JP4468580B2 - 入力信号に対するレベル補償を行なう方法と装置 - Google Patents
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Description
(発明の背景)
本発明は、入力信号に対するレベル補償を行う方法と装置に関する。特に、本発明は、入力信号の出力レベルを調整して、シグナルプロセッサによって入力信号に対してなされるレベルの変化を補償する方法と装置に関する。
【0002】
「シグナルプロセッサ」と呼ばれる範疇の装置は当業技術で周知である。こうしたプロセッサは、電子アナログまたはデジタル信号に変換された音楽(または他のオーディオ音声)といった入力信号を修正するために使用されうる。一般的なオーディオ・プロセッサには、音色の修正(例えば、イコライザすなわちEQ、ボコーダ、歪み効果、コーラス効果、フランジャ効果(flanger effect)、リング変調器、ワウワウ効果(wah-wah effect))、ダイナミック修正(圧縮、拡大、トレモロ、ビブラート、等)、残響、遅延、多くの他の修正、及びそれらの組み合わせが含まれる。一般的なビデオ・プロセッサ(例えば、色フィルタ)及び多様な分野で使用される他のプロセッサといった他のプロセッサが当業技術で周知である。こうしたプロセッサは全て、存在する他の信号または装置に関して元の入力信号の絶対ピーク・レベルを変化させるという潜在的な「副作用」を有しうる。このピーク・レベルの変化は普通望ましくないものであり、オペレータに容易には明らかでないことが多く、オペレータがそれを知らないで容易に装置のオペレータの判断に影響を与えうることが多い。
【0003】
オーディオの分野では、音声を「イコライズ」する3つの一般的な理由があるが、それは、1)問題となる雑音を除去する(例えば、不快な空調装置のブーンという音を除去する)、2)快い楽音を作る(例えば、ある低域を追加することで、歌手の声が快い「ハスキーな」声になるようにする)、及び3)効果を創り出す(例えば、ビートルズ(the Beatles)の「イエローサブマリン」(“Yellow Submarine”)の場合のように、歌手の音声を1920年代のメガホンを通じて歌っているようにする)ことである。
【0004】
何らかの目的で音声の一部を強調または遮断するためにイコライザ(equalizer)を使用する場合、イコライズされる音声(sound)の音量(volume)は実際に大きくなる(強調する場合)かまたは小さくなる(遮断する場合)。やはり音声工学の技術で周知のように、イコライザ(または他の音声プロセッサ)を使用する処理の一部として、元の音声とイコライズされた音声との間の比較を可能にすることが重要である。これは、音声がイコライザ回路を通るか、またはそれをバイパスするかを選択する「バイパス」スイッチによって達成される。
【0005】
音響心理学の関心事と結果:人がどのように音を聞くかということの研究は、一般に音響心理学と呼ばれている。この分野で周知の現象は最初フレッチャー(Fletcher)及びマンソン(Munson)によって体系化され、最も一般的には「フレッチャー・マンソン曲線」または等ラウドネス曲線(equal loudness contour)と呼ばれるグラフとして表示される。このデータが示すところによれば、人間の耳と脳の器官は、音の大きさ(loudness)を周波数の関数として解釈するが、その際次の2つの特有の効果を伴っている。
【0006】
1−人は異なった周波数の音を不均一に聞き取る(同じ音量レベルでは、低域及び高域周波数の音声は中域周波数より静かに思える)、そして
2−全体の音声が大きくなるにつれて、次第に均一に聞こえるようになる。非常に大きな音声の場合、上記の効果は小さくなるかまたは消失する。すなわち、音量を上げると、人には低音(bass)と高音(treble)がより多く聞こえるようになるが、これが音楽を非常に大きな音で聞く人がいる理由である。
【0007】
人間は通常、人間の声によって形成される周波数範囲内(約100Hz〜4kHz)の音声を、それより高いかまたは低い周波数の音声より容易に聞くことができる。低いベースギターの音(note)や高いバイオリンの音はどちらも、それらの楽器を声と同じ大きさに聞かせたければ、声よりかなり大きなエネルギーで演奏しなければならない。
【0008】
上記で概説された特有の効果は互いに作用しあう。音声が大きくなるにつれて、周波数の差は聴取に影響しなくなり、非常に大きなレベルでは、互いに同じ大きさに聞こえるベース(bass)、声及びバイオリンに対するエネルギーの量はほぼ同じである。
【0009】
これは一般にステレオ装置を使用するとき経験される。音量が正常な聴取レベルにある場合、コンパクト・ディスクは許容可能な音声を有する。音量を大きく下げると、音楽は突然、十分な低域がなく、また十分なシンバルまたは他の高域周波数もないように聞こえる(フレッチャー・マンソン曲線は低域及び高域周波数がどのくらい小さくなるかを記述している)。ステレオ装置はこれを補償しようとするために「ラウドネス」制御(オン/オフ・スイッチのことも、可変つまみ(knob)のこともある)を備えて供給されることが多い(きわめて限られた成功しか収めていないが)。フレッチャー・マンソン曲線は多くの人々から経験的に導出されたデータの平均であるので、任意の与えられた個人の経験についての近似である。
【0010】
オーディオ技術者はこの現象に何度も取り組んでいる。以下は当業技術でこの問題にどう取り組んでいるかの2つの例である。
【0011】
第1の例は、ドラムセット上のタムタム(tom-tom)という1つの音声のみを発生する楽器に関連する。タムタムを録音する場合、オーディオ技術者はイコライザを使用してそれがよりよく聞こえるようにしようとする。例えば400〜800Hzの間のドラムの基本共振(fundamental resonance)の近くでは快い音声を聞くことができる。また、この周波数範囲のすぐ上には非常に不快な音声が存在する。技術者は(それより上の音声を遮断する点を選択できる)周波数を選択する制御を有する(高域周波数信号を遮断する)ローパスイコライザを使用することができる。これによって技術者は不快な範囲を遮断した後、低域周波数を微調整して、ドラムがもっともよく聞こえるスポットを見い出すことができる。
