JP4460554B2 - 引戸の閉鎖装置及びこれを有する閉鎖機構 - Google Patents

引戸の閉鎖装置及びこれを有する閉鎖機構 Download PDF

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Description

本願発明は、引戸形式の戸体を閉鎖するための閉鎖装置、及びこれを有する閉鎖機構に関するものである。
従来、引戸形式の戸体を閉鎖する際に、戸体に加えた力が大きすぎた場合、戸体が支持されている戸枠に対して戸体が衝突し、衝撃音が発生したり、バウンドしてしまい完全に閉鎖できないことがあった。逆に戸体に加えた力が小さすぎた場合、完全に扉が閉まらずに途中で止まってしまうことがあった。
上記のことを防止して、戸体を完全に閉じるようにするために、ばね等の付勢手段を備えた閉鎖装置が用いられることがある。また逆に、強すぎる力を緩和して緩やかに扉を閉じるようにした緩衝装置が設けられることもある。この緩衝装置は、衝撃を緩和するためのダンパーやばねを戸体や戸枠に取り付けたものであり、このダンパーの作用によって、戸体の急激な動作を緩和するものである。
また、特許文献1(特開平11−200702号公報)に示される緩衝装置のように、エアシリンダによって、同様の作用をなすものも存在している。
特開平11−200702号公報
ところが、これら従来の閉鎖装置にあっては、戸体の全開位置から全閉位置までの全過程において、戸体を閉じる方向に付勢しており、この付勢が人による戸体の閉鎖の動きを妨げる結果を招いていた。また、従来の緩衝装置にあっては、戸体を閉鎖するために戸体に加えられる力が弱い場合、ばねの付勢力や、ダンパーやエアシリンダの作動抵抗によって、戸体が途中で止まってしまい、完全に閉鎖できないことがあった。
ここで、本願発明は、戸体が少しだけ閉まっていない場合に、完全に戸体を閉めるために作用し、戸体が大きく開いている場合には戸体を自由状態にしておくことができる、引戸の閉鎖装置及び閉鎖機構を提供することを課題とする。
本願発明は上記の他に、戸体に加えられる力が弱い場合であっても、戸体を完全に閉鎖することができ、逆に戸体に加えられる力が大きすぎる場合には、緩衝して緩やかに閉めることができる、引戸の閉鎖装置及び閉鎖機構を提供することを課題とする。
本願の第1の発明は、戸枠12に対して水平方向に移動可能に配位された引戸形式の戸体11を所定の開放位置から閉鎖位置まで自動で閉鎖するための閉鎖装置において、戸体11と戸枠12の何れか一方に設けられた閉鎖装置本体と、戸体11と戸枠12の何れか他方に設けられた一時固定手段25と、上記閉鎖装置本体Sと一時固定手段25との間に配位された作動体22とを備え、上記の閉鎖装置本体Sは、上記開放位置と閉鎖位置との間で、回動軸21aを中心として回動する回動体21と、上記回動体21に対して付勢することにより、回動体21に回動力を加える付勢手段24と、上記回動体21の、回動動作を減速するための緩衝手段23と、ケーシング26とを備え、上記の回動体21は、上記回動軸21aを介して上記ケーシング26に取り付けられ、これにより、この回動体21は上記ケーシング26に対して回動可能とされており、上記の付勢手段24は、一端が上記回動体21の支持点24aに取り付けられ、他端が上記ケーシング26に取り付けられており、上記の支持点24aは、上記回動体21の回動軸21aを基準として上方に位置するものであり、この付勢手段24のうち少なくとも一部である直線部分24cは、上記支持点24aから下方に延びており、上記の作動体22は、上記回動体21の上端に接続されており、上記の作動体22は、上記所定の開放位置と閉鎖位置との間に戸体11があるとき、上記閉鎖装置本体Sと一時固定手段25とを接続して、両者間の力の伝達を行い、上記所定の開放位置と閉鎖位置との間に戸体11がないとき、上記閉鎖装置本体Sと一時固定手段25との接続が解除されるものであることを特徴とする引戸の閉鎖装置を提供する。
