JP4462092B2 - 電子カメラ及び撮像制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、被写体を撮像して静止画で記録する電子カメラ及び撮像制御プログラムに関する。
従来、手ブレによる画質低下を防止しつつ静止画を撮影するカメラが知られている。このカメラは、当該カメラに加わる角速度を検出する角速度検出手段と、シャッターが開動作を開始した後、前記角速度検出手段によって検出される角速度が許容値以上となったときにシャッターに閉成信号を発するシャッター強制閉成手段とを備えている。つまり、シャッターが開いた後、手ブレが許容値を超えた場合には、適正露出となる前でもシャッターを強制的に閉じることにより、ブレのある画像の撮影を防止するのである(特許文献1参照)。
特許第2842662号公報
しかしながら、前述した従来のカメラにあっては、角速度検出手段によって検出される角速度が許容値以上となったときには、適正露出となる前でもシャッターを強制的に閉じることから、カメラに手ブレが生じた場合には、露出不足の画像が撮影されることとなる。したがって、手ブレのない画像を撮影することができ、手ブレによる画質低下を防止することができる反面、撮影された画像に露出不足による画質低下が生じてしまう。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、手ブレ及び露出に起因する画質低下を防止しつつ撮影を行うことのできる電子カメラ及び撮像制御プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために請求項1記載の発明に係る電子カメラは、露出中に受光して電荷を蓄積することにより被写体を撮像する撮像手段と、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段と、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段と、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の電荷の蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、前記請求項1記載の電子カメラあって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記電荷の蓄積効率を増大させて前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、前記請求項1又2記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記電荷の蓄積効率を大きくし、徐々に低下させるように前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする
また、請求項記載の発明は、前記請求項1、2又は3記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出時間の経過に応じた重み付けにより、前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする
また、請求項記載の発明は、請求項1から4にいずれか記載の電子カメラであって、第1のモード、第2のモードのいずれが設定されているか否かを判断するモード判断手段このモード判断手段により前記第1のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させる第2の撮像制御手段とを更に備え、前記第1の撮像制御手段は、前記モード判断手段により前記第2のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記電荷の蓄積効率の積分値が前記第1のモードにおける前記所定時間内での前記蓄積効率の積分値とほぼ等しくなるように前記蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮することを特徴とする
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5にいずれか記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の露出を強制終了させることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、露出することにより被写体を撮像する撮像手段と、この撮像手段の受光面側に配置された絞りと、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段と、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段と、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率を可変制御して前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段とを備えることを特徴とする
また、請求項記載の発明は、前記請求項7記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記絞りの開口率を増大させることを特徴とする
また、請求項記載の発明は、前記請求項7又は8記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記絞りの開口率を大きくし、徐々に低下させるように前記開口率を可変制御することを特徴とする
また、請求項1記載の発明は、請求項7、8又は9記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出時間の経過に応じた重み付けにより、前記開口率を可変制御することを特徴とする
また、請求項11記載の発明は、請求項7から10にいずれか記載の電子カメラであって、第1のモード、第2のモードのいずれが設定されているか否かを判断するモード判断手段と、このモード判断手段により前記第1のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させる第2の撮像制御手段とを更に備え、前記第1の撮像制御手段は、前記モード判断手段により前記第2のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率の積分値が前記第1のモードにおける前記所定時間内での前記開口率の積分値とほぼ等しくなるように前記開口率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮することを特徴とする
また、請求項12記載の発明は、請求項7から11にいずれか記載の電子カメラであって、前記第1の撮像制御手段は、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の露出を強制終了させることを特徴とする
また、請求項13記載の発明は、露出中に受光して電荷を蓄積することにより被写体を撮像する撮像手段と、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段とを備える電子カメラが有するコンピュータを、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の電荷の蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段として機能させることを特徴する
また、請求項14記載の発明は、露出することにより被写体を撮像する撮像手段と、この撮像手段の受光面側に配置された絞りと、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段とを備える電子カメラが有するコンピュータを、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する撮像制御手段として機能させることを特徴する
発明によれば、ブレに起因するブレ画像が撮像されることを未然に防止し、かつ、露出時間が所定の露出時間よりも短いことに起因する露出不足を補うことができ、これによりブレがなくかつ露出不足による画質低下が抑制、防止された画像を撮像することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1(A)は各実施の形態に共通するデジタルカメラ1の正面図、(B)は背面図、(C)は側面透視図である。このデジタルカメラ1の本体2には、その上面部に半押し機能を備えたレリーズ釦(シャッタースイッチ)3と電源スイッチ4とが配置されており、正面部にはグリップ部5、ストロボ6及び撮像レンズ部の受光窓7が配置されている。また、背面部には、モード切替スイッチ8、ズーム操作キー9、カーソルキー10、手振れ量表示のオン・オフキーとして兼用される決定/OKキー11、手振れ量表示のオン・オフキーとして兼用されるDISPキー12、メニューキー13及び電子ファインダとしても機能するLCDからなる表示部14が配置されているとともに、電池収納部15が設けられている。また、内部には垂直方向の角速度を検出する第1加速度センサ16と水平方向の角加速度を検出する第2角速度センサ17が配置されているとともに、回動式ミラー18、レンズ群19及び撮像素子20等が配置されている。
図2は、デジタルカメラ1の概略的回路構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ1は、制御手段100と撮影制御手段101とを備えており、制御手段100は、ブレ軽減モードの選択手段103と印刷用紙サイズの選択手段104とを有している。撮影制御手段101は、ブレ量判定手段108、露出設定手段109、感度/電荷蓄積効率制御手段111及び露出不足量判定手段112を有している。ブレ量判定手段108には、前記選択手段103、104からの出力が与えられるとともに、ブレ検出センサ105、106からの信号がブレ検出手段107を介して入力される。露出設定手段109は露出時間タイマー110を備え、測光手段113からの信号とブレ量判定手段108からの判定結果が入力され、露出不足量判定手段112には露出時間タイマー110からの時間情報が入力される。
一方、撮影光学系120の光軸上には、絞り121、シャッター122及び撮像素子123が配置されている。撮影光学系120は光学系制御部124により制御され、絞り121は絞り駆動部125により、シャッター122はシャッター駆動部126により、撮像素子123はドライバ&タイミング手段127により、それぞれ駆動される。信号処理回路128は、撮像素子123からのアナログ信号を処理するとともにデジタル信号に変換する処理等を行う回路であり、CDS129、Amp130、ADC131、WB/カラー補間/カラー補正部132、γ補正部133、カラーマトリックス134を有している。この信号処理回路128からのデジタル画像データは、画像バッファメモリ135及び画像処理手段136を介して、画像圧縮/符号化手段137に与えられ、圧縮及び符号化された後、画像記録手段138に記録されるように構成されている。
