JP4468391B2 - 気管内チューブ固定装置 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は気管内チューブを固定する装置に関する。より具体的には、本発明は、貫通孔と、上部翼と、この上部翼から離間した下部翼と、を備えた本体を有し、患者の歯と歯の間に入る気管内チューブ固定装置に関する。本発明は、前記本体に接続されたキャップをさらに備え、これにより、挿管された気管内チューブをより確実に固定し、うつ伏せ等の患者の姿勢によって気管内チューブの固定が難しくなるような外科手術の際に十分に気管内チューブを固定し、また、気管内チューブの容易な移動、取外し、及び再接続を可能とすることで、患者の口腔内で手術を施す歯科医や形成外科医や患者の扁桃腺に手術を施す耳鼻咽喉科医に、さらなる利便性を提供する。
図1は気道固定用の気管内チューブを示す。この気管内チューブは、酸素供給用アダプタ1001と、チューブ部材1002と、カフス部(袖口部)1003と、このカフス部1003を膨張させるためのバルブ1005と、を備える。これらの構成部品は、寸法が異なるものであってもよい。カフス部1003は、必要に応じて、設けられても設けられなくてもよい。カフス部が設けられないときには、気官内チューブを固定するための別の手段を設ける必要がある。アダプタ1001は、患者の気道内の正確な位置に固定され、酸素と麻酔薬との供給源に接続され、患者に供給する。チューブ部材1002は、透明PVC(ポリ塩化ビニル)、シリコン化PVC、または透明ポリウレタン等の、人体に害のない材料からなる。チューブ部材1002は、酸素と麻酔薬とを患者の肺に到達可能とすることでチューブとして機能する。カフス部1003は気管内チューブを固定し、気管内チューブを通して注入された酸素や麻酔薬が肺から逆流することを防止する。カフス部1003もまた、チューブ部材1002と同様に人体に害のない材料からなり、かつ、患者の気道壁に加えられる圧力を最小限にするような構造を有することが望ましい。しかしながら、カフス部1003のみを用いて正確な位置に気管内チューブを確実に固定することは難しい。カフス部膨張バルブ1005は注射器に接続され、この注射器は、気管内チューブを固定するように、カフス部膨張バルブ1005を通してカフス部1003に空気を供給することによりカフス部1003を膨張させる。
図2は、患者の気道2003に挿管された気管内チューブを示す。気管内チューブを所定位置に挿管した後に、気管内チューブは、注射器から、注射器に接続されたカフス部膨張バルブ1005を通して供給された空気でカフス部1003を膨張させることにより固定可能となる。気官内チューブを膨張するときに、気管内チューブを食道2001へ挿管しないように十分な注意を払わなければならない。図3及び図4は、膨張後と膨張前のカフス部1003をそれぞれ図示する。
種々の医療現場で使用される気管内チューブ等のチューブ手段は、酸素、医薬または治療を必要とする患者の気道に、チューブを閉塞させずに提供することを主目的とする。多くの場合、特に緊急事態や麻酔をかけるために気管内チューブの挿管を必要とする場合、気道を適切に保持することが最も重要な課題となる。適切な換気装置またはその固定装置が設けられない限り、脳障害または死にさえ至ることがある。なお、麻酔は手術を行うにあたって必要なプロセスである。患者の意識を失わせ、患者の意識を遮断し、患者の移動を防止し、患者による反射作用を防止する種々の麻酔を使用することにより、患者の身体が手術のために最適な状態に維持されるからである。
本発明に係る気管内チューブは、全身麻酔、特に吸入麻酔、を施す必須の装置の1つである。全身麻酔は、気道を通して全身麻酔薬を噴射してすることによって体全体に麻酔をかける麻酔法の一種であり、これにより麻酔薬の濃度があるレベルに到達したときに患者の意識を失わせる。このような全身麻酔を施すのに最も重要となるのは気道の保持であるため、気管内チューブが、多くの場合、人工呼吸器や手を用いて人工呼吸を施す前に気道に挿管される。従って、全身麻酔の前に気管内チューブを供給しなければならず、また、気管内チューブの状態も点検すべきである。さらに、気管内チューブを必要とする医療現場の幅はあまりにも広範であるので、全身麻酔を必要とする全ての手術に気管内チューブが使用されるといっても過言ではない。例えば、気管内チューブは、次のような状況で使用される。肺換気が不十分な場合に換気を補ったり、不適切な喉頭反射の場合に肺を保護したり、胸の手術等の陽圧換気を要求する手術を行ったり、マスクを用いた気道の保持や陽圧換気の供給が困難となる、患者が一方の側に横になってつまりトレンデンベルグ***で着席している状態での手術を行ったり、気道の保持が要求される、頸部や気道の手術を行ったり、麻酔医が手術の視野外に置かれたり、気道の保持が困難な患者に手術を施したりするような状況である。
このような気管内チューブは、以下の点で他の人口呼吸器よりも好適である。つまり、気管内チューブが気道内への異物の吸入を防止できる点、人工換気中にガス交換が起こらない死腔(dead space)を最小限にするとともに肺の膨張性を向上することによって効果的な換気が供給できる点、及び、腹部の膨張をもたらすことなく気道に直接挿管できる点、患者の顔に固く保持する必要がないために気道の長時間の保持をより良好なものにさせる点である。
ポリ塩化ビニルからなる使い捨て気管内チューブは、患者の体温にて気道形状に合わせて変形でき、かつ、その滑らかな内部面により当該使い捨てチューブが吸入チューブや気管支の湾曲首部を通過可能になるため、最も一般的に使用されるものである。
気管内チューブの寸法は、5ミリメータ毎に増加させた内径(ID)によって測定される。しかしながら、チューブの寸法は、寸法表示数がπのスカラー倍となった気管内チューブの外径(OD)で決定されるフランス寸法指標(Fr)であってもよい。従って、このフランス寸法となった気管内チューブは、気管内チューブの壁幅が異なれば、異なった寸法を有してもよい。大人やある年齢に達した子供の治療に使用されるエアバッグ付きチューブが、閉循環を維持し、肺の換気を調節し、嘔吐物や血液の吸入可能性を低下させる。8歳未満の子供の治療に使用されるエアバッグ無しチューブは、気道の虚血を防止するように気管内チューブの漏れ圧力を臨床的に使用する。気管内チューブの適切な寸法は、ある式つまりID=(16+年齢)x1/4、第五指の厚さ、または小さな子供の鼻孔の寸法によって決定される。
成人男性、成人女性、及び子供用の適切な寸法は、それぞれID.7.5〜8.5Fr、ID.7.0〜7.5Fr、及びID.4.0〜5.5Frである。
ここで、気管内チューブを挿管及び固定する従来の方法とその問題点について説明する。
