JP4467747B2 - 中間転写記録媒体及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間転写記録媒体を用いて被転写体に画像を形成し、該画像上に保護層を形成し、画像の耐久性付与を行うことができ、保護層を画像上に精度良く、簡単に転写でき、粘着性物質が露出して、ブロッキング等が生じることがなく、意匠性及び耐久性に優れた中間転写記録媒体及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々の熱転写方法が知られているが、この方法は、基材シート上に着色転写層を形成した熱転写シートにおいて、その背面からサーマルヘッドなどにより、画像状に加熱して、上記の着色転写層を熱転写受像シートの表面に熱転写して、画像形成するものである。
この熱転写方法は、その着色転写層の構成によって、昇華転写型と熱溶融転写型の二方式に大別される。両方式ともに、フルカラー画像の形成が可能であり、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンさらに必要に応じて、ブラックの三色ないし四色の熱転写シートを用意し、同一の熱転写受像シートの表面に各色の画像を重ねて熱転写して、フルカラー画像を形成するものである。
マルチメディアに関連した様々なハードおよびソフトの発達により、この熱転写方法は、コンピューターグラフィックス、衛星通信による静止画像そしてCDROMその他に代表されるデジタル画像およびビデオ等のアナログ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、その市場を拡大している。
【0003】
この熱転写方法による熱転写受像シートの具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものとしては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンター、博物館、水族館などのアミューズメント施設における合成写真、記念写真としての用途などをあげることができる。
上記のような用途の多様化に伴い、任意の対象物に熱転写画像を形成する要求が高まり、その対応の一つとして、受容層が基材上に剥離可能に設けられた中間転写記録媒体で、その受容層に染料層を有する熱転写シートを用いて、染料を転写して画像を形成し、その後に中間転写記録媒体を加熱して、受容層を被転写体上に転写する方法が提案されている。(特開昭62−238791号公報参照)
【0004】
昇華転写型の熱転写シートで画像形成した場合、顔写真等の階調性画像を精密に形成することができるが、通常の印刷インキによる画像とは異なり、耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性に欠ける弱点がある。
その解決策として、熱転写画像上に熱転写性樹脂層を有する保護層熱転写フィルムを重ね合わせ、サーマルヘッドや加熱ロール等を用いて、透明性を有する熱転写性樹脂層を転写させ、画像上に保護層を形成することが行われている。
また、特願平11−41441号には、剥離可能な透明基材上に受容層が設けられており、該受容層に画像形成後に、透明基材ごと被転写体に、画像面と被転写体とを接触させて、転写する、耐久性の高い中間転写媒体について、記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の転写タイプの保護層はサーマルヘッドまたは熱ロールによる転写時に、部分的に転写する必要があることから、箔切れ性を有する必要がある。この場合、保護層を数ミクロン程度の厚さの樹脂膜にせざるを得ないことから、強靱な耐擦傷性、耐薬品性等の耐久性を持たせることが出来ない。
また、上記の中間転写記録媒体の場合は、受容層を設けた基材上に画像を形成し、基材ごと被転写体に転写するため、被転写体に合わせた形状と位置でハーフカットを施しておく必要がある。
【0006】
また、意匠性の観点から被転写体全面に中間転写媒体が転写されることが好ましいが、その際に、転写時に転写媒体と被転写体の位置合わせを正確に行なう必要がある。現状、機械的に正確な位置合わせが困難であり、ある程度のマージンをもたせるために、被転写体を転写媒体よりも大きくしている。そのために、中間転写媒体については、画像形成部以外の部分(縁の部分)を取り除いておく必要がある。その部分を取り除いておかないと、転写時に画像形成部以外の部分まで転写してしまうという問題がある。
よって、上記の中間転写記録媒体で保護層を設ける場合、画像形成部以外を取り除いて用意することになり、その取り除いた部分の中間転写記録媒体は接着層が表面に露出して、その接着層で使用している接着剤によっては粘着性(タック)を有するものもある。そのため、中間転写記録媒体をロール状または枚葉に加工した場合に、接着層と中間転写記録媒体の裏面側で、その接着層の粘着性により、貼り付いて、ブロッキングを生じる場合がある。また、中間転写記録媒体をロール状に加工した場合、画像形成部と、それ以外の部分が厚さに差があり、その厚み段差により、中間転写記録媒体が変形して、跡が残り、印画される画像品質に、ムラ等の影響を与える場合があり、問題である。
【0007】