この発明にあっては、作動体22が開放位置と閉鎖位置との間に戸体11があるとき、戸体11と戸枠12の何れか他方と閉鎖装置本体とを接続して、両者間の力の伝達を行うものであるため、全開状態ではその接続が行われず、戸体11は自由状態となる。そして、所定の開放位置まで戸体11が閉じられると上記の接続がなされる、これにより閉鎖装置本体が作動して、戸体11を自動的に閉めることができる。従って、閉める力が弱い場合でも、閉鎖装置によって完全に戸体が閉められるものである。
また、付勢手段24の付勢によって戸体11を確実に閉鎖することができ、かつ、緩衝手段23により減速されるため、戸体11をゆっくりと安全に閉鎖することができる。
ここで、本願発明において、戸体11における「開放位置」とは、戸体11の全開状態から、作動体22が作動する状態までの間の位置を指すものであり、この範囲内であれば、戸体11がどの位置にあっても良いが、通常は、閉鎖位置より数十センチ開いた位置に設定することが望ましい。
本願第2の発明は、上記第1の発明において、上記の閉鎖装置本体Sが切換構造を備えており、上記の切換構造が、上記付勢手段24による回動力の方向を、上記回動体21の開放位置側への方向と、閉鎖位置側への方向との2方向の何れかに切り換える構造であることを特徴とする引戸の閉鎖装置を提供する。
上記の切換構造により、回動体21の位置によって、付勢手段24の付勢により生じる、回動体21の回動力の方向を切り換えることができる。これにより、開放位置から切り換え位置までは作動体22を介して回動体21を移動させる必要があるが、切り換え後は回動体21が付勢されるために自動的に閉鎖位置まで移動する。よって、戸体11に加える力が弱い場合でも確実に閉鎖することができる。加えて、ダンパー23が回動体21の回動動作を減速させることにより戸体11が減速されるため、ゆっくりと安全に閉鎖することができる。
また、本願第3の発明は、上記第2の発明において、上記の切換構造は、上記付勢手段24に対する第1支持点24aを上記回動体21側に設け、上記回動体21が上記開放位置と閉鎖位置との間の所定の中間位置である中立位置にある状態において、上記第1支持点24aから伸びる上記付勢手段24の付勢方向線C2上に、上記回動体21の回動軸21aを位置させることができ、上記回動体21の回動に伴い、上記回動体21の回動軸21aに対する上記付勢方向線C2の位置関係が、上記回動体21の開放位置寄りと閉鎖位置寄りのいずれかに変化するものとされており、上記位置関係の変化によって、上記付勢手段24の上記回動体21への付勢方向が、上記開放位置側への方向と、閉鎖位置側への方向との2方向の何れかに切り換わる構造であることを特徴とする引戸の閉鎖装置を提供する。
上記により、切換構造が回動体21と付勢手段24のみで機能するものであり、簡便な切換構造を提供することができる。
また、本願第4の発明は、上記第3の発明において、上記戸体11に上記閉鎖装置本体Sが設けられており、上記の作動体22は、基端部が上記回動体21に回動可能に接続され、先端部22aが戸体11の開口側端面11aから出没可能に配位されたものであり、上記の緩衝手段23は、上記回動体21に設けられた上記第1支持点24aが戸体11の開口側端面11aから遠ざかる方向へと移動する際において、上記回動体21の動作を減速させるものであり、かつ逆方向に移動する際には上記回動体21の動作を減速させないものであり、上記回動体21が上記中立位置よりも開放位置側にある状態における、上記付勢手段24の上記回動体21に対する付勢力が、上記回動体21に接続された上記作動体22を上記閉鎖装置本体Sから突出させた状態を維持するための最低限度の付勢力とされたことを特徴とする引戸の閉鎖装置を提供する。
上記のように、作動体22と回動体21とが一体に動作するように配位されることにより、閉鎖装置をコンパクトにユニット化することができる。
また、本願第5の発明は、上記第1〜第4のいずれかの発明に係る閉鎖装置を有することを特徴とする引戸の閉鎖機構を提供する。
本願の第1の発明は、戸体が少しだけ閉まっていない場合に、完全に戸体を閉めるために作用し、大きく開いている場合には戸体を自由状態にしておくことができる閉鎖装置を提供することができたものである。