【0012】
最初、技術者は快い範囲の上の不快な周波数を遮断する。しかし、そうすると音声は非常に小さくなるので、音量を大きく上げる。次に、技術者はもっとも良い音声になるように微調整する。ドラム自体は各周波数で異なった度合いの音の大きさを有しており、制御を設定する最も良い位置はドラムの音が比較的小さな周波数範囲である。ドラムの音声の最もよい部分の音が非常に小さい場合、(やはりフレッチャー・マンソン効果のため)知覚されないようになることがある。経験または訓練から、技術者は最良の音声を聞く助けになるように(再び)音量を大きく上げる。次に、イコライズされた信号が元の(イコライズされていない)音声に対して改善しているかを確認するためバイパス・スイッチが使用される。イコライズされていない音があまり大きくなると、技術者が何を達成したかを判断することが不可能になり(フレッチャー・マンソン曲線によって説明されるように、音が大きくなると、大きいという理由だけで、ほとんどいつも豊かでよい音に聞こえる)、音が大きすぎるため技術者の耳を痛めることもある(イコライズされた音声は、それが聞こえるようにするため、大きく音量を上げなければならないので)。また、音量を上げると、音が大きすぎるためスピーカを破損することもありうる。
【0013】
第2の例では、歌手の録音されたトラックをバンドの残りの部分(ドラム、ベース、ギター、ピアノ等)とミックスする。上記で述べられているように、フレッチャー・マンソン曲線によって説明されるように、音量が上げられると音楽は「低域が豊かに(bassier)」聞こえる(または音量を下げると、「低域が少ない(bass “bassy”)」ように聞こえる)。イコライザによって音声にさらに多くの低域が追加されると、総音量は増大する。
【0014】
マイクロホンの配置が悪かったため声の録音が「細く(thin)」聞こえる場合、技術者は低域イコライザを上げることによって補償しようとすることがある。声の音は改善するが、余分の低域によって声はバンドの他の部分より大きくなるので、適当なレベルに下げることになる。その結果は、(フレッチャー・マンソン効果により)声にはもはや十分な低域がなくなってしまうことになる。そのため、この処理は満足な結果が達成されるまで何回か繰り返される。
【0015】
上記で取り組まれた問題を解決する周知の技術は以下の複雑な手順で記載される。
【0016】
1−イコライズするべきチャネル(“EQ Ch.”)を選択する。
【0017】
2−イコライズされていない元の入力(“UNeq Ch.”)を複製する別のチャネルを設定する。
【0018】
3−EQ Ch.だけを聞く(すなわち、‘SOLO’ EQ Ch.−そのチャネルだけを聞き、他の全てのチャネルはオフにすること)。
【0019】
4−EQ Ch.に対するイコライザの設定を満足されるまで調整する。
【0020】
5−Solo EQ Ch.とUNeq Ch.を交互に行う。すなわち、
a−EQ Ch.の出力レベルをUNeq Ch.の出力にマッチさせる。
【0021】
b−必要な場合EQ Ch.に対するイコライザ設定を調整する。
【0022】
6−(オンに戻した他の音声チャネルと)ミックスする際、
a−EQ Ch.とUNeq Ch.両方のレベルを(一時に)設定する。
【0023】
b−EQ Ch.とUNeq Ch.を比較して、イコライザ設定を判断及び調整する。
【0024】
7−必要に応じて調整し、必要に応じてステップ3〜6を繰り返す。
【0025】
上記の解決法は複雑なだけでなく、多くの演奏家と多くの音声技術者はこの問題あるいは、それをどうやって補償するかを理解または認識していない。これは、多くのクラブ、コンサート、結婚式等の増幅された音声が劣悪なことが多い(例えば、ハシュ(harsh)である、きつい(piercing)、低音が強すぎる、大きすぎる、等)ことから明らかである。
【0026】
当業技術では、(イコライザ、残響装置(reverberator)、及び他のプロセッサ以外に)音源材料(source matarial)の音量を実際に変更する2つの非常に一般的な装置が存在する。こうした装置は信号に影響する時点毎の変更(moment-to-moment change)を行わない。
【0027】
1−ラウドネス制御(Loudness Control)(多くの家庭用聴取装置に見られるスイッチまたはつまみ)は低い聴取レベルでのフレッチャー・マンソン効果を補償する試みである。これは、1つの制御で低域と高域の両方を強調する特殊なトーン(tone)調整である(しかし、これによって強調される低域と高域は、通常の低域及び高域制御といくらか異なっている)。
【0028】
2−AGC(自動ゲイン制御:Automatic Gain Control)増幅回路は、信号のダイナミックレンジを圧縮する(小さくする)ために使用される。これは、元の信号(入力)がどれほど大きくとも(またはソフトであっても)、出力は常に同じ音量であるということを意味する。これは普通低品質の内蔵マイクロホンを備える家庭用製品(VCRと安価なカセットテープレコーダ)や、通話明瞭度のために音声品質を故意に犠牲にする装置(CB及びアマチュア無線(Ham radio)、一部の電話機)に見られる。出力は音源または何らかの特定の設定の何れかに依存しない。オーディオ忠実度(Audio fidelity)は、雑音のある環境の制限を克服するためか、または安価な装置の使用を可能にするため故意に犠牲にされる。実際には、こうした装置は普通入力音量調整すら有さないが、高品質製品の中にはAGC回路と実入力レベル制御回路のどちらを使用するか選択できるものもある。こうした装置はAGC回路用のオン/オフ・スイッチを有している。AGCをオンにすると実入力回路がバイパスされ、AGCをオフにするとAGC回路がバイパスされる。
