JP4466724B2 - 単位映像表現装置、編集卓装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動画としての単位映像をつなぎ合わせて動画コンテンツを制作するための編集システムを構成する単位映像表現装置、編集卓装置に関するものである。
特開平11−339059号公報 特開平11−341253号公報 特開平11−341348号公報 国際公開第96/32722号パンフレット
動画映像編集装置としては、業務用途、民生用途などとして多様な機器が提供されている。特に近年では、専用機或いは汎用パーソナルコンピュータを用いて実現される、いわゆるノンリニアエディタにより、より自由度の高い効率的な動画編集が実現されている。
ところが従来の動画映像編集装置は、複雑な操作が必要であり、使用者の熟練が要求された。
また、上記特許文献1,2,3には、編集作業を簡易化する目的で、映像をカードに印刷し、カードを台紙に配置し、カードが配置された台紙を読み取って、映像編集を行う技術が開示されている。
ところが、動画素材としてのクリップから利用映像区間を抽出し、タイムコードが連続した状態で画像をカードに印刷するものであり、利用映像区間を変更する場合は新たに印刷し直しになるのと、映像区間が長くなるにつれ膨大な印刷を要し、扱いが煩雑な上、コスト及び時間に欠点があった。またイン点、アウト点の変更は紙を折る、切り離すことにより行っていた為、扱いが煩雑で、フィルムの編集に近いものであった。
また読み取り手段は台紙の上に、印刷物を平面状に並べこれをカメラ又はスキャナーにより光学的に取り込むものであった。従って、長編物を編集するに伴い、板の上に並べた台紙を何組も必要とし、全体の編集結果を構成確認するには極めて広い面積の台紙を必要とし運営が難しかった。
そこで本発明では動画映像の編集を、直感的な操作で、かつ面倒な用意などを必要とせずに実行できるようなデバイスを提供することを目的とする。
本発明の単位映像表現装置は、動画としての単位映像に関する情報である単位映像情報を入力する入力手段と、表示手段と、上記入力手段で入力した単位映像情報に基づいて単位映像内容を表現する表示を上記表示手段に実行させる制御手段と、外部の編集卓装置上に置かれた際に自己情報を上記編集卓装置に認識させることができる自己情報通知手段とを備える。
また上記単位映像表現装置は、複数の上記単位映像表現装置を積み重ねることが可能な形状とされているものとする。
また上記単位映像表現装置は、複数の上記単位映像表現装置が積み重ねられた状態において、自己が最下段、最上段、もしくは中段のいずれに位置するかを検出する重なり位置検出手段を、さらに備えるようにする、
また上記単位映像表現装置は、複数の上記単位映像表現装置が積み重ねられた状態において、重ねられている他の単位映像表現装置に対して、上記自己情報を通知する自己情報上下通信手段を、さらに備えるようにする。上記自己情報上下通信手段は、例えば光通信装置部として形成する。
また、編集卓装置に通知する上記自己情報とは、自己の識別情報とする。
或いは、上記入力手段で入力される上記単位映像情報には、動画としての単位映像の識別情報が含まれており、上記自己情報とは、上記入力手段により入力された単位映像の識別情報であるとする。
また、上記自己情報通知手段は、上記編集卓装置との間で非接触無線通信を行う非接触無線通信装置部として形成されるようにする。
また、上記入力手段で入力される上記単位映像情報には、動画としての単位映像の開始点と終了点に関する情報が含まれており、上記制御手段は、単位映像内容を表現する表示として、上記表示手段に、上記単位映像の開始点と終了点に関する情報を表示させる。
また上記表示手段は、無電源状態となっても表示を維持する電子ペーパーにより形成されるものとする。
また上記単位映像表現装置は、例えばカード状、ブロック状、板状、つみき状などとしての略直方体形状とされているものとする。
或いは、上記単位映像表現装置は、上記表示手段を備えた表紙部と、フレキシブルペーパー状の表示デバイスとして形成された複数のシート部とが、背部で綴じられ、上記各シート部が各ページを構成する冊子構造とされているものとする。
この場合、上記入力手段により入力される単位映像情報には、単位映像を構成するフレーム画像データが含まれており、上記制御手段は、上記フレーム画像データを用いて上記各シート部に対する表示画像データを生成し、生成した表示画像データによる静止画表示を上記各シート部で実行させる。
また上記各シート部は、無電源状態となっても表示を維持する電子ペーパーにより形成されているものとする。
本発明の編集卓装置は、動画としての単位映像内容を表現する表示が行われる単位映像表現装置を複数個配置できる編集面と、上記編集面上に配置されている複数の単位映像表現装置の配置順序を検出する配置順序検出手段と、上記配置順序検出手段で検出された配置順序に基づいて時系列順序を設定した編集情報を生成する編集情報生成手段とを備える。
また、上記配置順序検出手段は、上記編集面上の水平方向に並べられている複数の単位映像表現装置の配置順序を検出する。
また、上記配置順序検出手段は、上記編集面上において積み重ねられている複数の単位映像表現装置の上下方向の配置順序を検出する。
また、上記配置順序検出手段は、上記編集面上に配置された上記単位映像表現装置との間で非接触無線通信を行う非接触無線通信装置部として形成される。
このような本発明では、例えばカード状や冊子状などの形態の単位映像表現装置により、1つの単位映像を表現するようにする。単位映像とは、例えば動作映像素材としてのクリップ或いはシーンと呼ばれる単位であったり、すでに複数のクリップを時間的に連結する編集を終えたものであるなど、その「単位」は限定されるものではないが、時間的に連続するものとされた動画映像であって、編集により最終的に作成しようとする動画コンテンツや放送番組の一部となる単位をいう。
単位映像表現装置は、1つの単位映像を表現する。複数個の単位映像表現装置に対して、それぞれに各単位映像情報を入力し、各単位映像表現装置は、サムネイル画像表示などの手法で、各単位映像を視覚的に表現するようにする。
この単位映像表現装置を、編集卓装置の編集面上に水平方向に並べたり、上下に積み重ねることで、各単位映像の時間的な順番を決めることができるようにする。即ち編集卓装置は、水平/垂直方向に並べられた単位映像表現装置の順番を読み取って編集データを生成する。これは、各単位映像表現装置が表現する単位映像の順番として最終的に認識される。つまり複数の単位映像(例えばクリップ)を連結した編集データとなる。
本発明によれば、それぞれが入力された単位映像情報に基づいて単位映像を表現する単位映像表現装置を、編集卓装置上で並べたり、積み重ねるといった非常に感覚的な作業により、各単位映像を時間軸上で連結する動画編集を行うことができる。即ち、作業者は、困難な操作を必要とせずに、単に単位映像表現装置で映像内容を認識しながら、順番に並べるという作業を行えばよいので、装置に対する熟練を必要とせずに、映像編集が可能となる。またこれによって作業者は映像内容、編集内容自体に集中できる。
また、水平方向に並べるだけでなく、積み重ねて垂直方向にも並べられることで、編集卓装置の編集面としても、あまりに広い面積を用意する必要もなく、また長編の映像コンテンツ制作にも対応できる。
また、単位映像表現装置は、入力された単位映像情報に基づいて単位映像内容を表現する表示を行うため、例えば画像を印刷したカードを用意するなどの面倒な準備は不用であり、また編集後に印刷したカードが不要になって廃棄するなどの無駄がなく、時間、コスト、環境負荷が軽減される。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
<I:編集システム概要>
<II:エディットカードとエディットデスクによる編集システム>
[II−1.システム構成デバイス]
[II−2.エディットカード構造]
[II−3.カードバインダ構成]
[II−4.エディットデスク構造]
[II−5.エディットデスクによるXYスキャン]
[II−6.エディットカードの重なり認識及び上下通信]
[II−7.編集手順]
[II−8.エディットカードへのクリップダウンロード動作]
[II−9.エディットデスクでの編集時の動作]
[II−10.エディットデスク使用時のクリップ映像確認]
<III:エディットブックとエディットデスクによる編集システム>
[III−1.システム構成デバイス]
[III−2.エディットブック構造]
[III−3.エディットマスターブックでのクリップ編集]
[III−4.編集手順]
[III−5.エディットブックへのクリップダウンロード動作]
[III−6.エディットデスクでの編集時の動作]
<IV:実施の形態の効果及び変形例>
<I:編集システム概要>
まず、本発明の実施の形態としての編集システムの概要を図1で説明する。
図1(a)は、マスター編集機500と、複数個の単位映像表現装置501を示している。
ここでいうマスター編集機500とは、少なくとも多数の映像素材(クリップ)を格納し、単位映像表現装置501に送信できる機器を指す。
例えばノンリニアエディタと呼ばれる、多数の映像素材を格納したり、映像素材の編集を行ってコンテンツ制作を行うことのできる映像編集機などは、マスター編集機500に該当する。
映像コンテンツの制作の際には、ノンリニアエディタには編集対象の動画映像素材としての1又は複数のクリップが取り込まれて記憶される。
そして通常は、ノンリニアエディタにおいて、映像素材としての複数のクリップのそれぞれについてイン点、アウト点を決めてカット編集した上で、各クリップを時間軸方向に所要の順序で連結していく。
このような編集は、通常は例えば専門の編集作業者がノンリニアエディタを使用して行うが、本例では、各クリップの時間的な順序の設定、連結する編集を、単位映像表現装置501や編集卓装置502を用いて行うものである。
単位映像表現装置501は、例えばカード状、ブロック状、つみき状など、略直方体形状のものや、手帳状などの冊子状のものとされる。
即ち物理的な形状物であって、並べたり、複数個を積み重ねることができる形態であればよい。
もちろん並べたり積み重ねることができる形状物は多様に考えられる。例えば円柱状、三角柱、五角柱などの多角柱状、或いは不定形の柱状などであってもよいし、サイコロ状などの立方体でもよい。さらには、トランプカードやカルタなどのように薄いものであってもよい。
単位映像表現装置501は、好ましくは、人が手で持った時に定型を保つことの出来る、硬度のあるものとする。
このような単位映像表現装置501は、それぞれマスター編集機500から、映像素材としての単位映像の情報をダウンロードすることができる。
単位映像とは、単位映像とは、例えば動作映像素材としてのクリップ或いはシーンと呼ばれる単位であったり、すでに複数のクリップを時間的に連結する編集を終えたものであるなど、その「単位」は限定されるものではないが、時間的に連続するものとされた動画映像であって、編集により最終的に作成しようとする動画コンテンツや放送番組の一部となる単位をいう。
通常、カメラで撮像を開始してから撮像停止するまでとしての連続した映像区間を1つのクリップと呼ぶが、以下では、単位映像の例としてクリップを挙げて説明していく。
映像素材とされるクリップは、通常、そのクリップ内で、イン点(映像開始点)、アウト点(映像終了点)を設定する編集が行われる。つまり、撮像したクリップの映像のうちで、実際に映像コンテンツで使用する部分をイン点からアウト点として切り出す処理である。
その後、このようなイン点、アウト点の編集を行ったクリップを、時間軸順につなぎ合わせることで、映像コンテンツが制作できる。
例えばマスター編集機500では、各クリップについてイン点、アウト点の編集を行う。マスター編集機500は、このような編集後のクリップのそれぞれについてのクリップ情報(動画としての単位映像に関する情報である単位映像情報)を、各単位映像表現装置501に送信する。
例えばクリップCL1に関連するクリップ情報、クリップCL2に関連するクリップ情報、クリップCL3に関連するクリップ情報・・・を、それぞれ別の単位映像表現装置501、501,501・・・に送信する。
各単位映像表現装置501には、それぞれ固有のID(識別情報)が与えられている。ここではIDを#1、#2、#3・・・として示している。マスター編集機500は、例えばID=#1の単位映像表現装置501にはクリップCL1のクリップ情報を送信し、ID=#2の単位映像表現装置501にはクリップCL2のクリップ情報を送信するというように、各単位映像表現装置501、501,501・・・に別のクリップのクリップ情報を送信する
マスター編集機500から送信されるクリップ情報(単位映像情報)には、例えばクリップの識別情報としてのクリップナンバや、イン点、アウト点の情報(例えばイン点、アウト点のタイムコード)、クリップ映像の代表的な画像データなどを含むようにする。代表的な画像データとしては、例えばイン点、アウト点とされたタイムコードのフレーム画像、或いはそのサムネイル画像などとすればよい。
またクリップ情報には、実際にクリップとしての動画を構成する全フレーム画像データ、或いは間欠的なフレーム画像データを含むようにしてもよい。またクリップ自体の動画データを含んでも良いし、クリップの一部の動画データを含んでも良い。
さらにクリップ情報には、クリップ映像に付随するオーディオ信号の全部又は一部が含まれていても良いし、クリップに関するテキストデータ等を含んでも良い。
各単位映像表現装置501は、その形状における或る面に表示部を備えており、クリップ情報を取得したら、そのクリップ情報に基づいて、表示部に、クリップ内容を表現する表示を行う。つまり編集作業者が、視覚的に、どの単位映像表現装置501が、どのクリップに対応するものかを認識できる状態とする。
多数の単位映像表現装置501が、それぞれ或るクリップを表現する状態とされたら、編集作業者は、図1(b)に示すように、各単位映像表現装置501を、編集卓装置502上で並べたり、積み重ねたりする。これはクリップの時間軸順序を考えながら、その考えた順序で、平面方向に並べたり、積み重ねるものである。
この作業者の行為が、複数のクリップを用いて映像コンテンツを制作する場合の、連結順序を指定する作業となる。
編集作業者が単位映像表現装置501の配置を終えたら、編集卓装置502は、各単位映像表現装置501の配置順序(水平方向順序及び積み重ね順序)を読み取る。
例えば単位映像表現装置501のIDにより、配置順序を読み取る。
或いは単位映像表現装置501が表現するクリップナンバを読み取るようにしても良い。
例えばID=#1の単位映像表現装置501はクリップCL1を表現し、ID=#2の単位映像表現装置501はクリップCL2を表現し、ID=#3の単位映像表現装置501はクリップCL3を表現し、・・・・ID=#7の単位映像表現装置501はクリップCL7を表現しているとする。
この場合、編集卓装置502は、配置された各単位映像表現装置501について、それぞれのIDを読み込み、それらの配置順を判別して、編集データとする。
例えば編集卓装置502上では、平面方向には左上から右下に向かうように時間的な順序が進行するとし、また積み重ねられた場合には上から下に時間的な順序が進行すると設定されている場合、図1(b)の配置の場合、#3→#1→#2→#6→#4→#7という順序が読み取られる。
編集卓装置502は、この読み取ったIDの順序を編集データとしてマスター編集機500に受け渡す。マスター編集機500では、各単位映像表現装置501にクリップ情報を送信した際に、クリップナンバと単位映像表現装置501のIDを対応させて記憶しておけば、#3→#1→#2→#6→#4→#7という編集データから、クリップの編集順序がCL3→CL1→CL2→CL6→CL4→CL7であることを認識でき、これによってマスター編集機500内で6つのクリップを連結させた編集データを作成できる。
或いは、編集卓装置502は、各単位映像表現装置501から、対応するクリップナンバを読み取るようにしても良い。そして各単位映像表現装置501の配置順を判別して、編集データとする。すると図1(b)の配置の場合、CL3→CL1→CL2→CL6→CL4→CL7という順序が読み取ることができ、これを編集データとしてマスター編集機500に送信することができる。この場合、マスター編集機500では、その編集データを、そのまま用いることができる。
編集システム概要は以上のようになり、このシステムによれば編集作業者は、単位映像表現装置501が表現するクリップ内容を見ながら、並べていくという作業により、直感的な操作で編集作業を行うことができる。
<II:エディットカードとエディットデスクによる編集システム>
[II−1.システム構成デバイス]

続いて上記単位映像表現装置501の例として、カード状の装置であるエディットカード200を用い、また編集卓装置502の例としてエディットデスク300を用いる例を挙げ、実施の形態としての詳細な構成や動作を説明していく。
ここでは、上記図1のマスター編集機500に相当する機器の例としてノンリニアエディタ100を挙げ、ノンリニアエディタ100から複数のエディットカード200にクリップ情報をダウンロードし、エディットカード200をエディットデスク300上で並べて編集を行うものとする。
図2にノンリニアエディタ100とカードバインダ150を示す。
ノンリニアエディタ100は、例えば制御部101(以下、NLE制御部101と表記する),記憶部102、編集処理部103,ユーザインターフェース部104、外部インターフェース部105等を備える。
NLE制御部101は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、画像編集のための全体の動作を制御する。
記憶部102は、例えばHDDなどで構成され、編集対象となる映像素材や、編集データの記憶が行われる。
編集処理部103は、映像素材に対して各種の編集処理を行う。
ユーザインターフェース部104は、操作キー、ダイヤル、キーボード、マウス、タッチパネル、タッチパッド等の操作入力系や、ディスプレイ、オーディオ出力部などの出力系を備え、ユーザ(編集作業者)についての各種の入出力を行う。
外部インターフェース部105は、外部機器との通信を行う部位であり、例えばUSB(Universal Serial Bus)インターフェース、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インターフェースなどとされる。
このようなノンリニアエディタ100は、特に本例のエディットカード200(カードバインダ150)、エディットデスク300との通信に対応する以外は、一般的な動画編集装置であればよい。具体的には例えば、ハードウエア的には、外部インターフェース部105により、エディットカード200(カードバインダ150)やエディットデスク300との通信接続が可能とされることと、ソフトウエア的には、NLE制御部101の動作プログラムとして、エディットカード200へのクリップ情報のダウンロード動作や、エディットデスク300からの編集データの入力対応処理を行うプログラムがインストールされていればよい。
カードバインダ150は、多数のエディットカード200をコネクタ接続した状態で収納する機器であり、ノンリニアエディタ100から各エディットカード200にクリップ情報をダウンロードする際に用いるものである。
図3に示すように、カードバインダ150は、多数のエディットカード200を任意に脱着できるものとされる。
ノンリニアエディタ100から各エディットカード200にクリップ情報を入力させる際には、多数のエディットカード200をカードバインダ150に装着し、そのカードバインダ150をノンリニアエディタ100に通信可能に接続する。
各エディットカード200は、それぞれカードバインダ150を介して、ノンリニアエディタ100からクリップ情報をダウンロードし、それぞれクリップ内容を表現する表示を行う。
そのような各エディットカード200は、カードバインダ150から取り外されて、エディットデスク300での作業に用いられる。
図4は、エディットデスク300上でエディットカード200が任意に配置されたり、積み重ねられたりしている状態を示している。
エディットデスク300には、このようにエディットカード200を配置する編集面301としての平面部(XY平面)が形成されている。
また作業者に対するインターフェースとして、操作部302や表示部303が設けられる。
また、ノンリニアエディタ100等との他の機器との通信接続のため、例えばUSB、IEEE1394など、所定の通信方式によりデータ通信を外部機器(例えばノンリニアエディタ100)と行うための接続端子304aが設けられている。
この接続端子304aを用いたケーブル接続による通信により、エディットデスク300は、生成した編集データ(EDL:エディットリスト)をノンリニアエディタ100に送信できる。
[II−2.エディットカード構造]

