JP4454773B2 - 位置合わせ方法及び位置合わせ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体素子製造用の露光装置において、マスクやレチクルなどの電子回路パターンに対してウエハなどの基板を位置合わせする位置合わせ方法及び位置合わせ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より半導体素子製造用のステッパ等の露光装置は、シリコン製の集積回路用の基板であるウエハにマスクやレチクルの電子回路パターンを露光して焼き付ける、即ち転写するようになっている。ウエハから高集積度の回路を有する半導体素子を製造するためには、ウエハをマスクやレチクルの電子回路パターンに対して高精度・高効率で位置合わせすることが重要な要素となっている。
【0003】
図1に半導体素子製造用の露光装置の要部概略図、図2に従来のウエハの露光処理工程を表すフローチャート、図3にウエハとアライメントマークの模式図を示す。図3(a)はウエハ上に焼き付けられたチップの配列を示す模式図、図3(b)はチップの拡大図である。以下図1を参照しながら、図2のフローチャートに沿って従来の位置合わせ工程を説明する。
【0004】
まず、最初にステップS21において、キャリア4からウエハWを搬送ハンド3によりプリアライメントステージ5上に搬送しメカプリアライメント工程を行う。該メカプリアライメント工程ではウエハWの一部に予め設けられている一部を直線状に切り欠いたオリエンテーションフラットや一部を切り欠いたノッチ等の切り欠き部及びウエハWの外周を検出する事によりウエハWの位置合わせを行う。
【0005】
次にステップS22において、図3に示すプリアライメントマークPMを用いたプリアライメント工程を行う。該プリアライメント工程ではウエハW上に焼き付けられた複数のショットの中から予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられたプリアライメントマークPMが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8によりプリアライメントマークPMのずれ量を計測する。該顕微鏡7は高倍/低倍の2段階の切り替えが可能な構成をとっており、該プリアライメント工程においては前記メカプリアライメントのバラツキを考慮して検出範囲を大きくとる必要があるため低倍でプリアライメントマークPMの計測を行う。該求められた複数のサンプルショットのずれ量からウエハWのずれ量を算出し、補正を行う。
【0006】
次に、ステップS23において、図3に示す精密アライメントマークMX、MYを用いた精密アライメント工程を行う。該精密アライメント工程では前記プリアライメント工程と同様に、予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられた精密アライメントマークMX、MYが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8により精密アライメントマークMX、MYのずれ量を計測する。この精密アライメント工程では精度を得るために、顕微鏡7の倍率を高倍にするとともに、サンプルショット数を多くする方法が採用されている。全てのサンプルショットの計測が終了すると、ウエハWのずれ量を算出・補正して精密アライメント工程が終了する。
【0007】
以上説明してきたステップS21からステップS23のアライメント工程を終えると、ステップS24において露光処理を行った後ステップS25に進み、全ウエハの処理が終了したかどうか判断し、終了していない場合にはステップS21からステップS24までの工程を繰り返し、全ウエハの処理が終了した場合には露光処理工程を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】
近年メカプリアライメントの技術が進み、メカプリアライメントの位置合わせ精度が向上して、プリアライメントヘの送り込み再現性が向上しており、プリアライメント工程が必要無いレベルになっている。
【0009】
しかし、同一の装置で全てのウエハ処理工程を行う場合にはプリアライメント工程を無くしてメカプリアライメント工程と精密アライメント工程のみの構成で位置合わせが実現できるのだが、半導体ウエハの処理工程では他の装置で露光されたウエハを処理することが多く、装置間のメカプリアライメントのバラツキや、工程が進み熱処理を受けたウエハの変形により工程間のメカプリアライメントのバラツキが発生する為、メカプリアライメント工程と精密アライメント工程だけの構成では精密アライメント時にマークが顕微鏡の検出範囲から外れて計測エラーが多発し、却って処理効率を落してしまうため、プリアライメント工程は必要であり、このことは処理効率の向上を妨げる要因となっている。
【0010】