また、付勢手段の付勢によって戸体を確実に閉鎖することができ、かつ、緩衝手段により減速されるため、戸体をゆっくりと安全に閉鎖することができる。
また、本願第の発明にあっては、第の発明の効果に加え、切換構造により、回動体に対する付勢手段の付勢方向を切り換えることができる。これにより、付勢手段の補助を受けて戸体を動作させることができ、戸体に加える力が弱い場合でも確実に閉鎖することができる。
また、本願第の発明にあっては、第の発明の効果に加え、付勢手段の第1支持点を回動体側に設け、付勢手段による回動体の付勢方向が、開放位置側への方向と、閉鎖位置側への方向との2方向の何れかに切り換わる構造とすることにより、簡便な切換構造を提供することができたものである。
また、本願第の発明にあっては、第の発明の効果に加え、作動体と回動体とが一体に動作するように配位されることにより、閉鎖装置をコンパクトにユニット化することができたものである。
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態の一例をとりあげて説明する。図1及び図2は本例の閉鎖装置を示す正面図であり、図3は引戸へ本例の閉鎖装置を取り付けた状態を示す正面図である。
本願発明の閉鎖装置2は、本例においては、ケーシング26の内部に、摺動部材22,アーム21,ダンパー23,付勢手段24,一時固定手段25を有するものであって、戸体11の、開口側である端面11a(本例においては図示左上側端面)に埋め込まれている。ここで、閉鎖装置本体がアーム21,ダンパー23,付勢手段24によって形成されている。そして、摺動部材22は、作動体として戸体11と枠体12との間に配位される棒状の部材であるが、この例では、閉鎖装置本体側に接続された状態で取り付けられている。
なお、本説明において、戸体11が設けられている戸枠12とは、戸体11を摺動させるためのレールや枠等、戸体を支持するものを指し、建築物における引戸1の場合は、柱や壁も含むものである。また、以下の説明における上下左右の表現は、理解を容易にするための便宜上のものであり、これによって、本願発明が制限して理解されるべきではない。
本例の閉鎖装置2のケーシング26からは、アーム21に対する作動体としての摺動部材22が突出するようにして形成される。この摺動部材22は、戸体11と戸枠12との間に位置し、後述するアーム21を移動させるためのものであり、戸体11の開放時においては、戸体11の端面11aから突出し、閉鎖時においては、ケーシング26よりも内側に、つまり戸体の端面11aに没するようになっており、水平方向に動作するものである。
本例においては、細長い鋼板の左端部分を直角に折り曲げて形成しているが、摺動部材22の形状は本例のものに限定されず、丸棒状や鉛筆状等、種々の形態での実施が可能である。本例の摺動部材22において、折り曲げられた左端部分である先端部22aは、後に説明する一時固定手段25の磁石が吸着する結合部分とされる。また、右端の図示手前側には、アーム21に対する接続部分としての接続突起22bが突出している。
この摺動部材22の、戸体11と戸枠12との各端面11a,12a間に突出する寸法については、特に限定されるものではなく、戸体11,戸枠12,アーム21等の大きさに合わせて最もスムーズに動作する寸法に形成すれば良いが、具体的には5〜30cmが望ましい寸法である。この摺動部材22の寸法により、戸体11の開放位置も決定される。
回動体であるアーム21は、回動軸21aを介してケーシング26に取り付けられており、回動軸21aを中心に所定範囲内において回動可能となっている。本例では、このアーム21の回動範囲は扇状であり、図示左端が開放位置、図示右端が閉鎖位置となり、それぞれが戸体11の開放位置と閉鎖位置とに対応している。
このアーム21には、必要により、回動範囲を規制するためのストッパーが設けられる。このストッパーはケーシング26が兼ねるものであっても良い。なお、本例では、アーム21の長孔21bと、摺動部材22の接続突起22bとによりアーム21の回動範囲が決まるものであって、これらがストッパーの機能を果たす。