エディットカード200の構造を説明する。
図5(a)(b)(c)(d)(e)は、エディットカード200の平面図、正面図、内部構造模式図、底面図、左側面図を示している。
エディットカード200は、図5(b)のように或る程度の厚みを持ったカード状(略直方体形状)とされる。
図5(a)のように、エディットカード200の上面には、電子ペーパー部201として、静止画表示を行うことができる表示部が形成されている。
エディットカード200には、ノンリニアエディタ100から1つのクリップについてのクリップ情報が入力されるが、このクリップ情報に基づいて、電子ペーパー部201においてクリップ内容を表現する表示が行われる。
例えばイン点、アウト点が設定されたクリップについて、図示するように、イン点のフレーム画像に基づくサムネイル画TM1、イン点のタイムコードTCi、アウト点のフレーム画像に基づくサムネイル画TM2、アウト点のタイムコードTCo、及びノンリニアエディタ100においてクリップ管理のために付されているクリップナンバCNが表示される。
このような表示により、作業者は、各エディットカード200が、それぞれどのような映像内容のクリップに対応するのかを認識できるものとなる。
エディットカード200の例えば左側面には、図5(e)のようにコネクタ204が形成されている。これは、例えば図3のようにカードバインダ150と接続するためのコネクタとされる。
カードバインダ150には、このコネクタ204に対応するコネクタが多数形成されていることで、多数のエディットカード200を物理的及び電気的に接続できる。
図5(a)(c)(d)に見られるように、エディットカード200の上面部の中央には、光信号を受光する受光部202が形成され、また底面部の中央には、光信号を出力する発光部203が形成されている。
受光部202は、例えば電子ペーパー部201の下側に配置されるが、電子ペーパー部201における受光部202の直上部分では、表示を行わず、透明状態としておくことで、受光に支障はない。
また、図5(c)のように、エディットカード200内には、所定位置に磁石206とホール素子205が配置されている。また上下に隣接する磁石206とホール素子205を磁気的に遮断する磁気シールド板207が設けられている。
これら磁石206やホール素子205は、エディットカード200が積み重ねられた状態で、自己の上又は下に他のエディットカード200があるか否かを検出するための構成となる。また発光部203及び受光部202は、積み重ねられた上下のエディットカード200の間での情報通信を行うための構成である。これらについては後に詳述する。
またエディットカード200内には、メモリタグ208が形成されている。このメモリタグ208は、エディットデスク300との間の非接触無線通信を行うものとされる。メモリタグ208については後述する。
エディットカード200の上面の電子ペーパー部201として設けられる電子ペーパーについて図6で説明しておく。
図6(a)は電子ペーパーの一般的な構造例を示している。電子ペーパーは、2枚のプラスチックシート15,15の間に、表示層16とドライバ層17が挟み込まれる構造とされる。
表示層16は、例えばマイクロカプセルやシリコンビーズなどを用いた画素構造が形成されて表示を行う層である。
ドライバ層17は、例えばTFT(Thin Film Transistor)を用いた表示駆動回路が形成された層であり、表示層16の各画素構造に対して電圧印加を行うことで、表示層16での画像表示を実行させることができる。
図6(b)(c)で表示原理を説明する。
図6(b)は、マイクロカプセルを使った電気泳動法と呼ばれるものである。
電気泳動とは、液体中に分散している帯電粒子が、外部電場に応答して液中を移動する現象のことである。
表示層16には、青色の液体と白色の帯電粒子(酸化チタン粒子)をいれたマイクロカプセルを画素構造として配置する。ここでドライバ層側から負電圧が印加されると、図示するように帯電粒子が電極側に引き寄せられる。この場合、画素構造では青い液体が表示される状態となるが、これが表示上の暗状態となる。
一方、ドライバ層側から正電圧が印加されると、帯電粒子が反発してマイクロカプセルの表側に集まる。この場合、画素構造では白い帯電粒子が表示される状態となる。つまり表示上の明状態となる。
図6(c)は、シリコンビーズを使用する方式を示している。図のように二色に塗り分けた固体粒子(シリコンビーズ)を用いる。このシリコンビーズは、色毎に帯電が異なる。このためドライバ層17から印加する電圧の極性によりシリコンビーズが回転する。この結果例えば正電圧を印加すると、正に帯電した黒色側が表示面側となり、黒色表示状態となる。一方、負電圧を印加すると、負に帯電した白色側が表示面側となり、白色表示状態となる
この図6(b)(c)のいずれの方式も、カラー表示は可能である。即ち、1つのマイクロカプセル又はシリコンビーズが、1つの画素構造となるが、この画素構造として、例えばYMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各色に対応する画素配置を行い、各色信号に応じて各画素を制御することで、カラー表示が実行できる。
また、電気泳動やシリコンビーズの回転にはエネルギーが必要である。このため正負の電圧印加により各画素を暗状態か明状態のいずれかに切換制御するが、逆に言えば、電圧印加を行わなければ、その状態が保たれる。つまり、各画素への電圧印加制御によって所定の画像表示を実行させた後は、電圧印加を行わない状態で、その表示画像が維持されるものとなる。従って、一旦表示を行った後は、無電源の状態でも、或る程度の期間、画像が表示されたままとなる。
図7により、エディットカード200の内部回路構成を説明する。
主制御部211は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有するマイクロコンピュータにより形成され、エディットカード200の全体を制御する。
リード/ライト制御部212は、メモリコントローラや入出力インターフェースとして機能し、各種の入力情報の処理や、主制御部21への伝達、メモリ213への書き込みや読み出し、データ出力処理などを行う。
メモリ213は、不揮発性の半導体メモリ等で構成される。メモリ213には、各種入出力データの保存が行われる。
CRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)演算部214は、入力された信号等に対してデータ転送誤りがないかのチェックを行う。
エディットカード200は内部の動作電源供給のためにバッテリー電源(二次電池)217を備える。
上記のようにエディットカード200は、カードバインダ150に接続されるコネクタ204を有するが、例えばカードバインダ150を、エディットカード200の内部のバッテリー電源217の充電器として使用することもできる。もちろん専用の充電器がコネクタ204に対応するものとされてもよい。
その場合、コネクタ204を介して充電電流が供給されることで、バッテリー電源217の充電が行われる。
バッテリー電源217による電源供給のオン/オフは、主制御部211によって制御される。
上述のように、コネクタ204はカードバインダ150に接続され、その状態でエディットカード200にはノンリニアエディタ100からのクリップ情報のダウンロードが行われる。
この場合、カードバインダ150を介して転送されてくるクリップ情報は、リード/ライト制御部212によって取り込まれ、メモリ213に格納される。
電子ペーパー部201では、クリップ情報に基づいて、クリップ内容を表現する表示を行うが、この電子ペーパー部201の表示駆動系として表示データ作成部215,電子ペーパー制御部216が設けられる。
クリップ情報がダウンロードされ、メモリ213に格納された後は、主制御部211は電子ペーパー部201でのクリップ情報に基づく表示を実行させる。即ち主制御部211は、リード/ライト制御部212に指示して、メモリ213に格納したクリップ情報を読み出させ、表示データ作成部215に供給させる。表示データ作成部215は、例えばクリップ情報に含まれているサムネイル画像、タイムコード、クリップナンバなどを用いて、表示データを生成し、表示データを電子ペーパー制御部216に供給する。電子ペーパー制御部216は、表示データに基づいて電子ペーパー部201を表示駆動する。
これによって、例えば図5(a)に示したような、クリップ内容を表現する静止画表示が実行される。
なお、上述のように電子ペーパーでは、一旦表示を行った後は、次に表示データを与えて表示駆動するまでは、電源オフ状態でも数日〜10日程度は表示画像を維持する。このため、通常はクリップ情報に基づく表示を実行させた後は、表示データ作成部215,電子ペーパー制御部216は、表示制御動作を行わなくても良い。
また上記のようにエディットカード200内には受光部202,発光部203を備える。
受光部202は、例えばフォトディテクタで構成され、受信した光の量に応じた電流を発生させる。受光部201で得られた電気信号は、受光回路220に供給される。受光回路220では、受光部201で生成された電流を電圧に変換して増幅し、例えば2値化を行ってデジタル信号を生成する。また、受光回路220は、増幅率(利得)の自動調整を行う図示せぬAGC(Automatic Gain Control)回路を備える。そして受光回路220、生成したデジタル信号を復調回路221に伝送する。
復調回路221は、入力されたデジタル信号に対してPLL(Phase Locked Loop)処理によるクロック生成や、復調処理を行ってベースバンド信号を得、得られたベースバンド信号をシリアル・パラレル変換部222に供給する。
シリアル・パラレル変換部222は、入力された信号をパラレル信号に変換してリード/ライト制御部212に供給する。
リード/ライト制御部212は、光伝送信号としてのパケットデータを解析し、メモリ213に格納し、また送信内容を主制御部211に通知する。
また光伝送信号出力を行う場合、主制御部211は送信するデータを生成し、リード/ライト制御部212で送信パケットデータを生成させる。
リード/ライト制御部212は、送信用のパケットデータをパラレル・シリアル変換部225に供給し、シリアル信号に変換された後、光強度変調回路224に伝送される。光強度変調回路224は、入力されたデータを、データ量に応じた強度の光に変調する。そして、駆動回路223を通して発光部203が駆動され、発光部203で信号が電光変換されて、生成された光信号が出力される。
エディットカード200内には、所要数のホール素子205、所要数の磁石206が設けられる。ホール素子205、磁石206の機能については後述する。所要数のホール素子205は、それぞれ磁気検出に応じた信号を出力する。リード/ライト制御部212は、ホール素子205からの信号を検出し、主制御部211に通知する。主制御部211は、ホール素子206の信号に基づいて、自己のエディットカード200の上又は下に他のエディットカード200が重なっているか否かを判別できる。
ここまでの各部は、バッテリー電源217からの電源電圧供給を受けて動作するが、主制御部211がバッテリー電源217をオンとするのは、主にクリップ情報のダウンロードから電子ペーパー部201への表示を実行させるまでの期間と、受光部202,発光部203を用いた通信を行う期間のみとなる。
上述のように電子ペーパー部201は電源オフでも表示を維持するため、常時電源オンとしておく必要はない。
また、クリップ情報のダウンロードから電子ペーパー部201への表示を実行させるまでの期間は、カードバインダ150から電源供給を受けるようにしてもよい。
エディットカード200内には、非接触無線通信を行うメモリタグ208が設けられている。
このメモリタグ208は、電磁界を周辺に形成する機器であるリーダ/ライタ機器との相対距離が電磁界に感応可能な限界距離以内になると、電磁界に感応して作動し、リーダ/ライタとの間で非接触により情報の授受を行う。本例の編集システムの場合、エディットデスク300内にリーダ/ライタ機能が設けられ、メモリタグ208は、エディットデスク300との間で非接触無線通信を行うことになる。
図8(a)は、ワンチップ構成で実現されたメモリタグ208の外観を示している。この図8(a)に示すように、メモリタグ208は、基台となるチップ上に導電パターンがループ状に形成されたコイルアンテナ241が配され、このコイルアンテナ241にICチップ250とキャパシタCが接続されて構成される。なお、キャパシタCは共振周波数を調整するものである。
図8(b)は、エディットカード200を上面側から見た場合のメモリタグ208の配置を示している。例えば図のように、平面方向にみて略中央位置であり、かつ図5(c)に示したように、厚み方向の略中央位置に、メモリタグ208は配置されている。
図7に示すように、メモリタグ208は、外部のリーダ/ライタのコイルアンテナ(本例の場合、後述するエディットデスク300のX,Yアンテナアレイ320,321)との間で電磁界を媒体として誘導結合され、相互誘導により非接触で情報を送受するとともに電力供給を受けるコイルアンテナ241と、このコイルアンテナ241にそれぞれ接続された復調部242および変調部243を備える送受信部240と、コイルアンテナ241にそれぞれ接続された電源部232およびクロック抽出部233と、メモリタグ208の動作を制御するタグ制御部230と、このタグ制御部230に接続された符号化/復号化部234と、タグ制御部230に接続された記憶保持動作が不要な書き換え可能な半導体メモリ(EEPROM:Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)231を有している。
タグ制御部230は、主制御部211との間で各種のデータやコマンドの授受が可能とされる。
復調部242は、コイルアンテナ241に発生した誘導電流を等化処理し、さらに検波および復調して情報を復元し、タグ制御部230へ供給する。
また、変調部243は、タグ制御部230から供給された再生情報に符号化を施したレスポンス情報に基づき負荷インピーダンスをコイルアンテナ241に断続させる制御をすることで反射波を変調処理するか、あるいはレスポンス情報に基づき電源部232に直接または間接に接続された負荷を断続させる制御をするか、あるいはレスポンス情報で変調(例えばASK変調)した別周波数の搬送波をコイルアンテナ241へ給電する構成であるかの、いずれかの構成とする。
レスポンス情報に基づきコイルアンテナ241の負荷インピーダンスを制御する構成では、外部のリーダ/ライタから電磁界の作用を受け続けているコイルアンテナ241から搬送波の反射波を発射させる際に、レスポンス情報に基づき負荷インピーダンスを切換制御することによりコイルアンテナ241の反射率を制御し、これにより反射波を前述したレスポンス情報で変調されたものにする。
また、レスポンス情報に基づき電源の負荷を制御する構成では、レスポンス情報に基づいた負荷の切換制御により電源部232にかかる負荷を切換えて誘導結合状態にあるメモリタグ208側のインピーダンスを変動させることで変調するように構成される。このメモリタグ208側のインピーダンス変動は、誘導結合状態にある外部のリーダ/ライタ側で、アンテナの端子電圧変動や投入電力量の変動として検出される。
電源部232は、コイルアンテナ241が電磁界を介して相互誘導で発生させた高周波の誘導電流を整流して直流電圧を取得し、メモリタグ208内の各部に電力供給する。なお、この電源部232に、安定な直流電圧を出力するための電圧安定化回路を備えることも可能である。
メモリタグ208の各部は電源部232からの供給電力によって作動するため、メモリタグ208は電池などの他の電源を特に準備する必要はない。つまり、メモリタグ208内の各部に対しては、バッテリー電源217による電源供給は必要ない。従って、主制御部211がバッテリー電源217をオフとしている期間でも、メモリタグ208は通常に動作できる。
ただし、バッテリー電源217などの他の電源を主電源または副電源とする構成も可能である。
クロック抽出部233は分周回路を備え、コイルアンテナ241で受信した搬送波に基づいて搬送周波数のクロック信号を出力するとともに、このクロック信号を分周して、各デジタル回路部の動作基準クロックとなるマスタークロックを生成して出力する。
半導体メモリ231には、少なくともエディットカード200に固有に与えられたカードID(エディットカード200の固体の識別情報)が記憶される。
この半導体メモリ231に対する各情報の記録再生は、タグ制御部230の制御の下で行われる。
また、クリップ情報をダウンロードした際に、主制御部211からクリップナンバ等のデータをタグ制御部230に受け渡し、タグ制御部230によって半導体メモリ231に記憶させることもできる。
タグ制御部230は、非接触無線通信の受信時において送受信部240から供給される復調された信号を符号化/復号化部234へ送る。符号化/復号化部234は、タグ制御部230から供給される情報の復号化とCRC符号等に基づく誤り修正とを施してタグ制御部230へ返送し、タグ制御部230はこれより外部のリーダ/ライタからの指示情報を抽出する。このようにしてリーダ/ライタから電磁界を媒介して付与された情報が復元される。
また送信時、符号化/復号化部234は、タグ制御部230から供給される情報にCRC符号等の誤り訂正用コードを付与し、符号化したレスポンス情報をタグ制御部230へ返送する。符号化/復号化234はデータのエラー訂正機能を含むが、この他にデータの暗号化/復号化機能を備える構成とすることも可能である。
タグ制御部230は、符号化/復号化部234で符号化したレスポンス情報を変調部243に供給する。レスポンス情報を受けた変調部243は、所定の変調方式に基づく変調処理を実行する。これを受けて、送受信部240は、変調信号を、コイルアンテナ241を介して外部のリーダ/ライタへ送る。この送信は、上述したように、メモリタグ208の有する送信機能による送信波によるか、反射波によるか、またはインピーダンス変動による原理でなされる。
タグ制御部230は、以上の動作制御を行う。
即ち、タグ制御部230は、クロック抽出部233から供給されたクロックに基づき、復調部242から供給された復調信号を符号化/復号化部234へ送付し、エラー訂正された信号に基づき各種の情報を抽出し、また記録用の情報を分離抽出して、これら指示情報を解析し、所定の処理を所定の手順で逐次実行する、シーケンス制御機能を備えた半導体ロジック制御回路として構成される。
このような所定の手順に従い、条件を判定して例えば複数ゲートの開閉を時系列で逐次実行する半導体シーケンスコントローラの技術は広く適用されており、タグ制御部230はこの技術を利用したものである。
そしてこのメモリタグ208によっては、エディットデスク300との通信の際に、半導体メモリ231に記憶されているカードID(もしくはクリップナンバ)をレスポンス情報として送信することになる。
またエディットデスク300側からの制御コマンド(例えば電源オン/オフコマンド)を受信した場合、タグ制御部230は、そのコマンドを主制御部211に通知する。これによってエディットカード200が、エディットデスク300からのコマンドに応じた動作を行うことができる。
また、コネクタ204(及びカードバインダ150)を介してエディットカード200がノンリニアエディタ100と通信を行う際や、発光部203から光送信を行う際には、カードIDを送信することが行われるが、主制御部211は、タグ制御部230を介して半導体メモリ231に記憶されているカードIDを読み出して、送信情報を生成することができる。
なお、もちろん、半導体メモリ231だけでなく、メモリ213にも同じカードIDを記憶させておいてもよい。
[II−3.カードバインダ構成]

カードバインダ150の構成例を図9に示す。
カードバインダ150は、バインダ制御部151と、外部インターフェース152と、メモリ部153と、コネクタ154−1、154−2・・・154−nを備える。
このカードバインダ150は、例えばノンリニアエディタ100との間の通信接続を行うことになるが、このため外部インターフェース152に設けられる図示しないコネクタによってノンリニアエディタ100との間でケーブル接続を行うことで、データ通信可能とされる。
コネクタ154−1、154−2・・・154−nは、それぞれ1つのエディットカード200のコネクタ204と接続可能なものとされる。即ち、n個のコネクタ154−1、154−2・・・154−nが設けられることで、カードバインダ150内にn個のエディットカード200が装着可能とされる。
バインダ制御部151は、例えばCPU等で構成され、メモリ部153の書込/読出や、通信時のデータ転送制御を行う。
ノンリニアエディタ100から各エディットカード200にクリップ情報をダウンロードする際には、外部インターフェース152によってノンリニアエディタ100からのクリップ情報が受信される。
また多数のエディットカード200がコネクタ154−1、154−2・・・に接続された状態とされている。
バインダ制御部151は、各コネクタ154−1、154−2・・・に接続されているエディットカード200から情報(例えばカードID)を受け取って、外部インターフェース152からノンリニアエディタ100に送信することができる。
またノンリニアエディタ100は、各クリップ情報について、それぞれカードIDを指定してダウンロードしてくるが、外部インターフェース152によりクリップ情報が受信された際、バインダ制御部151は、指定されたカードIDのエディットカード200に対して、そのクリップ情報を転送出力する動作を行う。
メモリ部153は、通信時のクリップ情報その他のデータのバッファリングや、各コネクタ154−1、154−2・・・に接続されている各エディットカード200のカードIDの記憶などに用いられる。
[II−4.エディットデスク構造]

