JP4450611B2 - パンクシーリング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、パンクしたタイヤをシールする際に使用されるパンクシーリング剤に関する。
パンクが発生した際にその発生箇所をシールするための補修剤として、種々のパンクシーリング剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来のパンクシーリング剤は、主に、NR(天然ゴム)、NBR(ニトリルゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、カルボキシ変性NBR等のラテックス中に、(1)凍結防止剤としてのプロピレングリコール、エチレングリコール、(2)シール性向上のための繊維やゴム粉等の添加剤、(3)前記添加剤の沈降をおさえ、注入性等をコントロールするためのメチルセルロース等の増粘剤、が配合されている。
これらの添加物は、各々の比重が異なるため、ラテックスに対して増粘剤などの第3成分を添加することにより、ラテックスが凝集し、車内等での保存中に分離し、さらには、分離した成分(ラテックス等)がゲル化してしまうことがあった。
これは、(1)メチルセルロースや、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子からなる増粘剤を用いることによりラテックスが集まって、1μm〜100μmの粒になり、(2)大きくなった粒がまわりとの比重差で分離する(下記式で表される沈降の理論から、粒が大きいと沈降(分離)速度が速い)ためと考えられる。
Figure 0004450611
すなわち、パンク穴シール性や注入安定性等の特性を良好な状態としながら、長期保存でも分離ぜずに安定して使用できるパンクシーリング剤については、有効な検討はほとんどなされていないといえる。
特許第3210863号公報
以上から、本発明は、上記従来の課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、長期保存後においても分離等の性能低下を起こさず、パンク穴シール性等が良好なパンクシーリング剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、下記本発明により当該目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも、ゴムラテックス溶液と短繊維とを含有するパンクシーリング剤であって、さらに、クレイ系増粘剤を含有してなり、該クレイ系増粘剤を添加した前記ゴムラテックス溶液の+50℃〜−20℃の範囲における粘度が、3〜6000mPa・sであることを特徴とするパンクシーリング剤である。
本発明のパンクシーリング剤には、下記いずれか1以上の態様を適用することが好ましい。
(1)第1の態様は、固形分の含有量が、5〜70質量%であり、かつ、前記短繊維の含有量が0.1〜5質量%である態様である。
(2)第2の態様は、前記短繊維の長さ(L)、直径(D)が、それぞれ、下記の範囲にある態様である。
長さ(L):0.05≦L≦10mm、
直径(D):1≦D≦100μm。
(3)第3の態様は、前記短繊維の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が5≦L/D≦2000の範囲にある態様である。
(4)第4の態様は、前記短繊維が、前記ゴムラテックス溶液の比重より小さい軽比重材料に無機フィラーを複合化してなる態様である。
(5)第5の態様は、前記短繊維が、多孔質であって、かつ、前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料からなる態様である。
(6)第6の態様は、前記短繊維が、前記ゴムラテックス溶液の比重より小さい軽比重材料と、前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料とを複合化してなる態様である。
(7)第7の態様は、第6の態様において、前記短繊維が、複層構造を有し、最外層が前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料からなる態様である。
本発明によれば、長期保存後においても分離等の性能低下を起こさず、パンク穴シール性(特に、注入容易性)等が良好なパンクシーリング剤を提供することができる。
本発明のパンクシーリング剤は、少なくとも、ゴムラテックス溶液と短繊維とを含有する。さらに、クレイ系増粘剤を含有している。
本明細書において、「ゴムラテックス溶液」とは、ゴムポリマーの粒子が分散した懸濁液で、短繊維を除いた状態のパンクシーリング剤をいう。例えば、本発明のパンクシーリング剤が、短繊維、ゴムラテックス、不凍液および増粘剤で構成されている場合、ゴムラテックス溶液とは、ゴムラテックス、不凍液および増粘剤の混合物をいう。
(クレイ系増粘剤)