図3は、デジタルカメラ1の具体的回路構成を示すブロック図である。図において、操作部23は、前記レリーズ釦3や電源スイッチ4等の図1に示したスイッチやキー群等で構成され、このスイッチ及びキー群の操作情報は、入力回路24を介して、制御部25に入力される。制御部25は、CPU及びその周辺回路と、CPUの作業用メモリであるRAM等から構成されるマイクロコンピュータであり、各部を制御する。
この制御部25には、表示メモリ26、表示駆動ブロック27、画像バッファメモリ28、画像信号処理部29、圧縮符号化/伸長復号化部30、静止画/動画画像メモリ31、プログラムメモリ32、データメモリ33、メモリIF34、外部I/Oインターフェース35、通信制御ブロック36、電源制御ブロック37及び撮影制御部38が接続されている。表示メモリ26には、表示部14に表示される各種表示データが一時的に記憶される。表示駆動ブロック27は、前記表示部14を駆動し、画像バッファメモリ28は、画像データを処理する際等において一時的に格納する。
画像信号処理部29は、後述する撮像素子から制御部25が取り込んだ画像信号に対する各種処理を実行するDSPからなる。圧縮符号化/伸長復号化部30は、この画像信号処理部で処理された画像データを記録時には伸長処理し、記録した画像データを再生する際には伸長復号化する。静止画/動画画像メモリ31は、レリーズ釦3の操作により撮像された画像データ(静止画像データ)を記録保存する。プログラムメモリ32は、後述するフローチャートに示す制御部25の制御プログラムを格納しており、データメモリ33は各種データが予め格納されているとともに画像データ以外の他のデータを格納する。メモリIF34は、着脱自在な外部メモリ媒体39に接続されている。外部I/Oインターフェース35は、USBコネクタ40に接続され、通信制御ブロック36は無線LAN等送受信部41を介してアンテナ42に接続され、電源制御ブロック37には、電池43が接続されている。電池43からの電力は電源制御ブロック37及び制御部25を介して各部に供給される。
前記撮影制御部38には、前記ストロボ6の照射角を駆動する照射各駆動部44、照射を駆動するストロボ照明駆動部45とが接続されているとともに、測光、測距センサ46の受光角を駆動する受光角駆動部47、測光、測距センサ46から色温度を検出して出力する色温度検出部48、測光データを検出して出力する測光部49及び測距データを検出して出力する測距部50が接続されている。さらに前記撮影制御部38には、前記第1及び第2角速度センサ17、17が各々角速度検出部51、52、積分器53、54を介して接続されている。
一方、ズームレンズユニット55には、前記回動式ミラー18、レンズ群19及び撮像素子20が配置されているとともに、この回動式ミラー18を回転駆動する駆動機構56、前記レンズ群19中に介挿された絞り57が設けられており、また、撮像素子20の前面にはシャッター58が配置されている。
さらに、前記撮影制御部38には、電動ミラーY方向駆動部59、電動ミラーX方向駆動部60、フォーカスレンズ駆動部61、ズームレンズ駆動部62、絞り駆動部63、シャッター駆動部64、映像信号処理部65及びタイミング制御&ドライバ66が接続されている。電動ミラーY方向駆動部59は、駆動機構56を駆動して回動式ミラー18を上下方向に動作させるものであり、電動ミラーX方向駆動部60は左右方向に動作させるものである。フォーカスレンズ駆動部61は、レンズ群19中のフォーカスレンズを駆動するものであり、ズームレンズ駆動部62は、ズーム操作キー9の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべくレンズ群19中のズームレンズを駆動するものである。また、 絞り駆動部63は前記絞り57を駆動するものであり、シャッター駆動部64は前記シャッター58を駆動するものである。前記映像信号処理部65は、撮像素子20からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D回路及びこのA/D回路からのデジタル撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)等からなる。
図4は、本実施の形態の処理手順を示すフローチャートであり、図5は同実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。制御部25はプログラムメモリ32に格納されているプログラムに基づき、図4に示すフローチャートに従って処理を実行する。先ず、ユーザーによる操作部23での操作により、撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS101)。撮影モードが設定されていない場合には、その他のモード処理を実行する(ステップS102)。撮影モードが設定されている場合には、露出条件などの撮影条件を設定するとともに(ステップS103)、測光処理、AF処理を実行し(ステップS104)。被写体像のスルー画像を表示部14に表示させる(ステップS105)。したがって、ユーザはこの表示部14に表示されたスルー画像を見ながら、このデジタルカメラ1の向きを調整する等してシャッターチャンスを伺う。
一方、制御部25は、レリーズ釦3が半押しされたか否かを判断する(ステップS106)。シャッターチャンスとなった時点でユーザがレリーズ釦3を半押しすると(図5(a))、ステップS106の判断がYESとなる。したがって、ステップS106からステップS107に進み、両加速度センサ16、17により検出されている当該デジタルカメラ1の垂直方向及び水平方向のブレ量を検出して(図5(g))、データメモリ33に順次記録する(ステップS107)。さらに、このデータメモリ33に順次記録しているブレ量の履歴をスルー画像とともに表示部14に表示する(ステップS108)。したがって、このステップS108でのにより、図6(A)に示すように、表示部14には、被写体のスルー画像141とともにブレ量の履歴142が表示され、このブレ量の履歴142において右端が現時点のブレ量143である。よって、ユーザはこの現時点のブレ量143を視認することにより、ブレ量が少なくなった時点で実際の撮影動作(レリーズ釦3の全押し)を行うことができる。
引き続き、測光処理、AF処理、若しくはAE/AFロック処理を実行するとともに(ステップS109)、レリーズ釦3が全押し(図5(b))されたか否かを判断し(ステップS110)、全押しされなかった場合にはステップS106に戻る。したがって、レリーズ釦3を半押ししていたユーザが半押しを解除すると、ステップS106の判断がNOとなり、ステップS106からステップS111に進む。そして、このステップS111において、前記ステップS109でロックしたAE/AFロックを解除し、その他のキー処理に移行した後(ステップS112)、リターンする。
他方、ユーザが半押ししていたレリーズ釦3を全押しすると、ステップS110の判断がYESとなる。したがって、ステップS110からステップS113に進み、測光値と露出条件に応じて露出タイマーを設定し、タイマー計時を開始する(ステップS113、図5(l))。また、両加速度センサ16、17により検出されている当該デジタルカメラ1の垂直方向及び水平方向のブレ量を検出して、データメモリ33に順次記録する(ステップS114)。さらに、AE/AFロック済みであるか否かを判断し(ステップS115)、ロック済みでない場合には、測光処理、AF処理を実行する(ステップS116)。
引き続き、操作部23での操作により予めブレ軽減撮影モードが設定されているか否かを判断し(ステップS117)、設定されていない場合にはステップS118及びステップS119の処理を行うことなく、ステップS120に進む。設定されている場合には、前記ステップS113でスタートさせたタイマーの計時に対応する露出経過時間に応じて、感度/電荷蓄積効率若しくは絞り開口を制御する(ステップS118)。なお、このステップS118の処理内容の詳細については後述する。
また、前記ステップS114で検出した検出ブレ量は所定値以内であるか否かを判断する(ステップS119)。検出ブレ量が所定値以内であるである場合、及びブレ量軽減撮影モードが設定されてない場合には、撮影条件に応じて露出/撮影動作を開始し(ステップS120、図5(m))、このステップS120での処理により、シャッター58が開いて撮像素子20が露出状態となる。
次に、前記露出タイマーにより計時している露出時間が終了となったか否か、つまり露出タイマーの残時間が「0」となったか否かを判断し(ステップS121)、露出時間が終了となってない場合には、ステップS114に戻って、このステップS114からの処理を繰り返し実行する。
このステップS114からの処理が実行された際、所定値を超えるブレ量が検出されると、ステップS118の判断がNOとなる。したがって、このステップS118からステップS122に進み、露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じ(図5(k))、露出タイマーの計時を停止させる(ステップS122、図5(l))。さらに、前記ステップS120で露出/撮影動作を開始させてからステップS122で露出/撮影動作を停止させるまでの露出時間が所定の最低露出時間未満であるか否かを判断する(ステップS123)。最低出時間未満である場合には、表示部14にて露出不足の警告を行った後(ステップS124)、ステップS126に進む。また、最低露出時間未満でなかった場合には、露出不足時間が所定値(最低露出値<所定値)以上であったか否かを判断する(ステップS125)。所定値以上であった場合には、ステップS126に進み、所定値以上でなかった場合にはステップS127に進む。そして、ステップS126では露出不足に基づいて、撮影画像に補正処理を実行した後(ステップS126)、ステップS128に進む。なお、このステップS126の処理内容の詳細についても後述する。
一方、前記ステップS121での判断がYESとなった場合、つまり検出ブレ量が所定値以内である状態で、露出時間が終了し露出タイマーの残存時間が「0」となった場合には、ステップS127で露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じる。そして、このステップS127又はステップS126、ステップS125に続くステップS128では、撮影画像を圧縮、符号化し(図5(p))、この圧縮、符号化した撮影画像を外部メモリ媒体39に記録する(ステップS129)。さらに、撮影画像をレビュー表示し、撮影時のブレ量、補正の有無を表示する(ステップS130)。このステップS130での処理により、図6(B)に示すように、表示部14はスルー画像141を表示していた状態から、撮影画像144を表示した状態に移行するとともに、撮影時のブレ量145、及び補正があった場合にはこれを示す補正有りマーク146が表示されることとなる。