本発明は、プリアライメントを省略してスループットに優れた位置合わせが実現できる位置合わせ方法及び位置合わせ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の位置合わせ方法は、基板を位置合わせする位置合わせ方法において、前記基板の外周検出により前記基板の位置合わせを行うメカプリアライメント工程と、前記基板上の位置検出用ターゲットを、低倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行うプリアライメント工程を行うか否かを判断する判断工程と、前記基板上の位置検出用ターゲットを、高倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行う精密アライメント工程とを有し、前記判断工程では、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されている場合、前記プリアライメント工程、前記精密アライメント工程を順次行い、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されていない場合、前記メカプリアライメント工程後の前記基板のずれ量が所定の範囲内であれば前記プリアライメント工程を省略して前記精密アライメント工程を行い、前記基板のずれ量が所定の範囲を超えるのであれば前記プリアライメント工程、前記精密アライメント工程を順次行うように判断することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の位置合わせ装置は、基板を位置合わせする位置合わせ装置において、前記基板の外周検出により前記基板の位置合わせを行うメカプリアライメント手段と、前記基板上の位置検出用ターゲットを、低倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行うプリアライメント手段と、該プリアライメント手段による前記基板の位置合わせを行うか否かを判断する判断手段と、前記基板上の位置検出用ターゲットを、高倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行う精密アライメント手段とを有し、前記判断手段は、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されている場合、前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせ、前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを順次行い、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されていない場合、前記メカプリアライメント手段による前記基板の位置合わせ後の前記基板のずれ量が所定の範囲内であれば前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせを省略して前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを行い、前記基板のずれ量が所定の範囲を超えるのであれば前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせ、前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを順次行うように判断することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、(1)前記メカプリアライメント工程、前記プリアライメント工程、前記精密アライメント工程を順次行う位置合わせ方法と、(2)前記メカプリアライメント工程後に前記プリアライメント工程を行わずに前記(1)の方法で算出された基板ずれ量で補正した後に前記精密アライメント工程を行う位置合わせ方法、の2つの位置合わせ方法を有することを特徴とする位置合わせ方法がある。
【0014】
また、複数の基板を処理する際の位置合わせ工程において、1枚目の基板で前記(1)の位置合わせ方法で位置合わせを行い、2枚目以降の基板では前記(2)の位置合わせ方法で位置合わせを行う位置合わせ方法が可能であり、複数の基板を処理する際の位置合わせ工程において、基板毎に前記(1)と(2)のどちらの位置合わせ方法で位置合わせを行うか選択する手段を有する位置合わせ方法、または複数の基板を処理する際の位置合わせ工程において、前記(1)の位置合わせ方法で計測された基板ずれ量を記憶する手段と、該記憶した基板ずれ量が安定している場合には前記(2)の位置合わせ方法に切り替える手段とを有する位置合わせ方法が望ましい。また、これらいずれかの位置合わせ方法を選択する手段を有することが好ましく、前記(2)の位置合わせ方法で精密アライメントで位置検出用ターゲットが検出できなかった時に前記(1)の位置合わせ方法で位置合わせすることが好ましい。
【0015】
【実施例】
(第1の実施例)
図4は本発明による位置合わせ方法を図1に示す半導体露光装置に適用したフローチャートである。以下に本発明の第1の実施例に係る位置合わせ装置及び位置合わせ方法について図1及び図4を参照して説明する。
【0016】
本発明の実施例に係る半導体露光装置は、操作端末1、制御演算装置2、搬送ハンド3、ウエハキャリア4、メカプリアライメントステージ5、XYステージ6、光学顕微鏡7、位置検出装置8、及び縮小投影レンズ9等を備えて構成され、レチクル10に形成されている回路パターンを、位置検出用ターゲットを有する基板としてのウエハWに転写するための露光処理を行うものである。
【0017】
上記メカプリアライメントステージ5は、本実施例に係る半導体露光装置に設けた位置合わせ装置における、ウエハWの外周検出により位置合わせを行うメカプリアライメント手段を構成している。また、XYステージ6は、ウエハW上の位置検出用ターゲットPMを光学顕微鏡7の低倍光学系を用いて検出することにより位置合わせを行うプリアライメント手段と、ウエハW上の位置検出用ターゲットMX,MYを光学顕微鏡7の高倍光学系を用いて検出することにより最終的な位置合わせを行う精密アライメント手段とを構成している。制御演算装置2は、プリアライメント手段による位置合わせを行うか否かを判断する判断手段を備えている。
