、本管に接続している分岐管(取付管)が既に各家庭へと導かれ、且つ管内上部は空きスペースとなっており、各家庭へ通信ケーブルを引込むFTTH(Fiber To The Home)計画の重要なインフラとして注目を浴びている。
【0003】
一方、通信ケーブルとしては、これまで使用してきたメタルケーブルより格段に性能が優れている光ファイバーケーブルが注目されている。光ファイバーケーブルは、ガラス又はプラスチックの細い繊維からなり、光を情報のキャリアとして使用し、音、映像などの情報をデジタル(1、0の信号)化した信号を送る。光ファイバーケーブルはメタルケーブルと比べて、広帯域、低損失、電磁に対する免疫性、軽量、小型、安全性、機密保持に優れており、数十倍から数百倍以上の情報量を流すことができ、通信媒体として優れた特性を有している。
【0004】
この光ファイバーケーブルを用いたシステムであるFTTH計画では、各家を200から500軒位の小ブロックに分割してコントロールすることが考えられており、各ブロックでは公民館、派出所などの公共施設を通信基地とし、各家まで光ファイバーケーブルを敷設することが想定されている。
【0005】
下水道管を使用して各家に光ファイバーケーブルを敷設する場合には、光ファイバーケーブルは下水道本管から分岐管を通り、分岐管終端の分岐管桝(汚水桝、宅地内又は道路上にある)からは地中を掘るなどして各家へと導かれる。
【0006】
この光ファイバーケーブル等の通信ケーブルを下水道管等の地中管路に敷設する技術として、通信ケーブルを管路内に固定するロボット工法、サドル工法、さや管工法、引き流し工法などが提案されている。これらの工法は地中管路内に通信ケーブルを敷設する手段を開示しており、主に地中管路本管内への敷設に関するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
各分岐管への通信ケーブルの敷設は、地中管路本管内への通信ケーブルの敷設後に、本管から各分岐管へ、夫々通信ケーブルを引き出して敷設されている。この時、本管及び分岐管内の状態をTVカメラ等で撮影する作業員及び通信ケーブルを分岐管桝にまで引き上げる作業員等、複数の作業員が必要であった。また、これらの作業は、分岐桝(地上)から約5m離れた先の分岐管口にある通信ケーブル等に対して行わなければならず、そのため、作業治具及びTVカメラ等が先端に取り付けられた長いロッドを地上から操作しながら作業を行うには、ある程度の熟練が必要であった。また本出願人らは特願2000−368222号公報において、通信ケーブルを地中管路の上部に敷設する方法を提案した。該発明においては、通信ケーブルを確実に地中管路の上部に敷設するために、本管と分岐管との分岐管口に図8または図9に示した誘導部材を配置して、通信ケーブルを本管上部から分岐管上部へ誘導させることが開示されている。さらに分岐管内では、分岐管に形成している曲管の谷部の内面上部側に、図14に示した固定部材を配置して、通信ケーブルを分岐管上部に敷設することが開示されている。しかしながら、これらの部材の配置方法としては、ロッドの先端に取り付けた鉤状冶具や拡張バッグなどの専用冶具を個別に分岐管桝側から挿入し、さらにTVカメラを挿入することで該冶具配置個所付近を見ながら、分岐管桝側で人力により操作を実施するものであり、該誘導部材や固定部材を正しい位置に配置することは、より熟練度の要する作業となっていた。
【0008】
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本管内に敷設された通信ケーブルを本管から引き出して各分岐管に敷設する際に、一人の作業員が地上で容易に作業に従事することが可能であり、作業の熟練度を必要とせずに、分岐管への通信ケーブルの敷設を容易に行うことができる通信ケーブル敷設用管内作業装置を提供することを目的とする。さらに、分岐管口において、本管上部側から分岐管上部側に通信ケーブルを誘導するための誘導部材を正しく配置する方法、及び分岐管に形成している曲管の谷部の内面上部側において、分岐管上部に通信ケーブルを敷設するための固定部材を正しい位置に配置する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための請求項1に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置は、地中管路の本管内の分岐通信ケーブルを分岐管口を介して分岐管内に引き出して前記分岐管内に敷設する分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置であって、ケーシングと、前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、を備えてなることを特徴とするものである。この構成によると、TVカメラ、作業治具等がケーシングに一体に構成されているため、一人の作業員で作業することができる。また、作業治具が中空軸の先端に着脱自在に取り付けられており、中空軸を回転させることで、先端に取り付けられた作業治具が回動するため、地上でTVカメラによって撮影される分岐管内の様子を見ながら、中空軸の回転を制御することで、作業員が一人でも容易に作業を行うことができる。この中空軸の回転はケーシング内に一体に設置されたモーターによって制御されているため、作業員の手元でその回転の制御ができ、地上からでも約5m以上離れた先に取り付けられた作業治具等を容易に操作することができる。このため、作業に対して熟練度の必要性がなくなるとともに、作業時間の短縮等、作業効率が向上する。