したがって、上記の問題を解決するため、本発明は、中間転写記録媒体を用いて被転写体に画像を形成し、該画像上に保護層を形成し、画像の耐久性付与を完全に行うことができ、保護層を画像上に精度良く、簡単に転写することができ、粘着性物質が露出して、ブロッキング等が生じることがなく、意匠性及び耐久性に優れた中間転写記録媒体及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、樹脂層を設けたシート基材と、受容層を設けた透明シートが積層され、該樹脂層と透明シートの間で剥離して、被転写体へ受容層付きの透明シートが転写される中間転写記録媒体において、受容層を含めて透明シート部に長方形のハーフカット処理が施されていて、かつ該ハーフカット処理が、被転写体に転写される領域の外縁の回りに、所定幅で、施されていて、該所定幅を有する外縁は、受容層付きの透明シートが除去されていて、かつ該外縁のさらに外側に位置する非画像形成部は除去されていないものである。前記の除去された受容層付きの透明シートが流れ方向に連続して、つながっていることが望ましく、それによって除去する際のカス取りが連続で効率的に行なうことができる。前記の中間転写記録媒体の形態が、連続巻き取りであることが好ましい。さらに、前記のハーフカット処理部を検知する識別マークを有することが好ましい。
【0009】
本発明の画像形成方法は、上記の中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、該画像形成された部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成するものである。
また、画像形成方法において、上記の中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、接着層を該受容層上に転写し、画像及び接着層を形成した部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成することもできる。
【0010】
【作用】
本発明の中間転写記録媒体は、樹脂層を設けたシート基材と、受容層を設けた透明シートが積層され、該樹脂層と透明シートの間で剥離して、被転写体へ受容層付きの透明シートが転写されるもので、受容層を含めて透明シート部に長方形、すなわち被転写体に転写される領域の外縁の回りに、所定幅で、受容層付きの透明シートが除去されたハーフカット処理が施されている。かつ該外縁のさらに外側に位置する非画像形成部は中間転写記録媒体から除去されていない。その中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、該画像形成された部分を被転写体へ再転写して画像を形成するものであり、上記の被転写体に転写される領域の端から外側に向かって、受容層付きの透明シートが部分的に除去されているため、余計な部分が被転写体に転写されず、また中間転写記録媒体で粘着性物質が露出して、ブロッキング等が生じることがない。したがって、画像形成部の上に透明シートが覆う形態となり、透明シートが均一な強固な保護層として機能するため、画像の耐久性付与が完全に行われる。また、ハーフカット処理された内側の部分で、透明シート部が予め切断されているため、保護層を画像毎、被転写体に精度良く、簡単に転写することができ、意匠性及び耐久性に優れた印画物が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
図1は、本発明の中間転写記録媒体である一つの実施形態を示す平面図であり、長尺体の中間転写記録媒体1に、長方形(四隅の角に丸みをもたせている)の被転写体に転写される領域7が形成されていて、その領域7の外縁の回りに、所定幅で、除去された部分8が存在し、その領域7と除去された部分8が流れ方向に繰り返し設けられている。
そして、図2は図1の矢印で示す位置の断面図を概略で示したもので、樹脂層5を設けたシート基材4と、受容層3を設けた透明シート2が積層され、該樹脂層5と透明シート2の間で剥離して、被転写体へ受容層付きの透明シートが転写される中間転写記録媒体1であり、受容層3を含めて透明シート2部に特定形状のハーフカット6処理が施され、被転写体に転写される領域7の外縁の回りに、所定幅で、8で示される除去された部分を有する。
【0012】
また、図3は本発明の中間転写記録媒体である他の実施形態を示す平面図であり、長尺体の中間転写記録媒体1に、長方形(四隅の角に丸みをもたせている)の被転写体に転写される領域7が、流れ方向に繰り返し形成されていて、その領域7の外縁の回りに、所定幅で、除去された部分8が存在し、さらにそれらの隣同士の除去された部分8同士が連接部9により、流れ方向で、連続的につながっていて、それにより除去する際のカス取りが連続で効率的に行なうことができる。
図4は、本発明の中間転写記録媒体である他の実施形態を示す断面図であり、樹脂層5を設けたシート基材4と、透明シート2の一方の面に受容層3を設け、該透明シート2の他方の面に離型処理10がなされたものとが積層され、該樹脂層5と離型処理10面との間で剥離する中間転写記録媒体1であり、受容層3及び離型処理10部を含めて透明シート2部に、ハーフカット6処理により、被転写体に転写される領域7の外縁の回りに、所定幅で、8で示される除去された部分を有する。
【0013】
図5は、本発明の中間転写記録媒体の形態が、連続巻き取り状を示している概略斜視図であり、ハーフカット6処理部を検知する識別マーク11が設けられている。その識別マークを検出して、被転写体に画像形成された受容層付きの透明シートを転写したり、またその識別マークを検知して、決められた位置の受容層上に画像形成することも可能である。尚、画像形成用の検知マークを、上記の識別マークと別に設けることも可能である。
【0014】
(透明シート)
本発明の中間転写記録媒体で使用する透明シート2は、ハーフカット処理された部分を境界にして、透明シート部が切断され、画像形成部の上に透明シートが覆う形態で、保護層として機能する。