なお、前記ステップS118及びS127で実行するブレ量の表示は、図6に示した表示形態に限らず、図7に示す表示形態としてもよい。すなわち、(A)は、垂直方向のブレ量147と水平方向のブレ量148とを表示部14の下部と右側部に表示する例である。(B)は、ピッチ、ヨー、ロールの3軸周りの各ブレ量149を表示する例である。(C)は、ブレ量の履歴データ150とともに、許容できるブレ量の指標線151を表示する例である。
図8〜図10は、前記角速度センサ16、17の具体的構成例を示す図である。図8は、三角柱の音片型振動ジャイロ70を示すものであり、三角柱の振動子にはエリンバー等の恒弾性金属71が用いられ、これに圧電セラミックス72、端子73〜75を設けた構成である。この音片型振動ジャイロ70は、発振回路76、位相補正回路77、差動増幅器78、同期検波器79、直流増幅器80に接続されて回路構成される。かかる音片型振動ジャイロ70をもちいることにより、共振型の高感度の利点を生かしながら、振動方向の稜線のトリミングにより振動姿勢や他辺に影響を与えずに共振周波数を調整できる利点がある。そして、一辺a、長さl、質量m、ヤング率Y、密度ρの振動子の共振周波数frは、
fr=(ma/4πl)√(Y/6ρ)等で求めることができる。
図9は、セラミックバイモルフ振動子を用いた圧電式の振動ジャイロ81であり、支持ピン(兼リード線)81、圧電素子82を有している。この振動ジャイロ81は、HPF82、LPF83等に接続されて回路構成される。
図10は、圧電セラミックを用いた圧電振動ジャイロ84であり、検出電極85、振動電極86、検出電極87当を有している。この振動ジャイロ84は、同図(C)に示したように接続されて回路構成される。
これらの振動ジャイロ70、81、84では、各図(C)に示すような回路によって、回転によって生ずるコリオリの力を圧電素子で電圧信号に変換し、角速度に比例した電圧を検出できる。手ブレ検出に用いる場合には、動かない地面上に立って撮影する場合、一般に3〜10Hz程度の手ブレが多いが、歩きながら撮影する場合にはやや高い10〜18Hz程度、列車や車両に乗って撮影する場合には20〜25Hz程度のブレも発生するので、0.5〜25Hz程度のブレの発生に対応できるように、応答性:50Hz、検出範囲±360deg/sec程度の超小型センサが利用できる。
また、周囲温度の変化による静止時出力の温度ドリフトを除去するために、センサ出力に(カットオフ周波数fc=0.3〜0.5Hz程度の)HPF(ハイパスフィルタ)を接続してDC成分を除去し、またセンサ内部の振動ノイズ(20〜25Hz付近等)を除去するために、応答周波数以上の高周波成分を除去する(カットオフ周波数fc=1kHz〜4kHz程度の)LPF(ローパスフィルタ)を接続する。手ブレによる振動をジャイロにより角速度信号として検出し、マイコン回路などで積分演算して角度変位に変換し、角速度及び角度変位に基づいて手ブレ補正量を決定することができる。
あるいは、前記振動ジャイロなどの角速度センサを設ける代わりに、CCDなど撮像手段からの撮像映像信号から連続するフレームの画像などを読み込んで前後のフレーム画像を比較し、その差分や相関度から動きベクトル(像ブレの方向や量)を検出するなど、画像処理により像ブレ量を検出するブレ検出手段をもうけてもよい。画像処理による像ブレ検出では、連続する撮像信号の前後の画像を、それぞれ複数ブロックに分割し、隣接する連続画像間の各ブロックの動きベクトルの方向を求め、各ブロックの動きベクトルが一定の方向であるか否かを判別し(ブロックマッチング法)、全体が特定方向に同じ量だけ移動していれば、手ブレやカメラワークによる像ブレと判断し、ブロック毎にバラバラ、若しくは所定ブロックだけが特定方向に移動していれば、手ブレではなく、被写体の移動等と判断すればよい。
(第2の実施の形態)
図11は、本発明の第2実施の形態における処理手順を示すフローチャートであり、図12は同実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。この実施の形態は、撮影後に画像を印刷する印刷用紙サイズや表示部14の画面大きさなど、再生出力時の画像サイズに応じて、許容ブレ量を算出し、それに基づいてブレ軽減撮影を行うようにするものである。
制御部25はプログラムメモリ32に格納されているプログラムに基づき、このフローチャートに従って処理を実行する。先ず、露出条件などの撮影条件を設定するとともに(ステップS201)、ユーザによる操作部23での操作に応じて印刷用紙のサイズを選択する(ステップS202)。さらに、ユーザによる操作部23での操作により、「印刷した画像を当該印刷用紙の対角距離から観賞する」が選択されたか否かを判断する(ステップS203)。これが選択された場合には、下記例示式を用いて画像サイズYに応じて、許容ボケδを設定する(ステップS204)。
(例)許容ボケδ=(画像サイズY/用紙サイズSp)×用紙サイズSp×tan(3′)=Y×tan(3′)
これが選択されず、「一定の明視距離から観賞する」が選択された場合には、下記例示式を用いて印刷用紙サイズSpに応じて許容ボケδを設定する(ステップS205)。
また、「印刷した画像を当該印刷用紙の対角距離から観賞する」が選択されず、「一定の明視距離から観賞する」が選択された場合には、下記例示式を用いて印刷用紙サイズSpに応じて許容ボケδを設定する(ステップS205)。
(例)許容ボケδ=(Y/Sp)×250(mm)×tan(3′)
次に、測光処理、ズーム処理、AF処理を実行し(ステップS206)、レンズ焦点距離情報(f)読み込む(ステップS207)。そして、下記例示式を用い、許容ボケ量δと、レンズ焦点距離f、及び、設定露出時間T(秒)に応じて、許容ブレ量を設定する(ステップS208)。
(例)許容ブレ量(角度)θ=2×tan−1(δ/2f)
許容ブレ量(角速度)ω=θ/T
このように、前記許容ブレ量は、例えは、撮像サイズ(対角)Yに応じて、若しくは、査撮像サイズYと印刷用紙への引き伸ばし倍率とに応じて、許容ボケ(許容錯乱円径)δを求め、許容ボケδと撮影レンズの焦点距離fに応じて、許容ボケδに相当する画角を、許容できるブレ角度θとして求める。また、許容ボケθと設定された露出時間T(秒)とから許容できるブレ角度ωを算出して指標値として設定及び表示する。
すなわち、撮影画角θは、焦点距離f(mm)と画像サイズ(対角)Y(mm)とから、画角θ=2×tan−1(Y/2f)、
ブレとボケでは見え方や印象は異なるが、同程度の寸法で許容できると見なした場合には、許容ブレ角度(θ)/画角(θ)=許容ボケ(δ)/画像サイズ(Y)と、略比例すると考えることができ、
許容ブレ角度θ=2×2×tan−1(δ/2f)
許容ブレ角速度ω=許容ブレ角度θ/露出時間T=2×tan−1(δ/2f)/T、
と設定できる。
他方、印刷用紙サイズなど再生出力時の画像サイズにより、許容錯乱円径δが異なるので、許容ブレ量をそれに応じて可変設定できるのが望ましい。人間の肉眼で細かなものを見分けられる能力には個人差があるが、一般に、角度にして1分(1′)程度とされるが、写真など連続して調子が変化している対象では、少し緩めの角度で2〜3分(2′〜3′)程度とされ、これより小さいものはボケていることが分からず、シャープに見えると言われる。これを基準に考えると、明視距離(約25cm)だけ離れて写真や印刷画像を観察するとき、印刷画像上での許容ボケ(許容錯乱円径)δPは、
δP(mm)=明視距離250(mm)×tan(2′〜3′)=0.15〜0.22m、
となり、この程度のボケの大きさまで人間の眼にはボケとして気付かないことになる。
一方、写真はその大きさに応じて、例えは、写真の対角寸法に相当する距離から眺めるのが自然であるという考え方もある。これを基準に、対角が27cmと明視距離に近い八つ切り判(216×165、対角271.8mm)では、約0.2mmのボケまでは許され、35mm判フィルム(36×24mm、対角43.3mm)から八つ切り判への引き伸ばし倍率は6倍だからとして、35mm判の許容ボケは、0.2÷6=0.33mmが、一般的な35mm判フィルムの許容ボケ、即ち許容錯乱円径(Permissible Circle of Confusion)として採用されている。
この方法では、印刷用紙サイズや引き伸ばし倍率に限らず、フィルムやCCDの画像サイズに応じて、所定の視野角度(2′〜3′)以内の許容錯乱円径であればよく、換算に便利であるが、いつも同じ八つ切り判で利用するわけではない。この換算法では、用紙サイズや引き伸ばし倍率が大きい場合ほど、荒いピントやボケ、ブレも許されることとなる。しかし、用紙サイズや引き伸ばし倍率が大きい場合でも、ポスターや写真展など近くで見る時、ピントやボケ、ブレが目立つことがあり、視角の角度だけで許容ボケを決めるのが不都合である場合には、前述の明視距離から観察すると考えて、どの用紙サイズで印刷する化に応じて算出すべきである。
したがって、
(1)印刷用紙サイズSpの相当距離から眺める場合、印刷用紙上の許容ボケδpは、
δp=Sp(mm)×tan(3′)。
これは、画像サイズYを印刷用紙サイズSpまで引き伸ばしたものであるから、引き伸ばし倍率(=印刷用紙サイズSp/撮像サイズY)で割り算して、撮像サイズ(対角)Y(mm)に換算すると、撮像面上での許容ボケδは、
δ=(Y/Sp×tan(3′)=Y(mm)×tan(3′)、
となり、印刷用紙サイズSpに関係なく、撮像サイズYに応じて設定できる。したがって、この場合の許容ボケδに相応する許容ブレ角度θと許容ブレ角速度ωは、
θ=2×tan−1(δ/2f)=2×tan−1{Y×tan(3′)/2f}、
ω=θ/T=2×tan−1{Y×tan(3′)/2f}/T、
(2)一方、印刷距離を明視距離(約25cm)から眺めて観察する場合、印刷用紙上の許容ボケδpは、
δp=250(mm)×tan(3′)
これを、同様に、撮像サイズ(対角)Y(mm)に換算すると、撮像面での許容ボケδは、
δ=(Y/Sp)×250(mm)×tan(3′)、
となり画像サイズYと印刷用紙サイズSpとの比、若しくは、引き伸ばし倍率の逆数に応じて設定できる。したがって、この場合許容ボケδに相応する許容ブレ角度θBと許容ブレ角速度ωBは、
θB=2×tan−1(δ/2f)=2×tan−1{(Y/Sp)×250(mm)×tan(3′)/2f}、
ωB=θB/T=2×tan−1{(Y/Sp)×250(mm)×tan(3′)/2f}/T
そして、ステップS208に続くステップS209では、レリーズ釦3が押下されて撮影が開始されたか否かを判断し(ステップS209)、レリーズ釦3が押下されていない場合には、その他のキー処理を実行する(ステップS210)。また、レリーズ釦3が押下されたならば、測光量と設定露出条件に応じて、露出タイマーを設定し、タイマー計時を開始する(ステップS211)。また、両加速度センサ16、17により検出されている当該デジタルカメラ1の垂直方向及び水平方向のブレ量を検出して、データメモリ33に順次記録する(ステップS215)。