また、ケーシングは傾動可能にロッドに連結されているため、分岐管内の曲折する管路に沿ってケーシングを移動させることが可能となる。このため、地上からであっても、分岐管内のケーシングの向きを容易に変更することができるため、ケーシングの先端に設けられる作業治具の方向を容易に変えることができる。
【0010】
請求項2に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置は、請求項1において、前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段をさらに備え、一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具であり、他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである。
作業治具として鉤状治具を用いた場合、分岐口に位置する本管内の通信ケーブルを、鉤状治具の一端に引っ掛けて引き上げることが可能となる。
また、作業治具として拡張バッグを用いた場合、拡張バッグに流体を供給することによって、通信ケーブルを分岐管内の上部に配置する誘導部材を保持することが可能となり、誘導部材を地上で、TVカメラによって撮影される分岐管内の状態を確認しながら分岐管内の所定位置に配置することが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置は、請求項2において、前記他方の作業治具は、前記拡張バッグに加えて、前記分岐管内に配置される少なくとも断面が半円以上の円柱状部材を縮径状態で保持する保持部材を有しており、前記保持部材は、縮径状態の前記円柱状部材の両端部を挟持する1対の板状部材を有するものである。
【0012】
請求項4に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置は、請求項1乃至3の何れかにおいて、前記分岐管内での前記ケーシングの高さ調整ができるように、前記ケーシングの外周面に気密に取り付けられ、前記外周面との間に流体が供給されることにより膨張するチューブ状の膨張体からなる脚部材が設けられているものである。
この構成によると、分岐管の大きさにしたがって、ケーシングの高さを調整することが可能となる。
【0014】
請求項に記載の分岐通信ケーブル敷設方法は、地中管路の本管内の分岐通信ケーブルを分岐管口を介して分岐管内に引き出して前記分岐管内に敷設する分岐通信ケーブル敷設方法であって、ケーシングと、前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段と、前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、を備え、一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具であり、他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置を用いて、最初に、前記作業治具として前記鉤状治具を取り付けて、地表の分岐管枡から前記ロッドを押し込むことにより前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで該鉤状治具を回動させ、前記本管内の前記分岐通信ケーブルまたは呼び線の先端に取り付けた呼び子を引っ掛けて、該分岐通信ケーブルまたは呼び線前記分岐管枡まで引き上げておき、然る後、前記鉤状治具を、拡張バッグに取り替えて、該拡張バッグを萎ませた状態で前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、その後、前記本管内に予め搬入しておいた、前記分岐通信ケーブルを前記分岐管内の上部に沿うように配置させる誘導部材の内周部に、前記拡張バッグを挿入してから、該拡張バッグに前記中空軸から流体を供給し膨張させて前記誘導部材を保持し、さらにその後に、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで前記誘導部材を保持した前記拡張バッグを回動させて、前記誘導部材を前記分岐管口で位置決めすることで、前記分岐通信ケーブルを前記分岐管内の上部側に敷設することを特徴とするものである。この方法によると、分岐口から約5m以上離れた地上からであっても、作業治具である鉤状治具及び拡張バッグを容易に操作することが可能となり、分岐管内に通信ケーブルを敷設する際に、作業員が一人で作業することができる。また、作業員が作業に熟練していない場合であっても、容易に敷設作業を行うことができる。さらに、誘導部材を分岐管口において確実に正しい位置に配置することが可能となり、通信ケーブルを本管上部側から分岐管上部側へ容易に誘導することができる。
【0015】
請求項に記載の分岐通信ケーブル敷設方法は、地中管路本管から分岐管口で分岐している分岐管内に入線した分岐通信ケーブルまたは分岐通信ケーブルと入れ替えるための呼び線を分岐管の曲管の谷部の上部に敷設する方法であって、前記分岐管の内径に略相当する外径を有し、少なくとも断面が半円以上の円柱状固定部と、該固定部に設けた分岐管内に敷設する分岐通信ケーブルまたは呼び線をスライド可能に保持するスライド部とを有する固定部材を用いると共に、ケーシングと、前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段と、前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、を備え、一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具を有し、他