JP4466812B2 - 不活性ガス置換方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器のヘッドスペース部のガス置換方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶詰その他の容器詰食品の製造に際して内容物の品質劣化防止を目的として、容器のヘッドスペース部の酸素を窒素ガスなどの不活性ガスで置換して密封する手段が種々提案されている。例えば、缶詰の場合、巻締装置への缶体搬送路で缶体の上方及び側方から不活性ガスを直接又はフィルターを介して吹き込んで置換する方法(例えば、特許文献1〜4参照)、容器内部に不活性ガスを水平方向に対して斜め上方より吹き付けると同時に又は直前に容器内部の空気を斜め上方から吸引して置換する方法(特許文献5参照)、あるいはシーマのキャンフィードターレットにノズルを設けて、缶と蓋が嵌合する直前に、不活性ガスを吹き込む方式、すなわち「アンダーカバーガッシング(ガスターレットによるノズルガッシング)方式」において、缶蓋と缶胴の隙間に不活性ガスを対向させて吹き込んで置換する方法(特許文献6及び7参照)等がある。また、カップ詰食品のガス置換方法として、蓋を吸引保持して蓋と容器の隙間に向かって両側から不活性ガスを吹き込むことによって置換する方法(特許文献8)あるいは不活性ガス吹き出し口を有するプレートを容器開口上部を覆うように容器上面と近接して設けて、容器ヘッドスペース内に不活性ガスを吹き込むようにしたもの(特許文献9)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−46709号公報
【特許文献2】
特開昭63−125118号公報
【特許文献3】
実公昭50‐16816号公報
【特許文献4】
特開2001−58609号公報
【特許文献5】
特開平11−157507号公報
【特許文献6】
特公平2‐18057号公報
【特許文献7】
特開平3−56217号公報
【特許文献8】
実公平7−39766号公報
【特許文献9】
特開昭62−182015号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案されている従来の方法は何れも一長一短があるが、容器搬送路の側方または斜め上方から不活性ガスを吹き込む方法は、ヘッドスペースは容器開口端からは窪みになるので、不活性ガスは容器上面を通過し、ヘッドスペース内に十分に吹き込まれずヘッドスペース部のガス置換が十分達成されない欠点がある。特に、容器内の液面と容器胴部壁とのコーナー部に空気溜りができやすく、置換効率を高めるのに阻害要因とになっていた。そして、該方法ではショルダー部のある容器の場合、ショルダー部のガス置換ができないので、このような容器のガス置換には適用できない。容器搬送路の真上に不活性ガスノズルを配置して容器内に不活性ガスを吹き込む方法は、容器上部に不活性ガスを吹き込むためのノズル体等の複雑な構造体を配置する必要があるが、それらの構造体に充填内容物からの湯気や飛び跳ねた液が付着し、それが容器内へ落下するおそれがあるので、メンテナンスが大変であるという問題がある。また、シーマで実施されているアンダーカバーガッシングの場合は、缶胴と蓋が嵌合する一瞬でしかガス置換を行なうことができできないので、特に近年の高速シーマでは十分なガス置換を達成することが困難である。また、従来のガス置換方法は、容器ヘッドスペースのガス置換は一時的に高置換率を得ても、密封までに外部空気が巻き込まれてしまい、密封時の置換率を低下させるという問題点も存在している。
【0005】
本発明は、容器密封時の容器及び又は蓋(以下、容器と蓋を別々に列挙しない限り、両者を含めて単に「容器」という)のヘッドスペースのガス置換を行なうに際して、容器上部に複雑な構造体を配置せずに、簡単な構成で容器内部のガス置換が難しいコーナ部やショルダー部までも効果的に不活性ガス置換することができ、また高速ラインであっても高ガス置換率を得ることができると共に、容器内に異物の混入の恐れがなく、メンテナンスも容易で、無菌性の維持が容易でアセプティック充填への応用も可能な容器の不活性ガス置換方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の不活性ガス置換方法は、不活性ガス置換包装ラインにおいて、内容物充填装置から密封部に至る少なくとも上方が覆われている容器の搬送路の覆板下方の両側から搬送中の容器の上方の搬送方向中心線上に向かって不活性ガスを吹き込むことにより、搬送中の容器のヘッドスペース内に向かう不活性ガス流れを形成し、両側のそれぞれの一方側からヘッドスペース内に吹き込まれた不活性ガスを容器搬送方向中心部から進行方向中央部を横断するように垂下して吹き込まれて液面に当てることによって、当該一方側にそれぞれ対流させ、容器のヘッドスペースコーナ部に広がって上昇する流れを発生させて、容器ヘッドスペース内のガス置換を行なうことを特徴とする。