【0029】
AGCには一般にダイナミック・プロセッサが関連する。これは、ダイナミックレンジ低減が生ずる度合いをユーザが制御できるようにする専門家用のデバイスである。AGCによって、こうしたデバイスは入力信号のダイナミックレンジを実際に変更する。
【0030】
上記を考慮して、プロセッサによって発生したレベルの変化を補償するためにレベルのインテリジェントな訂正を行うことができ、補償の必要、または補償の必要性を理解する必要すらなしに、プロセッサの使用についてのユーザによるよりよい選択を可能にする方法と装置に対する要求が存在する。
【0031】
(発明の概要)
これらとその他の要求は本発明の方法と装置によって満たされる。本発明の実施形態によれば、ピーク・レベルの変化を補償するために出力信号のレベルのインテリジェント訂正がなされる。
【0032】
本発明の第1実施形態では、未処理音源信号がまず最終処理済信号と比較されて変化の量が決定された後、その比較を使用してレベル調整を行う。標準構成要素が使用されて、
1−プロセッサ以前の信号(プリプロセッサ信号)(元の未処理信号)を(処理された後の)プロセッサ以後の信号(ポストプロセッサ信号)と比較し、
2−それらの間のレベルの差を記録し、その後、
3−例えば、プロセッサ以後の信号レベルをプロセッサ以前の信号レベルと突合せすることによって、処理済信号を補償する、
独立型装置を構築する。
【0033】
この実施形態では、1つの目的は単1の全体的なレベルの変更をもたらすことであり、どんな数のプロセッサを組み合わせて使用しても結果として得られる最終的なレベル変更は1つなので、この回路はどんな組み合わせの変更に対しても動作する。従って、プロセッサ「以前(pre-)」と「以後(post-)」の読み取り点の間にあるプロセッサの数と無関係に、ある信号経路に対して必要な回路は1つだけである。
【0034】
また、処理済信号がレベル補償装置に提供され、レベル補償装置の出力と未処理信号が比較装置への入力として提供されることもある。次に比較装置の出力はレベル補償装置へのフィードバック信号を提供する。従って、レベル補償装置は、レベル補償装置の出力が未処理信号のレベルと等しくなるまで処理済信号のレベルを修正する。
【0035】
本発明の第2実施形態では、処理済信号に提供される補償は、直接測定によってではなく、経験的に導出される。オペレータが与えられたプロセッサ制御を使用することの結果として生じる実際のレベルの変化が測定される。望ましくないレベルの変化を「発生する」プロセッサに対する各制御は、望ましい逆のレベル変更を生じることによってレベル補償を提供する回路を制御するためにも使用される。この実施形態は処理されるべき信号の特性の変化の範囲が分かっており、プロセッサの制御の設定の変化の範囲が分かっている状況に適している。本発明のこの実施形態によれば、プロセッサの単一制御に対する補償の開発には次のステップが含まれる。
1 普通に聴取して代表的な信号音源を観察しながら、十分に小さなステップ(例えば、回転つまみの場合30度の回転)でプロセッサの制御を調整する。
2 制御の各位置に対して、信号レベル全体の結果として得られる変化が(客観的な測定、及び/または知覚されたレベルをマッチさせる経験ある観察者によって)記録される。
3 十分に多様な音源材料を使って繰り返す。
4 結果を編集し、プロセッサ制御の変更によって発生するレベル変化を打ち消す回路を設計する。この回路はプロセッサのパラメータを調整するものと同じ制御装置によって調整されるべきである。制御装置として標準的なポテンショメータを使用するこの2つの実現例は次の通りである。
【0036】
a.例えば、プロセッサ制御装置と同軸上の別個のポテンショメータエレメントによってゲインが調整される、プロセッサと直列の別個のゲイン回路を有する、
b.プロセッサを修正してゲインの望ましい変更を組み込む。
特定の状況及び/または使用に対する補償を個々に調整できることは、この方法の特有な利点である。もう1つの利点は、達成するために必要な回路が最小(従って、安価)なことである。
【0037】
本発明の第3実施形態では、例えば、圧縮器、拡大器、等が行うように、プロセッサ自体がレベルのダイナミックな変更を行う場合レベルの変化を補償する方法が提供される。これらにとって音源材料のダイナミックレンジを変更することは望ましいが、これらの装置が音響環境の残りの部分に対するピーク・レベル(最も音の大きいスポット)を変更するのは通常望ましくない。
【0038】
オーディオでは、こうした装置は一般に、入力信号のレベルをしきい値と比較することによって動作するが、このしきい値は一定の基準電圧であり、そのレベルは制御装置を使ってユーザによって設定される。信号音源が設定されたしきい値レベルと交差すると、最も多くの場合(例えば)適用される処理の比を設定する単一の制御を介し信号が処理される。こうした2つの制御の任意の設定で、信号のピーク(最大の瞬間)に対する合計作用(total effect)は、デシベルを単位とする、しきい値と比の設定とを乗算した値からの差の簡単な関数である。この関数は制御電圧(Control Voltage)として表されることが多く、一般に、レベルの望ましい変更を絶えず実行するVCA(電圧制御増幅器:voltage controlled amplifier)のような装置に適用される。
【0039】
この方法の実施形態は、別個の一定の基準電圧を入力として使用する第2の制御信号経路を操作するプロセッサの作用に対して同じ制御設定を使用する。第1制御信号はオーディオ入力信号に応答する。第2制御電圧はプロセッサの制御つまみに依存するが、入力信号には依存せず、望ましい一定のレベルの補償を生じる。この補償制御電圧は、プロセッサによって使用される同じ装置(例えばVCA)に印加される。また、レベル補償の量はピーク・レベル出力の変更を設定する同じ制御によって決定されるので、レベル補償の量はプロセッサの設定の変更を自動的に追跡(及び、正確にそれを補償)する。その結果が一体化されたプロセッサとレベル補償システムである。
