JP4457563B2

JP4457563B2 - Reclining knob

Info

Publication number: JP4457563B2
Application number: JP2003048664A
Authority: JP
Inventors: 雅仁箕浦; 幸作田口
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2003-02-26
Filing date: 2003-02-26
Publication date: 2010-04-28
Anticipated expiration: 2023-02-26
Also published as: JP2004257104A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートの側部に設けられて回動中心線回りに車両前後方向へ回動させることによりロック状態を解除するリクライニングノブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、２ドア車等においては、リクライニングノブの操作によってシートバックを前方へ倒伏させ、補助スプリングの付勢力によって倒伏状態のままシート全体を車両前方側へスライドさせることにより、リヤシートへの乗員の乗降を容易にする所謂ウォークイン機構が採用されている（一例として、下記特許文献１参照）。
【０００３】
この種のウォークイン機構の改良も重ねられてきたが、ここにきて、３列シート車の内装設備の改良を進める過程で、ウォークイン機構と類似するものの、これとは異なる新たな着想からの改良が検討されている。すなわち、従来のウォークイン機構では、リクライニングノブがシートバックの下端部付近に配設されることが多かったが、操作性等の観点から、現在では、リクライニングノブをシートバックの上端部付近に配設することが検討されている。また、従来のウォークイン機構では、シートバックを倒伏させた後に補助スプリングの付勢力によって自動的に車両用シートを車両前方側へシートスライドさせる構成を採っていたが、これを廃止して、リクライニング操作を利用して一操作で手動で車両用シートを車両前方側へシートスライドさせることが検討されている。
【０００４】
本発明は、前者のリクライニングノブに関する発明であるが、先行技術文献調査で摘出された技術をベースにして説明するよりも、本発明の前段階のリクライニングノブの着想について説明した方が本発明を理解し易いので、以下においては当該リクライニングノブについて説明することにする。従って、以下に説明する技術は、本件の出願時点においては、公知技術ではないことを付言しておく。
【０００５】
図９には、このタイプのリクライニングノブ１００の概略構成が斜視図にて示されている。この図に示されるように、リクライニングノブ１００は、正面視で略Ｌ字状に形成された樹脂製のリクライニングノブ本体１０２を備えている。リクライニングノブ本体１０２は、不使用時には略垂直に保持されて操作時に乗員が把持する把持部１０２Ａと、この把持部１０２Ａの下端部から水平に延出されてリクライニングロック機構に接続される支軸部１０２Ｂと、によって構成されている。
【０００６】
支軸部１０２Ｂの内方には、中空方形断面の細長いインサート金具１０４がシート幅方向を長手方向として埋設されている。一方、車両用シートのシートバック側には、解除ピン１１０が配設されている。解除ピン１１０は、円柱形状の基部１１０Ａと、この基部１１０Ａの外側の端面から軸方向に突出されかつインサート金具１０４に嵌合可能な角柱形状に形成された嵌合部１１０Ｂと、基部１１０Ａの内側の端面から軸方向に突出された円柱形状の大径部１１０Ｃと、を含んで構成されている。なお、大径部１１０Ｃには解除リンクが連結され、解除リンクにはリクライニングロック解除用のケーブルの一端部が接続されるようになっている。
【０００７】
【特許文献１】
実開平７−３５１６５号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成による場合、リクライニングノブ１００の重心位置Ｇ’とリクライニングノブ１００の回動中心線Ｐ’とが一致せず、シート高さ方向に比較的大きくオフセットしているため、前突時を含む車両急減速時（以下、「前突時等」という）に、慣性力による回転トルクＭ’（モーメントアーム長はＬ’）が発生し、リクライニングノブ１００がロック解除方向へ回動される可能性がある。
【０００９】
本発明は上記事実を考慮し、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるリクライニングノブを得ることが目的である。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の本発明に係るリクライニングノブは、車両用シートの側部に設けられ、不使用時にはシート高さ方向を長手方向として配置された乗員把持用の把持部を備えると共に当該把持部の下端部にてシート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、前記操作力伝達部材自体に或いは前記操作力伝達部材とは別に、前記リクライニングノブの重心位置を前記回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けた、ことを特徴としている。
【００１１】
請求項２記載の本発明に係るリクライニングノブは、車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられ、不使用時にはシート高さ方向を長手方向として配置された乗員把持用の把持部を備えると共に当該把持部の下端部にてシート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体の前記把持部１が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、前記操作力伝達部材を前記回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることで前記リクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけた、ことを特徴としている。
請求項３記載の本発明に係るリクライニングノブは、請求項１又は請求項２記載の発明において、前記操作力伝達部材は、リクライニングノブの回動中心線に対して平行にかつシート高さ方向下側にオフセットして配置される平板状の基部と、この基部の長手方向の一端部又は両端部からシート高さ方向上側に向けて立ち上がり前記リクライニングロック解除手段と連結される立ち上がり部と、を含んで構成されている、ことを特徴としている。
請求項４記載の本発明に係るリクライニングノブは、請求項１又は請求項２記載の発明において、前記操作力伝達部材は、上部が前記リクライニングロック解除手段と連結されると共に下部がリクライニングノブの回動中心線からシート高さ方向下側へ延出された矩形平板状に形成されている、ことを特徴としている。
【００１２】
請求項１記載の本発明によれば、車両用シートの側部に設けられたリクライニングノブ本体は、シート高さ方向を長手方向として配置された乗員把持用の把持部を備えている。乗員が把持部を把持して回動中心線回りに車両前後方向の所定方向へ回動させると、当該リクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられた操作力伝達部材も同一方向へ同一角度だけ回動される。操作力伝達部材は車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結されているため、リクライニングノブの把持部が回動されると、その際の操作力が操作力伝達手段からリクライニングロック解除手段に伝達されて、リクライニングロック解除手段が作動される。これにより、ロック状態が解除され、車両用シートのシートバックをリクライニングさせることができる。
【００１３】