引き続き、操作部23での操作により予めブレ軽減撮影モードが設定されているか否かを判断し(ステップS213)、設定されていない場合にはステップS214及びステップS215の処理を行うことなく、ステップS216に進む。設定されている場合には、前記ステップS211でスタートさせたタイマーの計時に対応する露出経過時間に応じて、感度/電荷蓄積効率若しくは絞り開口を制御する(ステップS214)。なお、このステップS214の処理内容の詳細については後述する。また、前記ステップS212で検出した検出ブレ量は許容ブレ量以内であるか否かを判断する(ステップS215)。検出ブレ量が許容ブレ量以内であるである場合、及びブレ量軽減撮影モードが設定されてない場合には、撮影条件に応じて露出/撮影動作を開始し(ステップS216)、このステップS216での処理により、シャッター58が開いて(図12(a))撮像素子20が露出状態となる。
次に、前記露出タイマーにより計時している露出時間が終了となったか否か、つまり露出タイマーの残時間が「0」となったか否かを判断し(ステップS217)、露出時間が終了となってない場合には、ステップS212に戻って、このステップS212からの処理を繰り返し実行する。
このステップS212からの処理が実行された際、許容ブレ量を超えるブレ量が検出されると、ステップS215の判断がNOとなる。したがって、このステップS215からステップS219に進み、露出済み時間は所定の最低露出時間以上であるか否かを判断する(ステップS219)。露出済み時間が最低露出時間以上である場合には、露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じ、露出タイマーの計時を停止させる(ステップS220、図12(b))。さらに、露出不足時間つまり露出タイマーの残存時間に応じて、撮影画像に露出補正処理を実行した後(ステップS221)、ステップS231に進む。
また、前記ステップS219での判断の結果、露出済み時間が最低露出時間未満であり露出時間が極端に短い場合には、両加速度センサ16、17により検出されている当該デジタルカメラ1の垂直方向及び水平方向のブレ量を検出して、データメモリ33に順次記録する(ステップS222)。次に、このステップS222で検出した検出ブレ量は第2の所定値以内(許容ブレ量<第2の所定値)以内であるか否かを判断する(ステップS223)。検出ブレ量が第2所定値以内である場合には、撮影条件に応じて露出/撮影動作を開始し(ステップS224)、このステップS224での処理により、シャッター58が開いて撮像素子20が露出状態となる。次に、前記露出タイマーにより計時している露出時間が終了となったか否か、つまり露出タイマーの残時間が「0」となったか否かを判断し(ステップS225)、露出時間が終了となってない場合には、ステップS215に戻って、このステップS215からの処理を繰り返し実行する。そして、露出時間が終了し露出タイマーの残存時間が「0」となった場合には(ステップS218;YES)、露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じる(ステップS219)。引き続き、検出ブレ量に応じて、撮影画像にブレ補正処理を実行した後(ステップS220)、ステップS215に進む。
また、ステップS223での判断の結果、検出ブレ量が第2の所定値を超える場合には(ステップS223:NO)、露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じ、露出タイマーの計時を停止させる(ステップS228)。さらに、検出ブレ量に応じて、撮影画像にブレ補正処理を実行し(ステップS229)、かつ、露出不足時間つまり露出タイマーの残存時間に応じて、撮影画像に露出補正処理を実行した後(ステップS230)、ステップS231に進む。
一方、前記ステップS217での判断がYESとなった場合、つまり検出ブレ量が許容ブレ量以内である状態で、露出時間が終了し露出タイマーの残存時間が「0」となった場合には、ステップS218で露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じる。そして、このステップS218又はステップS221、ステップS227、ステップS230に続くステップS231では、撮影画像を圧縮、符号化し(ステップS231)、この圧縮、符号化した撮影画像を外部メモリ媒体39に記録する(ステップS232)。
(ステップS118、ステップS214の処理内容)
次に、第1の実施の形態におけるステップS118、及び第2の実施の形態におけるステップS214の処理内容である露出経過時間に応じた感度/電荷蓄積効率制御について、図13及び図14に基づいて説明する。
同じ被写体輝度で、設定絞り開口の制御など、設定された露出条件が同一な場合で比較すると、図13(a)のように、許容量を超えるブレが検出されずに、適正露出時間又は設定された露出時間T一杯の時間まで露出された場合の実効的な露出値=Σ(感度×絞り開口率×露出時間)=Σ(1×1×T)=Tとすると、同図(b)のように、露出時間Tの半分、(1/2)×Tの時点で所定値(許容ブレ量)以上のブレが生じて強制的に露出不足を終了し、必要な露出時間の半分しか露出できなかった場合には、撮影感度を2倍(ISO相当感度を100→200にする等)にしてやれば、
実効的な露出値=Σ(感度×絞り開口率×露出時間)=2×1×(1/2)・T=Tとなり、実効的に(a)と同等の露出量が得られるので、露出不足を補うことができる。
同様に、同図(c)のように、露出時間Tの1/4の時点で所定値以上のブレが生じて露出を終了し、必要な露出時間の半分しか露出できなかった場合には、撮影感度を4倍(ISO相当感度を100→400)にしてやればよい。
すなわち、実効的な露出量=4×1×(1/4)・T=Tとなり、同様に露出不足を補うことができる。
前記のように、ブレが生じる時点が分かっている場合、あるいは、(撮影者のブレ検出履歴データなどにより)予測できる場合には、予め撮影感度をその時間に応じて設定しておけば、実効的に同じ露出量が得られることとなる。
しかし実際には、露出中のいつどの時間に所定以上のブレが生じるか、また、最後までブレが生じないか否かを予測できない場合には、いつブレが生じても強制的に露出終了させても、最低限の露出が確保できるようにするのが望ましい。一方、露出時間の全期間で感度を上げると、ブレが生じずに設定露出時間一杯まで露出された場合に、設定された感度よりも高い感度となっているので、逆に、露出オーバーの画像になってしまう。また、感度を高めるとノイズが増えたり、画質が荒くなったりする問題がある。
そこで、各実施の形態においては、図14(a)(b)に示すように、
1)最低露出時間(設定露出時間の1/(2^n))を設定し、露出時間がこの最低露出時間を超えた場合には、実効的な露出量の1/2が確保できるように、露出初期に大きな感度になるように、
露出初期では、設定感度の倍数(2^(n−1)倍)に感度アップし、
2)また、最後まで露出された場合にも露出オーバーにならず、設定された露出量と同等の露出量となるように、露出中に最低露出時間分の時間を経過する毎に、設定感度を1/2ずつ順次段階的に下げるように制御する。
3)このように、露出の時間経過に応じて、重み付けを行って感度を順次切り替える制御を行うことにより、いつブレが生じても、最低露出時間以上経過していれば、1/2以上の露出量が確保でき、ブレが生じず設定露出時間の最後まで露出された場合も、感度アップにより露出オーバーとなってしまうこともなく、精度よく設定露出と同等の露出量が得られる。
例えば、露出中の感度を、同じ被写体輝度1、同じ絞り開口1、設定感度1に対して、次のように制御すればよい。
図14(a)のように、適正露出時間Tに対して、最低露出時間を1/4T(倍数=区間数=4=2^2)とする場合には、
実質的な露出量=Σ(感度×絞り開口率×露出時間)
=(感度2倍×1×1/4×T)+(1倍×1×1/4×T)+(1/2倍×1×1/4×T)+(1/2倍×1×1/4×T)、
=(1/2+1/4+1/8+1/8)=T、(最後の期間だけは前期間と同様の感度に設定する)
となるように、露出時間の経過に応じて、順次撮影感度を切り替えるように制御する。
又は、図14(b)のように、最低露出時間を1/8T(区間数=8=2^3)とする場合には、同じく、
Σ(感度×絞り開口率×露出時間)
=(感度4倍×1×1/8×T)+(2倍×1×1/8×T)+(1倍×1×1/8×T)+(1/4倍×1×1/8×T)+(1/16倍×1×1/8×T)+(1/16倍×1×1/8×T)、
=(1/2+1/4+1/8+1/8+1/16+1/32+1/64+1/128+1/128)T
=(64+32+16+8+2+1+1)T/128=T、
となるように順次感度を切り替えるように制御する。
あるいは、図14(c)のように、最低露出時間を極力小さくして、感度の可変できる範囲が大きい場合には、連続的に可変制御してもよいが、一般のデジタルカメラでは、感度を設定できる範囲には限度があるので、所定範囲の感度や最低露出時間で制御することになる。
最低露出時間(T)の最低露出時間(T′)に対する倍数、又は、分割区間数2^nとすると、
Σ(感度×絞り開口率×露出時間)=Σ{2(n−k−1)×1×T/2}=Σ{T/2(k−1)}(ただし、k=0〜2−1)、
このように、大きなブレが無い状態で最低露出時間以上の露出時間が確保できれば、実効的な露出量は設定露出量に対して1/2〜1の範囲に保つことができる。1/2の露出量は、適正露出条件に比べて、露出制御値Ev(Ampexシステムによる対数値)で−1段(−Ev)程度の露出補正操作に相当するので、
前述のように、所定以上のブレ検出により強制的に露出終了する「ブレ軽減撮影モード」において、露出中の露出時間の経過に応じて撮影感度又は電荷蓄積効率を可変制御する方法は、ブレ量を常に所定ブレ量未満に抑えて撮影し、かつ、実効的には適正露出条件に対して、−1Ev〜0Ev相当の範囲に収まるように自動的に露出補正されるのと同様の効果が得られることとなる。−1段(−1Ev)相当の露出不足でも、これを補正したい場合には、撮影後の画像データに対して、不足露出量に応じて、画像処理により輝度変換やヒストグラム分布変換による露出補正処理を行ってから記録することもできる。
ただし、前記の方法では、少なくとも「最低露出時間」の間は所定値以上のブレが生じないで露出されることが条件となる。このため、最低露出時間に達する前に所定値以上のブレが生じて露出終了された場合には、高感度かつ露出不足画像となるため、露出不足エラーなどの警報表示や報知を行い、撮影失敗処理を行うか、若しくは、撮影後の画像データに対して、露出不足に応じて、画像処理により輝度変換やヒストグラム分布変換による露出補正処理を行ってから記録することができる。