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置を用いて、最初に、前記作業治具として前記鉤状治具を取り付けて、地表の分岐管枡から前記ロッドを押し込むことにより前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで該鉤状治具を回動させ、前記本管内の前記分岐通信ケーブル又は呼び線の先端に取り付けた呼び子を引っ掛けて、該分岐通信ケーブルまたは呼び線を前記分岐管枡まで引き上げておき、その後、前記固定部材の前記スライド部に前記分岐通信ケーブルまたは前記呼び線を挿通するとともに、前記固定部材の前記円柱状固定部を縮径させた状態でその両端部を紐で連結して縮径状態を保持した後、前記作業冶具として拡張バッグを取り付けて、縮径状態の前記固定部材を膨張させた拡張バッグに外装し、次いで前記通信ケーブル敷設用管内作業装置を前記分岐管内に移動させ、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで前記拡張バッグを回動させて、固定部材を前記分岐管の曲管の谷部の上部側に位置決めし、然る後、さらに拡張バッグを拡張させて前記紐を切断することで、固定部材の縮径を解除して分岐管内に固定部材を配置して、前記分岐通信ケーブルまたは前記呼び線を前記分岐管の曲管の谷部の上部側に敷設することを特徴とするものである。この方法によると、分岐管に形成している曲管の谷部の内面上部側において、固定部材を確実に正しい位置に配置することが可能となり、分岐管上部に通信ケーブルを敷設することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0018】
図1は、本発明に係る地中管路への通信ケーブル敷設用管内作業装置の一実施形態例を示す図である。図1(a)は、本実施形態例に係る通信ケーブル敷設用管内作業装置(以下、作業装置という。)1の前面部の正面図、図1(b)は、図1(a)におけるI−I´線断面図、図1(c)は、図1(b)におけるA−A´線断面図である。また、図2は、図1(c)におけるII−II´線断面図、図3は、図1(c)におけるIII−III´線断面図である。
【0019】
図2に示すように、本実施形態例に係る作業装置1は、円柱状の外周面を有し、その前面と後面には角が丸みを帯びた前面部7と後面部15が取り付けられてケーシング2を形成している。
【0020】
このケーシング2の筒長方向の中心軸には、モーター16の駆動により第1歯車6を介して中空軸5が円周方向に回動可能に配置され、その前端はケーシング2の前面部7を貫通している。第1歯車6はモーター16軸に取り付けられ、第1歯車6から第2歯車10へ回転を伝える。第2歯車10はクラッチシャフト12に取り付けられている。クラッチシャフト12の後端にはクラッチ13が取り付けられている。クラッチシャフト12の拡径部とクラッチ13間には、第3歯車11が扶持されており、第3歯車11が中空軸5に取り付けられている第4歯車17に螺合し、モーター16に過負荷が加わらないようになっている。
【0021】
中空軸5には、内部に後述する拡張バッグを膨張させるための流体の通路となる流体通路8と、先端部に作業治具が取り付けられるように内周に螺子等が形成された作業治具の取付部となる連通孔9とが形成されている。他端部には流体を供給する屈曲可能なチューブ23を有した流体供給手段14が回動可能に接続され、先端部の連通孔9まで流体を供給可能としている。中空軸5の連通孔9は複数形成してもよく、より複雑な動きを可能とする作業治具を取り付けることも可能である。
【0022】
ケーシング2の後面部15にはロッド18が傾動可能に取り付けられている。本実施形態例では、図2に示すように、球軸継手19で連結しているが、傾動可能であれば、球軸継手19に限らず、各種自在継手を使用することができる。ロッド18は、分岐管の曲折に沿って挿入できるような屈曲性のある材質、例えば、FRP製などで形成されているものが好ましい。
【0023】
また、ケーシング2には、図1(a)に示すように、中空軸5の周りに、装置前方を遠隔的に視覚するためのTVカメラ3とライト4a,4bが取り付けられている。
【0024】
また、中空軸5には種々の管内作業を実施するための作業治具20,21が取り付けられる。図2は、鉤状治具20が取り付けられた状態を示す。この鉤状治具20は、先端部が鉤状に形成されており、これら鉤のいずれかによって、本管内に位置する通信ケーブルを引っ掛けるようになっている。
【0025】
図3は、作業治具として拡張バッグ21が取り付けられた状態を示している。この拡張バッグ21は、流体供給手段14から供給される流体によって図3(a)に示すように拡張される。このため、拡張されることによって、球状となり、半円若しくはそれ以上の円形状の部材を保持することが可能となる。
【0026】
また、図3に示すように、ケーシング2には、分岐管内におけるケーシング2の高さを調整する脚部材22を設けることもできる。図3(a)において、脚部材22はチューブ状の膨張体であり、両端部をケーシング2の前面部7及び後面部15の外周面に締め付けバンドなどで気密に取り付けられており、ケーシング2の外周面と脚部材22の内面との間の空間に流体を供給可能なようにケーシング2外周面に流体供給口が形成されている。また図3(b)においては、脚部材22はソリによって形成しており、中空軸5を略対象管路の中心に位置させる高さを有している。また作業装置1を移動させたときに転倒を防止するために、作業装置1が周方向に回転可能なように、円柱状シャフトをケーシング2の前端部7及び後端部15で回動可能に保持した構造となっている。この脚部材によって、ケーシング2の分岐管内での高さを調整することが可能となるとともに、ケーシング2と分岐管との接触面積が小さくなり、作業員による操作性が向上する。