クレイ系増粘剤は、ゴムラテックス溶液の粘度を適正な範囲に調整するために含有される。スメクタイトクレイ等の粘度鉱物を用いたクレイ系増粘剤では、スメクタイト薄片が水和し、エッジ部は弱い「+」、表面は弱い「−」の電荷をおびる。この電荷で、スメクタイトが立体構造をとることで増粘する。上記のような機構で増粘するため、ラテックスの凝集はおこさない。
これに対し、従来技術であるメチルセルロース等の水溶性高分子を用いた増粘では、ラテックスと相互作用して粒径が1μmの粒を形成して増粘してしまうことが多い。
クレイ系増粘剤としては、既述のスメクタイト(モンモリロナイト(ベントナイト)を含む)の他、アタパルジャイト、カオリン(カオリナイト)等があり、さらに、スメクタイトを4級アンモニウム有機コンパウンドと反応させて作る有機ベントナイトクレイのような有機物で修飾したクレイが挙げられる。それぞれの鉱物、結晶構造、粒子径等の特徴から用途に合わせて選択することが好ましい。
また、従来用いられていたメチルセルロースなどの水溶性高分子を含む増粘剤では一般的にラテックスを凝集させ1μm以上の粒子を形成させる。
そこで、本発明では、スメクタイトクレイ等の粘土鉱物(ケイ酸アルミニウムマグネシウムや、ケイ酸水素アルミニウムナトリウム等を含む粘土)であるクレイ系増粘剤を用いている。クレイ系増粘剤を用いることで、ラテックスを1μm以上の粒に凝集させることなく粘度をコントロールすることができる。また、粒径を1μm以下におさえることで分離速度を下げ、分離をおさえることができる。
クレイ系増粘剤を添加したラテックス溶液の+50℃〜−20℃における粘度は、3〜6000mPa・sとする。3mPa・sより低粘度では、添加物(添加剤)の沈降を抑える効果が充分でなく、所定量の添加物が注入できない(容器内に添加物のみが残ってしまう)。また、6000mPasより高粘度では、注入時の抵抗が大きくなり注入性が低下し、タイヤ内面への広がりも不十分で高いシール性が得られない。
+50℃〜−20℃における粘度を3〜6000mPa・sとするためのクレイ系増粘剤の濃度は、使用するゴムラテックス溶液に応じて所定の粘度になるように適当量配合される。
クレイ系増粘剤を添加したラテックス溶液の粘度は、例えば、BL型粘度計(撹拌子BL3を用いて測定)により測定することができる。
また、本発明のパンクシーリング剤中の固形分の含有量は、5〜70質量%であることが好ましい。
ここで、「固形分の含有量」は、以下のようにして求めることができる。まず、パンクシーリング剤100gを30分間、200℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量をパンクシーリング剤の質量で除する(残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤の質量)ことで求めることができる。
固形分の含有量が5質量%未満だと、ゴムラテックスの割合が低くなり、十分なシール性を確保することが不可能となることがある。また、70質量%を超えると、シール性以外の特性を十分に確保することができないことがある。
固形分の含有量は、10〜60質量%とすることがより好ましく、15〜50質量%であることがさらに好ましい。
(ゴムラテックス)
ゴムラテックスとしては、種々のラテックスを使用することができるが、より良好なシール性を確保する観点から、SBRラテックス、NBRラテックス、カルボキシ変性NBRラテックス、カルボキシ変性SBRラテックスからなる群から選択されるいずれか1以上とすることが好ましい。
(短繊維)
短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、この穴を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。パンクシーリング剤中の短繊維の含有量は、0.1〜5質量%とすることが好ましい。含有量が0.1質量%未満では、短繊維を添加したことによるシール性を十分に発揮できないことがある。また、5質量%を超えると、短繊維の絡み合いが発生し、粘性が増加して注入容易性が低下すると共に、既述の役割を十分に発揮することが難くなるため、シール性も低下してしまうことがある。
パンクシーリング剤中の短繊維の含有量は、その比重にもよるが、0.3〜4質量%とすることがより好ましく、0.5〜3質量%とすることがさらに好ましい。
短繊維の材質としては特に制限はないが、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン等を使用することができる。
ここで、ゴムラテックスの比重は0.90〜1.10である。そして、水が1.00、不凍液が1.03〜1.12であるため、ゴムラテックス溶液としての比重は、これらの含有量を考慮して、1.00〜1.08となる。一方、ポリエチレンからなる短繊維の比重は0.95、ポリプロピレンからなる短繊維は0.9であり、ゴムラテックス溶液中では浮遊しやすくなる。また、ナイロンからなる短繊維の比重は、1.14あるため、ゴムラテックス溶液中では沈みやすくなる。従って、ゴムラテックス溶液の比重を考慮しながら、短繊維の材質を選択することが好ましい。