【0040】
(詳細な説明)
図1を参照すると、本発明の実施形態によるレベル補償を行う装置の構成図が示される。レベル補償とは次のステップの1つを行うことを指す。
【0041】
1.プロセッサが入力信号の全体レベルを低下させるとき、本発明の装置は元の信号レベルにマッチさせるようゲインを増大させる。
【0042】
2.プロセッサが入力信号の全体レベルを増大するとき、本発明の装置は元の信号レベルにマッチさせるようゲインを低下させる。
【0043】
これによってユーザは信号レベルの差によって「だまされる(fooled)」ことなくプロセッサの効果について判断を行うことができる。これはユーザの関与(これは上記で説明したように、単調で退屈なプロセスである)を一切伴わず行うことができる。望ましい場合回路を無効(デイスエーブル)にするスイッチが利用可能である。以下の実施形態で説明されるように、本発明はオーディオ信号の音量を補償するために適用されうる。当業者が認識するように、本発明(例えば、図1の回路)は、他の種類の信号(例えば、ビデオ信号、MRI、CATの走査)のプロセッサによって発生したレベルの変化を補償するために適用されうる。
【0044】
図1を参照すると、信号が修正されるプロセッサ11(例えば、デジタルシグナルプロセッサ)に入力信号10が提供される。例えば、信号は、(例えば、オーディオ・フィルタの場合のように)信号の特定の周波数帯域のレベルを低下させることによってプロセッサによって修正される。元の未処理信号とプロセッサからの修正済信号(すなわち修正された信号)は比較装置13に供給される(すなわち、修正済信号はレベル補償装置14の前または後の何れかで供給される)。比較装置13は、元の信号と修正済信号との間の差を示す差信号を出力する。レベル補償回路14は、修正済信号と上記の差信号とを受信し、修正済信号のレベル補償を行う(例えば、プロセッサ11によって発生するゲインの増大または減少を訂正する)。所望の場合は、レベル補償済信号(レベル補償された信号)は、録音装置、スピーカ等といった出力装置12に提供されうる。
【0045】
上記で示されたように、プロセッサの一例は、イコライザのような音質(tone quality)を変更するものである。音質は、音色(timbre)とも呼ばれ、ヘルツ(サイクル/秒)で測定される異なった周波数のバランスの結果である。人間の聴覚は、音響スペクトル(sound spectrum)とも呼ばれる、20Hz〜20KHz(20,000Hz)の間の範囲に制限されている。イコライザ、トーン調整、フィルタ等は音質を変更する装置である。これらは全て可聴周波数範囲の選択された部分の音量を増大または低下させることができるようにすることによって動作する。周波数範囲全体を均一に上昇または下降させる装置は単に音量調整(volume control)である。イコライザは聴取範囲の限られた部分に対する音量調整として動作する。
【0046】
本発明の第1実施形態が図9〜図12に関連して示されている。図9を参照すると、この実施形態の構成図が示される。図10では、この回路(すなわち、ルート・ミーン・スクエア(RMS:Root-Mean-Square)レベル補償システム)のさらに詳細な例が示される。図9には、シグナルプロセッサ61からの処理後信号(post processed signal)(「オーディオ信号」)、イコライズ前(pre-equalized)「制御」信号10、及び前記RMSレベル補償器62から入力されるポスト補償器(post compensator)「制御」信号という3つの信号がRMSレベル補償器62に入力される。入力信号と制御信号のRMSレベルはそれぞれRMSコンバータ72A及びRMSコンバータ72B(図10)によって測定され、(例えばウィンドウコンパレータ73で)比較される。制御信号が出力信号より大きければ、シグナルプロセッサ61はその時点で信号のレベルを低下させるので、コンパレータのゲインはデジタル制御抵抗器78を調整することによって増大させられる。制御信号が小さければ、ゲインは低下させられる。ゲインの変化率は発振器75の周波数と抵抗器の分解能によって決定される。ゲインは、出力レベルが制御信号レベルにマッチするまでか、またはゲインの限度に到達するまで変化する。信号検出器76による感知の際に検出される出力信号が存在しないか、また動作モードが(マッチ/ホールドスイッチ(Match/Hold Switch)77によって決定されるように)「ホールド」モードである場合、抵抗器の値は変化せず、ゲインは同じままである。
【0047】
図11を参照すると、図10の回路のさらに詳細な回路図が示されるが、そこではDS1666として示されるブロックはデジタル制御減衰器(digitally controlled attenuator)として動作し、抵抗器R2によって範囲が制限され、演算増幅器AR2の出力ゲイン段によってオーディオ信号を高めること(boosting)が可能となる。DS1666への制御入力であるアップ/ダウン、増分(increment)、及びチップ選択はそれぞれ「ウィンドウコンパレータ」、「発振器」及び「ディスエーブル」回路によって操作される。「RMS変換器(RMS-conv)」は「制御(CTRL)」信号と「出力(OUT)」信号をRMS対数等価信号(log-equivalent signal)に変換する。「ヒステリシス(hysterisis)」回路は「CTRL」が「OUT」より十分に大きいかまたは小さいかを決定する。大きな差がある場合、「発振器(oscil)」はDS1666を増分または減分する。その方向は上部の「ヒステリシス」回路出力によって決定される。XORゲートU3はチップ選択入力の必要なタイミングを増分入力と共に提供する。
【0048】