あるいは、第2の実施の形態における図11のフローに示したように、最低露出時間に達する前に所定以上のブレが生じた場合には、露出を強制終了する代わりに、ブレ検出の所定値(許容ブレ量)を第2の所定値に変更して露出動作を継続し、以降第2の所定値をも超える大きなブレを検出した場合に露出を終了するように制御し、このとき、設定露出時間が経過する前に第2の所定値以上のブレが生じて露出終了させた場合には、撮影後の画像に対して、ブレ補正処理を施した後、さらに、露出不足時間に応じて輝度変換処理などによる補正処理を行うなどの制御を行ってもよい。
なお、前記において、実質的に露出量が同等といっても、全く同じ画像や画質が得られる訳ではなく、露出不足を補うことはできる。例えば、感度を大きく上げると、CCDなどの撮像素子では、ノイズが増え、荒い画質になりやすい。あるいは、ダークフレーム画像(撮像素子に光を当てないときの撮像画像)を撮影記録しておき、撮影画像データからダークフレーム画像を減算するなど、ノイズ除去処理が必要になる。
次に、第1の実施の形態におけるステップS118、及び第2の実施の形態におけるステップS214の処理内容である露出経過時間に応じた電荷蓄積効率の制御について説明する。
図15は、CMOSイメージセンサの周辺回路の構成例を示す図である。図に示すように、CMOSイメージ素子500は、CMOSイメージセンサ部501、AGC回路502、A/Dコンバータ503、タイミングジェネレータ504、AGCコントローラ505、D/Aコンバータ506等を有している。タイミングジェネレータ504は、入力回路508を介して操作入力部509から入力される操作信号に応答して動作するアドレス&タイミング制御部507により制御される。一方、前記A/Dコンバータ503から出力される画像データは、入力画像バッファ510を介して画像信号処理部511、表示画像メモリ512、画像符号化復号化部513に与えられて、表示部514に表示され、あるいは、画像メモリ515に記憶される。
図16は、前記CMOSイメージセンサ部501の詳細を示す図である。CMOSイメージセンサ部501には、複数のフォトダイオード516が整列配置されているとともに、これら各フォトダイオード516に接続されたアドレス線517、リセット線518及び信号読出し線519が配索されている。そして、アドレス線517、リセット線518は、垂直走査回路520を介して、タインミグ発生回路521に接続され、信号読出し線519は、CDS/ノイズキャンセラー回路522、A/D変換回路524及び水平走査回路524に接続され、信号読出し線519からの各フォトダイオード516に信号がアンプ525を介して外部に出力されるように構成されている。フォトダイオード516は、図17に示すように、各々アンプ526を介して前記読出し信号線519に接続されている。また、フォトダイオード516は、図18(a)に示すPN接合フォトダイオード方式、又は同図(b)埋め込みフォトダイオード+FD方式により配置されている。
図19は、蓄積容量変調方式の画素回路を示す図であり、フォトダイオード516の蓄積電荷の最大蓄積量を1フレーム周期内に変化させて、弱い光以外は信号電荷を部分的にオーバーフローさせて、非線形な圧縮を行いダイナミックレンジを広げる方法を示すものである。FDのリセットトランジスタM4にリセットパルスを立てる代わりに、ゲート電圧b(t)を段階的に変調する。つまり、図示は広ダイナミックレンジ得るため、及び非線形圧縮を行う為の画素回路であるが、これをそのまま本実施の形態における電荷蓄積効率の制御に用いることができる。
より具体的には、図20に示した電荷蓄積用の容量を設けた画素回路、あるいは図21に示した電荷蓄積用の容量を設けた画素回路として構成する。ここで、可変容量ダイオード(Variable Capacitance Diode)は、一般に「バリキャップ」と呼ばれ、整流用ダイオードやスイッチングダイオードのようにPN接合の整流作用を利用したものや低電圧ダイオードのようにツェナー降伏・アバランシェ降伏を利用したものとは異なり、ダイオードのPN接合容量が逆バイアス電圧により変化することを利用してものである。PN接合に逆バイアスを印加すると、PN接合面に自由電子のない空乏層が発生するが、空乏層の幅は逆バイアスにより変化する。空乏層の幅が広いと接合容量は小さくなり、逆に空乏層の幅が狭いと接合容量は大きくなる。つまり、可変容量ダイオードは、逆バイアス電圧VRによる空乏層の幅の変化、すなわち、接合容量の変化を利用したダイオードであり、これを本実施の形態に用いることができる。
また、図20の電荷蓄積用の容量を設けた画素回路に示すように、可変容量またはバリキャップダイオードcの容量制御を行うことにより、アンプAmpの増幅率を制御してもよいす。あるいは、図21の電荷蓄積用の容量、および、転送/リセットSWを設けた画素回路により、アンプAmpの増幅率を制御してもよい。
(露出補正処理)
図22は、第1の実施の形態におけるステップS126、及び第2の実施の形態おけるステップS221、S230で実行される画像処理による露出補正処理の処理内容を示す概念図である。すなわち、入力された画像の輝度分布ヒストグラム(輝度分布図)P(x)を、線形若しくは非線形の変換式によって、異なる特性の出力輝度分布ヒストグラムP(y)に変換するもので、露出条件やコントラストの悪い劣化画像などの補整に利用できる。
同図(a)は、線形の変換式
(0≦x<aのとき):y=u、
(0≦x≦bのとき):y={(v−u)/(b−a)}{x−a}+u、
(b<x≦xmaxのとき):y=v、
等を用いて、ダイナミックレンジが、a−b間と狭いコントラストの悪い入力画面の輝度分布P(x)を、u−v間に伸張して広げ、コントラストや中間階調の濃度表現を改善する例である。変換式の定数の設定を変えれば、ダイナミックレンジ幅の拡大だけでなく、逆に幅の収縮や、輝度分布の平行シフト(全体の輝度を上げる、下げる)等にも応用できる。
同図(b)は、y=v(x/b)2等の、非線形の変換式により、画像の輝度を(輝度が低いものほど)全体に暗くする。
同図(c)は、同じく、y=−v{(x−b)/b}2+v、あるいは、y/v=log(1+μ・x//b)/log(1+μ)等の、非線形の変換式により、画像の輝度を(輝度が高いものほど)全体に明るくする補正処理の例である。
同図(d)は、(0≦x<b/2のとき):y=(v/2)(2x/b)2、
(b/2)≦x≦bのとき:y=−(v/2){2(x−b)/b}2+v、
等の、S字状の非線形の変換式を用いて、輝度が高い領域の輝度をより上げ、輝度が低い領域の輝度をより下げて、中間階調領域を引き伸ばす処理を行い、コントラストを改善する画質補正処理の例である。
このように、線形又は非線形の変換式を適宜選択することにより、また、係数や定数を設定することにより、画質の輝度分布を伸張や収縮、移動、変換することができる。例えば、同図(a)の線形の輝度分布変換を用いて、輝度分布を感度範囲(ダイナミックレンジ)一杯に拡大して露出補正する場合には、変換後の輝度分布の下限値uが感度範囲の輝度階調値に、上限値vが輝度階調値の略最大限に設定すればよい。
図23は、図22(a)の線形の輝度分布変換式を例にした、第1の実施の形態におけるステップステップS126、及び第2の実施の形態おけるステップS221、S230で実行される露出補正処理の処理内容を示すフローチャートである。すなわち、撮影済の画像データ(f)を入力し(ステップS301)、この画像fの画像データファイルの画素数情報から、横画素数(m)、縦画素数(n)を得る(ステップS302)。さらに、画像fの輝度分布の各階調毎の画素頻度数を計数し、輝度分布(ヒストグラム)を集計する(ステップS303)。また、画像fの輝度分布の最小階調値(a)、最大階調値(b)を取り込む(ステップS304)。次に、変換後の輝度分布の所望の下限階調値(u)、上限階調値(v)を設定する(ステップS305)。
引き続き、i=0(ステップS306)、j=0(ステップS307)として初期値を設定し、画像fの画素(i,j)の階調値f(i,j)を取り込む(ステップS308)。そして、この取り込んだ画素(i,j)の階調値f(i,j)が最小階調値aよりも小さいか否かを判断し(ステップS309)、f(i,j)<aであり最小階調値aよりも小さい場合には、画素(i,j)の階調値f(i,j)の変換後の階調値g(i,j)を下限階調値uに変換する(ステップS310)。
また、ステップS309の判断がNOである場合には、画素(i,j)の階調値f(i,j)が最大階調値bよりも大きいか否かを判断し(ステップS311)、最大階調値bよりも大きい場合には、画素(i,j)の階調値f(i,j)の変換後の階調値g(i,j)を上限階調値vに変換する(ステップS310)。また、ステップS311の判断がNOである場合には、a≦f(i,j)≦bの関係にある。この場合には、下記変換式を用いて、画素(i,j)の階調値f(i,j)を変換する。
g(i,j)={(v/u)/(b/a)}{f(i,j)−a}+u
そして、ステップS310、S312、S313のいずれかに続くステップS314では、jの値をインクリメントする(ステップS314)。引き続き、このインクリメントしたjの値がn−1以上(n:縦画素数)となったか否かを判断し(ステップS318)、j>n−1となるまで、ステップS308からの処理を繰り返す。したがって、j>n−1となるまでに、ステップS308〜S315の処理がn回繰り返されることとなり、これにより縦一列の画素に対する変換処理が完了する。
また、j>n−1となったならば、iの値をインクリメントする(ステップS316)。引き続き、このインクリメントしたiの値がm−1以上(m:横画素数)となったか否かを判断し(ステップS318)、i>m−1となるまで、ステップS317からの処理を繰り返す。したがって、i>m−1となるまでに、ステップS308〜S317の処理はm回繰り返されることとなり、これにより、横画素数m、縦画素数nからなる画像fの全画素変換が完了することとなる。
図24(a)(b)及び図25(c)は、前述した輝度分布の変換による露出補正の例を示す図である。
図24(a)においては、線形変換を用いて露出不足に応じて輝度を明るくするために、露出アンダーになってしまった輝度分布を右側に(輝度が明るくなる方に)平行シフトして強める処理を行う。例えば、変換式[g(i,j)={(v−u)/(b−a)}{f(i,j)−a}+u]において、u=a+α、v=b+αとして、輝度分布を平行移動変換する場合に、露出時間や露出量が不足しているほど、定数α=(u−a)が大きくなるように設定すれば、露出量が不足した場合ほど、輝度分布が右側(輝度が明るい方)に平行移動するように変換される。
また、図24(b)に示すように、露出が不足していた場合ほど、輝度分布が広がるように変換してもよい。例えば、c=b−a、d=v−u、また、輝度分布の拡大率をα=(d/c)とすると、露出が不足していた場合ほど、
α=(d/c)=(v−u)/(b−a)
が大きくなるように設定すればよい。すなわち、
v=u+d=u+α(b−a)
となるように設定すればよい。又は、u=0若しくは階調min値、v=255若しくは階調maxに設定して、輝度分布が感度範囲(ダイナミックレンジ)一杯にできるだけ広がるように変換してもよい。u=0、v=255等に設定した場合には、露出不足の大小に拘わらず、自動的に輝度分布を感度範囲一杯に広がるように変換され、露出が不足していた場合ほど、輝度分布がより広げられる。