本例においては、このアーム21も摺動部材22と同じく、鋼板からなる細長い棒状のものである。そして、先端にはアームの中心線と平行に長孔21bが形成されている。なお、アーム21の形状についても、本例のものに限定されず、種々の形態で実施が可能である。
この長孔21bには、上記のように摺動部材22に設けられた接続突起22bを配位することによって、接続棒22とアーム21とが回動可能かつ摺動可能に接続される。即ち、アーム21と摺動部材22との間の角度変化を許容しつつ接続することができ、摺動部材22の水平方向の動作に伴なって、アーム21が扇状に動作する。
ダンパー23は、アーム21が開放位置から閉鎖位置へと至る方向、つまり本例では図示右方に動作する際において、アーム21の動作を減速させるものであり、本例では円形のものが、回動軸21aが中心となるようにしてアーム21に直接取り付けられている。このダンパー23はワンウェイクラッチを内蔵するものであり、本例においては、アーム21が図示右方に移動する際においては減速し、図示左方に移動する際においては減速しないものである。これにより、アーム21に接続されている摺動部材22が閉鎖装置本体の内部に押し込まれる際には、ゆっくりと押し込まれるため、戸体の端面11aと戸枠の端面12aとの間は徐々に狭まっていく。よって、戸体11が戸枠12に対して急に衝突することを防止している。
本願発明において用いられるダンパー23は、アーム21に連結することによってアーム21を減速させるものであれば、どのような形態のものであっても良い。よって、本例のような円形のものに限られるものではなく、直線方向に動作するものを使用しても良い。また、ギアやリンク等を介してアーム21に対して間接的に連結するものであっても良い。
付勢手段24は、回動軸21aを中心としてアーム21に回動力が作用するように付勢するものである。本例においては、この付勢手段24としてコイルばねが用いられているが、これに限られず、コイルばね以外のばねや、ゴム等の弾性を有する樹脂を用いるものであって良い。
この付勢手段24は、本例においては、図1及び図2に示すように中間に滑車24dを介して正面視V形に配位されているが、これはコンパクトにケーシング26の内部に納めるための形態であり、コイルばね24全体を直線状に配位するものであっても良い。
この付勢手段24によって、回動軸21aを中心として、アーム21に回動力が作用するが、その回動力によるアーム21の回動方向は、アーム21の位置によって図示左方向と図示右方向との2方向に変更される。この方向の変更のための構造について説明する。ここで、アーム21に対する上記の回動方向の変更に関して主に作用する部分は、V形に配位された付勢手段24のうちの左側部分、具体的には、付勢手段24の図示左上端と滑車24dの左端とを結ぶ直線部分である。この部分を作用部分24cと称して以下に説明する。
作用部分24cの上端は、アーム21の先端部、本例においては長孔21bのやや基端寄りに位置する第1支持点24aにて固定されている。また、作用部分24cの下端は、滑車の左側面である第2支持点24bに位置するものであり、両支点24a,24bの間に回動軸21aが位置する。
この作用部分24cの中心線C2は、アーム21の回動によって、アーム21の中心線C1に対する角度が変化する。具体的には、図1に示すようにアーム21が開放位置にある際において、アーム21の中心線C1(第1支持点24aと回動軸21aとを通る線)と、作用部分24cの中心線C2(第1支持点24aと第2支持点24bとを通る線)とについて、作用部分24cの中心線C2の方がアーム21の中心線C1よりも開放位置寄り(図示左方)に位置するように配位されている。
これにより、アーム21の先端部が開放位置寄り(図示左方)から閉鎖位置寄り(図示右方)へ移動するに従って、ある角度(中立位置と称する)でアーム21の中心線C1と作用部分24cの中心線C2とが一致し、そして中立位置を越えると、図2に示すように、作用部分24cの中心線C2の方がアーム21の中心線C1よりも右方に位置することとなる。上記のことより、アーム21の先端部が中立位置よりも図示左方に位置する際は、アーム21が左方に付勢されることにより回動力が左方向に働き、逆にアーム21が中立位置よりも図示右方に位置する際は、アーム21が右方に付勢されることにより回動力が右方向に働く。ちなみにコイルばね24は中立位置にて最も伸びることとなる。