【0027】
以上のような構成となっている作業装置1によって通信ケーブルが敷設される地中管路は、図4に示すような構造となっている。なお、以下の説明において、地中管路は下水道管であるものとして説明するが、本発明は、地中管路内面にフック等の治具を直接取り付けないので、対象となる地中管路系や管種には制限がない。例えば、鋼管により配管しているガス管路や、鋳鉄管により配管している水道管路、雨水管路、電力ケーブル管路など、あらゆる地中管路に適用可能である。また、本実施形態例においては、敷設される通信ケーブルは、光ファイバーケーブルとして以下に説明する。
【0028】
図4は、地中管路の一例としての下水道管路を示すものである。図4に示すように、下水道管の本管31は、マンホール32と他のマンホール33との間に配管されている。そしてその本管31の上部側から、分岐口36、37において分岐管34、35が分岐し、当該分岐管34、35は各家庭(図示せず)毎の分岐管桝38、39にまで接続されている。
【0029】
一般に本管31は道路に沿って深さ数mの位置に敷設されており、本管31の斜め側上部に分岐管口36、37が形成され、分岐管34、35は分岐管口36、37から急角度で上昇した後、地表近くで角度を変え、緩角度で分岐管桝38、39に接続されている。
【0030】
本実施形態においては、まず、光ファイバーケーブルを敷設する本管31及び分岐管34、35内をTVカメラで調査し、マンホール32からマンホール33までの長さ(この間に別のマンホールが介在していてもよい)、マンホール32から分岐管口36、37までの長さ、分岐管34、35の長さ、及びそれぞれの口径などの数値データーを測定する。なお、数値データーの測定は、前述の作業装置1に備えられているTVカメラ3を使用することができる。また、別のTVカメラを使用することもできる。この時、管路内に障害物(モルタルの塊、分岐管の本管内への飛び出し)などがあれば、これら障害物を障害物除去専用機(図示せず、例えば、実開平4−32808号に記載されている)により撤去し、光ファイバーケーブルの敷設に支障をきたすことのないようにしておく。
【0031】
次いで、本管31内に牽引索を通線する。通線の方法としては、ワイヤー等の剛直体を押し込む方法や、パラシュート状の通線具を空気圧で飛ばす方法、自走型管内移動車に接続しておく方法などが知られており、これらの公知の方法を適宜採用することができる。
【0032】
管路内の調査結果に基づき、幹光ファイバーケーブル50、分岐光ファイバーケーブル51、52及びテンションメンバー55、56、57の長さを決め、各々をスライド可能に結合しておく。一例として、幹テンションメンバー55にワイヤー(高強度低伸度性)を使用し、分岐テンションメンバー56、57に内外面樹脂被膜を施し筒長方向に高強度低伸度性の繊維(炭素、アラミドなどのいわゆるスーパー繊維)を一体化したフレキシブルステンレス管からなる筒状物とすることが好ましい。
【0033】
幹光ファイバーケーブル50と幹テンションメンバー55とは、図5に示すように、保護管75内にそれぞれを挿通することで、スライド可能に結合しておくことが好ましい。
【0034】
また分岐光ファイバーケーブル51、52と分岐テンションメンバー56、57とは、分岐テンションメンバー56、57内に分岐光ファイバーケーブルを挿通しておくことでスライド可能に結合しておき、さらに本管31内に敷設される部分においては、図5に示すように保護管75内に挿通しておき、保護管75にマンホール32から分岐管口36、37の位置に相当する部分に設けた開口部76からそれぞれ引き出しておくことが好ましい。
【0035】
この保護管75は、本管31内の流体に対する耐薬品性とマンホール32、33から挿入できる柔軟性を有しておればよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル等のプラスチック類や、これらを繊維で補強したもの等からなり、本管31の長さに相当する長さを有し、少なくとも筒長方向に連続した1つ以上の空間部を有するパイプ状であり、分岐管口に相当する部分において厚さ方向には開口部が設けられているものが好ましい。これによって、光ファイバーケーブルと、テンションメンバーとが保護管75内で、互いに長さ方向にスライド可能とになるように並設することができる。なお、保護管75の形状は、パイプ状の筒長方向を切り開いてC字状とし、その両端部をオーバーラップさせて内部に空間部を形成したものを使用してもよく、この形状の場合は内部に部材を配置する作業が切り開き部から行えるので容易である。
【0036】
なお保護管75は、図5に示すように一本で実施してもよいし、例えば、図6に示すように3本使用して各々を結束させて全体の荷重を幹テンションメンバー55に負担させる構造とし、保護管75それぞれに光ファイバーケーブル50、51、52を入線してもよい。もちろん、保護管75が複数の空洞を有する一体ものを使用してもよい。また、保護管75それぞれを結束させない場合には、保護管75それぞれに幹テンションメンバー55を入れておくことが必要となる。
【0037】
さらにテンションメンバー55、56、57は、高強度低伸度性の材料よりなり、それが光ファイバーケーブル50、51、52と平行して延び、且つテンションメンバー55、56、57と光ファイバーケーブル50、51、52とが互いに長さ方向にゆとりをもって移動可能となっている。
【0038】
