JP4459323B2 - 太陽電池用フィルムおよびそのフィルムを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用フィルムおよびそのフィルムを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池用フィルムおよびそのフィルムを用いた太陽電池モジュールに関し、更に詳しくは、太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、太陽電池に入射した光を有効に発電に利用できるよう、内部で反射されて外側に透過する光を再度内側に反射させる、即ち、光を封じ込めることのできる光線封じ込め機能を備えた太陽電池用フィルム、およびそのフィルムを用いて発電効率を向上させた太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、太陽電池においては、入射した光を有効に利用するため、例えば、太陽電池のセル部の背面に、高反射性の金属蒸着層や白色の着色層などによる反射層を設けて、セル部を透過した光を反射させて発電に再利用する方法が採られていた。
しかしながら、このような方法を採った場合でも、実際には、太陽電池に入射した光には、そのまま発電に寄与できるものと、一旦入射したものの反射して外部に散逸してしまうものとがあり、入射した光の利用効率の点では、なお充分ではないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、太陽電池のセル部の外側に積層される基板やカバーフィルムなどのフィルムに、前記外部に散逸していた光をできるだけ内部に再入射させる機能、言わば光線封じ込め機能を付与することにより、太陽電池の発電効率を高めることのできる太陽電池用フィルムと、それを用いて太陽電池をモジュール化することにより発電性能に優れた太陽電池モジュールを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムからなり、且つ、該フィルムの少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルムからなる。
【0005】
このような太陽電池用フィルムは、太陽電池のカバーフィルムのほか、セル部の基板としても効果的に使用できるものであり、前記基材フィルムは、その用途に応じて材質、厚さなどを適宜選定し、強度、耐熱性、耐候性、透明性など必要な性能を有するものを使用することができる。
【0006】
このような構成を採ることにより、本発明の太陽電池用フィルムには、光線封じ込め機能が付加されるので、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させることができ、発電効率を高められる太陽電池用フィルムを提供することができる。
【0007】
また、請求項2に記載した発明は、太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムの一方の面に、太陽電池のセル部に積層するための接着層が予め積層された積層体からなり、且つ、該積層体の少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルムからなる。
【0008】
この構成は、前記請求項1に記載した発明の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層を積層するフィルムに、予め太陽電池のセル部の外側に積層するための接着層を積層しておいて、その積層体の少なくともいずれかの1層に、光線封じ込め層を設けた構成に相当する。そして、このような構成の太陽電池用フィルムは、太陽電池のカバーフィルムとして特に好適に使用できるものである。
【0009】
従って、このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、この太陽電池用フィルムを太陽電池のセル部の外側に積層する際、接着層の柔軟で滑り性が悪くハンドリング性のよくない接着性フィルムを別に用意して、セル部と太陽電池用フィルムの間に重ねて積層する必要がなくなり、接着層の厚さを、そのハンドリング性のために厚くする必要もなく、必要最小限に薄くすることができ、更に、積層の作業工程が簡略化され、生産性を向上させることができる。
【0010】
尚、上記の構成において、光線封じ込め層を、接着層の上、即ち、太陽電池用フィルムの最内層(セル部に積層する側)に設ける場合は、セル部と接する部分の外側周囲を取り除くようにパターン状に設けることにより、外側周囲の接着層を利用して、太陽電池用フィルムを問題なくセル部に積層することができる。
【0011】
請求項3に記載した発明は、前記光線封じ込め層が、配列された凹凸構造を有し、少なくとも該凹凸構造の高さまたは深さが0.1nm〜500μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池用フィルムである。
【0012】
上記の構成において、光線封じ込め層に形成する凹凸構造の形状は、断面が三角形、台形、半円形など傾斜面を有する凸条(畝状)もしくは凹条を配列した形状、または、ピラミッド形などの角錐形、角錐の上部をカットした台形、ドーム形などの半球状、或いは曲率をつけた半球状などの凸部もしくは凹部を配列した形状が好ましく、特に、ピラミッド形など四角錐形の凸部もしくは凹部の配列で、対向する斜面同士のなす角度(頂角)が90°のものが好ましい。