ここで、本発明の場合、リクライニングノブの重心位置が回動中心線に対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブの重心位置に車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線との距離をモーメントアームとする回転トルクがリクライニングノブに作用する。この回転トルクがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段のロック状態が解除される可能性があるが、本発明では、操作力伝達部材自体又は操作力伝達部材とは別に、リクライニングノブの重心位置をその回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けたので、モーメントアーム長が短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブに作用する回転トルクが低減されるため、リクライニングロック解除手段のロック状態を解除させる程の回転トルクは発生しない。
【００１４】
請求項２記載の本発明によれば、車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられたリクライニングノブ本体は、シート高さ方向を長手方向として配置された乗員把持用の把持部を備えている。乗員が把持部を把持してその回動中心線回りに車両前後方向の所定方向へ回動させると、当該リクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられた操作力伝達部材も同一方向へ同一角度だけ回動される。操作力伝達部材は車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結されているため、リクライニングノブの把持部が回動されると、その際の操作力が操作力伝達手段からリクライニングロック解除手段に伝達されて、リクライニングロック解除手段が作動される。これにより、ロック状態が解除され、車両用シートのシートバックをリクライニングさせることができる。
【００１５】
ここで、本発明の場合、リクライニングノブの重心位置が回動中心線に対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブの重心位置に車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線との距離をモーメントアームとする回転トルクがリクライニングノブに作用する。この回転トルクがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段のロック状態が解除される可能性があるが、本発明では、操作力伝達部材が回動中心線上に配置されていると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることでリクライニングノブの重心位置をその回動中心線側に近づけたので、モーメントアーム長が短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブに作用する回転トルクが低減されるため、リクライニングロック解除手段のロック状態を解除させる程の回転トルクは発生しない。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、図１〜図８を用いて、本発明に係るリクライニングノブの一実施形態について説明する。
【００１７】
図２には、本実施形態に係るリクライニングノブが適用された車両用シート１０の斜視図が示されている。なお、この車両用シート１０は、３列シートの真中右側の車両用シートである。また、図中に付記した矢印ＦＲは車両前方側を示しており、矢印ＵＰは車両上方側を示しており、矢印ＩＮは車両幅方向室内側を示している。
【００１８】
この図に示されるように、車両用シート１０は、乗員が着座するシートクッション１２と、このシートクッション１２の後端部に傾倒可能に設けられ乗員の背もたれとなるシートバック１４と、シートバック１４の上端部に高さ調節可能に設けられたヘッドレスト１６と、によって構成されている。シートバック１４の上端部の肩側には凹部１８が形成されており、この凹部１８にシートバック１４をリクライニングさせるためのリクライニングノブ２０が配設されている。
【００１９】
図１に示されるように、このリクライニングノブ２０は、正面視で略Ｌ字状に形成された樹脂製のリクライニングノブ本体２２を備えている。リクライニングノブ本体２２は、シート高さ方向（略車両上下方向、垂直方向）を長手方向として配置された把持部２２Ａと、この把持部２２Ａの下端部からシート幅方向（略車両幅方向、水平方向）へ屈曲された支軸部２２Ｂと、によって構成されている。
【００２０】
上記リクライニングノブ本体２２の支軸部２２Ｂの内部には、正面視でコ字状に形成された「操作力伝達部材」としての金属製のインサート金具２４が埋設されている。インサート金具２４は、リクライニングノブ２０の回動軸線Ｐに対して平行にかつシート高さ方向下側にオフセットして配置された平板状の基部２４Ａと、この基部２４Ａの長手方向の両端部からシート高さ方向上側に向けて屈曲された一対の立ち上がり部２４Ｂと、によって構成されている。各立ち上がり部２４Ｂの中心は回動軸線Ｐ上に位置されており、更に双方の立ち上がり部２４Ｂの中心部には方形状の嵌合孔２６が同軸上に形成されている。なお、これら一対の立ち上がり部２４Ｂの間の部分は空洞とされている（図３参照）。なお、インサート金具２４のうち基部２４Ａが、本発明における「回転トルク低減手段」に相当する。
【００２１】
上述したインサート金具２４の一対の立ち上がり部２４Ｂの嵌合孔２６には、連結ピン２８が嵌合されている。連結ピン２８は、嵌合孔２６よりも大径に形成された円柱状の基部２８Ａと、この基部２８Ａの片側の端面に同軸上でかつ一体に形成されると共に嵌合孔２６内へ嵌合可能な角柱状に形成された嵌合部２８Ｂと、基部２８Ａの反対側の端面に同軸上でかつ一体に形成された大径部２８Ｃと、この大径部２８Ｃの基部２８Ａと反対側の端面に同軸上でかつ一体に形成されたかしめ部２８Ｄと、によって構成されている。
【００２２】
連結ピン２８の大径部２８Ｃは、シートバック１４の側部の上端側に配設されたリクライニングロック解除手段３０（図３、図５参照）と連結されている。具体的に説明すると、大径部２８Ｃにおける基部２８Ａとの隣接部位の外周面は平滑周面ではなく、多角面で構成されている（以下、この部分を「嵌合連結部３２」と称す）。
【００２３】
一方、図３及び図５に示されるように、シートバックフレーム３４の側部の上端側には、二つの取付ブラケット３６、３８が重合した状態で溶接等によって固着されている。内側の取付ブラケット３６にはシート幅方向へ僅かに膨出する膨出部３６Ａが形成されており、外側の取付ブラケット３８には連結ピン２８の大径部２８Ｃを収容可能な程度に大きく膨出された膨出部３８Ａが形成されている。これらの膨出部３６Ａ、３８Ａには、同軸上に貫通孔４０、４２が形成されている。内側の貫通孔４０は連結ピン２８の大径部２８Ｃが挿通可能な径寸法に設定されており、連結ピン２８のかしめ部２８Ｄがかしめられることにより、抜止めがなされている。外側の貫通孔４２は連結ピン２８の基部２８Ａが挿通可能な径寸法に設定されており、基部２８Ａが貫通孔４２に挿通された状態では貫通孔４２に隣接する位置に嵌合連結部３２が配置されるようになっている。
【００２４】
上記嵌合連結部３２には、下端部にロック解除用のケーブル４４の一端部が係止された解除リンク４６の基端部が嵌合されている。すなわち、解除リンク４６の基端部には嵌合連結部３２が嵌合可能な嵌合孔４８が形成されており、この嵌合孔４８内に嵌合連結部３２が嵌合されることにより、連結ピン２８が軸線回りに回転すると、解除リンク４６も基端部回りに同一方向へ同一角度回動するようになっている。
【００２５】
さらに、上述した連結ピン２８の大径部２８Ｃには、リターンスプリングとして機能する捩りコイルスプリング５０のコイル部が巻装されている。捩りコイルスプリング５０の一端部は解除リンク４６に係止されており、他端部は内側の取付ブラケット３６に係止されている。従って、捩りコイルスプリング５０は、連結ピン２８ひいては解除リンク４６及びリクライニングノブ２０をロック方向（図４のロック解除方向である矢印Ｑ方向と反対方向）へ回転付勢している。
【００２６】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【００２７】
本実施形態に係る車両用シート１０のシートバック１４は、以下の要領で、リクライニングされる。
【００２８】