まず第一に、気管内チューブを選択すべきである。前述した種々のファクターを考慮に入れることで、適切な気管内チューブを選択すべきである。それから、手袋、マスク、及び上着を着用している医者が、患者の頭部を中立位置つまり過剰に下げるのでなく若干下げた位置に保持しつつ医者の手を用いて患者の気道を保持しなければならない。それから、滅菌用吸入装置を用意すべきであり、喉頭鏡のブレード、本体、及び電球を点検すべきである。気管内チューブのカフス部もまた、漏れの確認をすべきである。固定装置、咬合阻止器、注射器、探り針(スタイレット)、聴診器、吸入器、及びチップを用意すべきであり、最終的にアシスタントの助けを借りて患者の換気を行うべきである。
前述の用意ができた後に、選択した気管内チューブの挿管準備ができたことになる。患者の頭部や頸部が若干下がった位置に置かれるようにすべきである。その際、外傷を受けた患者の場合に頸椎を動かさないように十分な注意を払うべきである。次に、医者は、左手に喉頭鏡を握りながら、口部の左側から右側へ喉頭鏡を移動させることによって、患者の舌部を左側へ押し付けるべきである。口部への分泌が多い場合には、吸引が必要となる。
喉頭鏡は、声門を直接観察するための装置であり、ハンドルと、ブレードと、光源と、を備える。喉頭鏡は、備え付けられるブレードの種類、すなわち直線ブレードと湾曲ブレード、によって2つのグループに分けられる。各人の気道は、生来の要因によって当初決定され、被った病気により変わることがある異なった解剖学的形状を有するために、適切に形作られたブレードと、適切な光源と、適切な曲げ性と、を備えた喉頭鏡が用意されるべきである。喉頭鏡のブレードを挿入後、医師は、患者の下顎が持ち上げられる程度まで喉頭鏡を持ち上げる。ここで、医師は、喉頭鏡のブレードをてこのように用いることで起こりうる患者の歯や軟組織への損傷を与えないように注意すべきである。
次に、医師は露出した声門に目をおきながら気管内チューブを挿管する。挿管の間、気管内チューブが完全に挿管されるまで、アシスタントが、その親指、人差し指、及び中指で、患者の軟骨の両側を保持及び押圧することによりセリック法(Selick maneuever)を行う方がよい。
気官内チューブの挿管時には、気管内チューブが声門に挿管されていることを確認する必要がある。気管内チューブは、その先端が声門を通過した後に1〜2cmさらに挿管される。同時に、スタイレットが除去される。気管内チューブの理想的な挿管深さは、その先端が声門と竜骨との間の中央に位置するときに実現される。挿管は感染を防ぐように出来る限り安全に行われるべきであること、自力で呼吸している患者については、手荒に行う挿管が喉頭で痙攣発作を引き起こす可能性があることから、急いで挿管すべきではないこと、にも留意すべきである。
挿管が完了すると、カフス部を、これが抵抗を受けるまで膨張させ、その後、注射器を除去する。前述した気道への吸込を防止するように挿管を行った直後にカフス部を膨張する。しかしながら、カフス部の過膨張は、粘膜、気道、及び食道への損傷を引き起こす可能性があるため、これを防止すべきである。
次に、気管内チューブの側面上の目盛の数字によって挿管深さを測定する。双方の肺と胃との呼吸音を聴診することで適切な挿管であるかを確認した後に必要であれば、前記深さを変更すべきである。適切な挿管深さは、双方の肺の呼吸音が等しいか、換気中に胃の音が聞き取れるか、換気中にチューブの面に湿気があるか、患者の胸部が十分に膨張しているか、口部からの挿管の場合に気管内チューブが声門を通過したと確認されているか、を判断することによって確認される。
最終的に、気管内チューブを、所定位置に保持するように手で継続的にこれを保持する。挿管後に挿入される咬合阻止器は、患者が窒息死しないようにする。なお、自力で呼吸できない患者の場合には、気管内チューブの挿管のために人工呼吸を停止する時間は、30秒未満にすべきである。
気管内チューブは多くの利点を有するものの、手術終了後に、咽頭炎や嗄声等の合併症を引き起こす可能性がある。この咽頭炎や嗄声は、気道へ挿管された気管内チューブを通して全身麻酔が行われたときに、引き起こされる可能性がある。咽頭炎は、72時間以内に患者が自然に回復する一時的な合併症であるけれども、患者に重大な不快症状を引き起こす可能性がある。手術後の咽頭炎の頻度と嗄声の頻度とは、それぞれ、24〜65%と、13〜40%と、であることが知られている。咽頭炎は、例えば、気管内チューブの直径、カフス部の種類、や潤滑剤の使用に、その原因があろう。
カフス部の過膨張は、前記合併症の主原因であることが知られている。通常、咽頭炎を取り除くためにリドカインが使用されている。例えば、気道の粘膜を麻酔するように、リドカインをカフス部に注入し、これをカフス部の膜組織に行き渡らせて、気道の粘膜を麻酔する。しかしながら、最近の研究では、リドカインがそれほど有効ではないことが示されている。どちらかと言えば、カフス部を適切に膨張させることが咽頭炎を取り除く最良の方法であろう。
カフス部を適切に膨張させるには、カフス部が気管内チューブを固定する構成要素であることを考慮に入れて、気管内チューブを固定することが重要である。しかしながら、通常の装置では、カフス部の固定はカフス部のみで達成され、必然的にカフス部の過膨張、つまり酸素や麻酔薬の逆流を防止するのに必要な膨張の最小範囲を超えた膨張、が引き起こされる。
実際には、適切な気管内チューブを選択し、これを挿管し、固定することは大変困難である。経験豊かな医師でさえも頻繁に過ちを犯している。これは患者の身体的な多様性、気道が固定される状況の多様性などの多くの要因のいずれかに起因している。すなわち、医師は、自分自身を案内するのに医師の視界にのみ依存して患者の気道に気管内チューブを挿管するために、気管内チューブを誤って食道に挿管してしまう可能性がある。
加えて、過挿管は、患者の一方の肺にのみ接続されている血管に気管内チューブを挿管させてしまう可能性があり、これにより、双方の肺にではなく、一方の肺に空気が供給されてしまう。このような場合、致命的な結果となり得る。また、正しく挿管された気管内チューブに患者が意識してあるいは無意識に触れた場合にも、このような結果が生じ得る。従って、気管内チューブが十分堅固に固定されていないときには種々の致命的な医療事故が起きる可能性があることが事実である。
さらに、気管内チューブが正しく挿管されていても、挿管チューブの固定には、多くの異なった困難が付随する。通常、気管内チューブの周りに絆創膏を巻き、口部周辺の皮膚にこの絆創膏を貼り付けることで、気管内チューブを固定する。しかしながら、このような方法は、挿管された気管内チューブの移動を確実に防ぐように十分強くこのチューブを固定するわけではない。患者が、意識してあるいは無意識に、気管内チューブを手で引っ張り出してしまう可能性もある。特に、小さな子供や幼児の気道に挿管された気管内チューブは、気管内チューブの小さな動きによっても気道の正しい位置から外れてしまう可能性がある。さらに、絆創膏は、敏感肌の患者に接触皮膚炎を引き起こす可能性がある。このような例は、何度も臨床的に報告されている。
さらに、絆創膏を用いて気管内チューブを固定するには通常二人の人員が必要とされるので、人的資源を無駄にしてしまう。また、気道内の粘液等の分泌物が無くなったときの痛みにより患者が頸部を動かしたときや、患者の唾液によって絆創膏が引き離されたときに、気管内チューブが移動する可能性もある。これらの問題は、小さな子供や幼児にとっては最も深刻である。