透明性と、耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性を有するものであれば、いずれのものでも良く、例えば、0.5〜100μm、好ましくは10〜40μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。
【0015】
(離型処理)
上記の透明シートの樹脂層と面する側に離型処理10を施して、樹脂層と透明シートの間の剥離を行いやすくすることもできる。
離型処理8は、透明シートの上に、離型層を設けるもので、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース誘導体樹脂等、及びこれらの樹脂群の共重合体を含有する塗工液を、従来公知のグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により、塗布し、乾燥して、形成することができる。
離型層の厚みは、乾燥状態で0.1〜10μm程度である。
【0016】
(受容層)
上記の透明シートの上に形成される受容層3は、透明シートの上に直接または、プライマー層を介して、形成することができる。受容層3は、熱溶融転写記録と昇華転写記録の各記録方式の違いにより、受容層の構成が異なる。また、熱溶融転写記録では受容層を設けずに、透明シートに直接、熱転写シートから着色転写層を熱転写することもできる。熱溶融転写記録と昇華転写記録の受容層は、加熱により熱転写シートから転写される色材を受容する働きを有するもので、特に昇華性染料の場合には、それを受容し、発色させると同時に、一旦受容した染料を再昇華させないことが望まれる。
中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、該画像形成された部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成するものであり、本発明の受容層には透明性をもたせて、被転写体に転写された画像を上から鮮明に観察できるようにすることが一般的である。但し、作為的に受容層を濁らせたり、薄く着色させたりして、再転写画像を特徴づけることも可能ではある。
【0017】
受容層は、一般に熱可塑性樹脂を主体として構成される。受容層を形成する材料としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、中でも特に好ましいものはポリエステル系樹脂及び塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体及びそれらの混合物である。
【0018】
画像形成時において、着色転写層を有する熱転写シートと、中間転写記録媒体の受容層との融着若しくは印画感度の低下等を防ぐ目的で、昇華転写記録では、受容層に離型剤を混合することができる。混合して使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられるが、中でもシリコーンオイルが望ましい。そのシリコーンオイルとしては、エポキシ変性、ビニル変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
【0019】
離型剤は1種若しくは2種以上のものが使用される。また、離型剤の添加量は受容層形成用樹脂100重量部に対し、0.5〜30重量部が好ましい。この添加量の範囲を満たさない場合は、昇華型熱転写シートと中間転写記録媒体の受容層との融着若しくは印画感度の低下等の問題が生じる場合がある。このような離型剤を受容層に添加することによって、転写後の受容層の表面に離型剤がブリードアウトして離型層が形成される。また、これらの離型剤は受容層に添加せず、受容層上に別途塗工してもよい。
受容層は、透明シートの上に上記の如き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたものを適当な有機溶剤に溶解したり、或いは有機溶剤や水に分散した分散体をグラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の公知の形成手段により、塗布し、乾燥して、形成される。
上記受容層の形成に際しては、受容層は任意の厚さでよいが、一般的には乾燥状態で1〜50μmの厚さである。
また、このような受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョン若しくは水溶性樹脂や樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成してもよい。更に、熱転写プリンターの搬送安定化を図るために受容層の上に帯電防止剤を塗工してもよい。
【0020】
(シート基材)
本発明において使用するシート基材4は、特に限定されず、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられる。
【0021】
シート基材は10μm〜100μmの厚みのものが好ましく、シート基材が薄すぎると得られる中間転写記録媒体のいわゆるコシがなくなり、熱転写プリンターで搬送できなかったり、中間転写記録媒体にカールやシワが発生したりする。一方、シート基材が厚すぎると、得られる中間転写記録媒体が厚くなりすぎ、熱転写プリンターで搬送駆動させる力が大きくなりすぎて、プリンターに故障が生じたり、正常に搬送できなかったりする。
【0022】
(樹脂層)
上記のシート基材上に設ける樹脂層5は、粘着剤層や簡易接着層やエクストルージョンコーティング層(EC)により形成することができる。
粘着剤層は、従来公知の溶剤系及び水系のいずれの粘着剤を用いて形成することができる。粘着剤として、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、各種シリコーン樹脂や、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。