まず、車両用シート１０のシートバック１４の側部の上端側に配設されたリクライニングノブ２０のリクライニングノブ本体２２を把持して、これをその回動中心線Ｐ回りにロック解除方向である矢印Ｑ方向（車両前方側）へ所定角度回動させる。なお、回動ストロークは、図４の実線図示位置から二点鎖線図示位置までである。リクライニングノブ本体２２がロック解除方向へ回動されると、支軸部２２Ｂの内部に埋設されたインサート金具２４も、捩りコイルスプリング５０の付勢力に抗して同一方向へ同一角度だけ回動される。このため、インサート金具２４と連結された連結ピン２８も同一方向へ同一角度だけその軸線回りに回転し、当該連結ピン２８の嵌合連結部３２に嵌合された解除リンク４６が同一方向へ同一角度だけ嵌合連結部３２回りに回動される。その結果、解除リンク４６と連結されたケーブル４４が引っ張られ、リクライニングロック状態が解除される。これにより、車両用シート１０のシートバック１４をリクライニングさせることができる。
【００２９】
ここで、本実施形態では、図１及び図３に示されるように、リクライニングノブ２０の重心位置Ｇが回動中心線Ｐに対してオフセットしているため、前突時等になると、リクライニングノブ２０の重心位置Ｇに車両前方側への慣性力が作用し、当該重心位置と回動中心線Ｐとの距離Ｌをモーメントアームとする回転トルクＭがリクライニングノブに作用する。この回転トルクＭがロック解除方向と同一でありかつ大きい場合には、リクライニングロック解除手段３０のロック状態が解除される可能性があるが、本実施形態では、インサート金具２４が回動中心線Ｐ上に配置されていると共に、当該インサート金具２４の形状を当該回動中心線Ｐに対して非対称（正面視で上方側が開放された略コ字状）にすることでリクライニングノブ２０の重心位置Ｇをその回動中心線Ｐ側に近づけたので、モーメントアーム長Ｌが短くなる。従って、前突時等にリクライニングノブ２０に作用する回転トルクが低減される。その結果、本実施形態に係るリクライニングノブ２０によれば、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができる。
【００３０】
なお、本実施形態に係るリクライニングノブ２０では、正面視で上方側が開放されたコ字状に形成され、かつ一対の立ち上がり部２４Ｂの中心部に方形状の嵌合孔２６がそれぞれ形成されたインサート金具２４を用いたが、これに限らず、図６及び図７（Ａ）〜（Ｃ）に示されるように、一方の立ち上がり部６０Ｂには同じ方形状の嵌合孔２６が形成され、他方の立ち上がり部６０Ｃから基部６０Ａにかけては連続した長孔状の嵌合孔６２が形成されたインサート金具６０を用いてもよい。この場合、回動中心線Ｐより下の部分の重量が若干減少するので、リクライニングノブ２０の重心位置Ｇが若干上方へずれるが、成形時の型抜きを考慮すると、この形状が好ましい。
【００３１】
また、上記以外にも、図８（Ａ）に示されるインサート金具７０や図８（Ｂ）に示されるインサート金具８０を用いてもよい。前者のインサート金具７０は正面視でＬ字状に形成されており、立ち上がり部７０Ａが一つのみとなるが、回動中心線Ｐより下の部分の重量だけでなく、上の部分の重量も若干減少するので、図１に示されるインサート金具２４を用いた場合に比べて、リクライニングノブ２０の重心位置Ｇの変動はあまりない。しかし、歩留まりが良くなるというメリットがある。後者のインサート金具８０は矩形平板状に形成されているため、リクライニングノブ２０の重心位置Ｇを下げる効果は得られる。また、プレスの打抜きのみで製作することができるため、非常に安価で製作することができる。
【００３２】
このようにインサート金具の形状は、種々の形状を採用し得る。また、本実施形態では、インサート金具２４を金属製としたが、必ずしも金属製である必要はなく、樹脂製であってもよい。
【００３３】
さらに、本実施形態に係るリクライニングノブ２０では、リクライニングノブ本体２２の回動中心線Ｐ上にインサート金具２４を配設し、当該インサート金具２４自体に回転トルク低減手段を設ける構成を採ったが、これに限らず、インサート金具２４には連結ピン２８との連結機能だけを持たせて、重心位置調整用の錘をリクライニングノブ本体２２の回動中心線Ｇよりも下側の部分に埋設する構成を採ってもよい。
【００３４】
また、別の構成としては、正面視でＬ字形を成すリクライニングノブ２０に替えて、回動軸線Ｐよりも下側に存在する部分を多く含む形状にして、衝突時等に作用する慣性力が回動中心Ｐを境として上下で相殺されるように構成してもよい。
【００３５】
さらに、本実施形態に係るリクライニングノブ２０では、インサート金具２４と解除リンク４６とを連結するのに連結ピン２８を用いたが、必ずしもそのように構成する必要はなく、シートバック１４側の構成との兼ね合いで、リクライニングノブの軸部を解除リンクに直結する構成を採ることができるのであれば、そのような構成を採用してもよい。
【００３６】
また、本実施形態では、３列シートの真中の車両用シート１０に対して本発明を適用したが、これに限らず、フロントシート等、他の車両用シートに対して本発明を適用してもよい。
【００３７】
さらに、本実施形態では、車両用シート１０のシートバック１４の側部の上端側に配設するリクライニングノブ２０に対して本発明を適用したが、これに限らず、車両用シート１０のシートバック１４の側部の下端側等に配設するリクライニングノブに対して本発明を適用しても差し支えない。
【００３８】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１記載の本発明に係るリクライニングノブは、操作力伝達部材自体に或いは操作力伝達部材とは別に、リクライニングノブの重心位置を回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けたので、前突時等に生じる回転トルクのモーメントアーム長を短くすることができ、その結果、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるという優れた効果を有する。
【００３９】
請求項２記載の本発明に係るリクライニングノブは、操作力伝達部材を回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることでリクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけたので、前突時等に生じる回転トルクのモーメントアーム長を短くすることができ、その結果、前突時等に発生する回転トルクによってロック解除動作がなされるのを防止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施形態に係るリクライニングノブの要部を示す斜視図である。
【図２】図１に示されるリクライニングノブが装着された車両用シートを示す斜視図である。
【図３】図１に示されるリクライニングノブの組付状態の縦断面図である。
【図４】図１に示されるリクライニングノブの回動範囲を示す側面図である。
【図５】図１に示されるリクライニングノブの組付状態の横断面図である。
【図６】別の実施形態に係るインサート金具を示す斜視図である。
【図７】（Ａ）は図６に示されるインサート金具の正面図、（Ｂ）は当該インサート金具の左側面図、（Ｃ）は当該インサート金具の底面図である。
【図８】（Ａ）、（Ｂ）は更に別の実施形態に係るインサート金具を示す斜視図である。
【図９】本発明が解決しようとする課題を説明するための説明図に係り、中空角柱形状のインサート金具を用いた場合のリクライニングノブを示す図１に対応する斜視図である。
【符号の説明】
１０車両用シート
１４シートバック
２０リクライニングノブ
２２リクライニングノブ本体
２４インサート金具（操作力伝達部材）
２４Ａ基部（回転トルク低減手段）
２４Ｂ立ち上がり部
３０リクライニングロック解除手段
４４ケーブル
４６解除リンク
６０インサート金具（操作力伝達部材）
６０Ａ基部（回転トルク低減手段）
６０Ｂ立ち上がり部
６０Ｃ立ち上がり部
７０インサート金具（操作力伝達部材）
７０Ａ立ち上がり部