図12を参照すると、図11のサブ回路の回路図が示される。RMS変換が、THAT2252対数変換器(log converter)と(ダイオードD1及びコンデンサC3による)整流によって達成される。抵抗器R16は、コンデンサC3を放電することによって独自の復旧時間(release time)を提供する。発振器はリセット・ピンによって起動される標準555タイマ回路である。注意されたいが、ヒステリシス・ブロック中のコンパレータVR1は、例えば±2dB以内の近似レベルマッチ(level match)を可能にするヒステリシスの度合いを有する。信号検出VR2は、事前設定されたノイズしきい値より低くなる負に向かうAC信号(negative going AC signal)に応答する。これは、特にRMS変換器の復旧時間の間、補償回路が不適当な信号に偶発的に応答するのを防止する安全機能の役目を果たす。
【0049】
本発明のこの実施形態の、場合によってはさらに正確なバージョンは上記と同じステップを使用するが、比較には処理前及び処理後の信号の周波数スペクトルの分析が含まれる。適用されるレベル補償は、信号レベル差とそのレベル差が発生する周波数に基づいている。例えば、高速フーリエ変換(FFT)が使用されるが、他の周波数帯検査技術も可能である。この手順の例が以下に示される。
1−処理前信号と処理後信号のFFTがなされる。
2−選択された帯域幅に対して両者のRMS値が導出される。一般的なオーディオ作業では1/3オクターブ(octave)が普通であり、これは2つのFFT各々について約30帯域を計算することになる。特に注意深く決定されれば、さらに少ない帯域でも十分なこともある。
3−「平均」フレッチャー・マンソン(Fletcher-Munson)曲線によってステップ2の結果を「比較評価(weigh)」する。
4−ステップ3の結果を合計して処理前及び処理後の小計を出す。
5−ステップ4の小計の間の差を取る(一方から他方を減算する)。
6−ステップ5の結果により最終出力レベルを調整する。
【0050】
本発明のこの実施形態の目的は単一の全体的なレベルの変更であり、組み合わせの中にプロセッサがいくつあってもその結果得られるのは1つの最終的なレベルの変更だけなので、この回路はどんな組み合わせの変更に対しても動作する。従って、「以前」と「以後」の読み取り点の間にあるプロセッサの数と無関係に、ある与えられた信号経路に対して必要な回路は1つだけである。
【0051】
本発明の第2実施形態が図2〜図8に示されるが、そこではレベル補償が経験的に導出される。オーディオシグナルプロセッサに対する統合されたレベル補償(integrated level compensation)の導出は、処理されるべき信号の特性と補償されるレベルの推定に依存する。すなわち、プロセッサの設定の変更は、その全ての予想される入力信号が同様であるから、そのレベルに同様に影響すると想定しなければならない。例えば、ノッチ・フィルタが使用されてシンバルの音声を修正することができ、ノッチ周波数を400Hzに設定することは大部分のシンバルに対して1.25kHzの設定より6dBだけ聴覚レベルを増大させることになる。等しいレベルを維持するには、400Hzの周波数設定を1.25kHzに変更する場合ゲインを−6dBだけ補償しなければならない。図2を参照すると、デュアルポテンショメータ24を介して周波数とゲインを如何に追跡するかということの概略が示されている。
【0052】
この実施形態の方法の例が以下に示される。
1 望ましいプロセッサを選択する。この例では周波数が可変(400〜1250Hz)で深さ(デプス)が固定の(図3に示されるような)ノッチ・フィルタである。
2 例えば、シンバルを叩く時の典型的な音源(sound source)を選択する。例えば、ノッチ周波数1.25kHz、出力ゲイン基準0dBを有する、開始パラメータ(starting parameter)と出力レベルを設定する。
3 選択された増分でパラメータを変更し、必要な場合以前のレベルにマッチさせるためにゲインを調整する。新しいパラメータ設定と新しいゲイン設定が記録される。可変パラメータの有用な範囲全体にわたって繰り返す。例えば、表1に示されるように、行1は400Hz〜1.25kHzまで1/3オクターブ間隔でシンバルの音声の等しいレベルを維持するために必要な相対ゲインの変更を示す。
4 多くの同様の音源についてステップ2及び3を繰り返す。表1は10の同様のシンバルからのデータである。
【0053】
【表1】
【0054】
5 パラメータの各増分で望ましい平均相対ゲインを決定する。等式Eq.1を使用して、表1の各縦列の平均が計算されうる。これは各周波数のゲインの範囲を計算するためにも有用である。等式Eq.2はまず相対ゲインデータを調整して合計平均点の周囲に集め、偏差を最適化する。等式Eq.3及びEq.4は調整された縦列の最大及び最小値を計算する。その結果は図5に示される。
【0055】
【数1】
【0056】
6 この例のアナログ回路では、周波数設定はポテンショメータによるゲイン設定に相関しなければならない。例えば、デュアルポテンショメータを使用すると、ゲイン回路(図4)を追加することができるので、ゲインと周波数が単一のつまみから同時に制御できる。等式Eq.5及びEq.6は、この例ではノッチ周波数、ゲイン、及び抵抗(f(x)、G(x)、及びR(x))の間の関係を記述する。結果は表2に示される。
【0057】
【数2】
【0058】
【表2】
【0059】
公式6では、抵抗器R4の値は図5で示される曲線の形状を決定する。
7 ゲイン設定と周波数設定の最も近いマッチ(match)を見い出す。周波数回路は機能的に最上の配置に設定として予め決定されているので、ゲイン回路を調整してそれにマッチさせなければならない。抵抗値R4を適切に選択することによって、図5の線に見られるような結果として得られるゲインの変更は、図5に菱形によって示されるような周波数に対するゲインの望ましい変更に近似することができる。抵抗R2は全体のゲインを設定する。
8 他のパラメータについて繰り返す。