前述の問題を解決するために、気管内チューブに絆創膏を貼った状態で気管内チューブを患者の頸部に接着することによって気管内チューブを固定することを考慮に入れてきた。しかしながら、このような技術によっても、なお、気管内チューブを正しい位置に完全に固定することは大変難しい。前記チューブが初期段階において正しく固定されたときでさえも、必要に応じて、固定された気管内チューブを動かす必要がまだ存在する。このような場合、医師は絆創膏を取り外し、気管内チューブを移動させ、絆創膏を貼り直さなければならず、これは医療緊急時には厄介なものとなる。加えて、咬合阻止器が、患者が気管内チューブを咬みつくことを防止し、従って、窒息死させることを防止する。また、咬合阻止器は換気用の気道として機能する。通常、口部や気道内の異物を除去するのに吸引が要求されるときに、咬合阻止器を挿入した後に残る空間を使用して吸引が実現される。しかしながら、バンド等の使用による気管内チューブの通常の固定方法では、吸引を行うのに十分な空気を確保するのが困難であり、または、吸引装置を移動させるのが困難であるため、前記吸引を効果的に行うことができない。
さらに、口腔内部に外科手術を行うときやうつ伏せの姿勢の患者に外科手術を行うときには、バンドを結合する従来の方法では、固定された気管内チューブを動かす可能性が高いために手術を行うのに十分ではない。従って、従来の方法は、迅速でもなく適切でもない医療サービスを提供していた。うつ伏せの姿勢の患者への手術の場合には、従来のバンド結合方法では挿管された気管内チューブを完全に固定することが不可能であるために、前記問題が悪化する。従って、死を含んだ回復不能な損傷が起こりうる可能性がなお存在する。さらに、カフス部は、従来方法では膨らみ過ぎる傾向があり、これにより、気管内チューブの挿管後に咽頭炎等の合併症を引き起こす可能性がある。
気管内チューブは極度に差し迫った緊急事態に通常必要とされることを考慮すると、バンド結合により気管内チューブを固定する従来の方法は、固定の速度と信頼性の双方の点で大変問題含みのものである。歯科医や形成外科医が口腔内部に手術を施すとき、または耳鼻咽喉科医が扁桃腺に手術を施すときに、従来の方法で固定された気管内チューブを移動させる手順は、前述したように、大変厄介でかつ難しいものである。同様に、粘液等の異物を、口部または気道から除去するのに、従来の方法は、固定されたバンドを引き剥がし、気管内チューブを再度挿管し、かつ、この挿管したチューブを再度固定することを要する。
前述の問題を解決するために、本発明は、緊急時や、患者に麻酔をかけるために、気管内チューブの挿管が要求されているときに、より早くより確実に気管内チューブを固定できる気管内チューブ固定装置を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、一人の人員で気管内チューブをより容易かつ正しく固定できる気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、堅固な固定と、必要に応じてより単純で容易な吸引を提供する、多目的孔を備えた気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、種々の緊急事態に対応できるように気管内チューブの使用状況や気管内チューブの使用法に応じて修正できる下部翼を備えた気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、手術用の気管内チューブを固定した後で必要に応じて、患者の歯に沿って移動可能な気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、患者がうつ伏せの姿勢になることを要する手術等、挿管された気管内チューブが当初の固定位置から外れる可能性が高い手術において当該チューブが使用されるときに、安全で確実な気管内チューブの固定を実現し、気管内チューブを固定位置に正しく継続的に保持できる気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、種々の口部構造や歯部構造に対応しかつ追加の装置を使用することなく気道を保持できるように移動可能な上部翼を備えた気管内チューブ固定装置を提供することである。
本発明の別の目的は、カフス部の過膨張を最小限にしかつこのような過膨張によりもたらされる咽頭炎等の合併症を防ぐように、気管内チューブを適切かつ安全に固定する気管内チューブ固定装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の例示的な態様により実現されてもよい。
本発明のある態様によれば、挿入孔が設けられた本体と、前記本体の外周上に設けられた上部翼と、前記本体の前記外周上に設けられ、前記上部翼から離間した下部翼と、凹部が設けられたキャップ部とを備えた気管内チューブ固定装置において、前記上部翼および前記下部翼は、前記本体の外周上を取り囲みかつ円板状であり、前記上部翼は、患者の上下歯の前面に接触するために患者の唇と上下歯との間に配置され、前記下部翼は、患者の上下歯の裏面に接触するために配置され、前記本体は、前記固定装置が患者の口から抜き取られることを防止し、前記固定装置が上下歯に沿って左右に移動することを可能にするために、前記上部翼から突き出た第1部と、前記上部翼と前記下部翼との間の第2部とを備え、前記凹部は、前記気管内チューブが前記挿入孔に挿入された後で前記気管内チューブを固定するように前記本体の第1部を収容する気管内チューブ固定装置が提供される。
本発明の別の態様によれば、本発明の装置の本体は第1本体と第2本体とを備え、かつ、第1本体と第2本体とは、気管内チューブが挿入孔に挿入された後で気管内チューブを固定するように一体に接続される。
本発明の別の態様によれば、キャップ部は、当該キャップ部の半径が上部位置より下部位置で大きくなるように傾斜した側壁を有する。
本発明の別の態様によれば、キャップ部の側壁の内面にはねじ山が設けられ、かつ、本体の第1部の外面にはねじ山が設けられている。
本発明の別の態様によれば、本体の第1部の外面には押し込み式の溝が設けられ、キャップ部の内面には押し込み式の溝に対応する押し込み式のボス部が設けられている。
本発明の別の態様によれば、本体の第1部の外面には凹部が設けられ、かつ、キャップ部の内面には凸部が設けられる。
本発明の別の態様によれば、本体の第1部の外面には雌ラッチ部材が設けられ、かつ、キャップ部の内面には雄ラッチ部材が設けられる。
本発明の別の態様によれば、キャップ部は第1部品と第2部品とを有し、かつ、第1部品と第2部品とは一体に接続され、かつ、本体の一部は、気管内チューブを固定するようにキャップ部に収容される。
本発明の別の態様によれば、上部翼は本体から離間し、本体の外面にはボス部が設けられ、上部翼は、異なる形状の口腔や歯を有した患者に使用するために本体の外面に沿って移動可能である。