図7はテンションメンバー55、56、57の一例を示すものであって、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、アラミド繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維などの高強度低伸度性繊維よりなる、ロープ、紐、ベルトなどの長尺体や、ステンレスワイヤーなどを使用することができる。
【0039】
そしてそのテンションメンバー55、56、57に対して、光ファイバーケーブル50、51、52が若干弛んだ状態で並設され、その両者が結束用紐状物90によって部分的に結束されている。
【0040】
従って、この構造においては、光ファイバーケーブル50、51、52とテンションメンバー55、56、57とは結束用紐状物90で結束されることにより、部分的に多少の融通性を有した状態で結合されており、且つ結束用紐状物90間においては光ファイバーケーブル50、51、52はテンションメンバー55、56、57より僅かに長さが長く、全体としてその両者は互いに長さ方向にスライド可能となっている。
【0041】
また図7においては、分岐管75内に挿入される分岐テンションメンバー57を、本管31内の分岐管口37に相当する部分で本管31内の幹テンションメンバー55と、結束用紐状物91によって結束している。
【0042】
このようにしておくことで、光ファイバーケーブルを下水道管路内に敷設した後に、分岐管桝39からテンションメンバー57に張力を加えると、テンションメンバー55を分岐管口37の部分で分岐管35の方向に手繰り寄せることができ、光ファイバーケーブル50を本管31の中間地点で本管31内の上部側に引っ張ることが可能となり、光ファイバーケーブル50をさらに弛むことなく本管31内に敷設することができる。
【0043】
次いで、分岐テンションメンバー56、57の幹テンションメンバー55との分岐位置、即ち、保護管75の開口部付近に、図8に示すような各誘導部材Aを取り付けておく。誘導部材Aは、分岐管34、35の内径に略相当する外径を有し、断面が半円以上の円柱挿入部63と、この円柱挿入部63から連続して下外方に突出している本管31内に敷設する部材をスライド可能に保持する幹スライド部61と、該挿入部63に設けた分岐管34、35内に敷設する部材をスライド可能に保持する分岐スライド部62とで構成されている。この誘導部材Aに設けた幹スライド部61に保護管75をスライド可能に通しておき、分岐テンションメンバー56、57及び分岐光ファイバーケーブル51、52を分岐スライド部にスライド可能に通しておく。幹スライド部61及び分岐スライド部62は穴によって形成していてもよいし、パイプ状(図9参照)であってもよい。
【0044】
また、誘導部材Aの分岐スライド部62より取り出した、分岐テンションメンバー56、57及び分岐光ファイバーケーブル51、52は小さく丸めておき、作業中保護管75に巻きつかないようにしておくことが好ましい。なお、保護管75を使用しない場合には、幹テンションメンバー55に誘導部材Aを取り付けておく。
【0045】
次に本管31及び分岐管34,35に、光ファイバーケーブル50、51、52を敷設する方法について説明する。
【0046】
まず、予め、マンホール32、33間に牽引索を通しておく。牽引索を通すのは、前述したように、公知の方法によって行うことが可能である。この牽引索の一端に保護管(テンションメンバー55)75を接続し、牽引索の他端を引き取って、保護管75をマンホール32からマンホール33まで入線する。また、分岐桝38、39より作業装置1を挿入して、その前面部7に装着されているTVカメラ3によって、誘導部材Aが分岐管口36、37付近に位置しているか確認する。
【0047】
なお、各誘導部材Aの本管31内の移動時に、誘導部材Aが管内壁との摩擦で傷つくことや、管路の段差などに引っ掛かる恐れがあるときには、本管31内を移動可能な台車や簡易船等の搬送具92の上に載せて、牽引索と同時に引き込むことが好ましい。
【0048】
次いで、図10に示すように、地中管路の本管31内で保護管75及び誘導部材Aを載せた搬送具92を分岐管口36まで移動させる。また、作業装置1の中空軸5に鉤状治具20を取り付けて、分岐管桝38から可撓性のロッド18を押し込みTVカメラ3で確認しながら、鉤状治具20の先端を分岐管34内の分岐管口36に位置させる。作業装置1のTVカメラ3により、保護管75から分岐している分岐光ファイバーケーブル51または呼び線の先端に取り付けた呼び子93が分岐管口36直下に位置したら、保護管75及び搬送具92の移動を停止する。次いで、作業装置1に取り付けた鉤状治具20をロッド18を押し込んで本管31内に突出せしめ、鉤状治具20の鉤部20aを呼び子93に引っ掛ける。この際に、作業装置1内のモーター16を回転させて歯車6,10,11を介して中空軸5を回動させて、鉤状治具20を呼び子に引っ掛けやすい位置にしながら作業を行う。呼び子93を引っ掛けたなら、ロッド18を引き戻し作業装置1及び呼び子93に取り付けた分岐光ファイバーケーブル51または呼び線を分岐管枡38まで引き上げる。ここで、呼び線とは、敷設する光ファイバーケーブル51を引上げる際に、光ファイバーケーブル51の先端に連結されたワイヤー等の線材のことをいう。また、呼び子93は、1mm程度の太さのワイヤーを手鞠状に組合わせたφ100mm程度の球状である。また、呼び子93はφ20mm程度の樹脂製のボール、例えばピンポン玉のようなものとすることもできる。もちろん通信ケーブルの先端を直接引っ掛けたり、掴んだりすることが可能な形状に加工しても構わない。
【0049】