【0013】
上記凹凸構造の高さまたは深さは、0.1nm〜500μmの範囲が好ましく、凹凸構造の高さまたは深さが0.1nm未満、または500μmを超える場合は、いずれも外部に散逸する光を屈折、反射させて内部に再入射させる効果が低下するため好ましくない。
【0014】
また、このような凹凸構造の高さまたは深さの範囲は、適用する太陽電池の種類によっても、その適性範囲が異なり、例えば、アモルファスシリコンなど薄膜系の太陽電池に対しては、凹凸構造の高さまたは深さが0.1nm〜500nmのように小さな凹凸構造が適しており、単結晶シリコンなど厚さの大きい太陽電池に対しては、凹凸構造の高さまたは深さが1μm〜500μmのように比較的大きい凹凸構造が適している。
従って、前記のような構成を採ることにより、前記請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、光線封じ込め層に一層効果的な光線封じ込め機能を付与することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明は、前記光線封じ込め層の配列された凹凸構造が、高さまたは深さが1μm〜500μmの大きな凹凸構造の上に、更に、高さまたは深さが0.1nm〜500nmの小さな凹凸構造を配列して形成した多段凹凸構造を有することを特徴とする請求項3に記載の太陽電池用フィルムである。
【0016】
このような構成を採ることにより、太陽電池に入射した光が、反射により外部に散逸するのを、更に効果的に屈折、反射させて内部に再入射させることができるため、前記請求項3に記載した発明の作用効果に加えて、光線封じ込め層の光線封じ込め効果を一層優れたものにすることができる。
【0017】
請求項5に記載した発明は、前記太陽電池用フィルムの少なくとも基材フィルムが、耐候性フィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽電池用フィルムである。
【0018】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、太陽電池用フィルムの耐候性を向上させることができる。従って、このような太陽電池用フィルムを太陽電池の外側に積層することにより、発電性能の向上と共に、長期に渡ってセル部を安全に保護することができ、長期信頼性に優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
【0019】
請求項6に記載した発明は、前記太陽電池用フィルムのいずれかの層に、ガスバリヤー層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の太陽電池用フィルムである。
【0020】
本発明の太陽電池用フィルムは、主に太陽電池の前面側(光の入射する側)に用いられるため、ガスバリヤー層も透明性、特に可視光域の光の透過性に優れることが好ましく、例えば、珪素酸化物(SiOX )、珪素窒化物(SiNX )、錫酸化物(SnOX )、酸化アルミニウム(AlX Y )などの蒸着層、または無機−有機のハイブリッドコート層などを使用することが好ましい。
これらは、単独で用いてもよいが、複数を組み合わせた複合層として積層することもできる。
【0021】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至5のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、水蒸気、酸素などのガスバリヤー性を向上させることができるので、水分や酸素により劣化しやすい多結晶もしくは微結晶シリコンを用いた薄膜系の太陽電池、或いは、これらをアモルファスシリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、銅セレン系などの太陽電池と組み合わせたタンデム型の太陽電池に対しても好適に使用できる太陽電池用フィルムとすることができる。
【0022】
そして、請求項7に記載した発明は、前記請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池用フィルムが、太陽電池のセル部の少なくとも一方の外側に用いられていることを特徴とする太陽電池モジュールである。
【0023】
このような構成を採ることにより、太陽電池のセル部の外側に用いられている本発明の太陽電池用フィルムが、先に説明したように、強度、耐熱性、耐候性、透明性、ガスバリヤー性などの性能に優れると共に、光線封じ込め機能も備えているので、入射した光を効果的に発電に利用することができ、長期信頼性に加えて発電効率にも優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
また、太陽電池用フィルムに接着層を予め積層した構成を採った場合は、更に太陽電池のモジュール化工程を簡略化でき、前記性能に優れると共に、経済性、生産性にも優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の太陽電池用フィルムの製造に用いる材料、および製造方法など実施の形態について説明する。