本発明の別の態様によれば、本体の外面にはねじ山が設けられ、上部翼の内面にはねじ山が設けられ、上部翼は本体の外面に沿って褶動可能であり、かつ固定可能である。
本発明の別の態様によれば、下部翼に接続され、気道を開放状態に維持する気道保持部材をさらに備える。
本発明の別の態様によれば、気道保持部材は、気管内チューブが挿入される中空部と、中空部の側部に隣接した翼と、を備える。
本発明の別の態様によれば、上部翼は複数の多目的孔を有する。
本発明の別の態様によれば、下部翼は複数の多目的孔を有する。
本発明の別の態様によれば、キャップ部の底部に案内面が設けられる。
本発明の別の態様によれば、上部翼と下部翼の各々は、凹部を有する。
本発明の別の態様によれば、気管内チューブのカフス部を膨張するために用いられるチューブに適合する挿入溝が本体に設けられている。
本発明の別の態様によれば、キャップ部が本体に部分的に連結される。
本発明の前記態様や他の態様は、添付の図面と関連した以下の最良の形態についての詳細な説明からより良く理解されるだろう。
次に、添付の図面に図示された本発明の実施例を説明する。
図5を参照すると、本発明の参考例に係る気管内チューブ固定装置が、本体1と、ほぼ円板状でありかつ本体1を取り囲む上部翼3及び下部翼5と、を備える。
本体1は、気管内チューブが挿入される挿入孔11を画定するように中空状になっており、好ましくは、中空円柱の形状をなす。挿入孔11の直径11Dは、挿入される気管内チューブの直径dに従って決定すべきである。直径11Dは、以下に詳述する本発明の種々の参考例によって異なるであろう。
前記本体は、上部翼3から突き出た第1部16aと、上部翼3と下部翼5との間の第2部16bと、を有する。上部翼3から突き出た第1部16aが、気管内チューブが固定されたときに患者の歯から突き出して、患者によって異なる歯や口の種々の形状に適合するように、第1部16aに沿って上部翼3を移動可能にする。
上部翼3と下部翼5との間の第2部16bは、気管内チューブが固定されたときに、患者の歯に係合する。第2部16bの長さは、上部翼3が本体1に沿って移動するに従って変化する。
第2部16bは中空、好ましくは中空円柱の形状をなしており、気管内チューブが固定されている間に患者の歯に係合されるために、患者は意識してまたは無意識に第2部16bに強く咬みついた場合に気管内チューブが収縮を防ぐ十分な剛性を備えた材料からなることが好ましい。このようにして、気管内チューブの壁は、そこから空気の吸入の阻止が防止される。しかしながら、患者の歯を傷つけない材料を選択することも必要である。
加えて、第2部16bは、上部翼3が歯の前面に接触するように配置されつつ下部翼5が歯の裏面に接触するように配置されて、これにより、前後に、例えば
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に示す方向Cに、前記固定装置が移動することを防止しつつ、左右に、例えば図41に示す方向Bに、前記装置が移動することを可能にするような長さLを有することが望ましい。
気管内チューブ固定装置の如何なる移動を防ぐ程強く第2部16bに咬みつかないために、必要に応じて、患者の歯に沿って本発明の装置をたやすく移動させることで、歯科医や形成外科医が口腔内部に手術を施すことや、耳鼻咽喉科医が扁桃腺に手術を施すことを容易にする。
前述のように、咬合阻止器の挿入後に利用可能になる空間を使用して従来の吸引が実現されている。しかしながら、気管内チューブを固定する従来の方法では、吸引を行う十分な空間を確保することのみならず、必要に応じて気管内チューブを動かすこともまた困難であるため、前記吸引を有効に行うことができない。本発明は、患者の歯に沿って移動可能な固定装置を提供することにより前記問題を解決するものである。
図6を参照すると、気管内チューブの直径dが挿入孔11の直径11Dよりも小さいときに、補助挿入部材100を挿入させることにより挿入孔11に気管内チューブが挿入される。
挿入孔の直径11Dが気管内チューブの直径dに合致していることが一番望ましいのが事実だが、前記直径dが挿入孔11の直径11Dより小さいときであっても、気管内チューブと挿入孔11との間に挿入された補助挿入部材100により、挿入された気管内チューブの移動を防ぐことが可能となる。
補助挿入部材100は、この形態に限定されない。例えば、緊急時には補助挿入部材100として、一枚の紙を挿入してもよい。
図7を参照すると、気管内チューブの直径dが挿入孔11の直径11Dよりも小さいときに気管内チューブが動かないようにするために、結合部材200が使用される。結合部材200は、気管内チューブのチューブ部材1002の周りに巻きつけられ、それから、本発明の固定装置に結合される。
また、結合部材200はこの形態に限定されない。例えば、絆創膏が使用されてもよい。
図8〜図10は、本発明の他の参考例に係る上部翼3及び下部翼5の種々の態様を示す。
双方の翼3,5ともに、本発明の固定装置が前後に動かないように、従って、挿管された気管内チューブが前後に動かさずに歯に沿って左右に動かすことを可能にし、これにより、必要に応じて、口腔内部の洗浄や吸引の実現を容易にする。
図8や図9を参照すると、好ましくは、上部翼3と下部翼5とは、円形、楕円形、またはプロペラ形をなすが、双方の翼3,5ともに、本体1が挿入される中空部を有する。
楕円形の翼には、以下に説明するより大きな多目的孔が有効に設けられる。円形の翼は、本発明の固定装置の移動範囲を広げるのに有効である。歯に向く面が広いプロペラ形の翼は、挿管された気管内チューブをより確実に固定するのに有効である。
図10は下部翼5の別の参考例を示す。図10の下部翼5は、滑らかな湾曲面を有し、これにより、本発明の固定装置は挿管された固定装置に対する患者の拒絶反応を抑制でき、従って、患者に嘔吐を引き起こさないようにする。図10の下部翼5は、また、本体10が挿入される中空部を有する。図10の下部翼5の前記形状は、下部翼5としてよりも上部翼3としては有効ではないであろうが、上部翼3はこの形状を有してもよい。
図11は、本発明の別の参考例に係る固定装置を示す。2部品すなわち第1本体1aと第2本体1bとに分割された本体1を有する固定装置が図11に示されている。第1本体1aの端部は、第2本体1bの端部に連結される。
この参考例においては、上部翼3と下部翼5との各々を、第1本体1aと第2本体1bとにそれぞれ連結された2部品に分割することも好ましい。
第1本体1aは、第1本体1aを第2本体1bに連結するための押し込み式ボス部13aを備え、第2本体1bは押し込み式ボス部13aに嵌合するための押し込み式溝13bを備える。
本体1に設けられる押し込み式ボス部13aと押し込み式溝部13bとの数はいくつでもよく、これらの形状も第1本体1aを第2本体1bに連結するように押し込み式ボス部13aが押し込み式溝13bに嵌合できるようなものであれば如何なるものでもよい。本発明の固定装置は使い捨て医療装置として形成されるものであると考えると、ボス部13aと溝部13bとの間の押し込みを実現するために、押し込み式ボス部13aが押し込み式溝13bよりも大きいことが望ましい。