エディットデスク300の構成を図10に示す。
エディットデスク300は、エディットカード200のメモリタグ208に対するリーダ/ライタとして機能するために、X軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321が設けられる。
例えば図11(b)(c)にX軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321を示すが、このX軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321は、図11(a)のように、編集面301の下部においてX軸方向及びY軸方向に多数のアンテナラインが配設された構造とされる。
X軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321はアンテナ接続バスライン318を介してアンテナアレー切替部317に接続される。
エディットデスク300では、リーダ/ライタとして機能するための構成として、さらに、アンテナアレー切替部317、アンテナ駆動/受信部316、情報送出部313、情報検出部315と、制御判定部314を備える。
これらにより、エディットカード200のメモリタグ208との間での非接触無線通信を行う。
メモリタグ208に対する送信モードではメモリタグ208へ各種コマンドやカードIDの要求を送信する。受信モードではメモリタグ208からカードID等の情報の供給を受ける。
情報送出部313は、クロック発生機能と、変調機能と、電力増幅機能を備えて、搬送周波数のクロック信号およびマスタークロックを生成する。この情報送出部313は、送信モードでは、制御判定部314から供給を受けた送信データに基づき、搬送波に例えばASK変調を施して変調信号とする。アンテナ駆動/受信部316は、この変調信号を電力増幅してX軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321を駆動する。
また、情報送出部313は、受信モードでは、搬送波を無変調でアンテナ駆動/受信部316に供給し、アンテナ駆動/受信部316はこれを電力増幅してX軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321を駆動する。
アンテナアレー切替部317は駆動するX軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321の切替を行う。つまりアンテナアレー切替部317で選択された方のアンテナアレイがアンテナ駆動/受信部316によって駆動されることになる。
X軸アンテナアレイ320、Y軸アンテナアレイ321は、送信モードでは変調信号に基づく電磁界を形成し、受信モードでは搬送波に基づく電磁界を形成し、何れのモードにあっても、メモリタグ208側のコイルアンテナ241と電磁界を介した誘導結合をする。
情報検出部315は、アンテナ端子電圧の検出機能と、復調機能を備える。
制御判定部314は、符号化/復号化機能と、このリーダ/ライタ機能としての動作の制御機能と、デスク制御部310との間のインタフェース機能を備える。
制御判定部314は、送信モードでは、デスク制御部310から受けた信号に基づきメモリタグ208側へ付与する送信情報を編成する。
情報送出部313は、この送信情報に基づいて搬送波を変調し、アンテナ駆動/受信部316によって電力増幅され、アンテナアレー切替部317で選択されているX軸アンテナアレイ320又はY軸アンテナアレイ321を駆動する。これにより、送信情報が載った搬送波による電磁界が形成され、この電磁界によりメモリタグ208へ送信情報が付与されると同時に電力供給がなされる。
情報送出部313は、受信モードにあっても、情報が載らない無変調の搬送波を出力し、アンテナ駆動/受信部316により、アンテナアレー切替部317で選択されているX軸アンテナアレイ320又はY軸アンテナアレイ321を駆動させ、電磁界を形成させ続ける。この電磁界により、メモリタグ208への電力供給が継続されるとともに、メモリタグ208からの応答(レスポンス)の検出がなされる。
ここで、メモリタグ208が応答内容に対応させてメモリタグ208側のコイルアンテナ241の負荷状態を変化させるか、メモリタグ208側の電力負荷を変化させると、X軸アンテナアレイ320又はY軸アンテナアレイ321のアンテナと、メモリタグ208側のコイルアンテナ241とは誘導結合状態にあることから、メモリタグ208側の負荷変動に応じて、X軸アンテナアレイ320又はY軸アンテナアレイ321のアンテナの端子電圧が変動する。この端子電圧変動を情報検出部315が検出復調し、制御判定部314へ渡す。制御判定部314は、誤り訂正を施し、応答(レスポンス)を復元して、デスク制御部310及びカード位置検出部312に送る。
このような構成及び動作により、エディットデスク300は、編集面301に載置されたエディットカード200のメモリタグ208に対してリーダ/ライタとして機能することになる。
エディットデスク300では、以上のリーダ/ライタ機能の構成に加え、デスク制御部310、カード位置検出部312、EDL(エディットリスト)作成部311、外部インターフェース304を備える。また図4に示したように、操作部302や表示部303を備える。
デスク制御部310は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータにより形成され、エディットデスク300の全体を制御する。
即ちデスク制御部310は、制御判定部314に指示して上記の非接触無線通信を実行させる。またデスク制御部310はアンテナアレー切替部317を制御して、機能させるアンテナとしてX軸アンテナアレイ320とY軸アンテナアレイ321を選択させる。
またデスク制御部310は、表示部303に編集作業者に提示する所定の表示を実行させる。
またデスク制御部310は、操作部302からの操作入力に応じて所要の制御を実行する。
カード位置検出部312は、アンテナアレー切替部317に対する切替制御信号を入力することで、アンテナアレー切替部317で選択されているアンテナがX軸アンテナアレイ320であるかY軸アンテナアレイ321であるかを認識する。そして情報検出部315から受信電界強度の情報や、制御判定部314においてエディットカード200からのレスポンスとして検出される情報(カードID)を受け取る。
X軸アンテナアレイ320が機能している際には、カード位置検出部312は、受信電界強度の情報から、非接触無線通信を実行しているエディットカード200の、編集面301上でのX方向位置を判別する。
Y軸アンテナアレイ321が機能している際には、カード位置検出部312は、受信電界強度の情報から、非接触無線通信を実行しているエディットカード200の、編集面301上でのY方向位置を判別する。
これによって、或るエディットカード200からカードIDを受信したときに、そのエディットカード200の編集面301上でのXY座標位置を検出し、これをデスク制御部310に通知する。
EDL作成部311は、カード位置検出部312によって検出される、編集面301上での各エディットカード200の水平方向及び垂直方向の配置順序に応じて、各エディットカード200のカードIDによる編集データ(エディットリスト)を作成する。
外部インターフェース304は、図4に示した接続端子304aによりケーブル接続された例えばノンリニアエディタ100等の他の機器との通信処理を行う。例えばUSBインターフェース回路、IEEEインターフェース回路などとして構成される。
デスク制御部310は、外部インターフェース152を介した通信により、例えばEDL作成部311で作成した編集データ(エディットリスト)を、ノンリニアエディタ100等に送信させることができる。
[II−5.エディットデスクによるXYスキャン]

上記のようにエディットデスク300は、エディットカード200のメモリタグ208に対してリーダ/ライタとして機能できるが、エディットカード200は、編集面301に配置された各エディットカード200に対して、その並び順を検出する。
エディットデスク300は、編集面301上に例えば図12(a)のようにエディットカード200が配置されたとすると、各エディットカード200について、図12(b)のように、それぞれが内蔵するメモリタグ208が配列されていると認識し、各メモリタグ208の検出を行うことで、各エディットカード200の並び順を判別することになる。
説明上、各メモリタグ208に記憶されているカードIDが、図のように#1、#2・・・#6であるとする。
平面方向(XY方向)の並び順は、例えば図13(a)の矢印SQ1のように設定する。即ち左上を先頭に、上の行からを下の行に順次進んで、右下の位置に向かう順番を、時系列的な順序であるとする。
また、エディットカード200が積み重ねられた場合は、図13(b)の矢印SQ2として示すように、上から下に向かって、時系列的な順序が進むものとする。
編集作業者は、このような順序を認識した上で、各エディットカード200が表現するクリップの時間的順序を考えながら、エディットカード200を任意に並べていけばよい。
もちろん、この図13(a)(b)に示した順序は一例にすぎない。また、平面方向に並べる行数や、1行に何個のエディットカード200を配置するかは、全く編集作業者の任意であるとしてよい。
まずここでは平面方向の配置位置の判別について述べる。
X軸アンテナアレー320とY軸アンテナアレー321は、上記図11のように形成されているが、このアンテナアレー320,321を駆動した際に得られる電界強度を検出することで、カード位置検出部312が、エディットカード200の配置位置(XY座標位置)を判別する。
図14を用い、Y軸アンテナアレー321を駆動する場合を例にとって説明する。
図14(a)に示すように、Y軸アンテナアレー321の各アンテナをAT1,AT2,AT3・・・ATnとする。
また各アンテナAT1,AT2,AT3・・・ATnに対する駆動信号源360−1、360−2、360−3・・・360−nを示している。これらは、図10における情報送出部313とアンテナ駆動/受信部316内の構成を模式的に示したものである。
そして、各アンテナに対して、順次異なる位相で駆動信号を与える。
つまりアンテナAT1の駆動信号源360−1については図14(b)の駆動制御信号DAT1によって駆動制御し、アンテナAT2の駆動信号源360−2については駆動制御信号DAT2によって駆動制御し、アンテナAT3の駆動信号源360−3については駆動制御信号DAT3によって駆動制御し・・・というように、各アンテナを順次駆動する。
図12(a)のように編集面301上でエディットカード200が1行目と2行目に配置されている場合においては、アンテナが駆動されたタイミングで、各メモリタグ208からカードIDが読み出されることになるが、各メモリタグ208からのレスポンスが得られる際に検出される電界強度は、そのメモリタグ208に最も近いアンテナが駆動されたときに最大となる。
今、仮に、図12(b)に示したカードID#1,#2,#3の3つのメモリタグ208(エディットカード200)が、Y方向にみて、アンテナAT2に最も近い場所に配置されていたとする。
またカードID#4,#5,#6の3つのメモリタグ208(エディットカード200)が、Y方向にみて、アンテナAT7に最も近い場所に配置されていたとする。
非接触無線通信では、その通信可能距離の設定にもよるが、或る程度離れていても通信は実行されるので、例えばアンテナAT1から順に駆動していくと、カードID#1,#2,#3が検出されるレスポンス受信時の電界強度は、アンテナAT2を駆動したときが最大となる。
またカードID#4,#5,#6が検出されるレスポンス受信時の電界強度は、アンテナAT7を駆動したときが最大となる。
つまり、カード位置検出部312は、Y軸アンテナアレー321を駆動する際に、各アンテナAT1,AT2・・・の駆動タイミングと、その際の電界強度、及び受信されたカードIDを判定することで、受信されたカードIDのY方向位置(Y座標値)を判定できる。
例えばアンテナAT1〜ATnのそれぞれの駆動を終えた時点で、例えばカードID#1,#2,#3のエディットカード200が、アンテナAT2に対応するY座標値に配置されており、カードID#4,#5,#6のエディットカード200が、アンテナAT7に対応するY座標値に配置されていることが判別できる。
なお、この例では、アンテナAT1→AT2→AT3・・・という順番で駆動しているが、各アンテナの駆動順序はどのような順序でもよい。カード位置検出部312が、電界強度判定時に、どのアンテナが駆動されているかを認識できればよい。
X軸についても同様に判定を行う。
図示は省略するが、X軸アンテナアレー320についても、各アンテナを順次駆動させながら、各エディットカード200からのレスポンス受信及び電界強度判定を行う。これによってカードIDとX軸座標の対応を検出できる。
例えば図12(b)の配置の場合、カードID#1,#4のエディットカード200の配置位置としてのX座標値、カードID#2,#5のエディットカード200の配置位置としてのX座標値、カードID#3,#6のエディットカード200の配置位置としてのX座標値が、それぞれ判定できる。
このように、X軸アンテナアレー320及びY軸アンテナアレー321によるスキャンによって、カード位置検出部312は、各カードIDについてのXY座標値を判定できることになる。カード位置検出部312は、各カードIDのXY座標値をデスク制御部310に通知することで、デスク制御部310は、各エディットカード200のXY方向での配置順序(編集作業者が意図した各クリップの時間軸順序)を認識できる。
ここで、アンテナ構造及びXY座標判定の別の例を説明しておく。
上記例では、X軸アンテナアレー320、Y軸アンテナアレー321を編集面301の直下に配置するものとしたが、例えば図15(a)のように、X軸アンテナ350、Y軸アンテナ351を、それぞれ矢印方向に移動させることのできる構造としても良い。
即ちX軸アンテナ350は、図示しない移動機構によりX軸方向に移動し、Y軸アンテナ351は、図示しない移動機構によりY軸方向に移動するようにする。
今、編集面301上に、図のようにカードID#1〜#6のメモリタグ208(エディットカード200)が配置されている状態を考える。
そして、X方向には、X座標原点から距離aの位置に、カードID#1,#4のエディットカード200が配置され、距離bの位置にカードID#2,#5のエディットカード200が配置され、距離cの位置にカードID#3,#6のエディットカード200が配置されているとする。
またY方向には、Y座標原点から距離dの位置に、カードID#4,#5,#6のエディットカード200が配置され、距離eの位置にカードID#1,#2,#3のエディットカード200が配置されているとする。
まず、X軸アンテナ350を駆動状態のままでX方向に移動させていくと、検出される電界強度は図16(a)のようになる。
例えばX方向のスキャン位置が、距離a,距離b,距離cとなったそれぞれのタイミングで、最大の電界強度が検出される。
そして例えば距離aのスキャンタイミングでは、#1、#4のカードIDが検出されたとすると、カードID#1,#4の2つのエディットカード200のX座標値は、「a」であると判定できる。
また、次にY軸アンテナ351を駆動状態のままでY方向に移動させていくと、検出される電界強度は図16(b)のようになる。
即ちY方向のスキャン位置が、距離d,距離eとなったそれぞれのタイミングで、最大の電界強度が検出される。
例えば距離dのスキャンタイミングでは、#4、#5、#6のカードIDが検出されたとすると、カードID#4、#5、#6の3つのエディットカード200のY座標値は、「d」であると判定できる。
カード位置検出部312では、このような判定により、結局各カードIDに対応して、図16(c)のようなXY座標値を判定できる。
このように、X軸アンテナ350、Y軸アンテナ351を移動可能に構成し、それぞれを駆動状態でスキャン移動させながら電界強度を検出する手法によっても、各エディットカード200のXY座標値(水平方向の配置位置)を判定することが可能となり、これによってデスク制御部310は、各エディットカード200のXY方向での配置順序(編集作業者が意図した各クリップの時間軸順序)を認識できる。
[II−6.エディットカードの重なり認識及び上下通信]

次にエディットデスク300上でエディットカード200が重ねられた場合の上下の順序の検出について説明する。
ここでは一例として、エディットデスク300が、重ねられたエディットカード200の一番下のエディットカード200から、重なり順序の情報を得る方式を述べる。つまり、エディットデスク300自体が、直接的に各エディットカード200の重なり順序を検出するのではなく、重ねられたエディットカード200同志で、それぞれが自己の重なり位置を検出し、その検出結果を、一番下のエディットカード200が、エディットデスク300に伝える方式である。
尚、重ねられたエディットカード200カードの上下の定義は、地球の中心に近い方を下としている。
図17により、エディットカード200における、自己の重なり位置検出のための構造を説明する。
図5(c)で述べたように、エディットカード200の内部には、所定位置にホール素子205と磁石206が配置される。
図17(a)は、エディットカード200を図17(b)(c)に示すA−A断面線で見たときの断面構造の模式図である。
エディットカード200の内部には、その厚み方向に見て、上層HLと下層LLが形成される。上層HLは電子ペーパー部201に近い側、下層LLはカード底面に近い側とする。
図17(b)は上層HLを上から見た状態を示し、また図17(c)は下層LLを上から見た状態を示している。
エディットカード200が、その上下面に重ねて置かれた他のエディットカード200を検出する為に、上層HLと下層LLにおいて、それぞれ所定位置にホール素子205と磁石206が配置される。
また上層HLと下層LLにおいて、磁石206とホール素子205が配置される位置では、例えば平面的に見て1/4円形の磁気シールド板207が設置される。
上層HLには、図17(b)のように、磁石206a,206bと、ホール素子205a,205bが、それぞれ磁気シールド板207の上方に固定配置される。
下層LLには、図17(c)のように、磁石206c,206dと、ホール素子205c,205dが、それぞれ磁気シールド板207の下方に固定配置される。
このように、1枚のエディットカード200には4個のホール素子205a,205b,205c,205dと、4個の磁石206a,206b,206c,206dが固定配置されている。
各ホール素子205a,205b,205c,205dは、磁石のN極/S極を検出し、対応するDC電圧に変換し、図7のリード/ライト制御部212に出力する。このホール素子205a,205b,205c,205dの検出情報が伝えられることで、主制御部211は、自己のエディットカード200の上下に他のエディットカード200が重ねられているか否かを判定できる。
図17(a)のように、上層HLの磁石206aと下層LLのホール素子205cは上下方向に近接した位置に固定配置されるが、この磁石206aとホール素子205cの間は磁気シールド板207によって磁気的に遮蔽され、磁石206aの磁気がホール素子205cに干渉しないようにされる。
磁石206cとホール素子205aの間、磁石206bとホール素子205dの間、磁石206dとホール素子205bの間も、それぞれ磁気シールド板207で磁気的に遮蔽される。
そして、上層HLにおけるホール素子205a,205bは、電子ペーパー部201側の面に他のエディットカード200が重なっているか否かを検出するためのものとされ、下層LLにおけるホール素子205c,205dは、電子ペーパー部201の反対側の面(カード底面側)に他のエディットカード200が重なっているか否かを検出するためのものとされる。
図18(a)(b)は、3枚のエディットカード200A、200B、200Cが重ねられた状態を模式的に示している。図18(a)は、図17(b)(c)のA−A断面線で見た場合、図18(b)は図17(b)(c)のB−B断面線で見た場合を、それぞれ示している。
図18(a)(b)に示すように、一番上のエディットカード200Aのホール素子205cは、その下のエディットカード200Bの磁石206aのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Aのホール素子205dは、エディットカード200Bの磁石206bのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Aのホール素子205a、205bは、上に他のエディットカード200(の磁石)が無いため、磁気を検出しない。
真ん中のエディットカード200Bのホール素子205cは、その下のエディットカード200Cの磁石206aのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Bのホール素子205dは、エディットカード200Cの磁石206bのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Bのホール素子205aは、その上のエディットカード200Aの磁石206cのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Bのホール素子205bは、エディットカード200Aの磁石206dのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
一番下のエディットカード200Cのホール素子205aは、その上のエディットカード200Bの磁石206cのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Cのホール素子205bは、エディットカード200Bの磁石206dのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Cのホール素子205c、205dは、下に他のエディットカード200(の磁石)が無いため、磁気を検出しない。
つまり、4つのホール素子205a,205b,205c,205dの検出出力は、次のようになる。下記「 」「 」「 」「 」はホール素子205a,205b,205c,205dの各検出出力を示す。(「無」は無検出、「S」はS極検出、「N」はN極検出)
最上段 :「無」「無」「S」「N」
中間位置:「N」「S」「S」「N」
最下段 :「N」「S」「無」「無」
また、仮に自己のエディットカード200が、他のエディットカード200に対して同一平面内で180度回転して重ねられている場合は、検出出力は次のようになる。
最上段 :「無」「無」「N」「S」
中間位置:「S」「N」「N」「S」
最下段 :「S」「N」「無」「無」
以上のようにホール素子205a,205b,205c,205dの検出結果が得られることから、各エディットカード200の主制御部211は、重ねられた際に、自己が、上下の位置として、最上段か、中間位置か、最下段かを判別できることになる。
結局、各エディットカード200の主制御部211は、ホール素子205a,205b,205c,205dの検出結果により、
・重ねられていない(各検出結果が全て「無」の場合)
・下側にのみ他のエディットカード200がある(=重なりの最上段)
・上下に他のエディットカード200がある(=重なりの中間位置)
・上側にのみ他のエディットカード200がある(=重なりの最下段)
の4つの状態を、常時判定できることになる。
なお、図17,図18では1枚のエディットカード200にホール素子205が合計4個と、磁石206が合計4個、用いられる例としたが、例えば図19(a)(b)(c)のように、2つのホール素子205と、2つの磁石206の構成も考えられる。
図19(a)は、エディットカード200を図19(b)(c)に示すD−D断面線で見たときの断面構造の模式図である。図19(b)は上層HLを上から見た状態を示し、また図19(c)は下層LLを上から見た状態を示している。
この場合、図19(b)(c)に示すように、エディットカード200を、その4隅の1つを切欠部209とした形状とする。
編集作業者は、編集面301上でエディットカード200を積み重ねる場合は、切欠部209を合わせて重ねるようにする。
上層HLには、図19(b)のように、磁石206aと、ホール素子205aが、それぞれ磁気シールド板207の上方に固定配置される。
下層LLには、図19(c)のように、磁石206bと、ホール素子205bが、それぞれ磁気シールド板207の下方に固定配置される。
このように、1枚のエディットカード200には2個のホール素子205a,205bと、2個の磁石206a,206bが固定配置されるようにする。
そして、上層HLにおけるホール素子205aは、電子ペーパー部201側の面に他のエディットカード200が重なっているか否かを検出するためのものとされ、下層LLにおけるホール素子205bは、電子ペーパー部201の反対側の面(カード底面側)に他のエディットカード200が重なっているか否かを検出するためのものとされる。
図20(a)(b)は、3枚のエディットカード200A、200B、200Cが重ねられた状態を模式的に示している。図20(a)は、図19(b)(c)のC−C断面線で見た場合、図20(b)は図19(b)(c)のD−D断面線で見た場合を、それぞれ示している。
図20(a)(b)に示すように、一番上のエディットカード200Aのホール素子20bは、その下のエディットカード200Bの磁石206aのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Aのホール素子205bは、上に他のエディットカード200(の磁石)が無いため、磁気を検出しない。
真ん中のエディットカード200Bのホール素子205bは、その下のエディットカード200Cの磁石206aのN極に近接するため、N極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Bのホール素子205a、上のエディットカード200Aの磁石206bのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
一番下のエディットカード200Cのホール素子205aは、その上のエディットカード200Bの磁石206bのS極に近接するため、S極検出電圧を出力する。
また、このエディットカード200Cのホール素子205bは、下に他のエディットカード200(の磁石)が無いため、磁気を検出しない。
編集作業者が、切欠部209を揃えて積み重ねることを前提とすれば、以上のホール素子205a,205bの検出結果により、重なりの最上段、中間位置、最下段、又は重ねられていないことを検出できる。
ここまで、エディットカード200が、自分の重なり位置状態を検出する手法について説明したが、続いて、重なったエディットカード200同志での通信について述べる。
重ねられた上下のエディットカード200の間では、発光部203,受光部202を用いた光通信により、自己のカードIDを伝達する通信を行う。
この光通信は、最上段のエディットカード200から最下段のエディットカード200に向かって順番に行う。
図21(b)は、図17(b)と同様に、エディットカード200の上層HLを上から見た状態(図17(b)に受光部202とメモリタグ208を追加記載)、また図21(a)は、図21(b)のE−E断面線での断面構造を、模式的に示している。
受光部202は、エディットカード200の電子ペーパー部201側の略中央位置に置いて上向きに配置され、発光部203は、カード底面側の略中央位置において下向きに配置されている。
図21(c)は、4枚のエディットカード200A、200B、200C、200Dが積み重ねられた状態において、受光部202,発光部203を示している。
エディットカード200A、200B、200C、200Dの各カードIDは、それぞれ#6,#2,#8,#9であるとする。
この場合、最上段のエディットカード200Aは、自己のカードID(#6)を発光部203からの光通信で、下のエディットカード200Bに伝える。
エディットカード200Bは、受光部202により光信号を検知し、上のエディットカード200AのカードIDが#6であることを認識する。
続いて、エディットカード200Bは、エディットカード200AのカードID(#6)と、自己のカードID(#2)を、発光部203からの光通信で、下のエディットカード200Cに伝える。
エディットカード200Cは、受光部202により光信号を検知し、上の2枚のエディットカード200A、200BのカードIDが#6、#2であることを認識する。
続いて、エディットカード200Cは、エディットカード200AのカードID(#6)と、エディットカード200BのカードID(#2)と、自己のカードID(#8)を、発光部203からの光通信で、下のエディットカード200Dに伝える。
最下段のエディットカード200Dは、受光部202により光信号を検知し、上の3枚のエディットカード200A、200B、200CのカードIDが#6、#2、#8であることを認識する。
自己が最下段である場合、この受信した情報から、上に重ねられた各エディットカード200の順番に、自己のカードIDを付加して、重なり順序の情報を設定する。
つまりこの場合、最下段のエディットカード200Dは、自己を含めて重ねられた4枚のエディットカード200A、200B、200C、200Dは、それぞれカードIDが#6、#2、#8、#9であることを認識し、かつその時間的順序(編集作業者が意図する時間的順序)が、「#6→#2→#8→#9」であると認識し、これをエディットデスク300との非接触無線通信時のレスポンスデータとする。
上述のように、エディットデスク300は、X軸アンテナアレー320、Y軸アンテナアレー321によるXY方向のスキャンによって水平方向に並べられた各エディットカード200の順序を、カードID順序として判別するが、積み重なりの最下段のエディットカード200Dは、そのXY方向のスキャンの際に、「#6→#2→#8→#9」という重なり全体のカードID順序の情報をエディットデスク300に送信する。
これによって、エディットデスク300が、積み重ねられたひとかたまりのエディットカード200について、水平位置の順序とともに、重なり方向の順序を認識できることになる。
なお、上下のエディットカード200の間の光通信は、例えば図22のような構造のパケットデータの伝送として行えばよい。
パケットは、図22(a)に示すように、パケットヘッダに続いて、データ領域AR1、AR2・・・ARm、CRCパリティを有する構造とする。
パケットヘッダは、パケット識別子、パケットレングス、各データ領域の位置などの情報を含む。
各エディットカード200は、それぞれデータ領域AR1,AR2・・・ARmを順番に使用して、自己のカードIDを次のエディットカード200に伝える。
例えば図21(c)の場合で言えば、最上段のエディットカード200Aは、図22(b)のようにデータ領域AR1に自己のカードID(#6)をデータとして付加したパケットを生成し、このパケットデータをエディットカード200Bに光送信する。
この図22(b)のパケットデータを受信したエディットカード200Bは、次にデータ領域AR2に自己のカードID(#2)をデータとして付加し、図22(c)のパケットデータをエディットカード200Cに光送信する。
この図22(c)のパケットデータを受信したエディットカード200Cは、次にデータ領域AR3に自己のカードID(#8)をデータとして付加し、図22(d)のパケットデータをエディットカード200Dに光送信する。
最下段のエディットカード200Dは、図22(d)のパケットデータを受信することで、自己のカードID(#9)を含め、上記「#6→#2→#8→#9」という時間的順序を認識できることになる。
[II−7.編集手順]