先ず、本発明の太陽電池用フィルムの基材フィルムとしては、強度、耐熱性、透明性(可視光域の光の透過性)と共に、耐候性にも優れることが好ましく、例えば、ポリビニルフルオライド(以下、PVF)フィルム、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合樹脂(以下、ETFE樹脂)フィルムなどのフッ素樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロースアセテートフィルム、ガラス繊維強化ポリエステルフィルム、ガラス繊維強化アクリル樹脂フィルム、ガラス繊維強化ポリカーボネートフィルム、その他、耐候性ポリエチレンテレフタレートフィルム、耐候性ポリプロピレンフィルムなどを使用することができる。
これらは単独のフィルムを使用してもよいが、二種以上を積層した複合フィルムを使用することもできる。
【0025】
また、ガスバリヤー層を設ける場合、各種のガスバリヤー性材料を使用することができるが、水蒸気、酸素、その他のガスに対する優れたバリヤー性を備えると同時に透明性や耐熱性、耐候性を兼ね備えることが好ましく、この点から、珪素酸化物(SiOX )、珪素窒化物(SiNX )、錫酸化物(SnOX )、酸化アルミニウム(AlX Y )のいずれかの単独、もしくは二種以上の混合系の蒸着層、または無機−有機のハイブリッドコート層のうちのいずれか一種、または二種以上を組み合わせた複合層を好適に使用することができる。
【0026】
上記珪素酸化物(SiOX )、珪素窒化物(SiNX )、錫酸化物(SnOX )、酸化アルミニウム(AlX Y )などの蒸着層は、CVD法、PE(Prasma enhanced)−CVD法、PVD法、スパッタリング法などにより、基材フィルム上に容易に形成することができる。特に、PE−CVD法は、透明で緻密な蒸着膜を低い温度で蒸着できるため一層好ましい。
このような蒸着層の厚さは、50〜5000Åの範囲が適当であり、300〜1500Åの範囲が更に好ましい。
【0027】
また、無機−有機のハイブリッドコート層としては、例えば、テトラエトキシシランとエチレン−ビニルアルコール共重合体などからなる無機−有機のハイブリッド材料を使用することができ、これらの塗布液を調整し、グラビア方式などで基材フィルム上に塗布し、加熱乾燥することにより形成することができる。
このような無機−有機のハイブリッドコート層は、乾燥時の塗布量が0.5〜8g/m2 の範囲となるように設けることが好ましく、1〜5g/m2 の範囲に設けることが更に好ましい。
このような無機−有機のハイブリッドコート層は、ガスバリヤー性に優れており、単独で用いてもよいが、前記無機酸化物などの蒸着層の上にコーティングするなど、無機酸化物などの蒸着層と併用することにより一層そのガスバリヤー性を向上させることができる。
【0028】
次に、太陽電池のセル部に積層するための接着層を予め積層して太陽電池用フィルムを構成する場合、その接着層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体などのエチレン共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、アイオノマー、ポリビニルブチラール、シリコーン系樹脂のほか、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリジエン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、フッ素系、ポリアミド系などのエラストマーなどを用いることができる。
尚、前記各種エチレン共重合体については、グラフト共重合変性したエチレン共重合体であってもよい。
【0029】
接着層の厚さは、特に限定はされず、太陽電池用フィルムを積層する太陽電池素子(セル部)の種類や形状に応じて、適する厚さで基材フィルムなどに積層することができる。
積層方法についても、接着層の材質と積層する厚さに応じて、例えば、溶液、ディスパージョンなどを用いるコーティング法、押し出しコート法、カレンダーコート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法など適宜の手段により基材フィルム面などに積層することができる。
【0030】
そして、光線封じ込め層は、例えば、図3の(イ)、(ロ)に示したように構成することができる。
即ち、図3の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムに設けられる光線封じ込め層の一例の構成を説明する模式断面図であり、(イ)は、基材フィルム1の一方の面(図では下側の面)に、透明な凹凸構造体4を形成し、その上に、凹凸構造体4の凹凸部に空気層が残るように、接着剤層5を設けた支持フィルム6を、その接着剤層5を凹凸構造体4に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して光線封じ込め層2を形成したものである。
【0031】
このような構成を採ることにより、矢印で示したように外部に散逸しようとする光を反射、屈折させて太陽電池に再入射させることができる。
このような光線封じ込め層2は、図示したように1層で設けてもよいが、2層を基材フィルムの両側に別々に、或いは、片側に重ねて設けることによっても良好な光線封じ込め効果を得ることができる。
【0032】