図12を参照すると、押し込み式ボス部13aと押し込み式溝13bとの代わりに、本体1は、凸部15aと凹部15bとを有する。第1本体1aと第2本体1bとを一体に連結する当該方法は、押しボタン式連結として通常知られている方法を使用しており、詳述する必要はないであろう。
図13を参照すると、押し込み式ボス部13aと押し込み式溝13bとの代わりに、本体1は、雄ラッチ(latch)部材17aと雌ラッチ部材17bとを有する。第1本体1aと第2本体1bとを一体に連結する当該方法は、ラッチ式連結として通常知られている方法を使用している。このラッチ式連結は、例えば、携帯電話の本体に電池を連結するのに、通常使用される。本発明においては、雄ラッチ部材17aを雌ラッチ部材17bに押入れることにより、第1本体1aを第2本体1bに連結するようにこれらの部材を一体に結合する。
図11〜図13はそれぞれ、押し込み式ボス部13a、凸部15a、或いは雄ラッチ部材17aを有した第1本体1aと、押し込み式溝13b、凹部15b、或いは雌ラッチ部材17bを有した第2本体1bと、を示すけれども、それぞれの連結部材の位置を反転することも可能である。
第1本体1aと第2本体1bとが、図11〜図13に示した参考例に従って一体に連結されるときに、挿入孔11が第1本体1aと第2本体1bとの連結後に形成される。挿入されたチューブ部材1002を押し込むことで、追加の固定部材無しに気管内チューブが確実に固定されるように、挿入孔11の直径11Dは気管内チューブの直径dよりも小さくすることが好ましい。前述の実施例における他の固定機構もまた利用できることは明白であろう。
図14〜図16を参照すると、第1本体1aと第2本体1bとは2部品に完全に分離され、その後、前述の参考例を利用することによって2部品を一体に連結して、挿管された気管内チューブを固定する。押し込み式ボス部13a、凸部15a、或いは雄ラッチ部材17aを、前述したのと同様な方法で採用でき、従って詳細は省略する。
図17を参照すると、上部翼3は、本体1の外面に沿って移動可能である。本体1の外面にはボス部18が設けられており、上部翼3が本体1に接続されるとともに、本体1と上部翼3との間に空間が残る。
本体1に沿って移動可能な上部翼3を設ける理由は、各患者は、歯と口腔の異なった形状を有する。上部翼3が下部翼5から過度に離間していると、挿管された気管内チューブを固定することは難しい。同様に、上部翼3と下部翼5との間の距離は大変短く2つの翼の間に患者の歯を挿入できないときにも問題となる。従って、上部翼3にこのような可動性を与えることによって、本発明の固定装置は、本体1の第2部16bが歯に係合するときに上部翼3と下部翼5とが歯に接触することを可能にし、これにより、挿管された気管内チューブを確実に固定できるとともに固定装置が患者の歯に沿って移動できる。
より具体的には、本発明の目的は、患者の口に固定装置を挿入した後に上部翼3を調節することによって達成される。患者毎に特注する必要なく種々の医療現場に適合可能な固定装置を提供することもできる。
好ましくは、本体1の外面は、過剰な力を及ぼすことなく本体1に沿って上部翼3を移動可能にする距離だけ上部翼3から離間している。また、上下のボス部18を上下のボス部の間に配置された他のボス部18より突出させることによって、上部翼3の移動範囲を制限することも可能である。好ましくは、上部翼3を強制的にボス部18に通過させることで、上部翼3は本体1の外面に沿って移動可能となる。
図18を参照すると、上部翼3は、望ましくは、ボス部18に対応する部分31を有する。例えば、ボス部18が凸部であれば、上部翼3はこのボス部18に対応するように凹部31を有する。上部翼3の形状をボス部18の形状に対応させることで、上部翼3はボス部に沿ってより容易に移動可能となる。
図19を参照すると、前記翼3の内面は、ねじ山がつけられた本体1の外面に接続され、上部翼3はその内面に対応してねじ山がつけられている。上部翼3は、上部翼3が本体1の長手方向に前進できるように本体1の外面上にねじ山19aに螺合されている。
ここで、上部翼3の寸法及び形状は、口内の上部翼3の回転が阻止されないように患者の口の作りに対応すべきである。本体1のボス部18のように、ねじ山19aは本体1の外面上に部分的に形成され、これにより上部翼3の移動範囲は制限される。
図20は、下部翼5に接続された気道保持部材7を備えた本発明の別の参考例に係る固定装置を示す。気道保持部材7は、手術の際、特に緊急事態に、患者の舌がその患者の気道を詰まらせないように使用されるものであるが、通常の構造からなるものであってもよい。気道保持部材7は、患者の気道を保持するだけでなく、患者が、その舌を使って意識的に或いは無意識的に前記固定装置を押し出すことを防ぐ。
加えて、患者の気道の確保が極めて重要となる緊急時には、気道保持部材7により、本発明の装置は、本発明の利点をいずれも失うことなく、患者の気道を安全に確保しつつ気管内チューブを固定することができる。
気管内チューブは本発明の気道保持部材7を通過することが必要であるので、気道保持部材7は、好ましくは、チューブ部材1002が挿入される中空部73を有する。中空部73は円筒状であり、気道保持部材7の中心がその軸上にくるものが好ましい。
気道保持部材7は、一乃至複数の翼71を有してもよい。好ましくは、2つの翼71を有し、各翼は中空部73に隣接して、患者の気道を隔離するのに必要な、当該翼71と患者の舌との接触面積を広げる。
図22を参照すると、本発明の固定装置は複数の多目的孔31,51を有する。多目的孔は上部翼3及び下部翼5の一方または双方に設けられていてもよいが、図22は双方の翼3,5に設けられた多目的孔31,51を示す。上部翼3の多目的孔31は、気管内チューブの固定をより確実にし、吸引の実行をより容易にする追加の部材が挿入される。本発明の固定装置は多目的孔が無くとも挿管された気管内チューブを固定するが、多目的孔により、固定をより強固にさせることができる。
加えて、口内や扁桃腺での手術において必要となる吸引は従来厄介なものである。というのは、いずれの手術も、挿管された気管内チューブ付近に追加の吸入装置を挿入することが必要になるからであり、または、気管内チューブを外すことも必要になるからである。多目的孔は、この問題をも解決する。
すなわち、多目的孔31に連結された固定糸(string)等の追加部材は、挿管された気管内チューブが動く可能性が高いうつ伏せ等の姿勢になった患者を手術するにあたって、より確実に気管内チューブを固定する。例えば、この固定糸は多目的孔31に挿入され、気管内チューブが挿入孔11に固定された後に、患者の首に縛り付けられる。
また、多目的孔31は、吸引装置を挿入させるのに十分大きな直径を有することが必要である。手術の必要に応じて口内や気道から異物を除去するためには、通常、挿管された気管内チューブを外さなければならない。しかしながら、吸引装置を挿入可能な本発明の多目的孔31により、挿管された気管内チューブを外すことなく吸引を行うことが可能になる。図22は2つの多目的孔31を示しているが、多目的孔の数は限定されるものではない。