このようにして、光ファイバーケーブル51を分岐桝38まで引き上げた後、引き上げた光ファイバーケーブル51が、分岐管内に落下しないようにした後、図11に示すように、作業装置1の中空軸5にガス管遮断用ゴム等からなる拡張バッグ21を取り付けて、再度分岐管口36に位置せしめる。作業装置1のTVカメラ3からの映像を見ながら、保護管75及び搬送具92を本管31内で再び移動して、搬送具92に載せた誘導部材Aが分岐管口36直下となるように位置させる。そして、ロッド18を押し込み拡張バッグ21を誘導部材の円柱状の挿入部63間に挿入し、作業装置1の流体供給手段14から流体を供給して拡張バッグを膨らませて、誘導部材Aを保持する。その後に、作業装置1を引き上げて、TVカメラ3からの映像をみながら分岐管口36に誘導部材Aを嵌合させる。このとき、前述したように中空軸を回動せしめて誘導部材Aを分岐管口36の正しい位置に向きを変える。誘導部材Aの分岐管口6の固定方法としては、誘導部材Aの円柱状挿入部63外面に接着剤や粘着剤、を予め塗布しておき、分岐管34内面との接触により固定してもよいし、円柱状挿入部63外面にゴム、スポンジなどの弾性体を付与しておき摩擦による圧着で固定してもよい。
【0050】
また、誘導部材Aとして、図9に示すような形状のものを使用することもできる。このような誘導部材Aを使用する場合は、円柱状固定部71を細線などで縮径しておき分岐管34内に挿入後に細線を切断し縮径を開放して円柱状固定部71を拡径し、分岐管34内に円柱状固定部71を固定する。また、この場合、前述の図8に示す形状の誘導部材Aと同様に、円柱状固定部71外面に接着剤や粘着剤、を予め塗布しておき、分岐管34内面との接触により固定してもよいし、円柱状固定部71外面にゴム、スポンジなどの弾性体を付与するか、タイヤのスパイクのような鋲を形成しておき摩擦による圧着で固定してもよい。
【0051】
他の分岐管35においても、同様な作業を順次実施し、分岐桝39から分岐光ファイバーケーブル52および分岐テンションメンバー57を取り出し、誘導部材Aを分岐管口37に挿入、固定しておく。
【0052】
次に、マンホール32及び33に取り付けた、例えばドラム型巻き取り式の手動ウィンチとフックが対になったテンション機構64を用いてテンションメンバー55を片側はフックに固定し、他方はウィンチで張力を加え、保護管75及びそれぞれの光ファイバーケーブルおよびテンションメンバーを本管31内の上部側に敷設する。
【0053】
分岐管34、35等が直管の場合には、このまま分岐管桝38、39に取り付けたテンション機構64で分岐テンションメンバー56、57に張力を加えることで、分岐管34、35内の上部に分岐光ファイバーケーブル51、52を敷設することができる。
【0054】
ところが、例えば、分岐管34、35が図4に示すような曲管の場合、単に分岐管桝38、39に取り付けたテンション機構64で分岐テンションメンバー56、57に張力を加えるだけでは、分岐管34、35の曲管の谷部41の内面上部に沿って、光ファイバーケーブル51、52を敷設することができない。したがって、この場合は、分岐管34、35の曲管の谷部41に、例えば、図14に示すような固定部材Bを谷部41の内面上部に沿って配置する。
【0055】
図12は、分岐管34に形成している曲管の谷部41の内面上部側に、固定部材Bを配置する方法を示す。この場合、分岐管桝38外で、光ファイバーケーブル51を固定部材Bのスライド部72の中に通し、作業装置1に取り付けた拡張バッグ21を固定部材Bの円柱状固定部内73に挿入する。円柱状固定部73は予め管内に挿入可能な大きさに縮径した状態で紐などにより両端部を連結しておく。これにより円柱状固定部73は縮径状態が保持されている。次いで拡張バッグ21を膨張させて固定部材Bを保持する。その後に、分岐管桝38側から分岐管34内の曲管部までTVカメラ3からの映像を見ながら押し込んでいく。次いで、中空軸5を回動させて、固定部材Bのスライド部72を曲管の谷部41に対向させる。その後にさらに拡張バッグ21を拡張させて紐を切断し、固定部材Bの円柱状固定部73の縮径を解除して、分岐管内34に固定させる。同様にして、他の分岐管35等にも順時、光ファイバーケーブルを敷設していく。
【0056】
図15は、作業冶具として拡張バッグ21と、固定部材Bの円柱状固定部73を保持する保持部材24を使用した実施例を示す。保持部材24は、1対の板状部材25の間隔をボルトなどの締付部材26により調整可能となっている。固定部材Bの円柱状固定部73を縮径した状態でその両端部を1対の板状部材25の間で挟持することで、保持部材24は円柱状固定部73を縮径状態で保持する。図15(b)に示すように、固定部材Bの保持を保持部材25により行い、拡張バッグ21を収縮した萎ました状態のまま、作業装置1を分岐管34内で移動する。作業装置1の位置は、TVカメラ3により固定部材B内を通して確認しながら曲管付近まで押し込んでいく。以下の作業は同様で、中空軸5の回動により、固定部材Bのスライド部72を曲管の谷部に対向させ、次いで拡張バッグ21を拡張させて円柱状固定部73を拡径し、1対の板状部材25間に挟持されている円柱状固定部73の両端部を周方向に移動させて、1対の板状部材の間から抜け出させることにより、円柱状固定部73の縮径状態を解放して、分岐管内34に固定させる。
【0057】
本管31内に保護管75や幹テンションメンバー55にたるみが生じた場合には、本管31内に図13に示すたるみ防止材80を図4のように配置する。たるみ防止材80の移動方法や固定方法は、固定部材Bや誘導部材Aの場合と同様に円柱状固定部81によって固定する。
【0058】