言い換えれば、回動軸21aが中心線C2より図示右方にある場合、アーム21は左方向に回動するように付勢され、回動軸21aが中心線C2上にある場合中立位置となり、付勢力はアーム21の回動のために作用せず、回動軸21aが中心線C2より図示左方にある場合、アーム21は右方向に回動するように付勢されることとなる。
なお、図1に示すような、中立位置よりも左方にある状態での、コイルばね24のアーム21に対する付勢力は、強すぎるとアーム21を中立位置に持っていくために戸体11を動かす際、大きな力が必要となるため、摺動部材22を突出させた状態を維持するための最低限度の付勢力とすることが望ましい。
上記により、図示左方から中立位置までアーム21の先端部を移動させる際には、摺動部材22を介してアーム21に外力を与える必要があるが、中立位置を越えると、コイルばね24の付勢により、アーム21は自動的に図示右方に移動する。よって、戸体11と摺動部材22を介してアーム21に与える外力は、図示左方から中立位置までの力のみで済むため、ゆっくりと戸体11を閉鎖する程度の力で十分であり、従来に比べて弱い力でも戸体を確実に閉鎖することができる。
なお、アーム21には上記のようにダンパー23が取り付けられているため、このコイルばね24の付勢を受ける際においても、アーム21の図示右方への移動は減速しつつなされ、急激に戸体11が閉まることがない。
一時固定手段25は摺動部材22に対する当接部として、摺動部材22を戸枠12に対して一時的に固定するものである。本例では、磁石がプレートに埋め込まれたものが、図3に示すように、戸枠12における戸体11の端面11aと当接する部分に取り付けられたものである。これにより、摺動部材22の先端部22aを一時固定手段25の磁石に吸着させることができる。
戸体11が開放位置から閉鎖位置へと移動する際において、摺動部材22の先端部22aが一時固定手段25に当接した際、摺動部材22と一時固定手段25との間の吸着力は、付勢手段24のアーム21に対する付勢力よりも強いため、摺動部材22が一時固定手段25に吸着した状態を維持したまま、アーム21が移動する。これに伴い、戸体11が戸枠12へと引き付けられて完全に戸体11を閉鎖することができ、戸体11を閉鎖するための外力が弱い場合であっても、確実に動作させることができる。
また、戸体11を開放する際においても、摺動部材22の先端部22aは一時固定手段25の磁石に吸着したままの状態を維持する。そのため、戸体11の開放方向への移動に伴なって摺動部材22が引っ張られ、アーム21が、閉鎖位置(図示右方)から開放位置(図示左方)へと回動する。そして最終的には、アーム21は最左方まで移動し、それ以上移動できなくなるため、この時点で摺動部材22の先端22aが一時固定手段25から離れる。
ここで、アーム21は中立位置よりも図示左方に位置しているため、付勢手段24はアーム21を介して摺動部材22を突出させる方向に付勢している。そのため、摺動部材22が元に戻ってしまうことはなく、閉鎖装置2から突出したままの状態を維持する。
このように、戸体11を閉鎖位置から開放する場合は、一時固定手段25が作動体22に対して閉鎖位置から開放位置に至るまで接続されるため、摺動部材22に接続されたアーム21は、確実に開放位置に戻される。
一時固定手段25は、上記に示したものとは逆に、磁石を摺動部材22の先端に配位したものであっても良い。また、他に、摺動部材22と一時固定手段25とを、突起と、凹部等の受容部との組み合せによって嵌合可能に設けておき、摺動部材22と一時固定手段25とが当接した際には、突起と受容部とが嵌合した状態となり、戸体11を開放する際に、アーム21の移動に伴って摺動部材22が引き出された後に、この嵌合が解除されるような構造としても、本例のように磁石を用いた構造と同様の作用をなすことができる。また、ばねを用いた着脱可能な係止構造を採用することもできるものであり、一時固定手段25については、摺動部材22との接続離脱が可能であり、かつ、付勢手段24の付勢力よりも強い力で摺動部材22との接続を維持し、人が戸体11を移動させる力にて離脱できることを条件に種々の構造にて実施することが可能である。