また、図3の(ロ)は、前記(イ)に示した光線封じ込め層2の構成において、透明な凹凸構造体4のみを、大きな凹凸構造体4a の上に小さな凹凸構造体4b を重ねて形成した多段凹凸構造に変えて、光線封じ込め層2を構成したものである。
【0033】
上記凹凸構造体(4、4a 、4b )の形状は、先に説明したように、断面が三角形、台形、半円形など傾斜面を有する凸条(畝状)もしくは凹条を配列した波形の形状、または、ピラミッド形などの角錐形、角錐の上部をカットした台形、ドーム形などの半球状、或いは曲率をつけた半球状などの凸部もしくは凹部を配列した形状が好ましく、特に、ピラミッド形など四角錐形の凸部もしくは凹部の配列で、対向する斜面同士のなす角度(頂角)が90°のものが好ましい。
そして、上記凹凸構造体の高さまたは深さは0.1nm〜500μmの範囲が好ましい。
【0034】
このような凹凸構造体は、その高さまたは深さが0.1μm〜500μmのように比較的大きい場合は、例えば、基材フィルム上に設けた熱可塑性樹脂層を加熱軟化させて、金型などの型材に圧着、冷却し、凹凸構造を賦型する方法、或いは、紫外線硬化型樹脂などの電離放射線硬化型樹脂を基材フィルムに塗布し、その塗布面を離型性金型や離型性型付けシートなどに圧着し、その状態で硬化させた後、型材から剥離して凹凸構造を賦型する方法で形成することができる。
【0035】
高さまたは深さが0.1nm〜0.1μmのように小さい凹凸構造の場合は、例えば、ZnOまたはSnO2 などの透明薄膜をエッチングを伴うCVD法により形成するか、または、CVD法によりスペキュラーな薄膜を形成した後、スパッタリングをかけることにより、微細なテクスチャー構造、即ち、微細な突起状の凹凸構造を形成することができる。
また、SiOx の透明薄膜をCVD法またはPE−CVD法などで形成する方法によっても、微細な突起状の凹凸構造を形成することができる。この場合、SiOx の透明薄膜は、ガスバリヤー層を兼ねる効果も有している。
【0036】
前記図3の(イ)、(ロ)に示した光線封じ込め層2では、凹凸構造体の凹凸部に空気層を設けて反射、屈折効果を高めたが、別の方法として、前記凹凸構造体と屈折率の異なる透明材料、例えば、屈折率の異なる透明樹脂、或いは、屈折率の異なる透明微粒子(TiO2 、SiOx など)を分散した樹脂などを凹凸構造体の凹凸空隙部に充填してもよく、それにより光線封じ込め層の反射、屈折効果を高めることができる。
上記屈折率の異なる透明材料は、例えば、凹凸構造体を樹脂材料で形成した場合、屈折率1.8〜2.2の高屈折率材料、または屈折率1.1〜1.3の低屈折率材料が適当である。
【0037】
また、前記凹凸構造体が樹脂材料で形成される場合、更に別の方法として、その凹凸構造体の凹凸面に、蒸着手段でSiOx 、ZnS、TiO2 、Sb2 3 などの屈折率の異なる透明薄膜層を設けることができる。このような構成を採った場合も、凹凸面の反射効率が高められるので、良好な光線封じ込め効果を得ることができる。
【0038】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。請求項1に記載した発明は、太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムからなり、且つ、該フィルムの少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルムであり、例えば、図1の(イ)〜(ホ)に示したような構成を採ることができる。
【0039】
即ち、図1の(イ)〜(ホ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムの一実施例の構成を説明する模式断面図であり、図1の(イ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の外側、即ち、光が入射する側に光線封じ込め層2a を設けた構成であり、(ロ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の内側、即ち、太陽電池に積層する側に光線封じ込め層2a を設けた構成である。
また、(ハ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の両側に光線封じ込め層を設けた構成であり、基材フィルム1の外側に光線封じ込め層2a を設け、内側に光線封じ込め層2b を設けた構成である。
そして、(ニ)、(ホ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の外側または内側に光線封じ込め層2a 、2b を2層重ねて設けた構成である。
【0040】
上記の構成において、図には示していないが、必要に応じて太陽電池用フィルムのいずれかの層、好ましくは中間層に、先に説明したようなガスバリヤー層を設けることができる。また、光線封じ込め層など基材フィルム以外の層が最外層にある場合は、更にその上にフィルムラミネートや樹脂コーティングによる保護層を設けることもできる。
【0041】
このような構成を採ることにより、先に説明したように、強度、耐熱性、耐候性、透明性のほかガスバリヤー性などに優れると共に、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させることができ、発電効率を高めることのできる太陽電池用フィルムを提供することができる。