粘着剤層の塗工量は、約8〜30g/m2(固形分)が一般的であり、従来公知の方法、すなわち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、コンマコート、ダイコート等の方法で、離型シート上に塗布し、乾燥して粘着剤層を形成する。また、粘着剤層の粘着力は、透明シートと粘着剤層との剥離強度で、JIS Z0237準拠の180°による剥離方法において、5〜1,000g程度の範囲にすることが望ましい。
以上の如き粘着剤の種類や、塗工量は、前記シート基材上に粘着剤層を形成する際に、その剥離強度が前記範囲になるように、選択して使用することが好ましい。また、シート基材上に粘着剤層を設け、透明シートと粘着剤層を積層するには、粘着剤層のドライラミネーションやホットメルトラミネーション等の方法が採用できる。
【0023】
簡易接着層は、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)やポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂のラテックスや、ゴム系レジン、ワックス類及びそれらの混合物を用いて、シート基材上に、従来公知の塗工方式で形成し、透明シートと簡易接着層とを加熱しながらドライラミネーションして積層することが、好ましく行われる。そして、透明シートとシート基材を剥がした後の簡易接着層は、粘着性が低下し、再度、透明シートとシート基材を貼り合わせることはできない。
このような簡易接着層を用いる場合、シート基材と簡易接着層の間にプライマー層を設けてもよい。
【0024】
また、本発明の樹脂層として、シート基材上にEC層を設けることができる。
EC層を形成する熱可塑性樹脂は透明シートに本質的に接着せず、エクストルージョン(押し出し)加工特性のある樹脂であれば特に限定されないが、透明シートに一般的に利用されるPETフィルムに対して、本質的な接着性を有さず加工性も優れる、ポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。具体的には、LDPE、MDPE、HDPE、PP樹脂等を使用でき、これらの樹脂を押し出しコーティングする際に冷却ロールとしてマットロールを使用することにより、EC層表面にそのマット面を転写して、微細な凹凸形状を賦形することができ、該EC層に不透明性を付与することができる。
また、上記のポリオレフィン系樹脂に炭酸カルシウム、酸化チタン等の白色顔料を練り混んで、不透明のEC層を形成することができる。
該EC層は単層である必要はなく、2層以上から形成されても良い。
透明シートからの剥離強度は、押し出し加工時の加工温度、樹脂種によって調整することができる。
このように、シート基材上にEC層を押し出し加工と同時に、いわゆるECラミネーションでシート基材と透明シートをEC層を介して積層させることができる。
【0025】
(プライマー層)
上記のシート基材上に樹脂層を設ける際に、シート基材表面にプライマー層を設けて、シート基材と樹脂層の接着性を向上させることができる。また、そのプライマー層の代わりに、シート基材表面にコロナ放電処理を施すことも可能である。
プライマー層は、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等を溶剤に溶解ないし分散させた塗工液を用意し、前記受容層の形成手段と同様な方法で形成することができる。
プライマー層の厚さは、乾燥状態で0.1〜5μm程度である。
尚、上記のプライマー層は透明シートと受容層との間にも同様に形成することができる。
【0026】
シート基材の樹脂層の設けられている側と反対面には、熱転写プリンターの給紙時の搬送性向上等のために、適当なスリップ層(不図示)を設けることができる。スリップ層としては、ブチラール樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル等公知の樹脂の単独又はブレンドしたものに、各種の微粒子やシリコーン等の滑剤を添加したものを用いることができる。
【0027】
本発明の中間転写記録媒体は、少なくとも受容層、透明シート、樹脂層及びシート基材がこの順に積層され、該樹脂層と透明シートの間が剥離可能に貼合された構成であり、受容層面もしくはシート基材裏面、または両面の最表面に帯電防止層を設けてもよい。帯電防止層は、帯電防止剤である、脂肪酸エステル、硫酸エステル、リン酸エステル、アミド類、4級アンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオキサイド付加物等を溶剤に溶解又は分散させたものを塗工して、形成することができる。形成手段は、上記の受容層の場合と同様のものがあげられる。帯電防止層の塗工量は、乾燥時0.001〜0.1g/m2が好ましい。
【0028】
透明シートの基材と受容層の間に各種の樹脂からなる中間層を設けることができる。但し中間層は再転写画像が観察できるように、透明性を有することが望ましい。
この中間層に様々な役割をもたせることで、受像シートに優れた機能を付加させることができる。例えば、クッション性を付与させる樹脂として、弾性変形や塑性変形の大きな樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等を用いて、受像シートの印字感度を向上させたり、画像のざらつきを防止することができる。さらに、中間層に、帯電防止能力を付与させるために、上記のクッション性を付与させる樹脂に、前記の帯電防止剤を添加し、溶剤に溶解又は分散させたものを塗工して、中間層を形成することができる。