下部翼5の多目的孔51は、上部翼3の多目的孔31と同様な機能を達成し得る。しかしながら、下部翼5の多目的孔51は、固定糸を収容するには適していないので、吸引を補助するためだけに設けられるのが好ましい。
図23を参照すると、前記多目的孔31,51の代わりに凹部33,53が設けられる。凹部33,53は、前記多目的孔31,51に挿入するには直径が大きすぎる気管支鏡等の装置を収容するために使用される。上部翼3と下部翼5にそれぞれ設けられた凹部33,53は、必要に応じて、これらの翼の一側に偏向していてもよい。
図24を参照すると、本発明の別の参考例に係る固定装置が、下部翼5の代わりに、バルーン(balloon)6を備える。バルーン6は、固定装置を挿入する過程で収縮する。バルーン6は、注射器等により空気を注入することで膨張した後で、下部翼5と同様な役割を果たす。
バルーン6は、膨張時に、異物や唾液が気道に進入することを阻止する。また、バルーン6は、所望の麻酔効果を付与する必要に応じて、患者の体内ではなく空気中に麻酔が分散することを防ぐ。
図1のカフス部1003が膨張用のチューブ1004とバルブ1005とを有するように、バルーン6も同様に膨張用のチューブと、チューブに空気を注入するバルブとを有してもよい。これらのチューブとバルブは図示されていない。
図25を参照すると、本発明の別の参考例に従って、本体1の円周面に挿入溝12が設けられる。挿入溝12は、図1に示すカフス部1003を膨張するためのチューブ1004を収容する一方、このチューブ1004はバルブ1005をカフス部1003に接続する。
チューブ部材1002がチューブ1004に一体化されるのであれば、挿入溝12は必要ない。しかしながら、チューブ部材1002のみが挿入孔11に挿入されて、その後、チューブ1004がバルブ1005をカフス部1003に接続すると、この挿入溝12にチューブ1004を挿入することで容易にカフス部1003を膨張させることが可能になる。
図26を参照すると、本発明の別の実施例に係る固定装置がキャップ部9を備える。キャップ部9は中空円柱状をなし、気管内チューブ挿入用の孔91を有し、かつ、本体1の第1部16aを収容する。
キャップ部9の直径は第1部16aの直径より小さくてもよい。ここで、キャップ部9は、ゴムやポリウレタン等の変形可能な弾性材料からなるために、第1部16aは強制的にキャップ部9に押し込んでもよい。挿入されたキャップ部9に加えられた圧力によって第1部16aの収縮が生じて、これにより挿入孔11の収縮が生じることによって、気管内チューブ1002を確実に固定できる。このような弾性材料は、本発明の他の実施例にも適用可能である。
図27を参照すると、第1部16aはカット溝14を含んでもよい。第1部16aはキャップ部の圧力によりカット溝14に向かって収縮し、第1部16aはキャップ部9内に押し込まれることでキャップ部9に収容される。
従って、チューブ部材1002は第1部16aに確実に固定される。本実施例では、図26の実施例とは異なり、キャップ部材料が弾性的であることは要求されない。
カット溝14は本発明のいずれの実施例にも適用可能であり、以下の実施例において更に詳述することは省略する。
図28〜図33はキャップ部9の種々の態様を示す。図28を参照すると、キャップ部9はその内周面にねじ山92aを有する。ここで、第1部16aの外面は、ねじ山92aに対応するねじ山161aを有する。これらのねじ山によって、第1部16aとキャップ部9とは、容易かつ確実に一体化できる。
図29を参照すると、側壁内側に傾斜面92bを備える。傾斜面92bの下部におけるキャップ部半径は傾斜面92bの上部における半径よりも大きく、これにより、第1部16aをキャップ部9に接続することで挿管された気管内チューブはより確実に固定される。傾斜面92bには、挿管された気管内チューブをより強固に固定するようにねじ山が設けられてもよい。
図30〜図32を参照すると、キャップ部9は、押し込み式のボス部93a、凸部94b、または雄ラッチ部材95aをそれぞれ有する。図30〜図32に示すように、キャップ部9に連結される第1部16aは、押し込み式溝93b、凹部94a、または雌ラッチ部材95bをそれぞれ備える。押し込み式溝93b、凹部94a、または雌ラッチ部材95bは、キャップ部9と第1部16aとの連結を援助する。
図示しないが、押し込み式溝、凹部、または雌ラッチ部材をキャップ部9に設けるようにし、また図示しないが、押し込み式のボス部、凸部、または雄ラッチ部材を第1部16aに設けてもよい。
キャップ部9と第1部16aとは前述の実施例で説明した方法と同様な方法で一体化可能であり、これらの方法には、ボス部93aと溝93bとの間の押し込み方法、凸部94bと凹部94aとの間の押しボタン式接続方法、及び雄ラッチ部材95aと雌ラッチ部材95bとの間のラッチ接続が含まれる。
図33を参照すると、キャップ部9の底部には、案内面92cが設けられる。案内面92cは、キャップ部9が本体1に連結されるときに本体1の端部にまず接触し、本体1に対して正しくかつ容易にキャップ部9を配置すること可能にする。
図34は本発明の別の実施例に係る固定装置を示す。キャップ部9の一部は、ストラップ15を介して本体1の一部に回転可能に連結されており、前述の実施例に説明したような、キャップ部9と第1部16aとの間の種々の連結を実現する。キャップ部9が本体1に部分的に連結される本実施例では、キャップ部9の紛失防止等の多くの長所が得られる。
図35〜図37を参照すると、キャップ部9が第1部品9aと第2部品9bとの2部品に分割される。第1部品9aは、押し込み式ボス部96a、凸部97aまたは雄ラッチ部材98aをそれぞれ有する。
これに対応して、第2部品9bは、図35の押し込み式溝96b、図36の凹部97b、または図37の雌ラッチ部材98bを有する。第2部品9bの端部は、第1部品9aの端部に少なくとも部分的に接触する。第1部品9aと第2部品9bとは、前述の実施例で説明した方法と同じ方法で連結される。これらの方法には、ボス部96aと溝96bとの間の押し込み方法、凸部97aと凹部97bとの間の押しボタン式接続方法、及び雄ラッチ部材98aと雌ラッチ部材98bとの間のラッチ接続方法とが含まれる。
キャップ部9を2部品9a,9bに分割することと、連結部材によりこれらの2部品を一体に連結することに加えて、キャップ部9の孔91の直径91Dは、気管内チューブを孔91に挿入するときに第1部16aを強制的に弾性変形するように、図28に図示の如く、気管内チューブの直径dよりも小さくしてもよい。先の実施例におけるカット溝14やねじ山を本実施例に適用してもよい。
図38〜図40を参照すると、キャップ部9は、第1部品9aと第2部品9bとに完全に分割され、その後、一体に組み付けられる。この組み付け方法は図35〜図37に示す方法と同様な方法であるため、詳細は省略する。