【0007】
器のヘッドスペースに向かう流れは、両側から吹き込まれる不活性ガス流を搬送路の中心線上付近で衝突させるか、又は両側から吹き込まれる不活性ガス流を搬送路の中心線上付近で搬送路中心線に沿って設けられた遮蔽板に衝突させることにより、形成することができる。そして、前記容器搬送路を半密閉型のカバーで覆ってトンネルを構成し、該トンネル内に搬送中の容器口部付近に向けて側方より不活性ガスをほぼ均一な速度分布で吹出すことによって、トンネル内を低酸素雰囲気に保つようにすることによって、トンネル内に外気の流入を阻止し、高ガス置換率を維持して密封することができる。
【0008】
また、本発明の不活性ガス置換装置は、不活性ガス置換包装ラインにおいて、内容物充填装置から密封部に至る容器搬送する搬送路の上方に搬送中の容器ら所定の隙間を有して覆板を配置すると共に、容器搬送中心線方向に不活性ガスを吹くためのスリットを有する置換ガスノズル体を搬送路の両側に配し、且つ該置換ガスノズル体の下方に容器の少なくとも開口端部又は開口内部上方まで延び、搬送する容器の開口端とその下面との間に所定の間隙が形成されるようにガス誘導板が配置され、前記スリットから前記覆板の下面に沿って搬送路の両側から対向して容器搬送中心線方向に不活性ガスを吹き込んで対流した不活性ガスに押されて容器のヘッドスペース内のガスが前記ガス誘導板の下面と容器の開口端との前記間隙から外部に逃げるようにしてなることを特徴とするものである。
【0009】
器のヘッドスペースに向かう流れを形成する手段として、両側から吹き込まれる不活性ガス流を搬送路の中心線上付近で衝突させるか、又は前記覆板の下面中央部に容器搬送路の中心線に沿って延びる遮蔽板を設けて遮蔽板に衝突させる手段の何れかを採用することが望ましい。そして、容器内への外気の巻き込みを防止するために、前記置換ガスノズル体の下方に缶搬送路に沿って、搬送路に向けて側方より不活性ガスを吹出す雰囲気ガスノズル体を配置し、該ノズル体内に多孔質の散気管を配置することが望ましい。
【0010】
なお、上記記載における「ヘッドスペース」とは、容器の内容物充填後の空間部に限らず、容器空間部も意味している。また「容器上方」又は「搬送路の上方」の記載における上方とは、容器開口部側の上方を意味する。また、同様に「覆板下方」及び「覆板の下面」の記載は、覆板の容器開口部と面する側を意味する。さらに、「搬送路の両側」とは「搬送領域内における両側」も含むものである。また、「容器」とは、缶に限らず、プラスチックボトル、カップ、トレー、袋、チューブ等を含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1に示す実施形態により詳細に説明する。
本実施形態は、缶飲料製造ラインにおけるフイラーからシーマに至る間の缶搬送ラインに適用した場合を示し、図2に示すように、フイラーで内容物が充填された缶体20が搬送コンベヤ23によって搬送されてシーマ25に送られる缶体のヘッドスペースのガス置換を行なう。本実施形態では、不活性ガス置換装置1に続いて容器搬送路を低酸素雰囲気に維持するための低酸素雰囲気制御トンネル30が配置されている場合を示しているが、不活性ガス置換装置1をシーマの直前までは配置するように構成することも可能である。なお、図2において、31はキャンフィードターレット、32はディスチャージターレット、33はディスチャージコンベヤである。そして、本実施形態では、キャンフィードターレット31の蓋搬送部に面して後述する雰囲気ガスノズル体と同様な構成の不活性ガスノズル体34が配置され、蓋24が缶体に被さるインテーク部まで蓋を低酸素濃度雰囲気を通過させることによって、缶体密封時に蓋によって酸素が持ち込まれることを防止している。