尚、上記のような構成の太陽電池用フィルムを、太陽電池のセル部の外側に積層する際には、先に接着層として説明した樹脂のフィルムを別に用意し、これをセル部と太陽電池用フィルムとの間に挟んで加熱、圧着することにより積層することができる。
【0042】
また、請求項2に記載した発明は、太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムの一方の面に、太陽電池のセル部に積層するための接着層が予め積層された積層体からなり、且つ、該積層体の少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルムであり、例えば、図2の(イ)〜(ホ)に示したような構成を採ることができる。
【0043】
即ち、図2の(イ)〜(ホ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムの一実施例の構成を説明する模式断面図であり、図2の(イ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の外側、即ち、光が入射する側に光線封じ込め層2a を設け、内側、即ち、太陽電池に積層する側に、太陽電池のセル部に積層するための接着層3を設けた構成である。
図2の(ロ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1を最外層とし、その内側、即ち、太陽電池に積層する側に、光線封じ込め層2a と接着層3とを順に積層した構成である。
【0044】
図2の(ハ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1を最外層とし、その内側に接着層3と光線封じ込め層2a とを順に積層した構成である。この構成の場合、光線封じ込め層2a が最内層にあるため、接着層3の接着機能を維持するためには、例えば、光線封じ込め層2a を、その外側周縁部が取り除かれたパターン状に設けることが必要である。
また、(ニ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1の外側に、光線封じ込め層2a を設けると共に、内側に光線封じ込め層2b と接着層3とを順に積層した構成である。
そして、(ホ)に示した太陽電池用フィルムは、基材フィルム1を最外層として、その内側に、光線封じ込め層2a 、光線封じ込め層2b 、接着層3をこの順に積層した構成である。この場合、基材フィルム1と接着層3との間に、光線封じ込め層2a と光線封じ込め層2b とが、2層重ねて積層された構成である。
【0045】
以上、図2の(イ)〜(ホ)に示した構成の太陽電池用フィルムの場合も、図には示していないが、必要に応じて、そのいずれかの層、好ましくは中間層に、ガスバリヤー層を設けることができ、また、光線封じ込め層など基材フィルム以外の層が最外層にある場合は、その上にフィルムラミネートや樹脂コーティングによる保護層を設けることもできる。
【0046】
そして、このような構成を採ることにより、先に説明したように、強度、耐熱性、耐候性、透明性、ガスバリヤー性などに優れると共に、太陽電池の外側に積層するための接着層が予め積層されているので、接着層の厚さを必要最小限に薄くすることができ、また、太陽電池のモジュール化の工程も簡略化でき、更に、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させて発電効率を高めることのできる太陽電池用フィルムを提供することができる。
【0047】
図3の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムに設けられる光線封じ込め層の一例の構成を説明する模式断面図であり、その構成および得られる効果などについては、先に説明した通りであり、重複を避けるためここでは省略する。
【0048】
また、図4は、図3に示した光線封じ込め層の凹凸構造体の一例の形状を説明する図であり、(イ)はその平面図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図、(ハ)は斜視図である。
図4に示した光線封じ込め層の凹凸構造体は、(ハ)の斜視図で分かるように三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状の凹凸構造体であり、その頂角θは90°前後が好ましく、90°が最適である。また、高さhは、0.1nm〜500μmの範囲が好ましい。
【0049】
図5は、図3に示した光線封じ込め層の凹凸構造体の図4とは異なる一例の形状を説明する図であり、(イ)はその平面図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図、(ハ)は斜視図である。
図5に示した光線封じ込め層の凹凸構造体は、(ハ)の斜視図で分かるようにピラミッド形(四角錐形)の凸部を配列した形状の凹凸構造体であり、この場合も、頂部における面と面とのなす角度θは90°前後が好ましく、90°が最適である。また、高さhは、0.1nm〜500μmの範囲が好ましい。
【0050】
そして、図6は、本発明の太陽電池用フィルムを用いて作製される太陽電池モジュールの一実施例の構成を示す模式断面図である。
