JP4464660B2 - 濾過装置 - Google Patents

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Description

本発明は、懸濁成分を含む被処理液を膜モジュールに透過させて固液分離を行う濾過装置に関し、特に、散気管からの気泡によりエアーバブリングを行う散気装置を備えた濾過装置に関するものである。
多数本の中空糸膜を円形状に集束して配置し、その片端部あるいは両端部を開口状態で固定部材にて固定して集水部とした膜モジュールが浸漬型吸引濾過装置あるいは外圧式濾過装置に装着されて使用されている。従来、膜モジュールは、河川水、湖沼水の浄化といったいわゆる精密濾過の分野において広く使用されてきた。また、近時、この浄水分野に限らず、下水の二次処理、三次処理や、排水、産業廃水、工業用水等の濾過といった高汚濁性水処理用途への検討も多くなされている。
浄水及び高汚濁性水処理のいずれの場合も、膜モジュールを用いた濾過装置により濾過処理を継続すると、膜表面又は膜間に、被処理液中に含まれる懸濁成分が堆積し、これが膜閉塞の原因となる。すなわち、堆積物を介して中空糸膜同士が固着一体化して膜モジュール内の中空糸膜の有効膜面積が減少し、透過流量の低下を招く。
このため、定期的に膜面の堆積物を取り除く洗浄操作が行われる。洗浄は、浸漬槽内に被処理液を満たした状態で膜モジュールの下部から空気を導入し、供給される気泡により中空糸膜に振動を与えるエアーバブリングで膜面の堆積物を剥離する方法がとられる。
例えば、特許第3014248号公報(特許文献1)では、図10に示すように、シート状の平型中空糸膜モジュール101の下方に設けた散気板102の散気孔102aから供給される気泡により中空糸膜103に対してエアーバブリングを連続的若しくは断続的に行いながら液体を濾過する方法において、シート面が垂直方向に、中空糸膜が水平方向となるように膜モジュール101を配設し、中空糸膜103のみをエアーバブリングにより振動させる濾過方法が開示されている。
また、特開平8−215548号公報(特許文献2)では、図11に示すように、中空糸膜105の片端部106あるいは両端部106,107を開口状態に保ちつつ固定部材により固定して集水機能を持たせるとともに、片端部(下端部)106に散気孔106aを設けて散気機能を持たせ、中空糸膜105をエアーバブリング洗浄法により膜面洗浄する膜モジュールが開示されている。
さらに、特公平7−61420号公報(特許文献3)では、図12に示すように、多数の中空糸濾過膜110を外筒111内に配列し、中空糸束中に多孔質パイプ112を混入させることにより、多孔質パイプ112の下方から空気を導入し、気泡を多孔質パイプ112に沿って上昇させながら中空糸を振動させ、エアーバブリングを行う濾過器が開示されている。
しかしながら、上記特許第3014248号公報(図10)に記載の濾過方法では、散気板102の散気孔102aから中空糸膜103の全域にわたって散気を行うものであるため、散気を十分に行うためには、隣接するシート状の平型中空糸膜モジュール101をある程度離間させて配置する必要があり、膜を高密度で設置することは難しい。したがって、膜設置部の容積が大きくなる。また、膜モジュール101の下方から全体的に散気を行うだけでは、中空糸膜103の表面のみが散気され、膜間、特に膜の閉塞が進みがちな集水部近辺への散気が不十分となる問題がある。
同様に、上記特開平8−215548号公報(図11)に記載の膜モジュールでは、膜モジュールの片端部(下部集水管)106に散気構造を持たせ、散気孔106aより散気させているため、中空糸膜105の外面側にのみ散気され、内面側には散気が及ばず、洗浄効率の面から十分とはいえない。また、多数の中空糸膜を円形状に集束配列した膜モジュールには適用できないという問題がある。
さらに、上記特公平7−61420号公報(図12)に記載の濾過器では、多数の中空糸濾過膜110を円形状に配列した中空糸束中に複数本の多孔質パイプ112を混入させているだけであるので、膜間への散気が不十分となる問題がある。