キャップ部9の内面の直径は、図35〜図40に示すように、第1部16aの外面の直径よりも小さくすることが好ましく、こにより、本体の第1部16aはキャップ部9に強制的に押し込まれ、第1部品9aと第2部品9bとが一体に組み付けられる。ここで、図35〜図40のキャップ部9は第1部16aに一体に連結可能であり、その連結方法は、押し込み方法、押しボタン式接続方法、またはラッチ接続方法が挙げられる先の実施例の方法と同様であるため、詳細は省略する。
ここで、本発明の実施例に従って固定装置の使用方法を説明する。本発明の種々の実施例において、固定装置の使用方法は、例えば図41と図43を参照して、キャップ部9を備えた固定装置を一例として選ぶことにより説明できるだろう。しかしながら、本発明の範囲はこの例に限定されない。
まず、口内の手術を要する緊急時には患者の口に本体1が挿入される。本体1の挿入時に、上部翼3の底部が患者の歯の前面に接触する一方、下部翼5の上部が、第2部16bの長さを調節することによって歯の裏面に接触すべきであり、これにより、第2部16bが歯に適切に係合できる。次に、喉頭鏡等を用いて気管内チューブの正確な挿入深さを決定した後に、チューブ部材1002がキャップ部9の孔91と本体1の挿入孔11とに挿入される。
気管内チューブが、前記正確な深さ、例えばカフス部が声門から1〜2cm突出する程度の深さ、まで挿入されるときに、注射器によりカフス部膨張バルブ1005を通して注入された空気でカフス部1003を膨張させることにより、気管内チューブは一時的に固定される。なお、キャップ部9が傾斜面92bを有している場合、第1部16bが弾性材料からなる場合、または第1部がカット溝14を有している場合には、より強固な固定が可能となる。これは、ねじ込み式の接続が進行するほど第1部16aが収縮し、これにより、挿入孔11も収縮し、従って、気管内チューブの外周面を固定する。
従って、キャップ部9と本体1との間のねじ込み式の接続が完了すると、チューブ部材1002が本体1に確実に固定され、これにより、下部翼5は歯Tの裏面に接触するとともに上部翼5は歯Tの前面に接触する。このようにして、固定装置の本体1は、前後の移動、例えば図42に示す方向Cの移動、が妨げられる一方、患者が挿入された気管内チューブを意識的または無意識的に抜き取ろうとしたときでさえも挿入された気管内チューブを保持する。従って、気管内チューブは確実に固定され、カフス部は酸素や麻酔の逆流を阻止する程度まで正しく膨張し、カフス部の過膨張に起因する咽頭炎も防止することが可能になる。
前述したように、本発明の固定装置は、左右方向、例えば図41に示す方向Bに移動できる。従って、本発明の固定装置は、歯科医、形成外科医、または耳鼻咽喉科医による手術を行うにあたってより広いスペースを確保し、前記手術の際の吸引を容易にする。
加えて、図43に示すように、気道保持部材7が設けられた固定装置は翼71と患者の舌との間の接触面積を拡大し、従って、舌の巻きつきが防止され、これにより、気管内チューブの位置が変更されることが防止される。
以上の説明から明らかなように、本発明は、カフス部及び絆創膏ではなく、キャップ部と本体とを用いてより確実に気管内チューブを固定できる固定装置を提供する。これにより、患者が挿入された気管内チューブに意識的にまたは無意識的に触れたときでさえも、挿入された気管内チューブがその固定位置から移動したり、抜け出たりする可能性が低くなる。
加えて、本発明は、絆創膏を使うことなく気管内チューブを固定できる装置を提供でき、これにより、接触皮膚炎が予防される。また、気管内チューブは挿管の際に、キャップ部の孔や本体の挿入孔に挿入可能となり、キャップ部を回転することにより本体に容易に固定可能となるために、本発明により、一人の人員が気管内チューブを容易かつ正しく固定することができ、従って、人件費も低減でき、緊急事態にもより効果的に対処できる。
さらに、本発明は、カフス部を過膨張させることなく挿管された気管内チューブをより確実に固定し、口内の手術やうつ伏せの患者に対する手術に当該チューブが使用されたときに当該チューブを固定位置に正しく保持することができる装置を提供する。
さらに、本発明は、追加の固定部材を収容する多目的孔を用いて気管内チューブをより実に固定し、吸引の必要なときにより単純で容易な吸引を提供できる装置を提供する。
さらに、本発明は、患者の歯に沿って移動可能な装置を提供し、これにより、気管内チューブを取り出して再固定させることなく、挿入された気管内チューブを移動することができる。
さらに、本発明は、気道保持専用の追加装置を設けることなく患者の気道を保持する気管内チューブ固定装置を提供する。
さらに、本発明は、正しくかつ安全に気管内チューブを固定して、カフス部の過膨張を防止することにより咽頭炎等の合併症を予防する気管内チューブ固定装置を提供する。
本発明の幾つかの実施例を図示・説明してきたが、当業者であれば、本発明の原理や趣旨から逸脱することなくこれらの実施例の変更を想到するであろう。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびこの均等の範囲に基づいて定義される。
カフス部を膨張させるために使用される気管内チューブと注射器とを示した斜視図である。 患者に挿管された気管内チューブを示した側面図である。 膨張後のカフス部を示した断面図である。 膨張前のカフス部を示した断面図である。 本発明の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した断面図である。 本発明の別の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、上部翼と下部翼とを備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、他の上部翼と他の下部翼とを備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、下部翼を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の参考例に係る気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、備え付けのボス部に沿って移動可能な上部翼を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 図17の気管内チューブ固定装置の断面図である。 本発明の別の参考例に係る、備え付けのねじ山に沿って移動可能な上部翼を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、気道保持部材を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 図20の線A−Aで破断した気管内チューブ固定装置の断面図である。 