本例の編集システムを用いた動画編集作業の手順について説明する。
図23は、上述してきたノンリニアエディタ100、カードバインダ150、複数のエディットカード200、及びエディットデスク300を使用して行う編集作業の手順をステップST1〜ST8として示している。
ステップST1は、本例のシステムを使用する前にクリップを用意する作業を示している。
まずマスター編集機(ノンリニアエディタ100)において、各クリップのイン点、アウト点の設定が行われる。
例えば図24には、映像素材としてのクリップCL1,CL2,CL3を示しているが、このような映像素材のそれぞれについて、映像コンテンツで使用する部分(斜線部)をイン点からアウト点としてカット編集する。
なお、1つのクリップについて1つのイン点、アウト点を設定する場合の他、クリップCL3として示すように、1つのクリップから複数のイン点、アウト点を設定し、2つのクリップCL3−1,CL3−2を切り出す場合もある。
いずれにしても、カット編集として切り出されたクリップ(斜線部の映像)が、1つの単位映像として、本例のエディットカード200を用いる編集に使用される。
ノンリニアエディタ100において、イン点からアウト点までの単位映像としての多数のクリップを設定したら、次に、ステップST2として、各エディットカード200に各クリップ情報をダウンロードする。
クリップ情報の内容は、上述したように多様に想定されるが、ここでは一例として、クリップナンバ(クリップの識別子)、イン点及びアウト点のタイムコード、イン点及びアウト点とされたフレームのサムネイル画像が含まれるとする。
この場合、カードバインダ150に所要数のエディットカード200を装着した状態で、カードバインダ150をノンリニアエディタ100に接続する。そしてカードバインダ150を介してノンリニアエディタ100から各エディットカード200にクリップ情報がダウンロードされる。例えば図24のようにカット編集した場合、クリップCL1のクリップ情報が1枚のエディットカード200にダウンロードされ、またクリップCL2のクリップ情報が1枚のエディットカード200にダウンロードされ、またクリップCL3−1のクリップ情報が1枚のエディットカード200にダウンロードされ、クリップCL3−2のクリップ情報が1枚のエディットカード200にダウンロードされる。
各エディットカード200にクリップ情報がダウンロードされると、各エディットカード200は、それぞれ電子ペーパー部201に図5(a)のような表示を行って、クリップ内容を表現する。
ステップST3として編集作業者は、このようなエディットカード200を、エディットデスク300上で、水平、垂直方向に、意図する順序で並べていく。
編集作業者は、自分の思うとおりにエディットカード200を並べ終えたら、エディットデスク300に並び順序の読取を指示する。
エディットデスク300はステップST4として、編集面301上に水平、垂直方向に並べられたエディットカード200の順序を読み取る。
そしてステップST5でで、読み取った時間的順序に基づいて編集データ(EDL)を作成し、作成した編集データをノンリニアエディタ100にアップロードする。
編集作業者は、ステップST6として編集結果を確認する。例えばノンリニアエディタ100において、エディットデスク300からアップロードされた編集データに基づいて映像を再生させ、編集作業者は、それを確認する。即ち多数のクリップが編集データで指定された順序に連結された映像コンテンツを再生させて編集結果を確認する。
ステップST7で編集作業者がOKと判断すれば、一連の編集作業は終了され、ノンリニアエディタ100においては、完パケとしての映像コンテンツが作成されたことになる。
もし、OKでなければステップST8に進む。編集作業者は、ステップST8で、或るクリップについてイン点、アウト点の変更が必要か否かを判断する。クリップ自体の変更が必要ない場合は、ステップST3の作業からやり直す。つまり、エディットカード200をそのまま使用して、再度エディットデスク300上で順番を考える。
また、クリップ自体のイン点、アウト点の変更を行う場合は、ステップST1から作業をやり直す。
[II−8.エディットカードへのクリップダウンロード動作]

一連の編集作業手順は、以上のようになる。
ここでは、図23のステップST2としてのクリップ情報のエディットカード200へのダウンロードの際の各機器の動作について説明する。
図25は、ノンリニアエディタ100のNLE制御部101と、カードバインダ150のバインダ制御部151の、クリップ情報ダウンロード時の処理例を示している。
まずノンリニアエディタ100側では、編集作業者は、例えば上記図23のステップST1でイン点、アウト点を設定したクリップを複数選択し、これらについてのクリップ情報のダウンロードを指示する操作を行う。
これに応じて、ノンリニアエディタ100のNLE制御部101は、まずステップF102で、選択された複数のクリップについて、クリップ情報をダウンロードする複数のクリップをクリップCL1〜CLmとして設定する。例えばイン点からアウト点としての各映像単位を、それぞれ1つのダウンロード対象クリップとして設定する。
続いてNLE制御部101は、ステップF103で、カードバインダ150に対して、装着されている全てのエディットカード200についてのカードIDを送信するようにID要求情報を送信する。
カードバインダ150のバインダ制御部151は、ID要求情報を受信したら、ステップF201からF202に進み、まず装着されている全てのエディットカード200についてのカードIDを取得する。
例えばバインダ制御部151は、装着されている多数のエディットカード200に対して順次、主制御部211との間で通信を行い、カードIDを通知させ、メモリ部153に取り込んでいく。
この動作によって、バインダ制御部151は、メモリ部153に、各コネクタ154に接続されているエディットカード200のカードIDを、コネクタ番号と対応づけて記憶させていくことができる。
なお、バインダ制御部151は、特にノンリニアエディタ100からのID要求情報を受信しない時点、例えばエディットカード200がコネクタ154に装着される毎に、そのエディットカード200からカードIDを読み出し、メモリ部153にコネクタ番号と対応させて記憶させておいても良い。
バインダ制御部151は、装着されている全てのエディットカード200についてのカードIDを取得したら、ステップF203で、その全てのカードIDをノンリニアエディタ100に送信する。
ノンリニアエディタ100のNLE制御部101は、カードIDを受信したら、ステップF104からF105に進み、ステップF102でダウンロード対象として設定したm個のクリップと、各カードIDの対応付けを行う。
例えばダウンロード対象としてクリップCL1〜CL8の8個のクリップが設定されているとする。また、カードバインダ150には10個のエディットカード200が装着されており、バインダ制御部151から10個の各カードID#1〜#10が通知されたとする。
NLE制御部101は、各クリップCL1〜CL8のそれぞれにカードIDを対応づける。例えば図26のように、クリップCL1に対してカードID#1、クリップCL2に対してカードID#2、クリップCL3に対してカードID#3・・・というように対応付けを行い、この対応付けの情報を記憶する。
なお、もしエディットカード200がカードバインダ150に1つも装着されていなかったり、ダウンロード対象として設定されたクリップ数より少数のエディットカード200しか装着されていなかったような場合、作業者にエラー通知を行い、今回のダウンロードに十分な数のエディットカード200をカードバインダ150に装着するように求めるようにしても良い。
例えば図26のような対応付けを終えたら、NLE制御部101はステップF106以降でクリップ情報のダウンロードを開始する。
まずNLE制御部101はステップF106で変数M=1とする。
そしてNLE制御部101はステップF107で、クリップCL(M)のクリップ情報を、そのクリップに対応づけたカードIDを指定してカードバインダ150に送信する。図26の例に沿えば、変数M=1の時点では、クリップCL1のクリップ情報(クリップナンバ、イン点タイムコード、アウト点タイムコード、イン点サムネイル画像、アウト点サムネイル画像を含む情報)を、カードID#1を指定して送信することになる。
カードバインダ150のバインダ制御部151は、ステップF204でクリップ情報を受信したら、ステップF205で、カードIDで指定されたエディットカード200に、クリップ情報を転送する。例えばクリップCL1のクリップ情報を、カードID#1のエディットカード200の主制御部211に対して送信することになる。
その後、ステップF206で終了通知が受信されなければステップF204で、次のクリップ情報の受信を待機する。
NLE制御部101では、1つのクリップ情報の送信を終えたら、ステップF108で変数Mとクリップ数mを確認し、全てのダウンロード対象クリップについてのクリップ情報の送信を終えたか否かを確認する。
終えていなければ、NLE制御部101はステップF109で変数Mをインクリメントして、ステップF107に戻る。従って、次にはクリップCL2のクリップ情報を、カードID#2を指定して送信することになる。
これに応じてバインダ制御部151は、再びステップF204からでF205に進み、カードIDで指定されたエディットカード200に、クリップ情報を転送する。例えばクリップCL2のクリップ情報を、カードID#2のエディットカード200の主制御部211に対して送信することになる。
このステップF107,F205の動作が、ステップF108で変数M=ダウンロード対象クリップ数mとなるまで繰り返される。
そしてm個の各クリップCL1〜CLmについて、クリップ情報の送信を終了したら、NLE制御部101はステップF110に進み、バインダ制御部151に対して終了通知を送信してダウンロード処理を終える。
バインダ制御部151は、ステップF206で終了通知を受信することに応じて処理を終える。
このような図25の処理により、複数のクリップCL1〜CLmのそれぞれのクリップ情報が、m個のそれぞれ別のエディットカード200にダウンロードされることになる。
各エディットカード200においては、主制御部211は、バインダ制御部151のステップF205の処理でクリップ情報が送信されてきた際に、図27の処理を行う。
即ち主制御部211は、クリップ情報を受信したら、処理をステップF301からF302に進め、リード/ライト制御部212に指示して、受信したクリップ情報をメモリ213に格納させる。
そしてステップF303では、主制御部211は、リード/ライト制御部212に指示して、メモリ213に記憶したクリップ情報のうちで表示に用いるデータとして、クリップナンバ、イン点タイムコード、アウト点タイムコード、イン点サムネイル画像、アウト点サムネイル画像の各データを読み出させて表示データ作成部215に転送させ、表示データを作成させる。そしてその表示データに基づく電子ペーパー部201における表示を実行させる。
この図27の処理により、エディットカード200では、電子ペーパー部201において図5のような表示が実行され、編集作業者に対して1つのクリップを表現する状態となる。
各エディットカード200が、クリップ情報を受信した際に、このような処理を行う頃で、各エディットカード200が、それぞれNLE制御部101で対応づけられたクリップを表現する状態となる。
この後、編集作業者は、各エディットカード200をカードバインダ150から外す。そして図23で述べたステップST3として、エディットデスク300上で各エディットカード200を水平、垂直方向に並べる作業を行うことになる。
なお、主制御部211は、この図27の処理を行う際(カードバインダ150に装着されている際)は、バッテリー電源217による電源供給をオンとして動作するか、或いは、カードバインダ150から電源供給を受けて動作するようにする。
但し、バッテリー電源217による電源供給をオンとしていたとしても、ステップF303での電子ペーパー部201での表示を終えた後は、動作電源は不要となるため、主制御部211は、バッテリー電源217による電源供給をオフとする。
電子ペーパー部201は、無電源状態で表示を維持するため、エディットカード200がカードバインダ150から取り外された後は電源不要であり、主制御部211はバッテリー電源217による電源供給をオフとしておけばよい。
[II−9.エディットデスクでの編集時の動作]

図23のステップST3として、編集作業者は、制作しようとする映像コンテンツをイメージしながら、各エディットカード200を並べていく。そして、各クリップの時系列順序を決めた時点で、エディットデスク300にステップST4としての読取(エディットカード200の並び順の判定)を実行させ、その後ステップST5で編集データの作成及びノンリニアエディタ100へのアップロードが行われる。
ここでは、図23のステップST4,ST5の際に行われるエディットデスク300とエディットカード200の処理について説明する。
図28は、編集作業者がエディットデスク300上でエディットカード200の配列を終え、エディットデスク300に読み取りを指示する操作を行った際の、デスク制御部310の処理を示している。
編集作業者が操作部302により、エディットカード200の並び順序の読み取り指示の操作を行うことに応じて、デスク制御部310は、図28の処理をステップF401からF402に進める。
まずデスク制御部310はステップF402で、制御判定部314に、非接触無線通信によって編集面301上の各エディットカード200に対して電源オンのコマンドを送信させる。
この場合、X軸アンテナアレー320もしくはYアンテナアレー321のいずれかが選択され、選択されたアンテナアレーの全アンテナ(もしくは一部のアンテナでもよい)が駆動されて、編集面301上の全エディットカード200に対して、電源オンコマンドが送信されることになる。
そしてデスク制御部310は、ステップF403で、非接触無線通信により全エディットカード200に対して準備確認要求コマンドを送信しながら、そのレスポンスにより、ステップF404で全エディットカード200側の準備完了が確認されることを待機する。
編集面301上に並べられた各エディットカード200では、メモリタグ208によってエディットデスク300からの電源オンコマンドが受信された場合、その電源オンコマンドがタグ制御部230から主制御部211に伝えられ、主制御部211によって図29の処理が開始される。
電源オンコマンドを受信したら、主制御部211は図29のステップF320からF321に進み、まずバッテリー電源217による電源供給を開始させる。
次にステップF322では、主制御部211はタグ制御部230に対して、準備未了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を指示する。即ちエディットデスク300からは、上記ステップF403で準備確認要求コマンドを繰り返し送信してくるが、そのレスポンスとして「準備未了」を示す情報を送信するようにタグ制御部230に指示する。タグ制御部230は、準備確認要求コマンドに対するレスポンスデータとして、「準備未了」を示す情報を半導体メモリ231にセットする。
また、ここでエディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス設定として、自己のカードIDの送信を行うように設定する。
エディットデスク300は、後述する図28のステップF406でのXYスキャンの際に、ID要求コマンドを発信してくるが、このレスポンス設定とは、このID要求コマンドに対して、自己のカードIDを返信することの設定である。タグ制御部230は、ID要求コマンドに対して自己のカードIDを送信するというレスポンス設定を行う。
続いて主制御部211はステップF323で、ホール素子205(例えば図18に示したホール素子205a,205b,205c,205d)の磁気検出信号を確認して、自己のエディットカード200のZ方向位置(重なり位置)を判別する。
即ち主制御部211は、ホール素子205の検出結果により、自己のエディットカード200が、他のエディットカード200と重ねられているかいないか、また重ねられている場合は最上段、中間位置、最下段のいずれであるかを認識する。
自己のエディットカード200が、他のエディットカード200と重ねられていない場合は、主制御部211はステップF324からF332に進み、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。即ちエディットデスク300からの上記ステップF403での準備確認要求コマンドに対するレスポンスとして「準備完了」を示す情報を送信するようにタグ制御部230に指示する。タグ制御部230は、準備確認要求コマンドに対するレスポンスデータとして、それまでセットしていた「準備未了」の情報を、「準備完了」示す情報に半導体メモリ231上で書き換える。
そしてステップF333で電源オフのコマンドの受信を待機する。
自己のエディットカード200が他のエディットカード200と重ねられている場合は、ステップF324からF325に進む。
そして自己のエディットカード200が最上段である場合は、ステップF330に進み、主制御部211は、カードIDパケット送信制御を行う。即ちリード/ライト制御部212に指示して、図22(b)のようにデータ領域AR1に自己のカードIDを書き込んだパケットを生成させ、発光部203から光変調信号として送信出力させる。
そして光送信を終えたら、ステップF331に進み、エディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス停止の設定を行う。
これは、エディットデスク300が後述する図28のステップF406でのXYスキャンの際にID要求コマンドを発信したときに、最上段のエディットカード200の場合は、メモリタグ208が、そのID要求コマンドに対して反応しない(もしくは無効データを返信する)ようにする設定を行うものである。
上記ステップF322では、ID要求コマンドに対して自己のカードIDを送信する基本設定がなされるが、この場合、タグ制御部230は主制御部211からのレスポンス停止設定の指示に応じて、ステップF322での自己のカードIDの送信設定を無効化し、ID要求コマンドに対するレスポンス停止設定を行う。
その後、主制御部211はステップF332に進み、タグ制御部230に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。タグ制御部230は、準備確認要求コマンドに対するレスポンスデータとして、それまでセットしていた「準備未了」の情報を、「準備完了」示す情報に半導体メモリ231上で書き換える。
そしてステップF333で電源オフのコマンドの受信を待機する。
自己のエディットカード200が他のエディットカード200と重ねられているが、最上段ではない場合は、主制御部211はステップF326に進む。そして上段のエディットカード200からの光通信によるパケット受信を待機する。
受光部202からの受光回路系によって上段のエディットカード200からのパケット受信があったら、ステップF327で、重なりの中間位置であるか最下段であるかにより処理を分岐する。
自己のエディットカード200が重なりの中間位置である場合は、ステップF328に進み、主制御部211は、カードIDパケット送信制御を行う。
即ちリード/ライト制御部212に指示して、受信したパケット構造に自己のカードIDを追加した、例えば図22(c)(d)のようなパケットを生成させ、発光部203から光変調信号として送信出力させる。
そして光送信を終えたら上記最上段の場合と同様に、主制御部211はステップF331で、タグ制御部230に、エディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス停止の設定を指示する。つまりエディットデスク300がID要求コマンドを発信したときに、中間位置のエディットカード200の場合も、メモリタグ208が、そのID要求コマンドに対して反応しない(もしくは無効データを返信する)ようにする設定を行う。
またステップF332で、タグ制御部230に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。
そしてステップF333で電源オフのコマンドの受信を待機する。
自己のエディットカード200が最下段であった場合は、ステップF326で光通信パケットの受信に応じて、ステップF327からF329に進み、上段のエディットカード200からの受信パケットから伝達されたカードIDを抽出し、自己のカードIDを加えて、ID順序のデータを設定する。例えば図21(c)で説明した例で言えば、「#6→#2→#8→#9」というID順序のデータを生成する。そしてこれをタグ制御部230に伝え、タグ制御部230に、このID順序のデータを、エディットデスク300からのID要求コマンドに対するレスポンスデータと設定させる。
上記ステップF322では、ID要求コマンドに対して自己のカードIDを送信する基本設定がなされるが、この場合、タグ制御部230は主制御部211からの指示に応じて、ステップF322での自己のカードIDの送信設定を無効化し、ID要求コマンドに対するレスポンスとして、例えば「#6→#2→#8→#9」のようなID順序データを送信するように設定を行う。このためID順序データを、半導体メモリ231に保存する。
その後、主制御部211はステップF332で、タグ制御部230に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。
そしてステップF333で電源オフのコマンドの受信を待機する。
デスク制御部310は、図28のステップF403として、非接触無線通信により、繰り返し各エディットカード200に対して準備確認要求コマンドを発信させ、そのレスポンスとして各エディットカード200から「準備未了」又は「準備完了」の通知を受信している。
デスク制御部310は、各エディットカード200からの全てのレスポンスが「準備完了」となることで、ステップF404でOKと判定する。即ち「準備未了」のレスポンスが1つも受信されなくなった時点で、全てのエディットカード200が準備完了となったと認識する。
そして全てのエディットカード200が準備完了となったことに応じて、デスク制御部310はステップF405に進み、非接触無線通信により、各エディットカード200に電源オフコマンドを送信させる。
各エディットカード200の主制御部211は、メモリタグ208で受信した電源オフコマンドを、タグ制御部230を介して受け取ると、処理を図29のステップF333からF334に進め、バッテリー電源217による電源供給をオフとする。
なお、この例では、各エディットカード200では、デスク制御部310からの電源オフコマンドに応じてバッテリー電源217による電源供給を停止させるとしているが、例えばステップF332の処理を終了した時点で、自動的に主制御部211が電源オフ制御をおこなうようにしてもよい。その場合、デスク制御部310はステップF405の処理を行う必要はない。
続いてデスク制御部310は、ステップF406に進み、ID要求コマンドを伴ったXYスキャンを行う。
つまり図14で説明したように、X軸アンテナアレー320の各アンテナ、Y軸アンテナアレー321の各アンテナを順次駆動させる。このとき各アンテナからID要求コマンドを送信させる。
これに応じて、積み重ねられていないエディットカード200では、自己のカードIDを返信してくる。
また積み重ねられている複数のエディットカード200については、最上段及び中間位置のエディットカード200は、ID要求コマンドに対してレスポンス停止設定がなされているため返信せず、最下段のエディットカード200が、積み重ねられたは各エディットカード200のID順序のデータを返信してくる。
このとき、カード位置検出部312は、レスポンスとしてのカードID(及びID順序のデータ)と、その際の電界強度の検出により、各エディットカード200(及び積み重ねられたエディットカード群)のXY座標を判定し、デスク制御部310に通知する。
デスク制御部310は、レスポンスとして受信された各カードID(及びID順序のデータ)と、各カードID(及びID順序のデータ)についてのXY座標値に基づいて、各カードIDについての時間的順序を判定する。
仮に、図4に示したようにエディットカード200が配置されており、各エディットカード200のカードIDが図示する#1〜#8であるとすると、図13(a)(b)の矢印SQ1,SQ2の時間軸の進行に応じて、デスク制御部310は、#5→#2→#6→#7→#3→#1→#4→#8というカードIDの時間的順序を判定することになる。
なお、このうち「#7→#3→#1」は、最下段のカードID#1のエディットカード200から返信されたID順序のデータによるものとなる。
デスク制御部310は、XYスキャンを終えたらステップF407で、例えば上記のようなスキャン結果(カードIDの時間的順序を判定結果)に基づいてEDL作成部311に編集データ(エディットリストEDL)を作成させる。
そしてステップF408で、外部インターフェース304から、作成された編集データをノンリニアエディタ100へアップロードさせる。
ノンリニアエディタ100では、図26で説明したように、各クリップとカードIDを対応させている。このため例えば「#5→#2→#6→#7→#3→#1→#4→#8」というカードID順序を示した編集データを受信したら、これをクリップの順番に置き換えることができる。
例えば図6の対応例で言えば、「#5→#2→#6→#7→#3→#1→#4→#8」というカードID順序は、「CL5→CL2→CL6→CL7→CL3→CL1→CL4→CL8」というクリップ順序と認識できる。
従って、エディットデスク300からアップロードされた編集データから、実際のクリップ順序を示す編集データを生成でき、例えばこれを映像コンテンツの編集データとすることができる。
図23のステップST6としては、編集結果の確認が行われるが、ノンリニアエディタ100において、このクリップ順序で各クリップを再生させることで、編集作業者は、エディットデスク300を使用しての編集結果の映像コンテンツを、実際にノンリニアエディタ100において確認できることになる。
[II−10.エディットデスク使用時のクリップ映像確認]