図6において、太陽電池モジュール100は、前面、即ち、光が入射する側から、基材フィルム1、光線封じ込め層2、接着層3、太陽電池素子(セル部)7、基板8が順に積層された構成であり、このような構成の太陽電池モジュールは、例えば、基板8の上に太陽電池素子(セル部)7を形成し、その上に、基材フィルム1と光線封じ込め層2と接着層3とが順に積層された構成の太陽電池用フィルム10を重ねて加熱、加圧することにより積層、一体化させて作製することができる。
【0051】
上記の構成において、太陽電池用フィルム10には、必要に応じて、そのいずれかの層にガスバリヤー層を設けることができ、また、必要な場合には、太陽電池素子(セル部)7の背面側、即ち、基板8の上にも太陽電池用フィルム10を積層することができる。
【0052】
このような構成を採ることにより、太陽電池のセル部の外側に、強度、耐熱性、耐候性、透明性、ガスバリヤー性などに優れると共に、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させることのできる太陽電池用フィルムが積層されているので、長期信頼性に優れると同時に、太陽電池に入射した光を有効に利用でき、発電性能に優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
【0053】
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
〔実施例1〕
(太陽電池用フィルムの作製)基材フィルムとして、厚さ75μmのETFE樹脂フィルムを用い、その一方の面に光線封じ込め層として、先ず、紫外線硬化型アクリル系樹脂を用いて図4に示した三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状で、その高さが8μm、頂角が60°の凹凸構造体を形成し、その上にCVD法により、厚さ80nmのZnOテクスチャー構造層を形成し、更にその上に、ガスバリヤー層を兼ねてCVD法により厚さ70nmのSiOX 蒸着層を設けて実施例1の太陽電池用フィルムを作製した。
【0054】
〔実施例2〕
前記実施例1の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層の波形の凹凸構造体を、その高さが8μmで頂角が90°となる形状に変えたほかは、総て実施例1と同様に加工して実施例2の太陽電池用フィルムを作製した。
【0055】
〔実施例3〕
前記実施例1の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層の波形の凹凸構造体を、高さが8μmで頂角が120°となる形状に変えたほかは、総て実施例1と同様に加工して実施例3の太陽電池用フィルムを作製した。
【0056】
〔実施例4〕
前記実施例1の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層の波形の凹凸構造体を、図5に示したピラミッド形(四角錐)の凸部を配列した形状で、その高さが8μm、頂部の対向面のなす角度(頂角)が60°の凹凸構造体に変えたほかは、総て実施例1と同様に加工して実施例4の太陽電池用フィルムを作製した。
【0057】
〔実施例5〕
前記実施例4の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層の凹凸構造体のピラミッド形の凸部の形状を、高さが8μmで頂角が90°となる形状に変えたほかは、総て実施例4と同様に加工して実施例5の太陽電池用フィルムを作製した。
【0058】
〔実施例6〕
前記実施例4の太陽電池用フィルムの構成において、光線封じ込め層の凹凸構造体のピラミッド形の凸部の形状を、高さが8μmで頂角が120°となる形状に変えたほかは、総て実施例4と同様に加工して実施例6の太陽電池用フィルムを作製した。
【0059】
〔比較例1〕
比較例の太陽電池用フィルムとして、前記実施例1の太陽電池用フィルムの構成において、基材フィルムに形成した光線封じ込め層を、紫外線硬化型アクリル系樹脂による厚さ8μmのフラットな樹脂層のみに変えて形成し、比較例1の太陽電池用フィルムを作製した。
【0060】
〔試験および結果〕
以上のように作製した実施例1〜6、および比較例1の太陽電池用フィルムを評価するため、反射層としてAgの蒸着層を設けたガラス基板の上に、アモルファスシリコンからなる太陽電池素子(セル部)を形成した太陽電池を用意し、その前面側(基板の反対側)に、実施例1〜6、および比較例1の太陽電池用フィルムを、それぞれ加熱、加圧して積層、一体化してモジュール化し、実施例1〜6、および比較例1の太陽電池モジュールを作製した。
【0061】
上記実施例1〜6、および比較例1の太陽電池モジュールについて、それぞれの短絡電流〔Jsc(mA/cm2 )〕を測定し、また、それらの比較例1に対する向上率〔%〕を算出して、その結果を表1にまとめて示した。
【0062】
【表1】
Figure 0004459323
【0063】
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜6の太陽電池用フィルムを前面用のカバーフィルムに用いて作製した実施例1〜6の太陽電池モジュールは、いずれもその短絡電流が、比較例1の太陽電池用フィルムを用いて作製した比較例1の太陽電池モジュールよりも大きく、光線封じ込め層による短絡電流の向上効果が認められた。