【0060】
ステップ6での例示方法の代替案には、フィルタ回路(図5A、また図6及び図7参照)及びデジタル版(図8参照)を操作することによる周波数変更を伴う統合ゲイン変更が含まれる。デジタル版の1つの変形はメモリ中に格納された平均ゲインデータを有し、測定点の間の周波数でゲインを補間する。もう1つの変形はf(x)とG(x)の間の関係を使用してゲインを計算する。
【0061】
図5Aは相互連係の深さ(デプス)及び周波数レベル補償を伴うノッチ・フィルタを示す。オーディオ周波数に対するゲイン伝達関数(gain transfer function)は等式Eq.7によって示される。
【0062】
【数3】
【0063】
フィルタは、ポテンショメータの単一の要素が周波数とゲインの両方を変更できるように配置される。図6は標準フィルタ41、すなわちサレン・キー2次ハイパスフィルタ(Sallen-Key second-oder high pass filter)の機能図を示すが、これは、図7の要素41でR21及びR22によって示されるデュアルポテンショメータの周波数−ゲイントラッキング(frequency-gain tracking)を生じるよう操作されている。普通、出力#2(図6、要素43参照)はグランドに接続される。その代わりに、R22を図7の電流増幅器AR6に接続すると、要素44では出力#1(図6、要素43参照)で同じ伝達関数と、電流がR3+R22に反比例する第2出力が可能になる。R=R4+R21=R3+R22及びC=C1=C2のとき、2つの出力の伝達関数はどちらもf=1/(2πRC)及びQ=0.707の極でハイパスすることに注目するべきである。ミクサ(mixer)の高周波数出力ゲインは−R7/(R8+R)である。従って、ハイパスフィルタの周波数とゲインは前記ポテンショメータの単一の制御要素によって制御されうる。図8を参照すると、レベル補償のデジタル版が周知のシステムに次いで示される。当業技術では、関数を選択する(例えば、ハイパスフィルタを設定する)ユーザ・インタフェースを提供し、周波数に関する入力(例えば、ハイパスフィルタのカットオフ周波数)を提供することは周知である。望ましい関数を実現するために必要なフィルタ係数は入力周波数に基づいてメモリから選択される。その出力はフィルタ周波数の結果として得られる調整である。本発明の実施形態によれば、メモリはさらに、ユーザからの周波数入力に基づいて選択されるゲイン値を格納するために使用される。従って、レベル補償は、上記で詳細に説明されたように、選択された周波数に基づいて行われる。
【0064】
レベルの変化を発生する各制御を別個に補償する必要の他に、この解決法では十分でない状況が存在する。(音源とイコライズ・タイプの組み合わせが一貫している)予想できる状況では、上記の処理は非常に良好な結果を生じる。音源材料の種類が制限されているほど、またイコライズ要素の範囲/効果が制限されているほど、経験的に導出される補償されたプロセッサを開発することは容易になる。しかし、音源が多様になるほど、必要な試験は多くなり、結局、試験結果が矛盾するようになる。
【0065】
最も複雑な状況は、(フレッチャー・マンソン曲線は平均値であるので各人はそれから見て異なっていることを認めた上で)全てのありうる人間の聴取者に対し、全てのありうる音源(話(speech)、音楽、効果音(sound effect)等)に対して、広い範囲を(例えば、20〜20kHzの範囲の周波数制御)を有するつまみを伴う設計を行うことであろう。これは音源の変化が所与のイコライザと干渉するため実際には不可能である。例えば、オーケストラのような幅広い音源に対して良好に動作する低域強調周波数つまみ(bass boost frequency knob)を設計すると想定し、低域で、補償回路増幅レベルが増大する(これはフレッチャー・マンソン効果のため行われる見込みが大きい)と想定する。音楽のトライアングルだけが演奏される音楽の箇所があることが想定される。低域でイコライザつまみを調整する場合、トライアングルは強調されうる低域周波数を有さないので、トライアングルのトーンに対する影響はない。変化は全く聞き取れないと予想されるが、ゲイン補償器はレベルを追加し続けるので、つまみを前後に回すとトライアングルの音量は変化する。トライアングル(または低域周波数を有さない任意の音声)の場合、このつまみは音量調整に変わり、ユーザを混乱させる。すなわち、(上記のものを含む、任意の方法によって決定されるような)イコライズつまみの設定位置だけに基づいて補償を行う回路は、大幅に異なった状況では良好に動作しないであろう。こうした状況では、上記で説明された第1実施形態が好適である。
【0066】
本発明の第3実施形態が、ダイナミック処理補償回路として図13〜図16に示される。ダイナミック・プロセッサは、ピークを制限して過負荷を防止する、信号のダイナミックレンジを圧縮する、レンジを拡大する、音(note)を長く持続する、等の任意の数の効果を達成するため、信号のゲインを変更する。合計ゲインは入力信号レベルに基づいて変わるので、上記で説明された音源調整補償方法(source-adjusted compensation method)を使用してパラメータの調整を補償するのは非常に困難である。このような方法はプロセッサの作業を取り消しがちである。その代わり、本発明の実施形態によれば、予想されるゲインの変更を以下の手順で補償することができる。
1.処理の後望ましい正規化された聴取レベルを想定する。最も簡単な正規点は0dBVである。
2.ゲイン1で圧縮しない場合、0dBVの入力信号は0dBVの出力を生じるので、0dBV入力信号の圧縮からのゲインの変化は、0dBV出力を維持するためには等しくて反対のゲインの変更によってマッチされるべきである。例えば、90dBから60dBへのダイナミックレンジの低減が望ましい場合、−90dBVから始まって、入力信号が0dBVまで上昇するにつれて、徐々にゲインを低下させるよう圧縮器が使用される。しかし0dBV入力の出力は−30dBVとなるであろう。−90〜−30dBVでなく、−60〜0dBVの範囲が望ましいことの方が見込みが大きい。従って、ゲインは30dBだけ増大されるべきである。