ところで、編集作業者は、図23のステップST3において、エディットデスク300上でエディットカード200を並べる際に、実際にクリップの動画映像を確認したい場合もある。エディットカード200にはクリップのイン点/アウト点のサムネイル画像が表示されているが、より詳しく内容を確認したい場合である。
このために、エディットカード200を指定することで、そのエディットカード200に対応するクリップの動画再生ができるようにすると好適である。
このための例を図30、図31に示す。なお、エディットデスク300がノンリニアエディタ100と通信可能に接続されているとする。
図30は、クリップ映像確認のためのデスク制御部310の処理を示している。
編集作業者が、エディットデスク300上で、或るエディットカード200を指定して映像再生を要求する操作を行った場合、デスク制御部310は処理をステップF420からF421に進める。そしてデスク制御部310は、非接触無線通信動作により、その指定されたエディットカード200のカードIDを読み取る。
そしてデスク制御部310はステップF422で、カードIDをノンリニアエディタ100に通知するとともに、クリップ再生を要求する。
具体例を図31で説明する。
例えば図31(a)は、編集面301上に、カード配置位置ガイドとして破線で示すガイドラインや、配置位置番号が印刷等により示されている状態を示している。
編集作業者は、このガイドライン上に、各エディットカード200を配置していくようにする。なお、ガイドラインではなく、編集面301上の凹みのようにして、カード配置位置を規定してもよい。
例えば編集作業者が、配置位置番号「2」に置いたエディットカード200のクリップ内容を動画で確認したいと思った場合は、操作部302から、配置位置番号「2」を入力して再生要求操作を行う。
この場合にデスク制御部310は、上記図30の処理として、配置位置番号「2」のエディットカード200からカードIDを読み込み、そのカードIDをノンリニアエディタ100に通知して再生要求を行う。
すると、ノンリニアエディタ100のNLE制御部101は、カードIDに対応するクリップナンバのクリップの再生制御を行う。
このようにすれば、編集作業者は、ノンリニアエディタ100側のモニタで、配置位置番号「2」のエディットカード200に対応するクリップ映像を見ることができる。
また図31(b)は、編集面301外に、指定配置部305を設ける。この指定配置部305の下部にも非接触無線通信用のアンテナが配置されるようにし、指定配置部305の配置されたエディットカード200のカードIDが読み取れるようにする。
編集作業者は、内容を確認したいと思うエディットカード200を指定配置部305に置いてから、操作部302で再生要求操作を行う。
この場合にデスク制御部310は、上記図30の処理として、指定配置部305のエディットカード200からカードIDを読み込み、そのカードIDをノンリニアエディタ100に通知して再生要求を行う。
すると、ノンリニアエディタ100のNLE制御部101は、カードIDに対応するクリップナンバのクリップの再生制御を行う。
このようにすれば、編集作業者は、ノンリニアエディタ100側のモニタで、指定配置部305に置いたエディットカード200に対応するクリップ映像を見ることができる。
なお、指定配置部305は、編集面301の一部領域として形成してもよい。
これらの例のように、何らかの手法で編集作業者がエディットカード200を指定して再生要求を行うことができるようにし、エディットデスク300からカードIDをノンリニアエディタ100に通知できるようにすれば、編集作業者は、作業中に非常に容易に、各クリップの映像を確認できることになり、編集作業の一層の容易化や効率化を図ることができる。
<III:エディットブックとエディットデスクによる編集システム>
[III−1.システム構成デバイス]

ここまでは、図1で述べた単位映像表現装置501の例としてエディットカード200を挙げた編集システムを説明してきたが、ここからは、単位映像表現装置501の例としてのエディットブック1を用いる編集システムを説明する。
また、ここでいうエディットブック1(エディットマスターブック1M)は、クリップのイン点/アウト点の設定も可能な装置であり、図1のマスター編集機500としての機能の一部の兼ねることができる。
映像コンテンツの制作の際には、ノンリニアエディタ100には編集対象の動画映像素材として、1又は複数のクリップが取り込まれ、記憶部102に記憶されている。
そして通常は、ノンリニアエディタ100において、映像素材としての複数のクリップのそれぞれについてイン点、アウト点を決めてカット編集した上で、各クリップを時間軸方向に所要の順序で連結していく。このような編集は、例えば専門の編集作業者がノンリニアエディタ100を使用して行うが、その場合、各クリップの内容確認やイン点、アウト点の指定などの作業において専門的な操作知識が必要である。
そこで本例では、クリップのカット編集はエディットマスターブック1Mにより非常に直感的に容易に行うことができるようにし、また各クリップを並べて時間軸上で連結し、映像コンテンツを制作する編集を、エディットブック1とエディットデスク300を用いて簡易に実行できるようにするものである。
まず図32,図33,図34,図35で、編集システムに用いる装置の概要を説明する。
図32は、エディットマスターブック1Mと、複数のエディットブック1を示している。エディットマスターブック1M、エディットブック1は、図のように例えば手帳サイズの冊子状の装置とされる。
このエディットマスターブック1Mとエディットブック1は、その構造は同一のものでよく、多数のエディットブック1の1つをエディットマスターブック1Mとして用いるようにしてもよい。
或いは、エディットマスターブック1Mとして、例えば内部のメモリの記憶容量が大容量のものや、制御部としてのマイクロコンピュータとして高機能のものを備えたり、専用の動作制御プログラムが備えられる装置として、エディットブック1とは区別されるものでもよい。
図33に示すように、エディットマスターブック1Mはノンリニアエディタ100と接続可能で、ノンリニアエディタ100からエディットマスターブック1Mには、多数のクリップをダウンロードできる。ここではクリップとは、イン点/アウト点が編集される前のクリップであってもよい。
後述するように、エディットマスターブック1Mでは、ダウンロードされた各クリップについて、イン点/アウト点を設定する編集を行うことができる。
エディットマスターブック1Mは、多数のエディットブック1に対して、それぞれ1つのクリップ情報をダウンロードする。つまり、エディットマスターブック1Mは、図1のマスター編集機500として機能する。
この場合、エディットブック1にダウンロードするクリップ情報とは、例えばクリップナンバ、イン点タイムコード、アウト点タイムコード、及びクリップ動画を構成する全フレーム(もしくは或る程度間欠的なフレーム)のフレーム画像データを含むものとする。
クリップ情報がダウンロードされた各エディットブック1は、それぞれクリップの内容を表現する表示を行う。これにより上述してきたエディットカード200と同様に、編集作業者は、各エディットブック1を見て、各エディットブック1がどのクリップに対応するかを認識できる。
エディットマスターブック1Mから各エディットブック1への各クリップ情報のダウンロードは、例えば図34のような接続形態で行われる。
例えばエディットマスターブック1Mに、多数のエディットブック1と接続する端子構造が設けられていれば、図34(a)のように、エディットマスターブック1Mに対して同時に多数のエディットブック1を接続し、エディットマスターブック1Mが各エディットブック1とそれぞれ個別に順次通信を行って、それぞれにクリップ情報をダウンロードしていけばよい。
また図34(b)のように、接続中継装置40を用いて、エディットマスターブック1Mに対して多数のエディットブック1を同時に接続できるようにし、この状態でエディットマスターブック1Mが各エディットブック1とそれぞれ個別に順次通信を行って、それぞれにクリップ情報をダウンロードしていくようにしてもよい。
或いは図示しないが、エディットマスターブック1Mを起点として、複数のエディットブックをデイジーチェーン方式で接続してもよい。
各エディットブック1は、ダウンロードしたクリップ情報を表現した状態で、上述したエディットカード200と同様の使用形式で、エディットデスク300上で用いられる。
つまり図35に示すように、エディットデスク300の編集面301上で、多数のエディットブック1を、対応するクリップの時間的順序を考えながら、水平方向に並べ、又は垂直方向に積み重ねていく。
その後、エディットデスク300が、水平/垂直方向のエディットブック1の順序(エディットブック1の個々に与えられているブックIDの順序)を読み取ることで、編集データを生成する。
エディットデスク300は、作成した編集データを、エディットマスターブック1Mにアップロードする。エディットマスターブック1Mは、エディットデスク300からの編集データ(ブックIDの時間的順序を指定したデータ)を用いて、クリップの時間的順序及び各クリップのイン点/アウト点の設定を指定した編集データを生成し、編集結果としてノンリニアエディタ100に送信する。
[III−2.エディットブック構造]

まず、エディットブック1の構造を説明する。なおエディットマスターブック1Mの構造も、同様と考えることができる。
図32にエディットブック1(及びエディットマスターブック1M)の斜視図を示したが、この図のように、エディットブック1は、表裏の表紙部2、3と、その表紙部2,3の間に位置される複数のシート7が、背部6で綴じられ、各シート7,7・・・が各ページを構成するような冊子構造とされている。
このエディットブック1は、図36(a)のように、通常の書籍と同様に開いて各シート7、7・・・を見ていくことができる。各シート7は、フレキシブルペーパー状の表示デバイスとして形成されており、従ってユーザは、本を読む場合と同様の感覚で、各シート7の表示内容を見ることができる。つまり、1ページづつめくって見たり、或いはパラパラとページをとばしていく感覚で各シート7、7・・・を見ることができる。
図32に示すように、表紙部2には、表紙表示部4や操作キー5が設けられている。
表紙表示部4は、例えば液晶パネルや有機EL(Electroluminescence)パネルなどにより形成され、動画表示を含めた各種の表示が可能とされる。
また表紙表示部4にはタッチセンサが内蔵され、表示面上のタッチ操作による操作入力が可能とされる。表紙表示部4に、各種の操作用画像(例えば操作ボタン画像)が表示されることで、ユーザは、その操作用画像にタッチするタッチパネル操作で各種の多様な操作入力が可能となる。また例えばクリップ映像を示すサムネイル画像が表示された際など、サムネイル画像の部分をタッチすることで、画像の選択、指定などの操作入力が可能となる。
操作キー5、5・・・は、例えば電源操作、表示モード操作などのための操作子として設けられる。なお、このような物理的な操作キーは、電源操作用のキーのみなど、上記のタッチパネル操作とは別に必要な操作を行うために最低限の数のみ設ければよい。
もちろん、上記のタッチパネル操作で行われる操作入力や、他の多様な操作を可能とする多数の操作子が、物理的なキーやダイヤルにより設けられてもよい。
エディットブックの背部6は、表紙部2,3及びシート7を綴じる部位であるとともに、図36(b)に示すように、回路基板9やバッテリー10を収納する部位ともされる。
また背部6には、例えばUSB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394など、所定の通信方式によりデータ通信を外部機器(例えばノンリニアエディタ)と行うための接続端子8が設けられている。
また図32のようにエディットブック1の表示部2側には、受光部33aが設けられ、裏の表示部3側には、図36(c)のように発光部34aが設けられている。
これは上述したエディットカード200における受光部202,発光部203と同様に、積み重ねられた状態で上下のエディットブック1間で通信を行うためのものである。
シート7を図36(d)に示す。このシート7は、例えば図6で説明した電子ペーパーにより形成され、そのシート表面が主表示部7aとされる。
但し、エディットブック1では、シート7を、書籍のページのように扱うため、紙に近い柔軟性があることが好ましい。
図6(a)のようにプラスチックシート15,表示層16,ドライバ層17、プラスチックシート15から成る層構造において、ドライバ層17のTFTに、例えば有機分子を用いたフレキシブルトランジスタ(有機トランジスタ)を使用する。これによって、図6(a)の層構造とされる電子ペーパーをフレキシブルなシートとして実現できる。
本例では、例えばこのような構造により、シート7をフレキシブルシートとして形成し、各シート7を、書籍の各ページのように扱うことができるようにする。
また図4(a)の構造にタッチセンサ層を加える(例えばプラスチックシート15と表示層16の間などにタッチセンサ層を介在させる)ことで、シート7においてタッチパネル操作入力を行うことが可能となる。本例では、シート7は、タッチパネル操作入力が可能な構成とする。
このような電子ペーパーとして、本例のシート7が形成され、図36(d)に示した主表示部7aでの画像表示(静止画表示)が行われる。
図37にエディットブック1の内部回路構成の一例を示す。
主制御部20は、例えばCPU、ROM、RAM等を有するマイクロコンピュータにより形成され、エディットブック1の全体を制御する。即ちこの主制御部20は、通信インターフェース部21を介した他の機器との通信動作、上述した受光部33a、発光部34aを用いた他のエディットブック1との通信動作、表紙表示部4における表示動作、シート7における表示動作などを、内部に保持する動作プログラムやユーザの操作入力に応じて実行させるための制御を行う。
通信インターフェース部21は、接続端子8により接続された他の機器との間の通信動作として通信パケットの送受信やエンコード/デコード等を行う。
他の機器との通信動作としては、エディットマスターブック1Mとして使用される場合は、通信インターフェース部21は、ノンリニアエディタ100との通信として、クリップのダウンロードデータの受信や、ノンリニアエディタ100への編集データの送信を行う。また図34のような接続時に通信インターフェース部21は、接続された各エディットブック1に対してクリップ情報の送信を行う。さらにエディットデスク300と接続された場合、通信インターフェース部21は、エディットデスク300から編集データを受信する動作を行う。
またエディットブック1と使用される場合は、通信インターフェース部21は、図34のような接続時にエディットマスターブック1Mとの間の通信を行ってクリップ情報を受信する。
エディットブック1は内部の動作電源供給のためにバッテリー電源(二次電池)35を備える。バッテリー電源35による電源供給のオン/オフは、主制御部20によって制御される。
不揮発性メモリ部22は、ダウンロードデータや、主制御部20が生成する編集データ等の保存を行うメモリとされる。即ち、電源オフ状態でも保存されるべきデータの保存を行う。
エディットマスターブック1Mの場合、ダウンロードデータとは、ノンリニアエディタ100等の外部機器から供給された多数のクリップのそれぞれについての、動画を構成するフレーム画像データや、そのフレーム画像データに付随する情報などである。
またエディットブック1の場合、ダウンロードデータとは、エディットマスターブック1Mからダウンロードされたクリップ情報であり、上述のように例えばクリップナンバ、イン点タイムコード、アウト点タイムコード、動画を構成するフレーム画像データなどを含む。
この不揮発性メモリ部22は、例えばフラッシュメモリなどの固体メモリを想定するが、例えばフラッシュメモリなどを内蔵したメモリカードや光ディスクなどの可搬性記録媒体と、その可搬性記録媒体に対する記録再生部による構成としてもよい。さらにはHDD(Hard Disk Drive)を不揮発性メモリ部22として用いてもよい。
データパス制御部23は、ダウンロードデータなどの通信対象のデータや、表紙表示部4での表示に用いる画像データ、或いはシート7での表示に用いる画像データなどについて、主制御部20の制御に基づいて、不揮発性メモリ部22、通信インターフェース部21、表示データ生成部24の間でのデータ転送を行う。
表示データ生成部24は、主制御部20の制御に基づいて、表紙表示部4で表示させる表示データを生成したり、各シート7、7・・・に表示させる表示データを生成する。例えば不揮発性メモリ部22から読み出されるフレーム画像データを用いて表示データを生成する。
表示画像データ生成部24は、表紙表示部4で表示させる表示データを生成した場合、これを表示駆動部25に供給する。表示駆動部25は、表紙表示部4に対する画素駆動回路系を備え、供給された表示データに基づいて表紙表示部4での表示動作を実行させる。
また表示画像データ生成部24は、各シート7、7・・・で表示させる表示データを生成した場合、これをシート表示制御部29に供給する。
シート表示制御部29は、各シート7、7・・・のそれぞれに対して、供給された各表示データを供給し、各シート7、7・・・での表示を実行させる。
入力処理部26は、ユーザの操作入力を検知し、操作入力情報を主制御部20に通知する。
即ち入力処理部26は、上述したように表紙部2等に設けられる操作部5の操作検知を行い、その操作部5による操作情報を主制御部20に通知する。
また表紙タッチセンサ部27は、表紙表示部4に形成されたタッチセンサであり、ユーザが表紙表示部4の画面上において触れた位置を検出する。入力処理部26は、画面上での操作位置を示す入力情報を主制御部20に通知する。主制御部20は、その時点での表紙表示部4での表示内容(表示画像データ生成部24で生成した表示データの画像内容)と、操作位置を対応させることで、ユーザの操作入力内容を判別する。
またシートタッチセンサ部28、28・・・は、各シート7、7・・・に形成されたタッチセンサであり、ユーザがシート7の画面上において触れた位置を検出する。入力処理部26は、各シート7についての画面上での操作位置を示す入力情報を主制御部20に通知する。主制御部20は、その時点での、シート7での表示内容(表示画像データ生成部24で生成した表示データの画像内容)と、操作位置を対応させることで、ユーザの操作入力内容を判別する。
受光系33は、受光部33aを含む回路系である。例えばエディットカード200の構成として図7で述べた、受光回路220、復調回路221、シリアル・パラレル変換部222を備え、受光部33aでの受光した光信号を復調して主制御部20に供給する。
発光系34は、発光部34aをを含む回路系である。例えば図7で述べた、パラレル・シリアル変換部225、光強度変換回路224、駆動回路223を備え、主制御部20から供給されるパケットデータを光変調して発光部34aから光信号として出力する。
ホール素子31,磁石32は、エディットカード200において図17,図18で述べたように、自己の重なり位置を検出するために設けられる。
例えばエディットブック1の場合、表側の表紙部2内を、図17の上層HLと考えて所要数のホール素子31,磁石32を配置し、また裏側の表示部3内を、図17の下層LLと考えて所要数のホール素子31,磁石32を配置すればよい。
主制御部20は、所定箇所に配置された複数のホール素子31の検出出力を確認することで、自己のエディットブック1が他のエディットブック1と積み重ねられているか否か、また積み重ねられている場合は、積み重ねの最上段、中間位置、最下段を判別できる。検出原理はエディットカード200において図18で説明したものと同様でよい。
エディットブック1は内部(例えば裏側の表示部3内)にメモリタグ30が配置される。メモリタグ30は、図7に示したメモリタグ208と同様の構成とし、ここでは内部構成の重複説明を省略する。メモリタグ30内のタグ制御部は、主制御部20の間で、各種のデータ通信を行う。
エディットブック1は、それぞれ固有のブックIDが付与されている。ブックIDは、主制御部20の内部メモリ、或いは不揮発性メモリ部22に格納される。またブックIDはメモリタグ30内の半導体メモリにも格納されている。
エディットブック1(エディットマスターブック1M)は以上の構成となる。
なお、エディットマスターブック1Mとして専用に用いる装置を考えた場合、受光系33、発光系34、メモリタグ30、ホール素子31、磁石32は不要である。
[III−3.エディットマスターブックでのクリップ編集]