一方、従来の濾過処理設備における散気装置においては、長期間使用時の散気部の詰まりによる散気孔の閉塞の問題が挙げられる。すなわち、上記特開平8−215548号公報に記載の膜モジュールの片端部(ポッティング部)106に散気孔106aを設け散気を行うものでは、散気孔106aが汚泥等で閉塞した場合、散気部を交換することは難しい。したがって、膜自体の耐久性、運転性は十分に保持しているにもかかわらず、膜モジュール全体を交換しなければならず、経済的でなく、膜モジュールの交換作業にも手間がかかる。また、上記特許第3014248号公報に記載の膜モジュール101の下方にこの膜モジュールとは別に設置した散気装置から散気を行うものでは、散気板102の散気孔102aが閉塞した場合に、膜モジュール全体を吊り上げてから、散気装置を浸漬槽の外に取り出して交換する必要がある。散気装置を取り出さないにしても、浸漬槽内の水をすべてドレンした後に散気孔の詰まりを清掃する必要があり、いずれにしても、交換作業、清掃作業に多くの手間がかかる。
特許第3014248号公報 特開平8−215548号公報 特公平7−61420号公報
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、膜濾過の継続により膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を、散気管からの気泡により効率よく洗浄して剥離除去することのできる濾過装置、特に、エアーバブリング洗浄時に散気孔の閉塞を抑え、たとえ散気孔の閉塞が生じたとしても、容易に機能回復ができる濾過装置を提供することを課題にしている。
上記の課題を解決するため、本発明は、懸濁成分を含む被処理液を浸漬型吸引濾過用又は外圧濾過用の膜モジュールに透過させて固液分離を行う濾過装置であって、
前記膜モジュールは、多数本の中空糸膜の軸線方向両端末を層状に集束した膜集束体を設け、複数の膜集束体を相互に空隙部を設けて隣接配置してなる膜エレメントにより構成し
前記膜エレメントの中空糸膜の軸線方向を鉛直方向として濾過装置内に配置し、該膜エレメントの前記空隙部に、バブリングを行うための散気管の先端部を臨ませ、該空隙部に臨ませた散気管の先端部を鉛直方向下向きに湾曲させ、該下向きの先端部より気体を噴出させてバブリングを行い、かつ、前記散気管の基端部を空気導入用ヘッダーに着脱自在に接続したことを特徴とする濾過装置を提供している。
上記構成からなる本発明の濾過装置では、隣接する膜集束体の相互間に形成された空隙部にそれぞれ散気管を配置し、膜集束体の軸線方向に向け気体を噴出しているので、各膜集束体の外周面のほぼ全域に、かつ、各膜集束体の両面にエアーバブリングが作用し、各膜集束体を効率よく揺動させて、膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去することができる。
かつ、隣接する膜集束体の空隙部に細い散気管を配置する構成であるから、各膜集束体は散気管の幅のスペースを設けるだけで膜を高密度に配置することができ、濾過性能を高く保持できる。
また、本発明では、前記のように、前記散気管の基端部を空気導入用ヘッダーに着脱自在に接続している。
上記構成からなる本発明の濾過装置では、濾過処理の継続中、たとえ散気管の散気孔に閉塞が生じたとしても、閉塞した散気管を空気導入用ヘッダーから引き抜き離脱して詰まりを清掃することができる。そして、清掃後散気管を挿入装着するだけで、容易に機能回復ができる。
本発明の濾過装置は、前記層状に集束した膜集束体の水平断面を矩形状として、各膜集束体を相互に空隙部を設けて平行配置して膜エレメントを構成することが好ましい。
これにより、隣接する膜集束体の空隙部に散気管を容易に配置することができる。
前記膜集束体を構成する多数本の中空糸膜の層数を2〜6とすることが好ましい。
このように構成すると、各膜集束体の外周面のほぼ全域にエアーバブリングが作用し、各膜集束体を効率よく揺動させて、膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去することができる。