８０インサート金具（操作力伝達部材） [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a reclining knob that is provided on a side portion of a vehicle seat and releases a locked state by rotating in a vehicle front-rear direction around a rotation center line.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a two-door vehicle or the like, the seat back is tilted forward by operating the reclining knob, and the entire seat is slid to the front side of the vehicle with the biasing force of the auxiliary spring, so that the occupant of the rear seat A so-called walk-in mechanism that facilitates getting on and off is employed (see Patent Document 1 below as an example).
[0003]
Although this type of walk-in mechanism has been improved, it is similar to the walk-in mechanism in the process of improving the interior equipment of a three-row seat car. Improvements are being considered. That is, in the conventional walk-in mechanism, the reclining knob is often disposed near the lower end of the seat back, but from the viewpoint of operability, the reclining knob is currently disposed near the upper end of the seat back. Installation is under consideration. In addition, the conventional walk-in mechanism adopted a configuration in which the seat for the vehicle is automatically slid to the front side of the vehicle by the urging force of the auxiliary spring after the seat back is laid down. It has been studied to manually slide the vehicle seat to the front side of the vehicle by one operation using the operation.
[0004]
Although the present invention relates to the former reclining knob, it is better to explain the idea of the reclining knob in the previous stage of the present invention than to explain based on the technique extracted in the prior art literature search. Since it is easy to understand, the reclining knob will be described below. Therefore, it should be noted that the technology described below is not a known technology at the time of filing of the present application.
[0005]
FIG. 9 is a perspective view showing a schematic configuration of this type of reclining knob 100. As shown in this figure, the reclining knob 100 includes a resin reclining knob main body 102 formed in a substantially L shape in a front view. The reclining knob main body 102 includes a grip portion 102A that is held substantially vertically when not in use and is gripped by an occupant during operation, and a support shaft portion that extends horizontally from the lower end of the grip portion 102A and is connected to the reclining lock mechanism. 102B.
[0006]
An elongated insert fitting 104 having a hollow rectangular cross section is embedded inside the support shaft 102B with the sheet width direction as a longitudinal direction. On the other hand, a release pin 110 is disposed on the seat back side of the vehicle seat. The release pin 110 includes a cylindrical base portion 110A, a fitting portion 110B formed in a prismatic shape that protrudes in an axial direction from an outer end surface of the base portion 110A and can be fitted to the insert fitting 104, and an inner side of the base portion 110A. And a cylindrical large-diameter portion 110 </ b> C protruding in the axial direction from the end face. A release link is connected to the large-diameter portion 110C, and one end of a reclining lock releasing cable is connected to the release link.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. 7-35165 [0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of the above configuration, the center of gravity position G ′ of the reclining knob 100 and the rotation center line P ′ of the reclining knob 100 do not coincide with each other and are relatively offset in the seat height direction. Rotational torque M ′ (moment arm length is L ′) due to inertia force is generated during sudden vehicle deceleration (hereinafter referred to as “front collision, etc.”), and the reclining knob 100 can be rotated in the unlocking direction. There is sex.