なお、誘導部材A、固定部材B、たるみ防止材80の材質については、管と同質の樹脂製、例えば、硬質塩化ビニルや高密度ポリエチレンなど、または金属を採用することができる。特にこれらの部材の円柱部を縮径しておいて、拡径して管内壁に圧着させるタイプの材質には、該円柱部に反撥性を付与するため、少なくとも該円柱内部に軟質塩化ビニルや中密度以下のポリエチレン、またはバネ鋼材を単独または組み合わせて使用することが好ましい。
【0059】
さらに、各部材の円柱部の端部において、外面に向かって先細りのテーパー面を形成することにより、流下物の引っ掛かりや、管路診断時の高圧洗浄による移動も防ぐことができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、本発明の作業装置によると、地中管内の基本操作である補修材の設置や管内での引っ掛け作業等を、TVカメラで確認が行える。また、TVカメラで管内内部の状況を確認しながら、地上から作業員が操作することで、ケーシングの先端に取り付けられる作業治具を回動させたり、膨張させたりすることができ、これらの操作に他の装置を必要としないので、作業員の熟練度が必要でないとともに、一人の作業員で、敷設作業を行うことができる。このため、作業効率を向上させることが可能となる。
さらに、地中管路内の分岐管口や分岐管内で通信ケーブルを上部に敷設するために、本発明の作業装置を使用することで、確実に正しい位置に補助となる部材を管路内の所望位置に配置することができる。また、作業冶具に複数の冶具を取り付けることで、大幅に作業性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地中管路への通信ケーブル敷設用管内作業装置を示す図であり、(a)は前面側の正面図、(b)は(a)におけるI−I´線断面図、(c)は(b)におけるA−A´線断面図を示す図である。
【図2】図1(c)におけるII−II´線断面図を示す図である。
【図3】図1(a)におけるIII−III´線断面図を示す図である。
【図4】本発明に係る光ファイバーケーブルの敷設構造を示す全体概略図である。
【図5】保護管および保護管内に嵌挿されている光ファイバーケーブルの一例を示す図である。
【図6】保護管の形態の一例を示す断面図である。
【図7】光ファイバーケーブルにテンションメンバーを部分的に係止した状態を示す図である。
【図8】分岐管内の上部側に光ファイバーケーブルを敷設できるように、光ファイバーケーブルを誘導する誘導部材の斜視図である。
【図9】分岐管内の上部側に光ファイバーケーブルを敷設できるように、光ファイバーケーブルを誘導する誘導部材の他の例を示す斜視図である。
【図10】分岐管内への通信ケーブル敷設方法を説明するための図である。
【図11】分岐管内への通信ケーブル敷設方法を説明するための図である。
【図12】分岐管内への通信ケーブル敷設方法を説明するための図である。
【図13】たるみ防止材の一例を示す図である。
【図14】曲管の谷部の内面上部に光ファイバーケーブルを敷設できるように、光ファイバーケーブルを固定する固定部材を示す図である。
【図15】分岐管内への通信ケーブル敷設方法を説明するための図であり、(a)は側視図、(b)は前面図である。
【符号の説明】
1 通信ケーブル敷設用管内作業装置
2 ケーシング
3 TVカメラ
4a、4b ライト
5 中空軸
6 第1歯車
7 前面部
8 流体通路
9 連通孔
10 第2歯車
11 第3歯車
12 クラッチシャフト
13 クラッチ
14 流体供給手段
15 後面部
16 モーター
17 第4歯車
18 ロッド
19 球軸継手
20 鉤状治具
21 拡張バッグ
22 脚部
23 チューブ
24 保持部材
25 板状部材
26 締付部材

Claims (6)

  1. 地中管路の本管内の分岐通信ケーブルを分岐管口を介して分岐管内に引き出して前記分岐管内に敷設する分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置であって
    ーシングと、
    前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、
    前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、
    前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、
    前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、
    を備えてなることを特徴とする分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置。
  2. 前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段をさらに備え、
    一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具であり、
    他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである請求項1に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置。
  3. 前記他方の作業治具は、前記拡張バッグに加えて、前記分岐管内に配置される少なくとも断面が半円以上の円柱状部材を縮径状態で保持する保持部材を有しており、
    前記保持部材は、縮径状態の前記円柱状部材の両端部を挟持する1対の板状部材を有する請求項2に記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置。