前記膜集束体を構成する多数本の中空糸膜の層の厚さ及び隣接する膜集束体の空隙部の幅は2mm以上20mm以下とすることが好ましい。
被処理液の性状により中空糸膜の層の厚さ及び隣接する膜集束体の空隙部の幅は適宜設定されるが、上記層の厚さは、上記空隙部の幅より大きい方が好ましいが、同等でもよい。
更に、本発明の濾過装置は、前記散気管の基端部と空気導入用ヘッダーとの接続部に、単一操作で挿入装着、引き抜き離脱することができるジョイント・コネクタを介装することが好ましい。
このように構成すると、散気管を空気導入用ヘッダーから単一操作(ワンタッチ)で引き抜き離脱して詰まりを清掃することができる。そして、清掃後、散気管を同様にワンタッチで挿入装着するだけで、容易に機能回復ができる。
本発明では、前記のように、前記空隙部に臨ませた散気管の先端部は、鉛直方向下向きに湾曲させて構成している。
これにより、エアーバブリング洗浄により膜から剥離した懸濁成分が散気管の散気孔に侵入することを防止でき、散気管の散気孔の閉塞を抑えることができる。
本発明の濾過装置によれば、隣接する膜集束体の相互間に形成される空隙部に散気管を臨ませ、この散気管から膜集束体の軸線方向に向け気体を噴出させてバブリングを行っているので、前記空隙部全域にわたって気泡が供給され、膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を効率よくエアーバブリング洗浄して剥離除去することができ、かつ、散気管の散気孔の閉塞を抑えることができる。
また、隣接する膜集束体の相互間に形成される空隙部に散気管の先端部を臨ませ、散気管の基端部を空気導入用ヘッダーに着脱自在に接続したので、たとえ散気管の散気孔に閉塞が生じたとしても、空気導入用ヘッダーから散気管のみを引き抜き離脱して詰まりを清掃した後、挿入装着するだけで、容易に機能回復ができる。したがって、従来技術のような膜モジュール全体の交換や膜モジュールを吊り上げてから散気装置を取り出して清掃するという作業が不要となる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図8は、本発明を浸漬型吸引濾過装置に適用した実施の一形態例を示す。
本実施形態の濾過装置10は、被処理液2が導入されて満たされた浸漬槽3内に、所定本数の膜モジュール1が浸漬配置されて構成される。膜モジュール1は、ここでは符号1a〜1e、1f〜1jで示す前後列に5本ずつ計10本の例を挙げている。
膜モジュール1は、図5及び図6(A)に示すように、多数本の中空糸膜の軸線方向両端末を水平断面が矩形状となるように層状に集束した本例では7枚の膜集束体5a〜5gを隣接して平行配置した膜エレメント5により構成されている。隣接する各膜集束体5a〜5g相互間には、それぞれ空隙部7a〜7fを形成している。各膜集束体5a〜5gは、その軸線が鉛直方向となるように配置され、その上端部及び下端部が集束されて開口状態に保たれつつ上部固定用樹脂6a及び下部固定用樹脂6bにより円形状に固定されている。上部及び下部の固定用樹脂6a,6bには、0リング8a,8bを介して集水部材9a,9bが取り付けられ、上部及び下部の処理液取出口11a,11bに連通している。上部及び下部の集水部材9a,9bには、フランジ12a,12bがボルト締めされ、液密状態を保持している。
膜集束体5a〜5gを形成する中空糸膜の材質は特に限定されるものではないが、ポリスルフォン系樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフイン、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレート等の各種の材料からなるものが使用できる。また、これらの樹脂の共重合体や一部に置換基を導入したものであってもよく、更には二種以上の樹脂を混合した樹脂であってもよい。