[0009]
An object of the present invention is to obtain a reclining knob that can prevent the unlocking operation from being performed by the rotational torque generated at the time of a front collision or the like in consideration of the above facts.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
A reclining knob according to a first aspect of the present invention is provided on a side portion of a vehicle seat, and includes a grip portion for gripping an occupant that is disposed with the seat height direction as a longitudinal direction when not in use. A reclining knob body supported so as to be pivotable in the vehicle front-rear direction with the seat width direction as the pivot centerline direction at the lower end portion , and provided integrally with the reclining knob body and disposed on the vehicle seat side And an operation force transmitting member that is connected to the reclining lock releasing means and that operates the reclining lock releasing means to release the locked state by rotating the reclining knob body in a predetermined direction. Appropriate when the center of gravity of the reclining knob is offset with respect to the rotation center line. It is, above the operating force transmitting member itself or the operating force transmitting member separately, provided the rotational torque reducing means to bring the center of gravity of the reclining knob to the pivot axis side, characterized in that.
[0011]
A reclining knob according to a second aspect of the present invention is a grip for occupant grip that is provided on a side portion of a vehicle seat with the seat height direction as a longitudinal direction, and is disposed with the seat height direction as a longitudinal direction when not in use. And a reclining knob body supported at the lower end of the gripping portion so as to be pivotable in the vehicle front-rear direction with the seat width direction as the rotational center line direction, and integrally provided inside the reclining knob body At the same time, it is connected to a reclining lock releasing means disposed on the vehicle seat side, and when the grip portion 1 of the reclining knob body is rotated in a predetermined direction, the reclining lock releasing means is operated to release the locked state. An operation force transmission member, and the center of gravity of the reclining knob is This is applied when offset with respect to the movement center line, and the operation force transmission member is disposed on the rotation center line, and the shape of the operation force transmission member is asymmetric with respect to the rotation center line. Thus, the center of gravity of the reclining knob is brought closer to the rotation center line side.
A reclining knob according to a third aspect of the present invention is the reclining knob according to the first or second aspect , wherein the operating force transmission member is parallel to the rotation center line of the reclining knob and is lower in the seat height direction. And a rising base connected to the reclining lock releasing means rising from one end or both ends in the longitudinal direction of the base toward the upper side in the seat height direction. It is composed of.
A reclining knob according to a fourth aspect of the present invention is the reclining knob according to the first or second aspect , wherein the upper part of the operating force transmission member is connected to the reclining lock releasing means and the lower part is a rotation of the reclining knob. It is characterized by being formed in the shape of a rectangular flat plate extending downward from the moving center line in the seat height direction.
[0012]
According to the first aspect of the present invention, the reclining knob main body provided in the side portion of the vehicle seat includes the occupant gripping portion disposed with the seat height direction as the longitudinal direction. When the occupant grips the grip portion and rotates it around the rotation center line in a predetermined direction in the vehicle front-rear direction, the operation force transmission member provided integrally inside the reclining knob main body also has the same angle in the same direction. It is rotated. Since the operating force transmission member is connected to the reclining lock releasing means disposed on the vehicle seat side, when the grip portion of the reclining knob is rotated, the operating force at that time is reclined from the operating force transmitting means to the reclining lock. The reclining lock releasing means is actuated by being transmitted to the releasing means. Thereby, a locked state is cancelled | released and the seat back of a vehicle seat can be reclined.
[0013]
Here, in the case of the present invention, since the center of gravity of the reclining knob is offset with respect to the rotation center line, an inertial force toward the front of the vehicle acts on the center of gravity of the reclining knob at the time of a front collision or the like. Rotational torque having the moment arm as the distance between the center of gravity and the rotation center line acts on the reclining knob. When this rotational torque is the same and large in the unlocking direction, the reclining lock releasing means may be unlocked, but in the present invention, the operating force transmission member itself or the operating force transmission member In addition, since the rotational torque reducing means for bringing the center of gravity of the reclining knob closer to the rotation center line side is provided, the moment arm length is shortened. Therefore, the rotational torque that acts on the reclining knob at the time of a front collision or the like is reduced, so that the rotational torque is not generated to the extent that the reclining lock releasing means is unlocked.
[0014]
According to the second aspect of the present invention, the reclining knob body provided on the side portion of the vehicle seat with the seat height direction as the longitudinal direction has a grip for occupant grip disposed with the seat height direction as the longitudinal direction. Department. When the occupant grips the grip portion and rotates it around the rotation center line in a predetermined direction in the vehicle front-rear direction, the operation force transmission member provided integrally inside the reclining knob body also has the same angle in the same direction. Is rotated only. Since the operating force transmission member is connected to the reclining lock releasing means disposed on the vehicle seat side, when the grip portion of the reclining knob is rotated, the operating force at that time is reclined from the operating force transmitting means to the reclining lock. The reclining lock releasing means is actuated by being transmitted to the releasing means. Thereby, a locked state is cancelled | released and the seat back of a vehicle seat can be reclined.