3.ゲイン調整は図13に示される。正及び負の制御電圧入力を有する電圧制御増幅器(VCA)を使用して、0dBVの入力を有する他の端子で予想される制御電圧に等しい一定の制御電圧が1つの端子に供給される。例えば、あるパラメータ設定での0dBV入力信号は負制御ポートで+100mVを発生して、ゲインを低減する。正制御ポートでの+100mV電圧はこの低減を打ち消す。また、等しい反対の制御電圧が同じ回路の単一の端子で結合されることもある。
【0067】
この方法を実現するため、RMS出力信号と、正規化された入力レベル(この場合0dBV)でのRMS出力に等しい定電圧源との両方を修正するために同一の回路が使用される。この実施形態では、しきい値及び比のつまみに対してデュアルポテンショメータが使用され、両方の制御電圧回路を同時に調整することができるので、2つの制御電圧はタンデムに変化する。同じ機能を達成するため他の回路が使用されることもできる。
【0068】
図14を参照すると、通常の圧縮器の伝達関数Vin対Voutのグラフが示される。低いしきい値と大きな比の場合どれだけピーク・レベルが低下するかに注意されたい。図15では、レベルを0dBVに正規化した様々な設定でのレベル補償された圧縮器のグラフが示されている(図15Aでは、14dBVに正規化された同じ効果が示される)。例えば、2:1の比では、−16dBVしきい値の圧縮は0dBV入力でゲインを−8dB低下させる。従ってゲインは+8dB補償される。∞:1では、ゲインは+16dB補償されなければならない。ダイナミックレンジの高いレベルで正規化すると、一般に0dBV以下にある信号の大部分の音量を増大させることになることに注意すべきである。しかし、目的が単に「上を刈り込む」ことであるのでないならば、このゲイン調整は普通望ましい。図16では、THAT4301ダイナミック・プロセッサ・チップを使用するダイナミック・プロセッサの詳細な回路図が、RMS変換器及び対数ベース(log-based)のVCAと統合して示される。
【0069】
本発明の実施形態はシグナルプロセッサ中の変化によって発生したレベルの差を補償する。補償器はプロセッサの信号の修正に基づいてレベルを修正するのみであるべきである。レベル補償の誤った起動を回避するため、検出回路またはスイッチが、シグナルプロセッサが調整されていないときは、レベル補償器をその修正の変更から凍結するべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態によって構成される装置の全体構成図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の全体構成図である。
【図3】 図2のプロセッサの詳細な回路図である。
【図4】 図2の増幅器の詳細な回路図である。
【図5】 図2〜図4の動作の例における周波数とレベル補償の間の関係を示すグラフである。
【図5A】 本発明の実施形態によって構成される相互連係の深さ(デプス)及び周波数レベル補償を伴うノッチ・フィルタである。
【図6】 本発明の実施形態によって構成される、ポテンショメータの単一要素が周波数とゲインの両方を変更できるレベル補償装置の構成図である。
【図7】 図6の装置の詳細な回路図である。
【図8】 本発明の実施形態によって構成されるデジタル・レベル補償システムの構成図である。
【図9】 本発明の第1実施形態によって構成される装置の構成図である。
【図10】 図9の装置の詳細な例である。
【図11】 図10のいくつかの要素のさらに詳細な回路図である。
【図12】 図11のいくつかの要素のさらに詳細な回路図である。
【図13】 本発明の第3実施形態の構成図である。
【図14】 当業技術で周知の圧縮の効果を示すグラフである。
【図15】 本発明の実施形態によるレベル補償を伴う圧縮の効果を示すグラフである。
【図15A】 異なったレベルに正規化された図15と同様のグラフである。
【図16】 本発明の第3実施形態を実現するダイナミック・プロセッサの詳細な回路図である。
Claims (19)
- 選択した音源を入力信号とし、少なくとも1つの周波数帯で、該入力信号に対する第1の信号レベルから修正済信号に対する第2の信号レベルへのシグナルプロセッサによる信号レベルの変化を補償するためのレベル補償システムであって、該システムが、
前記シグナルプロセッサの出力に結合されるよう適応され、前記入力信号と、前記シグナルプロセッサからの前記修正済信号とを受信するよう適応される比較ユニットであって、該比較ユニットが前記入力信号と前記修正済信号との間の信号レベルの差を決定するよう適応される比較ユニットと、
前記比較ユニットの出力に結合され、前記シグナルプロセッサの出力に結合されるよう適応されるレベル補償ユニットであって、該レベル補償ユニットが、前記信号レベルの差に基づいて前記修正済信号の前記信号レベルを修正するよう適応されるレベル補償ユニットと、を備えるレベル補償システム。 - 前記入力信号がオーディオ信号である請求項1に記載のレベル補償システム。
- さらに、
前記比較ユニット及び前記レベル補償ユニットに結合されるシグナルプロセッサであって、該シグナルプロセッサが、イコライザ、ボコーダ、歪み効果構成要素、コーラス効果構成要素、フランジャ効果構成要素、リング変調器、ワウワウ効果構成要素、圧縮器、拡大器、トレモロ構成要素、ビブラート構成要素、残響構成要素、及び遅延構成要素の少なくとも1つを含むシグナルプロセッサとを備える請求項2に記載のレベル補償システム。 - 選択した音源を入力信号とし、少なくとも1つの周波数帯で、該入力信号に対する第1の信号レベルから修正済信号に対する第2の信号レベルへのシグナルプロセッサによる信号レベルの変化を補償するためのレベル補償システムであって、該システムが、
前記入力信号を受信するよう適応される比較ユニットと、