【0018】
ウエハWを順次特定範囲に位置させるための位置合わせ方法は、以下の如く行われる。
まず、最初にステップS41において、ウエハWのずれ量w(x,y,θ)をクリアする。ここで、ずれ量w(x,y,θ)はアライメント工程をすべて終了して最終的に算出されたウエハWのシフト成分x、yと回転成分θのずれ量である。
【0019】
次にステップS42において、キャリア4からウエハWを搬送ハンド3によりメカプリアライメントステージ5上に搬送し、メカプリアライメント工程を行う。該メカプリアライメント工程では、図3に示すようにウエハWの一部に予め設けられている一部を直線状に切り欠いたオリエンテーションフラットや一部を切り欠いたノッチ等の切り欠き部及びウエハWの外周を検出する事によりウエハWの位置合わせを行う。
【0020】
次にステップS43において、ずれ量w(x,y,θ)があるかどうか判断する。ステップS43において、ずれ量w(x,y,θ)が無い場合にはステップS46に進みプリアライメント工程を行う。ステップS43において、ずれ量w(x,y,θ)がある場合にはステップS44に進み、ずれ量w(x,y,θ)を用いて補正を行いステップS45へ進む。
【0021】
ステップS45では顕微鏡7を用いて精密アライメントのサンプルショットの中の1箇所を観察し、精密アライメントマークMX、MYが顕微鏡7の視野内に存在するかどうか判断する。精密アライメントマークMX、MYが存在しなかった場合にはステップS46のプリアライメント工程へ進み、精密アライメントマークMX、MYが存在した場合にはステップS46のプリアライメント工程を行わずにステップS47の精密アライメント工程ヘ進む。
【0022】
ステップS46のプリアライメント工程は、従来の方法と同様の工程であり、ウエハW上に焼き付けられた複数のショットの中から予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられたプリアライメントマークPMが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8によりプリアライメントマークPMのずれ量を計測する。この際顕微鏡7は低倍で計測を行う。該求められた複数のサンプルショットのずれ量からウエハWのずれ量を算出し補正を行う。
【0023】
ステップS47の精密アライメント工程についても、従来の方法と同様の工程であり、前記プリアライメント工程と同様予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられた精密アライメントマークMX、MYが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8により精密アライメントマークMX、MYのずれ量を計測する。この精密アライメント工程では精度を得るために、顕微鏡7の倍率を高倍にするとともに、サンプルショット数を多くする方法を採用している。全てのサンプルショットの計測が終了すると、ウエハWのずれ量の算出・補正を行う。
【0024】
ステップS47の精密アライメント工程が終了するとステップS48に進む。ステップS48ではステップS47の精密アライメント工程で算出された最終的なウエハWの補正量を、ウエハWのシフト成分、回転成分のずれ量w(x,y,θ)として記憶する。
【0025】
以上説明してきたステップS42からステップS48のアライメント工程を終えるとステップS49において露光処理を行った後ステップS4Aに進み、全ウエハの処理が終了したかどうか判断し、終了していない場合にはステップS42からステップS49までの工程を繰り返し、全ウエハの処理が終了した場合には露光処理工程を終了する。
【0026】
(第2の実施例)
前記第1の実施例で述べた方法ではロット内でウエハWのずれ量が安定している場合には有効である。しかし、複数の露光装置で生産ラインを構成してウエハの処理を行う場合などには、工程毎に使用する露光装置が異なる場合もあり、ロット内でのウエハWのずれ量がばらついたりロット途中でウエハWのずれ量が変わることがある。このような場合には、第1の実施例で述べた方法を適用してもプリアライメント計測が必要となることが多くなり、効果的に処理効率を上げる事ができない。
【0027】
以下において、上記問題に鑑みた本発明に係る第2の実施例を説明する。
図5は本発明の第2の実施例に係る位置合わせ方法を図1に示す半導体露光装置に適用したフローチャートである。以下に本発明に係る位置合わせ方法の第2の実施例を図5を参照して説明する。
【0028】
まず、最初にステップS51において、ウエハWのずれ量w(x,y,θ)をクリアする。ここで、ずれ量w(x,y,θ)はアライメント工程をすべて終了して最終的に算出されたウエハWのシフト成分x、yと回転成分θのずれ量である。
【0029】
次にステップS52においてキャリア4からウエハWを搬送ハンド3によりプリアライメントステージ5上に搬送し、メカプリアライメント工程を行う。該メカプリアライメント工程ではウエハWの一部に予め設けられている一部を直線状に切り欠いたオリエンテーションフラットや一部を切り欠いたノッチ等の切り欠き部及びウエハWの外周を検出する事によりウエハWの位置合わせを行う。
【0030】