【0012】
図1は図2におけるA−A断面矢視図であり、本実施形態の不活性ガス置換装置1の断面図を示している。本実施形態の不活性ガス置換装置1は、雰囲気ガスノズル体2と置換ガスノズル体3の組合せからなら構成されている。雰囲気ガスノズル体2は、図示のように搬送中の缶体20の缶の開口部より上部と開口部の下の少なくとも20mm以上望ましくは40mm以上の上方部の範囲にわたって、缶の搬送路に沿って両側から不活性ガスを吹出すように配置されている。雰囲気ガスノズル体2、2は、直方体状の枠体で形成され3方が閉鎖され、缶搬送路に面する側板がスリット又は多孔を有するノズル板5で形成されている。そして、両側の雰囲気ガスノズル体2、2の天井部を後述する置換ガスノズル体の一部を構成する覆板9を覆うことで、半密閉型トンネル10を構成している。
【0013】
ノズル体2、2は、缶搬送路に沿って細長いため、該ノズル体内に不活性ガス供給源からパイプを介して直接供給すると、ノズル体内部の不活性ガス濃度が不均一になり、ノズル板5からトンネル10内に吹出す不活性ガスの流速分布が不均一になる。その結果、不活性ガスの対流が起こりトンネル内に外部空気の巻き込み現象が生じる問題点がある。本実施形態では、その問題点を解決するために、ノズル板面からの不活性ガスの吹き出しをノズル体の長手方向全面にわたって均一化するための手段として、雰囲気ガスノズル体2の内部に多孔質の散気管6を配置して、2重ノズル構造にしてある。多孔質の散気管6は、スポンジの様な空隙をもつ材質で作った管であリ、その材質は特に限定されないが、焼結体パイプで良好に形成することができる。不活性ガスを、散気管の微細な空隙を介してノズル体内部に供給することで、細長いノズル体であっても、長手方向全長にわたって均一な吹き出しを行うことが可能となる。なお、図中7は散気管6へ不活性ガス供給パイプを接続するソケットであり、散気管の長手方向中央部に設けられている。
【0014】
置換ガスノズル体2は、缶搬送路の上方の両側に沿って延び、中央部に缶搬送方向に沿って延びる矩形状のガスチャンバー11を有し、該ガスチャンバーの下部に容器搬送路の両側から搬送方向中心部に向かってスリット状に不活性ガスを吹出すスリット状ノズル12が形成されている。該スリット状ノズルの構造は、種々の態様が採用できるが、本実施形態では、ガスチャンバー11をノズル本体13の下端を開口して形成し、該ノズル本体の下端面をチャンバー11の開口部から搬送路側の底面14を反対側の底面15より浅く形成して、底面14と底面15に段差を持たせ、搬送路の両側に配置されるノズル本体の底面14間に覆板9を配置し、且つ他方の底面15に缶搬送路を通過する缶体20の少くとも開口端部又は開口内部上方まで延びるガス誘導板8を配置することによって、ガス誘導板8と覆板9間でスリット状ノズル12を形成している。そして、ガス誘導板8は、本実施形態では図示のように、搬送する缶の開口部径方向のほぼ10〜30%程度内側まで伸びその先端部16が缶内方に向かうように下向きに屈曲傾斜して、スリット状ノズルから吹出す不活性ガス流が缶内に入り易くなるように誘導している。また、ガス誘導板8は、搬送する缶体20の開口端21とガス誘導板下面との間に所定の間隙が形成されるように配置され、その下面が該間隙から缶内に存在するガスがヘッドスペースに供給される不活性ガスに押されて外部に逃げることができるように誘導する機能を果たす。
【0015】
また、覆板9の中央部には容器搬送路の中心線上に位置するように遮蔽板19が長手方向に垂下して設けられている。遮蔽板19は、本実施形態では特に必要とするものではないが、該遮蔽板を設けることによって、両側のスリット状ノズルから噴出された不活性ガスが遮蔽板19に当って不活性ガス流を効率良く缶内に向かわせることが出来る。
【0016】
低酸素雰囲気制御トンネル30の構成は、その断面を図3に示すように、前記不活性ガス置換装置の半密閉型のトンネル27の構成とほぼ同様であるので、同様な部分については同じ符号を用い詳細な説明は省略する。低酸素雰囲気制御トンネル30が前記トンネル27の部分と相違する点は、搬送路の両側に配置されている雰囲気ガスノズル体2の頂部をガス誘導板に代えて平板で形成されている天板35で連結して、トンネルの上面を覆っていることである。
【0017】