まず、エディットマスターブック1Mでのクリップ編集について述べる。
本例の場合、ノンリニアエディタ100で実行できる編集作業の一部(例えばカット編集など)を、エディットマスターブック1Mを用いることで直感的に実行できる。
まず、図33のようにエディットマスターブック1Mとノンリニアエディタ100が接続された状態で、ノンリニアエディタ100からエディットマスターブック1Mに対して、多数の映像素材(未編集のクリップ)がダウンロードされる。
ノンリニアエディタ100は編集対象の動画映像素材として、映像コンテンツを制作するための複数のクリップが記憶部102に記憶されている。例えば編集作業者は、図33のようにノンリニアエディタ100とエディットマスターブック1Mをデータ通信可能な状態に接続させた上で所要の操作を行い、ノンリニアエディタ100側に格納されている、映像コンテンツの制作に用いる複数のクリップを、エディットマスターブック1Mにダウンロードさせる。エディットマスターブック1M側では、不揮発性メモリ部22に各クリップのデータを取り込む。
各クリップの画像は、静止画としてのフレーム画像データとしてエディットマスターブック1Mに供給される。例えばクリップの動画を構成する各フレーム画像データが、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式等による静止画フレーム圧縮処理された状態でダウンロードされる。
このように、多数のクリップがダウンロードされた状態で、エディットマスターブック1Mでは、各クリップについての編集を行うことができる。
クリップがダウンロードされたら、主制御部20は、表紙表示部4に、例えば図38のようなクリップ選択画面表示を実行させる。
このクリップ選択画面表示では、ダウンロードした各クリップについてのサムネイル表示60が行われる。1つのサムネイルが1つのクリップを表すものとなる。
また操作ボタン表示61,62,63,64として「戻る」「次」「メニュー」「設定」などの表示が行われる。
また不揮発性メモリ部22のメモリ残量表示56も行われる。
「戻る」及び「次」の操作ボタン表示52、53は、ダウンロードされている全てのクリップのサムネイルを1画面上で表示できない場合に、サムネイル表示60のページ送り/戻しを指示する操作用画像である。
「メニュー」の操作ボタン表示63は、他の各種の操作メニュー画面への移行を指示する操作用画像である。
「設定」の操作ボタン表示64は、基本設定、表示設定、編集操作設定など、各種の設定操作の画面への移行を指示する操作用画像である。
このクリップ選択画面は、ユーザに、サムネイル画像により編集もしくは画像内容確認を行うクリップを選択させるために表示される。つまりユーザは、サムネイル画像を指定することで、編集や内容確認を行うクリップを選択できる。
主制御部20は、サムネイル画像に対するタッチ操作を、クリップの選択操作として認識する。
主制御部20は、ユーザがクリップ選択を行った場合は、選択されたクリップの画像をシート7,7・・・に展開する処理を行う。
例えば図17(b)のサムネイル表示60に対して、ユーザが「Clip1」のクリップを選択したとすると、各シート7,7・・・に「Clip1」の画像が展開されることになる。
シート7における表示例を図40に示す。
図40では、例えば1枚のシート7に、クリップを構成する多数のフレームの内の3枚のフレーム画像71a,71b,71cが表示される例を示している。
またフレーム画像71aに対応して、タイムコード72a及び操作ボタン表示73aが表示される。フレーム画像71bについても、対応してタイムコード72b及び操作ボタン表示73bが表示され、フレーム画像71cについても、対応してタイムコード72c及び操作ボタン表示73cが表示される。
各操作ボタン表示73a,73b,73cは、それぞれ対応するフレーム画像71a,71b、71cをカット編集におけるイン点、又はアウト点として指定するための操作を行うことができるようにする操作用画像である。
また、シート7に表示するフレーム画像71a,71b,71cは、クリップを構成するフレーム画像データから、動画の時間軸に沿って、連続的、又は間欠的に抽出された画像である。
例えば図40のフレーム画像71a,71b,71cについてのタイムコード72a,72b,72cは、それぞれ「00:00:00:00」「00:00:00:06」「00:00:00:12」としている。これはfps(Frame Per Sec:フレーム/秒)を「5」とした場合である。例えばクリップ映像が1秒に30フレームの動画だとした場合に、1秒につき5フレームを抽出したものとなり、つまり6フレーム毎に1フレームが抽出され、シート7に表示される場合である。
この場合、この図示するシート7に続く次のシート7(次のページ)では、それぞれタイムコードが「00:00:00:18」「00:00:00:24」「00:00:00:30」のフレーム画像が表示されることになる。
つまり各シート7内及びシート7によるページが進む方向に、動画としての時間軸に応じて、各フレーム画像が表示されていく。
これにより各シート7,7・・・では、例えば漫画を読み進める感覚で、クリップ映像の内容を確認できる状態となる。
シート7の下方には、表示するフレーム画像の間隔を示す画像74が表示される。例えばフレームレート「5fps」とともに、矢印画像で間欠的なフレームであることが表現される例を示している。
なお、シート7での表示については、図示のように、タイムコード72a,72b,72cや操作ボタン表示73a,73b,73cについては、シート7における綴じ代部7c側に表示させ、フレーム画像71a,71b,71cについては綴じ代部7cとは反対側に表示させるようにすることで、ユーザが各シート7、7・・・をパラパラと見ていく場合に、画像内容を視認し易いものとすることができる。
このようにシート7にクリップ画像を展開するための主制御部20の処理を図42で説明する。
主制御部20は、例えば図38のサムネイル表示60に対するユーザ操作により或るクリップが選択されたら、図42の処理を開始する。
まずステップF501で主制御部20は、選択されたクリップのフレーム画像データについて、不揮発性メモリ部22から読み出すための対象アドレスを演算する。例えば当該クリップの先頭のフレーム画像データが記憶されたアドレスを求める。
次にステップF502で、表示する対象のシート7の範囲をシートP(s)〜P(e)として設定すると共に、シート7に表示させるフレーム画像のレートとして上述したfspを設定する、
表示する対象のシート7の範囲とは、通常はエディットブック1に綴じられたシート7の全ページを考えればよい。例えばシート7が50枚綴じられて、50ページの表示が可能である場合は、1枚目のシート7から50枚目のシート7を、対象のシート7の範囲とすればよい。シートP(s)とは、開始ページとしてのシートであり、シートP(e)は終了ページとしてのシートを指すものとされる。例えば50枚のシート7に画像を展開する場合は、シートP(s)=1、シートP(e)=50と設定すればよい。
なお、例えばクリップ映像が非常に短かったり、フレーム間隔を広くとるような場合、全シートを用いないでクリップ画像を展開できることもある。従って、クリップの総フレーム数、展開の際のfps、シート7としてのページ数に応じて、シートP(s)、P(e)を設定してもよい。
展開する画像としてのfspについては、動き情報、対象シート数、クリップの総フレーム数などを用いて設定する。fspの設定方式は各種考えられる。
例えばクリップの総フレーム数と対象シート数に応じて、等間隔(又はほぼ等間隔)でフレーム画像が表示できるようにfspを設定してもよい。
また、ユーザがフレーム間隔の指定操作をできるようにし、総フレーム数や対象シート数に関わらず、その指定されたフレーム間隔としてfspを設定してもよい。
また、ノンリニアエディタ100からダウンロードされたクリップのデータに、動き情報が含まれている場合、この動き情報MEに応じてfspを設定してもよい。動き情報とは、動画内容の動きの度合いを示す情報である。
例えば、クリップの平均的な動き情報によってfspを設定する。
或いは、クリップ内でも、動きの大きい区間と動きの小さい区間でfspを変化させるなど、或る複数フレーム区間毎にfspを可変設定するようにしてもよい。
表示対象のシート7の範囲としてのシートP(s)〜P(e)と、fspを設定したら、主制御部20はステップF503に進み、まず不揮発性メモリ部22の対象アドレスからフレーム画像データの読出制御を行う。
最初に、例えばステップF501で設定した、クリップの先頭のフレーム画像データが記憶された対象アドレスに対して読出制御を行い、不揮発性メモリ部22から読み出されるフレーム画像データを表示データ生成部24に転送させる。
ステップF504では、シート7の1ページに表示させる画像を全て読み出したか否かを判別する。図40のように3つのフレーム画像を1ページに表示させる場合は、3つのフレーム画像を読み出した時点で、1ページに表示させる画像の読み出しが完了することになる。
従って、1枚のフレーム画像データを読み出した時点ではステップF505に進み、次の対象アドレスを算出する。次の対象アドレスは、fsp設定に応じて次に表示させるフレーム画像データが記憶されたアドレスである。例えば図40の例のようにfsp=5であれば、6フレーム後のフレーム画像データの記憶アドレスを、次の対象アドレスとする。そしてステップF503に戻り、不揮発性メモリ部22についての対象アドレスの読出を制御する。そして不揮発性メモリ部22から読み出されたフレーム画像データを表示データ生成部24に転送させる。
ステップF503,F505の処理により、3つのフレーム画像データが読み出された時点で、表示データ生成部24では、1つのシート7についての表示データが生成できる。そこで1ページ表示分のフレーム画像データの読出が完了した時点で、主制御部20の処理はステップF504からF506に進み、表示データ生成部24にシートP(x)の表示データの生成を指示する。シートP(x)における「x」の初期値は、ステップF502で設定したシートP(s)における「s」である。つまりまず、表示対象とする最初のシート7(1ページ目)について表示データを生成させる。
表示データ生成部24は、主制御部20の指示に応じて、例えば図40に示すような内容の表示データ、つまり3つのフレーム画像71a,71b,71c、タイムコード72a,72b,72c、操作ボタン表示73a,73b,73c、fspを示す画像74を含む表示データを生成する。
そしてステップF507として、主制御部20は、表示データ生成部24が生成した表示データを、シートP(x)(最初は1ページ目となるシートP(s))の表示データとしてシート表示制御部29に転送させ、シート表示制御部29に、シートP(x)での表示を実行させる。これにより、シートP(x)、つまり1ページ目のシート7において図40のような表示が実行される。
ステップF508では、主制御部20はP(x)=P(e)であるかを判別する。即ち対象とした全シートの表示を完了したか否かの確認である。
P(x)=P(e)でなければ、ステップF509で変数xをインクリメントし、ステップF505に進む。そしてステップF503に戻り、上述した処理を繰り返す。
これによって、次はステップF503〜F507によりMシートP(x)として2ページ目のシート7を対象として同様の処理が行われ、2ページ目のシート7の表示が行われる。さらに、同様に3ページ目、4ページ目・・・と各シート7の表示処理が順次行われていく。
表示対象とした最後のページのシートP(e)まで表示処理が行われた時点で、ステップF508でP(x)=P(e)と判別され、これによって主制御部20は対象とした全シートの表示完了と判断して図42の処理、即ちシート7,7・・・へのクリップ画像の展開処理を終了する。
以上の処理で、エディットマスターブック1Mでは、各シート7,7・・・で構成されるページ順に、クリップ動画が連続的もしくは間欠的なフレーム画像で表示されることになり、クリップ動画を構成するフレーム画像(静止画)が、漫画本のように各ページに展開されるものとなる。従って編集作業者は、本を見る感覚で、クリップとしての動画内容を確認できる状態となる。
なお、シート7に表示させるフレーム画像としてのfspの設定については上述したが、例えば一旦シート7,7・・・にクリップ画像を展開した後、fspを変更して再展開することもできるようにすると良い。
例えばクリップ再展開としての操作や、fsp指定の操作をユーザが実行できるようにし、例えば「より細かいフレーム画像が見たい」或いは「もっと大まかにフレーム画像を見たい」というユーザの意志に沿って、再度図42の処理でシート7,7・・・への展開動作を行うようにすることが考えられる。もちろんその場合は、ステップF502ではユーザの操作に応じてfspが設定される。
また、ユーザがシート7,7・・・を見て、或るフレーム画像と、他のフレーム画像を指定し、その間のフレームが、例えばより細かく展開されるような、再展開処理が行われるようにすることも考えられる。
いずれにしても、表示するフレーム間隔としては、全フレームを順次表示する連続フレーム表示から、多様なフレーム間隔での間欠的な表示まで、各種変更することは、展開処理時のfsp設定により実行できるため、多様なfspでの展開表示がユーザ操作に応じて行われるようにすると、好適である。
さらには、後述する編集処理によりイン点、アウト点を設定した後の再展開として、イン点からアウト点までのフレーム画像データを展開することも考えられる。
以上のように各シート7,7・・・に、指定されたクリップのフレーム画像を展開した後は、そのクリップについてイン点、アウト点の編集や、より詳細な編集を行うことができる。
例えばユーザが、本を見る感覚で動画内容を確認しながら、カット編集の開始点をイン点、終了点をアウト点とする操作入力を行う。例えばページをめくりながら「このページのこの画像をイン点」「このページのこの画像をアウト点」と、簡易な操作で指定する。
主制御部20は、このような操作に応じて、イン点、アウト点の編集データを生成する。
また、表紙表示部4でクリップの動画表示を行うこともでき、ユーザはその表紙表示部4での表示を確認しながら各種の設定操作を行うことができる。例えばビデオレベル(輝度レベル、クロマレベル)の調整や画像エフェクトの設定操作などである。主制御部20は、このような設定操作に応じても編集データを生成する。
以下、エディットマスターブック1Mを用いた画像編集として、シート7,7・・・を用いた編集処理や表紙表示部4を用いた編集処理について説明する。
まず上述のように各シート7,7・・・にクリップ画像が展開されて表示された状態でのクリップのカット編集について述べる。即ちクリップ内で、映像コンテンツに使用する映像区間としてのイン点、アウト点を指定する編集作業である。
イン点、アウト点の指定は非常に簡易に行うことができる。上述のようにユーザは、各シート7,7・・・について本を見る感覚でクリップの映像内容を確認できるため、その中で任意のフレーム画像をイン点、任意のフレーム画像をアウト点として指定すればよい。
例えば図41のシート7において2段目のフレーム画像71bをイン点とする場合は、そのフレーム画像71bに対応する操作ボタン表示73bの「In」にタッチすればよい。上述したとおり、各シート7にはシートタッチセンサ部28が設けられており、シートタッチセンサ部28によりユーザのタッチ操作位置が検出され、入力処理部26から主制御部20にタッチ操作位置が伝えられる。主制御部20は、そのタッチ操作位置が「In」の操作ボタン表示73bに相当する位置であれば、その操作をイン点指定操作として処理すればよい。つまり操作ボタン表示73bの「In」のタッチ操作が検出された場合、タイムコード=「00:00:00:06」のフレーム画像71bが、イン点として指定されたとして編集データを生成する。
アウト点の場合も同様であり、或るページとされたシート7の或るフレーム画像に対応する操作ボタン表示73bの「Out」のタッチ操作が行われることに応じて、そのフレーム画像についてアウト点指定操作がなされたと判断し、編集データを生成すればよい。
このようなシート7,7・・・を用いた編集処理を実現するための主制御部20の処理を図43に示す。
主制御部20は、ステップF601でイン点指定操作を監視し、またステップF604でアウト点指定操作を監視している。
イン点指定操作が検知された場合は、主制御部20はステップF601からF602に進み、そのイン点指定操作に係るフレーム画像のタイムコードをイン点とするように編集データを生成(更新)する。
また、ステップF603では、ユーザにイン点指定を明示するための表示制御を行う。例えば図41に示すように、イン点指定操作が行われた操作ボタン表示73bの「In」の表示を、例えば赤色など、特定の色に変更させ、さらにイン点とされたフレーム画像71bに例えば赤枠の表示を実行させる。主制御部20は、このような表示変更を表示データ生成部24に指示し、シート表示制御部29を介して該当シートの表示における一部の表示色の変更や枠表示を実行させる。
アウト点指定操作が検知された場合は、主制御部20はステップF604からF605に進み、そのアウト点指定操作に係るフレーム画像のタイムコードをアウト点とするように編集データを生成(更新)する。
また、ステップF606では、ユーザにアウト点指定を明示するための表示制御を行う。例えばアウト点指定操作が行われた操作ボタン表示の「Out」の表示を、例えば青色など、特定の色に変更させ、さらにアウト点とされたフレーム画像に例えば青枠の表示を実行させる。主制御部20は、このような表示変更を表示データ生成部24に指示し、シート表示制御部29を介して該当シートの表示における一部の表示色の変更や枠表示を実行させる。
以上のようにしてイン点、アウト点の指定が行われ、主制御部20は、ユーザの指定操作に応じて当該展開中のクリップについてのイン点、アウト点を示した編集データを生成する。
また、シート7,7・・・上では、操作ボタン表示が赤色とされることやフレーム画像の赤枠で、イン点がユーザに明示され、操作ボタン表示が青色とされることやフレーム画像の青枠で、アウト点がユーザに明示される。
なお、イン点を赤色、アウト点を青色で明示することは一例にすぎない。他の色でも良いし、色ではなく、表示内容を変更してイン点、アウト点をユーザに分かり易く提示するようにしてもよい。
次に表紙表示部4を用いた編集について説明する。
例えば、上述のように或るクリップが選択されてクリップ画像がシート7,7・・・に展開された後は、表紙表示部4では、図39(a)のような編集画面が表示されるようにする。
この編集画面では、クリップ画像表示70として選択されたクリップの画像が表示される。また各種の操作子表示として、動作再生に関する操作子画像71や編集作業に用いる操作子画像72が表示される。
操作子画像71としては、例えば再生、早戻し、早送り、停止の操作のための操作ボタンの画像が表示され、タッチ操作による動作再生に関する指示が可能とされる。ユーザは、操作子画像71の操作により、クリップ画像表示70としての動画の再生や、早戻し、早送り、動画再生の停止を指示することができる。主制御部20は、操作子画像71のタッチ操作に応じて、選択されているクリップについての動画再生制御を行う。
また編集作業に用いる操作子画像72としては、ダイヤル画像、フェーダー画像、ボタン画像などが表示され、タッチ操作により各種の編集操作が可能とされる。
例えばビデオレベルとして輝度レベルやクロマレベルの調整操作、モーションコントロール(動画速度設定)操作、反転やフェードイン/アウトなどの画像エフェクト操作、編集の取り消し、終了、進行などの操作が可能とされる。
従ってユーザは、クリップの動画映像を見ながら、ビデオレベルや画像エフェクトなどの各種の編集設定入力を行うことができる。
このような編集画面を表示させている際の主制御部20の処理を図44に示す。
主制御部20は、図39(a)のような編集画面上のタッチ操作を検知した場合は、ステップF651からF652に進む。
検知したタッチ操作が動作再生に関する操作子画像71の1つについての操作であった場合は、ステップF652からF653に進み、操作に応じた動画再生制御を行う。
例えば再生ボタンが押されたのであれば、選択中のクリップの動画再生を開始させる。この場合、不揮発性メモリ部22から該当クリップの各フレーム画像データを順次読み出させて表示データ生成部24に転送させる。表示データ生成部24は、各フレーム画像データをクリップ本来のフレームレートで順次クリップ画像表示70として表示させるように表示データ処理を行うことで、動画の再生表示が行われる。
また早戻し、早送り操作の場合は、それらに応じて早戻し再生、早送り再生を実行させる。例えば早送り再生の場合、不揮発性メモリ部22から間欠的にフレーム画像データを順次読み出させ、表示データ生成部24がこれを順次クリップ画像表示70として表示させることで早送り再生が実行される。
停止操作を検知した場合は、再生を停止させ、その停止時のフレーム画像を継続して表示させる。
主制御部20は、検出した操作が編集作業に用いる操作子画像72である場合(但し編集終了操作以外)は、ステップF654からF655に進み、操作に応じた設定で画像制御を行う。
例えばビデオレベルの操作が行われた場合は、操作に応じた輝度レベルやクロマレベルの数値を編集値として保持すると共に、その編集値としての輝度レベルやクロマレベルを表示データ生成部24に与え、再生中の動画又は停止中の静止画として表示しているクリップ画像表示70の輝度レベルやクロマレベルを変化させるようにする。
これによりユーザは、クリップ画像表示70を見ながら、ビデオレベルやクロマレベルを適切に調整操作できる。
また、画像エフェクト操作、モーションコントロール操作などが行われた場合も、それらの操作に応じて編集値を保存するとともにクリップ画像表示70に反映させる。
ユーザの編集終了操作を検知した場合、主制御部20は処理をステップF656からF657に進め、それまで保持していた編集値に基づいて、編集データを更新し、編集処理を終える。
図39(b)は、上述したシート7,7・・・を用いたカット編集や、表紙表示部4での動画再生を見ながらの編集を行った後に、表紙表示部4をサムネイル表示とした場合の表示例である。
例えばユーザの画面切換操作により、図39(a)の編集画面から、この編集後のサムネイル表示画面に切り換えるようにしてもよいし、図44の編集処理を終える場合、主制御部20は、表紙表示部4の画像を自動的に図39(b)のようなサムネイル表示の画像に切り換えるようにしてもよい。
この編集後のサムネイル表示60では、既に1度以上編集が行われたクリップを明示するようにする。例えばここではクリップ名に「Edit」という文字を表示させたり、サムネイルに枠表示を行うことで、編集が行われたクリップをユーザに明示する例としている。
ユーザが、或るクリップを指定し、クリップ画像を各シート7,7・・・に展開した後の、そのクリップに対する編集は以上のように行われる。
ユーザは、引き続き任意のクリップを選択し、上記同様のカット編集等を行うことができる。例えば図39(b)のサムネイル表示60において、まだ編集を行っていないクリップを選択することで、選択されたクリップについてのシート7,7・・・への画像の展開や、シート7や表紙表示部4を用いた編集を行うことができる。
もちろん編集済のクリップについて再度選択し、内容確認や編修作業を行っても良い。
さらに、1つのクリップについて、複数のイン点、アウト点を指定することも可能である。
なお、以上のようなクリップの編集は、エディットマスターブック1Mだけでなく、エディットブック1においても同様に実行できる。
[III−4.編集手順]