本発明の別の参考例に係る、上部翼と下部翼とに多目的孔が設けられた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、上部翼と下部翼とに凹部が形成された気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、バルーン形状の下部翼を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の参考例に係る、挿入溝を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る、キャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る、カット溝を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、異なる形状のキャップ部を備えた気管内チューブ固定装置を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る固定装置を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、一方の端部が他方の端部に連結されながら一体に組み付け可能である2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、一方の端部が他方の端部に連結されながら一体に組み付け可能である2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 本発明の他の実施例に係る、一方の端部が他方の端部に連結されながら一体に組み付け可能である2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る、2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る、2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 本発明の別の実施例に係る、2部品に分割されたキャップ部を示した斜視図である。 患者の歯に沿って移動可能な本発明の気管内チューブ固定装置を示した正面図である。 患者に配置された、本発明の気管内チューブ固定装置を示した側断面図である。 患者に配置された、本発明の気道保持部材を備えた気管内チューブ固定装置を示した側断面図である。
1 本体
3 上部翼
5 下部翼
11 挿入孔
11D 挿入孔の直径
16a 第1部
16b 第2部
1002 チューブ部材
L 長さ




Claims (18)

  1. 挿入孔が設けられた本体と、
    前記本体の外周上に設けられた上部翼と、
    前記本体の前記外周上に設けられ、前記上部翼から離間した下部翼と、
    凹部が設けられたキャップ部と
    を備えた気管内チューブ固定装置において、
    前記上部翼および前記下部翼は、前記本体の外周上を取り囲みかつ円板状であり、
    前記上部翼は、患者の上下歯の前面に接触するために患者の唇と上下歯との間に配置され、
    前記下部翼は、患者の上下歯の裏面に接触するために配置され、
    前記本体は、前記固定装置が患者の口から抜き取られることを防止し、前記固定装置が上下歯に沿って左右に移動することを可能にするために、
    前記上部翼から突き出た第1部と、
    前記上部翼と前記下部翼との間で患者の上下歯に係合されるために設けられた第2部と、
    を備え、
    前記凹部は、前記気管内チューブが前記挿入孔に挿入された後で前記気管内チューブを固定するように前記本体の第1部を収容する、
    ことを特徴とする気管内チューブ固定装置。
  2. 前記キャップ部は、当該キャップ部の半径が上部位置より下部位置で大きくなるように傾斜した側壁を有することを特徴とする請求項記載の装置。
  3. 前記キャップ部の側壁の内面にはねじ山が設けられ、かつ、前記本体の第1部の外面にはねじ山が設けられていることを特徴とする請求項記載の装置。
  4. 前記本体の第1部の外面には押し込み式の溝が設けられ、前記キャップ部の内面には前記押し込み式の溝に対応する押し込み式のボス部が設けられていることを特徴とする請求項記載の装置。
  5. 前記本体の第1部の外面には凹部が設けられ、かつ、前記キャップ部の内面には凸部が設けられることを特徴とする請求項記載の装置。
  6. 前記本体の第1部の外面には雌ラッチ部材が設けられ、かつ、前記キャップ部の内面には雄ラッチ部材が設けられることを特徴とする請求項記載の装置。
  7. 前記キャップ部は第1部品と第2部品とを有し、かつ、
    前記第1部品と前記第2部品とは一体に接続され、かつ、前記本体の一部は、前記気管内チューブを固定するように前記キャップ部に収容されることを特徴とする請求項記載の装置。
  8. 前記キャップ部の底部には案内面が設けられることを特徴とする請求項記載の装置。
  9. 前記キャップ部は前記本体に部分的に連結されていることを特徴とする請求項記載の装置。
  10. 前記本体は第1本体と第2本体とを備え、かつ、
    前記第1本体と前記第2本体とは、前記気管内チューブが前記挿入孔に挿入された後で前記気管内チューブを固定するように一体に接続されることを特徴とする請求項1記載の装置。
  11. 前記上部翼は前記本体から離間し、
    前記本体の外面にはボス部が設けられ、
    前記上部翼は、異なる形状の口腔や歯を有した患者に使用するために前記本体の前記外面に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  12. 前記本体の外面にはねじ山が設けられ、
    前記上部翼の内面にはねじ山が設けられ、
    前記上部翼は前記本体の前記外面に沿って褶動可能であり、かつ固定可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  13. 前記下部翼に接続された気道保持部材をさらに備えた請求項1記載の装置。
  14. 前記気道保持部材は、前記気管内チューブが挿入される中空部と、前記中空部の側部に隣接した翼と、を備えることを特徴とする請求項13記載の装置。
  15. 前記上部翼は複数の多目的孔を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
  16. 前記下部翼は複数の多目的孔を有することを特徴とする請求項15記載の装置。
  17. 前記上部翼と前記下部翼の各々は、凹部を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
  18. 前記気管内チューブのカフス部を膨張するために用いられるチューブに適合する挿入溝が前記本体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の装置。
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