上部及び下部の固定用樹脂6a,6bには、通常、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の液状樹脂を硬化させて使用される。また、上部及び下部の集水部材9a,9bは、機械的強度及び耐久性を有する材質のものであればよく、例えば、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリオレフイン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ABS樹脂、変性PPE樹脂等によるものを用いることができる。
図1乃至図4に示すように、前後列に対向して配置された膜モジュール1a,1f、1b,1g‥‥‥1e,1jのそれぞれの処理液取出口11a,11bは、上部及び下部の処理液取出管13,14に連通している。上部及び下部の処理液取出管13,14の一端13a,14aは封止され、他端13b,14bは一側で統合されて処理液吸引管15から圧力計16a付きの吸引ポンプ16に接続している。浸漬槽3内の他側には、空気導入管17が立設され、ブロワー18に接続してある。空気導入管17は、膜モジュール1の下部固定用樹脂6bの近傍で折り曲げられ、前後列の膜モジュール1a,1f、1b,1g‥…・1e,1jの間を縫って空気導入用ヘッダー20として浸漬槽3内の一側に延出させている。空気導入管17の下端部17aは封止してあり、下部の処理液取出管14の一端14aとTIG溶接され、濾過装置据付けの際に下部の処理液取出管14が片持ちとならないよう保持している。符号11cは上端処理駅取出口11aに介設したボール弁である。濾過装置10は、上部の吊り金具10a,10bを浸漬槽3内の所定位置に取り付けて固定される。
前後列の膜モジュール1a,1f、1b,1g‥・…1e,1jを構成する各膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7f同士を結ぶ線上における空気導入用ヘッダー20上の各位置には、6個ずつのジョイント・コネクタ21を取り付ける。ジョイント・コネクタ21は、空気導入用ヘッダー20との結合部より隣接する各膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fを指向して二方向に分岐して散気管挿入部21a,21bとしたT字形状(図4・図7参照)をしている。散気管22は、散気管挿入部21a,21bの各々に挿入され、その先端部を上記空隙部7a〜7fの下端側に臨ませている。
本実施形態の濾過装置10の運転について説明すると、浸漬槽3内に導入されて満たされた被処理液2は、吸引ポンプ16の駆動により各膜モジュール1の中空糸膜を透過されて固液分離が行われ、処理液吸引管15より処理液19として回収される。
膜濾過の継続により膜集束体5a〜5gの表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去する場合は、ブロワー18を作動させて空気導入管17及び空気導入用ヘッダー20からジョイント・コネクタ21を経て導入された空気は散気管22の先端部より気泡となって各膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fを上昇し、効率のよいエアーバブリング洗浄が行われる。バブリングは、常時(連続的に)行っても良いし、断続的に行っても良い。
この際、隣接する膜集束体の空隙部に細い散気管を配置する構成であるから、各膜集束体は散気管の幅のスペースを設けるだけで膜を高密度に配置することができ、濾過性能を高く保持できる。
膜エレメント5を構成する各膜集束体5a〜5gは、その水平断面が矩形状となるように中空糸膜を層状に集束している。これにより、隣接する膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fに散気管22を容易に配置することができる。この際、矩形状の短辺に相当する中空糸膜の層数は2〜6となるように平行配置されることが望ましい。図6(A)では、層数を3とした例を示している。これにより、各膜集束体5a〜5gの外周面のほぼ全域に、かつ、各膜集束体5a〜5gの両面にエアーバブリングが作用し、各膜集束体を効率よく揺動させて、膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去することができる。中空糸膜の層数が2に満たない場合は、各膜集束体5a〜5g相互間に形成される空隙部7a〜7fの数も増加し、後述する散気管を数多く設けなければならず、良好な濾過性能を実現しにくくなる。また、層数が6を超えると、エアーバブリング洗浄の効果を高め難くなる。