また、本例の摺動部材22は、上記のようにアーム21に形成された長孔21bと、上記の接続突起22bとが接続されることにより、アーム21に対して一体に動作するように連結されるものであり、これにより、閉鎖装置をコンパクトにユニット化することができる。
この実施の形態では、摺動部材22(即ち、作動体)を、接続装置本体Sに設けて、この接続装置本体Sを戸体11に取り付けるようにし、摺動部材22と戸枠12との間に一時固定手段25を設けるものとして実施し得る(図4(A)参照)。また、逆に、接続装置本体Sを戸枠12に取り付けるようにし、摺動部材22と戸体11との間に一時固定手段25を設けるものとして実施し得る(図4(B)参照)。なお、図4(A)(B)では、一時固定手段25を戸体11または戸枠12側に設け、摺動部材22側には設けていないが、一時固定手段25は摺動部材22側に設けてもよく、双方に設けても良い。
さらに、本願発明は、上記のようにアーム21に連結した形態のものに限られず、摺動部材22を閉鎖装置本体とは別に設ける、例えば、戸枠12から突出するようにして摺動部材22を固定状態にて形成し、この摺動部材22の一部(先端部22aに限られない)に対して、戸体11に設けられた閉鎖装置本体のアーム21の一部が当接することにより、アーム21を移動させるものとしても良い。この場合において、一時固定手段25は、このように互いに当接する部分である摺動部材22の一部とアーム21の一部との少なくとも何れか一方に設けられる。
即ち、図4(C)に示すように、摺動部材22を(即ち、作動体)を戸枠12に設け、接続装置本体Sを戸体11に設けるものとして実施し得る。また、逆に、接続装置本体Sを戸枠12に取り付けるようにし、摺動部材22を戸体11に取り付けるようにしてもよい(図4(D))。これらの場合、摺動部材22と接続装置本体Sとの間に一時固定手段25が設けられるが、そのいずれに設けてもよいことは、図4(A)(B)の例と同様である。
この閉鎖装置2を戸体11に対して取り付ける際には、本例のように、戸体11の端面11aに埋め込むものに限られず、戸体11の表面に取り付けるものとしても良い。こうすることによって、閉鎖装置2の無い通常の戸体11に対して、後付改造により、この閉鎖装置2を容易に取り付けることができる。
また、摺動部材22を戸体11や戸枠12の上部に設け、レール部分に隠す等してもよい。この他、摺動部材22は作動体として種々の形態に変更することができ、摺動ではなく回動する回動部材として設け、回動部分の動きによって作動体を作動させるものとして実施してもよい。
戸体の開放時における、本例の閉鎖装置においてケーシングの一部を取り去った状態を示す正面図である。 戸体の閉鎖時における、本例の閉鎖装置においてケーシングの一部を取り去った状態を示す正面図である。 引戸へ本例の閉鎖装置を取り付けた状態を示す正面図である。 (A)〜(D)とも、それぞれ閉鎖装置の取り付け態様を示す説明図である。
1 引戸
11 戸体
11a 開口側端面(戸体)
12 戸枠
12a 開口側端面(戸枠)
2 閉鎖装置
21 回動体、アーム
21a 回動軸
22 作動体、摺動部材
22a 作動体、摺動部材の先端部
23 緩衝手段、ダンパー
24 付勢手段
24a 第1支持点
24b 第2支持点
25 一時固定手段
C2 付勢手段の付勢方向線

Claims (5)

  1. 戸枠(12)に対して水平方向に移動可能に配位された引戸形式の戸体(11)を所定の開放位置から閉鎖位置まで自動で閉鎖するための閉鎖装置において、
    戸体(11)と戸枠(12)の何れか一方に設けられた閉鎖装置本体(S)と、
    戸体(11)と戸枠(12)の何れか他方に設けられた一時固定手段(25)と、