[0015]
Here, in the case of the present invention, since the center of gravity of the reclining knob is offset with respect to the rotation center line, an inertial force toward the front of the vehicle acts on the center of gravity of the reclining knob at the time of a front collision or the like. Rotational torque having the moment arm as the distance between the center of gravity and the rotation center line acts on the reclining knob. If this rotational torque is the same and large in the unlocking direction, the reclining lock releasing means may be unlocked, but in the present invention, the operating force transmission member is disposed on the rotation center line. In addition, since the center of gravity of the reclining knob is brought closer to the rotation center line by making the shape of the operation force transmission member asymmetric with respect to the rotation center line, the moment arm length is shortened. Therefore, the rotational torque that acts on the reclining knob at the time of a front collision or the like is reduced, so that the rotational torque is not generated to the extent that the reclining lock releasing means is unlocked.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a reclining knob according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0017]
FIG. 2 is a perspective view of the vehicle seat 10 to which the reclining knob according to the present embodiment is applied. The vehicle seat 10 is a vehicle seat on the right side of the middle of the three rows of seats. Further, an arrow FR added in the drawing indicates the vehicle front side, an arrow UP indicates the vehicle upper side, and an arrow IN indicates the vehicle width direction indoor side.
[0018]
As shown in this figure, a vehicle seat 10 includes a seat cushion 12 on which an occupant sits, a seat back 14 that can be tilted at a rear end portion of the seat cushion 12 and serves as a back of the occupant, and a seat back 14. The headrest 16 is provided at the upper end of the headrest 16 so as to be adjustable in height. A recess 18 is formed on the shoulder side of the upper end of the seat back 14, and a reclining knob 20 for reclining the seat back 14 is disposed in the recess 18.
[0019]
As shown in FIG. 1, the reclining knob 20 includes a resin-made reclining knob main body 22 formed in a substantially L shape in a front view. The reclining knob main body 22 includes a gripping portion 22A arranged with the seat height direction (substantially vehicle vertical direction, vertical direction) as a longitudinal direction, and a seat width direction (substantially vehicle width direction, horizontal direction) from the lower end of the gripping portion 22A. ), And the support shaft portion 22B bent to ().
[0020]
A metal insert 24 as an “operation force transmitting member” formed in a U shape in a front view is embedded in the support shaft portion 22B of the reclining knob body 22. The insert metal fitting 24 includes a flat plate-like base portion 24A arranged parallel to the rotational axis P of the reclining knob 20 and offset downward in the seat height direction, and a sheet from both ends in the longitudinal direction of the base portion 24A. And a pair of rising portions 24B bent toward the upper side in the height direction. The center of each rising portion 24B is located on the rotation axis P, and a rectangular fitting hole 26 is formed coaxially at the center of both rising portions 24B. A portion between the pair of rising portions 24B is a cavity (see FIG. 3). Note that the base 24A of the insert fitting 24 corresponds to the “rotating torque reducing means” in the present invention.
[0021]
A connecting pin 28 is fitted into the fitting hole 26 of the pair of rising portions 24B of the insert fitting 24 described above. The connecting pin 28 is formed coaxially and integrally with a cylindrical base portion 28 </ b> A having a larger diameter than the fitting hole 26, and one end face of the base portion 28 </ b> A and is fitted into the fitting hole 26. A fitting portion 28B formed in a possible prismatic shape, a large-diameter portion 28C formed coaxially and integrally with an end surface on the opposite side of the base portion 28A, and an end surface on the opposite side of the base portion 28A of the large-diameter portion 28C And a caulking portion 28D which is coaxially and integrally formed.
[0022]
The large-diameter portion 28C of the connecting pin 28 is connected to reclining lock releasing means 30 (see FIGS. 3 and 5) disposed on the upper end side of the side portion of the seat back 14. More specifically, the outer peripheral surface of the portion adjacent to the base portion 28A in the large-diameter portion 28C is not a smooth peripheral surface but a polygonal surface (hereinafter, this portion will be referred to as the “fitting connection portion 32”). .
[0023]
On the other hand, as shown in FIGS. 3 and 5, two mounting brackets 36 and 38 are bonded to the upper end of the side portion of the seat back frame 34 by welding or the like in a superposed state. The inner mounting bracket 36 is formed with a bulging portion 36A that slightly bulges in the seat width direction, and the outer mounting bracket 38 bulges large enough to accommodate the large-diameter portion 28C of the connecting pin 28. A bulged portion 38A is formed. Through-holes 40 and 42 are formed coaxially in the bulging portions 36A and 38A. The inner through-hole 40 is set to a diameter that allows the large-diameter portion 28C of the connecting pin 28 to be inserted, and is secured by caulking the caulking portion 28D of the connecting pin 28. The outer through hole 42 is set to have a diameter that allows the base portion 28A of the connecting pin 28 to be inserted. When the base portion 28A is inserted into the through hole 42, the fitting connecting portion 32 is positioned adjacent to the through hole 42. It is arranged.
[0024]
The fitting connection portion 32 is fitted with a base end portion of a release link 46 in which one end portion of a cable 44 for unlocking is locked to a lower end portion. That is, a fitting hole 48 into which the fitting connecting portion 32 can be fitted is formed at the base end portion of the release link 46, and the fitting connecting portion 32 is fitted into the fitting hole 48. When the connecting pin 28 rotates around the axis, the release link 46 also rotates around the base end in the same direction by the same angle.
[0025]
Further, a coil portion of a torsion coil spring 50 that functions as a return spring is wound around the large-diameter portion 28C of the connecting pin 28 described above. One end of the torsion coil spring 50 is locked to the release link 46, and the other end is locked to the inner mounting bracket 36. Accordingly, the torsion coil spring 50 urges the connecting pin 28 and thus the release link 46 and the reclining knob 20 to rotate in the locking direction (the direction opposite to the arrow Q direction as the unlocking direction in FIG. 4).
[0026]
Next, the operation and effect of this embodiment will be described.
[0027]
The seat back 14 of the vehicle seat 10 according to the present embodiment is reclined in the following manner.