水平断面が矩形状となるように層状に集束した膜集束体5a〜5gの矩形状の長辺に相当する中空糸膜の層の長さは、図6(A)に示すように、中央部より端部に向けて順次短くなって、全体として略円形を保つようにしている。
なお、本実施形態では層状に集束した膜集束体5a〜5gの水平断面を矩形状として、各膜集束体5a〜5gを相互に空隙部7a〜7fを設けて平行配置して膜エレメント5を構成し、空隙部7a〜7fに散気管22の先端部を臨ませた例について示したが、図6(B)に示すように、層状に集束した膜集束体5a’,5b’,5c’の水平断面を円環形状として、各膜集束体5a’〜5c’を相互に空隙部7a,7b’,7c,7d’を設けて同心配置して膜エレメント5’を構成し、空隙部7a 〜7d’に散気管22の先端部を臨ませてもよい。
また、図6(A)において、水平断面が矩形状となるように中空糸膜を層状に集束した膜集束体5a〜5gの矩形状の短辺に相当する中空糸膜の層の厚さt及び各膜集束体5a〜5gの相互間に形成される空隙部7a〜7fの幅dは、2mm以上20mm以下、好ましくは5mm以上15mm以下であることが望ましい。上記層の厚さt及び空隙部の幅dが2mmに満たない場合は、中空糸膜の層数の場合と同様に、空隙部7a〜7fの数も増加し、良好な濾過性能を実現しにくくなる。また、上記層の厚さt及び空隙部の幅dが20mmを超えると、エアーバブリング洗浄の効果を高め難くなる。
被処理液の性状により中空糸膜の層の厚さt及び隣接する膜集束体の空隙部の幅dは適宜設定されるが、上記層の厚さtは、上記空隙部の幅dより大きい方が好ましいが、同等でもよい。
隣接する膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fに臨ませる散気管22は、図6(A)及び図7に示すように、水平断面が矩形状となるように層状に集束した各膜集束体5a〜5gの長辺の中央位置に、その先端部が臨むように配置されることが望ましい。これにより、散気管22の先端の散気孔22aより噴出する気泡を上記空隙部7a〜7f全域にわたって供給することができる。散気管22の形状は、図示のように先端部を鉛直方向下向きに湾曲させて構成している。これにより、エアーバブリング洗浄により膜から剥離した懸濁成分が散気管22の散気孔に侵入することを防止でき、散気管22の散気孔の閉塞を抑えることができる。散気管22の材質は、SUS等の金属材料あるいはポリ塩化ビニルその他の硬質プラスチック材料が使用できる。なお、散気管22を上記空隙部7a〜7fに臨ませるに当たり、隣接する膜集束体5a〜5gに損傷を与えることがないように、散気管22の先端部に図示しない保護用チューブを被せておくとよい。
散気管22の個数や配置位置・配置方向等は適宜設定可能である。散気管22は、隣接する膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fに臨ませるほか、各膜モジュール1a〜1eの相互間にも散気管22’を配置しておくと、一層のバブリング洗浄効果をあげることができる。
次に、ジョイント・コネクタ21と散気管22との接続について説明する。
ジョイント・コネクタ21は、図8に拡大して示すように、空気導入用ヘッダー20との結合部21cと、二方向に分岐した散気管挿入部21a,21bとを有するT字形状をしている。散気管22の基端部は、この散気管挿入部21a,21bにそれぞれ着脱自在に接続される。