ここまではエディットマスターブック1Mを用いたクリップ編集について述べたが、以下では、エディットブック1、エディットデスク300を用いて、各クリップを時間軸順序に連結する編集について述べる。
図45は、上述してきたノンリニアエディタ100、エディットマスターブック1M、複数のエディットブック1、及びエディットデスク300を使用して行う編集作業の手順をステップST11〜ST21として示している。
ステップST11として、まず先にも述べたように、ノンリニアエディタ100からエディットマスターブック1Mに、コンテンツ制作に使用する多数のクリップをダウンロードする。
次にステップST12では、エディットマスターブック1Mにおいて、各クリップの編集が行われる。これは、上述したシート7,7・・・を使用したイン点/アウト点の設定や、表紙表示部4での編集作業である。
エディットマスターブック1Mにおいて、各クリップが編集されたら、続いてステップST13として、編集作業者が図34の接続を行った状態で、エディットマスターブック1Mから各エディットブック1に対して、それぞれ1つのクリップ情報のダウンロードを実行させる。
各エディットブック1にダウンロードされるクリップ情報の内容は、クリップナンバ(クリップの識別子)、イン点及びアウト点のタイムコード、クリップ動画を構成するフレーム画像データ(例えば全フレーム画像のそれぞれをJPEG圧縮した静止画データ)である。
例えばクリップCL1のクリップ情報が1つのエディットブック1にダウンロードされ、またクリップCL2のクリップ情報が他の1つのエディットブック1にダウンロードされるというように、1つのエディットブック1に、1つのクリップ情報が供給される。
各エディットブック1はクリップ情報がダウンロードされると、それぞれ表紙表示部4に図47のような表示を行って、クリップ内容を表現する。
例えばイン点、アウト点が設定されたクリップについて、図示するように、イン点のフレーム画像に基づくサムネイル画TM1、イン点のタイムコードTCi、アウト点のフレーム画像に基づくサムネイル画TM2、アウト点のタイムコードTCo、ノンリニアエディタ100及びエディットマスターブック1Mにおいてクリップ管理のために付されているクリップナンバCNが表示される。
このような表示により、作業者は、各エディットブック1が、それぞれどのような映像内容のクリップに対応するのかを認識できるものとなる。
さらに各エディットブック1の主制御部20は、1つのクリップ情報がダウンロードされた時点で、図42のクリップ映像展開処理を行い、各シート7,7・・・にクリップを構成するフレーム画像を展開して表示させる。これにより作業者は、1つのエディットブック1により、対応するクリップの動画内容を、詳細に見ることができる。
次にステップST14として編集作業者は、このようなエディットブック1を、エディットデスク300上で、水平、垂直方向に、意図する順序で並べていく。
編集作業者は、自分の思うとおりにエディットブック1を並べ終えたら、エディットデスク300に並び順序の読取を指示する。
エディットデスク300はステップST15として、編集面301上に水平、垂直方向に並べられたエディットブック1の順序を読み取る。
そしてステップST16でで、読み取った時間的順序に基づいて編集データ(EDL)を作成し、作成した編集データをエディットマスターブック1Mにアップロードする。
編集作業者は、ステップST17として編集結果を確認する。例えばエディットマスターブック1Mの表紙表示部4において、エディットデスク300からアップロードされた編集データに基づいて各クリップ映像を再生させ、編集作業者は、それを確認する。即ち多数のクリップが編集データで指定された順序に連結された映像コンテンツを再生させて編集結果を確認する。
ステップST18で編集作業者がOKと判断すれば、次にステップST21として、エディットマスターブック1Mからノンリニアエディタ100に、編集データをアップロードする。
ノンリニアエディタ100側では、送信されてきた編集データを記憶部102に取り込むと共に、その編集データを、ノンリニアエディタ100自身での操作による編集データと同等に扱うようにして、クリップの編集結果として反映させる。これによりノンリニアエディタ100においては、例えば完パケとしての映像コンテンツが作成されたことになる。
以上により、一連の編集作業が完了する。
一方、ステップST17の確認の結果、OKでなければステップST19に進む。編集作業者は、ステップST19で、或るクリップについてイン点、アウト点の変更が必要か否かを判断する。クリップ自体の変更が必要ない場合は、ステップST14の作業からやり直す。つまり、エディットブック1をそのまま使用して、再度エディットデスク300上で順番を考える。
また、クリップ自体のイン点、アウト点の変更やエフェクトの変更等を行う場合は、ステップST20として、そのクリップを表現するエディットブック1を用いてクリップの編集をやり直すことができる。即ち、上記のようにエディットマスターブック1Mで実行するとした、シート7,7・・・を用いたイン点/アウト点の設定や、表紙表示部4での各種映像効果などの編集を、エディットブック1で同様に行うことで、クリップ自体の編集データを更新できる。エディットブック1の主制御部20は、編集作業者の操作に応じて、上記図43,図44の処理を行えばよい。
そしてクリップ編集をやり直したら、ステップ14の作業からやり直す。
なお、図45では示していないが、ステップST17の確認後の時点で、各クリップの順番については変更不要であるが、或るクリップについて、イン点/アウト点の設定などを変更したい場合は、その時点でエディットマスターブック1M上で、当該クリップを指定して、上述のようなクリップ編集をやり直し、その後ステップST21に進むようにしても良い。
[III−5.エディットブックへのクリップダウンロード動作]

一連の編集作業手順は、以上のようになる。
ここでは、図45のステップST13としてのクリップ情報のエディットブック1へのダウンロードの際の各機器の動作について説明する。
図46は、エディットマスターブック1Mの主制御部20と、各エディットブック1の主制御部20の、クリップ情報ダウンロード時の処理例を示している。
まずエディットマスターブック1M側では、編集作業者は、例えば上述のようにイン点、アウト点を設定したクリップを複数選択し、これらについてのクリップ情報のダウンロードを指示する操作を行う。
これに応じて、エディットマスターブック1Mの主制御部20は、まずステップF701で、選択された複数のクリップについて、クリップ情報をダウンロードする複数のクリップをクリップCL1〜CLmとして設定する。
続いてエディットマスターブック1Mの主制御部20は、ステップF702で、図34のように接続されている複数のエディットブック1のそれぞれに対して、ブックIDを送信するようにID要求情報を送信する。
各エディットブック1の主制御部20は、ID要求情報を受信したら、ステップF801からF802に進み、自己のブックIDをエディットマスターブック1Mに送信する。
この動作によりエディットマスターブック1Mは、接続されている全エディットブック1からブックIDを取得する。
エディットマスターブック1Mの主制御部20は、接続されている全エディットブック1のブックIDを受信したら、ステップF703からF704に進み、ステップF701でダウンロード対象として設定したm個のクリップと、各ブックIDの対応付けを行う。
これは先に図26で説明した対応付けと同様の処理であり、エディットマスターブック1M側で、クリップCL1〜CLmに対応づけたブックIDを記憶する。
クリップとブックIDの対応付けを終えたら、エディットマスターブック1Mの主制御部20はステップF705以降でクリップ情報のダウンロードを開始する。
まずエディットマスターブック1Mの主制御部20はステップF705で変数M=1とする。そしてステップF706で、クリップCL(M)のクリップ情報を、そのクリップに対応づけたブックIDのエディットブック1に送信する。
例えばクリップCL1にブックID=#1のエディットブック1が対応づけられているとすると、クリップCL1についてのクリップナンバ、イン点及びアウト点のタイムコード、クリップCL1の動画を構成するフレーム画像データを、ブックID=#1のエディットブック1に送信する。
この場合、ブックID=#1のエディットブック1の主制御部20は、ステップF803で、クリップ情報を受信したら、ステップF804に進み、表紙表示部4においてクリップ内容を表現する図47のような表示を実行させる。
またステップF805で、ブックID=#1のエディットブック1の主制御部20は受信したクリップCL1について上記図42の処理を行って、各シート7,7・・・にクリップ画像を展開表示させる。
以上で、ブックID=#1のエディットブック1についてはダウンロードが完了する。
エディットマスターブック1Mの主制御部20は、1つのクリップ情報の送信を終えたら、ステップF707で変数Mとクリップ数mを確認し、全てのダウンロード対象クリップについてのクリップ情報の送信を終えたか否かを確認する。
終えていなければ、主制御部20はステップF708で変数Mをインクリメントして、ステップF706に戻る。従って、次にはクリップCL2のクリップ情報を、対応づけたブックIDのエディットブック1(例えばブックID=#2)に送信することになる。
クリップ情報を受信した、ブックID=#2のエディットブック1の主制御部20は、ステップF803からF804,F805に進み、クリップ内容を表現する表紙表示部4での表示、及びシート7,7・・・へのクリップ画像の展開を行ってダウンロードを完了する。
エディットマスターブック1Mでは、ステップF706の処理を、ステップF707で変数M=ダウンロード対象クリップ数mとなるまで繰り返す。つまり、各エディットブック1に、順次クリップ情報を送信していく。
そしてm個の各クリップCL1〜CLmについて、クリップ情報の送信を終了したら、エディットマスターブック1Mの主制御部20はダウンロード処理を終える。
このような図46の処理により、複数のクリップCL1〜CLmのそれぞれのクリップ情報が、m個のそれぞれ別のエディットブック1にダウンロードされることになる。
そして各エディットブック1では、表紙表示部4及び各シート7,7・・・にクリップ内容を表現する表示が実行され、編集作業者がクリップ内容を認識できる状態となる。
この後、編集作業者は、各エディットブック1をエディットデスク300上で水平、垂直方向に並べる作業を行うことになる。
なお編集作業者は、図45のステップST14において、エディットデスク300上でエディットブック1を並べるわけであが、このときには、エディットブック1のシート7,7・・・にクリップ画像が表示されているため、その画像内容を非常に詳細かつ容易に確認しながら編集作業を進めることができる。
なお、各エディットブック1は、表紙表示部4での表示を継続するため、電源オン状態を維持する。但し、クリップ情報のダウンロードとエディットデスク300上での編集作業が時間を置いて行われる場合、編集作業者は、ダウンロード後に、一旦各エディットブック1の電源をオフとし、エディットデスク300での作業時に電源オンとするようにしてもよい。クリップ情報がダウンロードされているエディットブック1は、電源オンとされるとともに、表紙表示部4における図47の表示を再開する。また各シート7,7・・・再度クリップ画像を展開する。
[III−6.エディットデスクでの編集時の動作]

次に、図45のステップST15,ST16の際に行われるエディットデスク300とエディットブック1の処理について説明する。
図48は、編集作業者がエディットデスク300上でエディットブック1の配列を終え、エディットデスク300に読み取りを指示する操作を行った際の、デスク制御部310の処理を示している。
編集作業者が操作部302により、エディットブック1の並び順序の読み取り指示の操作を行うことに応じて、デスク制御部310は、図48の処理をステップF901からF902に進める。
まずデスク制御部310はステップF902で、制御判定部314に、非接触無線通信によって編集面301上の各エディットブック1に対してZ位置判別コマンド(積み重ね位置の判別コマンド)を送信させる。
この場合、X軸アンテナアレー320もしくはYアンテナアレー321のいずれかが選択され、選択されたアンテナアレーの全アンテナ(もしくは一部のアンテナでもよい)が駆動されて、編集面301上の全エディットブック1に対して、Z位置判別コマンドが送信される。
そしてデスク制御部310は、ステップF903で、非接触無線通信により全エディットブック1に対して準備確認要求コマンドを送信しながら、そのレスポンスにより、ステップF904で全エディットブック1側の準備完了が確認されることを待機する。
編集面301上に並べられた各エディットブック1では、メモリタグ30によってエディットデスク300からのZ位置判別コマンドが受信された場合、そのZ位置判別コマンドがメモリタグ30のタグ制御部から主制御部20に伝えられ、主制御部20によって図49の処理が開始される。
Z位置判別コマンドを受信したら、主制御部20は図49のステップF820からF821に進み、まずメモリタグ30のタグ制御部に対して、準備未了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を指示する。
即ちエディットデスク300からは、上記ステップF903で準備確認要求コマンドを繰り返し送信してくるが、そのレスポンスとして「準備未了」を示す情報を送信するようにメモリタグ30のタグ制御部に指示する。
また、ここでエディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス設定として、自己のブックIDの送信を行うように設定する。
エディットデスク300は、後述する図48のステップF905でのXYスキャンの際に、ID要求コマンドを発信してくるが、このレスポンス設定とは、このID要求コマンドに対して、自己のブックIDを返信することの設定である。メモリタグ30のタグ制御部は、ID要求コマンドに対して自己のカードIDを送信するというレスポンス設定を行う。
続いてエディットブック1の主制御部20はステップF822で、所定数のホール素子31の磁気検出信号を確認して、自己のエディットブック1のZ方向位置(重なり位置)を判別する。即ち主制御部20は、ホール素子31の検出結果により、自己のエディットブック1が、他のエディットブック1と重ねられているかいないか、また重ねられている場合は最上段、中間位置、最下段のいずれであるかを認識する。
自己のエディットブック1が、他のエディットブック1と重ねられていない場合は、主制御部20はステップF823からF331に進み、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。即ちエディットデスク300からの上記ステップF903での準備確認要求コマンドに対するレスポンスとして「準備完了」を示す情報を送信するようにメモリタグ30のタグ制御部230に指示する。メモリタグ30のタグ制御部は、準備確認要求コマンドに対するレスポンスデータとして、それまでセットしていた「準備未了」の情報を、「準備完了」示す情報に半導体メモリ上で書き換える。
自己のエディットブック1が他のエディットブック1と重ねられている場合は、ステップF823からF824に進む。
そして自己のエディットブック1が最上段である場合は、ステップF828に進み、主制御部20は、ブックIDパケット送信制御を行う。図22(b)のようにデータ領域AR1に自己のブックIDを書き込んだパケットを生成し、発光系34から光変調信号として送信出力させる。
そして光送信を終えたら、ステップF830に進み、エディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス停止の設定を行う。
これは、エディットデスク300が後述する図48のステップF406でのXYスキャンの際にID要求コマンドを発信したときに、最上段のエディットブック1の場合は、メモリタグ30が、そのID要求コマンドに対して反応しない(もしくは無効データを返信する)ようにする設定を行うものである。
上記ステップF821では、ID要求コマンドに対して自己のブックIDを送信する基本設定がなされるが、この場合、メモリタグ30が主制御部211からのレスポンス停止設定の指示に応じて、ステップF821での自己のカードIDの送信設定を無効化し、ID要求コマンドに対するレスポンス停止設定を行う。
その後、主制御部20はステップF831に進み、メモリタグ30のタグ制御部に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を行う。
自己のエディットブック1が他のエディットブック1と重ねられているが、最上段ではない場合は、主制御部20はステップF825に進む。そして上段のエディットブック1からの光通信によるパケット受信を待機する。
受光系33によって上段のエディットブック1からのパケットが受信されたら、ステップF826で、重なりの中間位置であるか最下段であるかにより処理を分岐する。
自己のエディットブック1が重なりの中間位置である場合は、ステップF827に進み、主制御部20は、カードIDパケット送信制御を行う。受信したパケット構造に自己のブックIDを追加した、例えば図22(c)(d)のようなパケットを生成し、発光系34から光変調信号として送信出力させる。
そして主制御部20はステップF830で、メモリタグ30に、エディットデスク300からのID要求コマンドに対してのレスポンス停止の設定を指示する。またステップF831で、メモリタグ30に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を指示する。
自己のエディットブック1が最下段であった場合は、ステップF825で光通信パケットの受信に応じて、ステップF826からF829に進み、上段のエディットブック1からの受信パケットから伝達されたカードIDを抽出し、自己のカードIDを加えて、ID順序のデータを設定する。つまり重ねられた各ブックIDについて、上から順番にブックIDを並べたID順序のデータを生成する。そしてこれをメモリタグ30のタグ制御部に伝え、このID順序のデータを、エディットデスク300からのID要求コマンドに対するレスポンスデータと設定させる。メモリタグでは、ID順序のデータを半導体メモリに保存し、ID要求コマンドに対するレスポンスとして設定する。
その後、主制御部20はステップF831で、メモリタグ30に対して、準備完了のレスポンスをエディットデスク300に伝えるための通知設定を指示する。
デスク制御部310は、図48のステップF903として、非接触無線通信により、繰り返し各エディットブック1に対して準備確認要求コマンドを発信させ、そのレスポンスとして各エディットブック1から「準備未了」又は「準備完了」の通知を受信している。
デスク制御部310は、全てのレスポンスが「準備完了」となることで、ステップF904でOKと判定する。
そして全てのエディットブック1が準備完了となったことに応じて、デスク制御部310はステップF905に進み、ID要求コマンドを伴ったXYスキャンを行う。
つまり図14で説明したように、X軸アンテナアレー320の各アンテナ、Y軸アンテナアレー321の各アンテナを順次駆動させる。このとき各アンテナからID要求コマンドを送信させる。これに応じて、積み重ねられていないエディットブック1では、自己のカードIDを返信してくる。また積み重ねられている複数のエディットブック1については、最上段及び中間位置のエディットブック1は、ID要求コマンドに対してレスポンス停止設定がなされているため返信せず、最下段のエディットブック1が、積み重ねられたは各エディットブック1のID順序のデータを返信してくる。
このとき、カード位置検出部312は、レスポンスとしてのブックID(及びID順序のデータ)と、その際の電界強度の検出により、各エディットブック1(及び積み重ねられたエディットブック群)のXY座標を判定し、デスク制御部310に通知する。
デスク制御部310は、レスポンスとして受信された各ブックID(及びID順序のデータ)と、各ブックID(及びID順序のデータ)についてのXY座標値に基づいて、各ブックIDについての時間的順序を判定する。
デスク制御部310は、XYスキャンを終えたらステップF906で、例えば上記のようなスキャン結果(ブックIDの時間的順序を判定結果)に基づいてEDL作成部311に編集データ(エディットリストEDL)を作成させる。
そしてステップF907で、外部インターフェース304から、作成された編集データをエディットマスターブック1Mへアップロードさせる。
エディットマスターブック1Mでは、図46のステップF704の処理で、各クリップとブックIDを対応させている。このため例えばカードID順序を示した編集データを受信したら、これをクリップの順番に置き換えることができる。
従って、エディットデスク300からアップロードされた編集データから、実際のクリップ順序を示す編集データを生成でき、例えばこれを映像コンテンツの編集データとすることができる。
図45のステップST17としては、編集結果の確認が行われるが、エディットマスターブック1Mにおいて、表紙表示部4で、このクリップ順序で各クリップを再生させることで、編集作業者は、エディットデスク300を使用しての編集結果の映像コンテンツを、実際に映像で確認できることになる。
<IV:実施の形態の効果及び変形例>