【0029】
(ハーフカット)
本発明の中間転写記録媒体は、受容層を含めて透明シート部にハーフカット6の処理が施されている。このハーフカットの形成方法は、カッター刃を取り付けた上型と台座の間に、中間転写記録媒体を挿入して、上型を上下動させる方法や、シリンダータイプのロータリーカッター方法、レーザー加工手段により熱処理加工方法等、ハーフカットできる方法であれば特に制限はない。
本発明の中間転写記録媒体のハーフカット処理の例を説明する概略図を図6に示す。樹脂層を設けたシート基材と、受容層を設けた透明シートが積層された中間転写媒体1が、まずカッター刃14が取り付けられた上型12と台座13との間に供給され、その上型12を下に移動して、中間転写記録媒体1の受容層を設けた透明シート側に、カッター刃14により切断加工を行なう。図示したものは、一単位の被転写体に転写される領域7の加工をして、続けて隣りの切断加工を行い、それを繰り返し、連続した切断加工を行なう。尚、領域7を複数単位で一括して切断加工することも可能である。
【0030】
次に、上記の切断加工された中間転写記録媒体1は剥離ロール15により、被転写体に転写される領域7の外縁の回りの部分(8)と連接部9をつなげた状態で、連続的に受容層を設けた透明シートのカス取りが行われ、カス取りロール16で巻上げる。
そして、カス取りがされた中間転写記録媒体1には、被転写体に転写される領域7の外縁の回りに8で示された部分と、連接部9の部分で、受容層を設けた透明シートが除かれた状態になり、本発明で規定された中間転写記録媒体1が作製される。
また、図1に示されるような、被転写体に転写される領域7の外縁の回りのみの透明シート側を除去した場合(連接部を有しない場合)では、上記に説明したような連続したカス取りが不可能であり、この場合は例えば、透明シート側の除去する部分の大きさに対応して、その大きさよりも少し小さ目で、バキューム方式や粘着式等の専用のカス取り器具を用いて、カス取りを行なうことができる。
【0031】
以上のように、本発明の中間転写記録媒体は、受容層を含めて透明シート部に特定形状のハーフカット処理、つまり被転写体に転写される領域の外縁の回りに、所定幅で、受容層付きの透明シートを除去した部分を設けることで、透明シートと接触していた樹脂層が露出しても、その露出部分が部分的であり、露出していない部分が大きく、(露出していない部分に囲まれて)、露出部分でブロッキング等を生じることがない。
また、本発明の中間転写記録媒体は、被転写体に転写される領域が、その領域の外縁の回りに、所定幅の受容層付きの透明シートが除去されているため、画像形成時に印画位置が少しずれたとしても、被転写体に転写される領域のみに印画され、不要な位置に画像形成されることがない。さらに、被転写体へ画像形成された透明シート側を再転写する際に、再転写する位置精度があまり高くなくても(多少、再転写する位置が狂っても)、不要な部分が再転写されず、正規の領域のみが被転写体に再転写される。
【0032】
中間転写記録媒体における受容層を含めて透明シート側にハーフカット処理を施す時に、透明シート側を切断加工する際に、切断部が深さ方向で深すぎて、透明シート部だけでなく、シート基材まで切断されると、プリンター搬送中にその切断部で、中間転写記録媒体全体が切断され、搬送トラブルが発生しやすくなる。一方、その切断部が深さ方向で浅すぎて、例えば受容層のみにカットが施され、透明シートにカットが施されないと、透明シート側のカス取り、除去する時に、正規の切断位置と異なる位置で切断したりして、問題が生じる。
したがって、図2、4に示すように、切断加工(ハーフカット加工)の深さは受容層、透明シートを貫通し、樹脂層の厚さ方向で少し食い込む程度にすることが好ましい。
本発明のハーフカット処理は、上記に説明した中間転写記録媒体の受容層に画像形成前に予め形成することができ、また中間転写記録媒体の受容層に画像形成後に、画像領域に合わせて、ハーフカット加工を行うことも可能である。
【0033】
図7は、本発明の中間転写記録媒体である一つの実施形態を示す平面図であり、長尺体の中間転写記録媒体1に、長方形の被転写体に転写される領域7が、流れ方向に繰り返し形成されていて、その領域7の外縁の回りに、所定幅で、除去された部分8が存在し、さらにそれらの隣同士の除去された部分8同士が連接部9により、流れ方向で、連続的につながっていて、それにより除去する際のカス取りが連続で効率的に行なうことができる。図7で示す中間転写記録媒体は、図3で示すものと、長方形の被転写体に転写される領域7の外縁の回りの除去された部分8が、流れ方向の両端の部分で、外縁が中間転写記録媒体自体の端と重なった位置にある。
図7では、長方形の被転写体に転写される領域7と連接部9のそれぞれの角が直角である例を示したが、図1、3、6に示すように、被転写体に転写される領域7、連接部9の角に丸みをもたせ(Rを付ける)、カス取りの際に透明シート側のカスがその直角の角から切断しないようにすることが好ましい。
【0034】
(識別マーク)
本発明の中間転写記録媒体は、ハーフカット処理部を検知する識別マーク11を設けることができる。
識別マークの形状や色等の形態は、検知器によって検知可能であればよく、限定されるものではない。形状では、例えば、図5のように四角形でも、あるいは丸形やバーコードや、中間転写記録媒体の幅方向の端から端までのライン状等が挙げられる。
識別マークの色は、検知器で検知可能であればよく、例えば光透過型検知器であれば、隠蔽性の高い銀色、黒色等が挙げられ、光反射型検知器であれば、光反射性の高い金属光沢の色調等が挙げられる。