本実施形態の不活性ガス置換装置は、以上のように構成され、ライン稼動中、雰囲気ガスノズル体2のノズル板全面から容器搬送路に向かって矢印27で示すように、トンネル内の搬送方向全体にわたって不活性ガスが噴射され、それによりトンネル内を低酸素雰囲気に保つ。ノズル体2は、その内部に焼結体等の多孔質材料で形成されている散気管6が配置されているため、不活性ガスはその全周から微細な噴射流となってノズル体内に噴射されるため、ノズル体内は軸方向全長にわたってほぼ均一な不活性ガス濃度となる。その結果、ノズル板5から軸方向長にわたってほぼ均一な流速で不活性ガスをトンネル内に吹き出す。したがって、不活性ガス吹き出しによるトンネル内への空気の巻き込み現象が少なく、半密閉型のトンネル10内を低酸素濃度に維持することができる。
【0018】
一方、雰囲気ガスノズル体2の上方に配置された両側の置換ガスノズル体3において、不活性ガス供給管17を介してチャンバー11に供給された不活性ガスは、スリット状ノズル12から搬送路の中心線に向かってスリット状に噴射されて覆板9の下面に沿って進み、搬送路の中心線付近で衝突することによって下方に向かう流れとなる。したがって、トンネル内には不活性ガス雰囲気下で搬送方向のほぼ中心線に沿って不活性ガスの下向流が発生していることになる。
【0019】
この状態で内容物が充填された缶体20がコンベヤ21により搬送されてトンネル内を通過することにより、置換ガスノズル体3により吹き出された不活性ガスの下向流が搬送方向中心線に沿って缶のヘッドスペースに吹き込み、ヘッドスペースに存在している空気を置換する。その際、不活性ガスは、矢印28で示すように、搬送中の容器ヘッドスペースに、その進行方向中央部を横断するように垂下して吹き込まれ、液面22に当り缶のコーナ部に広がって上昇する流れを発生させ、ガス誘導板8に当り、該ガス誘導板8の下面と缶の開口端縁21の隙間から缶外に抜ける。なお、スリット状ノズル12から吹き出される不活性ガス流は、ノズル板5から吹き出される不活性ガス流よりも流速が速いように設定されている。
【0020】
したがって、本発明によれば、従来のガス置換方法では、空気溜まりができ易い液面と容器壁部とのコーナー部までガス置換が可能となり、ガス置換率を従来よりも高めることが出来る。しかも、本実施形態では、トンネルの側面には内部に散気管を有する雰囲気ガスノズル体が配置されているので、上述したようにトンネル内部に空気が巻き込まれることを防止して、トンネル内を低酸素雰囲気に維持して缶体をシーマの巻締位置まで搬送して巻締することができ、高ガス置換率を維持したまま巻締密封することができる。また、本発明の不活性ガス置換装置は、図示のように容器の開口部の上部に直接ノズル面や複雑な構造体が面することがないので、充填内容物からの湯気や液の飛び跳ねによって、ノズル面や複雑な構造体に内容物が付着堆積して、それが容器内に落下するということもなく、内容物に異物混入の可能性が少なく、衛生的である。
【0021】
不活性ガス置換装置を通過することによりガス置換された缶体は、低酸素雰囲気制御トンネル30を通過して、シーマのインテーク部に搬送される。低酸素雰囲気制御トンネル30内には、両側の雰囲気ガスノズル体2、2のノズル板5から均一な速度分布で不活性ガスが吹き込まれるので、前述のように外気の巻き込みが少なく、常に低酸素濃度に保つことができる。したがって、前工程でヘッドスペースがガス置換された缶体を、シーマまで低酸素濃度を維持したまま搬送することができ、高ガス置換率の缶詰を得ることができる。
【0022】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限らず、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、上記実施形態では置換ガスノズル体3は、フィラーからシーマに至る缶搬送路の一部にだけ設け、その後はシーマに至るまでは雰囲気ガスノズル体のみを設けて構成してあるが、置換ガスノズル体をシーマのインテーク部まで連続して設けて構成してもよい。また、上記実施形態では、缶詰製造ラインの場合について説明したが、本発明は缶に限らず、ボトル、カップ、トレー、袋、チューブ等の容器に、飲料、食品、調味料、化粧品、薬品等酸化により品質劣化が起こる内容物を充填密封する際に有効である。