  4. 記分岐管内での前記ケーシングの高さ調整ができるように、前記ケーシングの外周面に気密に取り付けられ、前記外周面との間に流体が供給されることにより膨張するチューブ状の膨張体からなる脚部材が設けられている請求項1乃至3の何れかに記載の分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置。
  5. 地中管路の本管内の分岐通信ケーブルを分岐管口を介して分岐管内に引き出して前記分岐管内に敷設する分岐通信ケーブル敷設方法であって
    ーシングと、
    前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、
    前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、
    前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段と、
    前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、
    前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、
    を備え、
    一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具であり、
    他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置を用いて、
    最初に、前記作業治具として前記鉤状治具を取り付けて、地表の分岐管枡から前記ロッドを押し込むことにより前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで該鉤状治具を回動させ、前記本管内の前記分岐通信ケーブルまたは呼び線の先端に取り付けた呼び子を引っ掛けて、該分岐通信ケーブルまたは呼び線前記分岐管枡まで引き上げておき、
    然る後、前記鉤状治具を、拡張バッグに取り替えて、該拡張バッグを萎ませた状態で前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、
    その後、前記本管内に予め搬入しておいた、前記分岐通信ケーブルを前記分岐管内の上部に沿うように配置させる誘導部材の内周部に、前記拡張バッグを挿入してから、該拡張バッグに前記中空軸から流体を供給し膨張させて前記誘導部材を保持し、
    さらにその後に、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで前記誘導部材を保持した前記拡張バッグを回動させて、前記誘導部材を前記分岐管口で位置決めすることで、前記分岐通信ケーブルを前記分岐管内の上部側に敷設することを特徴とする分岐通信ケーブル敷設方法。
  6. 地中管路本管から分岐管口で分岐している分岐管内に入線した分岐通信ケーブルまたは分岐通信ケーブルと入れ替えるための呼び線を分岐管の曲管の谷部の上部に敷設する方法であって
    記分岐管の内径に略相当する外径を有し、少なくとも断面が半円以上の円柱状固定部と、該固定部に設けた分岐管内に敷設する分岐通信ケーブルまたは呼び線をスライド可能に保持するスライド部とを有する固定部材を用いると共に、
    ケーシングと、
    前記ケーシングの後面部に自在継手を介して傾動可能に連結されており、前記分岐管内に地表の分岐管桝から挿入される可撓性を有するロッドと、
    前記ケーシングの前面部を貫通して配置され、前記ケーシングの円周方向に回動可能な中空軸と、
    前記ロッドに沿って設けられるチューブを含み、前記中空軸に接続されて、前記中空軸内に流体を供給する流体供給手段と、
    前記中空軸の先端に交換可能に設けられる少なくとも2種の作業治具と、
    前記ケーシングの前面に設けられたTVカメラと、
    を備え
    一方の前記作業治具は、先端部に複数の鉤が設けられている鉤状治具を有し、
    他方の前記作業治具は、前記流体供給手段から供給される前記流体が前記中空軸を介して内部に注入されることにより膨んで球形になる拡張バッグを含むものである分岐通信ケーブル敷設用管内作業装置を用いて、
    最初に、前記作業治具として前記鉤状治具を取り付けて、地表の分岐管枡から前記ロッドを押し込むことにより前記ケーシングを前記分岐管枡から前記分岐管口近傍まで挿入し、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで該鉤状治具を回動させ、前記本管内の前記分岐通信ケーブル又は呼び線の先端に取り付けた呼び子を引っ掛けて、該分岐通信ケーブルまたは呼び線を前記分岐管枡まで引き上げておき、
    その後、前記固定部材の前記スライド部に前記分岐通信ケーブルまたは前記呼び線を挿通するとともに、前記固定部材の前記円柱状固定部を縮径させた状態でその両端部を紐で連結して縮径状態を保持した後、前記作業冶具として拡張バッグを取り付けて、縮径状態の前記固定部材を膨張させた拡張バッグに外装し、
    次いで前記通信ケーブル敷設用管内作業装置を前記分岐管内に移動させ、前記TVカメラによる画像を見ながら前記中空軸を回転させることで前記拡張バッグを回動させて、固定部材を前記分岐管の曲管の谷部の上部側に位置決めし、
    然る後、さらに拡張バッグを拡張させて前記紐を切断することで、固定部材の縮径を解除して分岐管内に固定部材を配置して、前記分岐通信ケーブルまたは前記呼び線を前記分岐管の曲管の谷部の上部側に敷設することを特徴とする分岐通信ケーブルの敷設方法。
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