以上の実施の形態によれば、それぞれが入力されたクリップ情報に基づいてクリップ内容を表現するエディットカード200やエディットブック1を、エディットデスク300上で並べたり、積み重ねるといった非常に感覚的な作業により、各クリップを時間軸上で連結する動画編集を行うことができる。
即ち、作業者は、困難な操作を必要とせずに、単にクリップ内容を認識しながら、順番に並べるという作業を行えばよいので、装置に対する熟練を必要とせずに、効率的な映像編集が可能となる。またこれによって作業者は映像内容、編集内容自体に集中できる。
またエディットカード200を用いる場合は、例えばエディットカード200を指定することで、対応するクリップ画像をノンリニアエディタ100で動画確認できる。
さらにエディットブック1を用いる場合は、エディットブック1自体がクリップを表現する書籍としての形態となっているため、即座に内容を確認できる。もちろんシート7,7・・・で時間的に進行する静止画で確認するだけでなく、例えば表紙表示部4でクリップ動画自体を再生表示させることで、実際の動画確認も可能である。
これらのように各クリップの動画内容を非常に容易に確認できつつ、編集作業を進めることができるため、編集作業者は、より的確に、動画コンテンツの構成を考えながら、編集を進めることができる。
また、エディットデスク300上では、水平方向に並べるだけでなく、積み重ねて垂直方向にも並べられることで、編集面301として必要以上に広い面積を用意する必要もない。
例えば順番を固定したエディットカード200やエディットブック1を積み重ねていくようにすれば、編集面301の面積を有効に活用でき、非常に多数のクリップから成る長編の映像コンテンツ制作にも対応できる。
また、エディットカード200やエディットブック1としての単位映像表現装置は、入力された単位映像情報に基づいて単位映像内容を表現する表示を行うため、例えば画像を印刷したカードを用意するなどの面倒な準備は不用であり、また編集後に印刷したカードが不要になって廃棄するなどの無駄がなく、時間、コスト、環境負荷が軽減される。
もちろんエディットカード、エディットブックはダウンロードに応じてクリップを表現するものであるため、繰り返し永続的に使用できる。
また編集のし直しの場合の対応も容易である。
クリップのイン点/アウト点を変更や、クリップ連結順序の変更などにも柔軟かつ容易に対応できる。
またエディットブック1の場合、シート7は電子ペーパーで形成されるが、上述したように電子ペーパーでは、一旦表示を行った後は、電源オフ状態でも或る程度の期間(電子ペーパーの種類によるが例えば1週間程度)は画像が保たれる。
従って、シート7,7・・・にクリップ画像を展開した後は、電源オフの状態としてもシート7による画像確認ができる。例えば外出先や移動中でバッテリー消費を避けたいために電源オフとしている場合、或いは電池切れとなった場合などでも、クリップの画像確認作業は可能である。
またエディットカード200の場合は、電子ペーパー部201にクリップのサムネイル画像等が表示されるが、これも電源オフ状態で表示を継続する。このため、通常使用時は電源オフ状態でよく、内蔵バッテリーの長寿命化を実現できる。
エディットマスターブック1Mを用いることで、クリップ自体の編集も非常に容易化される。エディットマスターブック1Mでは、ダウンロードしたクリップについて、その動画を構成するフレーム画像を、時間軸方向に順に各ページに並ぶように、シート7,7・・・に展開させることができる。これは、ユーザがクリップの内容を本を見る感覚で確認できる。この点で、映像コンテンツの制作を行おうとするユーザなどが、映像素材としてのクリップ内容を容易に確認できるものとなる。しかも、ノンリニアエディタ100などの複雑な操作を必要とする編集専用機で映像内容を確認することとは異なり、非常に容易に映像内容を確認できるため、特に熟練者でなくとも扱うことができる。
また、ページをめくっていく感覚で動画映像の内容を確認できるわけであるが、パラパラ漫画的に動画を確認することもできる。その場合、擬似的に動画をみるような感覚を持つこともでき、動画内容確認や、編集ポイントの探索には非常に好適である。
また、シート7,7・・・を用いてイン点、アウト点を指定する操作に関しても、シートに固定表示されている画像を指定するという操作で、直感的に可能である。このため熟練を要せずに誰でも容易にカット編集を行うことができるようになる。
さらに、カット編集だけでなく、表紙表示部4で動画を見ながら多様な編集も可能であるため、高度な編集作業にも対応できる。
本発明は、上記実施の形態に限らず、多様な変形例が想定される。
エディットカード200やエディットブック1の表紙表示部4では、クリップの表現として、イン点、アウト点の画像に限らず、他のサムネイル画像でもよい。また1つのサムネイル画像でもよいし、3以上のサムネイル画像を表示してもよい。
また、エディットカード200やエディットブック1で表示されるイン点/アウト点の画像を、エディットデスク300からの非接触無線通信で書き換えることができるようにしてもよい。
またクリップ情報としてクリップ内容を説明するテキストデータ等を含めるようにし、エディットカード200やエディットブック1において、そのテキストを表示しても良い。
またクリップ情報として音声データを含めるようにしてもよい。その場合、エディットカード200やエディットブック1に音声再生機能を設けるようにし、編集作業者の操作に応じて音声データが再生出力されることで、クリップの内容を表現することもできる。
また、エディットカード200内表示部を、エディットブック1の表紙表示部4のような動画表示可能な表示デバイス(液晶パネルや有機ELパネル等)とし、その表示部でクリップ動画を表示できるようにしてもよい。
また、実施の形態ではノンリニアエディタ100、エディットカード200,カードバインダ150、エディットデスク300、エディットマスターブック1M、エディットブック1等の機器間を、USB、IEEE1394などの通信方式によるケーブル接続で通信を行うものとしたが、無線LAN、ブルートゥース、或いは光通信などの通信ユニットを各機器で内蔵し、無線通信によってダウンロードや編集データの転送を行うようにしてもよい。
またさらには、カードバインダ150(エディットカード200)とノンリニアエディタ100の通信、エディットデスク300とノンリニアエディタ100の通信、エディットマスターブック1Mとノンリニアエディタ100の通信などを、インターネット等のネットワークを介した通信により行うようにしても良い。
その場合、離れた場所にあるノンリニアエディタ100と通信してクリップのダウンロードを行ったり、編集データを送信できる。例えば放送業務に携わる編集作業者が、放送局外で放送局のノンリニアエディタ100にアクセスして、映像素材の編集作業を行うことも可能となる。
エディットデスク300におけるXYスキャンのためのアンテナ構造やスキャン動作は多様に考えられる。あくまで、編集面301上に配置されたエディットカード200又はエディットブック1のIDと位置が判定できる構造及び動作であればよい。
また、実施の形態では、エディットデスク300は、エディットカード200のカードID又はエディットブック1のブックIDを読み取るものとしたが、例えばエディットカード200やエディットブック1が、対応するクリップナンバを非接触無線通信でエディットデスク300に送信するようにすることも考えられる。
即ちエディットカード200やエディットブック1は、クリップ情報がダウンロードされることに応じて、クリップナンバを、エディットデスク300のID要求コマンドに対するレスポンスとして設定し、エディットデスク300のXYスキャン時に送信する。
エディットデスク300は、クリップナンバを、編集面301上の並び順に応じて時間的順序に並べて編集データを生成し、ノンリニアエディタ100もしくはエディットマスターブック1Mにアップロードする。
このようにすると、ノンリニアエディタ100もしくはエディットマスターブック1Mは、各クリップをエディットカード200やエディットブック1にダウンロードする際に、カードID(ブックID)とクリップナンバを対応づける必要はなくなる。
またエディットマスターブック1M、エディットブック1を用いる実施の形態では、エディットマスターブック1Mから各エディットブック1にクリップ情報をダウンロードするものとしたが、エディットマスターブック1Mを使用しないことも考えられる。
即ちノンリニアエディタ100が例えばイン点/アウト点の設定を終えた各クリップのクリップ情報を、各エディットブック1のそれぞれにダウンロードする。そして各エディットブック1を用いてエディットデスク300上で編集作業が行われた後、エディットデスク300がノンリニアエディタ100に編集データをアップロードするという使用形態である。
更には、エディットマスターブック1Mから多数のエディットカード200にクリップ情報をダウンロードし、エディットカード200をエディットデスク300上に配置して編集を行うことも考えられる。
またエディットデスク300は、静止したエディットカード200(又はエディットブック1)の位置を読み出して編集データに反映するものとしたが、例えばエディットデスク300は、編集面301上で移動するエディットカード200(又はエディットブック1)を検出することも可能である。
これを利用し、例えば映像のワイプ効果としての編集を、エディットカード200をリアルタイムに移動させその軌跡を計算することにより実現することが可能である。
例えば、編集作業者が2枚のエディットカード200を離れた状態から、重ね合わせた場合、エディットデスク300はこの動きを検出し、2つのクリップをリアルタイムでワイプするなどの映像効果の編集データを生成することなどが可能である。
この為には、編集面301上にホール素子を格子状に並べその上をエディットカード200(磁石内蔵)が移動し、各ホール素子の電圧の変化から、移動方向、速度、加速度を編集機アプリケションソフトウエアにて求め映像効果に取り込めば可能である。
又、エディットカード200を故意に裏表を反転することを検出して、ネガポジ反転効果に応用しても良い。
実施の形態では、1つのエディットカード200(又はエディットブック1)は、1つのクリップを表現するものとしたが、エディットカード200(又はエディットブック1)が表現する単位映像とは、いわゆる「クリップ」に限られるものではない。
例えば既に複数のクリップが連結編集されたものを1つの単位映像として扱って、エディットカード200(又はエディットブック1)にダウンロードしてもよい。
例えば1つの放送番組の映像コンテンツとして、第1部、第2部、及び多数の広告映像などから構成する場合、まず多数のクリップをエディットカード200にダウンロードしてエディットデスク300上で第1部の編集を行い、また多数のクリップをエディットカード200にダウンロードしてエディットデスク300上で第2部の編集を行う。
その後、第1部の映像、第2部の映像を、それぞれ単位映像として2つのエディットカード200にダウンロードし、かつ各広告映像をそれぞれエディットカード200にダウンロードし、これらのエディットカード200を用いてエディットデスク300上で編集して、1つの放送番組としての映像コンテンツを制作することもできる。
つまり、1つのエディットカード200(又はエディットブック1)が表現する映像単位とは、時間的な順序が既に固定された一連の映像と考えればよい。
本発明の実施の形態の編集システムの構成概念の説明図である。 実施の形態の編集システムにおけるノンリニアエディタエディットとカードバインダの説明図である。 実施の形態のカードバインダとエディットカードの説明図である。 実施の形態のエディットデスクの説明図である。 実施の形態のエディットカードの平面図、正面図、内部構造の模式図、底面図、及び左側面図である。 実施の形態で利用する電子ペーパーの説明図である。 実施の形態のエディットカードのブロック図である。 実施の形態のエディットカードに内蔵されるメモリタグの説明図である。 実施の形態のカードバインダのブロック図である。 実施の形態のエディットデスクのブロック図である。 実施の形態のエディットデスクのアンテナ構造の説明図である。 実施の形態のエディットデスクのメモリタグ認識の説明図である。 実施の形態のエディットデスクの編集面の時間的順序の説明図である。 実施の形態のエディットデスクのスキャン動作の説明図である。 実施の形態のエディットデスクの他のアンテナ構造の説明図である。 実施の形態のエディットデスクの他のスキャン動作の説明図である。 実施の形態のエディットカードの積み重なり検出のための構成の説明図である。 実施の形態のエディットカードの積み重なり検出動作の説明図である。 実施の形態のエディットカードの積み重なり検出のための他の構成の説明図である。 実施の形態のエディットカードの他の積み重なり検出動作の説明図である。 実施の形態のエディットカードの上下通信の説明図である。 実施の形態のエディットカードの上下通信のパケット構造の説明図である。 実施の形態の編集手順のフローチャートである。 実施の形態のクリップ編集の説明図である。 実施の形態のクリップダウンロード処理のフローチャートである。 実施の形態のクリップとカードIDの対応付けの説明図である。 実施の形態のエディットカードのクリップ情報受信時の処理のフローチャートである。 実施の形態のエディットデスクの編集時の処理のフローチャートである。 実施の形態でエディットデスクの読み取り時のエディットカードの処理のフローチャートである。 実施の形態のエディットカードのクリップ内容確認のためのエディットデスクの処理のフローチャートである。 実施の形態のエディットカードのクリップ内容確認のためのエディットデスク構造例の説明図である。 実施の形態のエディットマスターブックとエディットブックの説明図である。 実施の形態のノンリニアエディタとエディットマスターブックとエディットブックの関係の説明図である。 実施の形態のエディットマスターブックとエディットブックの接続形態の説明図である。 実施の形態のエディットデスク上でのエディットブックを用いた編集の説明図である。 実施の形態のエディットブック及びエディットマスターブックの説明図である。 実施の形態のエディットブック及びエディットマスターブックのブロック図である。 実施の形態の表紙表示部のクリップ選択画面の説明図である。 実施の形態の表紙表示部の編集画面及び編集後画面の説明図である。 実施の形態のシートの表示例の説明図である。 実施の形態のシートの表示例の説明図である。 実施の形態のクリップ映像の展開処理のフローチャートである。 実施の形態のシート編集処理のフローチャートである。 実施の形態の表紙編集処理のフローチャートである。 実施の形態の編集手順のフローチャートである。 実施の形態のクリップダウンロード処理のフローチャートである。 実施の形態のエディットブックの表紙表示部の表示の説明図である。 実施の形態のエディットデスクの編集時の処理のフローチャートである。 実施の形態でエディットデスクの読み取り時のエディットブックの処理のフローチャートである。
符号の説明
1 エディットブック、2,3 表紙部、4 表紙表示部、7 シート、20 主制御部、21 通信インターフェース部、22 不揮発性メモリ部、24 表示データ生成部、25 表示駆動部、26 入力処理部、27 表紙タッチセンサ部、28 シートタッチセンサ部、29 シート表示制御部、30 メモリタグ、31 ホール素子、32 磁石、33 受光系、34 発光系、35 バッテリー電源、100 ノンリニアエディタ、150 カードバインダ、200 エディットカード、201 電子ペーパー部、202 受光部、203 発光部、208 メモリタグ、211 主制御部、212 リード/ライト制御部、213 メモリ、215 表示データ生成部、217 バッテリー電源、230 タグ制御部、300 エディットデスク、301 編集面、310 デスク制御部、311 EDL作成部、312 カード位置検出部、320 X軸アンテナアレー、321 Y軸アンテナアレー、500 マスター編集機、501 単位映像表現装置、502 編集卓装置

Claims (15)

  1. 複数の単位映像表現装置を積み重ねることが可能な形状とされている単位映像表現装置であるとともに、
    動画としての単位映像に関する情報である単位映像情報を入力する入力手段と、
    表示手段と、
    上記入力手段で入力した単位映像情報に基づいて、単位映像内容を表現する表示を上記表示手段に実行させる制御手段と、
    外部の編集卓装置上に置かれた際に、自己情報を上記編集卓装置に認識させることができる自己情報通知手段と、
    複数の上記単位映像表現装置が積み重ねられた状態において、自己が最下段、最上段、もしくは中段のいずれに位置するかを検出する重なり位置検出手段と、
    を備えた単位映像表現装置。
  2. 上記単位映像表現装置は、複数の上記単位映像表現装置が積み重ねられた状態において、重ねられている他の単位映像表現装置に対して、上記自己情報を通知する自己情報上下通信手段を、さらに備える請求項1に記載の単位映像表現装置。
  3. 上記自己情報上下通信手段は、光通信装置部として形成される請求項2に記載の単位映像表現装置。
  4. 上記自己情報とは、自己の識別情報である請求項1に記載の単位映像表現装置。
  5. 上記入力手段で入力される上記単位映像情報には、動画としての単位映像の識別情報が含まれており、
    上記自己情報とは、上記入力手段により入力された単位映像の識別情報である請求項1に記載の単位映像表現装置。
  6. 上記自己情報通知手段は、上記編集卓装置との間で非接触無線通信を行う非接触無線通信装置部として形成される請求項1に記載の単位映像表現装置。
  7. 上記入力手段で入力される上記単位映像情報には、動画としての単位映像の開始点と終了点に関する情報が含まれており、
    上記制御手段は、単位映像内容を表現する表示として、上記表示手段に、上記単位映像の開始点と終了点に関する情報を表示させる請求項1に記載の単位映像表現装置。
  8. 上記表示手段は、無電源状態となっても表示を維持する電子ペーパーにより形成されている請求項1に記載の単位映像表現装置。
  9. 上記単位映像表現装置は、略直方体形状とされている請求項1に記載の単位映像表現装置。
  10. 上記単位映像表現装置は、上記表示手段を備えた表紙部と、フレキシブルペーパー状の表示デバイスとして形成された複数のシート部とが、背部で綴じられ、上記各シート部が各ページを構成する冊子構造とされている請求項1に記載の単位映像表現装置。
  11. 上記入力手段により入力される単位映像情報には、単位映像を構成するフレーム画像データが含まれており、
    上記制御手段は、上記フレーム画像データを用いて上記各シート部に対する表示画像データを生成し、生成した表示画像データによる静止画表示を上記各シート部で実行させる請求項10に記載の単位映像表現装置。
  12. 上記各シート部は、無電源状態となっても表示を維持する電子ペーパーにより形成されている請求項10に記載の単位映像表現装置。
  13. 動画としての単位映像内容を表現する表示が行われる単位映像表現装置を複数個配置できる編集面と、
    上記編集面上に配置されている複数の単位映像表現装置の配置順序を検出する配置順序検出手段と、
    上記配置順序検出手段で検出された配置順序に基づいて、時系列順序を設定した編集情報を生成する編集情報生成手段と、
    を備え、
    上記配置順序検出手段は、上記編集面上において積み重ねられている複数の単位映像表現装置の上下方向の配置順序を検出する編集卓装置。
  14. 上記配置順序検出手段はさらに、上記編集面上の水平方向に並べられている複数の単位映像表現装置の配置順序を検出する請求項13に記載の編集卓装置。
  15. 上記配置順序検出手段は、上記編集面上に配置された上記単位映像表現装置との間で非接触無線通信を行う非接触無線通信装置部として形成される請求項13に記載の編集卓装置。
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