上記短繊維の材質は、ゴムラテックス溶液と短繊維との比重が略同一となるように選択することが好ましい。「略同一」とは、短繊維の比重(X)とゴムラテックス溶液の比重(Y)との比(X/Y)が、0.85〜1.15であることをいう。略同一とすることで、短繊維の沈降や凝集を防ぎ、短繊維が分散した状態を良好に保つことができる。その結果、長期保存後においても分離等の性能低下を起こさず、パンク穴シール性等が良好なパンクシーリング剤とすることができる。
長期保存において、より良好な分散性を得ることを考慮すると、上記比重の比(X/Y)は、0.92〜1.08とすることが好ましく、0.94〜1.06とすることがより好ましい。
また、短繊維の形状を変化させることで分散性を制御したり、短繊維を複合化することで比重を所望の範囲とし分散性を制御してもよい。実際性を考慮すると、後者の複合化して分散性を制御することが好ましい。
図1〜図5に、複合化した短繊維の部分断面図を示す。図1に示す短繊維は、例えば、ゴムラテックス溶液の比重より小さい軽比重材料10のポリエチレン等の短繊維に、フィラー12を複合化させた態様である。フィラー12を複合化させることで、比重を大きくすることが可能となり、使用するゴムラテックス溶液の比重と略同一にすることができる。
フィラー12の材質としては、Ti等の金属粒子や炭酸カルシウム等の無機フィラーや金属酸化物粒子等が挙げられる。
短繊維にフィラー12を複合化させる方法としては、繊維の溶融工程で所定のフィラーを分散させ、その後紡糸する等の方法を適用すればよい。
図2に示す短繊維は、例えば、ゴムラテックス溶液の比重より大きい高比重材料20のナイロン等の短繊維を発泡などにより多孔質化した態様である。多孔質とすることで、使用するゴムラテックス溶液の比重と略同一にすることができる。
発泡方法としては、上記同様繊維材料と発泡剤とをブレンドし、紡糸する等の一般的な方法を適用すればよい。
図3に示す短繊維は、例えば、高比重材料20であるナイロン等の短繊維と軽比重材料10であるポリエチレン等の短繊維とを組み合わせた態様である。比重の大きな材料と比重の小さな材料を組み合わせることで、図1や図2に示す態様と同様に、使用するゴムラテックス溶液の比重と略同一にすることができる。
また、図4および図5は、図3と同様にして、高比重材料と軽比重材料とを組み合わた態様である。図4に示す短繊維は、軽比重材料10の端部と高比重材料20の端部とを接着した態様である。図5に示す態様は、軽比重材料10および高比重材料20の複層構造(芯/サヤ構造)となっている態様である。当該態様では、表面側がナイロン等の高比重材料20であることが好ましい。表面側を親水性の高いナイロン等の高比重材料20にすることで、液中での分散がより均一となり、長期保存中に短繊維が絡み合って発生するダマが生じにくくなる。
なお、図1〜図5に示す態様は単なる例示であり、これらに種々の改良を加えたり、それぞれの態様を組み合わせたりすることも可能である。
組み合わせる軽比重材料と高比重材料との比率や、フィラーの含有量等は、調整すべき比重により、適宜調整することが好ましい。
また、軽比重材料と高比重材料とを複合化せずにそれぞれ所定の質量比率で混合してもよい。
シール性を十分に発揮させるため、短繊維の形状についても種々の設計をする必要がある。そこで、短繊維の長さ(L)、直径(D)、および長さと直径との比(L/D)は、それぞれ、下記の範囲とすることが好ましい。
(1)長さ(L):0.05≦L≦10mm(より好ましくは、0.08≦L≦8mm、さらに好ましくは、0.1≦L≦6mm)。
長さが0.05mm未満では、短繊維がパンクによる欠陥部に目詰まりを生じさせてシール性を向上させる効果を十分に発揮させることができない場合があり、10mmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(2)直径(D):1≦D≦100μm(より好ましくは、3≦D≦80μm、さらに好ましくは、5≦D≦50μm)。
直径(太さ)が1μm未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、100μmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(3)長さと直径との比(L/D):5≦L/D≦2000(より好ましくは、20≦L/D≦1600、さらに好ましくは、50≦L/D≦1200、特に好ましくは、100≦L/D≦300)。
L/Dが5未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、2000を超えると、短繊維の絡み合いによるダマが発生し、シール性および注入容易性の低下を引き起こすことがある。
短繊維は、その全量若しくはその一部(好ましくは全量)を、高級アルコール系誘導体および/またはベタイン系活性剤等の溶剤で処理しておくことが好ましい。かかる処理により、溶剤が活剤として作用し、短繊維の分散性を向上させることができる。