ジョイント・コネクタ21への散気管22の着脱には、公知の手段がとられるが、その基本的構成は、コネクタ本体23の段部23aから散気管挿入部(開口)21aに向かって順に、シール材24と、このシール材24を押圧保持するバックリング25と、散気管22を係止して抜けを防止する環状薄板からなる抜け止めリング26と、上記バックリング25を保持する上記コネクタ本体23に固定されたカラー27と、このカラー27に沿って移動可能に支持された開放リング28とを有する。抜け止めリング26は、その外縁26bをバックリング25とカラー27によって形成された環状溝内に挿入して保持され、内縁26a及び外縁26bを開口と反対側に向けている。
上記の構成により、散気管22は、コネクタ本体23の散気管挿入部21aにワンタッチで挿入装着され、装着された図示の状態にあっては、抜け止めリング26の内縁26aがそのバネ性によって散気管22の外壁を係止し、開口側への抜けを防止している。散気管22を引き抜く際には、開放リング28を押し込むことにより、その先端が抜け止めリング26の内縁26aを押圧し、散気管22の外壁との係止が解除される。この状態で散気管22を引っ張れば、同様にワンタッチで容易に引き抜き離脱することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、隣接する膜集束体5a〜5gの相互間に形成される空隙部7a〜7fに散気管22の先端部を臨ませ、散気管22の基端部を空気導入用ヘッダー20に取り付けたジョイント・コネクタ21に着脱自在に接続したので、濾過処理の継続中、たとえ散気管22の先端の散気孔22aに閉塞が生じたとしても、閉塞した散気管のみをジョイント・コネクタ21から引き抜き離脱して詰まりを清掃することができる。そして、清掃後散気管をワンタッチで挿入装着するだけで、容易に機能回復ができる。また、すべての散気管22を清掃する場合にも、膜集束体5a〜5gの空隙部7a〜7fに臨ませていた散気管22の先端部を当該空隙部7a〜7fからすべて取り外し、散気管22の基端部もジョイント・コネクタ21から1本ずつ引き抜き離脱すればよく、清掃作業が容易である。清掃後の散気管22の挿入装着もワンタッチで完了する。このように、散気管の着脱・清掃を効率的に行うことができる。
したがって、膜モジュールの片端部(ポッティング部)に散気孔を設け散気を行う従来装置における問題点、すなわち膜自体の耐久性、運転性は十分に保持しているにもかかわらず、膜モジュール全体を交換しなければならないという問題点を解決でき、経済的である。また、膜モジュールの下方にこの膜モジュールとは別に設置した散気装置から散気を行う従来装置における問題点、すなわち膜モジュール全体を吊り上げてから散気装置を浸漬槽の外に取り出して交換したり、浸漬槽内の水をすべてドレンした後に散気孔の詰まりを清掃する必要があるといった問題点を解決でき、交換・清掃の作業が不要となる。
なお、上記実施形態においては、本発明を浸漬型吸引濾過装置に適用した実施の一形態例について説明したが、外圧濾過装置に適用しても、当然同様の効果が得られる。
内径1mm、外径2mm、気孔率75%、孔径2μm、有効長さ1530mmの延伸PTFE中空糸945本を用い、図6(A)に示す断面が矩形状の7つの膜集束体5(5a〜5g)をパターンで配置し、予め溝のあるABS樹脂製のスリーブに挿入後、開口状態を保ちつつその上端部及び下端部を固定用樹脂(エポキシ樹脂)で固定して膜モジュール1を作製した。中空糸膜の層数を3、層の厚さは6mm、隣接する膜集束体に形成される空隙部7a〜7fのそれぞれの幅は5mmとした。膜集束体5a,5gは118本、膜集束体5b,5fは135本、膜集束体5c,5eは145本、膜集束体5dは149本の中空糸を用いた。
この単一の膜モジュール1を浸漬槽内に鉛直方向に設置し、隣接する膜集束体間の空隙部に散気管を臨ませバブリングを行うと共に、圧力計付きの吸引ポンプを駆動し、定流量運転による吸引濾過を行った。被処理液としては、膜分離活性汚泥法が対象とする菌体を含んだ排水(10000mg/L)を用いた。
(比較例1)
実施例1と同じABS製のスリーブに、同様の中空糸を用い、充填率を同じにして中空糸を密集させて挿入し、開口状態を保ちつつその上端部及び下端部を固定用樹脂(エポキシ樹脂)で固定して膜モジュールを作製した。膜の本数は1500本とした。