[0028]
First, the reclining knob main body 22 of the reclining knob 20 disposed on the upper end side of the side portion of the seat back 14 of the vehicle seat 10 is gripped, and this is an arrow indicating the unlocking direction around the rotation center line P. It is rotated by a predetermined angle in the Q direction (vehicle front side). The rotation stroke is from the position indicated by the solid line in FIG. 4 to the position indicated by the two-dot chain line. When the reclining knob body 22 is rotated in the unlocking direction, the insert fitting 24 embedded in the support shaft portion 22B is also rotated by the same angle in the same direction against the urging force of the torsion coil spring 50. The For this reason, the connecting pin 28 connected to the insert fitting 24 also rotates about the axis in the same direction by the same angle, and the release link 46 fitted to the fitting connecting portion 32 of the connecting pin 28 is the same in the same direction. It is rotated around the fitting connecting part 32 by an angle. As a result, the cable 44 connected to the release link 46 is pulled, and the reclining lock state is released. Thereby, the seat back 14 of the vehicle seat 10 can be reclined.
[0029]
Here, in this embodiment, as shown in FIG. 1 and FIG. 3, the center of gravity G of the reclining knob 20 is offset with respect to the rotation center line P. An inertial force toward the vehicle front side acts on the center of gravity position G of 20, and a rotational torque M having a moment arm as a distance L between the center of gravity position and the rotation center line P acts on the reclining knob. When this rotational torque M is the same as and larger than the unlocking direction, the locking state of the reclining lock releasing means 30 may be released. In this embodiment, the insert fitting 24 is connected to the rotation center line P. The center of gravity position G of the reclining knob 20 is formed by making the shape of the insert fitting 24 asymmetric with respect to the rotation center line P (substantially U-shaped with the upper side opened in front view). Is moved closer to the rotation center line P side, the moment arm length L becomes shorter. Therefore, the rotational torque that acts on the reclining knob 20 at the time of a front collision or the like is reduced. As a result, according to the reclining knob 20 according to the present embodiment, it is possible to prevent the unlocking operation from being performed by the rotational torque generated at the time of the front collision or the like.
[0030]
In the reclining knob 20 according to the present embodiment, the insert is formed in a U-shape with the upper side opened in a front view, and a square fitting hole 26 is formed in the center of the pair of rising portions 24B. Although the metal fitting 24 is used, the present invention is not limited to this, and as shown in FIGS. 6 and 7A to 7C, one rising portion 60B is formed with the same rectangular fitting hole 26, and the other An insert fitting 60 in which a continuous long hole-like fitting hole 62 is formed from the rising portion 60C to the base portion 60A may be used. In this case, since the weight of the portion below the rotation center line P is slightly reduced, the gravity center position G of the reclining knob 20 is slightly shifted upward, but this shape is preferable in consideration of die cutting during molding.
[0031]
In addition to the above, an insert fitting 70 shown in FIG. 8A or an insert fitting 80 shown in FIG. 8B may be used. The former insert fitting 70 is formed in an L shape in front view and has only one rising portion 70A, but not only the weight of the portion below the rotation center line P but also the weight of the upper portion. Since it slightly decreases, the center of gravity position G of the reclining knob 20 does not fluctuate much as compared with the case where the insert fitting 24 shown in FIG. 1 is used. However, there is an advantage that the yield is improved. Since the latter insert fitting 80 is formed in a rectangular flat plate shape, the effect of lowering the gravity center position G of the reclining knob 20 can be obtained. Moreover, since it can be manufactured only by punching a press, it can be manufactured at a very low cost.
[0032]
Thus, various shapes can be adopted as the shape of the insert fitting. In the present embodiment, the insert fitting 24 is made of metal, but it is not necessarily made of metal, and may be made of resin.
[0033]
Furthermore, in the reclining knob 20 according to the present embodiment, the insert metal fitting 24 is disposed on the rotation center line P of the reclining knob main body 22, and the insert metal fitting 24 itself is provided with a rotational torque reducing means. Not limited to this, the insert metal fitting 24 has only a function of connecting to the connecting pin 28, and a weight for adjusting the center of gravity is embedded in a portion below the rotation center line G of the reclining knob body 22. May be taken.
[0034]
As another configuration, instead of the reclining knob 20 having an L shape when viewed from the front, a shape including a lot of portions existing below the rotation axis P is used, and an inertial force acting at the time of a collision or the like is obtained. You may comprise so that it may cancel up and down on the rotation center P as a boundary.
[0035]
Further, in the reclining knob 20 according to the present embodiment, the connecting pin 28 is used to connect the insert fitting 24 and the release link 46. However, it is not always necessary to configure such a configuration. In view of the above, if it is possible to adopt a configuration in which the shaft portion of the reclining knob is directly connected to the release link, such a configuration may be adopted.
[0036]
In the present embodiment, the present invention is applied to the vehicle seat 10 in the middle of the three rows of seats. However, the present invention is not limited to this, and the present invention is applied to other vehicle seats such as a front seat. Also good.
[0037]
Furthermore, in the present embodiment, the present invention is applied to the reclining knob 20 disposed on the upper end side of the side portion of the seat back 14 of the vehicle seat 10. However, the present invention is not limited thereto, and the seat back of the vehicle seat 10 is not limited thereto. The present invention may be applied to a reclining knob disposed on the lower end side of the side portion of 14 or the like.
[0038]
【The invention's effect】
As described above, the reclining knob according to the first aspect of the present invention is the rotational torque reduction that brings the center of gravity of the reclining knob closer to the rotation center line side in the operating force transmitting member itself or separately from the operating force transmitting member. Since the means is provided, the moment arm length of the rotational torque generated at the time of the front collision can be shortened, and as a result, the unlocking operation can be prevented from being performed by the rotational torque generated at the time of the front collision. It has an excellent effect of being able to.
[0039]
The reclining knob according to the second aspect of the present invention is such that the operating force transmission member is disposed on the rotation center line and the shape of the operation force transmission member is asymmetric with respect to the rotation center line. Since the center of gravity position is closer to the rotation center line, the moment arm length of the rotational torque generated at the time of the front collision can be shortened, and as a result, the unlocking operation is performed by the rotational torque generated at the time of the front collision, etc. It has the outstanding effect that it can prevent that is made.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a main part of a reclining knob according to an embodiment.