次にステップS53において、該ウエハWでプリアライメント計測が必要かどうか判定する。ステップS53において、プリアライメントが必要な場合にはステップS56に進み、プリアライメント工程を行う。ステップS53において、プリアライメントが必要でない場合にはステップS54に進み、ずれ量w(x,y,θ)を用いて補正を行いステップS55へ進む。
【0031】
ステップS55では、顕微鏡7を用いて精密アライメントのサンプルショットの中の1箇所を観察し、精密アライメントマークMX、MYが顕微鏡7の視野内に存在するかどうか判断する。精密アライメントマークMX、MYが存在しなかった場合にはステップS56のプリアライメント工程へ進み、精密アライメントマークMX、MYが存在した場合にはステップS56のプリアライメント工程を行わずにステップS57の精密アライメント工程ヘ進む。
【0032】
ステップS56のプリアライメント工程は、従来の方法と同様の工程であり、ウエハW上に焼き付けられた複数のショットの中から予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられたプリアライメントマークPMが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8によりプリアライメントマークPMのずれ量を計測する。この際顕微鏡7は低倍で計測を行う。該求められた複数のサンプルショットのずれ量からウエハWのずれ量を算出し補正を行う。
【0033】
ステップS57の精密アライメント工程についても、従来の方法と同様の工程であり、前記プリアライメント工程と同様予め選ばれた複数のサンプルショットについて、回路パターン中に設けられ焼き付けられた精密アライメントマークMX、MYが顕微鏡7の検出領域に位置するようにXYθステージ6を駆動し、検出装置8により精密アライメントマークMX、MYのずれ量を計測する。この精密アライメント工程では精度を得るために、顕微鏡7の倍率を高倍にするとともに、サンプルショット数を多くする方法を採用している。全てのサンプルショットの計測が終了するとウエハWのずれ量の算出・補正を行う。
【0034】
ステップS57の精密アライメント工程が終了するとステップS58に進む。ステップS58ではステップS57の精密アライメント工程で算出された最終的なウエハの補正量を、ウエハWのシフト成分、回転成分のずれ量w(x,y,θ)に記憶する。
【0035】
以上説明してきたステップS52からステップS58のアライメント工程を終えると、ステップS59において露光処理を行った後ステップS5Aに進み、全ウエハの処理が終了したかどうか判断し、終了していない場合にはステップS52からステップS59までの工程を繰り返し、全ウエハの処理が終了した場合には露光処理工程を終了する。
【0036】
次に、ステップS53で行うプリアライメント計測が必要かどうかの判断方法の詳細について表1を参照して説明する。表1はプリアライメント計測が必要かどうかの判断方法を示す表である。
【0037】
【表1】
【0038】
表中、左側は工程毎に指定するモード、右側は各モードにおける判断方法を示す。該モードは工程毎に選択できるようになっており、工程に応じて使い分けるようにしておく。以下各モードのプリアライメント計測判断方法について説明する。
【0039】
モードの設定に「1.指定モード」が選択されている時にはプリアライメントを行うウエハを予め指定する方法をとる。前工程を処理した装置が替わるウエハでプリアライメント工程を行うように設定しておくことによりロット途中でウエハずれ量が変わった時に効果的にプリアライメント計測を行うことができる。
【0040】
モードの設定に「2.オートモード」が設定されている時にはウエハずれ量w(x,y,θ)の変動量でプリアライメント計測を行うかどうかの判定を行う方法をとる。この場合、例えば最近処理した2枚分のウエハずれ量を記憶しておき差分を算出する。該差分が精密アライメント計測時の検出範囲内に入っている場合にはプリアライメント計測を行わない、該差分が精密アライメント計測時の検出範囲を超える場合にはプリアライメント計測を行う、という判定を行う。この方法によればロット内のウエハずれ量の安定性が懸念される場合にも、ずれ量のばらつきが大きい場合には的確にプリアライメントを行い、またウエハずれ量のばらつきが少ない場合には効果的にプリアライメント計測を省略することができる。
【0041】
【デバイス生産方法の実施例】
次に上記説明した位置合わせ装置または位置合わせ方法による露光装置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図6は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によりウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4により作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0042】
図7は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した位置合わせ方法または位置合わせ装置を有する露光装置によって、マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0043】
本実施例ではこの繰り返しの各プロセスにおいて、上記述べたように位置合わせ方法または位置合わせ装置を適用することで、プロセスに影響を受けず正確な位置合わせを可能としている。