この単一の膜モジュールを浸漬槽内に鉛直方向に設置し、膜モジュールの下方に設置した散気板の散気孔からの気体の噴出によりバブリングを行うと共に、吸引濾過を行った。その他の条件は実施例1と同様とした。
(濾過条件)
設定濾過流量:6m3/day
水温:20〜28℃(グラフは25℃補正値)
逆洗浄:頻度1回/10分、圧力200kPa、時間30秒
散気(バブリング):頻度 常時(20L/min)
図9は実施例1、比較例1の結果を示し、濾過日数と膜濾過圧の関係を表している。実施例1は濾過初期の段階においてやや膜濾過圧が上昇するものの、濾過日数が20日頃からはほぼ一定となり、良好な濾過性能を持続可能であることが確認できた。
一方、比較例1は、濾過日数の経過と共に、膜濾過圧の値が上昇を続け、濾過性能の回復が見られず、濾過性能を持続できないため、濾過寿命が短くなった。
本発明の濾過装置は、膜表面又は膜間に堆積した懸濁成分を効率よくエアーバブリング洗浄して剥離除去することができ、かつ、散気管の散気孔に閉塞が生じたとしても、容易に機能回復ができるものであるから、浄水分野に限らず、膜分離活性汚泥法が対象とする下水分野に用いて最適である。また、産業排水、畜産排水等の処理分野にも適用可能である。
本発明の実施の一形態例を示す濾過装置の正面図である。 図1の平面図である。 図1のA−A線で切断し矢印方向に視た断面図である。 図1のB−B線で切断し矢印方向に視た断面図である。 本実施形態の膜モジュールの拡大断面図 (A)(B)は本実施形態の膜エレメントの水平断面図である。 図4の一部拡大図である。 本実施形態のジョイント・コネクタの一部切欠正面図である。 実施例1と比較例1の濾過日数と膜濾過圧の関係を示す図である。 従来例を示す図面である。 他の従来例を示す図面である。 更に他の従来例を示す図面である。
符号の説明
1 膜モジュール
3 浸漬槽
5 膜エレメント
5a〜5g 膜集束体
7a〜7f 空隙部
10 濾過装置
17 空気導入管
20 空気導入用ヘッダー
21 ジョイント・コネクタ
21a,21b 散気管挿入部
22 散気管

Claims (5)

  1. 懸濁成分を含む被処理液を浸漬型吸引濾過用又は外圧濾過用の膜モジュールに透過させて固液分離を行う濾過装置であって、
    前記膜モジュールは、多数本の中空糸膜の軸線方向両端末を層状に集束した膜集束体を設け、複数の膜集束体を相互に空隙部を設けて隣接配置してなる膜エレメントにより構成し
    前記膜エレメントの中空糸膜の軸線方向を鉛直方向として濾過装置内に配置し、該膜エレメントの前記空隙部に、バブリングを行うための散気管の先端部を臨ませ、該空隙部に臨ませた散気管の先端部を鉛直方向下向きに湾曲させ、該下向きの先端部より気体を噴出させてバブリングを行い、かつ、前記散気管の基端部を空気導入用ヘッダーに着脱自在に接続したことを特徴とする濾過装置。
  2. 前記層状に集束した膜集束体の水平断面を矩形状として、各膜集束体を相互に空隙部を設けて平行配置して膜エレメントを構成した請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記膜集束体を構成する多数本の中空糸膜の層数が2〜6である請求項1または請求項2に記載の濾過装置。
  4. 前記膜集束体を構成する多数本の中空糸膜の層の厚さ及び隣接する膜集束体の空隙部の幅が2mm以上20mm以下とした請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の濾過装置。
  5. 前記散気管の基端部と空気導入用ヘッダーとの接続部に、単一操作で挿入装着、引き抜き離脱することができるジョイント・コネクタを介装したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の濾過装置。
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