図25(c)では、非線形の輝度変換を行って、輝度分布が全体により明るくなるように、あるいは、輝度分布の中間階調領域を引き伸ばして、コントラストが上がるようにする例である。
なお、以上においては、主に所定の変換式により輝度分布を変換する処理により露出不足を補うための露出補正処理を行う方法について説明した。しかし、前述のように輝度分布を変換する代わりに、前記撮影動作を、1回のシャッター操作により2〜8枚など複数枚の画像を連続して露出撮影し複数枚の連続撮影画像が得られるようにし、撮影された複数枚の画像データの各画素毎に同じ位置の画素信号同士をそれぞれ加算する画素加算処理を行い、露出不足を補正した1枚の画像を合成して記録する画像合成処理によっても、画像の輝度値を高める露出補正若しくはコントラストの改善を行うことができる。このような方法を用いた露出補正を行ってもよい。
(露出中の絞りの可変制御)
第1の実施の形態におけるステップS118、及び第2の実施の形態におけるステップS214処理内容である露出経過時間に応じた絞り開口の制御について、図26〜図28に基づいて説明する。すなわち、前記ブレ軽減撮影モードでは、撮影感度や電荷蓄積効率を可変制御する代わりに、図28に示すように、露出時間中に絞り開口を可変調整するように制御してもよい。
図22に、一般にカメラの露出設定における適正露出条件と絞り、シャッター速度との関係を示す。
同図(1)は、感度がISO100相当の場合のEV値で、Apexシステムにおける対数表記での露出制御値EVと絞りの絞り開口Av値(又は、絞りのF値)とのシャッター速度Tv(又はシャッター速度秒T)との関係を示す。
同図(2)は、被写体輝度Bvと、撮影感度Sv、露出条件値Lvの関係、すなわち、Lv=Bv+Sv、
及び、露出制御値EvTと絞り値Avとシャッター速度Tvとの関係、すなわち、Ev=Av+Tv、
を示したものである。
よく知られているように、カメラ撮影での適正露出条件は、露出制御値Evを感度露出条件値Lvに合わせて、適正露出条件はEv=Lvとして、すなわち、Av+Tv=Bv+Svの関係から、マニュアル若しくは自動で設定する。測光値より被写体輝度Bvが決まり、感度Svが設定されれば、Lv=Bv+Svが決まり、Ev=Lvとなる露出制御値Evに応じて、絞りAvとシャッター速度Tvを決めればよい。
適正露出条件となる絞りAvとシャッター速度秒Tvの組合せは複数あるので、例えば「シャッター速度優先AEモード」(図27(a))などシャッター速度秒Tvが予め既定の場合には、Av=Ev−Tvから絞り値Avを求め、「絞り優先AEモード」(図27(b))など絞りAvが既定の場合には、Tv=Ev−Tvの関係からシャッター速度秒Tvを求め、「プログラムAEモード」(図27(c))の場合には、カメラ機種毎に予め設定されたプログラム線図によりどれかの組合せが設定されることとなる。また、交換レンズの焦点距離(f)や撮影条件に応じて、複数のプログラム線図の中からプログラム線図を切り替えたり、あるいは、自動設定された露出条件を、ユーザー操作により同じ適正露出条件となる他の組合せを簡単に変更したりできる「プログラムシフト機能」(図27(d))などを設けたカメラもある。
いずれにせよ、一般のカメラでは、測光処理を行いAVロックされれば、あるいは、露出動作が開始されれば、設定された露出条件に応じて絞りとシャッター速度(すなわち露出時間)でシャッターが開閉あるいは電子シャッター動作が行われる場合が多い。(ただし、絞り兼用シャッターを設けたカメラでは、シャッター速度に応じて絞りの大きさも連動して変わる。)
それに対して、前記実施の形態においては、図28に示すように、予め自動露出制御やプログラム線図、あるいはマニュアル設定により設定された絞りとシャッター速度(露出時間)の組合せにおいて、設定された露出時間の中で、露出時間の経過に応じて、絞り開口を可変制御するものである。
前述の感度や電荷蓄積効率の可変制御と同様に、露出開始直後は、設定された絞り値よりも、大きな開口(小さな絞り値)にして、また、露出時間の経過に応じて順次小さな開口(大きな絞り値)になるように段階的に制御する。露出条件の設定方法は、前記の各種自動露出モードやマニュアル設定モードなどのいずれの方法でも構わない。
例えば、同じ被写体輝度1、設定感度1、設定絞り開口1(例:5Av=F5.6)設定露出時間Tとすると、
最低露出時間T′を適正露出時間Tの1/4(倍数4=2^2)とする場合には、露出中の絞り開口を次のように制御する。
T/4の時間:絞り開口2倍(例:4Av=F4)、
次のT/4の時間:絞り開口1倍(例:5Av=F5.6)、
次のT/4の時間:絞り開口1/2倍(例:6Av=F8)、
最後のT/4の時間:絞り開口1/2倍(例:6Av=F8)、(荒い分割の場合には、最後の期間は前の期間と同じとする)
となるように制御する。
この場合、最初のT/4の時間を過ぎれば、いつ露出終了されても、実効的な露出量の累計は1/2以上が確保できる。
また、この場合、ブレが生じず設定露出時間の最後まで露出された場合にも、
実効的な露出値の累計=Σ(感度×絞り開口率×露出時間)
=(感度1倍×開口率2倍×1/4×T)+(1×開口率1倍×1/4×T)+(1×開口率1/2倍×1/4×T)+(1×開口率1/2倍×1/4×T)、
=(1/2+1/4+1/8+1/8)=T、
となり、設定露出量と同等の露出量の累計が確保できる。
したがって、前述した露出経過時間に応じた感度/電荷蓄積効率制御の場合と同様に、最低露出時間より長い時間露出させれば、いつブレ検出により露出終了されても、設定された露出量の1/2相当以上が確保でき、かつ、設定露出時間一杯までブレなく露出終了した場合にも、設定された露出量と同等の露出量が得られるので、極端な露出不足画像や露出オーバーになることを回避できる。また、撮影後に露出補正処理を行う場合も、補正限界を超えていない画像を補正処理するので画質を向上できる。
なお、以上に説明した露出経過時間に応じた絞り開口の制御を行った場合におけるデジタルカメラ1の動作タイミングチャートを図29に示す。
(画像の復元、補正処理)
図30は、第2の実施の形態におけるステップS227で実行される検出ブレ量に応じて撮影画像にブレ補正処理を行う場合の復元処理若しくは補正処理の例を示すフローチャートであり、PSF法等を用いて、手ブレなどによる直線ブレ画像や、ピンボケなど焦点ボケ画像を補正するものである。すなわち、先ず本来の画像i(x,y)を取得し(ステップS701)、g(x,y)=p(x,y)*i(x,y)により(*はコンボリューション演算)、撮影処理を実行する(ステップS702)。次に、劣化画像g(x、y)を取り込み(ステップS703)、
G(u,v)=P(u,v)・1(u,v)、
G(u,v)=(1/MN)Σx=0 M−1Σv=0 N−1g(x,y)W ux vy
(ただし、W=exp(−j2π/M)、W=exp(−j2π/N))
により劣化画像フーリエ変換を実行する(ステップS704)。
さらに、ステップS705で同ステップ内に示した例示式を用いて、所定のPSF関数、LSF関数、逆フィルター[1/P(u,v)]を生成し(ステップS705)、又は、ステップS706内に例示した式を用いて、逆フィルター法により、インバースフィルター[1/P(u,v)]の推定と生成を行う(ステップS706)。あるいは、ゼロ点交点法等による推定処理を実行し(ステップS707)、P(u,v)=2・J1(r・R)/r・R(J1=1次の第1種ベッセル関数)により、焦点ボケ(周期1.01π/rで、同心円状のゼロ交差)を求める(ステップS708)。又は、角速度センサなど検出ブレ量を読み込み(ステップS709)、P(u,v)=sin(πfL)/πfL(f=ucosθ+vsinθ)により、直線ブレ(θ方向に周期1/Lでゼロ交差)を求める(ステップS708)。
そしてこれらステップS705、S706,S708,S710のいずれかに続くステップS711では、I(u,v)=G(u,v)/P(u,v)により、1/P(u,v)フィルター処理(デコンボリューション)を実行する(ステップS711)。また、i(x,y)=Σu=0 M−1Σv=0 n−1I(u,v)W −ux −vy(ただし、W=exp(−j2π/M)、W=exp(−j2π/N))により逆フーリエ変換を行い(ステップS712)、これにより得られる復元画像又はブレ・ボケ低減画像i(x,y)を記録保存する。
本例において、本来の画像i(x,y)が、ブレやボケなどの劣化要因p(x,y)により劣化した画像g(x、y)を、フーリエ変換してG[u,v]を求め、その周波数空間上のパターンから、周波数空間上での劣化要因P(u,v)を推定する方法、あるいは、直線ブレの方向(角度θ)や、直線ブレの距離(画素数L)、あるいは、焦点ボケの広がり半径(画素数r)等を推定する方法については、図29、図30等で説明した通りである。
本例では、これらによって求めたP[u,v]から、あるいは、直線ブレの場合には、直線ブレ方向(角度θ)、直線ブレの距離(画素数L)から、P[u,v]=sin(πfL)/πfL(ただし、f=cosθ+sinθ)を求め、焦点ボケの場合には、焦点広がり半径(画素数r)から、
P[u,v]=2・J(r・R)/r・R(だたし、J:1次の第1種ベッセル関数)を求め、
1/P(u,v)を逆フィルタとしてデコンボリューション(逆畳み込み積分)演算を行う。すなわち、
I(u,v)=G[u,v]/P[u,v]、
i(x,y)=逆フーリエ変換{i(x,y)}=Σu=0 M−1Σv=0 n−1I(u,v)W −ux −vy(ただし、W=exp(−j2π/M)、W=exp(−j2π/N))
により、ブレやボケのない、本来の画像に近い画像i(x,y)を復元でき、ブレ画像の補正処理を行うことができる。
勿論、前記以外の方法、例えは、一般的なPSF関数(点像分布関数)若しくはLSF関数(線像分布関数)等を用いて、前述の画像の劣化要因を表し、例えば、入力された劣化画像g(x、y)、真の画像をf(x,y)、PSF関数=p(x,y)とすると、
g(x、y)=∫ f(x′,y′)p(x′−x′,y′−y′)dx′ dy′
と表すことができ、
前記のPSF関数(点画像分布関数)p(x,y)としては、次式などが用いられる。
PSF=p(x,y)=255exp[−{(x−x+(y−y}/δ
このとき、P[u,v]=(1/MN)ΣΣP(x,y)W ux vy
等を求めて、すなわち、ブレやボケのPSF(点像分布関数)のフーリエ変換の逆数をフィルタ係数(逆フィルタ、インバースフィルタ)1/P[u,v]としてもちいてもよい。あるいは、最小2乗法により、元の撮影画像と補正画像との2乗平均誤差が最小となるように定義されるウィナーフィルタK[u,v]等をもちいてもよい。また、以上に説明した画像処理によるブレ補正処理に限ることなく、その他の画像処理や補正処理を用いてブレを補正変換したり、ブレの少ない画像を復元したりするように構成してもよい。
(第3の実施の形態)