本実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、プリアライメントを省略してスループットに優れた位置合わせが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半導体露光装置の要部を示す概略図である。
【図2】 従来の位置合わせ方法によるウエハ処理工程を示すフローチャートである。
【図3】 ウエハとアライメントマークを示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施例に係るウエハ処理工程を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第2の実施例に係るウエハ処理工程を示すフローチャートである。
【図6】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図7】 図6におけるウエハプロセスの詳細な流れを示す図である。
【符号の説明】
1:操作端末、2:制御演算装置、3:搬送ハンド、4:ウエハキャリア、5:メカプリアライメントステージ、6:XYステージ、7:光学顕微鏡、8:位置検出装置、9:縮小投影レンズ、10:レチクル、W:ウエハ。
Claims (7)
- 基板を位置合わせする位置合わせ方法において、
前記基板の外周検出により前記基板の位置合わせを行うメカプリアライメント工程と、
前記基板上の位置検出用ターゲットを、低倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行うプリアライメント工程を行うか否かを判断する判断工程と、
前記基板上の位置検出用ターゲットを、高倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行う精密アライメント工程とを有し、
前記判断工程では、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されている場合、前記プリアライメント工程、前記精密アライメント工程を順次行い、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されていない場合、前記メカプリアライメント工程後の前記基板のずれ量が所定の範囲内であれば前記プリアライメント工程を省略して前記精密アライメント工程を行い、前記基板のずれ量が所定の範囲を超えるのであれば前記プリアライメント工程、前記精密アライメント工程を順次行うように判断することを特徴とする位置合わせ方法。 - 前記予めプリアライメントを行うように指定された基板は、前工程を処理した装置が替わった後の1枚目の基板であることを特徴とする請求項1に記載の位置合わせ方法。
- 前記基板のずれ量は、前記基板の位置決めを行う以前に、基板を位置決めする際に前記精密アライメント工程で算出された補正量であることを特徴とする請求項1または2に記載の位置合わせ方法。
- 前記プリアライメント工程を省略した場合、前記精密アライメントにおける位置検出用ターゲットが検出できなかったとき、前記プリアライメント工程に戻ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の位置合わせ方法。
- 基板を位置合わせする位置合わせ装置において、
前記基板の外周検出により前記基板の位置合わせを行うメカプリアライメント手段と、
前記基板上の位置検出用ターゲットを、低倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行うプリアライメント手段と、
該プリアライメント手段による前記基板の位置合わせを行うか否かを判断する判断手段と、
前記基板上の位置検出用ターゲットを、高倍光学系を用いて、検出することにより前記基板の位置合わせを行う精密アライメント手段とを有し、
前記判断手段は、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されている場合、前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせ、前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを順次行い、前記基板が予めプリアライメントを行うように指定されていない場合、前記メカプリアライメント手段による前記基板の位置合わせ後の前記基板のずれ量が所定の範囲内であれば前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせを省略して前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを行い、前記基板のずれ量が所定の範囲を超えるのであれば前記プリアライメント手段による前記基板の位置合わせ、前記精密アライメント手段による前記基板の位置合わせを順次行うように判断することを特徴とする位置合わせ装置。 - 請求項5に記載の位置合わせ装置を有することを特徴とする露光装置。
- 請求項6に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、該露光された基板を現像するステップと、を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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