識別マークの形成方法は、中間転写記録媒体の表面から裏面に穴を貫通させたり、グラビア印刷やオフセット印刷で形成したり、蒸着フィルムを転写箔でホットスタンプで設けたり、裏面に粘着剤付きの蒸着フィルムを貼り付けることもでき、限定されるものではない。
【0035】
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、上記に説明した中間転写記録媒体を使用して、熱転写シートの転写層と受容層が接するように重ねて、加熱し、受容層に転写画像を形成し、受容層面と被転写体とが接するように合わせて、加熱及び加圧して、該画像形成された部分の領域7のみを被転写体へ再転写して画像を形成するものである。
この場合、画像形成された部分を被転写体と合わせて加熱、圧着する時、加熱、圧着する面積の中に、画像形成された部分が含まれ、加熱、圧着する面積が、領域7の外縁の回りの、所定幅の受容層付きの透明シートの除去された部分8より、多少の大きさが異なっても、領域7が独立した部分で他の部分と接続していないため、透明シートすなわち保護層付きの画像を精度良く、簡単に被転写体へ転写することができる。
【0036】
また、上記の中間転写記録媒体を使用して、熱転写シートの転写層と受容層が接するように重ねて、加熱し、受容層に転写画像を形成し、さらに接着層を該受容層上に転写し、該接着層面と被転写体とが接するように合わせて、加熱及び加圧して、画像及び接着層を形成した部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成することができる。
接着層を受容層上に転写する点について、以下に詳細を説明する。
接着層を受容層上に転写するには、例えばフィルム状に成形した接着シートを用い、画像形成された受容層面と被転写体との間に、該接着シートを挿入して、加熱圧着して、画像受容層と透明シートを被転写体に接着することができる。
また、離型紙上に接着層を形成した接着層転写シートを用いて、画像形成された受容層上に、該接着層転写シートの接着層を加熱、圧着して接着層を転写することができる。
【0037】
上記の接着シートまたは接着層転写シートで使用する接着成分は、熱可塑性の合成樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックス等を用いることができる。例えば、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー、オレフィン、エチレン−アクリル酸共重合体等の合成樹脂、粘着付与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体が挙げられる。これらの接着成分は1種または2種以上を用い、加熱により接着性を発現する材料を使用することが好ましい。
接着シートまたは接着層転写シートの接着層の厚さは、0.1〜500μm程度である。
上記の接着層を転写する際の加熱手段は、転写画像を形成する際のサーマルヘッドやラインヒーター、ヒートロールあるいはホットスタンプ等が挙げられる。
【0038】
尚、中間転写記録媒体に画像を形成する方法は、従来公知の昇華型熱転写方式または熱溶融型熱転写方式でよく、例えばイエロー、シアン及びマゼンタの3色の着色転写層を面順次に有する熱転写シートを用いて、公知のサーマルヘッド方式やレーザー加熱方式の熱転写プリンターによって所望のフルカラー画像を中間転写記録媒体の受容層に形成する。次に、その画像形成された受容層を含み、透明シートを、樹脂層を設けたシート基材から剥離して、任意の被転写体に転写、貼着することができる。
上記の画像形成された受容層を含む透明シートを被転写体に転写する手段は、転写画像を形成する際のサーマルヘッドやラインヒーター、ヒートロールあるいはホットスタンプ等の方法が挙げられる。
尚、本発明で最終的に得られる被転写体上の画像が正しい向きになるように、中間転写記録媒体上の受容層にはその最終画像とは鏡像の画像を形成する必要がある。
本発明の中間転写記録媒体により再転写して画像形成される被転写体としては、特に限定されず、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等いずれのシートでもよく、また形状的にはカード、葉書、パスポート、便箋、レポート用紙、ノート、カタログ、コップ、ケース等いずれのものでもよい。
【0039】
【実施例】
以下に実施例及び比較例をあげて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるのは質量基準である。
(実施例1)
まず、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)の透明シート上に、下記組成で受容層を乾燥状態で4μmの厚さで設けて、次にシート基材として、38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)を用い、そのシート基材上に下記組成で樹脂層を乾燥状態で3μmを設け、ドライラミネーションにより、上記透明シートの受容層が形成されていない面と、樹脂層を合わせて積層した。
さらに、上記の積層品に対して、図6に示すように、受容層を含めて透明シート部にカッター刃14を取り付けた上型12と台座13とのプレス方式で、切断加工を行ない、剥離ロール15により、被転写体に転写される領域7の外縁の回りの部分(8)と連接部9をつなげた状態で、連続的に受容層を設けた透明シートのカス取りを行ない、そのカスはカス取りロール16で巻上げる。
これによって、連続巻き取り状の実施例1の中間転写記録媒体を用意した。尚、上記中間転写記録媒体は、上記の樹脂層と透明シートの間で剥離するものである。
【0040】