FIG. 2 is a perspective view showing a vehicle seat on which the reclining knob shown in FIG. 1 is mounted.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing an assembled state of the reclining knob shown in FIG. 1;
4 is a side view showing a rotation range of the reclining knob shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view of the reclining knob shown in FIG. 1 in an assembled state.
FIG. 6 is a perspective view showing an insert fitting according to another embodiment.
7A is a front view of the insert fitting shown in FIG. 6, FIG. 7B is a left side view of the insert fitting, and FIG. 7C is a bottom view of the insert fitting.
FIGS. 8A and 8B are perspective views showing an insert fitting according to still another embodiment. FIGS.
FIG. 9 is a perspective view corresponding to FIG. 1 showing a reclining knob in the case of using a hollow prism-shaped insert metal fitting, according to an explanatory diagram for explaining a problem to be solved by the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Vehicle seat 14 Seat back 20 Reclining knob 22 Reclining knob main body 24 Insert metal fitting (operation force transmission member)
24A base (rotation torque reduction means)
24B rising part 30 Reclining lock release means 44 Cable 46 Release link 60 Insert metal fitting (operation force transmission member)
60A base (rotational torque reduction means)
60B rising part
60C rising part 70 Insert metal fitting (operation force transmission member)
70A rising part 80 Insert metal fitting (operation force transmission member)

Claims

車両用シートの側部に設けられ、不使用時にはシート高さ方向を長手方向として配置される乗員把持用の把持部を備えると共に当該把持部の下端部にてシート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、
このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体の前記把持部が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、
を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、
当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、
前記操作力伝達部材自体に或いは前記操作力伝達部材とは別に、前記リクライニングノブの重心位置を前記回動中心線側に近づける回転トルク低減手段を設けた、
ことを特徴とするリクライニングノブ。Provided on the side portion of the vehicle seat and provided with a grip portion for occupant grip that is disposed with the seat height direction as the longitudinal direction when not in use, and the seat width direction at the lower end portion of the grip portion in the rotational center line direction As a reclining knob body supported so as to be pivotable in the vehicle longitudinal direction,
The reclining lock body is integrally provided inside the reclining knob body and is connected to a reclining lock releasing means disposed on the vehicle seat side, and the grip portion of the reclining knob body is rotated in a predetermined direction so that the reclining lock is provided. An operating force transmission member that releases the locked state by operating the release means;
In the reclining knob configured to include
Applied when the center of gravity of the reclining knob is offset with respect to the pivot centerline,
In addition to the operation force transmission member itself or separately from the operation force transmission member, a rotational torque reduction means is provided to bring the center of gravity of the reclining knob closer to the rotation center line side.
A reclining knob characterized by that.

車両用シートの側部にシート高さ方向を長手方向として設けられ、不使用時にはシート高さ方向を長手方向として配置される乗員把持用の把持部を備えると共に当該把持部の下端部にてシート幅方向を回動中心線方向として車両前後方向へ回動可能に支持されたリクライニングノブ本体と、
このリクライニングノブ本体の内部に一体的に設けられると共に車両用シート側に配設されたリクライニングロック解除手段と連結され、リクライニングノブ本体の前記把持部が所定方向へ回動されることにより当該リクライニングロック解除手段を作動させてロック状態を解除する操作力伝達部材と、
を含んで構成されたリクライニングノブにおいて、
当該リクライニングノブの重心位置が前記回動中心線に対してオフセットしている場合に適用され、
前記操作力伝達部材を前記回動中心線上に配置すると共に、当該操作力伝達部材の形状を当該回動中心線に対して非対称にすることで前記リクライニングノブの重心位置を当該回動中心線側に近づけた、
ことを特徴とするリクライニングノブ。Provided at the side of the vehicle seat with the seat height direction as the longitudinal direction, and when not in use, has a grip portion for occupant grip that is disposed with the seat height direction as the longitudinal direction, and the seat at the lower end of the grip portion A reclining knob body supported so as to be able to turn in the vehicle front-rear direction with the width direction as the turning center line direction;
The reclining lock body is integrally provided inside the reclining knob body and is connected to a reclining lock releasing means disposed on the vehicle seat side, and the grip portion of the reclining knob body is rotated in a predetermined direction so that the reclining lock is provided. An operating force transmission member that releases the locked state by operating the release means;
In the reclining knob configured to include
Applied when the center of gravity of the reclining knob is offset with respect to the pivot centerline,
The operation force transmission member is disposed on the rotation center line, and the center of gravity of the reclining knob is set on the rotation center line side by making the shape of the operation force transmission member asymmetric with respect to the rotation center line. Close to
A reclining knob characterized by that.

前記操作力伝達部材は、リクライニングノブの回動中心線に対して平行にかつシート高さ方向下側にオフセットして配置される平板状の基部と、この基部の長手方向の一端部又は両端部からシート高さ方向上側に向けて立ち上がり前記リクライニングロック解除手段と連結される立ち上がり部と、を含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項１又は請求項２記載のリクライニングノブ。The operating force transmission member includes a flat plate-like base portion arranged parallel to the rotation center line of the reclining knob and offset downward in the seat height direction, and one end portion or both end portions in the longitudinal direction of the base portion. A rising portion that rises from the seat height direction upward and is connected to the reclining lock releasing means,
The reclining knob according to claim 1 or 2 , characterized in that

前記操作力伝達部材は、上部が前記リクライニングロック解除手段と連結されると共に下部がリクライニングノブの回動中心線からシート高さ方向下側へ延出された矩形平板状に形成されている、
ことを特徴とする請求項１又は請求項２記載のリクライニングノブ。The operating force transmission member is formed in a rectangular flat plate shape whose upper part is connected to the reclining lock releasing means and whose lower part extends downward from the rotation center line of the reclining knob in the seat height direction.
The reclining knob according to claim 1 or 2 , characterized in that