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、内容物が充填された容器のヘッドスペースのガス置換を行なうに際して、容器上部に複雑な構造体を配置せずに、ガス置換が難しいヘッドスペースのコーナ部やショルダー部までも効果的に不活性ガス置換することができ、また高速ラインであっても高ガス置換率を得ることができると共に、容器内に遺物の混入の恐れがなく、メンテナンスも容易で、無菌性が高くアセプティック充填への応用も可能である。また、雰囲気ガスノズル体内部に多孔質の散気管を配することによって、トンネル内に吹出す不活性ガスの流速分布が均一になるため、トンネル内への空気の巻き込みが少なくなり、トンネル内を低酸素雰囲気に維持して容器を密封位置まで搬送してき、高ガス置換率を維持したまま密封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る不活性ガス置換装置を示し、図2のA−A断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る不活性ガス置換装置を適用した缶詰製造ラインの配置図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 不活性ガス置換装置 2 雰囲気ガスノズル体
3 置換ガスノズル体 5 ノズル板
6 散気管 7 ソケット
8 ガス誘導板 10 半密閉型トンネル
11 チャンバー 12 スリット状ノズル
13 ノズル本体 14、15 ノズル本体底面
16 ガス誘導板先端部 19 遮蔽板
20 缶体 24 蓋
25 シーマ 30 低酸素雰囲気制御トンネル
34 不活性ガスノズル体 35 天板

Claims (7)

  1. 不活性ガス置換包装ラインにおいて、内容物充填装置から密封部に至る少なくとも上方が覆われている容器の搬送路の覆板下方の両側から搬送中の容器の上方の搬送方向中心線上に向かって不活性ガスを吹き込むことにより、搬送中の容器のヘッドスペース内に向かう不活性ガス流れを形成し、両側のそれぞれの一方側からヘッドスペース内に吹き込まれた不活性ガスを容器搬送方向中心部から進行方向中央部を横断するように垂下して吹き込まれて液面に当てることによって、当該一方側にそれぞれ対流させ、容器のヘッドスペースコーナ部に広がって上昇する流れを発生させて、容器ヘッドスペース内のガス置換を行なうことを特徴とする不活性ガス置換方法。
  2. 両側から吹き込まれる不活性ガス流を前記搬送路の中心線上付近で衝突させることにより、容器のヘッドスペースに向かう不活性ガス流れを形成する請求項に記載の不活性ガス置換方法。
  3. 両側から吹き込まれる不活性ガス流を搬送路の中心線上付近で搬送路中心線に沿って設けられた遮蔽板に衝突させることにより、容器のヘッドスペースに向かう流れを形成する請求項に記載の不活性ガス置換方法。
  4. 前記容器搬送路を半密閉型のカバーで覆ってトンネルを構成し、該トンネル内に搬送中の容器口部付近に向けて側方より不活性ガスをほぼ均一な速度分布で吹出すことによって、トンネル内を低酸素雰囲気に保つようにしてなる請求項1〜何れかに記載のガス置換方法。
  5. 不活性ガス置換包装ラインにおいて、内容物充填装置から密封部に至る容器搬送する搬送路の上方に搬送中の容器ら所定の隙間を有して覆板を配置すると共に、容器搬送中心線方向に不活性ガスを吹くためのスリットを有する置換ガスノズル体を搬送路の両側に配し、且つ該置換ガスノズル体の下方に容器の少なくとも開口端部又は開口内部上方まで延び、搬送する容器の開口端とその下面との間に所定の間隙が形成されるようにガス誘導板が配置され、前記スリットから前記覆板の下面に沿って搬送路の両側から対向して容器搬送中心線方向に不活性ガスを吹き込んで対流した不活性ガスに押されて容器のヘッドスペース内のガスが前記ガス誘導板の下面と容器の開口端との前記間隙から外部に逃げるようにしてなることを特徴とする不活性ガス置換装置。
  6. 前記覆板の下面中央部に容器搬送路の中心線に沿って延びる遮蔽板を設けた請求項に記載の不活性ガス置換装置。
  7. 前記置換ガスノズル体の下方に缶搬送路に沿って、搬送路に向けて側方より不活性ガスを吹出す雰囲気ガスノズル体を配置し、該ノズル体内に多孔質の散気管を配置してなる請求項5又は6に記載の不活性ガス置換装置。
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