[受容層用塗工液組成]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100部
(ユニオンカーバイト社製、VYHD)
エポキシ変性シリコーン 8部
(信越化学工業株式会社製、KF−393)
アミノ変性シリコーン 8部
(信越化学工業株式会社製、KS−343)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 400部
【0041】
[樹脂層用塗工液組成](簡易接着層タイプ)
NBR系レジン 30部
(日本ゼオン株式会社製、ニッポールSX1503)
カルナバワックス 0.6部
(コニシ株式会社製、WE188)
水 35部
イソプロピルアルコール 35部
【0042】
(実施例2)
実施例1の樹脂層用塗工液組成を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の中間転写記録媒体を用意した。
[樹脂層用塗工液組成](簡易接着層タイプ)
アクリル系樹脂ラテックス 30部
(日本ゼオン株式会社製、LX874)
水 35部
イソプロピルアルコール 35部
【0043】
(実施例3)
実施例1と同条件により透明シート上に受容層を設け、シート基材として38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)を用い、そのシート基材上に押し出しコーティング法により低密度ポリエチレン(LDPE)に酸化チタンを15%分散した樹脂を40μm積層した。その押し出し加工と同時に、ECラミネーションで上記透明シートの受容層の設けられていない面とLDPE層を介してシート基材を積層した。
さらに、上記の積層品で、図6に示すように、受容層を含めて透明シート部にカッター刃14を取り付けた上型12と台座13とのプレス方式で切断加工を行ない、剥離ロール15により、被転写体に転写される領域7の外縁の回りの部分(8)と連接部9をつなげた状態で、連続的に受容層を設けた透明シートのカス取りを行ない、そのカスはカス取りロール16で巻上げ、連続巻き取り状の実施例3の中間転写記録媒体を用意した。尚、上記の樹脂層と透明シートの間で剥離するものである。
【0044】
(比較例1)
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)の上に、下記組成で剥離層を乾燥時1μmになるように、形成し、その剥離層の上に、実施例1で使用した受容層用塗工液で受容層を乾燥時3μmになるように形成し、さらにその受容層の上に、下記組成1で接着剤層を乾燥時3μmになるように、形成して、受容層転写シートを用意した。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)の上に、上記受容層転写シートで使用した剥離層用塗工液で剥離層を乾燥時1μmになるように形成し、その剥離層の上に、下記組成で保護層を乾燥時3μmになるように、形成し、さらにその保護層の上に、下記組成2で接着剤層を乾燥時3μmになるように形成して、保護層転写シートを用意した。
【0045】
[剥離層用塗工液組成]
ポリビニルアルコール樹脂 100部
(日本合成化学株式会社製、AH−17)
水 400部
【0046】
[接着剤層用塗工液組成1]
ポリメチルメタクリレート樹脂
(三菱レイヨン株式会社製、BR−106) 100部
発泡剤(松本油脂製薬株式会社製、F−50) 15部
酸化チタン(トーケムプロダクツ製、TCA−888) 100部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 300部
【0047】
[保護層用塗工液組成]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100部
(ユニオンカーバイト社製、VYHD)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 400部
【0048】
[接着剤層用塗工液組成2]
アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製、BR−106) 100部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 300部
【0049】
以上の実施例と比較例で用意した試料を用いて、以下の条件にて受容層に画像形成し、さらに比較例1では画像受容層に保護層を積層した。
イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の着色転写層である染料層を面順次に有する熱転写シート(大日本印刷株式会社製)と上記の実施例の各中間転写記録媒体とを、各々の着色転写層と受容層とを対向させて重ね合わせ、熱転写シートの裏面からヘッド印加電圧12.0V、パルス幅16msec、印画周期33.3msec、ドット密度6ドット/lineの条件でサーマルヘッドによる熱転写プリンターで記録を行い、中間転写記録媒体の受容層にフルカラーの顔写真の画像(鏡像)を形成した。
【0050】
実施例において、上記の中間転写記録媒体の画像形成された受容層と被転写体であるPETカードを重ね合わせて、サーマルヘッドとプラテンロールとで圧接し、160mJ/mm2、印字スピード33.3msec/line(送りピッチ6line/mm)の条件で、被転写体に転写される領域7に、エネルギーを印加して、画像受容層と被転写体とを接着させた後、シート基材を剥離して、被転写体に領域7の部分のみを再転写して画像を形成することができた。