図31は、本発明の第3の実施の形態の処理手順を示すフローチャートであり、ブレ軽減モードでは画素加算処理モードに切り替えて、撮影感度を補正するようにしたものである。制御部25はプログラムメモリ32に格納されているプログラムに基づき、このフローチャートに従って処理を実行する。先ず、ユーザーによる操作部23での操作により、撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS401)。撮影モードが設定されていない場合には、その他のモード処理を実行する(ステップS402)。撮影モードが設定されている場合には、露出条件などの撮影条件を設定するとともに(ステップS403)、測光処理、AF処理を実行し(ステップS404)。被写体像のスルー画像を表示部14に表示させる(ステップS405)。したがって、ユーザはこの表示部14に表示されたスルー画像を見ながら、このデジタルカメラ1の向きを調整する等してシャッターチャンスを伺う。
一方、制御部25は、レリーズ釦3が押下される撮影動作があったか否かを判断し(ステップS406)、撮影動作がない場合にはその他のキー処理を実行する(ステップS407)。また、シャッターチャンスとなった時点でユーザがレリーズ釦3を押下すると、ステップS406の判断がYESとなる。したがって、ステップS406からステップS407に進み、測光値と露出条件に応じて露出タイマーを設定し、タイマー計時を開始する(ステップS408)。また、両加速度センサ16、17により検出されている当該デジタルカメラ1の垂直方向及び水平方向のブレ量を検出して、データメモリ33に順次記録する(ステップS409)。
引き続き、操作部23での操作により予めブレ軽減撮影モードが設定されているか否かを判断し(ステップS410)、設定されていない場合にはステップS411及びステップS412の処理を行うことなく、通常読出しモードを設定してステップS414に進む。設定されている場合には、画素加算モードに切り替えた後(ステップS411)、前記ステップS409で検出した検出ブレ量は所定値以内であるか否かを判断する(ステップS412)。検出ブレ量が所定値以内であるである場合、及び通常読出しモードを設定した場合には、撮影条件に応じて露出/撮影動作を開始し(ステップS414)、このステップS414での処理により、シャッター58が開いて撮像素子20が露出状態となる。
次に、前記露出タイマーにより計時している露出時間が終了となったか否か、つまり露出タイマーの残時間が「0」となったか否かを判断し(ステップS415)、露出時間が終了となってない場合には、ステップS409に戻って、このステップS409からの処理を繰り返し実行する。
このステップS409からの処理が実行された際、所定値を超えるブレ量が検出されると、ステップS412の判断がNOとなる。したがって、このステップS412からステップS417に進み、露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じ、露出タイマーの計時を停止させる(ステップS417)。さらに、前記ステップS414で露出/撮影動作を開始させてからステップS417で露出/撮影動作を停止させるまでの露出時間が所定の最低露出時間未満であるか否かを判断する(ステップS418)。最低出時間未満である場合には、表示部14にて露出不足/エラーの警告を行った後(ステップS419)、ステップS421に進む。また、最低露出時間未満でなかった場合には、露出不足時間が所定値(最低露出値<所定値)以上であったか否かを判断する(ステップS420)。所定値以上であった場合には、ステップS422に進み、所定値以上でなかった場合にはステップS421に進む。そして、ステップS421では前述した実施の形態同様に、露出不足に基づいて、撮影画像に補正処理を実行し(ステップS421)、しかる後にステップS422に進む。
一方、前記ステップS415での判断がYESとなった場合、つまり検出ブレ量が所定値以内である状態で、露出時間が終了し露出タイマーの残存時間が「0」となった場合には、ステップS416で露出/撮影動作を停止させてシャッター58を閉じる。そして、このステップS416又はステップS421、ステップS420に続くステップS422では、撮影画像を圧縮、符号化し、この圧縮、符号化した撮影画像を外部メモリ媒体39に記録する(ステップS423)。さらに、撮影画像をレビュー表示し、撮影時のブレ量、補正の有無を表示する(ステップS424)。このステップS424での処理により、図6(B)に示すように、表示部14はスルー画像141を表示していた状態から、撮影画像144を表示した状態に移行するとともに、撮影時のブレ量145、及び補正があった場合にはこれを示す補正有りマーク146が表示されることとなる。
つまり、本実施の形態は、ブレ軽減撮影モードにおいて、前述のように感度や電荷蓄積効率、絞り開口などを露出中に可変制御する代わりに、ステップS411で画像加算モードに切り替えて、撮像素子からの撮像電荷読出し時における画素加算読出し動作する方法、若しくは、撮影後のべアラー配列の画像データを画像処理により画素加算変換処理する方法などの増感撮影モードで撮影を行うことにより、所定値以上のブレが検出されて設定露出時間が経過する前に露出終了させた場合の露出不足を補うものである、
従来より、撮影時に同じ被写体を連続して撮影しておき、フィルム写真での多重焼きと同じ手法で、得られた複数枚の画像データから対応する画素毎に加算合成する方法もあるが、風景や静物などの動きの少ない撮影では効果があるが、動く被写体では撮影タイミングが微妙にずれたり、ブレがある場合には複数画像の加算によって、返ってコントラストが落ちて輪郭がぼけたり、ノイズが発生する場合がある。あるいは、動く被写体画像と動かない背景画像とを効果的に分離や選択して合成するなどの工夫が必用であった。
それに対して、本実施の形態においては、複数枚の撮像を行う代わりに、1回の撮影による撮影画像において、複数の画素の一つの画素に合成して、画像全体の画素数や解像度は落ちるが、露出に要する露出時間を短くできるので、動く被写体などの高速撮影や、夜景や暗所などの高感度撮影だけでなく、手ブレや動体ブレによる像ブレ軽減できるのでブレ軽減撮影モードとしても効果がある。
図32は、全画素読出し方式インターラインCCD200の構成例を示す図である。図に示すように、CCD200は、複数のフォトセンサ201を有して成り、水平転送クロックC1と垂直転送クロックC2とが与えられるように構成されている。
図33はこのCCD200と周辺回路の構成例を示す図である。図に示すように、CCD200は、タイミング発生回路&ドライバ202から、水平転送クロックC1と垂直転送クロックC2とが供給されて動作し、CDS/AGC/ADC回路203に画像データを出力する。タイミング発生回路&ドライバ202は、入力回路205を介して操作入力部204から入力される操作信号に応答して動作するタイミング制御部206により制御される。CDS/AGC/ADC回路203には、ゲイン調整部207からの信号が入力され、一方CDS/AGC/ADC回路203から出力される画像データは、入力画像バッファ208を介して画像信号処理部209、表示制御&表示画像メモリ210、画像符号化復号化部211に与えられて、表示部212に表示され、あるいは、画像メモリ213に記憶される。
図34は、画像素子(前記CCD200)上において、撮像による蓄積電荷を垂直転送CCD部から水平転送CCD部に転送読出しする際に、従来の高速ドラフトモードや間引き読出しモードなど、動画撮影時やAF動作のためにフレーム速度を高めるために、2/8間引きや4/16間引きなど高速ドラフトモードに加えて、同色(R、G、Bなど)のフィルタ配列に相当する近隣の同色画素の電荷を水平転送路上で加算合成してから順次転送して取り出すものである。
高速動画撮影を高画質に撮影できるように、垂直間引き+垂直加算読出し、あるいは、垂直間引き+垂直及び水平加算読出しなど、画質を劣化させずに高速読出しできるモードを備えた撮像素子が開発されつつあるが、これらは、動画撮影だけでなく、前述のようなブレ軽減撮影モードに利用しても有効である。ただし、この場合、ブレが大きかった場合等に、途中で通常撮影モード(ステップS413)から画素加算モード(ステップS411)に切り替えることはできるが、前述の感度や絞り開口のように露出時間中に順次切り替えるわけにはいかないので、撮影中の露出中に適正露出を得るためには、(m×n)の画素を加算読出しなどで増感する場合には、設定露出時間を2/(m×n)〜1/(m×n)程度に短く変更するなどの工夫が必用である。
図35は、図34に示した前記画素加算読出しモードによる増感処理を実行するための概略的回路構成を示すブロック図である。この回路には、ブレ軽減撮影モードの選択手段301、ブレ量判定手段302、露出設定手段303及びCCDドライバアンドタイミング制御部304が設けられており、このCCDドライバアンドタイミング制御部304には、通常読出しクロック305、画像加算読出しクロック306とを選択的に切り替える切替器307が設けられている。
一方、撮影光学系308の光軸上には、絞り309、シャッター310及び撮像素子311が配置されている。絞り309は絞り駆動部312により、シャッター310はシャッター駆動部313により、それぞれ駆動される。信号処理回路314は、撮像素子311からのアナログ信号を処理するとともにデジタル信号に変換する処理等を行う回路であり、CDS315、Amp316、ADC317、WB回路318、カラー補間回路319、γ補正回路320、及びカラーマトリックス321を有している。この信号処理回路314からのデジタル画像データは、画像バッファメモリ322に出力されるように構成されている。
図36は、前述の画像素子からの電荷読出し時の画素加算処理の代わりに、撮影後の画像データに対して、画像処理により画素加算合成を行う方法を示す図である。カラー補間処理等を行う前の(カラーフィルタの)ベアラー配列のままの撮像原画像データの段階で、近隣の同一色(R、G、Bなど)フィルタに相当する4画素ないし9画素など、複数の同色の画素同士を加算合成して、露出時間が短い画像データでも、(m×n)画素の加算合成により、画像サイズは1/(m×n)と小さくなるが、輝度データを(m×n)倍に増感できるので、原理的には感度を略(m×n)倍に上げることに相当する効果がある。また、この場合に、露出時間の不足量に応じて、画素加算する画素数(m×n)を順次増やして画素加算処理するように制御してもよい。
図37は、図36に示した撮影後の画像の画素加算処理による増感処理を実行するための概略的回路構成を示すブロック図である。この回路には、ブレ軽減撮影モードの選択手段401、ブレ量判定手段402、露出設定手段403、露出不足量算出手段404、及びCCDドライバアンドタイミング制御部405が設けられており、露出不足量算出手段404には画像加算処理部406が接続されている。