当該処理は、パンクシーリング剤に含有させる前でも後でもよい。処理方法としては、短繊維を上記溶剤に含浸したり、上記溶剤を吹き付けたりして行うことができる。高級アルコール誘導体としては、ポリグリコール系ポリエステル等が好適である。
溶剤の添加量(上記処理により短繊維に吸収される量)としては、短繊維質量の0.2〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜6%であることがさらに好ましい。添加量が少なすぎると、短繊維の十分な分散効果が得られずに当該処理が不十分となることがあり、多すぎても、それ以上の効果の向上が期待できない。
(凍結防止剤)
本発明のパンクシーリング剤は、凍結防止剤を含有していることが好ましい。凍結防止剤としては、特に限定されず、エチレングリコール、プロピレングリコール等を使用することができる。パンクシーリング剤中の凍結防止剤の含有量は、5〜50質量%であることが好ましい。5質量%未満では、低温での凍結防止性が十分に得られないことがあり、50質量%を超えると、ゴムラテックス量に対して、グリコール量が多くなるため、パンク補修時に、凝集したゴムラテックスの粒がグリコール中に分散した状態として存在するため、十分なシール特性が得られないことがある。
また、本発明のパンクシーリング剤では、希薄化のために、水を含有させることができる。さらにパンクシーリング剤に、通常の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、又はアンモニア、苛性ソーダ等のpH調整剤を添加してもよい。樹脂系接着剤としては、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂を使用することができる。
以上のようなパンクシーリング剤によるパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器をタイヤのバルブ口に差し込み、適量を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内に均一になるようにタイヤを回転させればよい。
また、本発明のパンクシーリング剤は、種々の空気入りタイヤのパンク修理に適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記(1)〜(5)の材料をプロペラミキサーにて混合して、パンクシーリング剤を作製した。なお、20℃でのゴムラテックス溶液の粘度は1000mPa・s(撹拌子:BL3,60rpmにより測定)であり、+50℃〜−20℃の温度域で3〜6000mPaとなるように調整した。
(1)ゴムラテックス・・・NBR系ラテックス(日本ゼオン社製、Nipol)、パンクシーリング剤中の含有量:65質量%
(2)短繊維・・・ナイロン繊維、パンクシーリング剤中の含有量:2質量%、短繊維の長さ:2〜7mm、短繊維の太さ:5〜30μm
(3)不凍液・・・エチレングリコール、パンクシーリング剤中の含有量:25質量%
(4)増粘剤・・・スメクタイトクレイ、パンクシーリング剤中の含有量:2質量%
(5)その他・・・残部として水
短繊維の比重および短繊維を除くパンクシーリング剤(ゴムラテックス溶液)の比重は、比重カップを用いて測定した。ゴムラテックス溶液の比重は1.04であり、短繊維の比重は、下記表1の通りであった。
〔実施例2〕
増粘剤の含有量を0.2質量%とすることにより+50℃におけるゴムラテックス溶液の粘度を3mPa・sとした以外は実施例1と同様にしてパンクシーリング剤を作製した。
〔実施例3〕
増粘剤の含有量を4.0質量%とすることにより−20℃におけるゴムラテックス溶液の粘度を6000mPa・sとした以外は実施例1と同様にしてパンクシーリング剤を作製した。
〔実施例4〕
短繊維として、図1に示す態様の短繊維(ポリエチレン製で寸法などは実施例1と同様、また、フィラーとしてTi粒子を使用)を使用した以外は、実施例1と同様にして、パンクシーリング剤を作製した。
〔実施例5〕
短繊維として、図2に示す態様の短繊維を使用した以外は、実施例1と同様にして、パンクシーリング剤を作製した。
〔実施例6〕
短繊維として、図3に示す態様の短繊維(ポリエチレン:ナイロン=57%:47%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、パンクシーリング剤を作製した。
〔比較例1〕
増粘剤の含有量を0.1質量%とすることにより+50℃におけるゴムラテックス溶液の粘度を2mPa・sとした以外は実施例1と同様にしてパンクシーリング剤を作製した。
〔比較例2〕
増粘剤の含有量を4.1質量%とすることにより−20℃におけるゴムラテックス溶液の粘度を6300mPa・sとした以外は実施例1と同様にしてパンクシーリング剤を作製した。
〔比較例3〕