また、実施例1〜6の中でも、実施例5の太陽電池モジュール、即ち、太陽電池用フィルムの光線封じ込め層の紫外線硬化型樹脂による凹凸構造体が、ピラミッド形(四角錐形)の凸部を配列した形状で、その頂部の対向面のなす角度(頂角)が90°の形状のものが、短絡電流が最大であり、最良であった。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、強度、耐熱性、耐候性、透明性のほかガスバリヤー性などに優れると共に、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させることができ、短絡電流ひいては発電効率を高めることのできる太陽電池用フィルムを提供することができる。
また、この太陽電池用フィルムの内面側に、太陽電池の外側に積層するための接着層を予め積層することもでき、その場合には、接着層の厚さを必要最小限に薄くすることができると共に、この太陽電池用フィルムを太陽電池の外側にカバーフィルムとして積層するモジュール化の工程を簡略化することができ、更に、太陽電池に入射した光を繰り返し内部に再入射させて発電効率を高めることのできる太陽電池用フィルムを提供することができる。
【0065】
そして、このような太陽電池用フィルムを、太陽電池のカバーフィルム、またはセル部の基板に用いて太陽電池モジュールを作製することにより、長期信頼性に優れると共に、発電効率の高い太陽電池モジュールを生産性よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)〜(ホ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムの一実施例の構成を説明する模式断面図である。
【図2】(イ)〜(ホ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムの図1とは異なる実施例の構成を説明する模式断面図である。
【図3】(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の太陽電池用フィルムに設けられる光線封じ込め層の一例の構成を説明する模式断面図である。
【図4】図3に示した光線封じ込め層の凹凸構造体の一例の形状を説明する図であり、(イ)はその平面図、(ロ)は、(イ)のA−A線断面図、(ハ)は斜視図である。
【図5】図3に示した光線封じ込め層の凹凸構造体の図4とは異なる一例の形状を説明する図であり、(イ)はその平面図、(ロ)は、(イ)のA−A線断面図、(ハ)は斜視図である。
【図6】本発明の太陽電池用フィルムを用いて作製される太陽電池モジュールの一実施例の構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム
2、2a 、2b 光線封じ込め層
3 接着層
4、4a 、4b 凹凸構造体
5 接着剤層
6 支持フィルム
7 太陽電池素子(セル部)
8 基板
10 太陽電池用フィルム
100 太陽電池モジュール

Claims (7)

  1. 太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムからなり、且つ、該フィルムの少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルム。
  2. 太陽電池のセル部の外側に積層して用いられるフィルムであって、該フィルムが、単独の基材フィルム、もしくは基材フィルムを含む複数の層が積層された積層フィルムの一方の面に、太陽電池のセル部に積層するための接着層が予め積層された積層体からなり、且つ、該積層体の少なくともいずれかの1層に、透明な凹凸構造体と接着剤層を設けた支持フィルムからなり、前記凹凸構造体の凹凸部に空気層が残るように、前記接着剤層を前記凹凸構造体に向けて重ね合わせ、所定の間隔を置いてスポットシール部でスポット状に接着して形成した光線封じ込め層が設けられており、前記光線封じ込め層の凹凸構造体が、三角柱を横に寝かせて配列した波形の形状、または四角錐形の凸部を配列した形状であって、その頂角が60°〜120°であることを特徴とする太陽電池用フィルム。
  3. 前記光線封じ込め層が、配列された凹凸構造を有し、少なくとも該凹凸構造の高さまたは深さが0.1nm〜500μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池用フィルム。
  4. 前記光線封じ込め層の配列された凹凸構造が、高さまたは深さが1μm〜500μmの大きな凹凸構造の上に、更に、高さまたは深さが0.1nm〜500nmの小さな凹凸構造を配列して形成した多段凹凸構造を有することを特徴とする請求項3に記載の太陽電池用フィルム。
  5. 前記太陽電池用フィルムの少なくとも基材フィルムが、耐候性フィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽電池用フィルム。
  6. 前記太陽電池用フィルムのいずれかの層に、ガスバリヤー層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の太陽電池用フィルム。
  7. 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池用フィルムが、太陽電池のセル部の少なくとも一方の外側に用いられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
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