前記シグナルプロセッサの出力及び前記比較ユニットの出力に結合されるよう適応されるレベル補償ユニットであって、該レベル補償ユニットが、前記比較ユニットの出力に基づいて前記修正済信号の前記信号レベルを修正するよう適応されるレベル補償ユニットと、を備え、
前記比較ユニットが、前記入力信号と前記レベル補償ユニットによって出力される信号との間の信号レベルの差を示す信号を出力するよう適応されるレベル補償システム。 - 前記入力信号がオーディオ信号である請求項4に記載のレベル補償システム。
- さらに、
前記比較ユニット及び前記レベル補償ユニットに結合されるシグナルプロセッサであって、該シグナルプロセッサが、イコライザ、ボコーダ、歪み効果構成要素、コーラス効果構成要素、フランジャ効果構成要素、リング変調器、ワウワウ効果構成要素、圧縮器、拡大器、トレモロ構成要素、ビブラート構成要素、残響構成要素、及び遅延構成要素の少なくとも1つを含むシグナルプロセッサを備える請求項5に記載のレベル補償システム。 - 前記比較ユニットがさらに、
前記入力信号を受信し、前記入力信号のルート・ミーン・スクエア・レベルを測定するよう適応される第1のルート・ミーン・スクエアされる変換器と、
前記レベル補償ユニットからの出力信号を受信し、前記出力信号のルート・ミーン・スクエア・レベルを測定するよう適応される第2のルート・ミーン・スクエアされる変換器と、
前記第1及び第2のルート・ミーン・スクエアされる変換器に結合されるコンパレータと、を備える請求項4に記載のレベル補償システム。 - 前記レベル補償ユニットがさらに、
前記比較ユニットに結合される第1入力と前記修正済信号を受信するよう適応される第2入力とを有するデジタル制御抵抗器を含む回路であって、該回路が、前記比較ユニットの出力に基づいて前記修正済信号の音量レベルを修正するよう適応される回路を備える請求項4に記載のレベル補償システム。 - 入力信号に対するレベル補償を行う方法であって、
修正済信号を生成するためシグナルプロセッサ中で入力信号を処理することと、
前記入力信号の信号レベルを前記修正済信号の信号レベルと比較することと、
前記の比較するステップに基づいて前記修正済信号の信号レベルを修正することと、を含む方法。 - 前記比較ステップで、前記入力信号と前記修正済信号との間の信号レベルの差が計算される請求項9に記載の方法。
- 前記の修正するステップで、前記修正済信号の信号レベルが前記入力信号の信号レベルとマッチするよう修正される請求項10に記載の方法。
- レベル補償を行う方法であって、
(a)選択した音源を入力信号としてシグナルプロセッサに供給することと、
(b)前記シグナルプロセッサの制御を所定の量だけ調整することと、
(c)前記入力信号のレベルと前記シグナルプロセッサによって出力される修正済信号のレベルとを比較することと、
(d)前記入力信号と前記修正済信号との間のレベルの差を表す差の値を決定することと、
(e)複数の入力信号についてステップ(a)〜(d)を反復することと、
(f)ステップ(d)で決定される前記差の値に基づいて、前記シグナルプロセッサの制御の調整によって発生する信号レベルの予想される差を計算することと、を含む方法。 - ステップ(b)が前記制御を複数回調整することを含む請求項12に記載の方法であって、
(a)選択した音源を入力信号としてシグナルプロセッサに供給することと、
(b)前記シグナルプロセッサの制御を所定の量だけ調整することと、
(c)前記入力信号のレベルと前記シグナルプロセッサによって出力される修正済信号のレベルとを比較することと、
(d)前記入力信号と前記修正済信号との間のレベルの差を表す差の値を決定することと、
(e)複数の入力信号についてステップ(a)〜(d)を反復することと、
(f)ステップ(d)で決定される前記差の値に基づいて、前記シグナルプロセッサの制御の調整によって発生する信号レベルの予想される差を計算することと、を含む方法。 - さらに、
(g)ステップ(f)で計算される前記信号レベルの予想される差に基づいて修正済信号の信号レベルを修正することを含む請求項12に記載の方法。 - レベル補償を行う方法であって、
(a)入力信号をダイナミックシグナルプロセッサに供給することであって、前記ダイナミックシグナルプロセッサが、前記入力信号が所定のしきい値と交差する信号レベルを有するときに所定の比に依存して前記入力信号のゲインを変更するよう適応されることと、
(b)前記ダイナミックシグナルプロセッサから、入力信号のレベルに対する変更を生じさせる増幅器に出力制御電圧信号を供給することと、
(c)前記所定の比と前記所定のしきい値との設定に基づいて正規化された入力信号の前記ダイナミックシグナルプロセッサからの予想される出力制御電圧信号に等しい一定の制御電圧を供給することと、
(d)前記出力制御電圧と前記一定の制御電圧との間の差に基づいて、前記増幅器中で前記入力信号を修正することと、を含む方法。 - 入力信号のゲイン及び周波数修正を制御するための回路であって、
前記入力信号を受信し、少なくとも1つの周波数範囲で前記入力信号の信号レベルを修正するよう適応されるフィルタ回路であって、前記周波数範囲が制御入力に基づいて選択されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの前記修正済信号と、前記制御入力からの信号とを受信するよう適応されるゲイン回路であって、該ゲイン回路が、前記制御入力からの信号に基づいて前記修正済信号のゲインを修正するよう適応されるゲイン回路と、を備える回路。 - 前記制御入力が前記フィルタ及び前記ゲイン回路の各々の抵抗値を選択する請求項16に記載の回路。
- 前記制御入力がポテンショメータの一部である請求項17に記載の回路。
- 前記制御入力が前記ポテンショメータの単一制御要素から生成される請求項18に記載の回路。
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