    上記閉鎖装置本体(S)と一時固定手段(25)との間に配位された作動体(22)とを備え、
    上記の閉鎖装置本体(S)は、上記開放位置と閉鎖位置との間で、回動軸(21a)を中心として回動する回動体(21)と、
    上記回動体(21)に対して付勢することにより、回動体(21)に回動力を加える付勢手段(24)と、
    上記回動体(21)の、回動動作を減速するための緩衝手段(23)と
    ケーシング(26)とを備え、
    上記の回動体(21)は、上記回動軸(21a)を介して上記ケーシング(26)に取り付けられ、これにより、この回動体(21)は上記ケーシング(26)に対して回動可能とされており、
    上記の付勢手段(24)は、一端が上記回動体(21)の支持点(24a)に取り付けられ、他端が上記ケーシング(26)に取り付けられており、
    上記の支持点(24a)は、上記回動体(21)の回動軸(21a)を基準として上方に位置するものであり、
    この付勢手段(24)のうち少なくとも一部である直線部分(24c)は、上記支持点(24a)から下方に延びており、
    上記の作動体(22)は、上記回動体(21)の上端に接続されており、
    上記の作動体(22)は、上記所定の開放位置と閉鎖位置との間に戸体(11)があるとき、上記閉鎖装置本体(S)と一時固定手段(25)とを接続して、両者間の力の伝達を行い、
    上記所定の開放位置と閉鎖位置との間に戸体(11)がないとき、上記閉鎖装置本体(S)と一時固定手段(25)との接続が解除されるものであることを特徴とする引戸の閉鎖装置。
  2. 上記の閉鎖装置本体(S)が切換構造を備えており、
    上記の切換構造が、上記付勢手段(24)による回動力の方向を、上記回動体(21)の開放位置側への方向と、閉鎖位置側への方向との2方向の何れかに切り換える構造であることを特徴とする、請求項に記載の引戸の閉鎖装置。
  3. 上記の切換構造は、上記付勢手段(24)に対する第1支持点(24a)を上記回動体(21)側に設け、
    上記回動体(21)が上記開放位置と閉鎖位置との間の所定の中間位置である中立位置にある状態において、上記第1支持点(24a)から伸びる上記付勢手段(24)の付勢方向線(C2)上に、上記回動体(21)の回動軸(21a)を位置させることができ、
    上記回動体(21)の回動に伴い、上記回動体(21)の回動軸(21a)に対する上記付勢方向線(C2)の位置関係が、上記回動体(21)の開放位置寄りと閉鎖位置寄りのいずれかに変化するものとされており、
    上記位置関係の変化によって、上記付勢手段(24)の上記回動体(21)への付勢方向が、上記開放位置側への方向と、閉鎖位置側への方向との2方向の何れかに切り換わる構造であることを特徴とする、請求項に記載の引戸の閉鎖装置。
  4. 上記戸体(11)に上記閉鎖装置本体(S)が設けられており、
    上記の作動体(22)は、基端部が上記回動体(21)に回動可能に接続され、先端部(22a)が戸体(11)の開口側端面(11a)から出没可能に配位されたものであり、
    上記の緩衝手段(23)は、上記回動体(21)に設けられた上記第1支持点(24a)が戸体(11)の開口側端面(11a)から遠ざかる方向へと移動する際において、上記回動体(21)の動作を減速させるものであり、かつ逆方向に移動する際には上記回動体(21)の動作を減速させないものであり、
    上記回動体(21)が上記中立位置よりも開放位置側にある状態における、上記付勢手段(24)の上記回動体(21)に対する付勢力が、上記回動体(21)に接続された上記作動体(22)を上記閉鎖装置本体(S)から突出させた状態を維持するための最低限度の付勢力とされたことを特徴とする、請求項に記載の引戸の閉鎖装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の閉鎖装置を有することを特徴とする引戸の閉鎖機構。
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