実施例では、画像形成部の上に透明シートが覆う形態となり、透明シートが均一な強固な保護層として機能して、画像の耐久性付与が完全に行われた。また、ハーフカット処理された内側の部分で、透明シート部が予め切断されているため、保護層を画像毎、被転写体に精度良く、簡単に転写することができ、意匠性及び耐久性に優れた印画物が得られた。
【0051】
比較例1においては、被転写体であるPETカードと受容層転写シートを重ね合わせ、サーマルヘッドを用いてPETカードに受容層を転写した。次に、この受容層の面に、上記の中間転写記録媒体の記録で使用した時と同じ熱転写シートを重ね、サーマルヘッドを用いてヘッド印加電圧12.0V、パルス幅16msec、印画周期33.3msec、ドット密度6ドット/lineの条件で受容層にフルカラーの顔写真の画像(正像)を形成した。
さらに、保護層転写シートを用いて、サーマルヘッドによるエネルギー印加で、その画像形成部の上に保護層を転写した。
次に、実施例及び比較例を作成した試料に関し、テーバーアブレージョン試験を行った。条件として、磨耗輪CS−10を用いて、画像上に荷重500gで、1400回サイクル試験を実施した。結果は次の通りである。
画像が磨耗により、消失するか否かを目視にて観察した。
【0052】
【表1】
Figure 0004467747
【0053】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の中間転写記録媒体は、樹脂層を設けたシート基材と、受容層を設けた透明シートが積層され、該樹脂層と透明シートの間で剥離して、被転写体へ受容層付きの透明シートが転写されるもので、受容層を含めて透明シート部に長方形、すなわち被転写体に転写される領域の外縁の回りに、所定幅で、受容層付きの透明シートが除去されたハーフカット処理が施されている。かつ該外縁のさらに外側に位置する非画像形成部は中間転写記録媒体から除去されていない。その中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、該画像形成された部分を被転写体へ再転写して画像を形成するものであり、上記の被転写体に転写される領域の端から外側に向かって、受容層付きの透明シートが部分的に除去されているため、余計な部分が被転写体に転写されず、また中間転写記録媒体で粘着性物質が露出して、ブロッキング等が生じることがない。したがって、画像形成部の上に透明シートが覆う形態となり、透明シートが均一な強固な保護層として機能するため、画像の耐久性付与が完全に行われる。また、ハーフカット処理された内側の部分で、透明シート部が予め切断されているため、保護層を画像毎、被転写体に精度良く、簡単に転写することができ、意匠性及び耐久性に優れた印画物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写記録媒体である一つの実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す中間転写記録媒体の断面図である。
【図3】本発明の中間転写記録媒体である他の実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明の中間転写記録媒体である他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の中間転写記録媒体の形態が、連続巻き取り状を示している概略斜視図である。
【図6】本発明の中間転写記録媒体のハーフカット処理の例を説明する概略図である。
【図7】本発明の中間転写記録媒体である一つの実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 中間転写記録媒体
2 透明シート
3 受容層
4 シート基材
5 樹脂層
6 ハーフカット
7 被転写体に転写される領域
8 除去された部分
9 連接部
10 離型処理
11 識別マーク
12 上型
13 台座
14 カッター刃
15 剥離ローラ
16 カス取りローラ

Claims (6)

  1. 樹脂層を設けたシート基材と、受容層を設けた透明シートが積層され、該樹脂層と透明シートの間で剥離して、被転写体へ受容層付きの透明シートが転写される中間転写記録媒体において、受容層を含めて透明シート部に長方形のハーフカット処理が施されていて、かつ該ハーフカット処理が、被転写体に転写される領域の外縁の回りに、所定幅で、施されていて、該所定幅を有する外縁は、受容層付きの透明シートが除去されていて、かつ該外縁のさらに外側に位置する非画像形成部は除去されていないことを特徴とする中間転写記録媒体。
  2. 前記の除去された受容層付きの透明シートが流れ方向に連続して、つながっていることを特徴とする上記の請求項1に記載する中間転写記録媒体。
  3. 前記の中間転写記録媒体の形態が、連続巻き取りであることを特徴とする上記の請求項1または2に記載する中間転写記録媒体。
  4. 前記のハーフカット処理部を検知する識別マークを有することを特徴とする上記の請求項1〜3のいずれかに記載する中間転写記録媒体。
  5. 上記の請求項1〜4のいずれかの中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、該画像形成された部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  6. 上記の請求項1〜4のいずれかの中間転写記録媒体を使用して、受容層に転写画像を形成し、接着層を該受容層上に転写し、画像及び接着層を形成した部分のみを被転写体へ再転写して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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