一方、撮影光学系408の光軸上には、絞り409、シャッター410及び撮像素子411が配置されている。絞り409は絞り駆動部412により、シャッター410はシャッター駆動部413により、それぞれ駆動される。信号処理回路414は、撮像素子411からのアナログ信号を処理するとともにデジタル信号に変換する処理等を行う回路であり、CDS415、Amp416、ADC417、WB回路418、カラー補間回路419、γ補正回路420、及びカラーマトリックス421を有している。前記WB回路418とカラー補間回路419の間には、WB回路418からの信号を直接カラー補間回路419に入力させるか、前記画素加算処理回路406を経由してカラー補間回路419に入力させるかを切り替える切替器423が設けられている。そして、この信号処理回路414からのデジタル画像データは、画像バッファメモリ422に出力されるように構成されている。
(A)は本発明の各実施の形態に共通するデジタルカメラの正面図、(B)は背面図、(C)は側面透視図である。 同デジタルカメラの概略的回路構成を示すブロック図である。 同デジタルカメラの具体的回路構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。 同実施の形態の表示例を図である。 他の表示例を示す図である。 三角柱の音片型振動ジャイロを示す図である。 セラミックバイモルフ振動子を用いた圧電式の振動ジャイロを示す図である。 圧電セラミックを用いた圧電振動ジャイロを示す図である。 本発明の第2実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の動作を示すタイミングチャートである。 露出時間の不足を補うに必用な感度を示す図である。 ブレ軽減モードの感度又は電荷蓄積効率の制御方法を示す図である。 CMOSイメージセンサの周辺回路の構成例を示す図である。 CMOSイメージセンサ部の詳細を示す図である。 フォトダイオードの接続詳細図である。 (a)はPN接合フォトダイオード方式、(b)埋め込みフォトダイオード+FD方式を示す図である。 蓄積容量変調方式の画素回路を示す図である。 電荷蓄積用の容量を設けた画素回路を示す図である。 電荷蓄積用の容量を設けた画素回路を示す図である。 画像処理による露出補正処理の例を示す図である。 線形の輝度分布変換式を例にした露出補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 輝度分布の変換による露出補正の例を示す図である。 輝度分布の変換による露出補正の他の例を示す図である。 被写体輝度Bvと、感度Sv、露出条件値Lvの関係(Lv=Bv+Sv)、及び露出制御値Evと絞り値Avとシャッター速度Tvとの関係(Ev=Av+Tv)を示す図である。 従来のカメラの自動露出制御(AE)の例を示す図である。 ブレ軽減撮影モードでの絞り制御例を示す図である。 ブレ軽減撮影と露出補正処理のタイミングチャートである。 ブレ、ボケ画像の画像処理により復元処理若しくは補正処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。 全画素読出し方式インターラインCCDの構成例を示す図である。 CCD撮像素子と周辺回路の構成例を示す回路図である。 CCDの各種読出しモードと、水平及び水平画素加算読出しモードの説明図である。 画素加算読出しモードによる増感処理を実行するための概略的回路構成を示すブロック図である。 画像処理による画像加算処理の説明図である。 撮影後の画像の画素加算処理による増感処理を実行するための概略的回路構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ
2 本体
3 レリーズ釦
8 モード切替スイッチ
14 表示部
16 第1加速度センサ
17 第2角速度センサ
19 レンズ群
20 撮像素子
23 操作部
24 入力回路
25 制御部
26 表示メモリ
27 表示駆動ブロック
28 画像バッファメモリ
29 画像信号処理部
30 圧縮符号化/伸長復号化部
31 静止画/動画画像メモリ
32 プログラムメモリ
33 データメモリ
38 撮影制御部
39 外部メモリ媒体
55 ズームレンズユニット
56 駆動機構
57 絞り
58 シャッター
61 フォーカスレンズ駆動部
62 ズームレンズ駆動部
64 シャッター駆動部
65 映像信号処理部
66 ドライバ

Claims (14)

  1. 露出中に受光して電荷を蓄積することにより被写体を撮像する撮像手段と、
    カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段と、
    前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段と、
    操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の電荷の蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段と
    を備えることを特徴とする電子カメラ。
  2. 前記第の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記電荷の蓄積効率を増大させて前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする請求項記載の電子カメラ。
  3. 前記第1の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記電荷の蓄積効率を大きくし、徐々に低下させるように前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする請求項又は記載の電子カメラ。
  4. 前記第像制御手段は、前記撮像手段の露出時間の経過に応じた重み付けにより、前記蓄積効率を可変制御することを特徴とする請求項1から3にいずれか記載の電子カメラ。
  5. 第1のモード、第2のモードのいずれが設定されているか否かを判断するモード判断手段と、
    このモード判断手段により前記第1のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させる第の撮像制御手段とを更に備え、
    前記第1の撮像制御手段は、前記モード判断手段により前記第2のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記電荷の蓄積効率の積分値が前記第1のモードにおける前記所定時間内での前記蓄積効率の積分値とほぼ等しくなるように前記蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮することを特徴とする請求項1から4にいずれか記載の電子カメラ。
  6. 前記第1の撮像制御手段は、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の露出を強制終了させることを特徴とする請求項1から5にいずれか記載の電子カメラ。
  7. 露出することにより被写体を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段の受光面側に配置された絞りと、
    カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段と、
    前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段と、
    操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
  8. 前記第の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記絞りの開口率を増大させることを特徴とする請求項記載の電子カメラ。
  9. 前記第の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出開始初期における前記絞りの開口率を大きくし、徐々に低下させるように前記開口率を可変制御することを特徴とする請求項又は記載の電子カメラ。
  10. 前記第の撮像制御手段は、前記撮像手段の露出時間の経過に応じた重み付けにより、前記開口率を可変制御することを特徴とする請求項7から9にいずれか記載の電子カメラ。
  11. 第1のモード、第2のモードのいずれが設定されているか否かを判断するモード判断手段と、
    このモード判断手段により前記第1のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させる第の撮像制御手段とを更に備え、
    前記第1の撮像制御手段は、前記モード判断手段により前記第2のモードが設定されていると判断された場合には、操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率の積分値が前記第1のモードにおける前記所定時間内での前記開口率の積分値とほぼ等しくなるように前記開口率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮することを特徴とする請求項から10にいずれか記載の電子カメラ。
  12. 前記第1の撮像制御手段は、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の露出を強制終了させることを特徴とする請求項から11にいずれか記載の電子カメラ。
  13. 露出中に受光して電荷を蓄積することにより被写体を撮像する撮像手段と、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段とを備える電子カメラが有するコンピュータを、
    前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段、
    操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記撮像手段の電荷の蓄積効率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する第1の撮像制御手段
    として機能させることを特徴する撮像制御プログラム。
  14. 露出することにより被写体を撮像する撮像手段と、この撮像手段の受光面側に配置された絞りと、カメラ本体の手ブレ量を検出する手ブレ量検出手段とを備える電子カメラが有するコンピュータを、
    前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量検出手段により検出された前記手ブレ量が所定値以上であるか否かを判断するブレ判断手段、
    操作に応じて前記撮像手段を所定時間露出させるとともに、前記ブレ判断手段により、前記撮像手段の露出中において前記手ブレ量が所定値以上であると判断された場合、これに応答して前記絞りの開口率を可変制御するとともに前記所定時間を短縮する撮像制御手段として機能させることを特徴する撮像制御プログラム。
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