増粘剤として、メチルセルロースを使用した以外は、実施例1と同様にして、パンクシーリング剤を作製した。なお、ゴムラテックス溶液の粘度は、+20℃で400mPa・sとし、実施例1と同様に+50℃〜−20℃の温度域で3〜6000mPaとなるように調整した。
作製したパンクシーリング剤について、長期保存におけるセンイの分散状態を観察した。具体的には、まず、パンクシーリング剤1000mlを採取し、1ヶ月室温で放置した。その後、液の上部/中部/下部から100mlずつ採取し、それぞれ、ろ過を行って短繊維だけを回収し、短繊維の乾燥重量を求め、液の上部/中部/下部のそれぞれにおける短繊維の濃度(質量%)を求めた。
上部/中部/下部のそれぞれにおいて、短繊維の濃度が一定(濃度差が1.3質量%以内)していれば、短繊維の分散性が良好であることを示し、バラツキがあれば、分散性が低いことを示す。結果を下記表1に示す。
また、実施例1〜6および比較例1〜3で作製したパンクシーリング剤について、以下のようにして、注入容易性および長期保存性の評価を行った。結果を下記表1に示す。
Figure 0004450611
(1)注入容易性:
100mlのシリンジを用い、−20℃、+20℃、+50℃のそれぞれの温度条件において、バルブから作製したパンクシーリング剤の注入を行った。一般に使用されているパンクシーリング剤を使用した場合の注入時間との比較により、注入容易性を評価した。
比較例1のパンクシーリング剤は、+50℃において短繊維が容器内(シリンジ内)に残ってしまった。また、比較例2のパンクシーリング剤は、−20℃において低流動性のため注入を充分に行うことができなかった。これに対し、実施例1〜6のパンクシーリング剤は、いずれも、短繊維が残留することなく良好に注入することができた。また、注入容易性に実施例1〜6のパンクシーリング剤は、いずれも、一般に使用されているパンクシーリング剤とほぼ同じ注入時間であり、良好な結果が得られた。
(2)長期保存性:
それぞれのパンクシーリング剤1リットルを90℃のオーブン中に保管した。6ヶ月間上記条件で保存しその際にラテックスの分離・ゲル化が生じているかどうかを目視にて観察した。
実施例1〜6のパンクシーリング剤では、分離・ゲル化は起こらなかったのに対し、比較例3では、分離・ゲル化が確認された(上記表1参照)。
複合化した短繊維の例を示す部分断面図である。 複合化した短繊維の他の例を示す部分断面図である。 複合化した短繊維の他の例を示す部分断面図である。 複合化した短繊維の他の例を示す部分断面図である。 複合化した短繊維の他の例を示す部分断面図である。
符号の説明
10・・・軽比重材料
12・・・フィラー
20・・・高比重材料

Claims (8)

  1. 少なくとも、ゴムラテックス溶液と短繊維とを含有するパンクシーリング剤であって、
    さらに、クレイ系増粘剤を含有してなり、該クレイ系増粘剤を添加した前記ゴムラテックス溶液の+50℃〜−20℃の範囲における粘度が、3〜6000mPa・sであることを特徴とするパンクシーリング剤。
  2. 固形分の含有量が、5〜70質量%であり、かつ、前記短繊維の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載のパンクシーリング剤。
  3. 前記短繊維の長さ(L)、直径(D)が、それぞれ、下記の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のパンクシーリング剤。
    長さ(L):0.05≦L≦10mm、
    直径(D):1≦D≦100μm。
  4. 前記短繊維の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が5≦L/D≦2000の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のパンクシーリング剤。
  5. 前記短繊維が、前記ゴムラテックス溶液の比重より小さい軽比重材料に無機フィラーを複合化してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパンクシーリング剤。
  6. 前記短繊維が、多孔質であって、かつ、前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパンクシーリング剤。
  7. 前記短繊維が、前記ゴムラテックス溶液の比重より小さい軽比重材料と、前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料とを複合化してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパンクシーリング剤。
  8. 前記短繊維が、複層構造を有し、最外層が前記ゴムラテックス溶液の比重より重い高比重材料からなることを特徴とする請求項7に記載のパンクシーリング剤。
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